JP4254569B2 - シールドトンネルの拡幅方法 - Google Patents

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Description

この発明は、シールドトンネルの拡幅方法に関し、特に、トンネルの内部から拡幅部を構築する方法に関するものである。
道路トンネルに非常用の駐車帯を設ける場合などには、シールドトンネルの断面形状を一部変更して、シールドトンネルの側方に拡幅部を設けている。このような拡幅部の形成方法としては、拡幅部の形成予定個所の周辺の地盤改良を行い、坑内からセグメントを1ピースごとに解体して、きり広げるか、あるいは、開削作業により、中間立坑を構築して、別のシールド機を投入するなどにより行っていた。
ところが、このような拡幅方法では、都市部においては、地上占用が難しいため、地盤改良や開削作業を行うことが困難な状況にある。そこで、例えば、特許文献1には、セグメントの一部に、トンネル径方向に向かって圧入自在な拡幅用セグメントを組み込んでおき、この拡幅用セグメントをトンネルの内部から押出すことにより拡幅部を形成する方法が提案されている。しかしながら、このような従来の拡幅方法には、以下に説明する技術的な課題があった。
特公昭61−45035号公報
すなわち、上記特許文献1に開示されている拡幅方法では、拡幅用セグメントを1リング毎に、個別に押出す方法なので、施工能率が低い。また、例えば、海底下に構築されたシールドトンネルの場合などでは、拡幅部の止水性も確保する必要があるが、この場合に、拡幅用セグメントを個別に押出す方法では、隣接するセグメントを順次押出すと、セグメント間同士での止水性の確保が非常に難しくなるという問題があった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ピース間同士での止水性を確保する必要がなく、しかも、施工能率の向上も図ることができるシールドトンネルの拡幅方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、シールド掘進機で掘削した掘削面に、セグメントを環状に組立ててシールドトンネルを構築する際に、前記セグメントの拡幅部の形成予定個所に対応する個所に、予めトンネル径方向に推進可能な拡幅用セグメントを組み込んでおき、前記シールドトンネルを構築した後に、その内部側から前記拡幅用セグメントを地山側に向けて推進させて、前記シールドトンネルの側方に拡幅部を形成する方法において、前記拡幅用セグメントは、複数を前記シールドトンネルのトンネル軸方向に相互に隣接するように配置して、前記拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック体とされ、前記地山側に推進させる際に、前記拡幅ブロック体全体を一度に推進移動させるようにした。
このように構成したシールドトンネルの拡幅方法によれば、拡幅用セグメントは、複数をシールドトンネルのトンネル軸方向に相互に隣接するように配置して、拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック体とされ、地山側に推進させる際に、拡幅ブロック体全体を一度に推進移動させるので、1ピース毎に移動させる場合よりも施工能率が向上するとともに、拡幅ブロック体を構成する各拡幅用セグメント間の止水性を確保する必要がなくなる。
前記セグメントは、その内面側に、前記拡幅用セグメントの上下端に隣接するブラケットをそれぞれ備え、前記拡幅ブロック体を推進移動させた後に、前記ブラケットに、トンネル軸方向に貫通するPC鋼線を設置して、プレストレスを導入することができる。
前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、当該拡幅ブロック体の後端側に、前記拡幅ブロック体と外形が同形状の函体を挿入設置して、前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させることができる。
前記函体には、閉塞するようにして内外を隔成する隔壁状のシールを設けることができる。
前記ブラケットには、前記拡幅ブロック体の外周面、または、前記函体の外周面に周回摺接するエントランスパッキンを設けることができる。
前記拡幅用セグメントには、内部に設けられるゲートバルブにより開閉される複数の排土口が設けられ、前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、軟弱粘性土を前記排土口から内部に取り込んで排出することができる。
前記拡幅用セグメントには、外部に開口した複数の排土口が設けられ、内部に出没自在に挿入設置されたスクリューオーガーを備えた筒体を、ゲートバルブを介して、前記排土口に連通設置し、前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、前記排土口から外方に突出させた前記スクリューオーガーにより礫含有地盤を内部に取り込んで排出することができる。
前記拡幅用セグメントの外周面には、上下方向に延設された凹状のスリットを複数設け、前記スリットの一端にゲートバルブを介して連通する送泥管と、前記スリットの他端にゲートバルブを介して連通する排泥管とをそれぞれ設置し、前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、前記送泥管から水を前記スリットに供給し、この水と共に前記スリットを流下する砂質土を前記排泥管から取り込んで排出することができる。
