JP5257777B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、筒内圧センサで検出した燃焼室の圧力を用いて点火時期制御する内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1は、内燃機関の筒内圧を検出し、この検出値に基づいて燃焼室内の各時点の燃焼状態を反映する状態量を算出し、この状態量に基づいてトルク変動の判定、又は失火割合の判定の少なくともいずれか1つの判定を行い、判定結果に基づいて点火時期を変更して内燃機関を制御する技術を開示している。
また、特許文献2は、内燃機関の各燃焼サイクルにおいて、燃焼室内の筒内圧を検出し、この筒内圧に基づいて、燃焼開始から燃焼終了に至るまでに発生する総熱発生量に対する各時点における熱発生量の割合からなる燃焼割合(MFB)を算出し、所定のクランク角度における燃焼割合が目標値となるように、点火時期等の運転条件を変更する技術を開示している。
上記したような、燃焼行程において精密な点火時期制御を実行するためには、燃焼の安定性に大きく影響を及ぼす点火プラグの性能が重要である。点火プラグの摩耗劣化が進行すると、燃焼を安定するのが難しく、失火を誘発しかねない。
このため、精密な点火時期制御等を実現するうえで、点火プラグの劣化をオンボードで検出する技術が重要となる。
特許文献3は、燃焼開始前から燃焼開始後までの所定の期間に定められた計測点において、それぞれ筒内圧Pと、当該筒内圧Pを検出したときの筒内容積Vを所定の指数で累乗した値との積P・Vκを算出し、これらのうちの2点間のP・Vκの差ΔP・Vκを算出し、この積算値が所定値を超えた場合には、失火が発生したと判断する技術を開示している。
特開2007−285194号公報 特開2006−220139号公報 特開2006−70885号公報
しかしながら、上記したような失火判定技術を用いても、失火の原因が点火プラグの摩耗劣化に起因するものかを特定することができない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、点火プラグの劣化を検出可能で、精密な点火時期制御が可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の気筒に設けられた筒内圧センサの検出する筒内圧に基づいて、燃焼開始から燃焼終了に至るまでに発生する総熱発生量に対する各時点における熱発生量の割合である燃焼割合を算出し、当該燃焼割合に基づいて前記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段を有する内燃機関の制御装置であって、前記点火時期制御手段の実行中に、燃焼行程中における前記燃焼割合が所定値に達するときのクランク角度付近における前記燃焼割合の変化率を算出する変化率算出手段と、前記燃焼割合の変化率の経時的変化に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグの劣化を判断する点火プラグ劣化判断手段とを有することを特徴とする。
上記構成において、前記点火プラグ劣化判断手段は、前記燃焼割合の変化率の経時的変化、及び、前記燃焼割合を算出する際に用いられる前記気筒内で発生する熱量を反映する状態量の燃焼終了時付近における値に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグの劣化を判断する、構成を採用できる。
上記構成において、前記点火プラグ劣化判断手段は、前記状態量の燃焼終了時付近における値に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグが劣化していないと判断した場合には、前記筒内圧センサの高圧領域における感度が異常であると判断する、構成を採用できる。
本発明によれば、点火プラグの劣化を検出できて、筒内圧を用いた内燃機関の点火時期制御をより精密に実行可能となる。
本発明の一実施形態に係る制御装置が適用された内燃機関の一例を示す構成図である。 積値PVκと、燃焼室内における熱発生量との相関例を示すグラフである。 積値PVκに基づいて求められる燃焼割合と、熱発生率に基づいて求められる燃焼割合との相関例を示すグラフである。 燃焼割合MFBに対する点火プラグの劣化の影響を説明するための図である。 点火プラグが正常時と劣化時の「燃焼速度」の一例を示すグラフである。 「燃焼速度」の算出方法を説明するための図である。 ECUによる点火プラグ劣化検出処理の一例を示すフローチャートである。 「燃焼速度」の経時的変化を示すグラフである。 筒内圧センサの高圧領域における感度低下を説明するための図である。 筒内圧センサの正常時と異常時とにおける燃焼行程付近における筒内圧センサの出力の一例を示すグラフである。 筒内圧センサの正常時と異常時とにおける燃焼割合MFBの一例を示すグラフである。 筒内圧センサの正常時と異常時とにおける「燃焼速度」の一例を示すグラフである。 点火プラグの正常時と劣化時におけるPVκの一例を示すグラフである。 筒内圧センサの正常時と劣化時におけるPVκの一例を示すグラフである。 ECUによる点火プラグ劣化検出処理の他の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
