JP4239158B2 - 電動式射出成形機のサーボモータ制御装置 - Google Patents

電動式射出成形機のサーボモータ制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動式射出成形機の射出装置、型締装置、エジェクタ装置等における制御軸を駆動する電動サーボモータの回転作動を制御するためのサーボモータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、大型の電動式射出成形機において、射出装置の射出スクリュの動作を指令するモーションコントローラと、前記射出スクリュを回転自在に支持する支持部材に固定したナットに送りねじ軸を螺合してなるねじ機構およびプーリにベルトを巻き掛けた伝動機構等を介して射出スクリュを前後進駆動する複数のサーボモータと、複数のサーボモータのうちの1つの特定サーボモータに対応して設けられ、前記モーションコントローラからの指令に従って前記特定サーボモータの回転を制御するマスタサーボアンプと、前記特定サーボモータ以外の非特定サーボモータに対応して設けられ、該非特定サーボモータの回転を制御するスレーブアンプとを備え、前記マスタサーボアンプが前記モーションコントローラから動作指令を受けると、前記特定サーボモータをトルク制御により回転させると共に前記スレーブサーボアンプにトルク指令信号を出力し、該トルク指令信号にもとづいて前記スレーブサーボアンプが前記非特定サーボモータをトルク制御により回転させるようにして複数のサーボモータを高精度に制御することができるサーボモータ制御装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−28751号公報
【特許文献2】
特開2001−212855号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記電動式射出成形機のサーボモータ制御装置においては、前記伝動機構が複数のサーボモータに対して個々に設けられている場合には、例えば、前記複数のサーボモータのうちのいずれか1つに対応する伝動機構のベルトが破断して、ベルトが破断した伝動機構に対応するサーボモータの出力とベルトが破断しない伝動機構に対応する他のサーボモータの出力との間に不均衡が生じても、これを自動的に検出する手段が設けられていないので、各サーボモータの出力が不均衡な状態のままで機械が運転されるおそれがあり、ベルトの破断した伝動機構に対応するサーボモータによるねじ機構の作動が停止することにより、前記射出スクリュの支持部材が傾いた状態となり、前記ねじ機構のねじや前記支持部材に対する射出スクリュの支持ベアリング、該支持部材を摺動案内して移動させるガイド装置等に損傷が発生するおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、サーボモータの駆動力を可動部材に伝動させる伝動機構に異常が発生した場合に、これを確実に検出して機械の破損を未然に防止することができる電動式射出成形機のサーボモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、以下の点を特徴としている。
すなわち、請求項1に係る電動式射出成形機のサーボモータ制御装置は、電動式射出成形機における可動部材の動作を指令するコントローラと、前記可動部材を伝動機構を介して駆動する複数のサーボモータと、該複数のサーボモータのうちの特定サーボモータに対応して設けられ、前記コントローラからの指令に従って、前記特定サーボモータの回転を制御するマスタサーボアンプと、前記特定サーボモータ以外の非特定サーボモータに対応して設けられ、該非特定サーボモータの回転を制御するスレーブサーボアンプとを備えたサーボモータ制御装置において、前記マスタサーボアンプには、前記特定サーボモータに対しトルク制御を行うと共に、前記スレーブサーボアンプに対しトルク指令信号を出力する主制御手段と、前記特定サーボモータの定格電流に対して該特定サーボモータが出力する負荷電流の割合である負荷率を検出する主状態量検出手段とが設けられ、前記スレーブサーボアンプには、前記トルク指令信号にもとづいて前記非特定サーボモータに対しトルク制御を行う従制御手段と、前記非特定サーボモータの定格電流に対して該非特定サーボモータが出力する負荷電流の割合である負荷率を検出する従状態量検出手段とが設けられ、前記コントローラには、前記主状態量検出手段が検出した負荷率と従状態量検出手段が検出した負荷率とを比較し、それらの偏差または比率が許容値以上となったときに表示器に異常を表示させる比較制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る電動式射出成形機のサーボモータ制御装置について図1を参照して説明する。
