JP4369627B2 - トンネル築造方法及びそれに用いるシールド掘削機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、標準坑と拡幅坑の双方を掘進可能なシールド掘削機を用いて、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造する、トンネルの築造方法及びこれに用いるシールド掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なシールド工法においては、シールド掘削機に設けられた押圧ジャッキ等の推進装置を用いて、後方に順次覆工されたセグメント(覆工材)を押圧し、その反力をシールド掘削機の推力として、掘進しながらシールドトンネルを築造していく。こうしたシールドトンネルは、とりわけ都市部における道路や鉄道等のトンネル築造において重要性が増してきており、ますます長距離掘進、大深度化が求められている。
シールドトンネルでは、その途中で部分的に拡幅されたトンネルが必要となることが多い。例えば地下鉄等の鉄道トンネルの場合は500m〜1000m毎に駅部を設けなければならず、また道路トンネルの場合は約500m毎に非常駐車帯を設けなければならない、といった事情等によるものである。
従来、トンネル内に拡幅部を築造する方法としては、開削工法、所定断面をなす標準坑のシールドトンネルを築造後に部分的にセグメントを取り外して拡幅坑を掘削・覆工する工法、あるいは拡幅坑専用のシールド掘削機を用いる工法、等が実施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
開削工法においては、地上用地を長期間占有するなど、周辺環境に与える影響が大きく、工事が非常に大規模となってしまう。また、シールドトンネルを築造後に部分的にセグメントを取り外して拡幅坑を掘進・覆工する工法においては、一旦覆工したセグメントを取り外すために無駄が多いとともに、土水圧に対する地盤改良を必要とする。更に、拡幅坑専用のシールド掘削機を用いる工法においては、シールド掘削機の分解、搬送及び組立といった作業を伴わなければならない。このように従来の方法では、多大な労力、工費を要するとともに、工期の長期化を招く結果となっていた。
【0004】
こうしたことから、最近では、シールド掘削機に拡幅・縮小可能なコピーカッタを設けるとともに、シールド掘削機のスキンプレートの側部を拡幅することで標準坑及び拡幅坑を同時に掘進・覆工する工法が試みられている。この工法では、スキンプレートの側部を拡幅・縮小させて、その内側に、標準坑用のセグメント及び拡幅坑用のセグメントを覆工していき、標準トンネル及び拡幅トンネルを築造していく。この場合、標準トンネルと拡幅トンネルとの境目における止水方法については、課題が残っていた。すなわち、スキンプレートの側部を拡大・縮小させるとほぼ同時に、境目を構成する特殊形状の専用セグメントを覆工させるのであるが、こうした複雑な作業を行う際に、摺動部分の隙間から、シールド掘削機あるいはセグメントの内部に水や土砂が侵入してくることがあった。特に、水圧や土圧が高くなる環境下、例えば大深度下においては、侵入してくる水や土砂は多量となる。その結果、こうした多量の水や土砂を頻繁に地上側へと排出しなければならず、こうした作業に多大な労力や時間を要することとなっていた。特に大深度下では、地上までの距離が長くなることで、非常に困難な作業が伴うこととなり、結果的に工期の長期化あるいは工費の高騰化を招いていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、土圧あるいは水圧が高くなる環境下でも十分な土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保し、標準トンネル及び拡幅トンネルの築造を容易として、工期の短縮及び工費の節減を図ることができるトンネル築造方法を提供すること、を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、前記拡幅トンネルの築造を開始する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記標準坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、前記境界部材は、前記標準坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、前記拡幅トンネルの築造を開始する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記標準坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、前記拡幅トンネルの築造を開始する直前に設けられる標準坑用覆工材の外周には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材に当接する止水部材が設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、シールド本体の前部に支持され所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、前記拡幅トンネルの築造を終了する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、前記境界部材は、前記拡幅坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、を備えていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、シールド本体の前部