JP4339416B2 - ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク状記録媒体、例えば光ディスクを再生するディスクプレーヤ装置等のディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報信号が記録され、この情報信号を光学ピックアップ装置により読み出すように構成された光ディスクが提案されている。この光ディスクは、ポリカーボネイトの如き合成樹脂材料により円盤状に形成されたディスク基板と、このディスク基板の一主面部に形成された信号記録面部とを有して構成されている。この信号記録面部には、アルミニウムの如き金属材料よりなる薄膜が、反射層として被着形成されている。
【0003】
このような光ディスクは、上記光学ピックアップ装置を備えたディスクプレーヤ装置に装着されることにより、該光学ピックアップ装置による情報信号の読み出しを行われる。
【0004】
上記ディスクプレーヤ装置は、上記光ディスクを上記光学ピックアップ装置に対向させた状態に保持して回転操作する回転操作機構を有している。すなわち、この回転操作機構及び上記光学ピックアップ装置は、上記光ディスクが装着されるディスク装着部を構成する。
【0005】
そして、上記ディスクプレーヤ装置は、上記光ディスクを上記ディスク装着部に装着させるためのディスクローディング機構を有している。このディスクローディング機構は、上記ディスクプレーヤ装置の外方側よりこのディスクプレーヤ装置を構成する外筐体に対して挿入操作された光ディスクを搬送して上記ディスク装着部に装着させるものである。
【0006】
上記ディスクローディング機構としては、いわゆるスロットイン方式のものが提案されている。このスロットイン方式のディスクローディング機構は、上記外筐体に形成されたスロットより挿入操作された光ディスクを、この光ディスクの主面部に沿う方向に上記ディスク装着部まで搬送して、このディスク装着部に装着部に対する位置決めを行うための位置決め部材を設けるとともに、この光ディスクの装着後には、該位置決め部材を該光ディスクより離間させる機構を設ける必要がある。
【0007】
このような位置決め部材及びこの位置決め部材を移動操作する機構を設けることにより、このディスクローディング機構は、装置構成が複雑化されている。
【0008】
また、従来、ディスクを外部からディスク記録再生装置内に搬送する手段としては、トレーによるものとローラーによるものの2つに大別できる。トレー方式とは、トレーというディスクを水平に載置する為の部材が装置外部に突出する様になっており、ディスクがトレーに載置され装置内部に引込まれるとディスクがトレーによりディスクチャッキング位置まで搬送され、チャッキングされる機構をもつ。この方式は比較的簡単な構造となり安価に実現できる為現在の主流であるが、装置をたて置き、即ちディスクが垂直となるような姿勢ではトレーからディスクが脱落してしまい、動作させることができない。
【0009】
また、トレーという部材が装置外に突出する為、使用者はトレーの突出する空間を常に確保しておかなくてはならない。これらは特に装置がコンピュータに搭載される場合において、使用者の不満となっていた。一方ローラー方式はディスクを主面部両側より一対のローラーで挟持し、ローラーを回転させることにより装置前面スロットより挿入されたディスクを装置内部に引込む機構を持つ。当機構はローラーの回転とチャッキング動作各々に動力が必要となり、またディスクの位置検出や各動作の開始/停止の為に複数の非接触センサが必要である為、装置が高価となってしまう。またローラー部の挟持摩擦によってディスクを搬送する為、スリップ等による動作不良やディスク信号面に対する傷等の悪影響の可能性など耐久性・信頼性上の問題点が指摘されており、ローラー等の部品に対しては厳しい品質管理が要求されていた。
【0010】
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、装置構成の簡素化、小型化、軽量化が可能となされ、消費電力の増加が抑えられ、特に、コンピュータに搭載する等、屋内用として構成されるディスクプレーヤ装置に適用して好適なディスク記録再生装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決し上記目的を達成するため、本発明によるディスク装置は、ディスクの周縁部を支持するディスク支持部材が配される互いに接近及び離反可能とされた一対のアームと、ディスクの周縁部に当接するディスク当接部材が配され、一対のアームより装置後方側でシャーシに回動支持されるディスク排出アームと、そのディスク排出アームの回動によって作動する検出スイッチと、一対のアーム又はディスク排出アームの動作によってディスクの移動を行うディスク移動機構と、ターンテーブルを昇降動作させてディスクのチャッキング及びその解除を行うエレベータ部材と、検出スイッチの作動により動作する操作モータと、その操作モータの動作によって回転駆動される操作カムギアと、を備え、ディスクの挿入からチャッキングまでのローディング時には、一対のアームとディスク排出アームとによってディスクが支持されて移動されるとともに、ディスク排出アームの回動により検出スイッチが作動して操作カムギア及びエレベータ部材の動作を介してチャッキング動作が開始され、ディスクのチャッキング解除から排出までのアンローディング時には、操作カムギア及びエレベータ部材の動作を介してチャッキングが解除された後、ディスク排出アームと一対のアームとによってディスクが支持されて装置本体から排出されるように構成したものである。
【0012】
このように構成される本発明によるディスク装置によれば、ディスクローディングトレーを用いない為装置の姿勢を限定することなく、またトレーの突出する空間を常に確保するような気遣いも不要となるので特にコンピュータに搭載され使用される場合においても使用者に不便を感じさせることが無い。また、ローラーを用いない為、厳しい部品品質管理も不要となり耐久性・信頼性が向上する。
