JP4357981B2 - スラグの処理方法および処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スラグの処理方法および処理装置、特に溶融スラグを水砕する技術に関するものである。
一般に、ごみ処理施設などにおいては、熱分解ガス化溶融炉や、ごみ焼却炉と灰溶融炉との組合せなどが用いられ、溶融スラグと冷却水とを接触させることにより、スラグを冷却固化し、固化したスラグを粒状化している(以下「水砕」という。)。つまり、こうした処理後のスラグ(以下「水砕スラグ」という。)は、例えばアスファルト、建築用骨材、コンクリート細材、テトラポット(商標名)などの原材料として活用されることから、搬送などのハンドリングを容易にするために、水砕によってスラグを細粒子化することが有用である。具体的には、5mm以下の粒径を基準として、骨材として使用される場合を挙げることができる。
このような、スラグの水砕方法としては、昨今いくつかの提案がなされている。例えば、図5に示すように、溶融スラグ流51に対し水砕用の水を正確に吹き掛けることができるように、流下する溶融スラグ流の位置をスラグ流位置検出手段52によって検出しながら、スラグ落下始点と水面の中間に設けられたノズル53から冷却水(水砕水)をスラグに吹き掛ける方法(例えば特許文献1参照)が挙げられる。
また、図6に示すように、スラグ排出口61の下方に傾斜板62を配置し、この傾斜板62の上面に水を噴射する水噴射ノズル63を設け、落下途中の溶融スラグに水を噴射し、その噴射量を制御してスラグの粒径、強度、形状等の性状を調整する方法(例えば特許文献2参照)が提案されている。
特開平5−201753号公報 特開平10−54537号公報
しかしながら、上記のような提案において、スラグの落下量を一定にすることは必ずしも容易ではなく、冷却水を直接溶融スラグに当てた場合においては、次のような課題が生じる場合がある。
(1)冷却水の噴射量が少ないときは、スラグが高温で水槽に落下し、水表面での水蒸気爆発の危険性がある。
(2)噴射速度が高い場合には、液状のスラグが水流に巻き込まれて冷却されるために針状スラグが多量に発生することから、水砕スラグのハンドリングに際し、安全性に問題があり、別途粉砕処理を必要とする。
(3)針状スラグを粉砕して粒状物に変換した場合、細粒状のスラグとしてハンドリングは容易になる一方、微粉末の発生量も多くなり、骨材等に用いられたときの含有量の調整が困難になるという不都合が生じたり、作業環境面からの粉塵処理の必要性あるいは搬送の煩雑さの増大を生み出すこととなる。
そこで、本発明の目的は、廃棄物などを基に発生するスラグを処理するシステムにおいて、水蒸気爆発の危険性を回避して効率よくスラグの処理を行うとともに、針状スラグの発生を有効に抑制することができるスラグの処理方法および処理装置を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す処理方法および処理装置により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、スラグの処理方法であって、スラグを自重落下させるスライド部を設け、少なくとも1つの平面状に配された複数の噴射口から均等に水流を噴射させる水砕水噴射手段を用いることによって、スラグが水槽に自重落下する水面位置を含む面状で、かつ水面の表層の水流および所定の深さまで、所定の流速を有する水流を形成するとともに、前記スライド部の先端部の垂直位置を中心として所定の広がりを有する範囲に、面状で水流を形成することを特徴とする。
本発明者は、水砕スラグの形成において、粒状スラグを決定する要素が、
(1)高温の液状スラグが冷却する時に表面固化層が発生する、
(2)該固化層が表面で***し剥離する、
(3)剥離して現れた新たな表面で(1)(2)の現象が生じる、
といったメカニズムを必要とし、これを実現するためには、
(1)スラグが所定量の水砕水と接触する、つまり、スラグ表面と平面的に水砕水と接することが好ましく、空中での水砕水の吹き付けよりも水槽での冷却が好ましい、
(2)接触する水砕水が順次置き換わり、常にスラグ表面での一定範囲の熱移動が確保できる、つまり、スラグの落下方向と異なる方向への水砕水の移動が好ましい、
(3)特に、高温スラグが最初に水砕水に接触する水表面および表面に近い一定の深さまで、(1)および(2)の状態を確保する、