本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法によれば、拡幅用セグメント間同士の止水性確保が不要になり、施工能率の向上も図れる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図7は、本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法の第1実施例を示している。これらの図に示したトンネルの拡幅方法は、シールド掘進機(図示省略)で掘削した掘削面に、セグメント10を環状に組立てて設置する際に適用される。
この場合、拡幅部の形成予定個所に対応するセグメント10には、予め、トンネル径方向に推進可能な拡幅用セグメント12が組み込まれる。本実施例の場合、拡幅用セグメント12は、図3に断面を示すように、ほぼ円環状に組立てられたセグメント10の側面側の一部に設けられた曲板状のものであって、平面形状が矩形になるように形成されている。
各拡幅セグメント12には、図6に示すように、セグメント10との間の接合端面の外周を周回するシールパッキン14が設けられている。拡幅部は、シールドトンネルを構築した後に、トンネルの内部から拡幅用セグメント12をトンネル径方向の地山側に向けて推進させて、トンネルの側方に形成される。
このような拡幅方法の基本的な構成は、従来のこの種の方法と同じであるが、本実施例の場合には、以下の点に顕著な特徴がある。すなわち、まず、本実施例の場合には、拡幅用セグメント12は、複数をトンネル軸方向に、相互に隣接するように配置して、図7にその平面形状を示すように、拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック体16とされる。
このように構成した拡幅ブロック体16は、地山側に推進させる際に、全体が一度に推進移動させられる。このような推進移動を可能にするために、本実施例の場合には、以下の工夫を施している。
すなわち、まず、各拡幅セグメント12の背面側には、枠状の圧力受け部材18が固設されている。また、セグメント10の内面側には、各拡幅セグメント12の上下端に隣接して、一対のブラケット20が固設されている。
各ブラケット20は、トンネル軸方向に沿って延設され、拡幅セグメント12の全幅に対応する長さを備え、貫通孔22が設けられている。拡幅ブロック体16を地山側に推進移動させる推進機構部23は、推進ジャッキ24を備えている。
推進ジャッキ24は、伸縮プランジャが各拡幅セグメント12に固設された圧力受け部材18の中心に位置するように、トンネル軸方向に沿って複数配置されている。各推進ジャッキ24は、トンネルの中心軸上に固定された支持柱25に取り付け支持されている。
支持柱25の上下端は、セグメント10にの内面に固定されている。また、セグメント10には、ブラケット20に対向するように、一対の補助ブラケット26が設けられ、支持柱25と各ブラケット20,26との間には、4本の反力梁28が設置されている。また、支持柱25の中央部にあって、拡幅セグメント12と対向する位置には、背面側のセグメント10の内面に当接する反力受け部材30が設けられている。
以上のように構成した推進移動機構23では、各推進ジャッキ24を伸長させて、拡幅ブロック体16をトンネル軸方向の地山側に向けて推進させる。この際に、本実施例の場合には、図4に示すように、圧力受け部材18と推進ジャッキ24との間には、函体32が挿入設置される。
この函体32は、拡幅ブロック体16の後端側に介装され、拡幅ブロック体16と同じ長さおよび幅を備え外形が同形で内部が中空な筒体であって、トンネル軸方向に沿った適宜個所に、仕切り壁が設けられていて、形成しようとする拡幅部の幅に応じて、同一構成のものを複数設置することなどにより、トンネル径方向の長さを調整することができる。
函体32を設置して、各推進ジャッキ24を伸長させると、拡幅ブロック体16が、トンネル径方向の地山に向けて推進移動することになる。この場合、本実施例は、地盤が軟弱な粘性土の場合に好適に採用される方法であって、拡幅用セグメント12には、図2および図3に示す排土口34が設けられている。
これらの図に示した排土口34は、各拡幅セグメント12を貫通する孔であって、各拡幅セグメント12に複数ずつ設けられていて、内部側には、両端にゲートバルブ36を備えた配管38がそれぞれ接続されている。
このような排土口34を有する拡幅セグメント12を、軟弱な粘性土地盤に向けて推進移動させると、これに伴って、各排土口34から粘性土がセグメント12の内部に取り込まれるので、ゲートバルブ36を開放させて、軟弱粘性土をベルトコンベア37などを介して、外部に排出することができる。
また、本実施例の場合、拡幅ブロック体16の止水性は、図6に示す構成により確保されている。シールパッキン14は、水膨張性のゴムなどで構成され、2条が平行になるように配置されており、一方は、拡幅用セグメント12とセグメント10との間の接合端面の外周を周回するように配置されている。他方は、圧力受け部材18の外周面を周回するように設けられている。
