JP4357782B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に関する。特に本発明は、複数の異なる精度によって画像を撮像する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、精度の高い撮像装置が提案されている。例えば、特開平11−160753号は、ステップモータのオーバーシュート量を制御するカメラ用絞り装置を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
また撮像装置は、様々な用途で使用されるようになってきている。従って、用途に応じた精度によって画像を撮像する撮像装置が所望されている。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる撮像装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、複数の異なる精度によって画像を撮像する撮像装置であって、撮像条件を決定するとき、または画像を撮像するときに移動する移動部と、移動部を駆動する駆動部と、撮像条件を決定するとき、または画像を撮像するときに要求される移動部の位置の精度を示す精度情報を取得する精度取得部と、精度取得部が取得した精度情報に基づいて、駆動部が駆動する速度を制御する制御部とを備える。
【0006】
移動部は、当該撮像装置における光学系の少なくとも一部であってもよい。当該撮像装置は、動画像を撮像するために適した条件を設定する動画撮像モードと、静止画像を撮像するために適した条件を設定する静止画撮像モードとを切り替える切替部をさらに備え、精度取得部は、切替部が動画撮像モードに切り替えた場合に、動画像を撮像するために要求される移動部の位置の精度を示す精度情報を取得し、切替部が静止画撮像モードに切り替えた場合に、静止画像を撮像するために要求される移動部の位置の精度を示す精度情報を取得してもよい。
【0007】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、本実施の形態に係る撮像装置において、特徴的な機能構成を示すブロック図である。本撮像装置は、動画像及び静止画像を撮像する。撮像装置10は、切替部12と、精度取得部14と、制御部16と、駆動部47と、移動部25と、精度情報格納部122とを備える。
【0010】
移動部25は、当該撮像装置が被写体を撮像するとき、または撮像する撮像条件を決定するときに移動する。駆動部47は、移動部25を駆動する。切替部12は、動画像を撮像するために適した条件を設定する動画撮像モードと、静止画像を撮像するために適した条件を設定する静止画撮像モードとを切り替える。切替部12は、動画撮像モードに切り替えた場合に、動画撮像モードを示す設定情報を精度取得部14に送る。一方、切替部12は、静止画撮像モードに切り替えた場合に、静止画撮像モードを示す設定情報を精度取得部14に送る。
【0011】
精度情報格納部122は、動画撮像モードにおいて要求される移動部25の精度を示す動画精度情報と、静止画撮像モードにおいて要求される移動部25に精度を示す静止画精度情報とを格納する。
【0012】
精度取得部14は、切替部12から受け取った設定情報が動画撮像モードを示す場合に、精度情報格納部122から動画精度情報を読み出す。一方、精度取得部14は、切替部12から受け取った設定情報が静止画撮像モードを示す場合に、精度情報格納部122から静止画精度情報を読み出す。次に精度取得部14は、読み出した動画精度情報または静止画精度情報を制御部16に送る。
【0013】
制御部16は、精度取得部14から受け取った動画精度情報または静止画精度情報に基づいて、駆動部47が移動部25を駆動する速度を制御する。本実施の形態では、駆動部47の一例としての絞り駆動部46を、移動部25の一例としての絞り24を用いて、以下説明する。
【0014】
図2から図4は、被写体からみた絞り24及び絞り駆動部46の平面図である。絞り駆動部46は、絞りリング460と、ステッピングモータ462と、ピニオン464とを有する。
【0015】
絞りリング460は、撮像レンズ(図示せず)の光軸を中心に旋回自在に、リング状に形成されている。また絞りリング460は、中央部に露出用開口部460aを有する。また絞りリング460は、露出用開口部460aを中心として、1周を7等分する角度間隔でカム溝460b、カム溝460c、カム溝460d、カム溝460e、カム溝460f、カム溝460g、及びカム溝460hを有する。ここでカム溝460b、カム溝460c、カム溝460d、カム溝460e、カム溝460f、カム溝460g、及びカム溝460hは、同一の形状である。また絞りリング460は、外縁の一部にラック460iを有する。
【0016】
ピニオン464は、ステッピングモータ462の出力用のピニオンである。ピニオン464は、絞りリング460のラック460iと噛み合う。
