JP4323383B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
オンデマンド印刷に対する要求の高まりに伴い、高画質化と高速化に対応した現像剤が要求されている。特に、高速連続印刷ではトナーに対するストレスが強く、外添剤の埋め込みが生じやすい。外添剤の埋め込みにより流動性が低下すると、現像性や転写性が悪化し、画質を低下させる原因となる。
そこで、外添剤の埋め込みを防止するため、粒径の大きな外添剤を含有したトナーが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、粒径の大きな外添剤は、埋め込みが低減される反面、遊離しやすいという欠点を有し、スペーサーとしての役割を果たす外添剤が遊離したトナーは凝集力が強く、トナー同士の凝集は、流動性の悪化につながる。
一方、外添剤の遊離防止に対しては、外添剤をトナー表面に固着させる手段が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、外添剤を固着させるためには、トナー粒子に強い機械的衝撃を与える必要があるため、撹拌設備へのトナー融着やトナー形状の変化、トナーが粉砕されることによる粒度分布の変化や荷電制御剤等の脱離が発生し、均一な品質を備えたトナーの調製が困難である。
特開平6−332235号公報(請求項1) 特開平8−137123号公報(請求項1、〔0015〕、〔0016〕)
本発明の課題は、連続印刷においても外添剤の埋め込み及び遊離を防止することができ、良好な流動性を維持することができる静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤及び外添剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記荷電制御剤が負帯電性荷電制御剤及び正帯電性荷電制御剤であり、トナーと同極性の荷電制御剤と異極性の荷電制御剤の重量比(同極性の荷電制御剤/異極性の荷電制御剤)が3〜10であり、外添剤がBET比表面積が20〜30m2 /gの無機微粒子を含有してなる静電荷像現像用トナーに関する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、連続印刷においても外添剤の埋め込み及び遊離を防止することができ、良好な流動性を維持することができるという優れた効果を奏する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくとも、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤及び外添剤を含有するものであり、荷電制御剤として、負帯電性荷電制御剤及び正帯電性荷電制御剤を、外添剤として、BET比表面積の小さな無機微粒子を含有している点に大きな特徴を有する。従来、BET比表面積の小さな外添剤、即ち粒径の大きな外添剤により外添剤の埋め込みが防止されることは認識されている。しかしながら、BET比表面積の小さな外添剤は、埋め込みの防止に効果がある一方で、遊離しやすいという欠点を有する。特に、高速機での使用においては、攪拌によるトナーとキャリアとの衝突又はトナー同士の衝突により、トナー表面からの外添剤の遊離の発生がより顕著になる。通常、外添剤の遊離は、外添剤を強固にトナー表面に付着させることにより防止されると考えられるものの、高速機での使用のように、トナーに強いストレスがかかる条件下では、トナー粒子と外添剤の付着部分に過度に衝撃力がかかり、粒径の大きな外添剤であっても埋め込みが生ずることが判明した。
そこで、本発明者らが検討した結果、荷電制御剤として負帯電性荷電制御剤と正帯電性荷電制御剤とを併用し、さらに外添剤として特定のBET比表面積を有する無機微粒子(無機微粒子A)を組み合わせることにより、外添剤の埋め込みだけでなく遊離も防止されるという驚くべき効果が奏されることを見出した。このような効果が奏される理由の詳細は不明なるも、本発明では、外添剤が電気的なバランスによりトナー表面に適度に付着しているため、遊離が防止されるだけでなく、さらにトナーにストレスがかかる条件下においても、外添剤が「コロ」の如くトナー表面近傍を移動し、衝撃力が分散されるために埋め込みを防止する効果がより一層大きくなるものと推定される。
本発明において、無機微粒子AのBET比表面積は、20〜30m2 /gであり、好ましくは25〜30m2 /gである。なお、本発明において、BET比表面積は窒素吸着法により求められたものをいう。
無機微粒子Aの個数平均粒径は、80〜280nmが好ましく、100〜250nmがより好ましい。なお、本発明において、無機微粒子の個数平均粒径とは、無機微粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真から測定した、1000個の粒子の粒径の平均値をいう。
本発明において、無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等からなる微粒子が好ましく、これらの中では、帯電特性及び流動性の観点から、シリカ微粒子が好ましい。
