JP4355072B2 - 通信機器の分別回収方法と装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は不要になった携帯電話機等通信機器に含有される金、銀、銅等有価金属の回収に先んじて前記通信機器から金属類を含む基板部を物理的に効率的に分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に代表される通信機器が大量に製造されるようになり、一方で、不要となった分、あるいはロックアウト品が大量に廃棄対象となり、その処理が問題視されるようになってきている。これらは成分構成上、廃自動車のように鉄系の金属部が大部分を占めるものでもなく、また廃冷蔵庫、廃洗濯機等の廃家電製品のように鉄系あるいは非鉄系有価金属とプラスチックやガラス部が複雑に絡み合っているものでもなく、内蔵されている充電器や電池部分を除いた本体は、単純にプラスチックとガラス等非金属類を主体としたケース部と基板部とに分かれている。基板部には磁石等を含む鉄系金属のほか、金、銀、パラジウムあるいは銅というような高価な非鉄金属が含有されており、その効率的な回収が検討されている状況にある。
【0003】
廃携帯電話機に含有される有価金属の回収における前処理としては、従来、廃家電製品等のように手選別後、焼却工程と破砕工程を連係させた処理、あるいは、手選別を行わず、シュレッダのようなせん断型破砕と各種選別工程からなる処理によって行われているのが一般的であるが、せん断型破砕後、分別しないで直接製錬工程に投入される場合もある。上記有価金属の回収における前処理工程として焼却手段を取り入れるのは、減量化、減容化、無害化、次工程での取扱い易さ等の理由によるものである。焼却後は、引続き破砕または粉砕により必要粒度まで細粒化した後、磁力、渦電流、風力、比重、篩等の選別手段により金属類と非金属類とを分離するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、廃携帯電話機のような金属類とプラスチック・ガラスとがそれぞれ単純に中心部の基板部と外部ケース部に分かれているような複合材の場合において、廃家電製品のようにシュレッダ等によるせん断型破砕を行うと、被処理材を選別手段に合わせてその選別粒度まで細粒化するため、プラスチック・ガラス類も必然的に必要以上に細粒化される傾向にあり、そのリサイクル利用に問題がある他に、有価金属の回収に関しては破砕後の分別方法を複雑にし、単純な磁力選別程度では、有価金属の回収率が十分ではなかった。また、焼却工程を取り入れる場合においても、焼却コストがかかると共に、プラスチックのリサイクル利用が焼却や細粒化により阻害されるという問題もあり、さらに、焼却時の燃焼条件によっては基板のまわりにプラスチックが粘り着き、破砕工程での取り扱いにマイナスの要因となるという問題があった。またさらには、焼却工程には金属単体や金属化合物の揮発あるいは物理的な飛散によるロスを伴うという問題もあった。
【0005】
以上のような問題点に鑑み、本発明は、被処理材のプラスチック類を必要以上に細粒化することなく取り除いて焼却を避けることで、プラスチックの回収が可能で、したがって焼却費見合いのコストの低減が可能になると共に、有価金属を物理的にかつ効率的に分別できる簡単な携帯電話機等通信機器の分別回収方法およびその装置の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、その目的を達成するべく鋭意研究の結果、基板部とケース部とからなる通信機器本体をそのまま衝撃型破砕機、例えばボールミルに投入し、ケース部と基板部とに解体分離させること、さらに、この解体物について、磁石による吸引力とフィーダーベルトによる運動慣性力を作用させて磁着物と非磁着物とに分別する選別機(以下、磁気・慣性選別機という)、例えば渦電流選別機に供給し、該渦電流選別機においてそのロータを回転させないでフィードベルトの回転速度を早くすることにより、ケース部のプラスチック・ガラス類をその運動慣性力で遠方に飛ばし、磁気吸引力の作用で比較的手前側に落下する金属類と分離させることが可能でかつかなりの分別効果を有することを見いだし、また、この渦電流選別機の前後に磁力選別機等分級手段を組み合わせることにより前記分別効果をさらに高め