に支持され所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、前記拡幅トンネルの築造を終了する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、前記拡幅トンネルの築造を終了する直前に設けられる拡幅坑用覆工材の外周には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材に当接する止水部材が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するときに用いられるシールド掘削機であって、シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えるとともに、前記拡幅部材を突出させる際には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と標準坑用覆工材との間をふさぎ、かつ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材が備えられ、前記境界部材は、前記標準坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、を備えていることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するときに用いられるシールド掘削機であって、シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えるとともに、前記拡幅部材を没入させる際には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、かつ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材が備えられ、前記境界部材は、前記拡幅坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、を備えていることを特徴とする。
【0014】
このように、境界部材を用いて、スキンプレートあるいは拡幅部材と覆工材との間をふさぎ、且つ各々の覆工材同士を接続するようにしているので、トンネルの拡幅時あるいは縮小時における、シールド掘削機あるいは覆工材の内部への水や土砂の侵入を効果的に抑制することができる。そのため、水圧や土圧の高い環境下においても、トンネルの拡幅あるいは縮小を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るトンネル築造方法の実施の形態について、図1乃至図17を用いて説明する。
まず、シールド掘削機について説明する。このシールド掘削機1は、図1及び図2に示すように、シールド本体3の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタ2と、シールド本体3の外側部にある筒状のスキンプレート5と、スキンプレート5に備えられた拡幅部材6と、を備えている。
【0016】
カッタ2は、略円盤形状をなしカッタヘッドサポート4に回転可能に軸支されるカッタヘッド2aと、カッタヘッド2aから出没可能とされたオーバーカッタ装置2bと、からなる。
カッタヘッド2aは、略円盤形状をなし、シールド本体3の掘進方向の前部に回転可能に設けられている。このカッタヘッド2aは、先端部に設けられたカッタビット(図示省略)が回転することによって、標準坑を掘進するようになっている。カッタヘッド2aの前面には、標準坑の掘削土砂をシールド本体3内に取り込むための孔(図示省略)が設けられている。
なおここでは、「標準坑」とは、カッタヘッド2aのみで掘進される、カッタヘッド2aの外径と略同一の断面積を有する坑を言っているが、例えば扁平断面や矩形断面においては、標準坑をオーバーカッタ装置を用いて掘進する場合もある。すなわち、断面形状にかかわらず、拡幅部材を張り出さない坑が「標準坑」である。
【0017】
カッタヘッド2aには、外側部から標準坑を拡幅する方向、すなわち掘進方向と略直交する方向に出没可能とされた、オーバーカッタ装置2bが内蔵されている。このオーバーカッタ装置2bは棒状をなしており、標準坑のみを掘進する際にはカッタヘッド2a内に没入している。そして拡幅坑を掘削する際にはカッタヘッド2aから突出し、突出方向の軸線回りに回転して、その外周面に設けられたカッタビット(図示省略)によって拡幅坑を掘進できるようになっている。
なおここでは、「拡幅坑」とは、カッタヘッド2a及びオーバーカッタ装置2bの双方を用いて掘進された部分の坑、つまり拡幅部材を張り出す坑を言う。その他、拡幅坑の拡幅部分の掘削についても、カッタヘッドのオーバーカッタ装置に限らず、カッタヘッド以外に設けた掘削装置等で拡幅部分を掘削してもよいことは勿論である。
また以下において、シールド掘削機1の掘進方向を「前」、その逆側を「後」と称することとする。
【0018】
スキンプレート5は、シールド本体3と外形及び断面積が略同一となっており、このスキンプレート5の内側には、セグメント(覆工材)が順次覆工されていく。なお「セグメント」とは、後述する標準坑用セグメント、標準坑端部用セグメント、拡幅坑用セグメント及び拡幅坑端部用セグメントを指すものとする。また、標準坑端部用セグメントは標準坑用セグメントの一種であり、拡幅坑端部用セグメントは拡幅坑用セグメントの一種である。
シールド本体3後方のスキンプレート5の内側には、押圧ジャッキ(図示省略)が周方向に複数備えられている。この押圧ジャッキは、掘進軸線方向に伸縮することで、スキンプレート5の内側に順次覆工されていくセグメントを押圧し、その反力でシールド掘削機1を掘進させるものである。
【0019】