また、シリカは、耐環境安定性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであるのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、本発明における疎水性シリカとしては、金属によりドープされたシリカや疎水化処理剤により表面処理されたシリカが挙げられるが、帯電安定性の観点から、金属によりドープされたシリカが好ましい。
金属によりドープされたシリカとしては、チタン、アルミナ及びそれらの酸化物からなる群より選ばれた少なくとも1種の金属によりドープされたシリカが好ましく、チタンによりドープされたシリカがより好ましい。
また、シリカを表面処理する疎水化処理剤、例えば、シリカに正帯電性を付与する疎水化処理剤としては、側鎖に窒素原子を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
側鎖に窒素原子を有するオルガノポリシロキサンは、例えば、オルガノポリシロキサンが有する側鎖の1種以上をアミノ基を有する基に置換することにより得られる。アミノ基を有する基としては、−R1 −NH−R2 −N(R3 2 、−R1 −N(R3 2 〔式中、R1 及びR2 はアルキレン基(好ましくは炭素数が1〜10、より好ましくは1〜5のアルキレン基)又はアリーレン基(好ましくは総炭素数6〜18のアリーレン基、より好ましくはフェニレン基)、R3 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、好ましくは水素原子を示す〕等が挙げられる。
なお、シリカ自体が負帯電性を示すことから、金属によりドープされたシリカも同様に負帯電性を示すが、さらに上記疎水化処理剤で表面処理することにより、正帯電性シリカとすることもできる。
一方、シリカに負帯電性を付与する疎水化処理剤としては、負帯電性シリカとしては、シリコーンオイル、ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、メチルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらの中では、シリコーンオイルが好ましい。
疎水化処理剤による表面処理方法としては、疎水化処理剤がシリカ微粒子表面に吸着する方法であれば特に限定されず、例えばシリカを混合槽で攪拌しつつ、疎水化処理剤を溶媒にて希釈した溶液を噴霧し、攪拌を続けながら槽内で一定時間加熱乾燥するなどの方法が挙げられる。疎水化処理剤の処理量は、シリカ微粒子の表面積当たり1〜7mg/m2 が好ましい。
無機微粒子Aの含有量は、外添剤による処理する前のトナー(以下、未処理トナーという)100重量部に対して、0.1〜3.0重量部が好ましく、0.3〜2.0重量部がより好ましい。
また、無機微粒子Aの外添剤中の含有量は、30重量%以上が好ましく、40重量%以上がより好ましく、50重量%以上がさらに好ましい。
本発明ではさらに、外添剤として、前記のBET比表面積の小さな無機微粒子Aに加えて、流動性及び帯電性の観点から、BET比表面積が好ましくは100〜200m2 /g、より好ましくは100〜180m2 /g、さらに好ましくは100〜150m2 /gの無機微粒子(無機微粒子B)が含有されていることが好ましい。
無機微粒子Bの個数平均粒径は、8〜25nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。
無機微粒子Bの含有量は、未処理トナー100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましく、0.3〜2重量部がより好ましい。
また、無機微粒子Aと無機微粒子Bの重量比(無機微粒子A/無機微粒子B)は、1/10〜10/1が好ましく、3/7〜7/3がより好ましい。さらに、無機微粒子Aと無機微粒子Bの総含有量は、外添剤中、50重量%以上が好ましく、60重量%以上がより好ましく、70重量%以上がさらに好ましい。
無機微粒子Bも、無機微粒子Aと同様にシリカ微粒子が好ましく、疎水化処理された疎水性シリカ微粒子がより好ましい。
本発明において、外添剤の総含有量は、未処理トナー100重量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましく、0.1〜3重量部がさらに好ましい。
負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS−31」(以上、オリエント化学工業社製)、「T−77」(保土谷化学工業社製)、「ボントロンS−32」、「ボントロンS−34」、「ボントロンS−36」(以上、オリエント化学工業社製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」(保土谷化学工業社製)等;銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属化合物、例えば「ボントロンE−81」、「ボントロンE−82」、「ボントロンE−84」、「ボントロンE−85」(以上、オリエント化学工業社製)等;ニトロイミダゾール誘導体;ベンジル酸ホウ素錯体、例えば、「LR−147」(日