JP4258884B2 - 抗菌性ポリエステル紡績糸織編物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌性を有するポリエステル紡績糸織編物に関し、さらに詳しくは、病院関係などで行われている強い洗浄条件の洗濯にも耐えうる優れた抗菌性を有する抗菌性ポリエステル紡績糸織編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、衣料用生地およびシーツ、カバーなどの生活資材用繊維製品には、機械的強度、耐洗濯性、形態安定性、耐熱性、耐薬品性などに優れていることから、ポリエステル繊維が中心的に使用されている。しかし、ポリエステル繊維は吸湿性が低いため、長時間にわたって着用していると、発汗によりムレやベタツキなどを生じ易く、さらに数日間継続的に着用を続けると、繊維に付着、吸収した汗中に生存する細菌の繁殖により、汗臭が発生し着用快適性が低下する問題があった。
【0003】
このムレ感、ベトツキ感の軽減対策として綿やウール等の天然繊維やレーヨン等のセルロース系再生繊維との混紡、交編織が行われており、汗に対する快適性は維持されている。しかし、これらの対策も、防臭効果としては少なく、従来から種々の抗菌性付与方法が検討されている。一方、近年、メチシリン耐性黄色ぶどう状球菌などによる院内感染が問題となっている。この感染経路の清浄化対策の一つとして、患者に直接接する繊維製品への抗菌性付与が要望されている。
【0004】
繊維へ抗菌性を付与する方法としては、銀、銅あるいは亜鉛などの無機系抗菌剤をポエステルの紡糸段階で練り込む方法と、第4級アンモニウム塩などの有機系抗菌剤をスプレーあるいはパデイング処理して付与する方法が採られてきた。前者の場合、洗濯耐久性という面では優れているが、布などの製品には加工できない。また、紡糸段階で口金面に抗菌剤が結晶として析出するため、糸切れ、融着などの生産性の問題があり、加えて抗菌剤が繊維の中に均一に分散するため、性能確保には抗菌剤を多量に練り込む必要があり、コスト高となる問題がある。一方、後者の場合は、布などの製品に抗菌加工出来るという利点があるものの、抗菌性の洗濯耐久性面では劣っており、何れの方法も満足する性能が得られていない状況にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来からのポリエステル紡績糸織編物の形態安定性、強度保持性などを具備しながら、優れた抗菌性を有するポリエステル紡績糸織編物、およびそれを用いてなるオフィスウエア、作業服、食品白衣、看護白衣、学生服、スポーツウエア、厨房衣、裏地、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間着、エプロン、シャツ、肌着、サポーター、コルセット、カーテン、シーツ、カバーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の抗菌性ポリエステル紡績糸織編物の一態様は、織編物の1g当たりの繊維表面積が0.1m2以上であるポリエステル繊維を40重量%以上含有するポリエステル紡績糸を用いてなり、該ポリエステル繊維が分子量200〜700、無機性/有機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含み、該ピリジン系抗菌剤が、該ポリエステル繊維内部で、繊維表面近傍においてリング状に分布および/または枝状に繊維表面から内部に連続または非連続で分岐拡散している、JIS L 1042 F−2法に準拠し、弱アルカリ性洗剤2g/l、過酸化水素水(35%工業用)3cc/l、過炭酸ナトリウム1.5g/l、温度80±2℃、浴比1:20で15分間洗濯し、その後、排水、脱水、水洗を行い、脱水後タンブルドライヤーで20分乾燥させる操作を50回行った後の、SEK(繊維製品新機能評価協議会)の定める制菌評価方法(統一試験法)によるMRSA菌の静菌活性値が2.2以上であることを特徴とする抗菌性ポリエステル紡績糸織編物である。
【0008】
本発明のさらに他の態様は、前記抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなるオフィスウエア、作業服、食品白衣、看護白衣、学生服、スポーツウエア、厨房衣、裏地、患者衣、介護衣、パジャマ、寝間着、エプロン、シャツ、肌着、サポーター、コルセット、カーテン、シーツ、カバーである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の織編物に用いられるポリエステル繊維は特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、またはエチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し成分とするもの(具体的には繰り返し単位の90モル%以上)、ブチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し成分とするもの(具体的には繰り返し単位の90モル%以上)などからなる繊維を用いることができる。なかでも、エチレンテレフタレート単位が90モル%以上繰り返し成分とするポリエステルからなる繊維が好ましく、エチレンテレフタレート単位が95モル%以上繰り返し成分とするポリエステルからなる繊維であることがより好ましい。エチレンテレフタレート単位が100モル%繰り返し成分とするポリエステル(すなわち、ポリエチレンテレフタレート)からなる繊維であることはさらに好ましい。これら、ポリエステル繊維の断面形態は丸形、異形を問わない。
