JP4369051B2 - 光重合可能な歯科用組成物 - Google Patents
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Description
発明の背景
本発明は、陽イオン的に活性な官能基および遊離基的に活性な官能基を有する重合組成物に関する。
【0002】
アクリレート系組成物およびメタクリレート系組成物は、一段遊離基機構により重合する。さらに、陽イオン的重合可能成分と遊離基的重合可能成分の両者を特徴とする「ハイブリッド」組成物も企画された。エポキシ樹脂は、一般に陽イオン的重合可能成分として使用され、アクリレート系組成物およびメタクリレート系組成物に比べて収縮が少ないという利点を提供する。このハイブリッド組成物は、最初に重合し、造形および圧縮することができる、成形可能な「ゲル」を生成する。重合が進行するにつれて、ゲルは硬質固体を形成する。
【0003】
発明の概要
本発明者は、ハイブリッド組成物に伴う1つの問題は、ゲル形成から硬化固体の形成までの間の時間量を調節することが困難なことであることを発見した。この問題を扱うために、本発明者は、重合可能なハイブリッド組成物、ならびに、陽イオン重合の開始を調節可能に遅らせて、成形可能ゲルの形成から硬化固体の形成までの間の時間を延長することができる、このような組成物の遊離基的に活性な官能基および陽イオン的に活性な官能基を重合する方法を発見した。その真の成果は、改善された加工柔軟性である。
【0004】
したがって、第1の態様において、本発明は、(a)陽イオン的に活性な官能基と、(b)遊離基的に活性な官能基と、(c)光開始系とを含む光重合可能な組成物を特徴とする。好ましい光重合可能な組成物の例は、歯科用接着剤、歯科用複合材料(歯科用修復材およびプロテーゼ(prostheses)を含む)、および歯科用シーラント等の、歯科用組成物である。
【0005】
光開始系は、約40℃未満の反応温度で、有限誘導期T1後に遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始することができ、有限誘導期T3後に陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる(T3はT1より大きい)。T1およびT3は、T0で発生する化学線の第1の線量の投与を基準にして測定される。光開始系は、(i)遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソース、および(ii)陽イオン重合改質剤を含む。改質剤の量およびタイプは、改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T2(やはりT0を基準にして測定される)の終わりに同じ照射条件で陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始されるように選択される(T2はT3より小さい)。
【0006】
本明細書で使用される「陽イオン的に活性な官能基」は、陽イオン的に活性な官能基を担持する他の化合物との反応に利用できるように、陽イオン重合を開始することができる開始剤の存在下で活性化される化学部分を指す。「遊離基的に活性な官能基」は、遊離基的に活性な官能基を担持する他の化合物との反応に利用できるように、遊離基重合を開始することができる開始剤の存在下で活性化される化学部分を指す。
【0007】
「有限誘導期」後の「重合開始」は、有限期間が経過した後、重合可能基の開始を表す発熱(示差走査熱量測定法により測定した)が起こることを意味する。生じた発熱ピーク下面積が、改質剤を含まないが下記の実施例と同じ条件で照射を受けた対照組成物に関する対応するピークの面積の5%より大きいとき、陽イオン的重合可能基の開始(したがって、好結果の重合)が起きたと言われる。
【0008】
用語「複合材」は、充填材入り歯科用材料を指す。用語「修復材」は、歯の付近に配置された後で重合される複合材を指す。用語「プロテーゼ」は、歯の付近に配置される前に最終用途に合わせて造形され、重合される複合材を指す(たとえば、歯冠ブリッジ、前装、インレー、アンレー等々として)。用語「シーラント」は、歯の付近に配置された後で重合される、僅かに充填材が入った複合材または無充填の歯科用材料を指す。これらの各材料は、一時的使用または永久使用に適する。
【0009】
光重合可能な組成物の適当な成分としては、エポキシ樹脂(陽イオン的に活性なエポキシ基を含む)、ビニルエーテル樹脂(陽イオン的に活性なビニルエーテル基を含む)、およびエチレン的に活性な不飽和化合物(遊離基的に活性な不飽和基を含む)などが挙げられる。有用なエチレン的不飽和化合物の例としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ヒドロキシ官能アクリル酸エステル類、ヒドロキシ官能メタクリル酸エステル類、およびそれらの組み合せが挙げられる。陽イオン的に活性な官能基と遊離基的に活性な官能基の両者を1つの分子内に含む重合可能成分も適当である。例としては、エポキシ官能アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、およびそれらの組み合せが挙げられる。
【0010】
光開始系の成分(i)に好ましい材料は、オニウム塩、たとえば、ヨードニウム塩である。光開始系は、光増感剤、たとえば、可視光線増感剤も含むことが好ましい。用語「可視光線」は、約400〜約1000nmの波長を有する光線を指す。適当な光増感剤の例としては、αジケトン類が挙げられる。
【0011】
光開始剤系が、2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10-5モル/gカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より低い光誘導電位を有するように、陽イオン重合改質剤が選択されることが好ましい。一般に、改質剤は、水溶液中で測定したとき、10以下のpkb値を有する塩基である。有限誘導期T3後に、陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が、同じ照射条件で、陽イオン重合改質剤が存在しない条件での速度より大きい速度で進行するように、改質剤のタイプおよび量が選択される改質剤が特に好ましい。
【0012】
適当な陽イオン重合改質剤の例としては、芳香族アミン類(たとえば、t−ブチルジメチルアニリン)、脂肪族アミン類(たとえば、トリメチル−1,3−プロパンジアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、およびそれらの組み合せ)、脂肪族アミド類、脂肪族尿素、ホスフィン類(たとえば、脂肪族および芳香族)、有機酸もしくは無機酸の塩類(たとえば、スルフィン酸塩)、およびそれらの組み合せが挙げられる。
【0013】
第2の態様で、本発明は、重合反応を開始できるほど十分に高い反応温度にて、化学線源(可視線のソースが好ましい)に組成物を曝露することを含む、光重合可能な組成物を重合する方法を特徴とする。反応温度は、40℃未満であることが好ましい。適する光重合可能な組成物は、上述の組成物を含む。陽イオン的に活性な官能基,遊離基的に活性な官能基,および光開始系(上述の通り)を含むが、必ずしも40℃未満の温度で重合できるとは限らない、光重合可能な組成物も適当である。本方法は、歯科用接着剤、歯科用複合材料,歯科用シーラント、およびそれらの組み合せの形態の光重合可能な組成物に特に有用であり、この場合、本方法は、40℃未満の温度にて、光重合可能な組成物を表面に適用することおよび口腔内で重合を実施することを含む。
【0014】
1つの実施形態では、光重合可能な組成物を、T0に開始する化学線(actinic radiation)に連続的に曝露する。別の実施形態では、光重合可能な組成物を、T0に、単一線量(single dose)の化学線に曝露する。
【0015】
第3の実施形態では、2つの別々の照射事象が起こる。まず、第1の反応温度で、T0にて、光重合可能な組成物を第1の線量の化学線に曝露し、有限誘導期T1後に、遊離基的に活性な官能基の重合を開始する。その後、第2の反応温度で、光重合可能な組成物を第2の線量の化学線に曝露し、T1より大きい(T1およびT3は両者とも、T0を基準にして測定する場合)有限誘導期T3後に、陽イオン的に活性な官能基の重合を開始する。両照射事象に同じ波長の化学線を使用することが好ましい。第1および第2の反応温度は、実質的に同じであることが好ましい。
【0016】
第3の態様では、本発明は、重合可能な組成物が、2つの別々の開始系を含む重合歯科用組成物を調製する方法を特徴とする。開始系の1つは、40℃未満の第1の反応温度にて遊離基的に活性な官能基の重合を開始する。適当な例としては、光開始系、熱開始系、および酸化還元(すなわち、自己硬化)開始系が挙げられる。その他の開始系は、40℃未満の第2の反応温度にて陽イオン的に活性な官能基の光重合を開始する光開始系である。第1および第2の反応温度は、実質的に同じであることが好ましい。
【0017】
本方法は、重合可能な組成物を表面に適用すること、遊離基的に活性な官能基の重合を誘導することと、その後、別のステップで、組成物を化学線に曝露して陽イオン的に活性な官能基の重合を引き起こすことを含む。重合は、口腔内で行われる。
【0018】
本発明は、遊離基的に活性な官能基の重合の開始を基準にして、所望の期間、その期間の終わりにいったん重合が開始するとその後は、陽イオン重合に悪影響を及ぼさずに、陽イオン的に活性な官能基の重合の開始を遅らせることができるハイブリッド重合可能な組成物を提供する。したがって、本発明は、組成物が使用される用途において、柔軟性および調節を提供する。これらの利点は、組成物を口腔内に適用することが可能な歯科用途で特に有用である。陽イオン的に活性な成分の重合を遅らせることにより、歯科医は、組成物を適用し、組成物が適用される口表面、たとえば、歯の輪郭に合うように造形するのに十分な時間を持つ。これらの処置が完了すると、歯科医はその後、陽イオン重合を開始して、最終的な硬化材料を形成することができる。
【0019】
本発明の他の特徴および利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明、および特許請求の範囲から明白になるであろう。
【0020】
詳細な説明
重合可能な組成物
本発明の重合可能な組成物は、1つまたは複数の陽イオン的に活性な官能基、1つまたは複数の遊離基的に活性な官能基、および少なくとも1つの開始系を特徴とする。本組成物は、遊離基的に活性な官能基が第1ステップで重合され、その後、陽イオン的に活性な官能基が第2ステップで重合される、段階的重合方法用のものである。開始系は、陽イオン重合および遊離基重合の両者を開始するという二重の機能を果たしてもよい。あるいは、2つの別々の開始系(一方は遊離基重合を開始し、他方は陽イオン重合を開始する)を使用してもよい。
【0021】
単一開始系
