JP4341942B2 - 電動式射出成形機における充填・保圧工程中の圧力監視方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動式射出成形機における充填・保圧工程中の圧力監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
はじめに、図1を参照して、電動式射出成形機の中の射出装置を中心に説明する。本電動式射出成形機は、サーボモータ駆動による射出装置を備えている。この射出装置においては、ボールネジ、ナットによりサーボモータの回転運動を直線運動に変換してスクリュを前進、後退させる。
【0003】
図1において、射出用サーボモータ11の回転はボールネジ12に伝えられる。ボールネジ12の回転により前進、後退するナット13はプレッシャプレート14に固定されている。プレッシャプレート14は、ベースフレーム(図示せず)に固定されたガイドバー15、16(通常、4本であるが、ここでは2本のみ図示)に沿って移動可能である。プレッシャプレート14の前進、後退運動は、ベアリング17、ロードセル18、射出軸19を介してスクリュ20に伝えられる。スクリュ20は、加熱シリンダ21内に回転可能に、しかも軸方向に移動可能に配置されている。スクリュ20の後部に対応する加熱シリンダ21には、樹脂供給用のホッパ22が設けられている。射出軸19には、ベルトやプーリ等の連結部材23を介してスクリュ20を回転させるための回転用サーボモータ24の回転運動が伝達される。すなわち、回転用サーボモータ24により射出軸19が回転駆動されることにより、スクリュ20が回転する。
【0004】
計量工程においては、加熱シリンダ21の中をスクリュ20が回転しながら後退することにより、スクリュ20の前方、すなわち加熱シリンダ21のノズル21−1側に溶融樹脂が貯えられる。スクリュ20が後退するのは、スクリュ20の前方に貯えられる溶融樹脂の量が徐々に増加し、その圧力がスクリュ20に作用するからである。
【0005】
射出、充填工程(以下、充填工程と呼ぶ)においては、射出用サーボモータ11の駆動によって加熱シリンダ21の中をスクリュ20が前進することにより、スクリュ20の前方に貯えられた溶融樹脂を金型内に充填し、加圧することにより成形が行われる。この時、溶融樹脂を押す力がロードセル18により射出圧力として検出される。検出された射出圧力は、樹脂圧力としてロードセルアンプ25により増幅されて制御装置26に入力される。プレッシャプレート14には、スクリュ20の移動量を検出するための位置検出器27が取り付けられている。位置検出器27の検出信号は位置検出器アンプ28により増幅されて制御装置26に入力される。
【0006】
制御装置26は、表示/設定器33によりマンマシンコントローラ34を通してあらかじめ設定された設定値に応じて複数の各工程に応じたサーボモータの電流(トルク)指令をドライバ29、30に出力する。ドライバ29では射出用サーボモータ11の駆動電流を制御して射出用サーボモータ11の出力トルクを制御する。ドライバ30では回転用サーボモータ24の駆動電流を制御して回転用サーボモータ24の回転数を制御する。射出用サーボモータ11、回転用サーボモータ24にはそれぞれ、回転数を検出するためのエンコーダ31、32が備えられている。エンコーダ31、32で検出された回転数はそれぞれ制御装置26に入力される。特に、エンコーダ32で検出された回転数は、スクリュ20の回転数を知るために用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これまで、電動式射出成形機における成形中の樹脂圧力監視は、圧力最大値について充填工程中に行われている。これは、図2に破線で示すように、200(mm/sec)程度の充填速度で使用されるこれまでの射出用サーボモータでは、図3に破線で示すように、圧力最大値は必ず充填工程中に現れるからである。このように、これまでは、充填工程中にのみ圧力最大値の検出を行ない、それを最大圧力実績値として表示あるいは記録したり、監視値として機械保護及び成形品不良判別などに使用している。
【0008】
しかし、モータの高速・高応答化に伴い、充填速度も高速化する傾向にある。例えば、図2に実線で示すように、500(mm/sec)程度の高速で充填を行うと、図3に実線で示す、時間−圧力特性における圧力最大値は、充填工程を越えて、保圧工程に現れるようになる。このため、これまでのように充填工程のみの樹脂圧力監視を行なうと、本当の圧力最大値を監視していることにはならなくなる場合がある。
【0009】
そこで、本発明の課題は、モータの高速・高応答化の影響を受けることなく、成形中の樹脂圧力最大値を確実に監視することのできる圧力監視方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電動射出成形機における成形中の樹脂圧力の最大値を監視する圧力監視方法であって、保圧工程においてあらかじめ圧力最大値を設定値として設定し、前記保圧工程に現れる圧力の最大値を検出し、検出された前記圧力の最大値を最大圧力値として表示あるいは記憶するとともに、表示あるいは記憶された前記最大圧力値と前記設定値とを比較して樹脂圧力を監視することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明による圧力監視方法の実施の形態を、図1で説明したような電動式射出成形機に適用した場合について説明する。この場合、制御装置26は、ロードセルアンプ25からの信号で成形中の樹脂圧力の検出を行う。特に、本形態では、表示/設定器33による設定により、樹脂圧力検出動作を、充填工程中のみの圧力最大値検出、充填工程と保圧工程を含めた圧力最大値検出、充填工程中の圧力最大値検出と保圧工程中の圧力最大値検出の3種類のいずれか一つについて選択できるようにしている。なお、制御装置26は、上記の3種類の圧力検出動作を規定する充填開始タイミング、充填工程から保圧工程への切り換えタイミング、保圧工程の終了タイミングを、位置検出器アンプ28から得られるスクリュ20の位置及びロードセルアンプ25から得られる樹脂圧力によって判断することができる。