【0017】
絞り24は、絞り羽根24b、絞り羽根24c、絞り羽根24d、絞り羽根24e、絞り羽根24f、絞り羽根24g、及び絞り羽根24hを有する。絞り羽根24bから絞り羽根24hの各々は、露出用開口部460aを中心として、1周を7等分する角度間隔で設置された回転軸240b、回転軸240c、回転軸240d、回転軸240e、回転軸240f、回転軸240g、及び回転軸240hに回転自在に支軸されている。回転軸240b、回転軸240c、回転軸240d、回転軸240e、回転軸240f、回転軸240g、及び回転軸240hは、絞り羽根24bから絞り羽根24hの手前に設けられる部材(図示せず)に設置されている。また絞り羽根24bから絞り羽根24hの裏面には、各々カムフォロア242b、カムフォロア242c、カムフォロア242d、カムフォロア242e、カムフォロア242f、カムフォロア242g、及びカムフォロア242hが設置されている。
【0018】
なお、カム溝460bからカム溝460hと、絞り羽根24bから絞り羽根24hと、回転軸240bから回転軸240hと、カムフォロア242bからカムフォロア242hは、それぞれアルファベット記号が共通するものが、対をなしている。
【0019】
ピニオン464が時計回りに回転することにより、絞りリング460は、反時計回りに回転する。絞りリング460が反時計回りに回転することにより、絞り羽根24bから絞り羽根24hは、露出用開口部460aを絞り込む。
【0020】
図2は、露出用開口部460aの全開の状態を示す。図3は、露出用開口部460aの中間絞りまで絞り込んだ状態を示す。図4は、露出用開口部460aを最小絞りまで絞り込んだ状態を示す。
【0021】
絞り駆動部46は、図2に示す露出用開口部460aの全開の状態から、ピニオン464が時計回りに回転し、ラック460iが反時計回りに回転することによって、図3に示す露出用開口部460aの中間絞りまで絞り込んだ状態にする。また絞り駆動部46は、図4に示す露出用開口部460aを最小絞りまで絞り込んだ状態から、ピニオン464が反時計回りに回転し、ラック460iが時計回りに回転することによって、図3に示す露出用開口部460aの中間絞りまで絞り込んだ状態にする。
【0022】
図5は、静止画撮像モードにおいて絞り24をF5.6からF8に移動する際の、ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧のパルス波形を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例である。
【0023】
ステッピングモータ462の一例として、ここでは、2相モータを用いて説明する。2相モータは、界磁コイルA、界磁コイルA’、界磁コイルB、及び界磁コイルB’を有する。それぞれの界磁コイルには、図5に示すような波形のパルス電圧が与えられる。パルス電圧が与えられる界磁コイルによって、ステッピングモータ462の回転方向及び位置が定まる。静止画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、2相励磁を用いる。
【0024】
まず、界磁コイルA’と界磁コイルB’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6に対応する位置に定まる。次に界磁コイルA’と界磁コイルBに4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6とF8の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルBに電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8に対応する位置に回転する。
【0025】
このように静止画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、2相励磁を用いて、F5.6からF8に2段階で回転する。
【0026】
図6は、静止画撮像モードにおいて絞り24をF8からF5.6に移動する際の、ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧のパルス波形を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例である。
【0027】