ことが必要であることを見出した。
つまり、所定の噴射量に制御された少なくとも1つの平面状の水流を形成し、水表面から一定の深さまで所定の流速を有するようにすることで、その水流内に落下する高温スラグの表面から、細粒化された粒状固化物を順次水槽内蓄積することができる。さらに、これによって高温スラグの表面での熱の移動が確保できることから、水との接触に伴う水蒸気爆発を防止することができる。また、面状での水流を形成することによって、水面上の位置を中心に予め求めたスラグの拡散可能な範囲全面に水流を形成し、所定の表面流速を確保することによって、高温スラグ表面での熱移動を確保しつつ針状スラグの発生を有効に抑制することができる。
上記スラグの処理方法であって、高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面の流速を、0.5〜2m/secの範囲に制御することを特徴とする。
上記のように、本発明の課題の1つである高温スラグの水砕水との接触に伴う水蒸気爆発防止には、高温スラグ表面での熱移動の確保が重要であり、極端にいえば水流の流速を高くすればするほどその効果は高い。一方、流速が高ければそれだけ針状スラグの発生の可能性が高く、本発明のもう1つの課題である粒状スラグの形成にはそぐわない。本発明者は、本課題に対する検証の結果、高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面の流速が最も重要な要素であり、表面流速を所定の範囲に制御することで、水蒸気爆発の危険性を回避し、再現性よく針状スラグの発生を有効に抑制することができるスラグの処理方法を実現できることを見出した。
上記スラグの処理方法であって、前記複数の噴射口を平面的に有する水砕水噴射手段を水槽水面に対する鉛直方向に複数配列するとともに、スラグが水槽に自重落下する水面位置を中心とする立体的な流速制御が可能であることを特徴とする。
ごみ処理施設などにおけるスラグの発生量は必ずしも一定ではなく、1つの水砕水噴射手段で上記のような表面流速を所定の範囲に十分制御することが難しい場合がある。本発明のように平面状に配された水砕水噴射手段を複数段並べ、任意の手段から水砕水を噴射できる構成を採ることによって、制御可能な範囲を拡大し最適な表面流速を確保することができる。また、スラグが自重落下する水面位置を中心とする立体的な流速制御を行うことによって、より正確に水蒸気爆発の危険性および針状スラグの生成を回避することができる。
上記スラグの処理方法であって、前記スライド部の断面にV形状あるいはU形状の溝部を設け、スラグが円滑に移動させることを特徴とする。溶融炉の底部に貯留されたスラグを、順次その取出口から、スライド部を介して円滑に移動し、自重落下をさせることができる。
上記のように、本発明における課題解決には、高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面を所定の状態に保持することが重要であり、水砕水噴出量あるいは/および複数の噴射手段を有する場合にはその噴射手段の選択を制御することによって、こうした状態を確保できる。具体的には、表面流速を測定する手段を設け、この出力信号を制御器に入力し、水砕水噴射手段およびその水噴出量を制御することが好ましい。
本発明は、スラグの処理装置であって、上記のスラグの処理方法を用いることを特徴とする。
以上の処理方法は、いずれも粒状スラグの形成、好適なハンドリングを確保するとともに、水砕スラグの高温スラグと水砕水との接触に伴う水蒸気爆発を有効に抑制することができることから、非常に優れたスラグの処理装置を構成することができる。
以上のように、本発明によって、水蒸気爆発の危険性を回避して効率よくスラグの処理を行うとともに、針状スラグの発生を有効に抑制することができるスラグの処理方法および処理装置を提供することができる。また、微粉末の発生量を回避しながら粒状スラグを形成することができることによって、ハンドリングは容易になる一方、作業環境面あるいは搬送の負荷を大幅に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の実施形態に係るスラグの処理装置の概略全体構造を、図1に例示する。焼却残渣などの被溶融物1は溶融炉2に供給され、溶融された後、溶融物は水砕水を張った水槽3内で水砕処理され、粒状のスラグとなり、スラグコンベア4によって搬出される。