第1の実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置が適用される内燃機関の一例を示す概略構成図である。
この内燃機関は、本体10に形成された気筒12の燃焼室14で燃料および空気の混合気を燃焼させ、気筒12でピストン16を往復移動させることにより動力を発生するものである。
内燃機関のシリンダヘッドに形成されると共に各燃焼室14に臨む吸気ポートは、吸気管(吸気マニホールド含む)18にそれぞれ接続されている。また、シリンダヘッドに形成されると共に各燃焼室14に臨む排気ポートは、排気管(排気マニホールドを含む)20にそれぞれ接続されている。また、シリンダヘッドには、吸気弁Viおよび排気弁Veが設けられている。各吸気弁Viは、対応する吸気ポートを開閉し、各排気弁Veは、対応する排気ポートを開閉する。各吸気弁Viおよび各排気弁Veは、可変動弁機構、例えば、可変バルブタイミング機能を有する動弁機構(図示省略)によって動作させられる。
内燃機関は、気筒数に応じた数の点火プラグ22及び燃料直噴インジェクタ36を有し、点火プラグ22及び燃料直噴インジェクタ36は、対応する燃焼室14内に臨むようにシリンダヘッドに配設されている。点火プラグ22は、後述する電子制御ユニット(ECU)100からの制御指令に応じて、燃料および空気の混合気燃料直噴インジェクタ36は、ECU100からの制御指令に応じて、燃焼室14内にガソリン等の燃料を直接噴射する。
なお、本実施形態の内燃機関は、いわゆる直噴式内燃機関であるが、これに限定されるわけではなく、いわゆるポート噴射式のガソリンエンジンにも本発明は適用可能である。
吸気管18は、サージタンク24に接続されている。サージタンク24には、エアフローメータ30が組み込まれているとともに、給気ライン(吸気管)が接続されており、給気ラインは、エアクリーナ26を介して、図示されない空気取入口に接続されている。そして、給気ラインの中途(サージタンク24とエアクリーナ26との間)には、スロットルバルブ(本実施形態では、電子制御式スロットルバルブ)28が設けられている。一方、排気管20には、触媒装置が設けられ、三元触媒を含む前段触媒装置32およびNOx吸蔵還元触媒を含む後段触媒装置34が設けられている。
内燃機関の各気筒12には、筒内圧センサ50が設けられている。筒内圧センサ50は、例えば、半導体素子、圧電素子、光ファイバ検出素子等で構成され、燃焼室14内の圧力(筒内圧)に応じた電気信号を発生させ、これをECU100へ出力する。筒内圧センサ50の設置位置は、図1の位置に限定されるわけではなく、筒内圧を検出可能な位置であればよい。
本体10のクランクケース部分には、クランク角度を検出するためのクランク角度センサ42が設けられている。
本体10の気筒12を画定する壁面に、ノッキングの発生を検出するためのノックセンサ40が設けられている。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)等のバックアップ用メモリ、A/D変換器やバッファ等を含む入力インターフェース回路、駆動回路等を含む出力インターフェース回路を含むハードウエアと所要のソフトウエアで構成される。このECU100には、エアフローメータ30、ノックセンサ40、クランク角度センサ42及び筒内圧センサ50からの信号が入力され、これらの信号に基づいて、点火プラグ22、スロットルバルブ28、燃料直噴インジェクタ36に制御指令を与え、点火時期制御、燃料噴射制御、空燃比制御等を実行可能となっている。
また、内燃機関10は、半導体素子、圧電素子あるいは光ファイバ検出素子等を含む筒内圧センサ50を、気筒数に応じた数だけ有している。各筒内圧センサ50は、対応する燃焼室14に受圧面が臨むようにシリンダヘッドに配設されており、かつECU38に電気的に接続されている。各筒内圧センサ50は、対応する燃焼室14における筒内圧力(相対圧力)を検出するように、検出値に対応するセンサ出力信号をECU38に与える。各筒内圧センサ50からのセンサ出力信号は、所定時間(所定クランク角度)おきにECU38に順次与えられ、例えば絶対圧力値である検出値に変換された上でECU38の所定の記憶領域(バッファ)に所定量ずつ格納保持される。なお、筒内圧検出手段は、検知部としての筒内圧センサ50と演算部としてのECU38の一部とを含んで構成される。