静止画撮像モードのF5.6からF8に移動する際と同様に、F8からF5.6に移動する際において、ステッピングモータ462は、2相励磁を用いる。まず、界磁コイルAと界磁コイルBに4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8に対応する位置に定まる。次に界磁コイルA’と界磁コイルBに3msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6とF8の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルA’と界磁コイルB’に3msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルB’に電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6とF4の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルBに10msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F4に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルB’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6とF4の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルA’と界磁コイルB’に10msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6に対応する位置に回転する。
【0028】
このように静止画撮像モードにおいて絞り24をF8からF5.6に移動する際に、ステッピングモータ462は、一旦、F8からF4に対応する位置に回転した後に、F4からF5.6に反転する。従って、静止画撮像モードにおいては、ステッピングモータ462は、絞り24がF8からF5.6に開口する場合には、最終的な動作として、F5.6からF8に閉口する場合と同様の回転方向に回転する。
【0029】
図7は、動画撮像モードにおいて絞り24をF5.6からF8に移動する際の、ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧のパルス波形を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例である。
【0030】
動画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、1−2相励磁を用いる。まず、界磁コイルA’と界磁コイルB’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6に対応する位置に定まる。次に界磁コイルA’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6からF8への回転角の4分の1に対応する位置に回転する。次に界磁コイルA’と界磁コイルBに4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6とF8の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルBに1msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6からF8への回転角の4分の3に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルBに電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8に対応する位置に回転する。
【0031】
このように動画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、1−2相励磁を用いて、F5.6からF8に4段階で回転する。また静止画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、2相励磁を用いて、F5.6からF8に2段階で回転する。従って、動画撮像モードにおけるステッピングモータ462は、静止画撮像モードにおけるステッピングモータ462より、パルスレートが遅く滑らかに駆動する。これにより、動画撮像モードにおけるステッピングモータ462は、静止画撮像モードにおけるステッピングモータ462より、駆動音を抑えることができる。
【0032】
図8は、動画撮像モードにおいて絞り24をF8からF5.6に移動する際の、ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧のパルス波形を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例である。
【0033】