図1において、1は電動式射出成形機の射出装置であり、フロントプレート2に固定した加熱筒3内に周方向に回転自在に、かつ軸方向に移動自在に挿入された射出スクリュ(可動部材)4を備えている。該射出スクリュ4は、フロントプレート2とリヤプレート5とを連結するガイドロッド6,6に支持案内されたプッシャプレート(可動部材)7にロードセル7aを介在させて回転自在に、かつ軸方向に相対移動不可に支持され、プッシャプレート7に固定された図示しないスクリュ回転用の電動サーボモータ(サーボモータ)により回転されるようになっている。
【0011】
前記プッシャプレート7は、前記フロントプレート2とリヤプレート5に回転自在に支持された一対のボールナット(ナット)8,8に固定されており、該ボールナット8,8に螺合された一対のボールねじ軸(ねじ軸)9,9が、該ボールねじ軸9,9に固定したタイミングプーリ(プーリ)10,10と一対の電動サーボモータ11a,11bの出力軸に固定したタイミングプーリ12,12とにタイミングベルト13a,13bを巻き掛けてなる伝動機構14,14を介して、前記各電動サーボモータ11a,11bにより回転されることにより、前記射出スクリュ4をその軸方向に進退移動させるようになっている。前記電動サーボモータ11a,11bには、それらの回転位置を検出するロータリエンコーダ(位置検出器)11a1,11b1が設けられている。前記ボールナット8,8、ボールねじ軸9,9は、電動サーボモータ11a,11bの回転を直線運動に変換してプッシャプレート7を射出スクリュ4の軸方向に移動させるねじ機構9aを構成している。
なお、図中Kは図示しない型締装置で型締めされる金型であり、前記射出スクリュ4の回転で前記加熱筒3内に導入された樹脂材料を可塑化して加熱筒3の先端部側の樹脂溜まり部3aに溶融樹脂を計量し、この溶融樹脂の計量に背圧を付加しながら後退した射出スクリュ4を前記電動サーボモータ11a,11bの回転によって前進させることにより、前記樹脂溜まり部3aの溶融樹脂が前記金型Kの成型キャビティ内に射出されるようになっている。
【0012】
また、図1において、Gは前記電動式射出成形機の射出装置1の各電動サーボモータ11a,11bの回転を制御するサーボモータ制御装置である。該サーボモータ制御装置Gは、前記電動式射出成形機の全体の動作を制御するコントローラ15と、該コントローラ15に各種の指示項目や設定数値を入力する機械操作パネル16と、コントローラ14から出力される各種データや警報を表示する表示器17と、前記電動サーボモータ11a,11bのうちの1つの電動サーボモータ(以下、「特定サーボモータ」という)11aの回転を制御するサーボアンプ(以下、「マスタサーボアンプ」という)18と、前記電動サーボモータ11a,11bのうちの他の電動サーボモータ(以下、「非特定サーボモータ」という)11bの回転を制御するサーボアンプ(以下、「スレーブサーボアンプ」という)19とを備えている。
【0013】
前記機械操作パネル16は、前記電動式射出成形機を操作するための各種操作スイッチ16aと、前記射出装置1の射出スクリュ4の射出速度、射出圧、それらの切換位置、背圧、溶融樹脂の計量完了位置、保圧時間等を設定する各種設定器16bと、後述の異常動作の許容継続時間を設定する許容時間設定器16c、各電動サーボモータ11a,11bの負荷電流の負荷率(後述)の偏差に対する許容値を設定する許容偏差設定器16dとを備えている。
前記コントローラ15は、前記電動式射出成形機の全体の動作を制御するシーケンスプログラムや前記機械操作パネル16の前記各設定器16b,16c,16dで設定された設定値等(電動式射出成形機の射出装置1による成形条件等)を記憶するメモリ15aと、該メモリ15aに記憶されている設定値や前記ロードセル7a、ロータリエンコーダ11a,11bの検出値にもとづいて、所要の演算処理等を行って射出装置1等を動作させるための種々の制御データを作成し、該制御データを信号線L1,L2を介して前記マスタサーボアンプ18とスレーブサーボアンプ19に出力すると共に、前記表示器17に所要の表示項目を出力する制御部15bとを備えている。
