JP4371132B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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この発明は燃焼室に設置した電極に電圧を印加することで燃焼により発生したイオンに流れるイオン電流を検出して燃料噴射や燃焼期間を補正するようなフィードバック制御を行う内燃機関の燃料噴射装置に関するものである。
自動車などに用いられる燃料噴射式内燃機関(例えばディーゼル機関)では、機関の最適な運転を実現する、機関回転数と負荷に応じた燃料噴射時期及び燃料噴射量のマップを備えており、内燃機関の運転中における機関回転数と負荷(アクセル度等)との実測値から燃料噴射時期及び燃料噴射量をマップを利用して演算している。しかしながら、内燃機関の実際の燃焼においては、燃料性状(セタン価)の変化や、高地走行による大気圧の変化、水温の変化、等の各種要因の変化によって、同一の噴射時期に対して着火時期や燃焼期間の変化が生じ、内燃機関の最適な燃焼が実現されず、機関出力の降下や排気ガス中の有害エミッションの量が増大してしまうなどのおそれがあった。そこで、内燃機関の燃焼に影響を及ぼす前記した各種の要因の変化にかかわらず内燃機関の最適な燃焼を実現するため、現在のシステムでは大気圧センサや水温センサなどを設け、これらのセンサからの信号によって大気圧の変化や水温の変化にかかわらず最適な燃焼状態を得るように噴射時期や噴射量のマップ演算値の見込みによる補正を行っている。
しかしながら、このような見込みによる補正は、大気圧や水温がこの値のときは着火遅れや燃焼期間がこの程度であろうという推定に依拠するものであるため、補正の精度としては限界がある。また、燃料性状の変化に対しては適当なセンサの開発はいまだされておらず、これを燃料噴射時期や燃料噴射量にフィードバックする適当な手段はないのが現状である。
大気圧や水温から実際の着火時期や燃焼期間の変化を予測することによる上記の問題点の根本的な解決手段として、着火時期や燃焼期間の検出のための燃焼室に電極を設置し、燃焼により電極に発生するイオン電流の値より着火時期及び燃焼期間を検出し、燃料噴射時期や燃料噴射量にフィードバックするものが提案されている。
ところが、この出願の発明者の行った実験によるとディーゼル機関では圧縮着火方式であるため着火位置や燃焼が毎回大きく変動するため、電極により検出されるイオン電流の変動も大きい(図5参照)。そのため、センサの信号をそのまま利用した制御でイオン電流の立上がり及び立下がりの判定時期も毎回大きく変動するため所期の結果は得られないことが判ってきた。
従って、この発明の目的は以上のような従来技術の問題点に鑑み、イオン電流の変動に係わらず所期の制御をなしえるようにすることを目的とする。さらには、最適なパイロット噴射制御を実現することも目的とする。
この発明によれば上記課題を解決するため請求項1に記載の技術手段を採用する。パイロット噴射の有無を検出するのに、主噴射の燃焼開始時期を検出することで行い、その時期がパイロット噴射がされている場合よりも遅いときはパイロット噴射がされていないとみなし、パイロット噴射を増量するように制御することで、最適なパイロット噴射制御を実現することができる。
図1において4気筒のディーゼル機関を概略的に示しており、燃料タンク1の燃料は燃料ポンプ2によって吸い上げられ、高圧ポンプ3によりコモンレール4、に高圧燃料を送り、各気筒の燃料通路5を介して各気筒のインジェクタ20に供給される。
図2はディーゼル機関の燃焼室付近の構造を概略的に示しており、10はピストン、12はシリンダブロック、14はシリンダヘッドを示している。ピストン10の冠部に凹部10-1が形成され、このピストン10が図示の位置にあるとき凹部10-1は燃焼室18を形成する。インジェクタ20はシリンダヘッド14に取り付けられ、インジェクタ20の噴口20-1は燃焼室18を臨むように配置される。グロープラグ22もシリンダヘッド14に設けられ、その先端のヒーター部22-1は燃焼室18内に位置するように配置されている。グロープラグ22はその本来の機能はディーゼル機関の始動時の着火促進のため設けられるものであるが、この発明では機関の作動中において燃焼により生ずるイオン電流より着火時期及び燃焼期間を検出するための電極としても機能させている。