そして本発明のディスク装置は、ディスクのローディング時には、アームとディスク排出アームとによってディスクが支持されて、移動されるとともに、ディスク排出アームの回動によって、ディスクのチャッキング動作を開始させる検出スイッチが作動し、ディスクのチャッキング動作が開始されて、ディスクのローディングが行われ、ディスクのアンローディング時には、ディスク排出アームとアームとによってディスクが支持されて、ディスクが装置本体から排出されることによりディスクのアンローディングが行われる構成としたことで、安価で簡潔な構成で確実なディスクの挿入・排出動作を行うディスク装置を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるディスク記録再生装置の実施の形態例を説明するに、本発明を光ディスクに記録された情報信号を再生するディスクプレーヤ装置に適用した例について以下の順序により説明する。
【0014】
〔1〕光ディスクの構成(図1)
〔2〕ディスクプレーヤ装置の外観構成(図1)
〔3〕ディスクプレーヤ装置の内部構成
(3−1)ディスク駆動、読取り機構(図2)
(3−2)ディスクローディング機構(図3)
(3−3)ディスク挿入スロット閉塞機構(図4)
〔4〕ディスクプレーヤ装置の動作
(4−1)光ディスクのローディング初期状態(図10)
(4−2)光ディスクのローディング操作(図11〜図16、図22〜図25)
(4−3)光ディスクのチャッキング(図8、図26)
(4−4)光ディスクのイジェクト操作(図17〜図21)
【0015】
〔1〕光ディスクの構成(図1)
光ディスクDは、ポリカーボネートの如き合成樹脂材料より、直径が例えば120mm程度の円盤状に形成されたディスク基板を有し、このディスク基板の中央部には、直径が例えば15mm程度のチャッキング孔dが穿設されている。
【0016】
このディスク基板の一方の面である主面部は、信号記録面となされており、このディスク基板が射出成形手段により成形されるときに、微細な凹凸、すなわち、ピットが形成される。このピットは、この光ディスクに記録されるディジタル信号化された情報信号に対応したものとなっている。この信号記録面上には、アルミニウムの如き金属材料よりなる反射層が被着形成されている。
【0017】
この光ディスクは、光学ピックアップ装置を用いて、他方の主面部である信号読取り面側より、ディスク基板を透して信号記録面に集光させた光束を照射し、また、この光束の信号記録面よりの反射光を検出することにより、情報信号の読取りが行えるように構成されている。
【0018】
〔2〕ディスクプレーヤ装置の外観構成(図1)
本例のディスクプレーヤ装置は光ディスクDのスロットイン方式であって、装置外観は、図1に示すように、後述するディスク駆動、読取り機構及びディスクローディング機構を内蔵できる大きさで前面側が開放された外筐体1と、この外筐体1の前面側開放部に嵌着されるフロントパネル2とから構成されている。
【0019】
この外筐体は、上面部に対して両側面部及び後面部を一体に形成した覆板部と底面板部とから形成され、フロントパネル2にはディスク挿入スロット3が水平方向に設けられており、このディスク挿入スロット3は、横幅寸法が光ディスクDの直径寸法よりやや大で、上下間隔を両側端部から中央方向に漸次大にした形状、例えば、上面側3aは上方へ、また、下面側3bは下方側へ円弧形状に形成され、光ディスクDを挿入するときに内面側にディスク周縁部のみが摺接し、ディスク信号記録面は摺接せず、損傷を防止するように考慮している。また、このフロントパネル2には、イジェクト操作する操作釦4と、停電時等にイジェクト操作部材を操作するドライバー等の工具を挿入する挿入孔5が設けられている。
【0020】
なお、外筐体1は板金より形成され、フロントパネル2は合成樹脂材料により成形されるが、外筐体1を合成樹脂材料により成形してもよく、またフロントパネル2を板金により形成してもよい。
【0021】
〔3〕ディスクプレーヤ装置の内部構成
(3−1)ディスク駆動、読取り機構(図2)
そして、このディスクプレーヤ装置は、図2に示すように構成されるディスク駆動、読取り機構11が備えられている。このディスク駆動、読取り機構11のベースシャーシ12は、ポリアセタール等の機械的強度がエンジニアリングプラスチックにより、ほぼ中央部が開放された四辺形枠状に成形されている。
【0022】
このベースシャーシ12の開放部、すなわち、開口部12aにベースシャーシ12と同材料により成形されるサブシャーシ13が昇降可能に嵌合されている。
【0023】
このサブシャーシ13には、金属板により形成されて光学ピックアップ装置14とターンテーブル15が搭載されたメカシャーシ16が、振動の伝達を防止するダンピング部材であるインシュレータ17を介して取付けられている。
【0024】
ターンテーブル15はスピンドルモータ18の駆動軸の先端側に取付けられてメカシャーシ16の前部側に位置されている。一方、光学ピックアップ装置14はターンテーブル15の後方側において、メカシャーシ16に配設された左右一対のガイド軸19a,19bに沿って前後方向、すなわち、ターンテーブル15に対して接離方向に移動される支持体20に取付けられ、この支持体20の移動はメカシャーシ16に搭載されている移動用モータ21の駆動により行われる。
【0025】
このように、光学ピックアップ装置14とターンテーブル15が搭載されたメカシャーシ16を取付けたサブシャーシ13は、前後面には突片13a,13bが突設されて上下方向のガイド孔13a1 ,13b1 が穿設されており、また、両側面には前後方向に所定間隔でボス13c1 ,13c2 及び13d1 ,13d2 が横方向に突設されている。
【0026】
一方、ベースシャーシ12には開口部12aの前後部に、サブシャーシ13の突片13a,13bに対応して上下方向の凹部12b,12cを形成して、この凹部12b,12cの下面側から上方へガイドボス12b1 ,12c1 を突設してある。また、このベースシャーシ12の開口部12aの両側部には、エレベータ部材22,23が前後方向に平行に摺動可能に配設されている。このエレベータ部材22,23は横断面が略逆L字状で垂直辺部22a,23aはそれぞれ開口部12aの両側部の内面側に対応し、この垂直辺部22aと23aには、前後方向に前述したサブシャーシ13の側面ボス13c1 ,13c2 と13d1 ,13d2 の間隔とほぼ等しい間隔で傾斜ガイド孔22a1 ,22a2 と23a1 ,23a2 を互いに逆方向に傾斜、すなわち、一方のエレベータ部材22においては、傾斜ガイド孔22a1 ,22a2 は後方へ低く傾斜し、他方のエレベータ部材23においては、傾斜ガイド孔23a1 ,23a2 は前方へ低く傾斜して形成されている。また、エレベータ部材22と23の水平辺部22bと23bには、前後部に前後方向に長い直線ガイド孔22b1 ,22b2 と23b1 ,23b3 が形成されてベースシャーシ12の上面側に突設された係合突子12d1 ,12d2 と12e1 ,12e2 に係合されて、これによりエレベータ部材22と23はベースシャーシ12に対して前後方向に平行に摺動可能に支持されている。
