JP4139246B2 - トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーの現像方式において、現像ロールと感光体等の静電潜像保持体が磁気ブラシ等を介して接触する接触現像方式に対し、高画質化の観点から、現像ロール上のトナーに電界を印加しながらトナーを静電潜像保持体へ飛翔させる非接触現像方式が提案されている。しかしながら、非接触現像方式では、現像効率が低く、キャリア又はトナー担持体等へのトナーの付着力の低減が必要とされる。
【0003】
このような課題は、トナーの帯電量を下げることで対応できるが、トナーの帯電量を下げるとトナー飛散が生じやすくなることから、粒径20〜100nm程度の大粒径無機微粒子の添加(特許文献1、特許文献2、特許文献3)やトナー間付着力の規定(特許文献4)、トナーの粒度分布や形状係数に関する検討(特許文献5、特許文献6)等のファンデアワールス力を下げる手法が種々検討されている。しかし、長期耐刷においては、なお画像濃度の低下やボイドの発生が見られ、その改善が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−15890号公報(請求項1、〔0008〕)
【特許文献2】
特開平8−227171号公報(請求項1)
【特許文献3】
特開平9−288369号公報(請求項1、〔0019〕)
【特許文献4】
特開平7−13386号公報(請求項1)
【特許文献5】
特開2000−214629号公報(請求項1)
【特許文献6】
特開平5−142859号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、非接触現像機を用いた長期耐刷においても、画像濃度低下やボイド発生が少ない高品質な画像を得ることができるトナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、非接触現像機による長期耐刷時における画像濃度低下及びボイドの発生防止を、従来検討されていなかった低比表面積(即ち大粒径)の無機微粒子を用い、かつその粒度分布により制御できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有し、無機微粒子が外添されてなるトナーであって、前記無機微粒子が、粒径が100〜583.9nmの粒子を50体積%以上含有し、BET比表面積が1〜40m2 /gである大粒径無機微粒子であるトナーに関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーは、粒径が100〜583.9nmの粒子を50体積%以上含有した無機微粒子(以下、大粒径無機微粒子という)が外添されている点に特徴を有する。
【0009】
無機微粒子の粒径は、100nm未満であると、画像濃度の低下が生じやすく、粒径が583.9nmを超えると、ボイドが発生しやすい。従って、無機微粒子のうち、外添剤としての機能を発揮する粒子の粒径は、100〜583.9nmであり、前記粒径を有する無機微粒子を、50体積%以上、好ましくは50〜95体積%、より好ましくは60〜80体積%含有した無機微粒子が、少なくとも1種外添されている。なお、ボイドとは黒ベタ印刷時に生じる白斑のことであり、遊離無機微粒子が感光体に付着し、トナー付着を妨げた結果、生じるものと考えられる。
【0010】
さらに、大粒径無機微粒子のBET比表面積は、本発明の効果が顕著となる観点から、1〜40m2 /gであり、好ましくは5〜35m2 /g、より好ましくは5〜20m2 /gである。なお、本発明において、BET比表面積は窒素吸着法により求められたものをいう。
【0011】
大粒径無機微粒子の変動係数は、本発明の効果と生産性の観点から、65%以下が好ましく、10〜65%がより好ましく、20〜45%が特に好ましい。
【0012】
大粒径無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の微粒子が挙げられ、これらの中では、本発明の効果がより効果的に得られる点から、シリカ及びチタニアが好ましく、シリカがより好ましい。特に、シリカの中でも、本発明の効果がより顕著に発揮される観点から、酸化チタンドープシリカ、アルミナドープシリカ及び酸化チタン・アルミナドープシリカが好ましく、酸化チタンドープシリカがより好ましい。
【0013】
さらに、大粒径無機微粒子には、耐環境安定性の観点から、疎水化処理が施されているのが好ましい。疎水化の方法は特に限定されず、疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン、n−ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルシロキサン、シリコーンオイル、メチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、これらの中ではヘキサメチルジシラザン、n−ブチルトリメトキシシラン及びジメチルジクロロシランが好ましい。疎水化処理剤の処理量は、シリカの表面積当たり1〜7mg/m2 が好ましい。
【0014】
以上に説明した、粒径が100〜583.9nmの粒子を50体積%以上含有した大粒径無機微粒子の含有量は、外添剤で処理する前のトナー(未処理トナー)100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜3重量部がより好ましい。
【0015】
これらの構成により本発明の効果が得られる理由は定かではないが、トナーとトナー担持体等とのファンデアワールス力を、特定分布の大粒径無機微粒子を添加することで均一的に制御でき、かつ大粒径無機微粒子のBET比表面積を特定の範囲に規定することにより非接触現像方式に係るストレスによる大粒径無機微粒子の埋め込みと脱離が微妙にバランスされるなどの種々の要因が合わさった結果と考えられる。
【0016】
なお、本発明における大粒径無機微粒子による効果を損なわない範囲で、トナーの外添剤として他の公知の無機微粒子や有機微粒子が併用されていてもよい。特に、BET比表面積が40m2 /gを超える小粒径無機微粒子、好ましくは50〜200m2 /gの小粒径無機微粒子を本発明の大粒径無機微粒子と併用することにより、トナーの流動性が良好となり、本発明の効果がより顕著に発揮される。
【0017】
小粒径無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の微粒子が挙げられ、これらの中では、本発明の効果がより効果的に得られる点から、シリカ及びチタニアが好ましく、シリカがより好ましい。
【0018】