動画撮像モードのF5.6からF8に移動する際と同様に、F8からF5.6に移動する際において、ステッピングモータ462は、1−2相励磁を用いる。まず、界磁コイルA’と界磁コイルB’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8に対応する位置に定まる。次に界磁コイルA’に4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8からF5.6への回転角の4分の1に対応する位置に回転する。次に界磁コイルA’と界磁コイルBに4msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8とF5.6の中間点に対応する位置に回転する。次に界磁コイルBに1msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F8からF5.6への回転角の4分の3に対応する位置に回転する。次に界磁コイルAと界磁コイルBに10msの電圧が与えられると、ステッピングモータ462は、F5.6に対応する位置に回転する。
【0034】
このように、動画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、1−2相励磁を用いて、F8からF5.6に4段階で回転する。また静止画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、2相励磁を用いて、F8からF5.6に2段階で回転する。従って、動画撮像モードにおけるステッピングモータ462は、静止画撮像モードにおけるステッピングモータ462より、パルスレートが遅く滑らかに駆動する。これにより、動画撮像モードにおけるステッピングモータ462は、静止画撮像モードにおけるステッピングモータ462より、駆動音を抑えることができる。
【0035】
図9は、静止画モードにおいて絞り24を絞り込んだ状態におけるラック460iとピニオン464の拡大図である。図9に示すように、ラック460iとピニオン464の間には、所定量の遊びがある。また静止画撮像モードでは、ステッピングモータ462は、動画撮像モードにおけるステッピングモータ462より速く回転する。従って静止画撮像モードにおいて、ピニオン464は、回転の慣性力により、ラック460iのギアに対して片側に寄せられた位置に停止する。
【0036】
また図6に示すように、静止画撮像モードにおいて絞り24をF8からF5.6に移動する際に、ステッピングモータ462は、一旦、F8からF4に対応する位置に回転した後に、F4からF5.6に反転する。従って、静止画撮像モードにおいては、ステッピングモータ462は、絞り24がF8からF5.6に開口する場合には、F5.6からF8に閉口する場合と同様の回転方向に回転して停止する。これにより、ピニオン464は、開口する場合と閉口する場合において、ラック460iのギアに対して同じ側に寄せられた位置に停止するので、絞り24は、より高い精度で絞り値を得ることができる。
【0037】
図10は、本実施形態に係る撮像装置10の一例であるデジタルカメラ12の構成を示す。デジタルカメラ12は、撮像部20、撮像制御部40、システム制御部60、表示部100、操作部110、格納部120、外部接続部130、及び画像処理部140を備える。
【0038】
撮像部20は、撮影レンズ部22、絞り24、シャッタ26、光学LPF28、CCD30、撮像信号処理部32、ファインダ34、及びストロボ36を有する。
【0039】
撮影レンズ部22は、被写体像を取り込んで処理を施す。撮影レンズ部22は、フォーカスレンズやズームレンズ等を含み、被写体像をCCD30の受光面上に結像する。絞り24は、撮影レンズ部22を通過した光を絞り、光学LPF28は、絞り24を通過した光に含まれる所定の波長より長い波長成分を通過させる。CCD30の各センサエレメントは、結像した被写体像の光量に応じ、電荷を蓄積する(以下その電荷を「蓄積電荷」という)。
【0040】
シャッタ26は、機械式シャッタであり、撮影レンズ部22を通過した光をCCD30に露光するか否かを制御する。また、デジタルカメラ12は、シャッタ26に代えて電子シャッタ機能を有してもよい。電子シャッタ機能を実現するために、CCD30のセンサエレメントは、シャッタゲート及びシャッタドレインを有する。シャッタゲートを駆動することにより、蓄積電荷がシャッタドレインに掃き出される。シャッタゲートの制御により、各センサエレメントに電荷を蓄積する時間、即ちシャッタスピードを制御できる。CCD30において、蓄積電荷は、リードゲートパルスによってシフトレジスタに読み出され、レジスタ転送パルスによって電圧信号として順次読み出される。
【0041】
撮像信号処理部32は、CCD30から出力される被写体像を示す電圧信号、即ちアナログ信号をR、G、B成分に色分解する。そして、撮像信号処理部32は、R、G、B成分を調整することにより、被写体像のホワイトバランスを調整する。撮像信号処理部32は、被写体像のガンマ補正を行う。そして、撮像信号処理部32は、R、G、B成分に分解されたアナログ信号をA/D変換し、その結果得られた被写体像のデジタルの画像データ(以下「デジタル画像データ」という)をシステム制御部60へ出力する。
【0042】
ファインダ34は、表示手段を有してもよく、後述のメインCPU62等からの各種情報をファインダ34内に表示してもよい。ストロボ36は、コンデンサに蓄えられたエネルギを放電する放電管37を有し、放電管37にエネルギが供給されたとき放電管37が発光することで機能する。