【0027】
このエレベータ部材22と23は、前端部上面にピン22cと23cが突設され、このピン22eと23eをベースシャーシ12の上面前部に、中央下面側に突設した軸24aにおいて回転可能に枢支されたエレベータアーム24の両端に係合することにより、このエレベータアーム24を介して連結されたこのエレベータアーム24を介して連動、すなわち、互いに逆方向に摺動するように構成されている。
【0028】
また、一方のエレベータ部材22の上面側、すなわち、水平辺部22bの後端部には、係合ピン22dが突設され、中央部の後方寄りには、前方へ低く傾斜する支持突部22eが突設されている。なお、この支持突部22eは後述するように省略してもよい。また、エレベータ部材22,23は、図示の例においては、垂直辺部22a,23aは水平辺部22b,23bの上面側に突出した形状に形成されているが、水平辺部22b,23bの上面側には全体にわたって偏平状、すなわち、垂直辺部22a,23aと水平辺部22b,23bが直角に接合された形状に形成してもよい。
【0029】
このように、ベースシャーシ12に形成され、エレベータ部材22,23が配設された開口部12aに前述したメカシャーシ16を取付けたサブシャーシ13を、前後面の突片13a,13bに穿設されたガイド孔13a1 ,13b1 をベースシャーシ12側の凹部12b,12cに突設されたガイドボス12b1 ,12c1 に嵌挿すると共に、両側面のボス13c1 ,13c2 と13d1 ,13d2 をエレベータ部材22と23の傾斜ガイド孔22a1 ,22a2 と23a1 ,23a2 に嵌挿係合させて嵌合する。
【0030】
この状態でエレベータ部材22,23をベースシャーシ12に対して前後方向に摺動することにより、サブシャーシ12はボス13c1 ,13c2 と13d1 ,13d2 に傾斜ガイド孔22a1 ,22a2 と23a1 ,23a2 に沿って押上げ、押下げ力が作用し、昇降動作される。
【0031】
このエレベータ部材22,23の摺動動作はベースシャーシ12の後部に備えた操作駆動機構25により操作される。この操作駆動機構25は、一方のエレベータ部材22の後端部に対応して軸支される操作カムギア26と操作モータ27とこのモータ軸に軸着されたウォーム28とこのウォーム28に噛み合うウォームホイール29とこのウォームホイール29の回転を操作カムギア26に伝達する中間ギア30とから構成されている。
【0032】
この操作駆動機構25の操作カムギア26は、下面側に前述した一方のエレベータ部材22の係合ピン22dが係合されるカム溝26aが形成されて、この操作カムギア26の正逆回転により一方のエレベータ部材22は前後方向に摺動動作される。この一方のエレベータ部材22の摺動動作はエレベータアーム24を介して他方のエレベータ部材23に伝達されるが、エレベータアーム24は中央の軸24aによる枢着部を中心に回転することにより他方のエレベータ部材23は一方のエレベータ部材22と相反する方向に摺動される。このエレベータ部材22と23の互いに相反する方向の摺動により、サブシャーシ13は前述したように昇降動作される。
【0033】
また、操作カムギア26の下面には、ベースシャーシ12の後部上面にカムギア26の下側に位置して備えられて操作モータ27の駆動回路を制御するリーフスイッチ31を一方側、すなわち、サブシャーシ13の上昇状態で操作する操作ピン26bが突設され、上面には、後述するディスクローディング機構を操作するローディングカム26cとイジェクトピン26dが突設されている。さらにこの操作カムギア26にはディスクローディング機構の最初動作時に操作されるトリガー部材32が所定範囲内で移動可能に取付けられて付勢部材33により一方向へ弾性付勢させて取付られて、カムギア26の回転によりリーフスイッチ31に対応するようになっている。
【0034】
このトリガー部材32は、小ブロック状に形成されて、上面側にイジェクト部材の突当てピン32aが突設され、下面側にリーフスイッチ31の操作ピン32bが突設されており、このトリガー部材32は操作カムギア26に形成されたガイド溝26eに移動可能に嵌挿されて付勢部材33としての圧縮コイルスプリングにより一方向、すなわち、前述した操作ピン26bから離間する方向に付勢させてある。
【0035】
このように構成されてベースシャーシ12に軸支されている操作カムギア26を停電や故障等の非常時に手動により回転操作できるように、ベースシャーシ12には手動操作部材34が備えられている。この手動操作部材34は、操作カムギア26に噛み合う平歯車部35aとこの平歯車部35aと一体のかさ歯車部35bから成る連動ギア35をベースシャーシ12に軸支し、また、この連動ギア35のかさ歯車部35bに噛み合うかさ歯車部36aを後端に取付け、先端に回転操作子36bを取付けた操作軸36をベースシャーシ12に前後方向に摺動可能に軸支すると共に前端部側に、操作軸36を常時、かさ歯車部36aが連動ギア35のかさ歯車部35bから離隔するように付勢する付勢部材36cとしての圧縮コイルスプリングを介裝して構成されている。
【0036】
また、ベースシャーシ12の上面前端部の両側部には、ディスク受け部12f,12gが一体に突設され、この上面12f1 ,12g1 は前述したフロントパネル2のディスク挿入スロット3の下面側3bの両側部の傾斜とほぼ等しい傾斜面に形成されて不織布等の摩擦抵抗の小さい柔軟なシート37a,37bが貼着されている。また、ベースシャーシ12の上面後端部の両角部には、後述するトップシャーシの取付け脚部12h,12iが突設されている。
【0037】
(3−2)ディスクローディング機構
【0038】