また、スキンプレート5の内側の後部側には、テールパッキン7,7,7が取り付けられており、標準坑と標準坑用セグメント10との間に存在する水あるいは土砂がスキンプレート5内に侵入することを防止するように、すなわち土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保できるようになっている。ここでは、テールパッキン7を3段設けるようにしているが、シールド掘削機1にかかる土圧あるいは水圧の程度によっては、2段としても差し支えなく、適宜段数を変更すればよい。
【0020】
拡幅部材6は、図7(c)あるいは図8(b)に示すように、側部プレート(第1の拡幅プレート)6aと、側部プレート6aの上側縁部及び下側縁部に各々連なるように設けられる、上部プレート(第2の拡幅プレート)6b及び下部プレート(第3の拡幅プレート)6cと、側部プレート6aの前側縁部に連なるように設けられる前部プレート(第4の拡幅プレート)6dと、から構成されるものである。
側部プレート6aは、標準坑のみを掘進する際には、スキンプレート5と略面一となってスキンプレート5の一部をなすとともに、拡幅坑を掘進する際には、スキンプレート5の外方に突出してスキンプレート5と略平行に配置されるものである。
上部プレート6b及び下部プレート6cは、拡幅坑を掘進する際に、スキンプレート5から突出する側部プレート6aの上側縁部及び下側縁部に各々連なるように設けられて、側部プレート6aの上側縁部及び下側縁部とスキンプレート5とを連結するものである。これら上部プレート6b及び下部プレート6cは、各々側部プレート6aよりも後端部側が若干短くなっている。また、前部プレート6dは、拡幅坑を掘進する際に、スキンプレート5から突出する側部プレート6aの前側縁部に連なるように設けられて、側部プレート6aの前側縁部とスキンプレート5とを連結するものである。
なお、これら上部プレート6b、下部プレート6cあるいは前部プレート6dは、シールド掘削機1が標準坑のみを掘進する際には、側部プレート6aから取り外されており、拡幅坑を掘進する際に組み立てられるようになっている。
【0021】
次に、このシールド掘削機1を用いたトンネル築造方法について説明する。
このトンネル築造方法は、第1の標準トンネル築造工程と、標準トンネル拡幅工程と、拡幅トンネル築造工程と、拡幅トンネル縮小工程と、第2の標準トンネル築造工程と、からなる。
【0022】
まず、「第1の標準トンネル築造工程」として、図1に示すように、標準坑を掘進するとともに、スキンプレート5の内側に標準坑用セグメント10を覆工して、標準坑内に標準トンネルを築造していく。
標準坑を掘進する際には、スキンプレート5、及びこれと一体となってその一部をなしている側部プレート6aとが、断面視略円筒状となるようにしておき、その内側に、順次標準坑用セグメント10を組み立てて覆工していく。
最前部に覆工された標準坑用セグメント10を、押圧ジャッキによって順次押圧していくことで、その反力によってシールド掘削機1は掘進方向に押圧されて、シールド掘削機1は掘進していく。すなわち、シールド掘削機1が掘進するに従い、その後方の標準坑は順次標準坑用セグメント10によって覆工されていき、標準トンネルが築造されていく。
【0023】
このとき、スキンプレート5の後部側には、テールパッキン7,7,7が取り付けられており、標準坑用セグメント10と摺動するようになっているので、これらテールパッキン7,7,7によって、スキンプレート5の内側と標準坑との間を止水等しながら、標準トンネルが築造されていく。
【0024】
次に「標準トンネル拡幅工程」として、標準トンネルを拡幅するように拡幅坑の掘進を開始するとともに、標準坑端部用セグメント、境界部材及び拡幅坑用セグメントを覆工して、拡幅トンネルの築造を開始する。
拡幅坑の掘進を開始する際には、図2(a)に示すように、オーバーカッタ装置2bをカッタヘッド2aから突出させ、標準坑を掘進しながら、標準坑の左右両側に拡幅坑を掘進していく。このとき、拡幅坑の掘進に併せて、掘削土砂を取り込んでいく(図示省略)。
【0025】
そして、標準坑の端部をなすセグメントとして、標準坑端部用セグメント11を覆工する。この標準坑端部用セグメント11は、図3に示すように、止水部材13を備えている点が、標準坑用セグメント10と異なっている。
この止水部材13は、標準坑端部用セグメント11のセグメント本体12の周囲にわたって設けられており、複数の拡径パッキン13aと、拡径パッキン13aを押圧する押圧部材としての複数のボルト13bと、から構成されている。
【0026】
拡径パッキン13aは、各々の前方側を、回動可能なようにセグメント本体12の外周側に取り付けられている略平板状の部材であり、後方側が、セグメント本体12に対して接近・離間可能となって、セグメント本体12の外周側を拡径できるようになっている。また、ボルト13bは、拡径パッキン13aと同数設けられており、セグメント本体12の内周側から外周側までを貫通するねじ孔に螺合されて、その先端部で拡径パッキン13aを押圧できるようになっている。標準坑端部用セグメント11の覆工時には、各々のボルト13bをセグメント本体12内側に後退させて、拡径パッキン11aをセグメント本体12に収納しておき、セグメント本体12の外周面と拡径パッキン13aの外面とが略面一となるようにしておく。
なお、押圧部材としては、ボルトに限定されるものではなく、例えば、流体を充填することによって膨らむチューブ状のものでもよい。また、止水部材13自体をチューブ状のものにして、流体を充填するようにしてもよい。
【0027】