、金属類を主体とする基板部を効率的に回収できることを見いだし、本発明を提供するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は、第1に、通信機器を衝撃型破砕機に投入して金属類を多く含む基板部とプラスチック・ガラス類を主体とするケース部との分離解体物を得る解体工程と、該解体工程からの分離解体物を磁気選別機に供給して磁着物と非磁着物とに分別する磁気選別工程と、該磁気選別工程からの非磁着物を磁気・慣性選別機に供給し、該磁気・慣性選別機における磁石の吸引力が作用する磁着物と運動慣性力を付与された非磁着物とを落下位置により分別する磁気・慣性選別工程と、該磁気・慣性選別工程からの非磁着物を篩別機に供給して篩下分と篩上分とに分別する篩別工程とからなり、前記磁気選別工程からの磁着物と前記磁気・慣性選別工程からの磁着物と前記篩別工程からの篩下分を金属類を含む基板部として回収することを特徴とする通信機器の分別回収方法を、第2に、前記衝撃型破砕機がボールミルであることを特徴とする前記第1に記載の通信機器の分別回収方法を、第3に、前記磁気・慣性選別機が、渦電流選別機における磁石を周設したロータの停止状態でフィーダーベルトを回転させることによりなる選別機であることを特徴とする前記第1または第2に記載の通信機器の分別回収方法を、第4に、前記磁気選別工程が、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機との連係による選別工程からなることを特徴とする前記第1〜第3のいずれかに記載の通信機器の分別回収方法を、第5に、通信機器を受け入れて金属類を多く含む基板部とプラスチック・ガラス類を主体とするケース部とに解体分離するボールミルと、該ボールミルから分離解体物を受け入れて磁着物と非磁着物とに分別する磁気選別機と、磁石を周設したロータにドラムを介してフィーダーベルトを掛け渡してなり、前記磁気選別機から非磁着物を受け入れて前記フィーダーベルトを回転させることにより磁石による吸引力とフィーダーベルトによる運動慣性力を作用させて磁着物と非磁着物とに分別する磁気・慣性選別機と、該磁気・慣性選別機からの非磁着物を受け入れて、篩下分と篩上分とに分別する篩別機とからなり、前記磁気選別機からの磁着物と前記磁気・慣性選別機からの磁着物と前記篩別機からの篩下分とからなる金属類を含む基板部の回収を行うことを特徴とする通信機器の分別回収装置を、第6に、前記磁気選別機が、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機とからなることを特徴とする前記第5記載の通信機器の分別回収装置を、第7に、前記磁気・慣性選別機が渦電流選別機であることを特徴とする前記第5または第6に記載の通信機器の分別回収装置を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の処理方法を、廃携帯電話機を対象とした図1のフロー図を参照して説明する。
前記したように、廃携帯電話機本体は、プラスチック・ガラス類を主体とするケース部と金属類を多く含む基板部とからなる。ケース部と基板部の解体分離のため元鉱として多数の廃携帯電話機を一括的に衝撃型破砕機、例えばボールミルに投入する。
【0009】
このボールミルによる破砕は、あくまでも廃携帯電話機を解体してケース部と基板部とに分離し、基板部を物理的に回収し易くすることに目的があり、せん断型破砕機または圧縮型粉砕機のように、細粒化することを目的とするものではない。ここでシュレッダやせん断タイプの堅型粉砕機を用いると、粉砕物が必要以上に細かくなり過ぎ、後記する実施例とその比較例で示すとおり有価金属の回収率が下がる。したがって、圧壊力が比較的弱く、また調整し易いボールミル等を使用してその解体分離を行う。
このボールミル等の衝撃型破砕機による粗めの解体で、廃携帯電話機の基板は殆どそのままの形状を保つか、一部が破損した程度の状態でケース部と分離される。シュレッダやせん断タイプの堅型粉砕機は、押圧力作用でプラスチック類を圧潰し易く、また、せん断作用による破砕度が進行し易いので不利である。
【0010】
ボールミルの運転条件設定は、主としてボールミルの回転数と破砕時間によって行う。廃携帯電話機および鉄球の挿入割り合いにより異なるが、30分程度の短時間で、できるだけ高速の回転(上限)で行うことが次工程の磁力選別工程との関連から、有価金属の回収が効率的で好ましい。
