JP4313528B2 - 露光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ等に使用されるディスプレイパネルの製造において、ガラス基板等の露光対象ワークピースの面上にフォトマスクの回路パターンを転写形成するための露光装置に関し、特に、簡単な構成により、フォトマスクをマスクホルダに適切に吸着保持させることのできるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)は旧来のCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレに比べて厚さおよび重量を小さくできるので、カラーテレビ、OA機器等のディスプレイ装置として広く使用されている。最近では、液晶ディスプレイの縦横サイズの大型化もますます進んでいる。
【0003】
例えば、液晶ディスプレイパネルを製造するために使用される基板露光装置は、フォトマスクの微細な回路パターンをガラス基板上に投影、転写するものであり、大別して、プロジェクション方式によるものと、プロキシミテイ方式によるものとがある。プロジェクション方式は、レンス゛またはミラーを介してガラス基板上にマスクパターンを投影する方式であり、プロキシミテイ方式は、フォトマスクとガラス基板との間に微小なプロキシミティギャップを設けて、マスクパターンをガラス基板上に転写する方式である。プロキシミテイ方式の基板露光装置は、プロジェクション方式による基板露光装置に比べて解像性能が低いが、露光光照射用光学系の構造が非常に簡単で済み、スループットが高く、優れたコストパフォーマンスを実現できるものである。
【0004】
プロキシミテイ方式の基板露光装置においては、フォトマスクを、その下方に保持されるガラス基板に対して平行に且つ所定の微小なプロキシミティギャップを空けた状態に、マスクホルダに適切に保持させることが重要である。つまり、サイズの小さなフォトマスクは、露光用開口をその中央部に形成したマスクホルダの上面に、実質的な問題なく載置保持することができるが、一方、サイズの大きなフォトマスクにあっては、自重が大きいため、前記マスクホルダの上面に載置した場合には、その中央部が下方に撓むことになる。この撓み量は、フォトマスクの、厚みに対する縦横サイズが大きくなる程大きくなる。このようにフォトマスクが撓むと、前記プロキシミティギャップが所定値より小さくなり、このため、次のような不都合が生じることになる。すなわち、前記ガラス基板の上面(すなわち、前記フォトマスクにおける回路パターン形成面に対向する方の面)にはフォトレジスト膜が形成されているが、前記フォトマスクが大きく下方に撓むと、該フォトマスクの中央部と周縁部とでは、プロキシミティギャップが不均一となる。また、極端な場合、前記フォトマスクの中央部がフォトレジスト膜に接して、汚れたり、その回路パターンが剥がれたりすることがある。その結果、前記ガラス基板に対する回路パターンの焼き付けが適切に行われないことになる。
【0005】
上記のようなフォトマスクの下方撓みを解消するための技術として、次のようなものが提案されている。すなわち、この提案された技術によると、フォトマスクは、片持式のマスク搬送アームを介して、下方に開口した略矩形箱状のマスクホルダの下方まで搬送され、該マスクホルダの下端面に押圧され、しかる後、真空吸着によってマスクホルダに保持される。そして、真空源に連結された吸気パイプを介して前記マスクホルダの内部空間を適切な負圧に制御することによって、前記フォトマスクは、下方への撓みが補正されるよう上方に吸引される。こうして、前記フォトマスクは、その下方のガラス基板と平行に且つ所定のプロキシミティギャップをもって、マスクホルダに保持され、その結果、回路パータンの適切な焼き付けが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記提案された技術にあっては、フォトマスクを搬送するための前記マスク搬送アームが、片持式であるので、下方に撓み易く、フォトマスクをマスクホルダの下端面に押し付ける際に、マスク搬送アームが相当撓むことになる。また、前記マスク搬送アームは、フォトマスクの回路パターンの無い縁部においてこれを支持するので、フォトマスクもその中央部が下方に撓むことになる。このようなマスク搬送アームの撓みおよびフォトマスクの撓みにより、前記マスク搬送アームによって搬送されてきたフォトマスクを、マスクホルダの下端面に対して正確に平行に押し付けることが難しかった。