【0014】
前記制御部15bは、タイマ機能(計時手段)15cを有すると共に、前記機械操作パネル16の前記許容偏差設定器16dで設定された負荷率(後述)の偏差に対する許容値と、前記マスタサーボアンプ18から入力された負荷率とスレーブサーボアンプ19から入力された負荷率の偏差とを比較し、該偏差が前記許容値以上となった場合に、該許容値以上の状態が継続する時間を前記タイマ機能15cによって計時(監視)し、その計時時間が前記許容時間設定器16cで設定された許容継続時間に一致したときに、前記表示器17に異常警告を表示させる比較制御手段15dを備えている。
【0015】
前記マスタサーボアンプ18は、CPU(中央処理装置)20と、該CPU20から出力されたトルク指令信号i1にもとづいて前記特定サーボモータ11aを回転作動させるパワー部21と、前記特定サーボモータ11aが出力した負荷電流(動作状態量)Imを検出(測定)するCT(電流検出部)22と、該CT22が検出した負荷電流ImをA/D変換してCPU20に出力する第1のA/D変換器23aと、前記CPU20から出力されるトルク指令信号i1をD/A変換して前記スレーブサーボアンプ19に出力するD/A変換器23bとを備えている。前記CPU20、パワー部21およびD/A変換器23bが前記特定サーボモータ11aに対しトルク制御を行うと共に、前記スレーブサーボアンプ19にトルク指令信号を出力する主制御手段18aを構成している。
【0016】
前記CPU20は、前記コントローラ15の制御部15bからの動作指令にもとづいて動作し、前記特定サーボモータ11aを駆動するトルク指令信号i1を、該特定サーボモータ11aの定格電流に対する負荷電流の割合で表した負荷率として算出し、算出した負荷率によるトルク指令信号(デジタル信号)i1を前記パワー部21に出力すると共に前記D/A変換器23bに出力し、さらに、第1のA/D変換器23aから入力された負荷電流Imを前記定格電流と比較してその負荷率を算出して、前記コントローラ15の制御部15bに出力するようになっている。
【0017】
また、前記スレーブサーボアンプ19は、CPU(中央処理装置)24と、前記マスタサーボアンプ18のD/A変換器23bから出力されたトルク指令信号(アナログ信号)i1aをA/D変換してデジタル信号i1として前記CPU24に入力する第2のA/D変換器25と、CPU24から出力されたトルク指令信号i1にもとづいて前記非特定サーボモータ11bを回転作動させるパワー部26と、前記非特定サーボモータ11bが出力した負荷電流(動作状態量)Isを検出(測定)するCT(電流検出部)27と、該CT27が検出した負荷電流IsをA/D変換してCPU24に出力する第3のA/D変換器28とを備えている。前記CPU24、パワー部26および第2のA/D変換器25が前記非特定サーボモータ11bに対しトルク制御を行う従制御手段19aを構成している。
【0018】
前記CPU24は、前記コントローラ15の制御部15bから入力された動作指令と制御データにもとづいて動作し、前記第2のA/D変換器25から入力されたトルク指令信号i1を前記パワー部27に出力すると共に、前記第3のA/D変換器28から入力された非特定サーボモータ11bの負荷電流Isを定格電流と比較してその負荷率を算出して、前記コントローラ15の制御部15bに出力するようになっている。
なお、前記マスタサーボアンプ19とスレーブサーボアンプ19の各CPU20,24は、前記各電動サーボモータ11a,11bの各ロータリエンコーダ11a1,11b1で検出される回転位置信号f1,f2と、該回転位置信号f1,f2を演算して得た速度信号と、ロードセル7aで検出される荷重信号とにもとづいて、各電動サーボモータ11a,11bの回転量(回転位置)と回転力(駆動トルク)、すなわち、射出スクリュ4の前後進位置、射出速度および射出圧、背圧をフィードバック制御するようになっている。
【0019】
次に、前記構成の電動式射出成形機における射出装置1のサーボモータ制御装置Gの作用について、図2も参照して説明する。