グロープラグ22における始動補助とイオン電流の切り替え方式を概略的に説明すると、スイッチ24はグロープラグ22の通電制御のため水温等に応じて作動されるスイッチであり、低温始動時はバッテリ26に直接接続される状態(ON)をとり、グロープラグ22の通電が行われる。始動状態が終了するとスイッチ24はバッテリ26から切り離された状態(OFF) をとり、このときグロープラグ22の先端部22-1の電極部は燃焼に基づくイオン電流の検出を行う電極として機能し、イオン電流検出回路28はこの電極に流れる電流を検出し、電子制御回路(ECU) 30に検出信号を供給する。電子制御回路30はマイクロコンピュータシステムとして構成され、イオン電流検出回路28を含めた各種のセンサに接続されており、インジェクタ20への作動信号の形成を行う。
次にグロープラグの電極によりイオン電流を検出し着火時期・燃焼期間を検出する方式について説明する。着火時期及び燃焼期間の計測のためのセンサとして、燃焼室に設置された電極より構成され、この電極に電圧を印加することにより、燃焼により発生したイオンに流れる電流を電極より取り出し、この電流値より着火時期及び燃焼期間等を検出するもの自体は公知である。図3によってこの方式による計測を説明すると、(イ) はクランク角度に対するイオン電流の変化を示しており、通常はイオン電流は流れないが燃焼室へ噴射された燃料の着火によってイオン電流は立ち上がり、燃焼の完了によってイオン電流は低下する。そして、イオン電流が閾値ITHに達したときをもって燃料が着火されたと判断し、このときのクランク角度T を着火時期とすることができる。
イオン電流による着火の判定において、機関の運転の継続によって電極に堆積する煤による計測精度の影響を受ける。即ち、図3の(ロ) は電極に煤が堆積した場合のクランク角度に対するイオン電流の変化を示している。電極への煤の堆積によって着火する手前のクランク角度よりイオン電流が高まり閾値ITHを越えてしまう傾向がある。この原因は、着火する前においても、ピストンの上昇により筒内圧は高まっており、筒内圧力の上昇により電極に堆積した煤の部分を介してリークが起こることによると考えられている。即ち、電極への煤の堆積があった状態ではT´のクランク角度でイオン電流が閾値ITHを越えるため、T´を着火時期と判定してしまい、正しい着火時期T に対して相当な誤差を含むことになってしまう。この煤の堆積の影響については、この発明の実施例ではイオン電流を検出するための電極としてグロープラグ22が使用されているため、この影響は排除できる効果がある。即ち、グロープラグ22の電極には定期的に(例えば低温始動時等に)高電流が流れるため、堆積した煤を焼き切ることにより煤の影響を排除することが可能である。これにより煤の影響を実質的に受けることなく精度をいつも確保できる。
次に、この発明の実施例における制御を図4のフローチャートによって説明すると、ステップ100ではグロープラグ22に通電されたか否かを検出する。グロープラグ22の通電は図示しない水温センサからの信号によって内燃機関が冷えた状態から始動される場合は機関の始動に先立って行われるのが普通である。グロープラグ22の電極に煤の付着があったとしても、グロープラグ22の通電によって電極へ付着された煤は焼き切られる。
グロープラグへの通電が解除された(ステップ100でYes)後はイオン電流による着火時期・燃焼期間の検出のための以下のルーチンの実行に移行する。即ち、ステップ102で、イオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値(図3の閾値ITH)より大きいか否か判別される。イオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値に達していない場合はこのルーチンを繰り返し、イオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値に達したときはステップ104に進み、そのときのカウンタの値がC1に格納される。カウンタとしては基準のクランク角度位置(例えばピストンの圧縮上死点に相当するクランク角度位置)から電子制御回路30に設けられるクロック発生器の数μ秒毎のクロックパルスを計測するように構成することができる。従って、カウンタの値C1より基準クランク角度位置からイオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値ITHに達したときの時間を知ることができ、これより燃料の着火が発生したときのタイミングを把握することができる。