標準坑端部用セグメント11の前部に、標準坑用セグメント10aを覆工する。この標準坑用セグメント10aは、標準坑用セグメント10と同一の部材であるが、テールパッキン7,7,7を用いて土砂侵入防止機能あるいは止水性を行うため、及びシールド掘削機1を掘進させるために、一時的に覆工されるものであって、標準トンネルを構成するためのものではない。そのため、標準トンネルを構成するための標準坑用セグメント10とは異なる符号を付している。
この標準坑用セグメント10aを押圧してシールド掘削機1を掘進させ、スキンプレート5の後端部側が止水部材13の位置まで達したところで、シールド掘削機1を一旦停止させる。このとき、標準坑用セグメント10aとスキンプレート5との間は、テールパッキン7,7,7とによって土砂侵入防止機能あるいは止水性が確保されている。
【0028】
こうしておいて、標準坑端部用セグメント11の各々のボルト13bを回転させて拡径パッキン13aを押圧し、拡径パッキン13aをセグメント本体12から外周側に張り出させて、拡径パッキン13aの後端部側がスキンプレート5に当接・押圧される状態まで拡径させる。こうして、スキンプレート5内への水あるいは土砂の侵入は防止される。これで、スキンプレート5への土砂侵入防止機能あるいは止水性は確保できるので、図4に示すように、標準坑用セグメント10aを解体撤去する。
【0029】
次に、標準トンネルの前端側、すなわち標準坑端部用セグメント11の前端側に、境界部材20を取り付ける。この境界部材20は、標準トンネルと拡幅トンネルとの境界をなすとともに、スキンプレート5あるいは拡幅部材6と標準坑用セグメントとの間をふさぎ、セグメント同士を接続して、水や土砂の侵入を防止するものである。セグメントとは別の材料、すなわちコンクリート以外の例えば鋼や鋼等の金属により構成されている。
境界部材20は、図7(a)及び(b)に示すように、標準坑端部用セグメント11の前側側部に取付固定される、セグメント側仕切板(第1の仕切板)21,21及び上下仕切板(第1の仕切板)23,23と、これらセグメント側仕切板21,21及び上下仕切板23,23の双方と摺動可能に設けられる、拡幅部仕切板(第2の仕切板)22,22と、から構成されるものである。
なお、拡幅部仕切板22は、土圧がかかる部分となるため、それに耐え得るような剛性を持たせる必要がある。
また、上下仕切板23は、拡幅部仕切板が摺動可能となっていれば、拡幅部仕切板に取り付けてもよいし、セグメント側仕切板と厚さを同じとしてセグメント側仕切板と一体にしてもよい。この一体としたときには、拡幅部仕切板と略同厚の上下仕切板を別途に設けることとなる。
【0030】
先ず、図5(a)及び(b)に示すように、標準坑端部用セグメント11の前端側に、セグメント側仕切板21,21を取り付ける。これらセグメント側仕切板21,21は、拡幅部仕切板22,22と摺動する部分に設けられ、摺動部分における土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保するためのものである。
【0031】
そして、図6(a)及び(b)に示すように、セグメント側仕切板21,21の前側に、拡幅部仕切板22,22を、各々のセグメント側仕切板21,21と密接配置となるように取り付ける。これら拡幅部仕切板22,22は、標準坑端部用セグメント11と拡幅部材6との間の土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保しながら、拡幅部材6と一体的に拡幅坑に向けて突出するとともに、拡幅トンネルにおける拡幅部分の一方の端部を形成するためのものである。
【0032】
次に、図6(a)、図6(b)及び図7(c)に示すように、側部プレート6a,6aの内側に、上部プレート6b、下部プレート6c及び前部プレート6dを各々取り付け固定して、拡幅部材6,6を組み立てる。このとき、側部プレート6a、上部プレート6b及び下部プレート6cと、拡幅部仕切板22とは、これらの間の止水等が確保できるように密接配置させるか、連結させておく。
またこのとき、図示省略するが、上部プレート6b及び下部プレート6cには、テールパッキン7,7,7に対応する位置に、同様のテールパッキン7,7,7を取り付けておき、拡幅トンネル築造時の止水等を確保できるようにしておく。
なお、このテールパッキン7,7,7の取り付けは、拡幅部材6の拡幅後に行ってもよい。
【0033】
次に、図7(a)及び(b)に示すように、標準坑端部用セグメント11の前端側の、上部プレート6bよりも上側と下部プレート6cよりも下側との各々に、上下仕切板23,23を取付固定する。これら上下仕切板23,23は、後述する拡幅坑用セグメント20が覆工された際に、標準坑端部用セグメント11と拡幅坑用セグメント20との間に間隙が生じるのを防止し、土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保するためのものである。そのため、この上下仕切板23,23の前後方向の厚みは、セグメント側仕切板21と拡幅部仕切板22とを合わせた厚みと、ほぼ同一となっており、各々上部プレート6bあるいは下部プレート6cと密接配置されるようになっている。
このように、境界部材20、すなわちセグメント側仕切板21、拡幅部仕切板22及び上下仕切板23によって、標準トンネル端部側の土砂侵入防止機能あるいは止水性は確保されることとなる。
【0034】
そして、図8に示すように、拡幅部材6,6と拡幅部仕切板22,22とを一体的に突出させる。このとき、拡幅部仕切板22,22は、セグメント側仕切板21,21及び上下仕切板23,23の双方に対して密着しながら摺動し、また拡幅部材6,6は、上下仕切板23,23に対して密着しながら摺動する。そのため、これら摺動部分における土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保できる。図8に示す所定位置まで突出させたら、この位置で、拡幅部材6とスキンプレート5とを連結・固定するとともに、拡幅部仕切板22をセグメント側部仕切板21及び上下仕切板23,23と連結・固定する。