所与の反応温度について、有限誘導期T1後に遊離基重合の光開始が起こり、且つ有限誘導期T3後に陽イオン重合の光開始が起こり(T3はT1より大きい)、遊離基および陽イオン重合の両者を開始するのに適した開始系を設計する。T1およびT3は、T0に開始する第1の線量の化学線の投与を基準にして測定される。光開始系は、(i)遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソース、および(ii)陽イオン重合改質剤を含む。改質剤が存在しない条件で、有限誘導期T2(やはり、T0を基準にして測定される)の終わりに、同じ照射条件で陽イオン重合の開始が起こる(T2はT3より小さい)ように、改質剤の量およびタイプを選択する。
【0022】
示差走査熱量測定法を使用して、誘導期(T1,T2,およびT3)を測定することができる。T0における第1の照射事象に続いて、反応の発熱を時間の関数として測定する。遊離基重合の開始も、陽イオン重合の開始も、共に発熱という結果を招き、熱移動と時間のグラフ上で、一対の離れたピークとして認められる。開始が起こる時が、発熱が増加しはじめる時であると考えられる。
【0023】
遊離基および陽イオン重合の両者を開始することができる種のソースの例は多数ある。代表例としては、“CRC Handbook of Organic Photochemistry”,Vol II,ed.J.C.Scaiano,pp.335−339(1989)に記載の、オニウム塩および上記錯金属ハロゲン化物イオンとの混合リガンドアレーンシクロペンタジエニル金属塩が挙げられる。ソースは、オニウム塩であることが好ましい。オニウム塩のうち、ヨードニウム塩(たとえば、アリールヨードニウム塩)が特に有用である。ヨードニウム塩は、組成物に溶解しなければならず、且つ好ましくは、貯蔵安定性である(ヨードニウム塩が中に溶解しているとき、陽イオン重合改質剤および光増感剤の存在下で(含まれる場合)、重合を自発的に促進しないことを意味する)。したがって、個々のヨードニウム塩の選択は、個々の重合可能な反応物、陽イオン重合改質剤、および増感剤(存在する場合)によってある程度異なる。
【0024】
適当なヨードニウム塩は米国特許第3,729,313号、第3,741,769号、第4,250,053号、および第4,394,403号に記載されており、そのヨードニウム塩開示内容を、参照により本明細書に援用する。ヨードニウム塩は、Cl-、Br-、I-、C4H5SO3 -、またはC(SO2CF3)3 -等の陰イオンを含む単純塩であってもよく、SbF5OH-、AsF6 -、またはB(C6F5)4 -等のアンチモン酸塩、ヒ酸塩、リン酸塩またはホウ酸塩を含む金属錯塩であってもよい。必要に応じて、ヨードニウム塩の混合物を使用してもよい。
【0025】
有用な芳香族ヨードニウム錯塩光開始剤としては、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、フェニル−4−メチルフェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジ(4−ヘプチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジ(3−ニトロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(ナフチル)ヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロヒ酸塩、ジ(4−フェノキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、フェニル−2−チエニルヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、3,5−ジメチルピラゾリル−4−フェニルヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、2,2'−ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホウ酸塩、ジ(2,4−ジクロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(4−ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(4−メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(3−カルボキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(3−メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(3−メトキシスルホニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(4−アセトアミドフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジ(2−ベンゾチエニル)ヨードニウムヘキサフルオロリン酸塩、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、ジフェニルまたはジアリールヨードニウムトリス−トリフルオロメチルスルホニルメチドあるいはジフェニルまたはジアリールヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩などが挙げられる。
【0026】
陽イオン重合改質剤は、2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gのジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10-5モル/gのカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より低い光誘導電位を有することが好ましい。下記の方式で、光誘導電位を評価することができる。2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gのジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10-5モル/gのカンファーキノンを含む標準溶液を調製する。ついで、pH電極を溶液中にに浸漬し、pHメーターを零mVに調整する。次に、2.9×10-5モル/gの濃度で改質剤を使用して、標準溶液および改質剤の被験溶液を調製する。約200〜400mW/cm2の強度を有し、約400〜500nmの波長を有する青色光を使用して、約1mmの距離にて約5〜10秒間、この被験溶液を照射する。次いで、pH電極を被験溶液に浸漬し、pHメーターでmV測定値を得ることにより、標準溶液を基準にしたミリボルトを決定する。有用な改質剤は、標準溶液を基準にして約75mV以下の測定値を与える化合物である。
【0027】
場合によっては、上記手順の結果に関して若干の不確実性があることもある。これは、使用する機器、手順を実施する方法、または他の因子から生じる問題または不確実性に起因することもあり、個々の改質剤が適当であること確認できることが望ましい。第2の試験を実施して、上記手順に従って得られた結果を確認し、そのような不確実性を解消するすることが可能である。
【0028】
第2の方法は、3−ジメチルアミノ安息香酸を含む系と比較した、改質剤を含む開始剤系の光誘導電位の評価を含む。この方法では、2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gのジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、1.5×10-5モル/gのカンファーキノンおよび2.9×10-5モル/gの3−ジメチルアミノ安息香酸を含む標準溶液を調製する。次いでpH電極をこの溶液に浸漬し、pHメーターを零mVに調整する。歯科用硬化光線等の集束光源を約1mmの距離で使用して、約400−500nmの波長および約200〜400mW/cm2の強度を有する青色光を約5〜10秒間、標準溶液に照射する。光に曝露した後、照射した標準溶液中にpH電極を浸漬し、pHメーターを使用して電位をmVで測定することにより、溶液の電位を測定する。ついで、2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gのジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩、1.5×10-5モル/gのカンファーキノンおよび2.9×10-5モル/gの改質剤を使用して、被験溶液を調製する。この被験溶液を照射し、標準溶液の場合と同じ技術を使用して、光誘導電位を測定する。被験溶液が、標準溶液を含む3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より低い光誘導電位を有するのであれば、改質剤は有用な陽イオン重合改質剤であり得る。
【0029】
有用な陽イオン重合改質剤は、一般に、水溶液中で測定して、10未満のpKb値を有する塩基である。適当な陽イオン重合改質剤のクラスの例としては、芳香族アミン類、脂肪族アミン類、脂肪族アミド類、脂肪族尿素、脂肪族ホスフィン類、芳香族ホスフィン類、有機酸もしくは無機酸の塩類(たとえば、スルフィン酸の塩類)が挙げられる。具体例としては、4−(ジメチルアミノ)フェニル酢酸、ジメチルアミノフェネタノール、ジヒドロキシp−トルイジン、N−(3,5−ジメチルフェニル)−N,N−ジエタノールアミン、2,4,6−ペンタメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、N−エチルモルホリン、トリメチル−1,3−プロパンジアミン、3−キヌクリジノール、トリフェニルホスフィン、トルエンスルフィン酸ナトリウム、トリシクロヘキシルホスフィン、N−メチルピロリドン、およびt−ブチルジメチルアニリンなどがある。これらの改質剤を単独で、または互いに組み合せて、あるいは、2−ブタノン中に2.9×10-5モル/gジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10-5モル/gカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より大きい光誘導電位を有する物質(このような物質の一例は、エチル4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート(「EDMAB」)である)と一緒に、使用することが可能である。
【0030】
改質剤およびその量の選択は、光重合可能な組成物および陽イオン的重合可能基の開始を遅らせることが望まれる程度(すなわち、目標T3値如何)に基づいて選択される。さらに、改質剤の量は、重合が完全に阻害されるほど多くないことが重要である。上の、本発明の概要で論じた通り、好結果の陽イオン重合は、示差走査熱量測定法で測定した、陽イオンの開始に随伴する発熱ピーク下面積が、改質剤を含まないが下記の実施例と同じ条件で照射を受けた対照組成物に関する対応するピークの面積の5%より大きいものである。
【0031】