本カーリット社製)等が挙げられ、これらは単独であっても2種以上が併用されていてもよいが、これらの中では、帯電量及び帯電安定性の観点から、含金属アゾ染料が好ましい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−07」、「ボントロンN−09」、「ボントロンN−11」(以上、オリエント化学工業社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」、「ボントロンP−52」(以上、オリエント化学工業社製)、「TP−415」(保土谷化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(ヘキスト社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリエント化学工業社製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ−2001」、「PLZ−8001」(以上、四国化成社製)等が挙げられ、これらは単独であっても2種以上が併用されていてもよいが、これらの中では、環境安定性の観点から、ニグロシン染料及び4級アンモニウム塩化合物が好ましく、ニグロシン染料がより好ましい。
負帯電性荷電制御剤と正帯電性荷電制御剤の重量比は、トナーの帯電性によって異なるが、無機微粒子との帯電のバランスの観点から、トナーと同極性の荷電制御剤と異極性の荷電制御剤の重量比(同極性の荷電制御剤/異極性の荷電制御剤)は、3〜10であり、好ましくは4〜8である。
また、無機微粒子Aと荷電制御剤との好適な重量比は、無機微粒子の帯電性によって異なる。無機微粒子Aがトナーと同極性のものである場合、トナーと無機微粒子の電気的な付着力の観点から、トナーと同極性の無機微粒子Aと異極性の荷電制御剤の重量比(同極性の無機微粒子/異極性の荷電制御剤)は、1〜20が好ましく、3〜10がより好ましい。
なお、本発明のトナーの帯電性は、正帯電性トナー及び負帯電性トナーのいずれであってもよいが、結着樹脂が後述するポリエステルである場合、樹脂の極性の観点から、負帯電性トナーであることが好ましく、無機微粒子Aも負帯電性であることがより好ましい。
本発明における結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられるが、なかでも、ポリエステル及びスチレン−アクリル共重合体が好ましく、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルがより好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、50重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましく、100重量%が特に好ましい。
ポリエステルの原料モノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、式(I):
Figure 0004323383
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)
で表される化合物が含有されていることが好ましい。
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチログリコールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
式(I)で表される化合物の含有量は、アルコール成分中、5モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましく、100モル%が特に好ましい。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
さらに、アルコール成分及びカルボン酸成分には、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が適宜含有されていてもよい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの軟化点は95〜160℃、ガラス転移点は50〜75℃、酸価は1〜40mgKOH/g、水酸基価は3〜60mgKOH/gであることが、それぞれ好ましい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−B ベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。本発明のトナーは、黒トナー、カラートナー、フルカラー用トナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
さらに、本発明のトナーには、離型剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよいが、これらの添加剤は、結着樹脂、荷電制御剤及び着色剤と共に未処理トナー中に含有されていることが好ましい。
