JP4345111B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電荷制御剤を含有する静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法等に適用される現像方法としては、大別して乾式現像法と湿式現像法とがある。前者は、さらに二成分系現像剤を用いる方法と一成分系現像剤を用いる方法に分けられる。
【0003】
これらの現像法に適用するトナーとしては、従来、天然あるいは合成樹脂中に染料または顔料を分散させた微粉体が使用されている。例えば、ポリスチレン等の結着樹脂中に着色剤を分散させたものを1〜30μm程度に微粉砕した粒子がトナーとして用いられている。また、磁性トナーとしては、マグネタイト等の磁性体粒子を含有させたものが用いられている。
【0004】
いずれのトナーも、現像される静電荷潜像の極性に応じて、正または負の電荷を有する必要がある。トナーの電荷を保有さしめるためには、トナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用することができるが、この方法ではトナーの帯電性が小さいので、現像によって得られる画像はカブリ易く、不鮮明なものとなり易い。そこで、所望の摩擦帯電性をトナーに付与するために、帯電性を付与する染料または顔料、更には電荷制御剤を添加することが行われている。
【0005】
電荷制御剤を含有するトナーは、現像スリーブなどのトナー担持体を汚染し易いため、複写枚数の増加に伴い摩擦帯電量が低下し、画像濃度の低下を引き起しやすい。また、ある種の電荷制御剤は、摩擦帯電量が不十分であり、温度や湿度の影響を受け易いため、環境変動に伴う画像濃度の変動の原因となり易い。
また、ある種の電荷制御剤は樹脂に対する分散性が不良であるため、これを用いたトナーはトナー粒子間の摩擦帯電量が不均一となり易くカブリが発生し易い。
またある種の電荷制御剤は、保存安定性が悪く、長期保存中に摩擦帯電量が低下しやすい。
これらの問題点を解決する手段として、特開昭61―155464号公報に鉄系錯体が提案されている。
この公報では、鉄系錯体が、負摩擦帯電性を有し、極めて良好な樹脂相溶性を示し、同時に鉄系錯体ということで、特公昭55―42752号公報に記載されているような従来のクロム化合物とは異なり、環境安全性の点からも良好であることが開示されている。
【0006】
近年、電子写真法を応用したプリンターやファクシミリが普及し、年々複写の速度が高速化しており、従来の複写機以上に瞬時に適正帯電を保持するトナーが要求されるようになって来ている。すなわち休止状態から出力状態に入った時に瞬時に適正帯電を保持することと、長期間放置状態でも摩擦帯電性能が劣化しないことが、現在では従来のトナー以上に求められており、特開昭61―155464号公報に記載の鉄系錯体を含有するトナーも例外ではない。。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環境安全性の面から配位中心金属としてクロム等を含まない化合物で、瞬時に適正帯電を保持し、かつ長期間放置状態でも摩擦帯電性能が劣化しない静電荷像現像用の混練、粉砕および分級を有する方法によって得られた粉砕トナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)体積平均粒径が6〜15μmの範囲にある一般式(B)
【0012】
【化2】
(式中、R2及びR4は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基またはハロゲン原子から選ばれた1種以上の化合物を表わし、R2とR4は同じであっても異なっていてもよく、m1およびm2は1〜5の整数を表わし、R1およびR3は水素原子、炭素数が1〜18のアルキル基、アルケニル基、スルホンアミド基、メシル基、スルホン酸基、カルボキシル基、カルボキシエステル基、ヒドロキシ基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ニトロ基またはハロゲン原子から選ばれた1種以上の化合物を表わし、R1とR3は同じであっても異なっていてもよく、n1およびn2は1〜4の整数を表わし、Zは対イオンであるカチオンを表わす。)
【0013】
で表わされるアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナーであり、
【0014】
また、本発明は(2)体積平均粒径が8〜13μmの範囲にある前記(1)記載のアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナーであり、
【0016】
また、本発明は(3)体積平均粒径が6〜15μmの範囲にある下記式(C)
【0017】
【化3】
【0018】
で表わされるアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナーであり、
【0019】
また、本発明は(4)体積平均粒径が8〜13μmの範囲にある前記(3)記載のアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナーである。
【0020】
本発明者らが検討したところ、従来使用されている体積平均粒径が3μm以下にあるアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られた粉砕トナーよりも、粒径分布が体積平均粒径が6〜15μm、好ましくは8〜13μmの範囲にあるアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られた粉砕トナーの方が、瞬時に適正帯電を保持し、かつ長期間放置状態でも摩擦帯電性能が劣化しないことを見出し、本発明を完成したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に該錯体の具体例を示す。
【0022】
式(C)
【化7】
【0023】
式(D)
【化8】
【0026】
式(G)
【化11】
【0027】
式(H)
