JP2010235323A - スラグの熱エネルギー回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することのできるスラグの熱エネルギー回収方法を提供することを目的とする。
【解決手段】溶融スラグを冷却して得られた高温の凝固スラグ1と凝固スラグ1より低温の気体とを筒状に形成された熱交換器2内に供給し、熱交換器2内で凝固スラグ1と気体とを熱交換せしめてスラグの熱エネルギーを回収するに際して、熱交換器1内に凝固スラグ流動層10が形成されるように凝固スラグ1をクラッシャー8により細粒化した後、熱交換器2内に凝固スラグ1を供給する。
【選択図】図1
【解決手段】溶融スラグを冷却して得られた高温の凝固スラグ1と凝固スラグ1より低温の気体とを筒状に形成された熱交換器2内に供給し、熱交換器2内で凝固スラグ1と気体とを熱交換せしめてスラグの熱エネルギーを回収するに際して、熱交換器1内に凝固スラグ流動層10が形成されるように凝固スラグ1をクラッシャー8により細粒化した後、熱交換器2内に凝固スラグ1を供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は、高炉スラグや転炉スラグなどの鉄鋼スラグをはじめとして金属製造プロセスで発生するスラグあるいは廃棄物処理プロセスで発生するスラグから熱エネルギーを回収する方法に関する。
一般に、高炉スラグや転炉スラグなどの鉄鋼スラグは1400℃以上の熱エネルギーを保有していることから、その熱エネルギーを回収して有効利用する技術として、溶融状態の高炉スラグを造粒機で粒滴化した後、冷却槽から造粒槽に流体ガスを流し、熱交換により高炉スラグの熱エネルギーを回収する技術が知られている(特許文献1参照)。しかし、上述した技術では、スラグの冷却がガスとの熱交換のみで行われるため、冷却速度が不足し、粒子同士の再融着が起こるなどの問題が発生する。
そこで、溶融高炉スラグを回転ドラム上に流下させて粒滴化し、粒滴化した高炉スラグに水スプレーノズルから水を噴霧して高炉スラグを凝固させ、凝固した高炉スラグを熱交換器に供給して高炉スラグの熱エネルギーを回収する方法が提案されている(特許文献2参照)。
そこで、溶融高炉スラグを回転ドラム上に流下させて粒滴化し、粒滴化した高炉スラグに水スプレーノズルから水を噴霧して高炉スラグを凝固させ、凝固した高炉スラグを熱交換器に供給して高炉スラグの熱エネルギーを回収する方法が提案されている(特許文献2参照)。
上述した方法によると、熱回収過程におけるスラグの再融着を防止することができるが、溶融高炉スラグを冷却して得られた凝固スラグをそのまま熱交換器内に供給しているため、熱交換器内での熱交換効率が低いという問題点を有していた。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することのできるスラグの熱エネルギー回収方法を提供することを目的とするものである。
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することのできるスラグの熱エネルギー回収方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法は、溶融スラグを冷却して得られた高温の凝固スラグと前記凝固スラグに比較して低温の気体とを筒状に形成された熱交換器内に供給し、前記熱交換器内で前記凝固スラグと前記気体とを熱交換せしめてスラグの熱エネルギーを回収するスラグの熱エネルギー回収方法であって、前記凝固スラグを破砕して細粒化した後に前記熱交換器内に供給し、前記熱交換器内に凝固スラグ流動層を形成して前記スラグの熱エネルギーを回収することを特徴とする。
請求項2の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法は、請求項1記載のスラグの熱エネルギー回収方法において、前記熱交換器内に複数段の凝固スラグ流動層を形成して前記スラグの熱エネルギーを回収することを特徴とするものである。
請求項2の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法は、請求項1記載のスラグの熱エネルギー回収方法において、前記熱交換器内に複数段の凝固スラグ流動層を形成して前記スラグの熱エネルギーを回収することを特徴とするものである。
請求項1の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法によると、細粒化された凝固スラグの凝固スラグ流動層が熱交換器内に形成され、凝固スラグを細粒化しないで熱交換器内に供給した場合と比較して、熱交換器内での凝固スラグと気体との熱交換率を高めることが可能となるので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することができる。
請求項2の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法によると、熱交換器の内部に形成される凝固スラグ流動層が単段の場合と比較して、熱交換器内での凝固スラグと気体との熱交換率がより高まるので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーをより効率的に回収することができる。
請求項2の発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法によると、熱交換器の内部に形成される凝固スラグ流動層が単段の場合と比較して、熱交換器内での凝固スラグと気体との熱交換率がより高まるので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーをより効率的に回収することができる。
以下、図面を参照して本発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法について説明する。
図1は本発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法の一実施形態に用いられる熱エネルギー回収設備の一例を示す図であり、図1に示される熱エネルギー回収設備は、溶融スラブを冷却して得られた高温(例えば800℃〜850℃)の凝固スラグ1と凝固スラグ1より低温(例えば常温)の空気等の気体とを熱交換する縦型の熱交換器2を備えている。