【0016】
以下に、上記の3種類についてその作用を説明する。
【0017】
1.樹脂圧力検出動作を充填工程中のみとした場合、充填工程中の圧力最大値が検出され、それが最大圧力実績値として表示あるいは記録される。また、その圧力最大値をあらかじめ設定した値と比較することで圧力監視を行うことができる。更に、圧力最大値を不良品判別に利用することができる。これは、例えば圧力最大値を前ショット時の圧力最大値と比較することで、前ショット時の圧力最大値との間に大きな差がある場合には不良品と判別する。あるいはまた、あらかじめ不良品判別のための閾値を設定しておいて、この閾値との比較を行うことで不良品であるかどうかの判別を行うことができる。
【0018】
2.樹脂圧力検出動作を充填工程・保圧工程の両工程とした場合、充填・保圧工程中の圧力最大値が検出され、それが最大圧力実績値として表示あるいは記録される。また、その圧力最大値が上記と同様にして圧力監視に使用されたり、不良品判別に使用される。
【0019】
3.樹脂圧力検出動作を、充填工程中の圧力最大値検出と保圧工程中の圧力最大値検出の両者独立とした場合、充填工程中の圧力最大値と、保圧工程中の圧力最大値がそれぞれ検出され、その両者が最大圧力実績値として個別に表示あるいは記録される。また、この時には、充填工程中の圧力最大値が圧力監視値に使用され、不良品判別に使用される。これは、射出用サーボモータ11を、図2で説明した高速ではない領域で使用する場合をも考慮している。
【0020】
なお、上記の形態では、樹脂圧力の検出動作を図1に示された射出軸19に設けられたロードセル18で行うようにしているが、ロードセルに代えて加熱シリンダ21のノズル21−1側に設けた樹脂圧センサ、あるいは金型内に設けた樹脂圧センサで行うようにしても良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、射出用サーボモータを高速領域で使用した場合に起こり得る、保圧工程にずれ込むような圧力最大値をも検出できる。これにより、機械保護の観点から、正常な圧力監視を行なうことができる。また、樹脂圧力検出動作を3種類のいずれかで行うことができるような選択機能を持つことにより、従来のような高速領域では無い充填工程中の圧力最大値も併せて検出できるため、最大圧力実績値表示や不良品判別情報に、従来通りの情報を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される電動式射出成形機の構成を射出装置を中心に示した図である。
【図2】充填・保圧工程における射出用サーボモータの時間−速度特性を示した図である。
【図3】図2に示された射出用サーボモータの時間−速度特性に基づく充填・保圧工程における時間−樹脂圧力特性を示した図である。
【符号の説明】
12 ボールネジ
13 ナット
14 プレッシャプレート
15、16 ガイドバー
17 ベアリング
18 ロードセル
19 射出軸
20 スクリュ
21 加熱シリンダ
23 連結部材
27 位置検出器
31、32 エンコーダ
Claims (1)
- 電動射出成形機における成形中の樹脂圧力の最大値を監視する圧力監視方法であって、
保圧工程においてあらかじめ圧力最大値を設定値として設定し、
前記保圧工程に現れる圧力の最大値を検出し、
検出された前記圧力の最大値を最大圧力値として表示あるいは記憶するとともに、表示あるいは記憶された前記最大圧力値と前記設定値とを比較して樹脂圧力を監視することを特徴とする圧力監視方法。
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JP2000174961A JP4341942B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 電動式射出成形機における充填・保圧工程中の圧力監視方法 |
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JP2000174961A JP4341942B2 (ja) | 2000-06-12 | 2000-06-12 | 電動式射出成形機における充填・保圧工程中の圧力監視方法 |
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- 2000-06-12 JP JP2000174961A patent/JP4341942B2/ja not_active Expired - Lifetime
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