また、ディスクプレーヤ装置には、前述したディスク駆動、読取り機構11に対応して、この機構11に光ディスクDを装填、排出するディスクローディング機構41が備えられている。このディスクローディング機構41はベースシャーシ12の上面側に取付けられるトップシャーシ42の内面側に配設されており、このトップシャーシ42は板金により形成されている。なお、このトップシャーシ42もベースシャーシ12と同様にポリアセタール等の機械的強度が大のエンジニアリングプラスチックにより成形することができる。
【0039】
このトップシャーシ42は平面から見てベースシャーシ12とほぼ同大の平板状で先端部からやや後方寄りの両側の内面側に断面L字状の支持部42a,42bが前述したベースシャーシ12の取付け脚部12h,12iとほぼ等しい高さで対向して形成されている。
【0040】
このトップシャーシ42の内面側に備えられるディスクローディング機構41は、左右一対のクランプアーム(アーム)43,44とイジェクトアーム(ディスク排出アーム)45とイジェクトレバー46と、クランプアーム43,44を付勢する付勢部材47とイジェクトレバー46を付勢する付勢部材48とを有している。
【0041】
クランプアーム43,44は平面視略L字状で、一方のクランプアーム43の前後方向の垂直辺部43aは、他方のクランプアーム44の前後方向の垂直辺部44aより長尺に形成されて、後端部が前述した操作カムギア26の上面側に対向されるようになっており、他方のクランプアーム44の垂直辺部44aは、一方のクランプアーム43の垂直辺部43aのほぼ半分の長さに形成されている。また、一方のクランプアーム43の横方向の水平部43bは、垂直辺部43aの前端より所要間隔の後方位置から直角方向に延設され、他方のクランプアーム44の横方向の水平辺部44bは垂直辺部44aの前端から直角方向に延設されている。
【0042】
このクランプアーム43と44は、トップシャーシ42の内面側に、水平辺部43bと44bが前後方向に所要間隔を於いて対向して互いに横方向に摺動可能に配されるもので、両クランプアーム43,44の垂直辺部43a,44aの前端部には、内面側に前後方向に所要長さのガイド溝49a,50aが形成されたディスククランパ(ディスク支持部材)49,50が互いに横方向に対向して取付けられている。この前端部側のディスククランパ(以下、前側クランパという)49,50のガイド溝49a,50aの前後端部は、アール形状の前端ガイド部49a1 ,50a1と後端ガイド部49a2 ,50a2 として形成され、また、このガイド溝49a,50aの上下面の縁部はテーパ面に形成されている。
【0043】
また、クランプアーム43,44の垂直辺部43a,44aの後部側、すなわち、一方のクランプアーム43においては、ほぼ中間位置に、他方のクランプアーム44においては後端部に円形ガイド溝51a,52aが形成されたディスククランパ51,52がそれぞれ前述した前側クランパ49,50に対して光ディスクDの直径より小の寸法の間隔を置いて取付けられており、この後部側のディスククランパ(以下、後側クランパという)51,52も円形ガイド溝51a,52aの上下面の縁部はテーパ面に形成されている。
【0044】
クランプアーム43と44の水平辺部43bと44bのほぼ中央部の互いに対向する縁部、すなわち、一方のクランプアーム43の水平辺部43bにおいては前縁部、他方のクランプアーム44の水平辺部44bにおいては後縁部にそれぞれラック部43c,44cが形成されている。また、一方のクランプアーム43の垂直辺部43aの前端部の内縁側と他方のクランプアーム44の水平辺部44bの先端部には、互いに対向する突当部43dと44dを折曲形成して他方のクランプアーム44の突当部44dには不織布等の緩衝片53を貼着してあり、一方のクランプアーム43の垂直辺部43aの後端には前述した操作カムギア26のローディングカム26cに当接する作動ピン43eが突設され、他方のクランプアーム44の垂直辺部44aの後端部には後側クランパ52の前側に位置して係止爪片44eが突出形成されている。
【0045】
このように構成されるクランプアーム43,44は、トップシャーシ42の内面側に垂直辺部43a,44bに形成された支持爪片43f,44fと水平辺部43b,44bの元部と先端部の突設された支持ピン43g,44gをトップシャーシ42に形成した横長のガイド係合孔42c,42dと42e,42fに嵌挿係合して、互いに対向して横方向に摺動可能に取付けられ、前後方向に所要間隔を置いて対向する水平辺部43b,44bのラック部43c,44c間に、トップシャーシ42に植設された軸ピン54に軸支されたバランスギア55としてのピニオンが噛み合わされている。このクランプアーム43,44は、前部間には付勢部材47としての引張りコイルスプリングが張架されて、この付勢力により常時内側向に摺動付勢されて前述した突当部43dと44dが緩衝片53を介して突当てられており、この状態で前側クランパ49,50は光ディスクDの直径より狭い間隔で対向している。
【0046】
また、ディスクイジェクト操作部材のイジェクトアーム45は、先端部にディスク排出ピン57が取付けられてトップシャーシ42の内面側に、基端部において軸ピン58により、ディスク排出ピン(ディスク当接部材)57が、前述した他方のクランプアーム44の後側クランパ52に対して前後方向へ移動できるように回動可能に軸支されている。このイジェクトアーム45は、前方への回動において、トップシャーシ42の内面側に前述したクランプアーム43,44間に位置して取付けられるディスクチャッキング部材を逃げるように後方へ湾曲する形状に形成されており、ディスク排出ピン57には、前述した後側クランパ52の円形ガイド溝52aと同高さでディスクガイド溝57aが形成され、このディスクガイド溝57aも上下面の縁部はテーパ面に形成されている。
【0047】
また、このイジェクトアーム45の基端部側には、後述するイジェクトレバー46の係合孔に係合する係合ピン59が突設され、先端部寄りには、係合支持ピン60が突設されて、トップシャーシ42にイジェクトアーム46の軸支部を中心として形成された円弧状ガイド孔42gに嵌挿係合して、イジェクトアーム45は安定して回動されるようになっている。このイジェクトアーム45の回動による排出ピン57の移動軌跡上に前述した他方のクランプアーム44の係止爪片44eが、このクランプアーム44の内側への摺動状態において臨むようになっている。
【0048】