次のステップ106はイオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値(図3の閾値ITH)より小さいか否か判別される。ステップ106が否定判断のときはイオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値ITHまで下がっていない、即ち、燃焼室での燃料の燃焼が継続していることを意味し、このときはステップ106の処理を繰り返す。ステップ106で電流値が設定値ITHまで下がったと判断されるときは、燃焼室18での噴射燃料の燃焼が完了したと判断され、ステップ108に進み、そのときのカウンタの値がC2に格納される。カウンタは前述の通り基準のクランク角度位置からのクロックパルスによって表わされ、カウンタの値がC2より基準クランク角度位置からイオン電流検出回路28が検出する電流値が設定値ITHに降下する(燃焼終了)までの時間を知ることができる。
ステップ110ではカウンタ値C2−C1が演算される。C2−C1は着火から燃焼の完了までの時間、即ち、燃焼期間に相当する。ステップ112は着火時期を表わすカウンタ値C1及び燃焼期間に対応するC2−C1の平均化処理を表わす。即ち、ディーゼル機関では圧縮着火が行なわれ、サイクル間での燃焼変動が大きく、単独のデータでは誤差が大きくなり有用な情報とならない恐れがある。即ち、図5は時間に対する各サイクルでのイオン電流値の変動を模式的に示している。図5から判るように単独のイオン電流値ではサイクル間における波形の立ち上がり及び立ち下がりの変動が大きく、生のデータでは適正な制御を行い得ない。これらの検出値をサイクル間で平均化することによりサイクル間変動の影響をキャンセルするようにしている。平均化のために一連の燃焼行程での計測値C1及びC2−C1の積算が行なわれる。平均値を採用することにより図6に示すようにイオン電流におけるピーク値の変動はあってもその立ち上がり及び立ち下がりは図6に示すように揃えることができる。ステップ114では平均回数(即ち、積算回数)が設定回数より大きいか否か判別され、否定的判断のときは繰り返しが行なわれる。
ステップ114で所定の回数の積算が行なわれたと判定されたときはステップ116に進み噴射時期、噴射期間の補正が実行される。噴射時期及び噴射期間の補正の方法としては着火時期及び燃焼期間が設定値となるようにフィードバック制御が行われる。即ち、計測値C1及びC2−C1より把握される着火時期及び燃焼期間がその運転状態(アイドル運転)のための設定着火時期及び燃焼期間と比較され、計測値が設定値に一致するようにフィードバック制御が行なわれることになる。
ステップ112での平均化の実効のためには機関が安定した状態にある必要があるが、そのため、ステップ116の噴射時期・噴射期間の補正はアイドル運転時や定常運転時等の比較的長時間の継続的に安定な状態の継続が期待される運転中に行うことで平均化の実効をあらしめることができる。
また、イオン電流の検出及びその後の着火時期・燃焼期間の判別のためのステップ102以下の処理は理想的にはグロープラグの通電解除からあまり長い時間を経過しない場合において行うことによりグロープラグの通電解除から次の通電までの走行中に堆積する煤の影響の完全排除を行い、精度の高いイオン電流の検出が可能となる。この場合は、グロープラグの通電直後におけるイオン電流の検出時に算出される噴射時期・噴射期間の補正値を機関回転数や負荷に応じた学習区分に従って学習値として記憶させ、グロープラグの通電解除から時間が経過しているため煤の堆積の影響を受けるおそれのある運転時にはこの学習値を利用して噴射時期・噴射機関の補正を行うようにする。
上記実施例ではイオン電流の検出値と設定値との比較(ステップ102, 106) はイオン電流の値をA/D変換することにより常時取り込むことによって常時比較を行っている。しかしながら、このように常時A/D変換及び設定値との比較を行うと、CPUの負荷が多大となり、全体の演算速度に影響を及ぼす恐れがある。これを解消するため、図7に示す変形例では、グロープラグ電極に生ずるイオン電流に応じた電圧を図2と同様にイオン電流検出回路28により取り出し、この電圧と設定値に応じた電圧とを比較・増幅・波形整形するアナログ回路40を設けている。アナログ回路40はイオン電流に応じた検出電圧値と設定値との比較をアナログ的に行い、イオン電流が設定値を横切ったときにトリガパルスを発生し、これをCPU42に入力するようになっている。そして、このトリガパルスの入力があったときにタイマカウンタ44の値が取り込まれ、立上がり又は立下がりタイミングとしてメモリにストアされる。この変形実施例ではトリガパルスの入力がなければCPUは別の処理や制御を行うことができるため、演算の負荷を軽減することができる効果がある。