好結果の重合が起こるか否かに影響を及ぼす別の変数は反応温度である。たとえば、ある反応温度で首尾よく重合(上で定義した)しない幾つかの組成物は、より高い温度で、首尾よく重合することができる。しかし、一般に、40℃未満の温度で、重合反応が進行できることが好ましい。この特徴は、温度が体温(37℃)であるか少し高い口腔内で重合が行われる歯科用組成物の場合に、特に有用である。40℃未満の反応温度で組成物を重合することができれば、さらなる熱を供給せずに、重合反応を実施することができる。
【0032】
本発明者は、あるクラスの陽イオン重合改質剤が、さらなる利点を与えることを発見した。具体的には、これらの改質剤は、陽イオン重合の開始を遅らせるばかりでなく、開始すると、同じ照射条件で実施される陽イオン重合改質剤が存在しない条件での重合速度と比較して、重合速度を高める。この速度は、最大発熱ピーク高さに達するのに要する時間(T4)と、重合が開始される時間(すなわち、誘導時間)との差として、示差走査熱量測定法を使用して測定される。この挙動を示すことがわかっている改質剤の例としては、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、N−エチルモルホリン、2−(メチルアミノ)エタノール、およびジメチルベンジルアミン等の脂肪族アミン類が挙げられる。
【0033】
開始系は、重合可能な組成物中に溶解する可視光線増感剤等の増感剤も含んでもよい。増感剤は、約300〜約1000nmの範囲内の波長を有する光を吸収できることが好ましい。
【0034】
適当な増感剤の例としては、ケトン類、クマリン染料(たとえば、ケトクマリン)、キサンテン染料、アクリジン染料、チアゾール染料、チアジン染料、オキサジン染料、アジン染料、アミノケトン染料、ポルフィリン類、芳香族多環式炭化水素、p−置換アミノスチリルケトン化合物、アミノトリアリールメタン類、メロシアニン類、スクアリリウム染料、およびピリジニウム染料が挙げられる。ケトン類(たとえば、モノケトン類またはα−ジケトン類)、ケトクマリン類、アミノアリールケトン類、およびp−置換アミノスチリルケトン化合物が好ましい増感剤である。十分な硬化を必要とする用途(たとえば、充填材を多く含む複合材料の硬化)では、光重合に望ましい照射波長にて、約1000lmole-1cm-1未満、さらに好ましくは約100lmole-1cm-1以下の吸光係数を有する増感剤を使用する。α−ジケトンは、この特性を有するクラスの増感剤の例であり、歯科用途に特に好ましい。
【0035】
特に好ましい可視光線増感剤の例としては、カンファーキノン、グリオキサール、ビアセチル、3,3,6,6−テトラメチルシクロヘキサンジオン、3,3,7,7−テトラメチル−1.2−シクロヘプタンジオン、3,3,8,8−テトラメチル−1,2−シクロオクタンジオン、3,3,18,18−テトラメチル−1,2−シクロオクタデカンジオン、ジピバロイル、ベンジル、フリル、ヒドロキシベンジル、2,3−ブタンジオン、2,3−ペンタンジオン、2,3−ヘキサンジオン、3,4−ヘキサンジオン、2,3−ヘプタンジオン、3,4−ヘプタンジオン、2,3−オクタンジオン、4,5−オクタンジオン、および1,2−シクロヘキサンジオンが挙げられる。この中で、カンファーキノンが最も好ましい増感剤である。
【0036】
二重開始系
遊離基重合用の1つの開始系および陽イオン重合用の異質の開始系を使用して、段階的な重合も行うことが可能である。遊離基重合開始系は、活性化される際、遊離基重合のみを開始するように選択される。
【0037】
遊離基的に活性な官能基の重合を開始することができるが、陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することができないクラスの開始剤には、ペルオキシドとアミンとの組み合せ等の、従来の化学開始剤系などが含まれる。熱的酸化還元反応に依存するこれらの開始剤は、しばしば「自己硬化触媒」と呼ばれる。これらは、一般に、反応物が互いに別々に保存され、その後、使用直前に混合される2部系として供給される。
【0038】
遊離基的に活性な官能基の重合を開始することができるが、陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することができない第2のクラスの開始剤には、任意に光増感剤または促進剤と配合された、遊離基発生性光開始剤が含まれる。このような開始剤は、一般に、200〜800nmの間のどこかの波長で、付加重合用の遊離基を発生させることができる。例としては、α−ジケトン類、α−ジケトン類またはケトアルデヒド類のモノケタール、アシロイン類およびそれらの対応するエーテル類、発色団置換ハロメチル−s−トリアジン類、および発色団置換ハロメチル−オキサジアゾール類が挙げられる。
【0039】
遊離基的に活性な官能基の重合を開始することができるが、陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することができない第3のクラスの開始剤には、遊離基発生性熱的開始剤が含まれる。例としては、ペルオキシド類およびAIBN等のアゾ化合物が挙げられる。
【0040】
二重開始系は、さらに、陽イオン的に活性な官能基を重合するための別個の光開始系を含む。陽イオン開始系は、遊離基開始系の活性化によって陽イオン開始系が活性化されないように選択される。二重開始系組成物に適した陽イオン光開始系の例としては、オニウム塩および上記錯金属ハロゲン化物イオンとの混合リガンドアレーンシクロペンタジエニル金属塩が挙げられる。
【0041】
重合可能成分
重合可能な組成物は、陽イオン的に活性な官能基および遊離基的に活性な官能基を含む。陽イオン的に活性な官能基を有する物質としては、陽イオン的に重合可能なエポキシ樹脂が挙げられる。このような物質は、開環により重合可能な、オキシラン環、すなわち、式
【化1】
を有する有機化合物である。これらの物質としては、モノマーエポキシ化合物およびポリマータイプのエポキシドが挙げられ、脂肪族、脂環式、芳香族または複素環式であってもよい。これらの物質は、一般に、平均して、分子当たり少なくとも1個の重合可能なエポキシ基、好ましくは少なくとも約1.5個、さらに好ましくは分子当たり少なくとも約2個の重合可能なエポキシを有する。ポリマーエポキシドとしては、末端エポキシ基を有する線状ポリマー(たとえば、ポリオキシアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格オキシラン単位を有するポリマー(たとえば、ポリブタジエンポリエポキシド)、およびペンデントエポキシ基を有するポリマー(たとえば、グリシジルメタクリレートポリマーまたはグリシジルメタクリレートコポリマー)が挙げられる。エポキシドは、純化合物であってもよく、分子当たり1個、2個、またはそれより多いエポキシ基を含む化合物の混合物であってもよい。分子当たりのエポキシ基の「平均」数は、エポキシ含有物質中のエポキシ基総数を、存在するエポキシ含有分子総数で割ることによって決定される。
【0042】
これらのエポキシ含有物質は、低分子量モノマー材料から高分子量ポリマーまで様々であってもよく、それらの主鎖および置換基の性質が大きく異なってもよい。許される置換基の例としては、ハロゲン類、エステル基、エーテル類、スルホン基、シロキサン基、ニトロ基、リン酸基、等々が挙げられる。エポキシ含有物質の分子量は、約58〜約100,000以上まで、様々であってもよい。
【0043】
有用なエポキシ含有物質としては、シクロヘキサンオキシド基を含むもの、たとえば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、およびビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペートに代表されるエポキシシクロヘキサンカルボキシレートが挙げられる。この性質を持つ有用なエポキシドの、さらに詳細なリストについては、米国特許第3,117,099号(参照により本明細書に援用する)を参照されたい。
【0044】
本発明の組成物に有用なさらなるエポキシ含有物質としては、式
【化2】
(式中、R’は、アルキルもしくはアリールであり、nは1〜6の整数である)を有するグリシジルエーテルモノマーが挙げられる。例は、多価フェノールと過剰のクロロヒドリン、たとえば、エピクロロヒドリンとを反応させることにより得られる等の多価フェノールのグリシジルエーテル(たとえば、2,2−ビス−(2,3−エポキシプロポキシフェノール)−プロパンのジグリシジルエーテル)である。米国特許第3,018,262号(参照により本明細書に援用する)およびLee and Neville, McGraw−Hill Book Co.,New York(1967)による「Handbook of Epoxy Resins」には、この種のエポキシドのさらなる例が記載されている。
【0045】
本発明に使用することができるポキシ樹脂が数多く市販されている。特に、容易に入手できるエポキシドとしては、オクタデシレンオキシド、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、グリシドール、グリシジルメタクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から 「Epon 828」、「Epon 825」、「Epon 1004」および「Epon 1010」の商品名で入手可能なもの、Dow Chemical Co.から「DER−331」、「DER−332」、および「DER−334」の商品名で入手可能なもの)、ビニルシクロヘキセンジオキシド(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4206」)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4221」または「CYRACURE UVR 6110」または「UVR 6105」)、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキセンカルボキシレート(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4201」)、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4289」)、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−0400」)、ポリプロピレングリコールから改質された脂肪族エポキシ(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4050」および「ERL−4052」)、ジペンテンジオキシド(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4269」)、エポキシ化ポリブタジエン(たとえば、FMC Corp.から入手可能な「Oxiron 2001」)、エポキシ官能基含有シリコーン樹脂、難燃剤エポキシ樹脂(たとえば、Dow Chemical Co.