【0035】
次に、「拡幅トンネル築造工程」として、拡幅坑を掘進しながら、スキンプレート5及び拡幅部材6の内側に、拡幅坑用セグメントを覆工していき、拡幅トンネルを築造していく。
先ず、図9に示すような拡幅坑用セグメント30を、拡径部仕切板22,22に連なるように覆工する。こうすることで、拡幅坑用セグメント30と、スキンプレート5及び拡幅部材6との間は、テールパッキン7,7,7によって土砂侵入防止機能あるいは止水性が確保されることとなる。
なお、側部プレート6a、上部プレート6b及び下部プレート6cと、拡幅部仕切板22とが連結されている場合は、拡幅坑用セグメント30の覆工前に、予め切り離しておく。
【0036】
この状態で、図10に示すように、拡幅坑用セグメント30を更に覆工し、この拡幅坑用セグメント30を押圧ジャッキによって押圧する。なお実際には、図10(b)に示すように、拡幅坑用セグメント30のうち拡幅部分の内側には、スペーサ30aが一体に取付・固定されて、拡幅坑用セグメントの一部をなしている。このスペーサ30aを押圧ジャッキ8で押圧することで、シールド掘削機1は反力を得て掘進できるようになっている。この他の図においては、スペーサ30aの図示は省略する。
【0037】
押圧ジャッキが、掘進方向最前部に覆工された拡幅坑用セグメント30を順次押圧し、その反力でシールド掘削機1を掘進方向に押圧することで、図11に示すように、シールド掘削機1は掘進していく。すなわち、シールド掘削機1が掘進するに従い、その後方の拡幅坑は順次拡幅坑用セグメント30によって覆工されていき、拡幅トンネルが築造されていく。
なお、スペーサ30aは、シールド掘削機1の掘進に伴って、後方側のものから順次拡幅坑用セグメント30より取り外していく。この取り外しは、シールド掘削機1が所定距離だけ離間し、当該スペーサ30aによって反力を取る必要がなくなったときに行う。
【0038】
所定の距離だけ拡幅トンネルを築造したら、次に「拡幅トンネル縮小工程」として、拡幅トンネルを縮小して拡幅坑の掘進を終了するとともに、拡幅坑端部用セグメント、境界部材及び標準坑用セグメントを覆工して、拡幅トンネルの築造を終了して標準トンネルの築造に戻す。
拡幅坑の掘進を終了する際には、図12に示すように、オーバーカッタ装置2bをカッタヘッド2aに没入させ、拡幅坑内の掘削土砂の取り込みが終了した時点で土砂取り込み装置4もシールド本体3内に没入させる。すなわち、ここからはまた標準坑の掘進に戻る。
【0039】
そして、拡幅坑の端部をなすセグメントとして、拡幅坑端部用セグメント31を覆工する。この拡幅坑端部用セグメント31は、図12に示すように、止水部材33を備えている点が、拡幅坑用セグメント30と異なっている。
この止水部材33は、拡幅坑端部用セグメント31のセグメント本体32の周囲にわたって設けられており、複数の拡径パッキン13aと、複数のボルト13bとから構成されている。これら拡径パッキン13aとボルト13bとは、図3において示したものと同一の部材である。すなわち、止水部材33は、標準坑端部用セグメント11に備えられた止水部材13を、拡幅坑用セグメントに適用させたものであり、図3に示したものに限らず、標準坑端部用セグメント11の止水部材13と同様に、種々の構成を採用し得る。
【0040】
拡幅坑端部用セグメント31の前部に、拡幅坑用セグメント30aを覆工する。この拡幅坑用セグメント30aは、拡幅坑用セグメント30と同一の部材であるが、テールパッキン7,7,7を用いて土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保するため、及びシールド掘削機1を掘進させるために、一時的に覆工されるものであって、拡幅トンネルを構成するためのものではない。そのため、拡幅トンネルを構成するための拡幅坑用セグメント30とは異なる符号を付している。
この拡幅坑用セグメント30aを押圧してシールド掘削機1を掘進させ、スキンプレート5及び拡幅部材6の後端部側が止水部材33の位置まで達したところで、シールド掘削機1を一旦停止させる。このとき、拡幅坑用セグメント30aと、スキンプレート5及び拡幅部材6との間は、テールパッキン7,7,7とによって止水されている。
【0041】
こうしておいて、拡幅坑端部用セグメント31の各々のボルト13bを回転させて拡径パッキン13aを押圧し、拡径パッキン13aをセグメント本体32から外周側に張り出させて、拡径パッキン13aの後端部側がスキンプレート5及び拡幅部材6に当接・押圧される状態まで拡径させる。こうして、スキンプレート5及び拡幅部材6内への水あるいは土砂の侵入は防止される。これで、土砂侵入防止機能あるいは止水性は確保できるので、図13に示すように、拡幅坑用セグメント30aを解体撤去する。
またこのとき、テールパッキン7,7,7のうち、最後部のテールパッキン7を一時的に取り外しておくこともある。これは、後述する境界部材40を取り付ける際に、その厚みによる影響を避けるようにするためである。
【0042】
次に、拡幅トンネルの前端側、すなわち拡幅坑端部用セグメント31の前端側に、境界部材40を取り付ける。この境界部材40は、拡幅トンネルと標準トンネルとの境界をなすとともに、スキンプレート5あるいは拡幅部材6と拡幅坑用セグメントとの間をふさぎ、セグメント同士を接続して、水や土砂の侵入を防止するものである。セグメントとは別の材料、すなわちコンクリート以外の例えば鋼や鋼等の金属により構成されている。
境界部材40は、図15(a)、(b)及び(c)に示すように、拡幅坑端部用セグメント31の前側側部に取付固定される、セグメント側仕切板(第1の仕切板)41及び上下仕切板(第1の仕切板)43,43と、これらセグメント側仕切板41及び上下仕切板43,43の双方と摺動可能に設けられる、本体側仕切板(第2の仕切板)42,42と、から構成されるものである。