離型剤としては、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス等のポリオレフィンワックス、カルナウバワックス、はぜろう、密ろう、鯨ろう、モンタンワックス、ライスワックス等のエステルワックス、脂肪酸アミドワックス等のアミド系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられ。これらは単独であっても、2種以上が併用されていてもよい。離型剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、1〜10重量部がより好ましい。
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、荷電制御剤及び着色剤を含有した未処理トナーを外添剤により表面処理する工程を経て得られる。未処理トナーは、粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却後、ハンマーミル等を用いて粗粉砕し、さらにジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機により微粉砕し、旋回気流を用いた分級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に分級して得られる。
外添剤による未処理トナーの表面処理工程は、外添剤と未処理トナーとをヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機、V型ブレンダー等を用いる乾式混合法が好ましい。外添剤は、あらかじめ混合して高速攪拌機やV型ブレンダーに添加してもよく、また別々に添加してもよい。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は3〜15μmが好ましく、5〜10μmがより好ましい。
本発明のトナーは、磁性体微粉末を含有するものであるときには、単独で現像剤として用いられ、また磁性体微粉末を含有しないものであるときは、非磁性一成分用トナーとして、またはキャリアと混合して二成分系の現像剤として用いることができる。
本発明のトナーは、トナーへの負荷が大きい、高速で印刷・複写するプリンターや複写機等の電子写真装置において、その効果がより顕著に発揮され、線速が200mm/sec以上、より好ましくは300mm/sec以上、さらに好ましくは400mm/sec以上の高速機にも好適に用いることができる。
〔軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔ガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを、再度、速度10℃/分で昇温した際に、吸熱の最大ピーク温度以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移点とする。
〔酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1050g、フマル酸355g、ハイドロキノン(重合禁止剤)1g及びジブチルスズオキサイド(エステル化触媒)1.4gを窒素雰囲気下、常圧下、210℃で5時間反応させた後、減圧下210℃で反応させて樹脂Aを得た。得られた樹脂Aの軟化点は102.0℃、酸価は19.8mgKOH/g、ガラス転移点は58.0℃であった。
実施例1〜4及び比較例1〜6
結着樹脂として樹脂A100重量部、表1に示す荷電制御剤、着色剤としてカーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)6重量部及び離型剤としてポリオレフィンワックス「ハイワックスNP−105」(三井化学社製)2重量部をヘンシェルミキサーにて混合後、二軸混練機「PCM−45」(池貝社製)を用いてフィード量40kg/min、回転数200r/min、混練温度100℃で溶融混練した。得られた溶融混練物をジェットミルで微粉砕し、気流分級機で分級して、体積中位粒径(D50)が8.5μmの負帯電性の未処理トナーを得た。
得られた未処理トナー100重量部に対して、表1に示す外添剤を添加し、ヘンシェルミキサーにて180秒間攪拌後、目開き100μmの金網で篩って、負帯電性トナーを得た。
試験例
2リットル容のポリ瓶にトナー500gと直径1mmの鉄球800gをターブラーミキサーを用い、90r/minの回転数で1時間攪拌した。攪拌後、100メッシュ(目開き:150μm)の篩いにかけてトナーと鉄球を分離した。
攪拌前後のトナーの流動性及び遊離率を、以下の方法により、評価又は測定した。結果を表1に示す。
〔流動性〕
リングシェアテスター「Ring Shear Tester RST-01.pc 」(Dr.-lng. Dietmar Schulze社製)を以下の測定条件で用いて、粉体の剪断力を測定し、流動性を評価する。実用上、剪断力の差は1.2以下であることが好ましい。
(測定条件)
Measurement cell: MV10
Normal stress (pre-consolidation): 1200 Pa
Normal stress (shearing): 180 Pa, 570 Pa, 960 Pa