また、上記実施例は比較的長期間にわたって安定状態が継続するアイドル運転において実施することが可能であるが、平均回数が数回であれば極めて短時間(0.数秒)で処理が可能であるため、他の運転条件において実施することも可能である。
イオン電流の立上がり及び立下がりの検出方法として、上記のように閾値を決めて電流との交点を求める方法の代わりに、イオン電流波形を微分し、その微分値が正の設定値以上の場合に立上がりと判定し、逆に負の設定値より小さな値であった場合に立下がりと判定するようにしてもよい。
次に、この発明を内燃機関の異常動作の検出に応用する場合について説明する。即ち、燃料インジェクタのスティック等により内燃機関の複数の気筒のうち1気筒又は複数気筒の燃料噴射が行われなかったり、逆に燃料インジェクタが開き放しとなり、出力不足や振動あるいはオーバーランを起こす場合がある。このような場合においてもイオン電流を検出することで異常の判別を行うことができる。即ち、スティックによってインジェクタからの噴射が行われなくなるとイオン電流が全く発生せず、またインジェクタが開き放しとなると着火時期あるいは燃焼期間がインジェクタへの噴射指令値に対して大きく異なった値となるためイオン電流によってこれらの異常の判別を行うことができる。
図8,9はこのような異常動作の検出のためのフローチャートを示している。ステップ200では設定した時間内(例えば、上死点からクランク角度で30°相当の時間内)にイオン電流値が所定値より大きいか否か即ちイオン電流の立上がりがあったか否か判定される。即ち、通常は上死点付近で燃焼が起こることから、設定時間内にイオン電流の立ち上がりがなければ無噴射の可能性が高いとみなすことができる。ステップ200で所定のクランク角度期間においてイオン電流値が所定値より小さいとの判断のときはステップ202に進み、イオン電流値が所定値より小さい状態が設定回数nにおいて継続したか否か判定する。イオン電流値が所定値より小さい状態がn回継続した場合はステップ204において無噴射との判定結果を書き込み、ステップ206では無噴射時における必要な診断処理、例えば、警報の発生や機関の強制停止等の処理を実行する。
ステップ200で所定クランク角度範囲においてイオン電流値が設定値を超えたとの判定(即ちイオン電流の立ち上がりがあったとの判定)のときはステップ208に進み、そのときのカウンタ値(着火時期)をC1に格納する。ステップ210ではカウンタ値C1が正規の着火時期に相当するカウンタ値である設定値より小さいか否か、即ち、イオン信号の立ち上がりが通常より相当前に起こったか否か判定する。ステップ210でカウンタ値C1<設定値との判定のときはステップ212に進み、カウンタ値C1<設定値の判断がn回継続したか否か判定する。ステップ212でC1<設定値のときはインジェクタ開き放しとなり燃料噴射が続いているとみなすことができ、ステップ214ではこの判定結果の書き込みを行い、ステップ216ではインジェクタが噴射し放しの状態時における必要な診断処理、例えば、警報の発生や機関の強制停止等の処理を実行する。
ステップ210でカウンタ値C1が正規の着火時期に相当するカウンタ値である設定値より大きいとの判定(イオン電流の立ち上がりが所定クランク角度期間においてあったとの判定)のときはステップ218に進み、イオン電流値が設定値を下回ったか否か(イオン電流の立ち下がりか否か)判定する。イオン電流値<設定値のときは、ステップ220に進み、そのときのカウンタ値をC2に格納する。次のステップ222ではC2−C1が設定値より大きいか否か判定される。ステップ222でC2−C1はイオン電流の立ち上がりから立ち下がりまでの期間=燃焼期間を表しており、また設定値は通常の噴射期間より相当に長い所定の値であり、C2−C1>設定値の判定結果は燃焼期間の異常を表す。ステップ222でC2−C1>設定値の判定結果のときはステップ224に進み、この状態がn回継続したか否かを判定し、n回継続のときはステップ214に進み、同様な異常処理を行う。