また、ディスクイジェクト操作部材のイジェクトレバー46は、後端部46aが前述した操作カムギア26の上面側においてリーフスイッチ31に対応され、前端部46bが前後したイジェクトアーム45と交差する長さに形成されている。このイジェクトレバー46の後端部46aは、弾性を保有する傾斜面に形成されて後端縁が垂直面46a1 に形成され、前端部46bには、イジェクトアーム45の係合ピン60が係合される鉤形係合孔すなわち、横長孔部と前方向孔部とから成る係合孔46cが形成されている。なお、イジェクトレバー46は、ばね機能を持たせるため本例ではばね特性の良いステンレス薄鋼板(SUS材)により形成されているが、他の弾性を保有する材質であればよく、また弾性部分の形状も限定されるものではない。このように形成されるイジェクトレバー46は、係合孔46cをイジェクトアーム45の係合ピン60に係合すると共に前端と後部寄りに突設された係合支持ピン61と62をトップシャーシ42に形成された前後方向の直線状ガイド孔42hと42iに嵌挿係合することによりトップシャーシ42に対して前後方向に摺動可能に支持されている。
【0049】
このイジェクトレバー46は、この内側縁のほぼ中央部とトップシャーシ42の後部との間に付勢部材48としての引張りコイルスプリングが張架されて、この付勢力により常時後方へ摺動付勢されている。
【0050】
このイジェクトレバー46を付勢する付勢部材48の付勢力は前述した操作カムギア26に備えられたトリガー部材32の付勢部材33の付勢力より小さくなっている。
【0051】
また、トップシャーシ42の内面側に前述したクランプアーム43,44間に位置して取付けられるチャッキング部材63は、下面側中央部にマグネット64を埋設したチャッキングプーリ65を枠体66の後半部に形成した円形開口66aに内面側から出没及び回転可能に嵌挿して構成されている。このチャッキング部材63のチャッキングプーリ65は上縁にはフランジ65aが形成され、下面側周縁部はテーパ面65bに形成されている。
【0052】
このチャッキング部材63は、トップシャーシ42の内面側の所定位置、すなわち、チャッキングプーリ65がベースシャーシ12側のターンテーブル15と対向する位置に枠体66において固定されている。この枠体66の下面側の前半部に前方へ低くなる傾斜面66bを形成して光ディスクDが挿入、排出時に接触されないようになっている。
【0053】
また、トップシャーシ42の前端部内面側には、ディスクガイドローラ部材67が備えられている。
このディスクガイドローラ部材67はローラ軸68に一対のガイドローラ69,70がディスク直径よりも若干小なる間隔で固定されており、このローラ軸68をトップシャーシ42に一対の付勢軸受部材71,72を介して取付けられている。
【0054】
このディスクガイドローラ部材67のガイドローラ69,70はゴム、弾性プラスチック材等の摩擦弾性材で形成されてローラ軸68に嵌挿固定され、このローラ軸68と一体的に回転されるようになっている。
【0055】
また、このガイドローラ69,70を固定したローラ軸68を軸支する付勢軸受部材71,72は、本例では、板ばねを略L字状に折曲し、垂直辺部に軸受孔を穿設して形成してあり、この軸受孔にローラ軸68の端部を回転可能に挿通して水平辺部をトップシャーシ42の外面側に表出させてその端部において固定することにより、ローラ軸68を弾性的に支持するようになっている。
【0056】
(3−3)ディスク挿入スロット閉塞機構
前述したフロントパネル2の内面側にはディスク挿入スロット3を光ディスクの挿入装填状態で閉塞するシャッター73が備えられて、ディスクの誤挿入を防止すると共にディスクの装填有無状態を視認できるようになっている。
【0057】
このシャッター73は板状で、左右一対の同方向に傾斜する傾斜ガイド孔74,75が形成され、内面側のほぼ中央には係合ピン76が内方に向けて水平に突出されている。このシャッター73は本例においては板金により形成されているが、機械的強度が大のプラスチック材により形成してもよく、このシャッター73の外面側はフロントパネル2の色彩と異なる色彩により着色してもよい。
【0058】
このシャッター73は、フロントパネル2の内面側に配して両傾斜ガイド孔74,75をフロントパネル2の内面側のディスク挿入スロット3の下側に突設された係合支持ピン77,78に係合し、この係合支持ピン77,78に対して両傾斜ガイド孔74,75が上端側において係合している状態でディスク挿入スロット3の下側に位置、すなわちディスク挿入スロット3を開放する部位に位置するようになっており、この状態を常時保持するように付勢部材79としての引張りコイルスプリングにより付勢されている。
【0059】
そして、このシャッター73の係合ピン76には、前述したベースシャーシ12側のエレベータ部材22と23を連動するようにその前端部において連結するエレベータアーム24の前部に垂直に突設された操作ピン80がシャッター73の付勢部材79による付勢側から当接させてある。この構成により、エレベータ部材22,23が前述したサブシャーシ13を下降させている状態から上昇させる動作におけるエレベータアーム24の回転に伴い操作ピン80がシャッター73の係合ピン76を押圧してシャッター73を付勢部材79の付勢力に抗して摺動させる。このシャッター73は、傾斜ガイド孔74,75が係合支持ピン77,78に沿って摺動されることにより、摺動されながら上昇し、サブシャーシ13が上限まで上昇された状態、すなわち、後述するディスクチャッキング状態になるとシャッター73も上限まで上昇されてディスク挿入スロット3を閉塞する。この状態ではエレベータ部材22,23の動作が停止されてエレベータアーム24も停止されることによりシャッター73は閉塞状態で保持される。
【0060】
また、この状態からエレベータ部材22,23がサブシャーシ13を下降動作すると、エレベータアーム24が逆回転されて操作ピン80によるシャッター73の係合ピン76の押圧を解除することになって、シャッター73は付勢部材79の付勢力により前述の場合と逆に摺動しながら下降されてディスク挿入スロット3を開放することになる。
【0061】
以上のように構成されるディスク駆動、読取り機構11とディスクローディング機構41とを合体する。すなわち、ディスク駆動、読取り機構11のベースシャーシ12上にディスクローディング機構41のトップシャーシ42をベースシャーシ12側の取付け脚部12h,12iとトップシャーシ42側の支持部42a,42bを介して重ね合せて結合する。