Number of shears: 4 (two at 180 Pa, one at 570 Pa and 960 Pa)
〔遊離率〕
炭素原子と測定対象である無機微粒子を構成する主要原子X(例えば、シリカの場合ケイ素原子)を分析対象原子として、微粒子測定装置「パーティクルアナライザPT1000」(横河電機株式会社製)を用い、以下の条件を1サイクルとして5サイクル繰り返し、外添剤で処理されたトナーの炭素原子と原子Xの発光スペクトルを測定する。また、スペクトルデータの解析ソフトとして、「トナー解析ソフト・バージョン2.00」(横河電機株式会社製)を用いる。原子Xの非同期発光スペクトルデータから得られる電圧と、総原子Xの発光スペクトルデータから得られる電圧を元に同ソフトにより、下記の計算式に従って、外添剤の遊離率(表中の単位は「個数%」)を算出する。
Figure 0004323383
微粒子測定の条件は、以下の通り。
1スキャンの炭素原子カウント数:500〜1500
スキャン数:8
トナー吸引装置:横河電機社製ローボリュームサンプラ「LV1000」
トナー吸引用チップ:エッペンドルフ社製チップ(グレード「100μl」)
トナー吸引用チューブ:ノートン社製タイゴンチューブ「R−3603」(チューブ内径φ6.35mm×長さ50mm)
フィルタ:コーニング社製フィルタ「ニュークリポア・メンブレンフィルター」(0.4μm)
Figure 0004323383
以上の結果より、実施例1〜4のトナーは、良好な流動性を有し、外添剤の遊離率も非常に低いことが分かる。
これに対し、比較例1〜6のトナーは、流動性が低く、特に、比較例1、4、5のトナーは外添剤の遊離率が高いことに起因しているものと推定される。
一方、比較例2、3、6のトナーは、外添剤の遊離率は実施例のトナーと同程度に低いものの、流動性の低下が著しいことから、外添剤の埋め込みが生じているものと推定される。実際に、試験後の比較例2、3、6のトナー表面を、電界放射走査型電子顕微鏡(SEM)「S−4000」(日立製作所製)を用い、3万倍の倍率で観察したところ、トナー表面に存在する外添剤粒子が少なくなっていた。従って、遊離率が低いことを考慮すると、SEM観察からも埋め込みが生じていることは明らかである。
なお、比較例1〜6のトナーにおいて外添剤の埋め込み又は遊離が生じる原因は以下のように推定される。
比較例1のトナーは、負帯電性荷電制御剤のみしか含有していないために、外添剤とトナー粒子が反発しやすく、外添剤の遊離が発生している。
比較例2、3のトナーは、正帯電性荷電制御剤を負帯電性荷電制御剤に対して過剰に含有しているために、外添剤の付着力が大きく、埋め込みが生じている。
比較例4のトナーは、負帯電性荷電制御剤を正帯電性荷電制御剤に対して過剰に含有しているために、外添剤とトナー粒子が反発しやすく、外添剤の遊離が発生している。
比較例5のトナーは、BET比表面積の小さすぎる外添剤が用いられているために、外添剤の付着力が小さく、外添剤の遊離が発生している。
比較例6のトナーは、BET比表面積の小さな外添剤が用いられていないために、埋め込みが生じている。
本発明の静電荷像現像用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (7)

  1. 結着樹脂、荷電制御剤、着色剤及び外添剤を含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記荷電制御剤が負帯電性荷電制御剤及び正帯電性荷電制御剤であり、トナーと同極性の荷電制御剤と異極性の荷電制御剤の重量比(同極性の荷電制御剤/異極性の荷電制御剤)が3〜10であり、外添剤がBET比表面積が20〜30m2 /gの無機微粒子とBET比表面積が100〜200m 2 /gの無機微粒子を含有してなる静電荷像現像用トナー。
  2. 負帯電性荷電制御剤が含金属アゾ染料を含有してなる請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 正帯電性荷電制御剤がニグロシン染料及び/又は4級アンモニウム塩化合物を含有してなる請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. BET比表面積が20〜30m 2 /gの無機微粒子がトナーと同極性であり、トナーと同極性の無機微粒子と異極性の荷電制御剤の重量比(同極性の無機微粒子/異極性の荷電制御剤)が1〜20である請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. BET比表面積が20〜30m 2 /gの無機微粒子がシリカ微粒子を含有してなる請求項1〜4いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  6. シリカ微粒子が金属によりドープされたシリカ微粒子である請求項5記載の静電荷像現像用トナー。
  7. トナーが負帯電性トナーであり、結着樹脂がポリエステルを含有してなる請求項1〜いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
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