から入手可能な臭素化ビスフェノール型のエポキシ樹脂「DER−580」)、フェノールホルムアルデヒドノボラックの1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(たとえば、Dow Chemical Co.から入手可能な「DEN−431」および「DEN−438」)、レゾルシノール ジグリシジルエーテル(たとえば、Koppers Company,Inc.から入手可能な「Kopoxite」)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4299」または「UVR−6128」)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「ERL−4234」)、ビニルシクロヘキセンモノオキシド1,2−エポキシヘキサデカン(たとえば、Union Carbide Corp.から入手可能な「UVR−6216」)、アルキルC8〜C10グリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 7」)、アルキルC12〜C14グリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 8」)、ブチル グリシジル エーテル (たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 61」)、クレジルグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 62」)、p−terブチルフェニルグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 65」)、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル等の多官能価グリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 67」)、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 68」)、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 107」)、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 44」)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 48」)、脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 84」)、ポリグリコールジエポキシド(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「HELOXY Modifier 32」、ビスフェノールFエポキシド(たとえば、Ciba−Geigy Corp.から入手可能な「EPN−1138」または「GY−281」)、9,9−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−フェニル]フルオレノン(たとえば、Shell Chemical Co.から入手可能な「Epon 1079」)などがある。
【0046】
さらに他のエポキシ樹脂は、アクリル酸エステルまたはグリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレート等のグリシドールと、1つまたは複数の共重合可能なビニル化合物とのコポリマーを含む。このようなコポリマーの例は、1:1スチレン−グリシジルメタクリレート、1:1メチルメタクリレート−グリシジルアクリレートおよびa62.5:24:13.5メチルメタクリレート−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレートである。
【0047】
他の有用なエポキシ樹脂は周知であり、エピクロロヒドリンのようなエポキシド類、アルキレンオキシド類(たとえば、プロピレンオキシド、スチレンオキシド)、アルケニルオキシド類(たとえば、ブタジエンオキシド)、グリシジルエステル(たとえば、エチルグリシデート)が含まれる。
【0048】
様々なエポキシ含有物質の配合物も考えられる。このような配合物の例は、低分子量(200未満)、中間分子量(約200〜10,000)および高分子量(約10,000を超える)等の、2つ以上のエポキシ含有化合物重量平均分子量分布を含む。あるいは、またはさらに、エポキシ樹脂は、脂肪族および芳香族、または官能価、極性および非極性等の、異なる化学的性質を有するエポキシ含有物質の配合物を含んでもよい。
【0049】
陽イオン的に活性な官能基を有する他のタイプの有用な物質としては、ビニルエーテル類、オキセタン類、スピロ−オルトカーボネート類、スピロ−オルトエステル類等々が挙げられる。
【0050】
遊離基的に活性な官能基を有する物質としては、1つまたは複数のエチレン的不飽和基を有するモノマー、オリゴマー、およびポリマーが挙げられる。適当な物質は、少なくとも1つのエチレン的不飽和結合を含み、且つ付加重合を受けることができる。このような遊離基重合可能な物質としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、アリルアクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、ビス[1−(2−アクリルオキシ)]−p−エトキシフェニルジメチルメタン、ビス[1−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシ)]−p−プロポキシフェニルジメチルメタン、およびトリスヒドロキシエチル−イソシアヌレートトリメタクリレート等の、モノ−、ジ−またはポリ−アクリレート類およびメタクリレート類、分子量200〜500のポリエチレングリコール類のビス−アクリレート類およびビス−メタクリレート類、米国特許第4,652,274号に記載のアクリレート化モノマー類の共重合可能な混合物、および米国特許第4,642,126号に記載のアクリレート化オリゴマー、ならびにスチレン、フタル酸ジアリル、コハク酸ジビニル、アジピン酸ジビニルおよびフタル酸ジビニル等のビニル化合物が挙げられる。必要に応じて、これらの遊離基重合可能物質の2つ以上の混合物を使用することができる。
【0051】
必要に応じて、1つの分子中に、陽イオン的活性基と遊離基的に活性な官能基の両者を含んでもよい。たとえば、ジエポキシドもしくはポリエポキシドと、1つまたは複数のエチレン的不飽和カルボン酸の等価物と反応させることにより、このような分子を得ることが可能である。このような物質の1例は、UVR−6105(Union Carbideから入手可能)とメタクリル酸の1つの等価物との反応生成物である。エポキシおよび遊離基的に活性な官能基を有する市販の物質としては、Daicel Chemical,Japanから入手可能なCyclomer M−100、M−101、またはA−200等の「Cyclomer」シリーズ、およびRadcure Specialitiesから入手可能なEbecryl−3605などが挙げられる。
【0052】
他の添加物
重合可能な組成物は、ヒドロキシル含有物質をさらに含んでもよい。適当なヒドロキシル含有物質は、少なくとも1個のヒドロキシル官能基、好ましくは少なくとも2個のヒドロキシル官能基を有する任意の有機物質であってもよい。ヒドロキシル含有物質は、2個以上の第一級もしくは第二級脂肪族ヒドロキシル基を含む(すなわち、ヒドロキシル基が非芳香族炭素原子に直接結合している)ことが好ましい。ヒドロキシル基は末端にあってもよく、ポリマーまたはコポリマーから懸垂していてもよい。ヒドロキシル含有有機物質の分子量は、非常に低分子量(たとえば、32)から非常に高分子量(たとえば、1,000,000以上)まで様々であってもよい。適当なヒドロキシル含有物質は、低分子量(すなわち、約32〜200)、中間分子量(すなわち、約200〜10,000)、または高分子量(すなわち、約10,000を超える)を有してもよい。本明細書で使用される分子量は全て、重量平均分子量である。
【0053】
ヒドロキシル含有物質は、本質的に非芳香族であってもよく、あるいは、芳香族官能基を含んでもよい。ヒドロキシル含有物質は、任意に、窒素、酸素、イオウ等々のヘテロ原子を分子の主鎖に含むことができる。ヒドロキシル含有物質は、たとえば、天然のセルロース性物質もしくは合成的に調製されたセルロース性物質から選択することができる。もちろん、ヒドロキシル含有物質は、熱的にまたは光分解的に不安定な基も実質的に含まない、すなわち、この物質は、重合可能な組成物の遊離基的活性成分に望ましい重合条件の間に遭遇する可能性がある化学線の存在下、約100℃より低い温度で、揮発性成分を分解または放出しない。
【0054】
ヒドロキシル官能価が1である適当なヒドロキシル含有物質の代表例としては、アルカノール類、ポリオキシアルキレングリコールのモノアルキルエーテル、アルキレン−グリコールのモノアルキルエーテル、および当技術分野で周知の他のものなどがある。
【0055】
有用なモノマーのポリヒドロキシ有機物質の代表例としては、アルキレングリコール類(たとえば、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,18−ジヒドロキシオクタデカン、3−クロロ−1,2−プロパンジオール)、ポリヒドロキシアルカン類(たとえば、グリセリン、トリメチロールエタン、ペンタエリトリトール、ソルビトール)および他のポリヒドロキシ化合物、2−ブチン−1,4−ジオール、4,4−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルスルホン、ヒマシ油等々が挙げられる。
【0056】
有用なポリマーのヒドロキシル含有物質の代表例としては、ポリオキシエチレングリコール類、ポリオキシプロピレングリコール類、および特に、ジオール類の場合には100〜5000のヒドロキシ当量、トリオールの場合には70〜3300のヒドロキシ当量に対応する約200〜約10,000の分子量を有する、ポリオキシエチレングリコールジオール類、ポリオキシプロピレングリコールジオール類、およびトリオール類、様々な分子量のポリテトラヒドロフランすなわち「ポリTHF」等のポリテトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシエチルアクリレート類およびメタクリレート類と、アクリレートエステル、ハロゲン化ビニル、またはスチレン等の他の遊離基重合可能なモノマーとのコポリマー、酢酸ビニルコポリマーの加水分解もしくは部分的加水分解により生成するペンデントヒドロキシ基を含むコポリマー、ペンデントヒドロキシル基を含むポリビニルアセタール樹脂、ヒドロキシエチル化セルロースおよびヒドロキシプロピル化セルロース等の改質セルロースポリマー、ヒドロキシ末端ポリエステル類、ヒドロキシ末端ポリラクトン類、および特にポリカプロラクトン類、フッ素化ポリオキシエチレングリコール類またはフッ素化ポリオキシプロピレングリコール類、およびヒドロキシ末端ポリアルカジエン類などがある。
【0057】