【0062】
これにより、トップシャーシ42側の一方のクランプアーム43の後端部とイジェクトレバー46の後端部がベースシャーシ12側の操作カムギア26の上面側に対応されてクランプアーム43の作動ピン43eが操作カムギア26のローディングカム26cの軌跡上に臨むと共にイジェクトレバー46の後端部46aの垂直面46a1 がイジェクトピン26e及びトリガー部材32の軌跡上に臨み、また、チャッキング部材63のチャッキングプーリ65がターンテーブル15の上方に対応し、ディスクガイドローラ部材67のガイドローラ69,70がベースシャーシ12側のディスク受け部12f,12gの上方に対応される。
【0063】
このようにベースシャーシ12とトップシャーシ42を合体した状態で前述した外筐体1内に嵌合して固定し、この外筐体1の全面側開放部にフロントパネル2を嵌着することにより、このフロントパネル2のディスク挿入スロット3はベースシャーシ12とトップシャーシ42の前端間に対応され、この状態でシャッター73に突設された係合ピン76がベースシャーシ12側のエレベータアーム24に突設された操作ピン80に係合される。
以上のようにして本例のディスクプレーヤ装置が構成される。
【0064】
〔4〕ディスクプレーヤ装置の動作
以上のように構成されるディスクプレーヤ装置の動作を説明する。
【0065】
(4−1)光ディスクのローディング初期状態
【0066】
図10に示すように、先の光ディスクの排出完了状態では、ディスクローディング機構41の両クランプアーム43,44は付勢部材47により内側へ付勢摺動されて前側クランパ49,50間及び後側クランパ51,52間は光ディスクDの直径より小さい間隔になっている。またイジェクトアーム45は前方へ回転されてディスク排出ピン57が他方のクランプアーム44の係止爪片44eの前縁側に当接され、後方への回動が規制された状態になっている。
また、この状態ではイジェクトレバー46の後端部46aの垂直面46a1 の当接位置には、操作カムギア26に摺動可能に取付けられ、付勢部材33によって付勢されたトリガー部材32の突当てピン32aが当接し、さらに、この状態のときトリガー部材32の下面に突設された操作ピン32bがリーフスイッチ31を前方へ押して接点を接触させ、駆動回路にディスク排出が完了であることを知らせている。
【0067】
(4−2)光ディスクローディング操作
【0068】
この状態で図1に示すように、フロントパネル2のディスク挿入スロット3より光ディスクDを挿入すると、光ディスクDは図10に示すように両クランプアーム43,44の前側クランパ49,50のガイド溝49a,50aに当接する。さらに所要の力Fをもって光ディスクDを挿入し続けると両クランプアーム43,44は前側クランパ49,50がディスク周縁部より受ける力により付勢部材47の付勢力に抗してそれぞれ外方へ摺動させられて図11に示す状態でクランプアーム43,44の移動量は最大になる。
【0069】
このクランプアーム43,44の移動によって、他方のクランプアーム44の係止爪片44eがイジェクトアーム45のディスク排出ピン57から外方へ離れ、後方への回動が規制しない状態となるが、このイジェクトアーム45と係合されているイジェクトレバー46を付勢している付勢部材48の付勢力よりもトリガー部材32を付勢している付勢部材33の付勢力を大きく設定されているため、イジェクトレバー46は後方への移動トリガー部材32により規制されて、イジェクトアーム45も後方への回動が阻止される。
【0070】
しかしながら、さらに光ディスクDに挿入力Fが加わると、図12に示すように光ディスクDはディスク排出ピン57に当接する位置まで移動される。この状態でイジェクトアーム45には付勢部材48の付勢力に加え、両クランプアーム43,44を付勢している付勢部材47の付勢力によって光ディスクDが装置内部へ引込まれようとする力がディスク排出ピン57からイジェクトアーム45を介して加わるようになる。この総合力はトリガー部材32を付勢している付勢部材33の付勢力より大きくなり、トリガー部材32は移動されて図13の状態となる。
【0071】
このとき、トリガー部材32下面の操作ピン32bは、検出スイッチであるリーフスイッチ31の接点の接触状態を解除し、これによりリーフスイッチ31が第1の状態とされ、駆動回路は光ディスクDが装置内に挿入されていることを検出し、操作モータ27への電力供給を開始して操作カムギア26を図5の矢印方向に回転させ始める。このようにして光ディスクDのチャッキング動作が開始されて、光ディスクDのローディングが行われる。
【0072】
この動作において、光ディスクDは、両クランプアーム43,44の後側クランパ51,52のガイド溝51a,52aにも当接して支持されて図14に示すようにディスクチャッキング位置への移動を完了しており、ディスク排出ピン57はイジェクトアーム45の後方への回転により光ディスクDと干渉しないディスク周縁部外位置への移動を完了している。
【0073】
この動作、すなわち、光ディスクDが挿入されてディスク排出ピン57に当接して支持された状態から後側クランパ51,52に当接支持されるように移行する動作においては、ディスク駆動、読取り機構11側の一方のエレベータ部材22の上面側に突設された支持突部22eが光ディスクDの周縁部を下側から支持して後側クランパ51,52側へ移行させる。これにより、光ディスクDは挿入時にディスク排出ピン57に当接されない場合でも、後側クランパ51,52側へ確実に安定して移行されることになる。
【0074】
このようにして、図14の動作状態から図15の動作に到るが、操作カムギア26の回転により、このカムギア26の上面の後述のように動作するイジェクトピン26dがイジェクトレバー46の後端部46aの下側に入り込むが、図29に示すようにイジェクトピン26dがイジェクトレバー46の弾性を保有する傾斜後端部46aを上方に持ち上げ、垂直面46a1 の対向位置へとイジェクトレバー46を動作させることなく移動される。
【0075】
(4−3)光ディスクのチャッキング
【0076】
図15から図16に至る動作において、光ディスクDのチャッキング動作が行われる。
【0077】