従って、従来にあっては、フォトマスクをマスクホルダの下端面に適切な状態に吸着保持させることが困難であった。また、前記マスクホルダに対するフォトマスクの水平方向の位置調整は、エアシリンダ等によってフォトマスクを押して行っていたので、精密な位置調整が難しかった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、簡単な構成により、フォトマスクをマスクホルダに適切に保持させることのできる露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、アライメントステージユニットにおいて、露光対象ワークピースとして露光チャックに保持された基板と、前記露光チャックの直ぐ上方にてマスクホルダに保持されたフォトマスクとの間に所定のプロキシミティギャップを確保する制御を行って、前記基板に対する露光処理を行う露光装置であって、前記露光チャックの外周縁部に等間隔で設けられていて、該外周縁部から常時上方に突出した、それぞれが緩衝機能を有する複数の一時支持部材と、フォトマスクを前記アライメントステージユニットに搬送し、前記緩衝機能を有する複数の一時支持部材上に載置する搬送手段であって、前記複数の一時支持部材によって前記フォトマスクの外周縁部を下から支持させるように載置するものと、等角度間隔で相互離隔した状態に、前記露光チャックの下面側に連結された3つのZ軸方向駆動機構であって、それぞれ独立に制御可能に、前記マスクホルダに接近、退却する方向であるZ軸方向に、前記露光チャックを駆動可能であり、これにより、前記複数の一時支持部材によって支持された前記フォトマスクが前記マスクフォルダの下端面と平行になるように前記露光チャックを駆動可能なものと、前記露光チャックを、X、Y、閘軸方向にそれぞれ駆動するX、Y、閘軸方向アラインメントステージと、を具備した露光装置を提供する。
この発明によれば、前記搬送手段が、選択されたフォトマスクをアライメントステージユニットに搬送して、露光チャックに設けられた複数の緩衝機能を有する一時支持部材上に載置する。このとき、複数の一時支持部材によってフォトマスクの外周縁部を支持するようにしているため、回路パターンが形成されていない該フォトマスクの外周縁部を支持することで、フォトマスクパターンを傷つけることがない。そして、前記X、Y、閘軸方向アラインメントステージを介して、前記露光チャックをX、Y、閘軸方向に適宜駆動してフォトマスクの搬送ズレを補正し、さらに、3つのZ軸方向駆動機構を独立に駆動制御する構成からなることにより、複数の一時支持部材によって支持された前記フォトマスクが前記マスクフォルダの下端面と平行になるように制御することで、フォトマスクがマスクホルダに対して平行になるように水平姿勢の補正を行った状態で該フォトマスクをマスクホルダにて保持させるようにすることができる。そして、前記3つのZ軸方向駆動機構のすべてを同時に駆動して、露光チャックをマスクホルダに接近させることで、前記一時支持部材上のフォトマスクをマスクホルダに押圧する。このとき、前記一時支持部材は、その緩衝機能によってフォトマスクをマスクホルダに対してソフトに押圧でき、その結果、該フォトマスクが前記マスクホルダにスムーズに吸着保持される。このように、前記露光チャックに設けられた複数の一時支持部材上に載置したフォトマスクを、前記3つのZ軸方向駆動機構を介してZ軸方向に駆動することで、マスクホルダに適切に保持させることができ、また、前記X、Y、閘軸方向アラインメントステージおよび3つのZ軸方向駆動機構の駆動によりフォトマスクの搬送ズレやマスクホルダに対する傾斜補正を行うことができるので、従来技術ではフォトマスク位置調整用に個別に設けられていたエアシリンダ等が不要になり、構成的にも簡単なものとなる。
上記装置において、前記複数の一時支持部材は複数のエアシリンダであり、前記搬送手段は、前記フォトマスクを該複数のエアシリンダのピストンロッドの上端に載置するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に従って詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係るプロキシミティ露光装置の要部を示す正面図である。また、図2は、同装置の要部の全体を概略的に示す平面図である。上述のように、プロキシミティ露光装置は、マスクホルダに保持されたフォトマスクと、露光対象ワークピースとして露光チャックに保持された基板との間に所定のプロキシミティギャップが維持されるようプロキシミティギャップ制御を行って、前記基板に対する露光処理を行う装置である。