【化12】
【0028】
式(I)
【化13】
【0029】
式(J)
【化14】
【0030】
式(K)
【化15】
【0031】
上記アゾ系鉄錯体の製造方法として一例をあげると、4―クロルー2―アミノフェノール、4―スルホアミドー2―アミノフェノール、4―ブロムー2―アミノフェノール、4―スルホメチルー2―アミノフェノール又は4―スルホエチルー2―アミノフェノール等のアミン類をジアゾ化し、ベーターナフトール、ナフトールASにカップリングして得たモノアゾ化合物を公知の方法、例えば、エチレングリコールに溶解し、水酸化ナトリウムと塩化第二鉄を加えて鉄錯塩化して得る。得られたナトリウム鉄錯塩を、酢酸等で処理すると対イオンは水素イオンになる。
またアンモニウム水または無機アンモニウム塩で処理すれば、アンモニウム塩が得られる。使用される無機アンモニウム塩としては、硝酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等があげられる。
このようにして得られる化合物は粒径分布が10〜100μmであり、それ自体としては電荷制御剤としての機能に乏しいものである。
上記化合物を体積平均粒径を6〜15μmの範囲に調製する方法としては、サンドグラインダーミル中にて物理的に粉砕し分級する方法、また、その他の方法として有機溶媒中に溶解し、再結晶化させる化学的方法を挙げることができる。
【0032】
アゾ系鉄錯体をトナーに含有させる方法としては、トナー粒子内部に添加する方法と、トナー粒子外部に添加する方法とがある。これらのアゾ系鉄錯体は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法も含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に決定されるものではないが、結着樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲で用いられる。
また、本発明のアゾ系鉄錯体は、各種異なる電荷制御剤と組み合わせて使用することができる。
【0033】
本発明の非磁性トナーをキャリアと混合して二成分系現像剤として用いる場合には、公知のキャリアが使用可能である。例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれらの表面を樹脂等で処理したものが挙げられる。また、キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレンーアクリル酸エステル共重合体、スチレンーメタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、フッ素含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファィド樹脂等あるいは、これらの混合物を用いることができる。
【0034】
本発明の非磁性トナーにおいては、トナー粒子に無機酸化物粉体を外添して使用することが好ましい。無機酸化物微粉体としては、シリカ微粉体、酸化チタン微粉体、酸化アルミニウム微粉体、酸化セリウム微粉体、チタン酸ストロンチウム微粉体等のものが使用できる。また、これらの無機酸化物をシランカップリング剤やシリコーンオイル等で表面処理し疎水化したものも使用できる。これらの無機微粉体の好ましい使用量は、非磁性トナー100重量部に対して0.05〜5重量部である。
【0035】
更に本発明のトナーは更に磁性材料を含有させた磁性トナーとして使用しうる(一成分系現像剤)。この場合、磁性材料は着色剤の役割をかねている。本発明の磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等が挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒子が0.1〜2μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものが好ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約20〜100重量部である。
【0036】
本発明のトナーは、一成分現像方式、二成分現像方式用トナーとして使用でき、更には磁性材料を含有させた磁性トナーに更に、キャリアを添加する方法にも使用できる。
【0037】
本発明のトナーに使用し得る着色剤としては、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。例えば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイイエロー、ロ―ダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等がある。使用量は樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部である。また、染料としては、例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン染料、メチン系染料等があり、樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部の添加量になる。
【0038】
本発明に使用される結着樹脂としては、ポリスチレン、ポリーパラークロルスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレンーP−クロルスチレン共重合体、スチレンービニルトルエン共重合体、スチレンービニルナフタリン共重合体、スチレンーアクリル酸エステル共重合体、スチレンーメタクリル酸エステル共重合体、スチレンーα―クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンービニルメチルエーテル共重合体、スチレンービニルエチルエーテル共重合体、スチレンービニルメチルケトン共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンーイソプレン共重合体、スチレンーアクリロニトリルーインデン共重合体等のスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニールブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。