次に、ECU100による点火時期制御の一例について図2及び図3を参照して説明する。
ここでは、クランク角度がθであるタイミングに筒内圧センサ50により検出あるいは推定される筒内圧力をP(θ)とし、クランク角度がθであるタイミング(当該筒内圧力P(θ)の検出時あるいは推定時)の筒内容積をV(θ)とし、比熱比をκとする。そして筒内圧力P(θ)と、筒内容積V(θ)を比熱比(所定の指数)κで累乗した値V(θ)との積値P(θ)・Vκ(θ)(以下、適宜「PVκ」と記す)に着目して、燃焼割合が算出される。このPVκが、気筒内で発生する熱量を反映する状態量である。
クランク角度に対する内燃機関の燃焼室における熱発生量Qの変化パターンと、クランク角度に対する積値PVκの変化パターンとは、例えば、特許文献2にも開示されているように、図2に示すような相関を有することが知られている。図2において、実線は、所定のモデル気筒において所定の微小クランク角度おきに検出された筒内圧力と、当該筒内圧力の検出時における筒内容積を所定の比熱比κで累乗した値との積値PVκをプロットしたものである。また、図2において、破線は、上記モデル気筒における熱発生量Qを次の(1)式に基づき、
Figure 0005257777
として算出・プロットしたものである。なお、何れの場合も、簡単のために、κ=1.32とした。また、図2において、−360°、0°および360°は上死点(ピストンが上死点に位置するとき)に、−180°および180°は下死点(ピストンが下死点に位置するとき)に対応する。
Figure 0005257777
図2に示される結果からわかるように、クランク角度に対する熱発生量Qの変化パターンと、クランク角度に対する積値PVκの変化パターンとは、概ね一致(相似)する。特に、筒内の混合気の燃焼開始(ガソリンエンジンでは火花点火時、ディーゼルエンジンでは圧縮着火時)の前後(例えば、図2における約−180°から約135°までの範囲)では、図2の両パターンは極めて良好に一致することが理解される。
燃焼室における熱発生量Qと積値PVκとの相関を利用して、筒内圧センサ50によって検出される筒内圧力と、当該筒内圧力の検出時における筒内容積との積値PVκに基づいて、ある2点間におけるトータルの熱発生量に対する当該2点間の所定のタイミングまでの熱発生量の比(熱発生量比)である燃焼割合MFBが求められる(測定される)。ここで、積値PVκに基づいて燃焼室における燃焼割合を算出すれば、高負荷な演算処理を要することなく燃焼室における燃焼割合を精度よく得ることができる。すなわち、図3に示すように、積値PVκに基づいて求められる燃焼割合(同図における実線参照)は、熱発生率に基づいて求められる燃焼割合(同図における破線参照)とほぼ一致する。
なお、図3において、実線は、上述のモデル気筒においてクランク角度=θとなるタイミングにおける燃焼割合を、次の(2)式に従うと共に、検出した筒内圧力P(θ)に基づいて算出し、プロットしたものである。ただし、簡単のために、κ=1.32とした。また、図3において、破線は、上述のモデル気筒においてクランク角度=θとなるタイミングにおける燃焼割合を、上記(1)式および次の(3)式に従うと共に、検出した筒内圧力P(θ)に基づいて算出し、プロットしたものである。この場合も、簡単のために、κ=1.32とした。
Figure 0005257777
Figure 0005257777
なお、ここでは、圧縮上死点前120°((2)式では単に−120°)および圧縮上死点後120°((2)式では単に120°)の2つのタイミングを採用した例を用いて、PVκに着目した燃焼割合の算出を説明した。しかしながら、それらは、他のタイミングであってもよく、点火ノイズの影響を排除するように例えば圧縮上死点前60°、および、全ての燃焼形態をカバーできるように例えば圧縮上死点後60°であり得る。
ECU100は、上記した燃焼割合MFBをサンプリング時間毎に算出し、これを用いて、内燃機関の燃焼室における混合気の火花点火時期を大きなトルクが得られると共にノッキングが発生しない最適なタイミング(MBT:Minimum advance for Best Torque)に設定するための点火プラグ22の点火時期制御を実行する。具体的には、ECU100は、所定クランク角度(例えば、10度)における燃焼割合MFBが目標値(例えば、50%)となるように、点火プラグ22の点火時期を制御する。以下、この点火時期制御をMBT制御と呼ぶ。
次に、本実施形態に係る点火プラグの劣化検出原理について図4ないし図7を参照して説明する。
ここで、図4は、燃焼割合MFBに対する点火プラグの劣化の影響を説明するための図であり、図5は、点火プラグの正常時と劣化時の燃焼割合の変化率(燃焼速度)の一例を示すグラフであり、及び、図6は、燃焼割合の変化率(燃焼速度)の算出方法を説明するための図である。