有用な市販のヒドロキシル含有物質としては、「TERATHANE」650、1000、2000および2900等の「TERATHANE」シリーズのポリテトラメチレンエーテルグリコール(du Pont DE Nemours,Wilmington, DEから入手可能)、「PEP」450、550および650等の、第二級ヒドロキシル基を有する「PEP」シリーズのポリオキシアルキレンテトロール、「BUTVAR」B−72A、B−73、B−76、B−90およびB−98等の「BUTVAR」シリーズのポリビニルアセタール樹脂(Monsanto Chemical Company,St. Louis,MO)、および7/70、12/85、7/95S、7/95E、15/95Sおよび15/95E等の「FORMVAR」シリーズの樹脂(Monsanto Chemical Companyから入手可能)、「TONE」0200、0210、0230、0240、0300および0301等の「TONE」シリーズのポリカプロラクトンポリオール類(Union Carbideから入手可能)、「PARAPLEX U−148」脂肪族ポリエステルジオール(Rohm and Haas,Philadelphia,PAから入手可能)、「MULTRON」R−2、R−12A、R−16、R−18、R−38、R−68およびR−74等の「MULTRON」Rシリーズの飽和ポリエステルポリオール(Mobay Chemical Co.から入手可能)、当量が約100である「KLUCELE」ヒドロキシプロピル化セルロース(Hercules Inc.から入手可能)、ヒドロキシル当量が約400である「Alcohol Soluble Butyrate」酢酸セルロースブチルエステル(Eastman Kodak Co.,Rochester,NYから入手可能)、ポリプロピレングリコールジオール等のポリエーテルポリオール(たとえば、ARCO Chemical Co.から入手可能な「ARCOL PPG−425」「Arcol PPG−725」「ARCOL PPG−1025」「ARCOL PPG−2025」、「ARCOL PPG−3025」「ARCOL PPG−4025」)、ポリプロピレングリコールトリオール(たとえば、ARCO Chemical Co.から入手可能な「ARCOL LT−28」「ARCOL LHT−42」「ARCOL LHT 112」「ARCOL LHT 240」「ARCOL LG−56」「ARCOL LG−168」「ARCOL LG−650」)、エチレンオキシドキャップトポリオキシプロピレントリオールまたはジオール(たとえば、ARCO Chemical Co.から入手可能な「ARCOL 11−27」「ARCOL 11−34」「ARCOL E−351」「ARCOL E−452」「ARCOL E−785」「ARCOL E−786」)、エトキシル化ビスフェノールA、プロピレンオキシド系ポリオール類またはエチレンオキシド系ポリオール類(たとえば、Dow Chemical Co.から入手可能な「VORANOL」ポリエーテルポリオール)などが挙げられる。
【0058】
重合可能な組成物に使用されるヒドロキシル含有有機物質の量は、ヒドロキシル含有物質とエポキシドおよび/または遊離基的重合可能成分との相溶性、ヒドロキシル含有物質の当量および官能価、最終組成物にける所望の物理低特性、所望の重合速度等々の因子によって、広範囲にわたり様々であってもよい。
【0059】
様々なヒドロキシル含有物質の配合物も使用することができる。このような配合物の例は、低分子量(200未満)、中間分子量(約200〜10,000)および高分子量(約10,000を超える)等の、ヒドロキシル含有化合物の2つ以上の分子量分布を含む。あるいは、またはさらに、ヒドロキシル含有物質は、脂肪族および芳香族、または官能価、極性および非極性等の、異なる化学的性質を有する、ヒドロキシル含有物質の配合物を含んでもよい。さらなる例として2つ以上の多官能価ヒドロキシ物質あるいは1つまたは複数の一官能価ヒドロキシ物質と、多官能価ヒドロキシ物質との混合物を使用することができる。
【0060】
重合可能な物質は、ヒドロキシル基および遊離基的に活性な官能基を1分子中に含んでもよい。このような物質の例としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類およびヒドロキシアルキルメタクリレート類、グリセロールモノ(メタ)アクリレートまたはグリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレートまたはトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールモノメタ)アクリレート、ソルビトールジメタ)アクリレート、ソルビトールトリメタ)アクリレート、ソルビトールテトラメタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、および2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロポキシ)フェニル]プロパンなどが挙げられる。
【0061】
重合可能な物質は、ヒドロキシル基および陽イオン的に活性な官能基も1分子中に含んでもよい。一例は、ヒドロキシル基およびエポキシ基の両者を含む1分子である。
【0062】
重合可能な組成物は、フッ化物源、抗菌剤、促進剤、安定剤、吸収材、顔料、染料、粘度改質剤、表面張力抑制剤、および湿潤助剤、酸化防止剤、充填材、および当業者に周知の他の成分等の、適当な添加物も含んでもよい。重合前および重合後に、所望の物理的性質および取扱特性を提供するように、各成分の量およびタイプを調節しなければならない。
【0063】
重合手順
「安全灯」条件下で、組成物の様々な成分を混合することにより、重合可能な組成物を調製する。混合を行うとき、必要に応じて、適当な不活性溶剤を使用することが可能である。適当な溶剤の例としては、アセトン、ジクロロメタン、およびアセトニトリルが挙げられる。
【0064】
単一開始系の場合、組成物を放射線源、好ましくは可視光源に曝露することにより、重合が行われる。石英ハロゲンランプ、タングステン−ハロゲンランプ、水銀アーク、カーボンアーク、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、プラズマアーク、発光ダイオード、およびレーザー等の、紫外線または可視光線を放射する光源を使用すると便利である。
【0065】
一般に、有用な光源は、200〜500mW/cm2の範囲内の強度を有する。歯科用途に特に有用である一例は、St.Paul,MN.の3M Companyから市販されているVisilux歯科用硬化光線である。このような光線は、400〜500nmの波長にて、約200〜400mW/cm2の強度を有する。
【0066】
幾つかの方法で曝露を行うことができる。たとえば、重合可能な組成物を、全重合過程を通して連続的に放射線に曝露してもよい。組成物を単一線量の放射線に曝露し、次いで放射線源を除去し、それによって重合を起こすことも可能である。しかし、最初に組成物を単一線量の放射線に曝露して遊離基的に活性な官能基の重合を開始し、続いて、第2の線量の放射線に曝露して陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することが好ましい。
【0067】
二重の曝露を使用する場合、各線量の強度は、同様に、各曝露の総エネルギーは同じでもよく、異なってもよい。
【0068】
使用する個々の照射プロトコールと関係なく、第1の曝露中に、陽イオン重合開始種も発生する。しかし、陽イオン重合改質剤の量は、これらの種の一部もしくは全てを除去し、それによって、所望の時間が経過するまで、陽イオン重合が起こるのを防止するのに十分である。
【0069】
単一線量曝露の場合、十分な数の陽イオン重合開始種が依然として陽イオン重合を開始するように、改質剤の量を調節する。しかし、陽イオン重合開始種の濃度が事実上減少しているため、開始が遅れる。
【0070】
連続的な放射線曝露の場合、さらなる陽イオン重合開始種が発生しつづけ、その結果、このような種の濃度が上昇する。しかし、また、改質剤の陽イオン除去作用のため、このような種の濃度は、改質剤が存在しない場合より低くなり、陽イオン重合が遅れる。
【0071】
二重曝露プロトコールの場合、改質剤が、利用できる陽イオン重合開始種を実質的に全部除去し、その結果、かなりの量の陽イオン重合が起こるのを防止するように、改質剤濃度を調整する。しかし、第2の線量の放射線に曝露すると、種がさらに発生する。もはや改質剤分子を利用して除去機能を果たすことができないため、これらの種は、次に陽イオン重合の開始に移る。したがって、最終的な作用は、所望の時間が経過するまで陽イオン重合を「避け」、次いで、この期間の終わりに再度「開始する」ことである。
【0072】
陽イオン重合の開始の遅延は、二重の開始系を使用しても行われる。このような系では、遊離基開始系を選択的に活性化することにより、遊離基的に活性な官能基の重合が優先的に開始される。この系は陽イオン的活性種を生成しないため、陽イオン重合は起こらない。所望の時間が経過した後、この組成物を放射線(好ましくは可視線)に暴露することにより陽イオン重合が活性化され、その時点で陽イオン重合が進行する。
【0073】
単一開始系を使用するか、二重開始系を使用するかに関わらず、段階的な硬化を実施できる能力があるため、全重合工程を調節するという利点が得られる。重合工程を通して組成物の粘度(したがって実用性)が著しく変化するため、この能力は歯科で特に有用である。たとえば、重合前の組成物は、一般に、歯に容易に適用できる粘稠液体の形態をとる。照射すると、遊離基的活性基の重合が起こり、最終的に、さらに高い粘度の「ゲル」形成につながる。このゲルは、特有の取扱特性を有する。具体的には、このゲルは容易に造形し、改作し、彫刻し、あるいは他の方法で操作することが容易である。したがって、歯科医は、このゲルを操作して裂け目を充填し、歯表面の所望の部分に合わせることができる。いったん操作が完了するとその後は、陽イオン重合が開始され、組成物は、生成物の最終的な特徴を与える硬化固体を形成する。しかし、機械的研磨材または機械加工(たとえば、歯科用バーまたはビット)を使用せずに、この固体を容易に操作することはできない。陽イオン重合の開始を調節することにより、歯科医は、組成物がゲルの状態のままであるうちに組成物を操作するのに十分な時間をもつことができる。
【0074】
次に、以下の実施例により、本発明をさらに説明する。
【0075】
実施例
実施例1〜21および対照
カンファーキノン(CPQ)5.0gおよびジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(Sartomerから入手可能なCD1012)15.0gと、CyracureTM UVR 6105脂環式ジエポキシド樹脂(Union Carbideから入手可能)720.0g、平均分子量が250であるポリテトラヒドロフランジオール(p−THF−250、Aldrich Chemical Co.から入手可能)180.0g、およびアクリレートオリゴマー(Ebecryl 1830、UCB Radcure, Inc.から入手可能)100gとを混合し、安全灯条件下で均質になるまで攪拌することにより、貯蔵樹脂溶液(Stock Solution #1)を調製した。