図15に示す動作状態では、ディスク駆動、読取り機構11のベースシャーシ12上においては、図25の状態であって、操作カムギア26の下面側のカム溝26aに係合された係合ピン22dによって一方のエレベータ部材22が後方へ摺動されて、この一方のエレベータ部材22の摺動と連動して他方のエレベータ部材23がエレベータアーム24を介して前方へ摺動される。この一方のエレベータ部材22の後方への摺動により支持突部22eは光ディスクDの周縁から離間される。このエレベータ部材22,23の摺動により図27に示すようにサブシャーシ13が、そのボス13c1 ,13c2 ,13d1 ,13d2 とエレベータ部材22,23側の傾斜ガイド孔22a1 ,22a2 ,23a1 ,23a2 との係合により上昇動作を開始する。
【0078】
そして、図23に示す状態を経て図24及び図26に示す状態に移行されて、サブシャーシ13に搭載されているターンテーブル15のディスク載置面の高さと、トップシャーシ42に取付けられたチャッキング部材63の下面側の高さと等しくなり、光ディスク上面側に位置するチャッキングプーリ65に埋設されたマグネット64の吸引力によって光ディスクDをターンテーブル15上にチャッキングする。
【0079】
このチャッキングが完了した図24すなわち、図16に示す状態により、一方のクランプアーム43の後端部の作動ピン43eが操作カムギア26のローディングカム26cに当接し始める。この操作カムギア26の回転により一方のクランプアーム43は付勢部材47の付勢力に抗して外方へ摺動され、またバランスギア55を介して他方のクランプアーム44も、一方のクランプアーム43と等しい移動量で外方に移動する。そして、図17に示す状態でクランプアーム43,44の移動量は最大となり、この当状態において前後側のディスククランパ49,50,51,52は光ディスクDと干渉しない位置まで離間しているので、光ディスクDはターンテーブル15のスピンドルモータ18の駆動力により回転が可能である。さらに、この状態では、操作カムギア26の下面に突設された操作ピン26bがリーフスイッチ31を後方に押圧し、前述したディスク排出完了状態とは反対側の接点を接触させて駆動回路にディスク装着を完了したことを知らせる。
そして、この状態で光学ピックアップ装置14により光ディスクDの読取りが行われる。
【0080】
(4−4)光ディスクのイジェクト操作
【0081】
光ディスクDの読取り終了後の光ディスクDの排出は次のように行われる。
【0082】
イジェクトボタン4等の操作により駆動回路にディスク排出の命令が指示されると、操作カムギア26が図17に示す状態によりディスクローディング時とは逆の回転を始め図16の状態を経て図15の状態になる。この図15の状態では前後側クランパ49,50,51,52は光ディスクDに当接し、光学ピックアップ装置14及びターンテーブル15が搭載されたサブシャーシ13は、前述した動作と逆動作により下降されている。
【0083】
この状態から操作カムギア26がさらに反対方向に回転すると操作カムギア26上のイジェクトピン26dがイジェクトレバー46の後端垂直面46a1 に当接し、このイジェクトレバー46を付勢部材48の付勢力に抗してディスク排出方向(前方)に摺動させる。このイジェクトレバー46の前方への摺動により、イジェクトアーム45を前方へ回転させ、ディスク排出ピン57が光ディスクDに当接して光ディスクDを前方、すなわち、ディスク排出方向に移動させる。
【0084】
この光ディスクDの移動に伴い両クランプアーム43,44も、付勢部材47の付勢力に抗しながら外方へ摺動しつつ、前側クランパ49,50のガイド溝49a,50aは光ディスクDの周縁部を案内している。
【0085】
また、操作カムギア26上のイジェクトピン26dはイジェクトレバー46を押圧し前方への摺動させ続け、図19の状態を経て図20にて光ディスクDは最大排出状態となる。このときの光ディスクDの最大排出位置は、使用者の利便性を考慮して装置外部に光ディスクDのチャッキング孔dが完全に露出する位置に設定している。
【0086】
図20に示す状態からさらに操作カムギア26が回転すると、図21に示すように操作カムギア26上のインジェクトピン26dはインジェクトレバー46の後端垂直面46a1から離間する。これにより、インジェクトレバー46は付勢部材48の付勢力により後方へ摺動し、そのためインジェクトアーム45も後方へ回転してディスク排出ピン57が他方のクランプアーム44の係止爪片44eの前縁側に当接して停止する。さらに、操作カムギア26は回転し、図10の状態となったところで前述のようにトリガー部材32の下面の操作ピン32bがリーフスイッチ31を前方へ押圧して接点を接触させ、そのリーフスイッチ31を第1の状態から第2の状態へ切り換え、駆動回路にディスク排出が完了したことを知らせる。これにより、光ディスクDのアンローディングが行われ、光ディスクDがフロントパネル2のディスク挿入スロット3から排出される。
【0087】
以上本発明の実施の形態例を説明したが本発明はこの例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部材構成形状等を変更できるものである。
例えば、光学ピックアップ装置及びターンテーブル等を搭載するシャーシとこれを昇降するエレベータ機構との係合関係は、エレベータ機構側にボスを設け、シャーシ側に傾斜ガイド孔又は溝を形成して係合するようにしてもよい。
また、このシャーシはベースシャーシに対して上下方向に回動可能に支持して、回動動作によりディスクチャッキングを行うようにしてもよい。
また、ディスクローディング機構のクランプアーム等の構成形状も装置に適合するように変更できるものである。
また、本発明は光ディスクに限ることなく他のディスク装置記録媒体の記録再生装置に適用できるものである。
【0088】
【発明の効果】
以上のように本発明によるディスク装置によれば、ディスクローディングをトレー等を用いることなく行えるため、装置の姿勢を限定することなく、またトレーの突出する空間を常に確保するような気遣いも不要となるので、特にコンピュータに搭載され使用される場合においても使用者に不便を感じさせることが無い。また、ローラーを用いない為、厳しい部品品質管理も不要となり耐久性・信頼性が向上する。