前記電動式射出成形機による成形作業を開始するに先立ち、前記機械操作パネル16の各種設定器16bにより所要数値を設定入力すると共に、前記許容時間設定器16cと許容偏差設定器16dに、それぞれ所定の数値を設定入力する。これらの設定入力された数値は、前記コントローラ15の制御部15bを介して前記メモリ15aに記憶されると共に、選択された所要のものが表示器17に表示される。その後に、前記機械操作パネル16の操作スイッチ16aを操作して電動式射出成形機による成形動作を開始させる。
【0020】
前記成形動作が開始された後に射出動作に至ると、前記サーボモータ制御装置Gにおけるコントローラ15の制御部15cから、信号線L1,L2を介して前記マスタサーボアンプ18とスレーブサーボアンプ19にそれらに対する起動信号が送られて各サーボアンプ18,19が動作状態(ON)となる(ステップS1)と共に、マスタサーボアンプ18のCPU20に動作指令が出力される(ステップS2)。該CPU20は、前記制御部15bからの動作指令にもとづいて特定、非特定サーボモータ11a,11bを駆動するトルク指令信号i1を、該特定、非特定サーボモータ11a,11bの定格電流に対する負荷電流の割合で表した負荷率として算出し、算出した負荷率によるトルク指令信号(デジタル信号)i1を、前記パワー部21に出力する(ステップS3)と共に、前記D/A変換器23bと第2のA/D変換器25を介してスレーブサーボアンプ19のCPU24に出力する(ステップ4)。
【0021】
前記パワー部21は、CPU20からトルク指令信号i1が入力されると、そのトルク指令信号i1にもとづき前記特定サーボモータ11aを回転駆動させる(ステップS5)。一方、前記CPU24は、前記マスタサーボアンプ18から入力されたトルク指令信号i1を前記パワー部26に出力して(ステップS6)、そのトルク指令信号i1にもとづいてパワー部26が前記非特定サーボモータ11bを回転駆動させる(ステップS7)。これにより、コントローラ15のメモリに15aに記憶されているシーケンスプログラムに従って前記射出装置1における射出動作が実行され、前記各電動サーボモータ11a,11bの回転で伝動機構13a,13bとボールナット8およびボールねじ9(ねじ機構9a,9a)を介して射出スクリュ4が前進移動して、予め前記加熱筒3内の樹脂溜まり部3aに計量されていた溶融樹脂が型締装置で型締めされた金型Kの成形キャビティに充填される。
【0022】
前記射出スクリュ4の前進移動中は、前記各電動サーボモータ11a,11bの負荷電流Im,IsがCT22,27によって検出(測定)され(ステップS8,S9)、各A/D変換器23a,28を介して前記各CPU20,24に送られているので、各CPU20,24は各電動サーボモータ11a,11bの定格電流に対する前記各負荷電流Im,Isの割合であるモータ負荷率(負荷率)Pm,Psを算出して前記コントローラ15の制御部15bに出力する(ステップS10,S11)。前記制御部15bは、前記各モータ負荷率Pm,Psが入力されると、前記比較制御手段15dによって特定サーボモータ11aのモータ負荷率Pmと非特定サーボモータ11bのモータ負荷率Psとの偏差の絶対値(|Pm−Ps│)が前記許容偏差設定器16dで設定された前記偏差の許容値P以上である(|Pm−Ps│≧P)か否かを比較し(ステップS12)、前記偏差の絶対値(|Pm−Ps│)が前記許容値P以上である場合(|Pm−Ps│≧Pの場合)に、その許容値以上の状態が継続する時間を前記タイマ機能15bによって計測(監視)し(ステップS13)、その計測時間が前記許容時間設定器16cで設定された許容継続時間Tに一致したときに(ステップS14)、前記表示器17に異常警告を表示させ、この表示によりオペレータは所要の処理を行う(ステップS15)。ステップ15で異常状態を回復する処理を行った後は、ステップS14で前記計測時間が許容継続時間Tに至らずに異常が認められない場合と同様にステップS1に戻ってコントローラ15による各電動サーボモータ11a,11bの制御動作が繰り返され、射出スクリュ4による射出動作が続行される。
【0023】
前記のように、実施の形態に係るサーボモータ制御装置Gは、電動式射出成形機の前記射出スクリュ4を伝動機構14,14を介して駆動する複数のサーボモータのうちの特定サーボモータ11aが、コントローラ15の動作指令でマスタサーボアンプ18によりトルク制御で回転駆動されると共に、特定サーボモータ11a以外の非特定サーボモータ11bが、前記マスタサーボアンプ18からスレーブサーボアンプ19に出力されるトルク指令信号i1にもとづいてトルク制御で回転駆動され、その際、前記特定、非特定サーボモータ11a,11bの負荷電流の負荷率(動作状態量)が、それぞれ前記マスタサーボアンプ18、スレーブサーボアンプ19で主、従状態量検出手段18a,19aによって検出されて、それらの負荷率の偏差が、コントローラ15の比較制御手段15dで許容値以上となって、その状態が許容継続時間Tだけ継続したことが判定された場合に、前記比較制御手段15dによって表示器7に異常が表示される構成とされている。