【0043】
先ず、図14に示すように、拡幅坑端部用セグメント31の前端側に、セグメント側仕切板41を取り付ける。これらセグメント側仕切板41は、本体側仕切板42,42と摺動する部分に設けられ、摺動部分における土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保するとともに、拡幅トンネルにおける拡幅部分の他方の端部を形成するためのものである。
【0044】
そして、セグメント側仕切板41の前側に、本体側仕切板42,42を、各々のセグメント側仕切板41,41と密接配置となるように取り付ける。これら本体側仕切板42,42は、セグメント側仕切板41と拡幅部材6との間の土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保しながら、拡幅部材6と一体的にスキンプレート5内に没入するものである。すなわち、本体側仕切板42と、側部プレート6a、上部プレート6b及び下部プレート6cとは、密接配置された状態となっている。
【0045】
また、セグメント側仕切板41の前端側の、上部プレート6bよりも上側と下部プレート6cよりも下側との各々に、上下仕切板43,43を取付固定する。これら上下仕切板43,43は、後述する標準坑用セグメント10が覆工された際に、拡幅坑端部用セグメント31と標準坑用セグメント10との間に間隙が生じるのを防止し、土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保するためのものである。そのため、これら上下仕切板43,43の前後方向の厚みは、本体側仕切板42,42の厚みと略同一となっており、各々上部プレート6bあるいは下部プレート6cと密接配置されるようになっている。
このように、境界部材40、すなわちセグメント側仕切板41、本体側仕切板42及び上下仕切板43によって、拡幅トンネル端部側の土砂侵入防止機能あるいは止水性は確保されることとなる。
【0046】
次に図15に示すように、シールド掘削機1を若干量だけ掘進させて、拡幅部材6,6の後端部側を、拡幅坑端部用セグメント31の位置から、本体側仕切板42,42の位置まで移動させる。こうすることで、拡幅部材6,6は、本体側仕切板42,42とともに、スキンプレート5に没入可能となる。このとき、本体側仕切板42,42によって、拡幅坑と、スキンプレート5及び拡幅部材6,6との間は止水等されている。
【0047】
そして、図16に示すように、拡幅部材6,6と本体側仕切板42,42とを一体的にスキンプレート5内に没入させる。このとき、本体側仕切板42,42は、セグメント側仕切板41及び上下仕切板43,43の双方に対して密着しながら摺動し、また拡幅部材6,6は、上下仕切板43,43に対して密着しながら摺動する。そのため、これら摺動部分における土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保できる。
側部プレート6aがスキンプレート5と略面一となるまで没入させたら、この位置で、側部プレート6aとスキンプレート5とを連結・固定するとともに、本体側仕切板42、42をセグメント側部仕切板41及び上下仕切板43,43と連結・固定する。
【0048】
次に、図17に示すように、側部プレート6a,6aから、上部プレート6b、下部プレート6c及び前部プレート6dを各々取り外して、拡幅部材6,6を解体撤去する。このとき、上部プレート6b及び下部プレート6cのうち、本体側仕切板42と密着している部分のみを残置させて、土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保できるようにしておく。
なお、境界部材40を構成するセグメント側仕切板41、本体側仕切板42,上下仕切板43を、境界部材20における各仕切板と同様の構成とし得ることは、勿論である。
【0049】
ここで、最後部のテールパッキン7が取り外されていれば、もとの位置に再び取り付けて、テールパッキン7,7,7を3段の状態に戻しておく。
【0050】
ここから、「第2の標準トンネル築造工程」として、標準坑を掘進するとともに、境界部材40に連なるように標準坑用セグメント10を覆工していき、再び標準坑内に標準トンネルを築造していく。
ここからは、スキンプレート5の後部側に取り付けられたテールパッキン7,7,7によって、土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保しながら、再び標準トンネルが築造されていく。
【0051】
本実施形態に係るトンネル築造方法及びこれに用いるシールド掘削機においては、標準トンネル拡幅工程で、標準坑端部用セグメント11の前端側に境界部材20を設けて、標準トンネルと拡幅トンネルとの境界をなすとともに、スキンプレート5あるいは拡幅部材6と標準坑用セグメントとの間をふさぎ、セグメント同士を接続して、水や土砂の侵入を防止するようにしている。また、拡幅トンネル縮小工程で、拡幅坑端部用セグメント31の前端側に境界部材40を設けて、拡幅トンネルと標準トンネルとの境界をなすとともに、スキンプレート5あるいは拡幅部材6と拡幅坑用セグメントとの間をふさぎ、セグメント同士を接続して、水や土砂の侵入を防止するようにしている。
そのため、トンネルの拡幅時あるいは縮小時における、シールド掘削機1あるいはセグメントの内部への水や土砂の侵入を、効果的に防止することができ、水圧あるいは土圧が高くなる環境下、例えば大深度下においても十分な土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保できる。そのため、地上側へと排出しなければならない水あるいは土砂の量を非常に少なくすることができ、トンネルの拡幅あるいは縮小を容易に行うことができ、工期の短縮及び工費の節減を図ることができる。