【0043】
撮像制御部40は、ズーム駆動部42、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、シャッタ駆動部48、それらを制御する撮像系CPU50、測距センサ52、及び測光センサ54を有する。ズーム駆動部42、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、及びシャッタ駆動部48は、それぞれステッピングモータ等の駆動手段を有し、撮像部20に含まれる機構部材を駆動する。後述のレリーズスイッチ114の押下に応じ、測距センサ52は被写体までの距離を測定し、測光センサ54は被写体輝度を測定する。そして、測距センサ52及び測光センサ54は、測定された被写体までの距離のデータ(以下単に「測距データ」という)及び被写体輝度のデータ(以下単に「測光データ」という)を、それぞれ撮像系CPU50に供給する。
【0044】
撮像系CPU50は、ユーザから指示されたズーム倍率等の撮影情報に基づき、ズーム駆動部42及びフォーカス駆動部44を制御して撮影レンズ部22のズーム倍率とピントの調整を行う。また、撮像系CPU50は、測距センサ52から受け取った測距データに基づいて、ズーム駆動部42及びフォーカス駆動部44を制御してズーム倍率及びピントの調整を行ってもよい。
【0045】
撮像系CPU50は、測光センサ54から受け取った測光データに基づいて、絞り値及びシャッタスピードを決定する。決定された値に従い、絞り駆動部46及びシャッタ駆動部48は、絞り24の絞り量及びシャッタ26の開閉をそれぞれ制御する。
【0046】
また、撮像系CPU50は、測光センサ54から受け取った測光データに基づいて、ストロボ36の発光を制御し、同時に絞り24の絞り量を調整する。ユーザが映像の取込を指示したとき、CCD30は電荷蓄積を開始し、測光データから計算されたシャッタ時間の経過後、蓄積電荷を撮像信号処理部32へ出力する。
【0047】
システム制御部60は、メインCPU62、キャラクタ生成部84、タイマ86、及びクロック発生器88を有する。メインCPU62は、デジタルカメラ12全体、特にシステム制御部60を制御する。メインCPU62は、シリアル通信等により、撮像系CPU50との間で必要な情報の受け渡しをする。
【0048】
クロック発生器88は、メインCPU62の動作クロックを発生し、メインCPU62に供給する。また、クロック発生器88は、撮像系CPU50及び表示部100の動作クロックを発生する。クロック発生器88は、メインCPU62、撮像系CPU50、及び表示部100に対してそれぞれ異なる周波数の動作クロックを供給してもよい。
【0049】
キャラクタ生成部84は、撮影日時、タイトル等の撮影画像に合成する文字情報や、図形情報を生成する。タイマ86は、例えば電池等でバックアップされ、常に時間をカウントし、当該カウント値に基づいて撮影画像の撮影日時に関する情報等の時刻情報をメインCPU62に供給する。タイマ86は、蓄電池から供給された電力により、デジタルカメラ本体の電源がオフである場合にも時間をカウントするのが望ましい。また、キャラクタ生成部84及びタイマ86は、メインCPU62に併設されることが好ましい。
【0050】
格納部120は、メモリ制御部64、不揮発性メモリ66、及びメインメモリ68を有する。メモリ制御部64は、不揮発性メモリ66とメインメモリ68とを制御する。不揮発性メモリ66は、EEPROM(電気的消去及びプログラム可能なROM)やFLASHメモリ等で構成され、ユーザによる設定情報や出荷時の調整値等、デジタルカメラ12の電源がオフの間も保持すべきデータを格納する。不揮発性メモリ66は、メインCPU62のブートプログラムやシステムプログラム等を格納してもよい。
【0051】
メインメモリ68は、DRAMのように比較的安価で容量の大きなメモリで構成されることが好ましい。メインメモリ68は、撮像部20から出力されたデータを格納するフレームメモリとしての機能、各種プログラムをロードするシステムメモリとしての機能、その他ワークエリアとしての機能を有する。不揮発性メモリ66及びメインメモリ68は、システム制御部60内外の各部とバス82を介してデータのやりとりを行う。不揮発性メモリ66は、デジタル画像データを更に格納してもよい。
【0052】
画像処理部140は、YC処理部70、エンコーダ72、及び圧縮伸張処理部78を有する。また、外部接続部130は、オプション装置制御部74、及び通信I/F部80を有する。
【0053】
YC処理部70は、デジタル画像データにYC変換を施し、輝度信号Y、並びに色差(クロマ)信号B−Y及びR−Yを生成する。メインメモリ68は、メモリ制御部64の制御に基づいて、輝度信号及び色差信号を格納する。
【0054】