【0010】
本発明の織編物に用いられる紡績糸は、かかるポリエステル繊維を40重量%以上含むものであればよく、木綿、羊毛、絹等の天然繊維、あるいはレーヨンなどの半合成繊維、その他の合成繊維が含まれていてもよい。
【0011】
本発明の紡績糸織編物は、ポリエステル紡績糸100%使いに限定されず、ポリエステル紡績糸を主体的に用いたものであって、紡績糸織編物1g当たりのポリエステル繊維総表面積が0.1m2以上であることを満足しておれば、他の素材との交織、交編であってもよい。また、紡績糸の構造形態は、均一紡績、他の短繊維との多層構造糸、長繊維との複合紡績糸などを用いることができる。
【0012】
本発明に用いられるポリエステル繊維は、分子量が200〜700、無機性/有機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径が2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含むものである。
【0013】
かかるピリジン系抗菌剤は、ポリエステル紡績糸に対し強固に付着または吸尽・拡散する。これは、特定な分子量、無機性/有機性値ならびに平均粒径の3つの要件を、繊維内部に吸尽・拡散する分散染料に近い条件に近づけることにより、分散染料と同じ挙動を示すものと考えられる。これら条件を満足しない場合、抗菌剤はポリエステル繊維に対して強固に付着または吸尽・拡散せず、十分な工業洗濯耐久性は得られない。
【0014】
分子量が200未満のときは、抗菌剤がポリエステル繊維に付着または吸尽・拡散するが洗濯耐久性は低い。一方、分子量が700を超えるときは、抗菌剤がポリエステル繊維に付着または吸尽しない。好ましくは、抗菌剤の分子量は300〜500である。
【0015】
次に、本発明でいう「無機性/有機性値」とは、藤田稔氏が考案した各種有機化合物の極性を有機概念的に取り扱った値であり〔改編 化学実験学−有機化学篇−河出書房(1971)参照〕、炭素(C)1個を有機性20とし、それに対し各種極性基の無機性、有機性の値を表1の如く定め、無機性値の和と有機性値の和を求め両者の比をとった値をいう。
【0016】
【表1】
【0017】
かかる有機概念で、例えばポリエチレンテレフタレートの無機性/有機性値を算出すると0.7となる。本発明は、かかる有機概念で算出された値をもとにして合成繊維と抗菌剤との親和性に注目し、無機性/有機性値が所定の範囲内にある抗菌剤をポリエステル繊維に付着または吸尽・拡散させたものである。
【0018】
無機性/有機性値が0.3未満の場合は有機性が強くなりすぎて、逆に1.4を超える場合は無機性が強くなりすぎて、ポリエステル繊維に付着または吸尽・拡散しにくくなる。無機性/有機性値は0.35〜1.3であることが好ましく、0.4〜1.2であることがより好ましい。
【0019】
例えば、2,3,5,6−テトラクロロ−4−ヒドロキシピリジンの場合、ベンゼン核を1つ、−Cl基を4つ、−OH基を1つ、−NR2基を1つ含むため無機性値は265となる。また有機性値は、C(炭素)を5つ、−Cl基を4つ含むため180となり、無機性値/有機性値は1.47となる。また、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛はキレート錯体として存在し、電気陰性度の点から亜鉛と硫黄は共有結合をしていると考えるので、この化合物の無機性値は85、有機性値は190となり無機性値/有機性値は0.45と計算できる。一方、同じピリジン系抗菌剤である2−ピリジルチオール−1−オキシドナトリウムは、ナトリウムと硫黄は電気陰性度差が1.6以上あり、この結合はイオン結合となり、この場合、ナトリウムは軽金属塩として働くため無機性値は585、有機性値は190と算出でき、無機性値/有機性値は3.0となることから、ポリエステルとの親和性は悪くなる。
【0020】
また、本発明においては、かかる抗菌剤の中でも、平均粒径が2μm以下のものを用いる。平均粒径が2μmを超えると、ポリエステル繊維に付着または吸尽しにくくなる上に、加工液にした時に粒子の沈降が起こり、液の安定性に欠ける傾向を示すものである。好ましくは、抗菌剤の平均粒径は1μm以下である。
【0021】
かかる抗菌剤として、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)等のピリジン系化合物を用いることができる。その中でも特に、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛が、繊維との親和性がよく、繊維に対して強固に付着、吸尽するため洗濯耐久性が良く、MRSAをはじめ効果を示す対象菌種の広さの点で好ましい。