図4に示すように、点火プラグ22が正常な場合(1)と、電極摩耗などにより点火特性が劣化している場合(2)とを比較すると、燃焼行程中の燃焼割合MFBの立ち上がりの勾配が正常な場合(1)よりも劣化している場合(2)のほうが小さくなるのがわかる。なお、図4において、クランク角度θcは、燃焼割合MFBの値が50%となる燃焼重心Gにおけるクランク角度である。
図5は、図4に示す、点火プラグ22が正常な場合(1)と、劣化している場合(2)の燃焼割合MFBをそれぞれθで微分した値、すなわち、燃焼割合MFBの変化率である。以下、燃焼割合MFBの変化率を「燃焼速度」と呼ぶ。例えば、クランク角度θc付近における燃焼速度CSは、図6に示す式(A)により算出される。
図5において、CS0は点火プラグ22が正常である燃焼速度CSの初期値であり、CSnはnトリップ走行後の点火プラグ22が劣化した状態のける燃焼速度CSである。これらを比べると、点火プラグ22が劣化すると、燃焼速度CSの値が低下することが分かる。
本発明では、点火プラグ22が劣化すると、燃焼行程中における燃焼割合MFBが所定値(例えば50%)に達するときのクランク角度θc付近における燃焼割合MFBの変化率である燃焼速度CSの値の経時的変化に基づいて、点火プラグ22の劣化を判断する。
燃焼速度CSの値の経時的変化とは、例えば、所定期間、あるいは、所定距離(例えば、1万キロメータ)のトリップ毎にクランク角度θc付近における燃焼速度CSの値を算出し、初期値CS0に対して、現在の燃焼速度CSの値がどれだけ変化したかを意味する。
したがって、例えば、初期値CS0に対して、あるいは、前回算出した燃焼速度CSに対して、現在の燃焼速度CSの値がどれだけ低下したかに基づいて、点火プラグ22が劣化しているかを判断することができる。これが、本発明における点火プラグの劣化検出原理である。
次に、ECU100による、点火プラグ22の劣化検出処理の一例について図7に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図7に示す点火プラグ22の劣化検出ルーチン1は、例えば、所定時間毎に実行される。
次いで、現在のトリップ距離Tが所定距離nに達したかを判断する(ステップS1)。なお、nは、例えば、0,1,2,3...[万Km]のように設定される。
次いで、MBT制御をオンして燃焼割合MFBに基く点火時期制御を実行し(ステップS2)、可変動弁機構のバルブオーバラップをゼロにし(ステップS3)、排気ガスの一部を吸気系に再循環させるEGRシステムのEGRバルブを閉じる(ステップS4)。なお、ステップS3及びS4の処理は、燃焼速度CSを算出するために、燃焼が緩慢とならない運転条件において、MBT制御を実施するためである。
次いで、燃焼速度CSnを算出する(ステップS5)。燃焼速度CSnは図6で説明した(A)式から計算される。なお、初期値CS0は、最初にこの処理ルーチンが実行されたときに算出され、記憶保存される。
次いで、燃焼速度CSnと初期値CS0との比(CSn/CS0)が、所定値α以下かを判断する(ステップS6)。すなわち、図8に示すように、点火プラグ22が正常であるときには、比(CSn/CS0)は1に近いが、点火プラグ22の劣化が進むと低下していく。そして、比(CSn/CS0)が所定値α(0から1の所定値)を下回ると、点火プラグ22が劣化したと判断する(ステップS7)。比(CSn/CS0)が所定値αよりも大きい場合には、点火プラグ22が劣化していないと判断して、処理を終了する。
第2の実施形態
MBT制御に用いる筒内圧センサ50は、例えば、図9に示すように、筒内圧が比較的低い領域では、感度が低下しにくいが、筒内圧が高くなるほど感度が経時劣化等により低下していく傾向がある。高圧領域でセンサ感度が低下すると、燃焼行程において精密な点火時期制御を実行することが困難になる。
筒内圧センサ50の高圧領域でセンサ感度が低下すると、例えば、図10に示すように、燃焼行程における筒内圧のピーク値が低下してしまう。このような高圧領域における感度の低下が発生すると、燃焼割合MFBは、図11に示すように、燃焼重心G付近における勾配が小さくなる。それによって、クランク角度θcにおける燃焼速度は、図12に示すように、正常時(1)のCS0から感度異常時(2)のCSnに低下する。すなわち、筒内圧センサ50の高圧領域でセンサ感度が低下したときの燃焼割合MFB及び燃焼速度CSは、点火プラグ22が劣化した場合と、同様の傾向をもつ。このため、上記した点火プラグの劣化検出手法を用いた場合、筒内圧センサ50の高圧領域でセンサ感度が異常の場合に、点火プラグ22が正常であるにもかかわらず、点火プラグ22が劣化していると誤って判断される可能性がある。
ここで、本実施形態では、筒内圧センサ50の高圧領域で感度が異常である場合と、点火プラグ22が劣化している場合とを、燃焼割合MFBの計算終了点付近、すなわち、燃焼行程における燃焼終了時付近のPVκの値に基づいて、区別する。