【0011】
前記ボールミルによって得られる分離解体物中の基板部には磁石、その他鉄系金属が含まれており、本発明の方法および装置においては主としてこの鉄系金属を利用して基板部の回収を行う。すなわち、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機および磁気・慣性選別機により回収する。ただし、磁気・慣性選別機は磁石を周設したロータにドラムを介してフィーダーベルトを掛け渡した構造であればよく、例えば渦電流選別機をロータを停止させた状態で用いてもよい。
すなわち、ボールミルによる分離解体物はそのまま、1300ガウス程度の常磁力磁気選別機にかけ、強磁性の鉄系金属分の磁着により基板部を回収する。この磁着物にはプラスチック・ガラス類の一部も混合しているがそのまま精鉱として回収する。
【0012】
この常磁力磁気選別機の尾鉱としての非磁着物には、大部分の金属類が含まれる基板部がプラスチック・ガラス類と共に含まれており、さらに7000ガウス程度の高磁力磁機選別機に供給する。この高磁力磁気選別機で得られた磁着物は非鉄金属をも含む基板部でプラスチック・ガラス類の一部を含むが精鉱として回収する。
常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機とのみの磁気選別では、基板部の回収は十分ではなく、高磁力磁気選別機の尾鉱分の非磁着物には、磁気選別機の機能や被選別物の形状や粒度に起因して物理的に跳ね返ったもの等、なおも磁性を持つ鉄系金属を非鉄金属類と共に含む基板部が残っており、さらに、磁気・慣性選別機に供給する。
【0013】
この磁気・慣性選別機について、ここでは渦電流選別機を利用した方法で説明する。渦電流選別機においては、図2に示したように、外周に極性が交互に変化するように複数の磁石1a,1bを配置したロータ1と駆動ローラ2とを一対に配置し、ロータ1の外周にはドラム3を褶動自在に周接させて、駆動ローラ2との間に、エンドレスにフィードベルト4を掛け渡してある。そして、通常用途では、ロータ1をドラム3と同方向あるいは反対方向に回転させ、フィードベルト4で運ばれてきた被選別物a中の導電性の金属粒体をロータ1の上部で渦電流による磁気反発力を利用してはね飛ばし、磁気作用を受けずにそのまま落下する非金属(カーボンを除く)の粒体と分別できるようにした装置になっている。
【0014】
しかしながら、本発明の分別回収処理では、この渦電流選別機を磁気・慣性選別機として機能させ、ロータ1は回転させずにドラム3を介して掛け渡したフィードベルト4のみを回転させるようにしている。すなわち、装置前方に仕切り板5を設け、フィードベルト4の速度を最大状態に上げることにより、フィードベルト4上の被選別物aに大きな運動慣性力を付与させる。それによって、被選別物a中の金属類を含む基板部(磁着物)bには運動慣性力と共に弱いながらも磁性を有する鉄系金属に対するロータ1の磁石の吸引力が働き、仕切り板5の手前側に落下させる一方、磁性を有しないプラスチック・ガラス類からなるケース部(非磁着物)cには、運動慣性力のみの作用が働き、仕切り板5の遠方側に飛ばされるので、両者を容易に分別することができる。
【0015】
この渦電流選別機からの非磁着物cには細片状の基板部および金属片が含まれるので、振動スクリーンによる篩別機にかける。振動スクリーンの網目は4.75mmが適当である。すなわち、渦電流選別機からの非磁着物について9.5mmと4.75mmの篩目のスクリーンを用いてAu、Ag、Pd、Cu、Feという有価金属の分布率を調査したところによれば、4.75mmの篩下分において最も分布率が良好である。
【0016】
この篩別機による篩下分を上記渦電流選別機を利用した磁気・慣性選別機を含めた磁気選別による磁着物に加えることにより、上記有価金属の回収率はいずれも90%以上となる。
各選別工程からの精鉱分は製錬工程に投入可能なものとなる。また、この篩別機による篩上分は、本発明の分別回収処理における最終尾鉱となるが、殆どがプラスチック・ガラス類で占められ、プラスチック材の回収が可能なものとなる。
【0017】
【実施例】
図1のフローに従って廃携帯電話機の分別回収処理を行った、