【0024】
したがって、実施の形態に係るサーボモータ制御装置Gによれば、例えば、前記特定、非特定サーボモータ11a,11bのいずれか一方に対応する伝動機構14(14)のタイミングベルト13a(13b)が破断して、前記一方のサーボモータ11a(11b)による駆動力が、該一方のサーボモータ11a(11b)に対応するねじ機構9a(9a)を介して前記射出スクリュ4に伝達されなくなり、両サーボモータ11a,11b間に負荷電流Im,Isの負荷率の違いが生じた場合は、直ちに前記表示器17によって前記伝動機構14(14)において異常が発生したことを確実に見出して、機械を停止して点検し、タイミングベルト13a(13b)を交換する等の適切な対応処置を採ることができる。これにより、他方のサーボモータ11b(11a)だけで前記射出スクリュ4の駆動を長時間継続させることが防止され、前記プッシャプレート(射出スクリュ4の支持部材)7が傾いた状態で移動することにより、前記ねじ機構9a,9aのボールねじや前記プッシャプレート7に対する射出スクリュ4の支持ベアリング、該プッシャプレート7を摺動案内して移動させるガイドロッド6,6等のガイド装置に損傷が発生するおそれがなくなり、機械の破損を未然に防止することができ、その長寿命化を図ることができる。
【0025】
なお、前記実施の形態に係るサーボモータ制御装置Gは、射出装置1において加熱筒3内の溶融樹脂を金型Kに射出する射出スクリュ4を、伝動機構14,14、ねじ機構9a,9aを介して前進移動させる2つの電動サーボモータ11a,11bの回転を制御するサーボモータ制御装置として説明したが、本発明はこれに限らず、射出装置1において加熱筒3内に樹脂材料を可塑化して溶融樹脂を計量する時の前記射出スクリュ4の回転の制御やその計量時の背圧の制御を複数の電動サーボモータで行う場合にも適用することができる。また、型締装置における可動盤(可動部材)の駆動制御や金型内から成形品を突き出すエジェクタ装置のエジェクタピンの駆動制御を行う場合にも適用することができる。また、前記非特定サーボモータ11bが1つの場合を示したが、これに限らず、非特定サーボモータは2つ以上の複数個であってもよく、その場合、各非特定サーボモ−タにはスレーブサーボアンプや伝動機構を個々に対応して設ける。
【0026】
さらに、前記実施の形態に係るサーボモータ制御装置Gにおいては、コントローラ15の制御部15bが前記マスタサーボアンプ18とスレーブサーボアンプ19の各CPU20,24から出力される各モータ負荷率(負荷率)Pm,Psの偏差(|Pm−Ps│)にもとづいて、伝動機構14,14による特定、非特定サーボモータ11a,11bから射出スクリュ4への駆動力の伝達の異常を検出するようにしたが、これに限らず、各モータ負荷率Pm,Psの比率(Pm/Ps)が予め設定された許容値以上になったときに、前記伝達機構14,14の駆動力の伝達の異常を検出するようにしてもよく、また、前記ロータリエンコーダ11a1,11b1で検出された特定、非特定サーボモータ11a,11bの回転位置信号f1,f2から前記CPU20,24が算出した特定、非特定サーボモータ11a,11bの各回転速度(動作状態量)を前記制御部15bに出力し、それらの回転速度の偏差が所定値以上になったときに、前記伝達機構14,14の駆動力の伝達の異常を検出するようにすることもできる、
【0027】
また、前記実施の形態に係るサーボモータ制御装置Gは、インラインスクリュ方式の電動式射出成形機に適用した場合の例であるが、本発明は、これに限らず、充填シリンダ内に充填プランジャ(可動部材)が前後進自在に挿入された充填装置と、可塑化加熱筒内に可塑化スクリュ(可動部材)を回転自在に挿入された可塑化装置とを備え、可塑化装置の可塑化スクリュを回転させて樹脂材料を可塑化して溶融樹脂を充填シリンダの先端の樹脂溜まり部に供給し、該充填シリンダ内に溶融樹脂を計量し、該計量した溶融樹脂を充填プランジャの前進により金型内へ充填するようにしたプリプラ方式の電動式射出成形機に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば以下の優れた効果を奏する。