そして本発明のディスク装置は、ディスクのローディング時には、アームとディスク排出アームとによってディスクが支持されて、移動されるとともに、ディスク排出アームの回動によって、ディスクのチャッキング動作を開始させる第1の状態とされている検出スイッチが作動し、ディスクのチャッキング動作が開始されて、ディスクのローディングが行われ、ディスクのアンローディング時には、ディスク排出アームとアームとによってディスクが支持されて、ディスクが装置本体から排出されることにより検出スイッチが第2の状態とされてディスクのアンローディングが行われることを特有の構成とし、この構成は、安価で簡潔な構成で確実なディスクの挿入・排出動作を行うディスク装置を提供することができるという格別の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるディスク記録再生装置の一例の外観斜視図である。
【図2】図1に示す装置のディスク駆動、読取り機構部の一例の斜視図である。
【図3】図1に示す装置のディスクローディング機構部の一例の斜視図である。
【図4】図1に示す装置のフロントパネルの内面側斜視図である。
【図5】図2と図3に示す機構部を合体した状態の斜視図である。
【図6】図5に示す合体機構部の一部断面にした側面図である。
【図7】図2に示すディスク駆動、読取り機構部に備えられるエレベータ部材の斜視図である。
【図8】フロントパネルのシャッターとエレベータ部材との係合状態を示す縦断面図である。
【図9】フロントパネルのシャッターとエレベータ部材との係合状態を示す平面図である。
【図10】ディスクローディング機構部の初期状態を示す平面図である。
【図11】ディスクローディング機構部において光ディスクの挿入操作が開始された状態を示す平面図である。
【図12】ディスクローディング機構部における光ディスクの挿入操作の途中の状態を示す平面図である。
【図13】ディスクローディング機構部において光ディスクが挿入操作されたディスクイジェクトアームに対する操作が開始された状態を示す平面図である。
【図14】ディスクローディング機構において光ディスクがチャッキング位置に移動された状態を示す平面図である。
【図15】ディスクローディング機構部において光ディスクのチャッキング動作が行われている状態を示す平面図である。
【図16】ディスクローディング機構部において光ディスクのチャッキング動作が行われている状態を示す平面図である。
【図17】ディスクローディング機構部において光ディスクの排出操作が開始された状態を示す平面図である。
【図18】ディスクローディング機構部においてディスク排出アームが光ディスクの排出を開始した状態を示す平面図である。
【図19】ディスクローディング機構部においてディスク排出アームが光ディスクを排出している途中の状態を示す平面図である。
【図20】ディスクローディング機構部においてディスク排出アームが光ディスクを排出している途中の状態を示す平面図である。
【図21】上記ディスクローディング機構においてディスク排出アームが光ディスクの排出を完了した状態を示す平面図である。
【図22】ディスク駆動、読取り機構部において光ディスクのチャッキング動作が行われている状態の平面図である。
【図23】ディスク駆動、読取り機構部において光ディスクのチャッキング動作が行われている状態の平面図である。
【図24】ディスク駆動、読取り部において光ディスクのチャッキング動作が完了した状態の平面図である。
【図25】ディスク駆動、読取り機構部とディスクローディング機構部との光ディスクのチャッキング動作状態の断面図である。
【図26】ディスク駆動、読取り部との光ディスクのチャッキング完了状態の断面図である。
【図27】エレベータ部材と操作カムギアとの関連動作を説明する側面図である。
【図28】操作カムギアのトリガー部材とイジェクトレバーとの関連動作を説明する一部截断した側面図である。
【図29】操作カムギアとイジェクトレバーとの関連動作を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 外筐体、2 フロントパネル、3 ディスク挿入スロット、11 ディスク駆動読取り機構、12 ベースシャーシ、13 サブシャーシ、14 光学ピックアップ装置、15 ターンテーブル、22,23 エレベータ部材、25 操作駆動機構、26 操作カムギア、31 リーフスイッチ、32 トリガー部材、33 付勢部材、41 ディスクローディング機構、43,44 クランプアーム、45 イジェクトアーム、46 イジェクトレバー、47,48 付勢部材、49,50,51,52 ディスククランパ、57 ディスク排出ピン、67 ディスクガイドローラ部材、73 シャッター
Claims (3)
- ディスクの周縁部を支持するディスク支持部材が配される互いに接近及び離反可能とされた一対のアームと、
上記ディスクの周縁部に当接するディスク当接部材が配され、上記一対のアームより装置後方側でシャーシに回動支持されるディスク排出アームと、
上記ディスク排出アームの回動によって作動する検出スイッチと、
上記一対のアーム又は上記ディスク排出アームの動作によって上記ディスクの移動を行うディスク移動機構と、
ターンテーブルを昇降動作させて上記ディスクのチャッキング及びその解除を行うエレベータ部材と、
上記検出スイッチの作動により動作する操作モータと、
上記操作モータの動作によって回転駆動される操作カムギアと、を備え、
上記ディスクの挿入からチャッキングまでのローディング時には、上記一対のアームと上記ディスク排出アームとによって上記ディスクが支持されて移動されるとともに、上記ディスク排出アームの回動により上記検出スイッチが作動して上記操作カムギア及び上記エレベータ部材の動作を介して上記チャッキング動作が開始され、
上記ディスクのチャッキング解除から排出までのアンローディング時には、上記操作カムギア及び上記エレベータ部材の動作を介してチャッキングが解除された後、上記ディスク排出アームと上記一対のアームとによって上記ディスクが支持されて装置本体から排出される
ディスク装置。 - 上記ディスクのアンローディング時には、上記ディスクの中心孔が上記装置本体から露出する位置まで、上記ディスクが排出される
請求項1に記載のディスク装置。 - 上記一対のアームを互いに接近する方向へ付勢する付勢手段を有し、
上記ディスクのローディング時に、上記付勢部材の付勢力に抗して、上記ディスクが挿入される
請求項1に記載のディスク装置。
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