この発明は各気筒のインジェクタ毎の着火時期及び燃焼期間の変動を解消するような制御にも応用することができる。即ち、図1において、インジェクタ20は気筒毎に設置されており、気筒毎の特性変動によってインジェクタ20間の噴射時期や噴射量が変動し、出力やエミッションに悪影響を及ぼす場合がある。この場合、各気筒毎に設置されたグロープラグによって得られたイオン電流を基に着火時期や燃焼期間が気筒間で一定になるように噴射時期及び噴射期間の補正をインジェクタ20毎に行う。
また、この発明はパイロット噴射の調整にも応用することができる。即ち、パイロット噴射を行う場合にはパイロット噴射量が数mm/sという少量であるため、制御が難しくインジェクタのバラツキがあると、噴射量が過大となったり、逆に噴射しなくなったりする場合がある。パイロット噴射量が過大であるとエミッションが悪化するが、本発明者らによる実験の結果では噴射量に対してそれほど敏感ではなく、パイロット噴射量が極端に多くなければ気筒間での相違を検出し制御するほどの必要性はないと判断された。さらにパイロット噴射量は少量であるため燃焼により電極に発生するイオン電流も小さく検出がそもそも困難である。しかしながら、1気筒だけパイロット噴射が行われないような不具合の場合はエミッション及び機関出力、機関振動の変動が大きくなる問題が見受けられた。これは次の理由による。パイロット噴射すると主噴射の着火遅れが短くなり、パイロット噴射されない場合と比較して主噴射の着火時期がずれて、気筒間で噴射時期が異なっていることと同じ結果になる。即ち、図10で、制御回路からは(ハ)に示すようにパイロット噴射次いでこれに少し遅れて(D)主噴射の指令がインジェクタ20に出力される。(イ) はパイロット噴射が適正に行われた場合を示しており、パイロット噴射に続いて比較的短い期間の内に主噴射が継続する。これに対して(ロ) はパイロット噴射指令に係わらずパイロット噴射がされなかった場合を示しており、パイロット噴射が正規にされたときの主噴射より遅れて噴射が起こるのである。そのため、気筒間での出力変動による上記の問題点がある。そこで、このような問題を解決するためグロープラグの電極に発生したイオン電流の大小によりその気筒でパイロット噴射が行われたか否か検出し、パイロット噴射が行われていないとの判断の時はそのパイロット噴射量を増大させる。これにより次回の噴射ではその気筒のパイロット噴射が行われるように促すことができ、気筒間での出力変動を防止することができる。
この実施例における着火時期及び燃焼期間の検出はイオン電流による方式に限定されず、他の検出方式、例えば、燃焼光検出方式を採用することも可能である。
図1は電子制御式ディーゼル機関の概略構成図である。 図2はこの発明のディーゼル機関の要部を燃焼室の断面によって表す図である。 図3はクランク角度に対するイオン電流の変化を煤の堆積のない場合(イ) と、煤が堆積した場合(ロ) のそれぞれについて示す図である。 図4は第1実施例の作動を示すフローチャートである。 図5は平均化する前のイオン電流の変化を示す図である。 図6は平均化した後のイオン電流の変化を示す図である。 図7は着火時期をアナログ的に検出するための回路の概略構成図である。 図8は第2実施例の作動を示すフローチャートの前半部分を示す。 図9は図8に後続するフローチャートの部分を示す。 図10はこの発明をパイロット噴射の正常、異常による主噴射への影響を説明する線図である。
符号の説明
18 燃焼室
20 インジェクタ
22 グロープラグ
28 イオン電流検出回路
30 制御回路

Claims (1)

  1. 内燃機関において着火時期検出し、検出される着火時期より燃料噴射時期フィードバック制御する手段を有した内燃機関において、パイロット噴射された燃料の燃焼の有無を検出するのに、主噴射の燃焼開始時期を検出することで行い、その時期がパイロット噴射された燃料が燃焼している場合の主噴射の燃焼開始時期よりも所定量以上遅いときはパイロット噴射を増量するように制御する制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
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