【0052】
また、境界部材20を、セグメント側に固定されるセグメント側仕切板21及び上下仕切板23と、これらに対して摺動する拡大部仕切板22と、から構成するようにしている。更に、境界部材40を、セグメント側に固定されるセグメント側仕切板41及び上下仕切板43と、これらに対して摺動する本体側仕切板42と、から構成するようにしている。
このように、板状体同士を摺動させるので、摺動部分の面積を大きくでき、簡易な構成でより確実に土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保することができる。なお、これらの部材を、セグメントとは別材料、例えば鉄や鋼等の金属で構成するようにすれば、摺動時の耐摩擦性を向上させて、信頼性、耐久性を更に高いものとできる。
更に、従来必要であった特殊形状の専用セグメントを不要とでき、セグメントを構成する部材の種類を減らすことができ、トンネル築造作業をより容易とできるとともに、部材の品質管理等を容易とできる。
【0053】
なお、本実施形態はあくまでも一つの例示であって、本発明の趣旨を逸脱しない限り、本実施形態に限定されずに如何なる形態を採用し得ることは、言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るトンネル築造方法及びこれに用いるシールド掘削機によれば、土圧あるいは水圧が高くなる環境下でも十分な土砂侵入防止機能あるいは止水性を確保し、標準トンネル及び拡幅トンネルの築造を容易として、工期の短縮及び工費の節減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るトンネル築造方法の一実施形態を示す図であって、(a)は第1の標準トンネル築造工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図2】 同じく、(a)は標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図3】 本発明に係るトンネル築造方法の一実施形態において用いる、標準坑端部用セグメントを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【図4】 本発明に係るトンネル築造方法の一実施形態を示す図であって、標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図である。
【図5】 同じく、(a)は標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図6】 同じく、(a)は標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図7】 同じく、(a)は標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図、(c)は(a)におけるB−B線断面矢視図である。
【図8】 同じく、(a)は標準トンネル拡幅工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図、(c)は(a)におけるB−B線断面矢視図である。
【図9】 同じく、(a)は拡幅トンネル築造工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図10】 同じく、(a)は拡幅トンネル築造工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【図11】 同じく、(a)は拡幅トンネル築造工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図、(c)は(a)におけるB−B線断面矢視図である。
【図12】 同じく、拡幅トンネル縮小工程を示す部分断面図である。
【図13】 同じく、拡幅トンネル縮小工程を示す部分断面図である。
【図14】 同じく、拡幅トンネル縮小工程を示す部分断面図である。
【図15】 同じく、(a)は拡幅トンネル縮小工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図、(c)は(a)におけるB−B線断面矢視図である。
【図16】 同じく、拡幅トンネル縮小工程を示す部分断面図である。
【図17】 同じく、(a)は第2の標準トンネル築造工程を示す部分断面図、(b)は(a)におけるA−A線断面矢視図である。
【符号の説明】
1 シールド掘削機
2 カッタ
2a カッタヘッド
2b オーバーカッタ装置
3 シールド本体
4 カッタヘッドサポート
5 スキンプレート
6 拡幅部材
6a 側部プレート
6b 上部プレート
6c 下部プレート
6d 前部プレート
7 テールパッキン
10,10a 標準坑用セグメント(セグメント、覆工材)
11 標準坑端部用セグメント(セグメント、覆工材)
13 止水部材
20 境界部材
21 セグメント側仕切板(第1の仕切板)
22 拡幅部仕切板(第2の仕切板)
23 上下仕切板(第1の仕切板)
30,30a 拡幅坑用セグメント(セグメント、覆工材)
31 拡幅坑端部用セグメント(セグメント、覆工材)
33 止水部材
40 境界部材
41 セグメント側仕切板(第1の仕切板)
42 本体側仕切板(第2の仕切板)
43 上下仕切板(第1の仕切板)

Claims (6)

  1. シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、