セグメント10の端面とブラケット20の下面との間には、図6(A)に示すように、低摩擦材38が固設されている。この低摩擦材38は、シールパッキン14に当接して、拡幅ブロック16の推進移動を容易にするために設けられている。
なお、このような低摩擦材38は、図6(A)に示した個所以外に、各拡幅用セグメント12に設置されたシールパッキン14に接触するセグメント10側の部位に配置されている。
また、函体32の後端側には、これを閉塞するようにして、内外を隔成する隔壁状のシール40が設けられている。さらに、圧力受け部材18の後端面と函体32の外周面には、端面ないしは外周面に沿って周回する第1および第2シールパッキン42,44が、それぞれ複数条ずつ設けられている。これらのシールパッキン42,44は、例えば、水膨張性のゴム材などで構成されている。
第1シールパッキン42は、函体32を圧力受け部材18との間に設置すると、これらの接合面に介在して、止水性を確保する。またさらに、ブラケット20には、拡幅ブロック体16の外周面、または、函体32の外周面に摺接するエントランスパッキン46が設けられている。このエントランスパッキン46は、ゴムなどの弾性体を圧縮空気などにより拡径させてものであって、拡幅ブロック体16ないしは函体32の外周面に沿って、これを周回するように設けられている。
以上のように構成された止水構造における止水機能を拡幅ブロック体16の推進移動の各過程で説明すると、まず、図6(A)に示すように、拡幅ブロック体16の推進移動前においては、各拡幅用セグメント12の端面外周に周回設置されたシールパッキン14が、低摩擦材38に圧接することに、止水性が確保される。
また、この際に、本実施例の場合には、エントランスパッキン46が、圧力受け部材18の外周面に摺接することにより確保される。さらに、排出口34が設けられた拡幅セグメント12の内部は、壁状のシール40により止水性が確保されている。
この状態で、推進ジャッキ24の伸長により、推進ブロック体16がトンネル径方向に推進移動され、図6(B)に示す状態になると、各拡幅セグメント12の端面に設けられていたシールパッキン14は、セグメント10の端面から離間して、前方に移動するので、止水機能が喪失される。
ところが、この状態においては、エントランスパッキン46が函体32の外周面に摺接し、かつ、第1シールパッキン42が、函体32と圧力受け部材18との間に介装されているので、これらにより止水性が確保される。
さらに推進ジャッキ24を伸長させて、推進ブロック体16をトンネル径方向に推進移動させて、図6(C)に示す状態になると、エントランスパッキン46が函体32の外周面に摺接し、かつ、第2シールパッキン44が低摩擦材38に当接し、さらに、第1シールパッキン42が、函体32と圧力受け部材18との間に介装されているので、これらにより止水性が確保される。
つまり、本実施例の場合には、拡幅ブロック体16をトンネル径方向の地山側に向けて推進する前から、推進終了までの全区間において、止水性を確保することができる。
また、本実施例の場合には、拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック16をトンネル径方向に推進移動させても、トンネル形状の安定が図れるようになっている。すなわち、拡幅ブロック体16を推進移動させると、図4に示すように、トンネルの上下方向に加えられる圧縮力に対しては、トンネルの軸心上に設置された支持柱25で対抗する。また、拡幅ブロック16を推進移動させた際に、開口部を広げようとする引張力に対しては、4本の反力梁28により対抗させ、これらによりトンネルの安定性を確保する。
そして、拡幅ブロック体16が完全に推進移動させられた後には、図5に示すように、圧力受け部材18と函体32の内面の上下に、補強桁48を複数隣接するように設置するとともに、ブラケット20の貫通孔22内にPC鋼線49を設置して、PC鋼線49に緊張力を導入して、その両端をセグメント10に固定して、ブラケット20にプレストレスを導入する。
このようにして、補強桁48とPC鋼線49とを設置すると、拡幅ブロック体16を推進移動させた後の、セグメント10の開口部分が、垂れ下がったり、あるいは、盛り上がって、形状が変形するという不都合が回避され、トンネルの恒久的な安定性が確保されるので、支持柱25や反力梁28を撤去することが可能になり、これらを撤去すると拡幅工事が終了する。
さて、以上のように構成したシールドトンネルの拡幅方法によれば、拡幅用セグメント12は、複数をシールドトンネルのトンネル軸方向に相互に隣接するように配置して、拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック体16とされ、地山側に推進させる際に、拡幅ブロック体16を一度に推進移動させるので、1ピース毎に移動させる場合よりも施工能率が向上するとともに、拡幅ブロック体16を構成する各拡幅用セグメント12間の止水性を確保する必要がなくなる。
図8から図11は、本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法の第2実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
これらの図に示した実施例では、上記実施例と同様に、セグメント10aには、拡幅用セグメント12aが設けられ、複数の拡幅用セグメント12aで拡幅部の全長となる拡幅ブロック体16aを構成し、これを1度に推進移動させ、推進移動させる際の推進ジャッキ24などの構成は、図1ないしは図3に示したものと同じである。