ここで、図13は点火プラグ22の正常時と劣化時におけるPVκの一例を示すグラフであり、図14は筒内圧センサの正常時と劣化時におけるPVκの一例を示すグラフである。
図13において、燃焼割合MFBの計算終了点付近、すなわち、燃焼行程における燃焼終了時付近のPVκは、劣化時(2)のほうが正常時(1)よりも大きな値をとることがわかる。これは、点火プラグ22の劣化が生じると、筒内における燃焼が緩慢となり、燃焼時間が長くなるので、筒内で発生する累積熱量(ΔPVκ)は相対的に大きくなるからである。
一方、図14において、燃焼割合MFBの計算終了点付近、すなわち、燃焼行程における燃焼終了時付近のPVκは、筒内圧センサ50が正常時(1)と高圧領域で感度異常が発生している場合(2)とで、ほぼ同じちとなる。筒内圧センサ50の感度異常が存在したとしても、燃焼時間が長くなることはないからである。
本実施形態では、図13及び図14に示した特性の違いを利用して、筒内圧センサ50の高圧領域で感度が異常である場合と、点火プラグ22が劣化している場合とを区別する。
以下に、この原理を利用した点火プラグ劣化検出処理について、図15に示すフローチャートを参照して説明する。
図15において、ステップS11〜S16の処理は、図7のフローチャートで説明したステップS1〜S6における処理と同様であるので、説明を省略する。
ステップS17においては、上記した(2)式の分母において用いられる、燃焼開始から燃焼終了までに発生した熱量に相当するΔPVκ nを取得する。
次いで、ΔPVκの初期値ΔPVκ とΔPVκ nとの比(ΔPVκ n/ΔPVκ )が所定値βよりも大きいかを判断する(ステップS18)。所定値βは、1よりも大きい値であり、適宜設定される。
点火プラグ22が劣化している場合には、ΔPVκ nの値が初期値ΔPVκ よりも大きくなるので、比(ΔPVκ n/ΔPVκ )は1よりも大きくなり、所定値βを超えると、点火プラグ22の劣化と判断される(ステップS19)。
一方、筒内圧センサ50の高圧領域の感度異常の場合には、ΔPVκ nの値は初期値ΔPVκ とほぼ同じ値となり、比(ΔPVκ n/ΔPVκ )は1の近傍の値をとり、所定値βよりも小さい値であるので、筒内圧センサ50の高圧領域の感度異常と判断される(ステップS20)。
本実施形態では、ステップS16において、点火プラグ22が劣化しているかを判断し、さらに、ステップS18において点火プラグ22の劣化と筒内圧センサ50の高圧領域の感度異常とを区別するので、点火プラグ22の劣化検出をより正確に実行できる。加えて、筒内圧センサ50の高圧領域の感度異常を検出できる。
10…本体
12…気筒
14…燃焼室
16…ピストン
18…吸気管
20…排気管
Vi…吸気弁
Ve…排気弁
22…点火プラグ
24…サージタンク
36…燃料直噴インジェクタ
50…筒内圧センサ
100…電子制御ユニット(ECU)

Claims (3)

  1. 内燃機関の気筒に設けられた筒内圧センサの検出する筒内圧に基づいて、燃焼開始から燃焼終了に至るまでに発生する総熱発生量に対する各時点における熱発生量の割合である燃焼割合を算出し、当該燃焼割合に基づいて前記内燃機関の点火時期を制御する点火時期制御手段を有する内燃機関の制御装置であって、
    前記点火時期制御手段の実行中に、燃焼行程中における前記燃焼割合が所定値に達するときのクランク角度付近における前記燃焼割合の変化率を算出する変化率算出手段と、
    前記燃焼割合の変化率の経時的変化に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグの劣化を判断する点火プラグ劣化判断手段と
    を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記点火プラグ劣化判断手段は、前記燃焼割合の変化率の経時的変化、及び、
    前記燃焼割合を算出する際に用いられる前記気筒内で発生する熱量を反映する状態量の燃焼終了時付近における値に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグの劣化を判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火プラグ劣化判断手段は、前記状態量の燃焼終了時付近における値に基づいて、前記気筒に設けられた点火プラグが劣化していないと判断した場合には、前記筒内圧センサの高圧領域における感度が異常であると判断する、ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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