図1(A)では、プラズマアーク式溶融炉を例示しており、炉頭にプラズマ用陰極E(−)、炉底にプラズマ用陽極E(+)を配し、被溶融物1にアーク放電することで、1200〜1600℃の高温で溶融炉2の底部に溶融物(スラグ)が貯留される。形成されたスラグは、一定量を超えると順次溶融炉2の取出口から、スライド部5を介して冷却水を満たした水槽3に自重によって落下する。スライド部5には、スラグが円滑に移動するように、図1(B)に示すような断面がV形状あるいはU形状の溝部を設けることが好ましい。水槽3の壁面には水砕水噴射手段6が設けられており、所定流量の水砕水が放出され、スラグが入水する水面およびその周辺部に対し、水面および所定の深さまで所定の流速を有する水流が形成されている。
このとき、1300℃以上の高温状態にある溶融スラグは、水砕水に接触した瞬間、表面が急速に冷却され、表面固化層が発生すると同時に、***し剥離する。表面の剥離によって現れた新たな表面では、さらに同様の現象が生じ、水中を落下するスラグは、順次このような***を繰り返し、徐々に小径化した後、全体が細粒化する。
水槽3内に形成された水流は、スラグ表面を常に所定の流速で接することで、こうした冷却→***→剥離の繰り返しを容易に行うようにする。また、これと同時に、スラグの落下方向と垂直に水流を形成することで、スラグ表面に対する物理的負荷を増やし剥離を促進することができる。さらに、水面の表層のみでの水流だけではなく、所定の深さまで水流を形成することで、より細粒化を容易にすることが可能となる。このようなスラグが***し剥離することによって粒状スラグを形成する様子を、図2に例示している。特に、ごみ処理施設などで発生するスラグは、シリカやアルミナを主成分とすることが多く、温度および機械的な歪の付加は、非常に効果的である。
本発明において、処理に使用される水砕水の量は、被溶融物の処理量あるいは対象物質によって異なるが、例えばごみ処理施設における灰成分を主とする被溶融物に対しては、通常、その炉の最大容量の約30倍程度で十分であるが、落下する溶融スラグの急激な増加に対応するために約30〜100倍程度の水砕水を供給できる装置が好ましい。
また、高温のスラグが静止水と接触した場合、急速な水分の蒸散に伴う水蒸気爆発を生じる可能性がある。水槽3内に形成された水流は、上記のような粒状スラグの形成と同時に、こうした水蒸気爆発の危険性を未然に防止することができる。水中に浸漬したスラグについても、1000℃を下回ることのない状態が一定の深さまで維持されることから、スラグ表面での水の煮沸、急速な水分の蒸散に伴う水蒸気爆発を生じる可能性は消滅したとはいえず、所定の深さまでの水流の形成はこうした危険性の回避にも有用である。
また、理想的にはスラグの落下量が略均一であることが好ましいが、実際には被溶融物1の処理量が一時的な増加・減少を繰り返すことが多く、水槽3への落下位置は必ずしも一定の範囲とならない。本発明では、こうした対応として、スライド部5の先端部の垂直位置Cを中心として所定の広がりを有する範囲に、面状で水流を形成することによって、均一性の高い粒状スラグを作製することが可能となった。また、安定した水流の流速制御には、水砕水噴射手段6からの噴射が平面的であることが好ましく、複数の噴射口を有する水砕水噴射手段6から均等に噴射することで特に中心部での流速の安定性を高めることも可能である。具体的には、図3に例示するように、水面上の位置Cを中心に、予め求めたスラグの拡散可能な範囲全面に水流を形成することが好適である。
水流の流速については、具体的には、水表面において0.5〜2m/secの範囲を有することが好適である。0.5m/sec未満の水流に対しては、本発明の課題の1つである高温スラグの水砕水との接触に伴う水蒸気爆発の可能性を有することがあり、一方、2m/secを超える水流によって水砕すると、本発明のもう1つの課題である針状スラグの発生の可能性が高くなる。こうした2つの課題に対し、高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面の流速が、最も重要な解決要素であり、表面流速をこうした範囲に制御することで、水蒸気爆発の危険性を回避し、再現性よく粒状スラグを発生することができる。つまり、こうした表面流速によって、高温スラグ表面での熱移動を確保しつつ、針状スラグの発生を有効に抑制することができる。