請求項1に係る電動式射出成形機のサーボモータ制御装置によれば、電動式射出成形機の可動部材を伝動機構を介して駆動する複数のサーボモータのうちの特定サーボモータが、コントローラの動作指令でマスタサーボアンプによりトルク制御で回転駆動されると共に、特定サーボモータ以外の非特定サーボモータが、マスタサーボアンプからスレーブサーボアンプに出力されるトルク指令信号にもとづいてトルク制御で回転駆動され、その際、前記特定、非特定サーボモータの定格電流に対して該特定、非特定サーボモータが出力する負荷電流の割合である負荷率が、それぞれ前記マスタサーボアンプ、スレーブサーボアンプで主、従状態量検出手段によって検出されて、それらの負荷率の偏差または比率が許容値以上となった場合に、前記コントローラによって表示器に異常が表示される構成とされているので、例えば、前記特定、非特定サーボモータのいずれか一方に対応する伝動機構のベルトが破断して、両サーボモータ間に駆動力、回転速度等の動作状態量の違いが生じた場合は、直ちに前記表示器によって前記伝動機構における異常を確実に見出して適切な対応処置を採ることができ、これにより機械の破損を未然に防止することができる。
【0029】
特に、特定サーボモータと非特定サーボモータの定格電流に対する負荷電流の割合である負荷率によって、各サーボモータの動作状態量を比較するので、各サーボモータの定格容量が異なる場合でも、各サーボモータの動作状態量の偏差を正確に算出することができて、伝動機構における異常を確実に見出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る電動式射出成形機のサーボモータ制御装置を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る電動式射出成形機のサーボモータ制御装置の作用を説明するフロー図である。
【符号の説明】
1 射出装置
4 射出スクリュ(可動部材)
7 プッシャープレート(可動部材)
8 ボールナット(ナット)
9 ボールねじ軸(ねじ軸)
10,12 タイミングプーリ(プーリ)
11a 電動サーボモータ(特定サーボモータ)
11a1,11b1 ロータリエンコーダ(回転位置検出器)
11b 電動サーボモータ(非特定サーボモータ)
13a,13b タイミングベルト(ベルト)
14 伝動機構
15 コントローラ
15a メモリ
15b 制御部
15c 時計機能(計時手段)
15d 比較制御手段
16 機械操作パネル
17 表示器
18 マスタサーボアンプ
19 スレーブサーボアンプ
20 、24 CPU
21,26 パワー部
22,27 CT(電流検出部)

Claims (1)

  1. 電動式射出成形機における可動部材の動作を指令するコントローラと、前記可動部材を伝動機構を介して駆動する複数のサーボモータと、該複数のサーボモータのうちの特定サーボモータに対応して設けられ、前記コントローラからの指令に従って、前記特定サーボモータの回転を制御するマスタサーボアンプと、前記特定サーボモータ以外の非特定サーボモータに対応して設けられ、該非特定サーボモータの回転を制御するスレーブサーボアンプとを備えたサーボモータ制御装置において、
    前記マスタサーボアンプには、前記特定サーボモータに対しトルク制御を行うと共に、前記スレーブサーボアンプに対しトルク指令信号を出力する主制御手段と、前記特定サーボモータの定格電流に対して該特定サーボモータが出力する負荷電流の割合である負荷率を検出する主状態量検出手段とが設けられ、
    前記スレーブサーボアンプには、前記トルク指令信号にもとづいて前記非特定サーボモータに対しトルク制御を行う従制御手段と、前記非特定サーボモータの定格電流に対して該非特定サーボモータが出力する負荷電流の割合である負荷率を検出する従状態量検出手段とが設けられ、
    前記コントローラには、前記主状態量検出手段が検出した前記負荷率と従状態量検出手段が検出した前記負荷率とを比較し、それらの偏差または比率が許容値以上となったときに表示器に異常を表示させる比較制御手段が設けられていることを特徴とする電動式射出成形機のサーボモータ制御装置。
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