【0010】
図2から明らかなように、マスク搬送アーム2は、従来例と同様に、平面図で見た場合略コ(U)字状の片持式のアームであり、その開口側の自由端部(すなわち、平行に対向した2本のアーム部の先端部分)の上面でフォトマスク4を載置支持するものである。この場合、前記マスク搬送アーム2は、フォトマスク4の回路パターン形成領域外の外周縁部においてこれを支持する。このようにフォトマスク4を支持したマスク搬送アーム2は、フォトマスク4を所定のアライメントステージユニットALに搬送するために、例えばX方向に移動する。また、基板搬送アーム6は、露光対象ワークピースであるガラス基板5をアライメントステージユニットALに搬送するために、例えばY方向に移動する。
【0011】
図1に示すように、前記アライメントステージユニットALは、露光チャック8と、下方に開口した略矩形箱状のマスクホルダ10などを具えてなり、該マスクホルダ10は露光チャック8の直ぐ上方に位置している。前記マスクホルダ8の上端は、例えば透光性を有するガラス板などの上蓋8aによって塞がれている。
【0012】
前記基板搬送アーム6(図2)によって搬送されてきたガラス基板5は、その非露光面(この場合、下面)において、前記露光チャック8上に載置され、吸着保持される。一方、前記マスク搬送アーム2(図2)によって搬送されてきたフォトマスク4は、その非回路パターン形成面(この場合、上面)においてマスクホルダ10の下端面に吸着保持され、前記露光チャック8上のガラス基板5に対面した状態に保持される。符号12は、フォトマスク4を吸着保持するためにマスクホルダ10に形成された吸気口を示している。また、符号14は、マスクホルダ10を装置の所定のフレームその他に対して固定するためのマスクホルダ支持体である。上記のようにフォトマスク4がマスクホルダ10の下端面に吸着保持された場合、前記略矩形箱状のマスクホルダ10の内部空間は、前記上蓋8aとフォトマスク4とによって完全に塞がれ、この状態において、図示しない吸気パイプ等を介して、適切な負圧に制御される。このような負圧制御によって、従来例と同様に、前記フォトマスク4は、その下方への撓みが適切に補正されるよう上方に吸引されることができる。上述した従来例では、マスク搬送アームの下方への撓みおよび該マスク搬送アームによって搬送されるフォトマスクの下方への撓みによって、該フォトマスクをマスクホルダに適切に吸着保持させることができなかった。しかしながら、この発明の実施の形態では、以下に説明する新規の構成によって、フォトマスク4をマスクホルダ10に適切に吸着保持できるようになっている。
【0013】
前記ガラス基板5を保持するための露光チャック8は、その下面において、昇降モータ等からなるZ軸方向駆動機構(当該分野では、チルティングZ機構とも呼ばれている)14に連結されており、また、該Z軸方向駆動機構14を介して、3段式のX、Y、θ軸方向アラインメントステージ16に連結されている。図示例では、各々独立して制御可能な3つのZ軸方向駆動機構(図1では3つのZ軸方向駆動機構のうち、2つのZ軸方向駆動機構だけを示す)14が、X、Y、θ軸方向アラインメントステージ16上に等角度間隔(120度間隔)で設けられており、前記露光チャック8は、これら3つのZ軸方向駆動機構14によって、3点で支持されている。ここで、前記Z軸方向とは、前記マスクホルダ10に対して上昇接近し、下降退却する方向を意味する。後述するように、これら3つのZ軸方向駆動機構14は、その昇降モータの昇降動作によって、露光チャック8の基準水平面に対する傾き、すなわち水平姿勢を補正し、これにより、該露光チャック8上に保持されるガラス基板5と前記マスクホルダ10の下端面に吸着保持されるフォトマスク4との間の全領域にわたって、均等に、所定の微小な(例えば数ミクロンの)プロキシミティギャップを確保する機能を果たすためのものである。なお、前記基準水平面とは、前記マスクホルダ10の下端面と正確に平行な面である。
【0014】
つまり、例えば、露光チャック8の前記基準水平面に対する傾き、すなわち水平姿勢が適正でない場合、前記露光チャック8上に保持されるガラス基板5と前記マスクホルダ10の下端面に吸着保持されるフォトマスク4との間のプロキシミティギャップは、その領域によって大きさ(上下方向の幅)が不均等になることになり、都合が悪い。そこで、前記3つのZ軸方向駆動機構14は、露光チャック8を昇降させる通常の機能に加えて、それぞれが独立して動作制御されることによって、露光チャック8の水平姿勢を制御する機能を果たす。前記X、Y、θ軸方向アラインメントステージ16は、前記露光チャック8を、水平面内におけるX軸方向およびY軸方向(ここでは、図の紙面表裏方向のこと)、ならびに、Z軸(垂直軸)を中心とする回転方向(すなわちθ軸方向)のうちの所望の方向に、所望の距離または所望の角度だけ変位させるためのものである。