また、水流の水温は常温程度での使用が可能であるが、操作の安全性の観点から55℃以下であることが求められる。ただし、低温ほど、水砕水との接触によるスラグの***・粉砕が容易となり、水蒸気爆発の危険性も低減することができる。従って、水温を例えば約30℃以下とすることが好適であり、さらには10℃とすることが、より好適である。
図1においては、水砕水を水槽3においてスラグを水砕処理した後の水を循環して使用する装置を例示している。ここでは、水槽3からオーバフローした水砕水を噴射用水槽7に貯留し、順次ろ過器8などによって清浄化しつつ、ポンプ9によって熱交換器10によって冷却後、水砕水噴射手段6から、再度水槽3に供給される。むろん、循環水の一部を順次清浄水と置換することで、装置内での付着物・堆積物の生成を防止することも可能である。熱交換器10には別途冷却ポンプ11を含む循環系を形成した冷媒の流路が接続され、水砕水の冷却を担っている。
また、水槽3には、水温測定手段12および水流の流速測定手段13が設けられている。水温測定手段12としては、熱電対などの接触型あるいは放射温度計などの非接触型など任意の手段を使用することが可能である。流速測定手段13についても、電磁流量計のような浸漬型あるいは超音波流量計のような非接触型など任意の手段を使用することが可能である。いずれも、水砕水の状態監視の面からは、2次元情報を得ることができる放射温度計あるいは超音波流量計を用いることが好ましい。また、表面流速だけではなく水中の流速を測定して制御する場合には、流速測定手段13として、1つだけでなく複数設けることあるいは接触型と被接触型との組合せを用いることも可能である。
次に、図4に例示するような、水砕水噴射手段6を水槽水面に対する鉛直方向に複数配列した実施態様について説明する。水砕水を複数の制御弁14a、14b、14c・・を介して、水砕水噴射手段6a、6b、6c・・に接続している。図4では、1つの水砕水噴射手段6aが水面上にあり、水砕水噴射手段6bが水面、他の水砕水噴射手段6c・・が水面下に配されているが、むろんこれに限定するものでないことはいうまでもない。
上述のように、本発明においては、水表面での流速が最も粒状スラグの形成・水蒸気爆発の防止に有効であるが、ごみ処理施設などにおけるスラグの発生量は必ずしも一定ではなく、1つの水砕水噴射手段で上記のような表面流速を所定の範囲に十分制御することが難しい場合がある。図4(A)のように水砕水噴射手段6a、6b、6c・・を複数段並べ、任意の手段から水砕水を噴射できる構成を採り、水中あるいは水表面における水砕水噴射手段を補助的に使用することによって制御可能な範囲を拡大し最適な表面流速を確保することができる。
具体的には、水表面からの深さ方向の位置の相違によって水砕水の噴射量と流速との関係が変化し、かつ深いほど流速の安定性が増しスラグの落下など水面の変化の影響を受けにくいことから、安定した表面流速の制御については水表面よりも水中にある噴射手段からの噴射量によって行うことが好ましい。例えば、図4(B)破線部に示すように水中の水砕水噴射手段6bを主に水噴射量を設定することで、各部の流速を同図実線部のように調整することができる。
また、水槽3の水中での流速も粒状スラグの形成に深く関与することから、最適条件となる表面流速との相関性を予め求めておき、水砕水噴射手段6a、6b、6c・・を制御し、水砕水の深さ方向における流速の保持することも好ましい。あるいは、実際の稼動状態における針状スラグの生成の有無を確認しながら手動で制御することも可能である。
本発明においては、さらに、こうした表面流速及び水中での流速を制御することによって、任意形状の粒状スラグを形成することができる。つまり、表面流速を上記上限範囲に近づけると粒径の小さなスラグを形成し、逆に下限範囲に近づけることで粒径の小さなスラグを形成することができることから、スラグの用途に適した形状の粒状スラグを任意に作製し、スラグの用途拡大を図ることができる。
また、被溶融物の種類によって、制御値を変更することも有用である。例えば、シリカやアルミナ等を多く含む場合には、熱容量が小さいことから表面流速の範囲を少し下限範囲側にシフトし、鉄分等を多く含む場合には、熱容量が大きいことから表面流速の範囲を少し上限範囲側にシフトすることが好ましい。同時に、前者の場合は、水面での流速を少し小さくし水中での流速を大きくすることによって、形状の揃った粒状スラグを形成することができ、後者の場合、その逆のことがいえる。本発明では、こうした汎用性の高い制御方法を適用することができる。