【0076】
第2の貯蔵溶液(Stock Solution #2)を調製した。Stock Solution #1 10.0gと、十分な量の陽イオン重合改質剤とを混合して、1.13×10-4モル/10.0gのStock Solution #1の改質剤濃度を実現する。それぞれ異なる陽イオン重合改質剤を含む、合計22の溶液を調製した。下記の陽イオン重合改質剤を使用した。
【0077】
【表1】
【0078】
次いで、各陽イオン重合改質剤について3つの実験試料を調製した。十分な量のStock Solution #1およびStock Solution #2を混合することにより、それぞれ、1.4×10-6モル/g(Stock Solution #1 3.5gおよびStock Solution #2 0.5gを混合することによって調製した)、2.8×10-6モル/g(Stock Solution #1 3.0gのおよびStock Solution #2 1.0gを混合することによって調製した)、および5.6×10-6モル/g(Stock Solution #1 2.0gとStock Solution #2 2.0gとを混合することによって調製した)の改質剤濃度を有する試料を実現した。Stock Solution #1 100% からなる対照試料も調製した。
【0079】
異なる示差走査光熱量測定法(「PhotoDSC」)を使用して、各試料の重合挙動を試験した。使用した装置は、10mg硬化樹脂リファレンスを用いたTA Instruments Dual Sample Photo DSCモデル2920であった。光源は、Oriel PN 59480 425nm長通過光フィルター付水銀/アルゴン灯であった。Model XRL 340A検出器を備えたInternational Light 露光計Model IL 1400を使用して測定した光強度は、3mW/cm2であった。
【0080】
各試料10mgを使用して、アルミニウム試料パンを製作した。次いで、試料温度を37℃まで上昇させ、その温度にて1分間維持した。次に、アパーチャーを開き、試料を照射した。照射中、試料温度を37℃に維持した。総照射時間は30分であった。30分後、アパーチャーを閉じ、試料を37℃にてさらに1分間維持した。
【0081】
単位重量当たりの熱出力(mW/g)としてデータを収集した。TA Thermal Solutions Universal Analysisソフトウェアを使用して、データを解析した。以下のパラメーターを、各試料について決定した:
T1 (アクリレート開始に関する誘導期)、
T3 (エポキシ開始に関する誘導期)、
T4 (エポキシ重合に関するピーク最高値に達するまでの時間)、
エポキシ重合関連の発熱(J/g)。
【0082】
陽イオン重合改質剤を含まない対照試料にも、Photo DSC分析を実施した。エポキシ開始に関する誘導期を測定し、T2を示した。T2の値は1.93分であった。次いで、T2とT3の間の差を、陽イオン重合改質剤を用いて調製した各試料について算出し、改質剤がエポキシ誘導期延長に及ぼす作用を決定した。
【0083】
対照試料の発熱も決定した。その値は227.9J/gであった。次いで、これを陽イオン重合改質剤含有試料の発熱と比較した。改質剤含有試料の発熱値が対照試料の発熱値の少なくとも5%であれば、エポキシ重合を、好結果の重合であると決定した。
【0084】
以上の実験結果を表1に示す。全ての改質剤濃度を、改質剤のモル濃度×10-6/g樹脂として示す。全ての誘導期値を分で示す。全ての発熱値をJ/gで示す。
【0085】
実施例4(改質剤濃度=5.6×10-6モル/g樹脂)および実施例20(改質剤濃度=5.6×10-6モル/g樹脂)に関連した星印は、実験に使用したタイムスケール(すなわち、30分)以内に、エポキシ重合に関するピーク最高値が観察されなかったことを表す。残りの試料については、2つ(実施例7/改質剤濃度=1.4×10-6モル/g樹脂および実施例8/改質剤濃度=1.4×10-6モル/g樹脂)を除き、全てのT3値が、T2より大きかったことで実証される通り、各陽イオン重合開始剤は、各試料に関する発熱値が対照試料での対応する値の5%より大きかったことで実証される通り、エポキシ重合反応を容認できないほど抑制せずに、試験した濃度で陽イオンエポキシ開始に関する期間を延長したことが結果からわかる。上記実施例7および実施例8の試料でT3値が比較的低いことは、アクリレート開始後比較的早く、エポキシ開始が起きたことを表す。しかし、後述する通り、これらの2試料について計算したT4−T3値から、いったん開始するとその後は、エポキシ重合速度は比較的遅かったことがわかる。
【0086】
T4とT3との間の差は、エポキシ重合が進行する速度を表す。差が小さいほど、重合速度が速い。改質剤含有試料と対照試料の両者について、この差を決定した。後者の場合、T4とT3との間の差を決定すると、4.86であった。表1からわかるように、幾つかの試料は、対照試料が示した差より小さい差を示し、いったん開始するとその後は、対照試料より速い速度で、これらの試料のエポキシ重合が進行することがわかる。
【0087】
【表2】
【0088】
実施例22〜24および対照
充填材入り複合材試料を試験したこと以外は、実施例1〜21の手順に従った。さらに、Stock Solution #2で使用した量より2倍高い改質剤濃度を有する貯蔵溶液(Stock Solution #3)を使用して、試験用試料を調製した。3種異なる改質剤2−(メチルアミノ)エタノール(実施例22)、トリメチル−1,3−プロパンジアミン(実施例23)、およびt−ブチルジメチルアニリン(実施例24)を試験した。次いで、十分な量のStock Solution #1とStock Solution #3を混合することにより、各陽イオン重合改質剤について4つの実験試料を調製し、それぞれ、2.8×10-6モル/g(3.5gStock Solution #1 3.5gと0.5gStock Solution #2 0.5gとを混合することにより調製した)、5.6×10-6モル/g(Stock Solution #1 3.0gとStock Solution #2 1.0gとを混合することにより調製した)、11.26×10-6モル/g(Stock Solution #1 2.0gとStock Solution #2 2.0gとを混合することにより調製した)、および22.4×10-6モル/g(Stock Solution #1 0.0gとStock Solution #2 4.0gとを混合することにより調製した)の改質剤濃度を有する試料を実現した。Stock Solution #1100%からなる対照試料も調製した。次いで、対照試料を含む各試料を十分な量のエポキシシラン処理石英充填材と混合し、84重量%の充填材と16重量%の樹脂とを有する充填材入りペーストを製作した。
【0089】
次いで、試料を上述のPhoto DSC に供した。結果を表IIに報告する。表示「###」は、試験期間(すなわち、30分)内に、測定可能なエポキシ重合を全く検出できなかったことを意味し、改質剤濃度が非常に高いあため、エポキシ重合を単に遅らせたというよりむしろ抑制したことが示唆される。比較のため、対照試料は、T2値2.99、T4値6.37、および発熱値58.99J/gを示した。対照試料の場合、重合速度を示すT4とT2との間の差は、3.38であった。
【0090】
表IIに示した結果から、改質剤の強度もその濃度も、改質剤が重合を完全に抑制せずにエポキシ重合の開始を遅らせる能力に関して重要であることがわかる。
【0091】
【表3】
【0092】
実施例25〜26および対照
実施例22〜24を調製するのに使用した手順に従って、2組の試料を調製した。第1組の試料(実施例25)は、陽イオン重合改質剤として、5.6×10-6モル/g樹脂、11.2×10-6モル/g樹脂、および22.4×10-6モル/g樹脂の濃度で2−(メチルアミノ)−エタノールを使用して調製した3試料を含んでいた。第2組試料(実施例26)は、陽イオン重合改質剤として、2.8×10-6モル/g樹脂、5.6×10-6モル/g樹脂、および11.2×10-6モル/g樹脂の濃度でトリメチル−1,1,3−プロパンジアミンを使用して調製した3試料を含んでいた。次いで、以上の試料、ならびに対照試料を、上記PhotoDSCに供した。結果を図1(実施例25)および図2(実施例26)に示す。
【0093】
図1を参照すると、最高の改質剤濃度(22.4×10-6モル/g樹脂)を含む試料を除き、2つの明瞭なピークが確認された。先ず、アクリレート重合開始が起きた。アクリレート重合に関する誘導期は短く、且つ改質剤濃度に関係なく比較的不変であった。しかし、5.6×10-6モル/g樹脂および11.2×10-6モル/g樹脂という改質剤濃度では、エポキシ誘導期は、対照試料と比較して明らかに長かった。しかし、いずれの場合にも、エポキシ重合は、いったん開始するとその後は、首尾よく進行した。さらに、改質剤含有試料では、対照試料と比べてエポキシ発熱ピークが狭いことによって実証される通り、エポキシ重合速度は、対照試料の速度より速く、その作用は、5.6×10-6モル/g樹脂を含む試料の場合に特に顕著であった。しかし、いったん改質剤濃度が22.4×10-6g/モル樹脂に達すると、検出可能なエポキシピークがないことによって実証される通り、エポキシ重合は抑制された。
【0094】
実施例26の場合、図2で、同様の作用が観察された。2.8×10-6g/モル樹脂および5.6×10-6g/モル樹脂を含む試料は、対照試料と比較して、エポキシ重合に関して長い誘導期を示したが、アクリレート重合は比較的不変であった。2.8×10-6g/モル樹脂試料も、より狭いピークによって実証される通り、対照試料よりも高いエポキシ重合速度を示した。11.2×10-6g/モル樹脂の改質剤濃度にて、検出可能なエポキシピークがないことによって実証される通り、エポキシ重合が抑制された。
【0095】
実施例27〜30
これらの実施例では、二重照射手順を使用して重合したエポキシ−アクリレート配合物について説明する。
【0096】
様々な量のカンファーキノン(CPQ)、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(CD1012)、およびt−ブチルジメチルアニリン(tBDMA)を、UVR6105脂環式ジエポキシド樹脂(73.6重量%)、p−THF−250(18.4重量%)、およびEbecryl 1830アクリレートオリゴマー(8重量%)と混合し、安全灯条件下で、均質になるまで攪拌することによって、4つの樹脂溶液を調製した。各試料に関するCPQ、CD1012、およびtBDMAの量は以下の通りであった(量は全て重量%で示す)。
【0097】
【表4】
【0098】
各試料をポリエステルフィルム上に置き、次いで、12mm光導波路を有する3M Model 5530 AAWZ硬化光線を使用して照射した。硬化光線と試料との間の距離は1cmであった。各試料を10秒間照射し、次いで、取扱特性について試験した。次いで、各試料を5分間放置して再評価した後、硬質の固体を形成するまで各試料を照射した。全試料が、第1の照射後10秒および5分後に比較的柔らかいままで操作可能であり、第2の照射後に硬質固体を形成した。