【0039】
架橋されたスチレン系共重合体も結着樹脂として使用できる。
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸―2―エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、アクリルアミド等のような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体。例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル等のような二重結合を有するジカルボン酸及びその置換体。例えば塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエステル類。例えばエチレン、プロピレン、ブチレン等のようなエチレン系オレフィン類。例えばビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニルケトン類。例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニルエーテル類等のビニル単量体が挙げられる。これらは単独もしくは2つ以上用いられる。
【0040】
ここで架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物が挙げられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3―ブタンジオールジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホ等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物が単独もしくは混合物として用いられる。
【0041】
また、ポリエステル樹脂としては、例えばポリカルボン酸とエーテル化ビスフェノールとを反応させて得られるポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステルに用いるカルボン酸類として2価の芳香族カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、及びそのエステル類等の誘導体があり、3価以上の芳香族ポリカルボン酸の例としては、1,2,4ベンゼントリカルボン酸、1,2,5―ベンゼントリカルボン酸、1,2,4―ナフタレントリカルボン酸、2,5,7―ナフタレントリカルボン酸、1,2,4、5―ベンゼンテトラカルボン酸あるいはこれらの無水物やエステル化物がある。3価以上の芳香族ポリカルボン酸の量は酸成分のうち40モル%を超えないことが好ましい。
【0042】
また、2価の脂肪酸カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、イタコン酸などがある。
その他、本発明の目的を害しない範囲で酸成分が使用可能である。
本発明に用いるエーテル化ビスフェノールは主としてはビスフェノールをエーテル化したエーテル化ビスフェノールであり、特にプロポキシ化したもの及び/またはエトキシ化したものがある。これらはビスフェノール1モル当たり2ないし3モルのオキシプロピレンまたはオキシエチレンを有する。具体例としてはポリオキシプロピレンー2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレンー2,2―ビス(4―ヒドロキシー2,6―ジクロロフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(1・0―ポリオキシプロピレン(1・5)―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロパン等がある。
【0043】
前記エーテル化ビスフェノールはビスフェノールにエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドを直接付加させるかあるいはオレフィンハロイドリンをビスフェノールと反応させることによって得られる。使用されるポリエステルの酸価は好ましくは10〜50である。
その他のポリエステル樹脂の原料であるアルコール成分として、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4―ブタンジオール、1,5―ペンタンジオール、1,6―ヘキセンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族ポリオールが使用できる。
上記ポリエステル樹脂をオキシカルボン酸系金属塩等で架橋した樹脂も使用することができる。
【0044】
本発明に用いる結着樹脂はガラス転移温度50〜80℃であることが望ましい。ガラス転移温度が80℃を超えると熱定着時に過大の熱エナルギーが必要となり、高速定着性が悪化する。そして、ガラス転移温度が50℃未満の場合は定着時耐オフセツト性が不良になる。また、数平均分子量が好ましくは2000〜20000であり、分子量が2000未満では熱定着ローラへの離型性が悪くなってオフセット現象を生起し、反対に20000を超えると軟化点上昇とあいまって熱定着力が低下する。
【0045】