小粒径無機微粒子の含有量は、大粒径無機微粒子100重量部に対して、10〜400重量部が好ましく、50〜300重量部がより好ましい。
【0019】
本発明における結着樹脂としては、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、ハイブリッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられ、特に限定されないが、これらの中では、着色剤の分散性及び転写性の観点から、ポリエステル及びハイブリッド樹脂が好ましく、ポリエステルがより好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、50〜100重量%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。
【0020】
なお、ハイブリッド樹脂とは、ポリエステル等の縮重合系樹脂成分とビニル系樹脂等の付加重合系樹脂成分とが部分的に化学結合した樹脂をいい、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーから得られたものであっても、さらに2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
【0021】
ポリエステルの原料モノマーとしては、2価以上の多価アルコールからなるアルコール成分と、2価以上の多価カルボン酸化合物からなるカルボン酸成分が挙げられる。
【0022】
アルコール成分には、帯電性及び耐久性の観点から、式(I):
【0023】
【化1】
Figure 0004139246
【0024】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合物が含有されていることが好ましい。
【0025】
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチログリコールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
【0026】
式(I)で表される化合物のアルコール成分中の含有量は、5モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは100モル%が望ましい。
【0027】
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0028】
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、さらには減圧下、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
【0029】
ポリエステルの軟化点は、定着性及び耐久性の観点から、95〜160℃が好ましく、ガラス転移点は、50〜85℃が好ましい。
【0030】
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明において、トナーは黒トナー、カラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
【0031】
本発明のトナーには、荷電制御剤、離型剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を適宜用いられていてもよい。
【0032】
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤及び含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等の負帯電性荷電制御剤が挙げられる。本発明のトナーの帯電性は正帯電性及び負帯電性のいずれであってもよく、正帯電性荷電制御剤と負帯電性荷電制御剤とが併用されていてもよい。
【0033】
離型剤としては、カルナウバワックス、ライスワックス等の天然エステル系ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石炭系ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して含有されていてもよい。
【0034】
本発明のトナーは、未処理トナーと外添剤とをヘンシェルミキサー等を用いて混合する表面処理工程を経て得られる。未処理トナーの製造方法は、混練粉砕法、乳化転相法、重合法等の従来より公知のいずれの方法であってもよいが、製造の容易な点から混練粉砕法が好ましい。なお、混練粉砕法による粉砕トナーの場合、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができ、乳化転相法では、結着樹脂、着色剤等を有機溶剤に溶解又は分散後、水を添加する等によりエマルジョン化し、次いで分離、分級して製造することができる。トナーの体積平均粒径は、3〜15μmが好ましい。
【0035】
本発明のトナーは、大粒径無機微粒子の付着力の調整により本発明の効果をより高めるため、結着樹脂成分由来の物質、ステアリン酸等の各種添加剤等の数平均分子量が500以下の物質、好ましくは結着樹脂成分由来の物質の含有率が、トナー中、1〜4%であるのが好ましく、1.5〜3%がより好ましい。なお、トナーに含まれ得る数平均分子量が500以下の結着樹脂成分由来の物質としては、例えば、原料モノマー、そのオリゴマー成分等が挙げられる。
【0036】
本発明のトナーは、トナー担持体等とのファンデアワールス付着力が低く、かつ耐久性に優れているため、トナー担持体から、感光体等の静電潜像保持体へトナーを飛翔させて現像する非接触現像用トナーとして用いることにより、本発明の効果がより顕著に発揮される。
【0037】
また、本発明のトナーは、一成分現像法、二成分現像法のいずれにも用いることができるが、よりトナー比重の軽い非磁性トナーとして用いることにより本発明の効果がより顕著に発揮される。従って、非磁性一成分現像用トナー、二成分現像用非磁性トナーとして用いることが好ましい。なお、本発明において、非磁性トナーとは、常磁性体、反磁性体又は飽和磁化が10Am2 /kg以下、好ましくは2.5Am2 /kg以下の磁性体をいう。
【0038】
【実施例】
〔粒径〕
エタノール80gに無機微粒子4gを分散させながらガラス瓶「M−140」(柏洋硝子(株)製)に入れ、10分間超音波にかけた後、以下の測定条件にて、無機微粒子の粒径をレーザービーム式粒度分布測定装置「LB500」(HORIBA社製)で測定する。
(測定条件)
反復回数:50
粒子径基準:体積
試料屈折率:1.450−0.000i