圧縮伸張処理部78は、メインメモリ68から順次輝度信号と色差信号を読み出して圧縮する。そして、オプション装置制御部74は、圧縮されたデジタル画像データ(以下単に「圧縮データ」という)をオプション装置76の一例であるメモリカードへ書き込む。
【0055】
エンコーダ72は、輝度信号と色差信号を、ビデオ信号(NTSCやPAL信号)に変換して端子90から出力する。オプション装置76に記録された圧縮データからビデオ信号を生成する場合、圧縮データは、まずオプション装置制御部74を介して圧縮伸張処理部78へ与えられる。続いて、圧縮伸張処理部78で必要な伸張処理が施されたデータはエンコーダ72によってビデオ信号へ変換される。
【0056】
オプション装置制御部74は、オプション装置76が許容する信号仕様及びバス82のバス仕様に従い、バス82とオプション装置76との間で必要な信号の生成、論理変換、及び/又は電圧変換等を行う。デジタルカメラ12は、オプション装置76として前述のメモリカードの他に、例えばPCMCIA準拠の標準的なI/Oカードをサポートしてもよい。その場合、オプション装置制御部74は、PCMCIA用バス制御LSI等で構成してもよい。
【0057】
通信I/F部80は、デジタルカメラ12がサポートする通信仕様、たとえばUSB、RS−232C、イーサネット等の仕様に応じたプロトコル変換等の制御を行う。通信I/F部80は、圧縮データ又はデジタル画像データを、端子92を介してネットワークを含む外部機器に出力してよい。通信I/F部80は、必要に応じてドライバICを含み、外部機器と端子92を介して通信する。通信I/F部80は、例えばプリンタ、カラオケ機、ゲーム機等の外部機器との間で独自のインターフェースによるデータ授受を行う構成としてもよい。
【0058】
表示部100は、LCDモニタ102、LCDパネル104、モニタドライバ106、及びパネルドライバ108を有する。モニタドライバ106は、LCDモニタ102を制御する。また、パネルドライバ108は、LCDパネル104を制御する。LCDモニタ102は、例えば2インチ程度の大きさでカメラ背面に設けられ、現在の撮影や再生のモード、撮影や再生のズーム倍率、電池残量、日時、モード設定のための画面、被写体画像等を表示する。LCDパネル104は例えば小さな白黒LCDでカメラ上面に設けられ、画質(FINE/NORMAL/BASIC等)、ストロボ発光/発光禁止、標準撮影可能枚数、画素数、電池容量/残量等の情報を表示する。
【0059】
操作部110は、パワースイッチ112、レリーズスイッチ114、機能設定部116、及びズームスイッチ118を有する。パワースイッチ112は、ユーザの指示に基づいてデジタルカメラ12の電源をオン/オフする。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造を有する。一例として、レリーズスイッチ114が半押しされることにより、撮像制御部40は、自動焦点調整及び自動露出調整を行い、全押しされることにより、撮像部20は、被写体像を取り込む。
【0060】
機能設定部116は、例えば回転式のモードダイヤルや十字キー等であって、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等の設定を受け付ける。ズームスイッチ118は、撮像部20が取得する被写体像のズーム倍率の設定を受け付ける。
【0061】
以上の構成による主な動作は以下のとおりである。まずパワースイッチ112が押下され、デジタルカメラ12の各部に電力が供給される。メインCPU62は、機能設定部116の状態を読み込むことで、デジタルカメラ12が撮影モードにあるか再生モードにあるかを判断する。
【0062】
デジタルカメラ12が撮影モードの場合、メインCPU62は、レリーズスイッチ114の半押し状態を監視する。レリーズスイッチ114の半押し状態が検出されたとき、撮像系CPU50は、測光センサ54及び測距センサ52からそれぞれ測光データと測距データを得る。撮像制御部40は、撮像系CPU50が得た測光データ及び測距データに基づいて、撮像部20のピント、絞り等を調整する。調整が完了すると、LCDモニタは、「スタンバイ」等の文字を表示してユーザにその旨を伝える。
【0063】
続いて、メインCPU62は、レリーズスイッチ114の全押し状態を監視する。レリーズスイッチ114の全押し状態が検出されたとき、所定のシャッタ時間をおいてシャッタ26が閉じられ、CCD30の蓄積電荷が撮像信号処理部32へ掃き出される。撮像信号処理部32による処理の結果生成されたデジタル画像データはバス82へ出力される。デジタル画像データは一旦メインメモリ68へ格納され、この後YC処理部70と圧縮伸張処理部78で処理され、オプション装置制御部74を経由してオプション装置76へ記録される。記録されたデジタル画像データに基づく撮影画像は、フリーズされた状態でしばらくLCDモニタ102に表示され、ユーザは撮影画像を確認することができる。以上で一連の撮影動作が完了する。
【0064】