ここで、各水砕水噴射手段6a、6b、6c・・は、各々複数の噴射口を平面的に有していることから、図4(C)に示すように、スラグが水槽に自重落下する水面位置Cを中心とする立体的な流速制御が可能となり、より正確に水蒸気爆発の危険性および針状スラグの生成を回避することができる。
本装置では、水槽3に設けられた水流の流速測定手段13からの出力によって、水砕水噴射手段6からの水噴出量あるいは複数の噴射手段6a、6b、6c・・の水噴射量を制御することが好適である。つまり、上記のように、本発明における課題解決には、高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面を所定の状態に保持することが重要であり、水流の流速測定手段13によって、こうした情報を入手し、これを基に水砕水噴出量を調整することによって、水砕水の表面の最適な状態を確保することができる。また、これに加え、上記水温測定手段12からの出力を基に噴射量の制御を行うことも、水蒸気爆発の危険性および針状スラグの生成の回避に有用である。
さらに、こうした制御方法を用いることで、溶融スラグの処理量に応じて水砕水の噴射量を調整することも可能であり、処理量に応じた表面流速を管理しながら水流を制御することで、均一な所望の形状の粒状スラグを作製することができる。
以上の処理方法は、いずれも廃棄物などの被溶融物からの水砕スラグの作製しおいて、水蒸気爆発の危険性および針状スラグの生成を再現性よく回避することができることから、こうした水砕処理手段を有することで、非常に優れたスラグの処理装置を構成することができる。つまり、本発明によって、均一性の高い粒状スラグを形成することが可能であり、搬送などのハンドリングに優れた水砕スラグを作製することが可能な、スラグの処理装置を提供することができる。
以上のように、本発明の実施態様を、処理対象としてごみ処理施設からの被溶融物を例に挙げて説明したが、本発明を適用することが可能な対象物は、これに限定されるものではなく、各種のスラグ、例えば、銅精錬の際に発生する銅スラグあるいは高炉などから排出される鉄スラグなどであってもよい。
本発明の一の実施形態に係るスラグの処理方法を示す説明図 溶融スラグから水砕スラグが作製される状況を例示する説明図 本発明の実施形態に係る水流の状態を例示する説明図 本発明の他の実施形態に係るスラグの処理方法を示す説明図 従来技術に係る一のスラグの処理方法を示す説明図 従来技術に係る他のスラグの処理方法を示す説明図
符号の説明
1 被溶融物
2 溶融炉
3 水槽
4 スラグコンベア
5 スライド部
6 水砕水噴射手段
13 流速測定手段

Claims (5)

  1. スラグを水砕処理するに際し、スラグを自重落下させるスライド部を設け、少なくとも1つの平面状に配された複数の噴射口から均等に水流を噴射させる水砕水噴射手段を用いることによって、スラグが水槽に自重落下する水面位置を含む面状で、かつ水面の表層の水流および所定の深さまで、所定の流速を有する水流を形成するとともに、前記スライド部の先端部の垂直位置を中心として所定の広がりを有する範囲に、面状で水流を形成することを特徴とするスラグの処理方法。
  2. 高温スラグと水砕水とが最初に接触をする水砕水の表面の流速を、0.5〜2m/secの範囲に制御することを特徴とする請求項1記載のスラグの処理方法。
  3. 前記複数の噴射口を平面的に有する水砕水噴射手段を水槽水面に対する鉛直方向に複数配列するとともに、スラグが水槽に自重落下する水面位置を中心とする立体的な流速制御が可能であることを特徴とする請求項1または2記載のスラグの処理方法。
  4. 前記スライド部の断面にV形状あるいはU形状の溝部を設け、スラグが円滑に移動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のスラグの処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の処理方法を用いることを特徴とするスラグの処理装置。
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