【0015】
本実施の形態の重要な特徴によると、前記露光チャック8の外周縁部には、所定の等間隔で、フォトマスク一時支持部材としての多数のエアシリンダ18が取り付けられている。フォトマスク一時支持部材としてエアシリンダ18を用いる理由は、後述のようにフォトマスク4をマスクホルダ10の下端面に押圧する際に、エアシリンダ18が適度の緩衝機能を果たすことができるからである。より詳しくは、本実施の形態によると、アライメントステージユニットALにおけるマスクホルダ10の下方にフォトマスク4を搬送したマスク搬送アーム2は、該フォトマスク4の外周縁部が前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18aのそれぞれの上端で等間隔に支持されるよう、該フォトマスク4を前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18a上に載置する。
【0016】
そして、このようにピストンロッド18a上に載置されたフォトマスク4がマスクホルダ10の下端面と平行でないことが図示しないギャップ検出センサで検出された場合には、前記フォトマスク4が前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18a上に載置支持されている状態のまま、前記Z軸方向駆動機構(チルティングZ機構)14のいずれかを適宜作動することによって、前記露光チャック8の水平姿勢を適当に調節し、これにより、該露光チャック8の外周縁部に固定されたエアシリンダ18上のフォトマスク4を、マスクホルダ10の下端面と平行になるよう補正する。また、このように載置されたフォトマスク4がマスクホルダ10の下端面に対してX、Y、θ軸方向のいずれかについて位置ズレ(搬送ズレ)していることが図示しないエッジ検出センサで検出された場合には、X、Y、θ軸方向アラインメントステージ16を適宜作動することによって、前記露光チャック8のマスクホルダ10の下端面に対する水平方向の位置を調節し、これにより、フォトマスク4のマスクホルダ10の下端面に対する搬送ズレを補正する。このようにして、フォトマスク4を、マスクホルダ10の下端面に対して搬送ズレが無く、且つ、平行な状態に補正する処理が完了すると、前記3つのZ軸方向駆動機構(チルティングZ機構)14を同時に同量作動することによって、露光チャック8および該露光チャック8に取り付けられたエアシリンダ18が上昇し、これにより、該エアシリンダ18上に載置された前記フォトマスク4は、前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18aを介して、マスクホルダ10の下端面に対して押圧される(図1における二点鎖線で示す)。この押圧時において、前記エアシリンダ18はそのエア圧によって適当な緩衝機能を果たすことができる。
【0017】
次に、上述した構成の、本実施の形態に係るプロキシミティ露光装置の動作の一例を説明する。露光チャック8上にガラス基板5が載置されていない状態を初期状態と仮定して以下の説明を行う。
上記のような初期状態において、基板搬送アーム6によって、ガラス基板5が、アライメントステージユニットALに搬送され、その非露光面(下面)において、前記露光チャック8上に載置される。そして、前記Z軸方向駆動機構14およびX、Y、θ軸方向アラインメントステージ16を介して、前記露光チャック8上のガラス基板5の水平姿勢およびマスクホルダ10の下端面に対する水平方向の位置が補正される。すなわち、ガラス基板5の搬送ズレを補正するプリアラインメントが行われる。このように姿勢と位置が適切に補正されると、前記ガラス基板5は、露光チャック8上に吸着保持される。
【0018】
そして、マスク搬送アーム2が、選択されたフォトマスク4をアライメントステージユニットALに搬送し、しかる後、該フォトマスク4の外周縁部が多数のエアシリンダ18のピストンロッド18aの上端上に載る状態に、フォトマスク4をアンロードする。つまり、搬送されてきたフォトマスク4は、先ず、露光チャック8の外周縁部に所定間隔で配設されたエアシリンダ18のピストンロッド18aの上端面上にアンロードされ、載置される。図1の実線は、このようにガラス基板5が露光チャック8上に吸着保持され、フォトマスク4がエアシリンダ18のピストンロッド18aの上端上に載置され終わった直後の状態を示す。