また、各拡幅用セグメント12aの背面側には、枠状の圧力受け部材18aが固設され、函体32aも設置される。本実施例の場合には、礫含有地盤に好適に用いられるものであって、拡幅用セグメント12aには、外部に開口した複数の排土口50が設けられている。この排土口50は、第1実施例と同様に、各拡幅用セグメント12aに対して複数貫通形成されている。
各排土口50には、セグメント10aの組立時は、図9に示すように、第1ゲートバルブ52が設けられた筒体54が接続され、第1ゲートバルブ52は、閉塞されている。
そして、拡幅ブロック体16aをトンネル径方向の地山側に向けて推進移動させる前の待機時には、筒体54の後端に、図10に示すように、内部に出没自在に挿入設置されたスクリューオーガー56を備えた延長筒体58が接続される。延長筒体58の後端は、閉塞され、この後端近傍に第2ゲートバルブ59が設けられ、このゲートバルブ59は、閉塞されている。
拡幅ブロック体16aを地山側に推進移動させる際には、図11に示すように、第1ゲートバルブ52を開放させて、排土口50から外方にスクリューオーガー56を突出させて、スクリューオーガー56を回転駆動することにより、地盤を掘削する。
スクリューオーガー56により掘削された土砂は、筒体54,58内を後端方向に移動し、第2ゲートバルブ59を開放することにより、ベルトコンベア37を介して、外部に排出される。
拡幅ブロック体16aが推進移動されると、上記実施例と同様に、補強桁48とPC鋼線49とが設置され、支持柱25などを撤去して、拡幅工事が終了する。このように構成した第2実施例においても、上記実施例と同等作用効果が得られる。
図12は、本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法の第3実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
この図に示した実施例は、上記第2実施例の変形例であって、特に、排土口50に地山側から裏込め材が流入した場合などに有効となる。すなわち、排土口50に裏込め材が流入して、これが硬化すると、スクリューオーガー56を外部に突出することが困難になる。
そこで、本実施例の場合、スクリューオーガー56の先端に、掘削ビット56aを固設しておき、この掘削ビット56aにより、硬化した裏込め材などを切削するようにした。
このような構成によれば、排土口50が裏込め材などにより閉塞している場合でも、拡幅工事を容易に行うことができる。なお、図12に符号56bで示した部材は、スクリューオーガー56の駆動用モータである。
図13から図15は、本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法の第4実施例を示しており、上記実施例と同一もしくは相当する部分には、同一符号を付してその説明を省略するとともに、以下にその特徴点についてのみ説明する。
これらの図に示した実施例では、上記実施例と同様に、セグメント10bには、拡幅用セグメント12bが設けられ、複数の拡幅用セグメント12bで拡幅部の全長となる拡幅ブロック体16bを構成し、これを1度に推進移動させ、推進移動させる際の推進ジャッキ24などの構成は、図1ないしは図3に示したものと同じである。
また、各拡幅用セグメント12bの背面側には、枠状の圧力受け部材18bが固設され、函体32bも設置される。本実施例の場合には、砂質土地盤に好適に用いられるものであって、拡幅用セグメント12bには、外周面に、上下方向に延設された凹状のスリット60が複数設けられている。
本実施例の場合、スリット60は、拡幅用セグメント12bの上下方向を3分割するようにして、2本が平行に配置されている。各スリット60の上端には、第1ゲートバルブ62を介して送泥管64が連通され、各スリット60の下端には、第2ゲートバルブ66を介して排泥管68が連通設置されている。なお、第1および第2ゲートバルブ62,66は、各送泥管64および排泥管68の両端に設けられている。
各スリット60と送泥管64ないしは排泥管68との間の接続部分には、図15に示す栓体70が介装されていて、拡幅ブロック体16を推進移動させる前には、この栓体70によりこれらの間の連通が阻止されている。
そして、拡幅ブロック体16を地山側に推進移動させる際には、栓体70を図15の矢印方向に移動させるとともに、ゲートバルブ62,66を開放させて、各スリット60と送泥管64ないしは排泥管68との間の連通を確保し、送泥管64から水をスリット60に供給し、この水と共にスリット60を流下する砂質土を排泥管68から取り込んで外部に排出する。
以上のように構成した拡幅方法においても上記各実施例と同等の作用効果が得られる。
本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法によれば、止水性の確保が簡単になり、施工能率も向上するので、道路トンネルの非常用駐車帯を設ける場合などに有効に活用することができる。