本発明に係るトナーを製造するにあたっては、上述したようなトナー構成材料をボールミルその他の混合機により十分混合した後、熱ロールニーダ、エクストルーダーのごとき熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化後、機械的な粉砕、分級によってトナーを得る方法が好ましく、他には、結着樹脂溶液中に構成材料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナーを得る方法;あるいは結着樹脂を構成すべき単量体に所定の材料を混合して乳化懸濁液とした後に、重合させてトナーを得る重合トナー製造法;あるいは、コア材、シェル材から成るいわいるマイクロカプセルトナーにおいて、コア材あるいはシェル材、あるいはこれらの両方に所定の材料を含有させる方法;等の方法が応用できる。更に必要に応じ所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により十分に混合し、本発明に係るトナーを製造することができる。
【0046】
【実施例】
以下実施例においてさらに詳細に説明する。
製造例1
前記式(C)のアゾ系鉄錯体の製造例
14.4部の4−クロルー2―アミノフェノールを26部の濃塩酸および水400部と共にかきまぜた後、氷冷し0〜5℃とし、亜硫酸ナトリウム6.9部を加え、同温で2時間かきまぜてジアゾ化した。このジアゾ化物を0〜5℃で水300部、10部の水酸化ナトリウムおよび26.3部の3−ヒドロキシ−2−ナフトアニリドの混合液に注入しカップリング反応を行った後、モノアゾ化合物を単離した。このモノアゾアゾ化合物のペーストを50部のエチレングリコールと水150部に分散し、10部の水酸化ナトリウムおよび11部のサリチル酸と酢酸ナトリウムを加え、かきまぜながら、38%塩化第二鉄溶液を25〜30℃の温度に保ちながら、2時間を要して滴下する。さらに、5時間かきまぜ金属化を行った。析出した生成物をろ別し、鉄錯塩化合物(ナトリウム塩)を得た。得られたペーストを水300部に分散し、エチルアルコール50部と硫酸アンモニウム10部を加え、温度75〜80℃で4時間かきまぜ対イオン交換を行った。得られた生成物をろ別し、水洗した後50〜60℃減圧乾燥して黒褐色微粉末の目的物である前記式(C)のアンモニウム鉄錯塩を40部得た。得られた前記式(C)のアゾ系鉄錯体をジェットミルにて粉砕、分級し体積平均粒径2μm、10μm、20μmのアゾ系鉄錯体を得た。
また、体積平均粒径が10μmのアゾ系鉄錯体の粒度分布は0.1〜30μmであった。
【0047】
実施例1
前記式(C)のアゾ系鉄錯体の体積平均粒径10μmを使用した場合
スチレンーアクリル系共重合体 92重量部
(三洋化成製、商品名:TB−1000)
カーボンブラック 5重量部
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
ワックス 2重量部
(三洋化成社製、商品名:ビスコール550−P)
式(C)で表わされる化合物 1重量部
(体積平均粒径が10μmのもの)
上記の組成で加熱ニーダにてスチレンーアクリル系共重合体を溶融せしめ全体を混合したのち、冷却しハンマーミルにて粗粉砕し、ついでジエットミルにて微粉砕した。得られた微粉体を、気流式精密分級装置にて分級し、10〜12μmのトナーを得た。得られたトナーを約200メッシュの鉄粉キャリア(DSP−128、同和鉄粉工業社製)と2:50(トナー:鉄粉キャリア)の重量比で混合し現像剤を得、次にブローオフ装置によりこの現像剤の初期比帯電量及び3時間混合した後の比帯電量を測定したところ、各々−21.5μC/g、−25.3μC/gであった。
【0048】
比較例1
前記式(C)のアゾ系鉄錯体の体積平均粒径2μmを使用した場合
スチレンーアクリル系共重合体 92重量部
(三洋化成製、TB−1000)
カーボンブラック 5重量部
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
ワックス 2重量部
(三洋化成社製、商品名:ビスコール550−P)
式(C)で表わされる化合物 1重量部
(体積平均粒径が2μmのもの)
体積平均粒径が2μmの 式(C)で表わされる化合物に変えた以外は 実施例1と同様にして、気流式精密分級装置にて分級し、10〜12μmのトナーを得た。得られたトナーを約200メッシュの鉄粉キャリア(DSP−128、同和鉄粉工業社製)と 2:50(トナー:鉄粉キャリア)の重量比で混合し現像剤を得、次にブローオフ装置によりこの現像剤の初期比帯電量及び3時間混合した後の比帯電量を測定したところ、各々―16.4μC/g、−18.8μC/gであった。
【0049】
比較例2
前記式(C)のアゾ系鉄錯体の体積平均粒径20μmを使用した例
スチレンーアクリル系共重合体 92重量部
(三洋化成製、TB−1000)
カーボンブラック 5重量部
(三菱化学社製、商品名:MA−100)
ワックス 2重量部
(三洋化成社製、商品名:ビスコール550−P)
式(C)で表わされる化合物 1重量部
(体積平均粒径20μm)
体積平均粒径が20μmの 式(C)で表わされる化合物に変えた以外は 実施例1と同様にして気流式精密分級装置にて分級し、10〜12μmのトナーを得た。得られたトナーを約200メッシュの鉄粉キャリア(DSP−128、同和鉄粉工業社製)と2:50(トナー:鉄粉キャリア)の重量比で混合し現像剤を得、次にブローオフ装置によりこの現像剤の初期比帯電量及び3時間混合した後の比帯電量を測定したところ、各々−10.5μC/g、−16.7μC/gであった。
【0050】
実施例1と比較例1〜2の現像剤の初期比帯電量及び3時間混合した後の比帯電量の結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】
表1から明らかなように、本発明の体積平均粒径6〜15μmの範囲にあるアゾ系鉄錯体を含有する静電荷像現像用トナーは、瞬時に適正帯電を保持し、かつ長期間放置状態でも摩擦帯電性能が劣化しない性能を有する。
Claims (4)
- 体積平均粒径が6〜15μmの範囲にある一般式(B)
- 体積平均粒径が8〜13μmの範囲にある請求項1記載のアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナー。
- 体積平均粒径が8〜13μmの範囲にある請求項3記載のアゾ系鉄錯体を用い、混練、粉砕および分級を有する方法によって得られることを特徴とする静電荷像現像用の粉砕トナー。
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