【0019】
そして、このようにピストンロッド18a上に載置されたフォトマスク4がマスクホルダ10の下端面と平行でないことが検出された場合、前記フォトマスク4が前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18a上に載置支持されている状態のまま、前記Z軸方向駆動機構14を介して、前記露光チャック8の外周縁部に固定されたエアシリンダ18上のフォトマスク4を、マスクホルダ10の下端面と平行になるよう補正する。また、前記載置されたフォトマスク4がマスクホルダ10の下端面に対してX、Y、θ軸方向のいずれかについて位置ズレしている場合には、X、Y、θ軸方向アラインメントステージ16を介して、フォトマスク4のマスクホルダ10の下端面に対する位置ズレすなわち搬送ズレを補正する。
【0020】
以上のようにして前記フォトマスク4の水平姿勢および搬送ズレの補正が完了すると、前記露光チャック8が所定の同一距離だけ上昇するよう、前記3つのZ軸方向駆動機構14が同時に作動される。このように前記露光チャック8が上昇作動することによって、二点鎖線で示すように、前記フォトマスク4は、前記多数のエアシリンダ18のピストンロッド18aによる緩衝作用を受けながらソフトに、マスクホルダ10の下端面に対して徐々に押圧される。その結果、前記フォトマスク4は、マスクホルダ10の下端面に対して、搬送ズレが無く、且つ、平行な状態に、ソフトに吸着保持されることができる。
【0021】
なお、上記実施の形態は、マスク搬送アーム2によってアライメントステージユニットALに搬送されたフォトマスク4は、先ず、多数のエアシリンダ18のピストンロッド18aの上端上にされる構成としたが、フォトマスク4は、エア圧以外の作用による緩衝機能を有するフォトマスク一時支持部材、例えば、バネで付勢されたものであってもよい。いずれにせよ、この発明にあっては、露光チャック8の外周縁部に、緩衝機能を有するフォトマスク一時支持部材が等間隔で設けられる。
さらに、この発明の装置で取り扱われる露光対象ワークピースは、ガラス基板に限らず、その他の露光処理を受けるべき平板状の物であってよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る露光装置によれば、簡単な構成により、フォトマスクをマスクホルダに適切に保持させることができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係るプロキシミティ露光装置の要部を示す正面図。
【図2】 同装置の要部の全体を概略的に示す平面図。
【符号の説明】
2 マスク搬送アーム
4 フォトマスク
5 ガラス基板
8 露光チャック
14 Z軸方向駆動機構
16 X、Y、θ軸方向アライメントステージ
18 エアシリンダ(一時支持部材)
AL アライメントステージユニット
Claims (2)
- アライメントステージユニットにおいて、露光対象ワークピースとして露光チャックに保持された基板と、前記露光チャックの直ぐ上方にてマスクホルダに保持されたフォトマスクとの間に所定のプロキシミティギャップを確保する制御を行って、前記基板に対する露光処理を行う露光装置において、
前記露光チャックの外周縁部に等間隔で設けられていて、該外周縁部から常時上方に突出した、それぞれが緩衝機能を有する複数の一時支持部材と、
フォトマスクを前記アライメントステージユニットに搬送し、前記緩衝機能を有する複数の一時支持部材上に載置する搬送手段であって、前記複数の一時支持部材によって前記フォトマスクの外周縁部を下から支持させるように載置するものと、
等角度間隔で相互離隔した状態に、前記露光チャックの下面側に連結された3つのZ軸方向駆動機構であって、それぞれ独立に制御可能に、前記マスクホルダに接近、退却する方向であるZ軸方向に、前記露光チャックを駆動可能であり、これにより、前記複数の一時支持部材によって支持された前記フォトマスクが前記マスクフォルダの下端面と平行になるように前記露光チャックを駆動可能なものと、
前記露光チャックを、X、Y、閘軸方向にそれぞれ駆動するX、Y、閘軸方向アラインメントステージと
を具備した露光装置。 - 前記複数の一時支持部材が複数のエアシリンダであり、前記搬送手段は、前記フォトマスクを該複数のエアシリンダのピストンロッドの先端に載置するものである請求項1に記載の露光装置。
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