【0099】
実施例31
この実施例では、アクリレートの遊離基重合を開始するための酸化還元開始系(ベンゾイルペルオキシドにジメチルアミンフェネタノール(「DMAPE」)を加える)およびエポキシの陽イオン重合を開始するためのヨードニウム塩を使用した、エポキシ/メタクリレート組成物の重合について説明する。
【0100】
カンファーキノン(CPQ)0.1g、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(CD1012)0.3g、UVR 6105脂環式ジエポキシド樹脂18.0g、およびEbecryl 1830アクリレートオリゴマー2gを、安全灯条件下で均質になるまで攪拌しながら、混合することにより、貯蔵溶液(「Stock Solution #4」)を調製した。次いで、Stock Solution #4 9.94gを、エチルジメチルアミノベンゾエート(「EDMAB」)0.03gおよびDMAPE0.03gと混合してStock Solution #5を作成した。さらにStock Solution #4 9.90gを、ベンゾイルペルオキシド0.10gと混合して、Stock Solution #6を作成した。
【0101】
Stock Solution #5 0.50mLおよびStock Solution #6 0.50mLをガラスバイアル中で混合し、暗室で完全に混合した。7.5分後、この塊は凝固してゼラチン状の固体を形成し、Ebecryl 1830アクリレートオリゴマーの重合を示した。次いで、エポキシ重合を開始するために、ゲル化した物質を、St.Paul,Mnの3M Companyから市販されている3M Visilux 2歯科用硬化光線からの光線に曝露した。50秒曝露した後、この物質は発熱して硬質の固体を形成した。
【0102】
第2の実験では、ゲル化した物質をVisilux光線に曝露しなかった。曝露しない場合、この物質は、長時間ゲル化したままで(すなわち、硬質固体を形成しなかった)、測定可能なエポキシ重合がないことを示した。
【0103】
他の実施形態は下記の特許請求の範囲内である。
【0104】
たとえば、上述の重合可能な組成物を基材上に提供することが可能である。
以下に、本願発明に関連する発明について、その実施態様を列挙する。
[実施態様1]
(a)陽イオン的に活性な官能基と、
(b)遊離基的に活性な官能基と、
(c)約40℃未満の反応温度で、有限誘導期T 1 後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T 3 (T 3 はT 1 より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)陽イオン重合改質剤と、
を含み、
前記改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T 2 (T 2 はT 3 より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、光重合可能な歯科用組成物。
[実施態様2]
前記ソースがオニウム塩を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様3]
前記ソースがヨードニウム塩を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様4]
有限誘導期T 3 後に、同じ照射条件で、前記陽イオン重合改質剤が存在しない条件での速度より大きい速度で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が進行する、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様5]
前記光開始剤系が、2−ブタノン中に2.9×10 -5 モル/gジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10 -5 モル/gカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より小さい光誘導電位を有する、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様6]
前記改質剤が、水溶液中で測定して、10以下のpk b 値を有する、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様7]
前記改質剤が芳香族アミンを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様8]
前記芳香族アミンがt−ブチルジメチルアニリンを含む、実施態様7に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様9]
前記改質剤が脂肪族アミンを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様10]
前記脂肪族アミンが、トリメチル−1,3−プロパンジアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、およびその組み合せからなる群から選択される、実施態様9に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様11]
前記改質剤が脂肪族アミドを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様12]
前記改質剤が脂肪族尿素を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様13]
前記改質剤がホスフィンを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様14]
前記改質剤が有機酸の塩または無機酸の塩を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様15]
前記改質剤がスルフィン酸塩を含む、実施態様14に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様16]
前記光開始系が光増感剤をさらに含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様17]
前記光増感剤が可視光線増感剤を含む、実施態様16に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様18]
前記光増感剤がαジケトンを含む、実施態様16に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様19]
前記組成物が陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様20]
前記組成物が陽イオン的に活性な官能基を有するビニルエーテルを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様21]
前記組成物が遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様22]
前記エチレン的不飽和化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される、実施態様21に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様23]
前記エチレン的不飽和化合物が、ヒドロキシ官能アクリル酸エステル、ヒドロキシ官能メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される、実施態様21に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様24]
前記組成物が、(a)陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂、および(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様25]
前記組成物が、(a)陽イオン的に活性な官能基を有するビニルエーテル樹脂、および(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様26]
前記組成物が、陽イオン的に活性な官能基および遊離基的に活性な官能基を含む重合可能成分を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様27]
前記重合可能成分が、エポキシ官能アクリル酸エステル、エポキシ官能メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される、実施態様26に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様28]
ポリオールをさらに含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様29]
前記組成物が歯科用接着剤を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様30]
前記組成物が歯科用複合材を含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様31]
前記組成物が歯科用シーラントを含む、実施態様1に記載の光重合可能な組成物。
[実施態様32]
(a)陽イオン的に活性な官能基と、
(b)遊離基的に活性な官能基と、
(c)約40℃未満の反応温度で、有限誘導期T 1 後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T 3 (T 3 はT 1 より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)陽イオン重合改質剤と、
を含み、
改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T 2 (T 2 はT 3 より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、光重合可能な組成物。
[実施態様33]
光重合可能な歯科用組成物を重合する方法であって、40℃未満の反応温度で、前記組成物を表面に適用することと、前記組成物を化学線源に曝露することを含み、
前記光重合可能な組成物が、
(a)陽イオン的に活性な官能基と、
(b)遊離基的に活性な官能基と、
(c)前記反応温度で、有限誘導期T 1 後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T 3 (T 3 はT 1 より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)陽イオン重合改質剤と、
を含み、