分散媒屈折率:1.330
試料濃度:1.1〜3.1V
【0039】
〔BET比表面積〕
窒素吸着法により測定する。
【0040】
〔変動係数〕
レーザービーム式粒度分布測定装置「LB500」(HORIBA社製)で測定された値を用い、下記式より求める。
変動係数(%)=算術標準偏差/体積平均中位粒径×100
【0041】
〔数平均分子量が500以下の物質の含有率〕
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により分子量分布を測定する。
トナー30mgにテトラヒドロフラン10mlを加え、ボールミルで1時間混合後、ポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター「FP−200」(住友電気工業(株)製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
分子量分布測定溶離液としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させ、試料溶液100μlを注入して測定を行う。分子量が500以下の物質の含有率(%)は、RI(屈折率)検出器により得られたチャートの該当領域の面積%として算出する。なお、分析カラムには「GMHLX+G3000HXL」(東ソー(株)製)を使用し、分子量の検量線は数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成する。
【0042】
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1225g、ポリオキシエチレン(2.0)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン488g、テレフタル酸324g、ドデセニル無水コハク酸469g、無水トリメリット酸240g及び酸化ジブチル錫(エステル化触媒)4gを窒素雰囲気下、常圧下、230℃で8時間反応させた後、さらに減圧下で反応させて樹脂Aを得た。得られた樹脂の軟化点は146℃、酸価は18mgKOH/g、ガラス転移点は62℃であった。
【0043】
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1225g、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン488g、テレフタル酸470g、ドデセニル無水コハク酸161g、無水トリメリット酸149g及び酸化ジブチル錫(エステル化触媒)4gを窒素雰囲気下、常圧下、230℃で8時間反応させた後、さらに減圧下で反応させて樹脂Bを得た。得られた樹脂の軟化点は148℃、酸価は6mgKOH/g、ガラス転移点は63℃であった。
【0044】
実施例1〜6、比較例1〜3(実施例1〜4は参考例である)
表1に示す結着樹脂100重量部、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)7重量部、荷電制御剤「T−77」(保土谷化学工業社製)1重量部及びポリプロピレンワックス「NP−055」(三井化学社製)1重量部を、ヘンシェルミキサーにより混合し、二軸押出機により溶融混練した後、得られた混練物を空気中で冷却、粗粉砕、微粉砕した後、分級し、体積平均粒径が8μmの未処理トナーを得た。
【0045】
得られた未処理トナー100重量部に対し、表1に示す無機微粒子0.5重量部と疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製)0.9重量部を添加し、ヘンシェルミキサーにより攪拌混合して、非磁性トナーを得た。なお、用いた無機微粒子の粒度分布を表2に示す。なお、表2に示す無機微粒子は市販無機微粒子をヘンシェルミキサーで解砕した後、気流搬送によりサイクロンで粗粒を除去し、ホソカワミクロン社製のゴアテックス集塵フィルターを用いて捕集して得たものである。
【0046】
試験例
電子写真装置「MICROLINE 703N」(沖データ社製)における、感光体と現像スリーブのギャップを80μmに改造し、非接触現像方式とした装置に、トナーを実装し、1万枚までは印字率10%の画像を、1万枚から10万枚までは印字率2%の画像を連続して印字し、以下の方法に従って、画像濃度維持率とボイド発生率を求めた。結果を表1に示す。
【0047】
〔画像濃度維持率〕
1万枚目と10万枚目の画像を反射濃度計「RD−915」(マクベス社製)にて光学反射密度を測定し、1万枚目の画像濃度(OD1 )に対する10万枚目の画像濃度(OD10)の比率(OD10/OD1 ×100)を求める。
【0048】
〔ボイド発生率〕
10001枚目から10010枚目の画像の黒ベタ上に生じた白斑をボイドとして、10枚当たりのボイドの数を測定する。
【0049】
【表1】
Figure 0004139246
【0050】
【表2】
Figure 0004139246
【0051】
以上の結果より、所望の粒度分布、BET比表面積を有する無機微粒子を用いた実施例のトナーは、比較例のトナーと対比して、耐刷試験後も十分な画像濃度を維持することができ、かつボイド発生率も小さいことが明らかである。
特に、酸化チタンドープシリカを使用した実施例5、6では、画像濃度維持率が高く、ボイドの発生が非常に少なくなっている。これは、シリカに酸化チタンをドープすることで、粒子の比重が適度なものとなり、無機微粒子の外添処理工程において、より効果的なトナーへの付着が可能となり、遊離物を低減することができるためと推定される。
【0052】
【発明の効果】
本発明により、非接触現像機を用いる長期耐刷においても、画像濃度低下やボイド発生が少ない高品質な画像を得ることができるトナーを提供することができる。

Claims (4)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有し、無機微粒子が外添されてなるトナーであって、前記無機微粒子が、粒径が100〜583.9nmの粒子を50体積%以上含有し、BET比表面積が1〜40m2 /gである酸化チタンドープシリカ及びBET比表面積が40m 2 /gを超える小粒径無機微粒子であるトナー。
  2. 酸化チタンドープシリカの粒度分布の変動係数が65%以下である請求項1記載のトナー。
  3. 数平均分子量が500以下の物質の含有率が、トナー中、1〜4%である請求項1又は2記載のトナー。
  4. 非接触現像用トナーとして用いられる請求項1〜いずれか記載のトナー。
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