一方、デジタルカメラ12が再生モードの場合、メインCPU62は、メインメモリ68、不揮発性メモリ66、及び/又はオプション装置76から撮影した撮影画像を読み出し、これを表示部100のLCDモニタ102へ表示する。
【0065】
この状態でユーザが機能設定部116にて「順送り」、「逆送り」を指示すると、メインCPU62は、メインメモリ68、不揮発性メモリ66、及び/又はオプション装置76が格納した他の撮影画像を読み出し、これを表示部100のLCDモニタ102へ表示する。
【0066】
なお、図1の制御部16は、図10の撮像系CPU50に対応する。また図1の切替部12は、図10の操作部110に対応する。また図1の精度情報格納部122は、格納部120に対応する。
【0067】
また本実施の形態において、駆動部47の一例として絞り駆動部46としているが、これに代えて他の例としては、ズーム駆動部42、またはフォーカス駆動部42としてもよい。また本実施の形態において、移動部25の一例として絞り24としているが、これに代えて他の例としては、撮影レンズ部22でもよい。また本実施の形態に係る撮像装置10は、動画撮像モードまたは静止画撮像モードによって、精度を変更しているが、これに代えて他の例としては、撮像解像度によって、精度を変更してもよい。
【0068】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0069】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば用途に応じた精度によって画像を撮像する撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る撮像装置において、特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【図2】被写体からみた絞り24及び絞り駆動部46の平面図である。
【図3】被写体からみた絞り24及び絞り駆動部46の平面図である。
【図4】被写体からみた絞り24及び絞り駆動部46の平面図である。
【図5】ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
【図6】ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
【図7】ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
【図8】ステッピングモータ462を回転させるために与えられるパルス電圧を示すタイミングチャートの一例、及び絞り24の動作を示すタイミングチャートの一例を示す図である。
【図9】静止画モードにおいて絞り24を絞り込んだ状態におけるラック460iとピニオン464の拡大図である。
【図10】本実施形態に係る撮像装置10の一例であるデジタルカメラ12の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 撮像装置
12 切替部
14 精度取得部
16 制御部
25 移動部
47 駆動部
122 精度情報格納部
460 絞りリング
462 ステッピングモータ
464 ピニオン
Claims (2)
- 複数の異なる精度によって画像を撮像する撮像装置であって、
撮像条件を決定するとき、または画像を撮像するときに移動する移動部と、
前記移動部を駆動する駆動部と、
動画像を撮像するために適した条件を設定する動画撮像モードと、静止画像を撮像するために適した条件を設定する静止画撮像モードとを切り替える切替部と、
撮像条件を決定するとき、または画像を撮像するときに要求される前記移動部の位置の精度を示す精度情報を取得する精度取得部と、
前記精度取得部が取得した前記精度情報に基づいて、前記駆動部が駆動する速度を制御する制御部と
を備え、
前記精度取得部は、前記切替部が前記動画撮像モードに切り替えた場合に、前記動画像を撮像するために要求される前記移動部の前記位置の精度を示す精度情報を取得し、前記切替部が静止画撮像モードに切り替えた場合に、前記静止画像を撮像するために要求される前記移動部の位置の精度を示す精度情報を取得し、
前記駆動部は前記移動部を回転駆動し、
前記制御部は、前記切替部が前記静止画像撮像モードに切り替えた場合に、前記移動部を異なる方向に移動するときに同じ方向に回転してから停止するべく前記駆動部を制御し、前記切替部が要求される精度が静止画像撮像モードより低いモードである前記動画撮像モードに切り替えた場合に、前記移動部を前記静止画撮像モードよりも遅く滑らかに駆動し、かつ、前記移動部を異なる方向に移動するときにそれぞれの方向に回転して停止するべく前記駆動部を制御することを特徴とする撮像装置。 - 前記移動部は、当該撮像装置における光学系の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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