本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における拡幅ブロック体の推進移動前の断面説明図である。 図1の矢印A方向の説明図である。 図2の断面図である。 図1に示した状態から拡幅ブロック体を推進移動させた際に、トンネルに加わる作用力の説明図である。 図1に示した工程から拡幅ブロック体の推進移動を完了した状態の説明図である。 本発明にかかる拡幅方法において、拡幅ブロック体を推進移動させる前後および途中の止水構造の説明図である。 図5の正面図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第2実施例の拡幅ブロック体の正面図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第2実施例のセグメント組立時の断面図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第2実施例の拡幅ブロック体の推進移動待機時の断面図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第2実施例の拡幅ブロック体の推進移動時の断面図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第3実施例の要部説明図である。 本発明にかかるシールドトンネルの拡幅方法における第4実施例の拡幅ブロック体の正面図である。 図13の断面図である。 図13に示した第4実施例の要部説明図である。
符号の説明
10 セグメント
12 拡幅用セグメント
14 シールパッキン
16 拡幅ブロック体
18 圧力受け部材
20 ブラケット
22 貫通孔
24 推進ジャッキ
30 反力受け部材

Claims (8)

  1. シールド掘進機で掘削した掘削面に、セグメントを環状に組立ててシールドトンネルを構築する際に、
    前記セグメントの拡幅部の形成予定個所に対応する個所に、予めトンネル径方向に推進可能な拡幅用セグメントを組み込んでおき、
    前記シールドトンネルを構築した後に、その内部側から前記拡幅用セグメントを地山側に向けて推進させて、前記シールドトンネルの側方に拡幅部を形成する方法において、
    前記拡幅用セグメントは、複数を前記シールドトンネルのトンネル軸方向に相互に隣接するように配置して、前記拡幅部の全長を構成する拡幅ブロック体とされ、
    前記地山側に推進させる際に、前記拡幅ブロック体全体を一度に推進移動させることを特徴とするシールドトンネルの拡幅方法。
  2. 前記セグメントは、その内面側に、前記拡幅用セグメントの上下端に隣接するブラケットをそれぞれ備え、前記拡幅ブロック体を推進移動させた後に、前記ブラケットにトンネル軸方向に貫通するPC鋼線を設置して、プレストレスを導入することを特徴とする請求項1記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  3. 前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、当該拡幅ブロック体の後端側に、前記拡幅ブロック体と外形が同形状の函体を挿入設置して、前記拡幅ブロック体を推進移動させることを特徴とする請求項1または2記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  4. 前記函体には、閉塞するようにして内外を隔成する隔壁状のシールを設けることを特徴とする請求項3記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  5. 前記ブラケットには、前記拡幅ブロック体の外周面、または、前記函体の外周面に周回摺接するエントランスパッキンを設けることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  6. 前記拡幅用セグメントには、内部に設けられるゲートバルブにより開閉される複数の排土口が設けられ、
    前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、軟弱粘性土を前記排土口から内部に取り込んで排出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  7. 前記拡幅用セグメントには、外部に開口した複数の排土口が設けられ、内部に出没自在に挿入設置されたスクリューオーガーを備えた筒体を、ゲートバルブを介して、前記排土口に連通設置し、
    前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、前記排土口から外方に突出させた前記スクリューオーガーにより礫含有地盤を内部に取り込んで排出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のシールドトンネルの拡幅方法。
  8. 前記拡幅用セグメントの外周面には、上下方向に延設された凹状のスリットを複数設け、前記スリットの一端にゲートバルブを介して連通する送泥管と、前記スリットの他端にゲートバルブを介して連通する排泥管とをそれぞれ設置し、
    前記拡幅ブロック体を地山側に推進移動させる際に、前記ゲートバルブを開放させて、前記送泥管から水を前記スリットに供給し、この水と共に前記スリットを流下する砂質土を前記排泥管から取り込んで排出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のシールドトンネルの拡幅方法。
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