直径0.6mφ×長さ1.0mのボールミルを用い、70mmφの鉄球を200kg(33.2容量%)を投入した。また、廃携帯電話機を元鉱として10kgを投入して、投入物総容量を39.5容量%とした。ボールミル回転数をこのボールミルの限界回転数の53rpmとし、破砕時間を25分とした。
【0018】
得られた破砕物を1300ガウスの常磁力磁気選別機にかけ、強磁性金属を対象とした磁力選別を行った。その結果、プラスチックとガラスを一部含む基板部からなる磁着物が精鉱として元鉱の8.3重量%の量で回収された。
【0019】
残りの91.7重量%の非磁着物(尾鉱)を7000ガウスの高磁力磁気選別機にかけてさらに磁力選別した。その結果、プラスチック・ガラスを一部含む基板部からなる磁着物が精鉱として元鉱の14.2重量%の量で回収された。
【0020】
残りの77.5重量%の非磁着物を図2に示す磁気・慣性選別機である渦電流選別機のフィードベルト4に被選別物aとして供給した。この渦電流選別機は、ロータ1を回転させずフィードベルト4の速度を90m/分とした。なお、基板部(磁着物)bとケース部(非磁着物)cを分別する仕切り板5はロータ端から前方100mmの位置とした。フィードベルトに供給された金属類を含む基板部bは、含有する鉄系金属によりロータに吸引され、フィードベルト4の進行に伴い、渦電流選別機のロータ1に近い手前側に落下し、プラスチック等ケース部cはフィードベルト4の進行に伴う運動慣性力によってロータ1から仕切り板5の遠方側に投げ出される状態となった。
【0021】
この磁気・慣性選別機すなわち渦電流選別機による選別により、プラスチック・ガラスを一部含む基板部からなる磁着物が精鉱として元鉱の45.3重量%の量で回収された。
残りの32.2重量%の非磁着物(尾鉱)についてもなお微細な金属類がみられたので、さらに、4.75mm網目の振動スクリーンによる篩別機にかけた。篩下分として元鉱の7.0重量%の精鉱が回収された。
残りの篩上分として元鉱の25.2重量%のものが得られたが、この分は尾鉱(廃滓)とした。この尾鉱は殆どがプラスチック・ガラス類であり、この尾鉱からのプラスチックの回収は可能である。
【0022】
以上のように、常磁力磁気選別機による磁着物と高磁力磁気選別機による磁着物と磁気・慣性選別機による磁着物と篩別機による篩下分を回収して精鉱としたが、その回収率は、元鉱の74.8重量%の量になった。
【0023】
元鉱と各分別工程の産物すなわち磁着物と篩下分の各精鉱および非磁着物と篩上分の各尾鉱について、有価非鉄金属の品位を分析調査した。その分析結果および元鉱を100%とした場合の成分分布率を表1〜表5に示した。
また、表6に、有価非鉄金属について、各工程で得られた精鉱を総合した場合の品位と元鉱を100%とした場合の成分分布率を示した。元鉱の品位と最終尾鉱の品位とその成分分布率をも併記した。
【0024】
【比較例】
実施例と同ロットの廃携帯電話機をボールミルの代わりに10mm目篩付き竪型破砕機(せん断タイプ)にかけ、10mm径以下にした以外は、実施例と同様の分別回収を行った。有価非鉄金属の回収結果を表7に示した。
【0025】
【表1】
Figure 0004355072
【0026】
【表2】
Figure 0004355072
【0027】
【表3】
Figure 0004355072
【0028】
【表4】
Figure 0004355072
【0029】
【表5】
Figure 0004355072
【0030】
【表6】
Figure 0004355072
【0031】
【表7】
Figure 0004355072
【0032】
本発明の分別回収方法において、破砕にボールミルを用いることで、せん断タイプの堅型粉砕機と比較し、被処理材を必要以上に細粒化することなく、有価金属を物理的にかつ効率的に分別できる。
また、常磁力磁選機および高磁力磁選機のみでは基板部が十分に回収されないが、この磁選工程を経由した尾鉱を対象とした磁気・慣性選別機では、45%以上回収され、含まれる有価非鉄金属の成分分布率からわかるように、元鉱の過半数を超える量の有価非鉄金属が回収されている。これに、篩別機による回収精鉱を合わせると元鉱中の有価非鉄金属はその90%以上が濃縮されて回収されたことになる。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、廃携帯通信機器をボールミル、磁気選別機、磁気・慣性選別機、篩別機(振動スクリーン)で分別回収する本発明によれば、効率よく金属類を含む基板部とプラスチック・ガラス類を含むケース部とに分別することができるという効果を奏する。