    前記拡幅トンネルの築造を開始する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記標準坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、
    前記境界部材は、
    前記標準坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、
    該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、
    を備えていることを特徴とするトンネル築造方法。
  2. シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、
    前記拡幅トンネルの築造を開始する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記標準坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、
    前記拡幅トンネルの築造を開始する直前に設けられる標準坑用覆工材の外周には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材に当接する止水部材が設けられていることを特徴とするトンネル築造方法。
  3. シールド本体の前部に支持され所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、
    前記拡幅トンネルの築造を終了する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、
    前記境界部材は、
    前記拡幅坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、
    該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、
    を備えていることを特徴とするトンネル築造方法。
  4. シールド本体の前部に支持され所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、を備えたシールド掘削機を用いて、前記標準坑及び前記拡幅坑を掘進するとともに、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材の内側に、標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するトンネル築造方法であって、
    前記拡幅トンネルの築造を終了する際に、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と前記拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、且つ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材を設け、
    前記拡幅トンネルの築造を終了する直前に設けられる拡幅坑用覆工材の外周には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材に当接する止水部材が設けられていることを特徴とするトンネル築造方法。
  5. 標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するときに用いられるシールド掘削機であって、
    シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、
    前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、
    該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、
    を備えるとともに、
    前記拡幅部材を突出させる際には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と標準坑用覆工材との間をふさぎ、かつ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材が備えられ、
    前記境界部材は、
    前記標準坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、
    該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、
    を備えていることを特徴とするシールド掘削機。
  6. 標準坑用と拡幅坑用の覆工材を順次施工していき、標準トンネルと拡幅トンネルの双方を築造するときに用いられるシールド掘削機であって、
    シールド本体の前部に支持され、所定断面積の標準坑と拡幅坑とを掘進するカッタと、
    前記シールド本体の外側部にある筒状のスキンプレートと、
    該スキンプレートの少なくとも一部を構成し前記拡幅坑の拡幅方向に出没可能とされた拡幅部材と、
    を備えるとともに、前記拡幅部材を没入させる際には、前記スキンプレートあるいは前記拡幅部材と拡幅坑用覆工材との間をふさぎ、かつ前記各々の覆工材同士を接続する境界部材が備えられ、
    前記境界部材は、
    前記拡幅坑用覆工材の先端側に設ける第1の仕切板と、
    該第1の仕切板の掘進方向前側に該第1の仕切板に対して摺動可能に設け、前記拡幅部材に接して拡幅方向に向けて突出する第2の仕切板と、
    を備えていることを特徴とするシールド掘削機。
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