熱交換器2は筒状に形成された上段熱交換部3と、この上段熱交換部3の下部に配置された筒状の中段熱交換部4と、この中段熱交換部4の下部に配置された筒状の下段熱交換部5とを有しており、凝固スラグ1と熱交換される気体は下段熱交換部5の下部に接続された気体供給管6から熱交換器2内に供給されるようになっている。
図1は本発明に係るスラグの熱エネルギー回収方法の一実施形態に用いられる熱エネルギー回収設備の一例を示す図であり、図1に示される熱エネルギー回収設備は、溶融スラブを冷却して得られた高温(例えば800℃〜850℃)の凝固スラグ1と凝固スラグ1より低温(例えば常温)の空気等の気体とを熱交換する縦型の熱交換器2を備えている。
熱交換器2は筒状に形成された上段熱交換部3と、この上段熱交換部3の下部に配置された筒状の中段熱交換部4と、この中段熱交換部4の下部に配置された筒状の下段熱交換部5とを有しており、凝固スラグ1と熱交換される気体は下段熱交換部5の下部に接続された気体供給管6から熱交換器2内に供給されるようになっている。
また、熱交換器2は上段熱交換部3の側部にホッパー7を有しており、凝固スラグ1はホッパー7から熱交換器2内に供給されるようになっている。また、熱交換器2はホッパー7の下部にクラッシャー8を有しており、ホッパー7から熱交換器2内に供給される凝固スラグ1はクラッシャー8により細粒状に破砕されるようになっている。そして、クラッシャー8により細粒化された凝固スラグ1はコンベア9により上段熱交換部3に搬送されて気体と熱交換するようになっている。
上述のように、熱交換器2内で気体と熱交換される凝固スラグ1をクラッシャー(破砕機)8により細粒化してから熱交換器2内に供給すると、細粒化された凝固スラグ1の凝固スラグ流動層10が熱交換器2内に形成される。このとき、気体供給管6から熱交換器2内に供給された気体は凝固スラグ流動層10を通過して熱交換器2の上部から排出されるため、凝固スラグ1を細粒化しないで熱交換器2内に供給した場合と比較して、熱交換器2内での凝固スラグ1と気体との熱交換率を高めることが可能となる。
したがって、溶融スラブを冷却して得られた高温の凝固スラグ1をクラッシャー8により細粒化した後、熱交換器2内に供給することにより、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することができる。
したがって、溶融スラブを冷却して得られた高温の凝固スラグ1をクラッシャー8により細粒化した後、熱交換器2内に供給することにより、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーを効率的に回収することができる。
また、熱交換器2内で凝固スラグ1と気体とを熱交換せしめてスラグの熱エネルギーを回収する際に、図1に示されるように、熱交換器2内に複数段の凝固スラグ流動層10を形成することで、凝固スラグ流動層が単段の場合と比較して、熱交換器2内での凝固スラグ1と気体との熱交換率がより高くなるので、高炉スラグなどのスラグから熱エネルギーをより効率的に回収することができる。
凝固スラグ1を細粒化してから熱交換器2内に投入した場合と凝固スラグ1を細粒化しないで熱交換器2内に投入した場合における凝固スラグ1と気体との熱交換率の関係を調べた結果を図2に示す。
図2に示されるように、凝固スラグ1を細粒化して熱交換器2内に投入した場合は、熱交換器2内で昇温される気体の温度が凝固スラグ1を細粒化しないで熱交換器2内に投入した場合と比べて高くなることがわかる。
凝固スラグ1を細粒化してから熱交換器2内に投入した場合と凝固スラグ1を細粒化しないで熱交換器2内に投入した場合における凝固スラグ1と気体との熱交換率の関係を調べた結果を図2に示す。
図2に示されるように、凝固スラグ1を細粒化して熱交換器2内に投入した場合は、熱交換器2内で昇温される気体の温度が凝固スラグ1を細粒化しないで熱交換器2内に投入した場合と比べて高くなることがわかる。
1…凝固スラグ、2…熱交換器、3…上段熱交換部、4…中段熱交換部、5…下段熱交換部、6…気体供給管、7…ホッパー、8…クラッシャー、9…コンベヤ、10…凝固スラグ流動層。
Claims (2)
- 溶融スラグを冷却して得られた高温の凝固スラグと前記凝固スラグに比較して低温の気体とを筒状に形成された熱交換器内に供給し、前記熱交換器内で前記凝固スラグと前記気体とを熱交換せしめてスラグの熱エネルギーを回収するスラグの熱エネルギー回収方法であって、
前記凝固スラグを破砕して細粒化した後に前記熱交換器内に供給し、前記熱交換器内に凝固スラグ流動層を形成して前記スラグの熱エネルギーを回収することを特徴とするスラグの熱エネルギー回収方法。 - 前記熱交換器内に複数段の凝固スラグ流動層を形成して前記スラグの熱エネルギーを回収することを特徴とする請求項1記載のスラグの熱エネルギー回収方法。
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JP2011195389A (ja) * | 2010-03-19 | 2011-10-06 | Jfe Steel Corp | 水素ガスの製造方法 |
CN102952908A (zh) * | 2012-10-15 | 2013-03-06 | 唐山钢铁国际工程技术有限公司 | 一种钢渣气淬及余热回收利用的设备 |
CN114057371A (zh) * | 2020-07-31 | 2022-02-18 | 宝山钢铁股份有限公司 | 一种基于颗粒热源的污泥干化处理方法 |
CN114057372A (zh) * | 2020-07-31 | 2022-02-18 | 宝山钢铁股份有限公司 | 有机污泥的滚筒渣余热干化方法 |
CN115837394A (zh) * | 2023-02-16 | 2023-03-24 | 生态环境部华南环境科学研究所(生态环境部生态环境应急研究所) | 一种矿山环境治理用的固废减量化回收处理装置及方法 |
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2009
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