本発明によれば、基本的にプラスチック・ガラス部を粉砕する必要がないので、エネルギー使用の低減につながるという効果が得られる。また、複雑な回収工程を必要とせず磁選機のみで有価非鉄金属を十分に回収できるという効果が得られる。
本発明によれば、焼却工程がないので、プラスチックの有効利用の可能性が開け、また、焼却に伴うコストおよび金属や化合物の揮発、飛散を考える必要がないという効果が得られる。
本発明によれば、磁気・慣性選別機の利用、例えば渦電流選別の条件設定により被処理物への対応範囲が比較的大きいという効果が期待できる。
さらに。磁気選別工程において、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機との2段階で磁気選別を行うことにより、さらに効率的に分別回収ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例による本発明の方法のフロー図である。
【図2】本発明で使用される磁気・慣性選別機(渦電流選別機)の略側面図である。
【符号の説明】
1 ロータ
1a 磁石
1b 磁石
2 駆動ローラ
3 ドラム
4 フィードベルト
5 仕切り板
a 被選別物
b 基板部
c ケース部

Claims (7)

  1. 通信機器を衝撃型破砕機に投入して金属類を多く含む基板部とプラスチック・ガラス類を主体とするケース部との分離解体物を得る解体工程と、該解体工程からの分離解体物を磁気選別機に供給して磁着物と非磁着物とに分別する磁気選別工程と、該磁気選別工程からの非磁着物を磁気・慣性選別機に供給し、該磁気・慣性選別機における磁石の吸引力が作用する磁着物と運動慣性力を付与された非磁着物とを落下位置により分別する磁気・慣性選別工程と、該磁気・慣性選別工程からの非磁着物を篩別機に供給して篩下分と篩上分とに分別する篩別工程とからなり、前記磁気選別工程からの磁着物と前記磁気・慣性選別工程からの磁着物と前記篩別工程からの篩下分を金属類を含む基板部として回収することを特徴とする通信機器の分別回収方法。
  2. 前記衝撃型破砕機がボールミルであることを特徴とする請求項1に記載の通信機器の分別回収方法。
  3. 前記磁気・慣性選別機が、渦電流選別機における磁石を周設したロータの停止状態でフィーダーベルトを回転させることによりなる選別機であることを特徴とする請求項1または2に記載の通信機器の分別回収方法
  4. 前記磁気選別工程が、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機との連係による選別工程からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の通信機器の分別回収方法。
  5. 通信機器を受け入れて金属類を多く含む基板部とプラスチック・ガラス類を主体とするケース部とに解体分離するボールミルと、該ボールミルから分離解体物を受け入れて磁着物と非磁着物とに分別する磁気選別機と、磁石を周設したロータにドラムを介してフィーダーベルトを掛け渡してなり、前記磁気選別機から非磁着物を受け入れて前記フィーダーベルトを回転させることにより磁石による吸引力とフィーダーベルトによる運動慣性力を作用させて磁着物と非磁着物とに分別する磁気・慣性選別機と、該磁気・慣性選別機からの非磁着物を受け入れて、篩下分と篩上分とに分別する篩別機とからなり、前記磁気選別機からの磁着物と前記磁気・慣性選別機からの磁着物と前記篩別機からの篩下分とからなる金属類を含む基板部の回収を行うことを特徴とする通信機器の分別回収装置。
  6. 前記磁気選別機が、常磁力磁気選別機と高磁力磁気選別機とからなることを特徴とする請求項5記載の通信機器の分別回収装置。
  7. 前記磁気・慣性選別機が渦電流選別機であることを特徴とする請求項5または6に記載の通信機器の分別回収装置。
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