改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T 2 (T 2 はT 3 より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、方法。
[実施態様34]
前記光重合可能な組成物を化学線源に連続的に曝露することを含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様35]
前記光重合可能な組成物を単一線量の化学線に曝露することを含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様36]
(a)前記光重合可能な組成物を、第1の反応温度で第1の線量の化学線に曝露し、有限誘導期T 1 後に前記遊離基的に活性な官能基の重合を開始することと、
(b)その後、前記光重合可能な組成物を第2の反応温度で第2の線量の化学線に曝露し、有限誘導期T 3 後に前記陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することと、
を含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様37]
前記第1の線量の化学線が、前記第2の線量の前記化学線と同じ波長を有する、実施態様36に記載の方法。
[実施態様38]
前記化学線が可視線を含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様39]
前記光重合可能な組成物が陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂を含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様40]
前記光重合可能な組成物が、(a)陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂と、(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物と、
を含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様41]
前記光重合可能な組成物が、陽イオン的に活性な官能基および遊離基的に活性な官能基を含む重合可能成分を含む、実施態様33に記載の方法。
[実施態様42]
前記第1の反応温度および前記第2の反応温度が実質的に同じである、実施態様36に記載の方法。
[実施態様43]
組成物を重合する方法であって、反応温度で、光重合可能な組成物を化学線源に曝露することを含み、
前記光重合可能な組成物が、
(a)陽イオン的に活性な官能基と、
(b)遊離基的に活性な官能基と、
(c)前記反応温度で、有限誘導期T 1 後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T 3 (T 3 はT 1 より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)陽イオン重合改質剤と、
を含み、
改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T 2 (T 2 はT 3 より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、方法。
[実施態様44]
重合歯科用組成物を調製する方法であって、
(a)(i)陽イオン的に活性な官能基と、
(ii)遊離基的に活性な官能基と、
(iii)40℃未満の第1の反応温度で、前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始することができる第1の開始系と、
(iv)40℃未満の第2の反応温度で、前記陽イオン的に活性な官能基の光誘導陽イオン重合を開始することができる、前記第1の開始系と異なる第2の開始系と、
を含む重合可能な歯科用組成物を提供することと、
(b)前記組成物を表面に適用することと、
(c)前記第1の反応温度で、前記遊離基的に活性な官能基の重合を誘導することと、
(d)その後、前記第2の反応温度で、前記組成物を化学線に暴露して、前記陽イオン的に活性な官能基を重合させることと、
を含む方法。
[実施態様45]
前記第1の開始系が光開始系を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様46]
前記第1の開始系が熱開始系を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様47]
前記第1の開始系が酸化還元開始系を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様48]
前記組成物が陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様49]
前記組成物が、(a)陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂、および(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様50]
前記組成物が、陽イオン的に活性な官能基および遊離基的に活性な官能基を含む重合可能成分を含む、実施態様44に記載の方法。
[実施態様51]
前記第1の反応温度および前記第2の反応温度が実質的に同じである、実施態様48に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】 様々な濃度の陽イオン重合改質剤2−(メチルアミノ)−エタノールを含む重合可能な組成物に対する光示差走査熱量測定法(Photo Differential Scanning Calorimetry)により得られた、熱移動と時間とのプロットである。
【図2】 様々な濃度の陽イオン重合改質剤N,N,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミンを含む重合可能な組成物に対する光示差走査熱量測定法により得られた、熱移動と時間とのプロットである。
Claims (3)
- (a)陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂またはビニルエーテル樹脂と、
(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物と、
(c)40℃未満の反応温度で、有限誘導期T1後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T3(T3はT1より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)4−(ジメチルアミノ)フェニル酢酸、ジメチルアミノフェネタノール、ジヒドロキシp−トルイジン、N−(3,5−ジメチルフェニル)−N,N−ジエタノールアミン、2,4,6−ペンタメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、N−エチルモルホリン、トリメチル−1,3−プロパンジアミン、3−キヌクリジノール、トリフェニルホスフィン、トルエンスルフィン酸ナトリウム、トリシクロヘキシルホスフィン、N−メチルピロリドン、およびt−ブチルジメチルアニリン、並びのそれらの組合せからなる群から選択される、陽イオン重合改質剤と、
を含み、
また、前記光開始系が、2−ブタノン中に2.9×10 -5 モル/gジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10 -5 モル/gカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より低い光誘導電位を有しており、
前記改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T2(T2はT3より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、光重合可能な歯科用組成物。 - 光重合可能な組成物を重合する方法であって、ある反応温度で、前記光重合可能な組成物を化学線源に曝露することを含み、
前記光重合可能な組成物が、
(a)陽イオン的に活性な官能基を有するエポキシ樹脂またはビニルエーテル樹脂と、
(b)アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、およびその組み合せからなる群から選択される遊離基的に活性な官能基を有するエチレン的不飽和化合物と、
(c)前記反応温度で、有限誘導期T1後に前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合を開始し、有限誘導期T3(T3はT1より大きい)後に前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる光開始系と、
を含み、前記光開始系が、
(i)前記遊離基的に活性な官能基の遊離基重合および前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合を開始することができる種のソースと、
(ii)4−(ジメチルアミノ)フェニル酢酸、ジメチルアミノフェネタノール、ジヒドロキシp−トルイジン、N−(3,5−ジメチルフェニル)−N,N−ジエタノールアミン、2,4,6−ペンタメチルアニリン、ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、2−(メチルアミノ)エタノール、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、N−エチルモルホリン、トリメチル−1,3−プロパンジアミン、3−キヌクリジノール、トリフェニルホスフィン、トルエンスルフィン酸ナトリウム、トリシクロヘキシルホスフィン、N−メチルピロリドン、およびt−ブチルジメチルアニリン、並びのそれらの組合せからなる群から選択される、陽イオン重合改質剤と、
を含み、
また、前記光開始系が、2−ブタノン中に2.9×10 -5 モル/gジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩および1.5×10 -5 モル/gカンファーキノンを含む標準溶液中で、3−ジメチルアミノ安息香酸の光誘導電位より低い光誘導電位を有しており、
前記改質剤の存在しない条件下、有限誘導期T2(T2はT3より小さい)の終わりに同じ照射条件で、前記陽イオン的に活性な官能基の陽イオン重合が開始される、方法。 - (a)前記光重合可能な組成物を、第1の反応温度で第1の線量の化学線に曝露し、有限誘導期T1後に前記遊離基的に活性な官能基の重合を開始することと、
(b)その後、前記光重合可能な組成物を第2の反応温度で第2の線量の化学線に曝露し、有限誘導期T3後に前記陽イオン的に活性な官能基の重合を開始することと、
を含む、請求項2に記載の方法。
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