【0022】
また、本発明においてポリエステル繊維は着色されていることが好ましい。染色と同時に抗菌剤をポリエステル繊維に吸尽・拡散させることにより、洗濯耐久性に優れる織編物とすることができるからである。ここで着色されているとは、ポリエステル繊維が分散染料、酸性染料、カチオン染料、蛍光増白剤などの着色物を含むことをいう。
【0023】
本発明に用いられるポリエステル繊維は、織編物1g当たりの繊維表面積が0.1m2 以上または単繊維繊度が6デニール以下であるもの、好ましくは表面積が0.12m2 以上または単繊維繊度が5デニール以下のものである。繊維に抗菌剤が付着または吸尽する作用は繊維の表面積もしくは繊維の単繊維繊度に依存するので、表面積が0.1m2 以上の繊維または単繊維繊度が6デニール以下の繊維では、高度な工業洗濯耐久性を有する抗菌性繊維構造物を得ることができる。なお、複数種の合成繊維やさらに天然繊維を組み合わせた場合でも同等の効果が得られる。
【0024】
ところで抗菌性を考慮すると、抗菌剤が繊維表面に付着している状態は、細菌との接触頻度が高く最も優れている。しかしこの状態は抗菌剤が剥離しやすく、洗濯耐久性の観点からは好ましくない。一方、抗菌剤が繊維内部に均一に拡散すると、抗菌性は低下するが洗濯耐久性は向上する。以上のことから、抗菌剤が繊維内部で繊維表面近傍においてリング状に分布、もしくは枝状に繊維表面から内部に分岐拡散している状態が、抗菌性および洗濯耐久性の面で優れていると考えられる。
【0025】
抗菌剤がポリエステル繊維内部で繊維表面近傍においてリング状に分布している状態は、X線マイクロアナライザー(堀場製作所製EMAX−2000)を使用して繊維断面について分析を行い、抗菌剤に含有される特定の元素、例えば硫黄等に注目して、ポリエステル繊維内部における抗菌剤の分布状態を評価することにより、その元素が繊維内部で繊維表面近傍に存在しており、その分布状態が繊維断面から見ると所定の幅をもったリング形状になっていることから確認できる。
【0026】
また、抗菌剤がポリエステル繊維内部で枝状に繊維表面から内部に分岐拡散している状態は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察で確認できる。
【0027】
本発明では、繊維構造物の加工条件を変更することにより、抗菌剤が繊維表面に付着した状態、繊維表面から内部に向けてリング状に分布した状態、または繊維内部に枝状に分岐拡散した状態にコントロールすることができる。
【0028】
本発明でいう織編物とは、織物、編物、および織物部分と編物部分が組み合わされて構成されるものが含まれる。織物の組織は、平、綾、朱子、およびその変化組織など従来からあるものを用いることができる。編物は、トリコット地、ラッセル地などの経編地、およびシングル丸編地、ダブル丸編地などの丸編地いずれであってもよく、特に限定されない。また、編物の組織は、経編地のハーフ組織、メッシュ組織、片面凹凸変化組織、サテン組織など、または、丸編地の天竺組織、インターロック組織および片面凹凸変化組織など、何ら限定されるものではない。
【0029】
そして、本発明の織編物は、SEK(繊維製品新機能評価協議会)の定める制菌評価方法(統一試験法)で、静菌活性値が2.2以上であるものである。静菌活性値が2.2未満のものは、所望の制菌効果が得られない。
【0030】
さらに、本発明の織編物は、洗濯50回後の静菌活性値が2.2以上であることが好ましい。ここで洗濯1回とは、JIS L 1042 F−2法に準拠し、弱アルカリ性洗剤2g/l、過酸化水素水(35%工業用)3cc/l、過炭酸ナトリウム1.5g/l、温度80±2℃、浴比1:20で15分間洗濯し、その後、排水、脱水、水洗を行い、脱水後タンブルドライヤーで20分乾燥させるものをいう。
【0031】
本発明は、織物の場合、その経糸および緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/インチであることが好ましく、75〜250本/インチであることがより好ましい。織物の経糸および緯糸の織密度が50本/インチに満たないと、縫い目ズレや着用時の目ズレが起きやすくなる傾向がある。他方、経糸および緯糸の織物密度が250本/インチを超えると、織物として厚くかつ粗硬となり、軽量感が損なわれる傾向があり好ましくない。
【0032】
また、経糸または緯糸に使用するポリエステル紡績糸に綿番手換算で10〜80番手のものを用いることが好ましい。80番手より大きい場合は、張りのない薄い織物となる傾向がある。また、10番手より大きくなると地厚な織物となる。
【0033】
さらに衣料用生地および生活資材用生地としての強度を保つという観点から、かかる織物において経方向および緯方向のうち少なくともいずれかにおいて、引き裂き強力が1000g以上であることが好ましい。
【0034】
本発明は、編物の場合、その密度がウェル方向は18〜82ウェル/インチ、コース方向は22〜130コース/インチであることが好ましい。編地の密度が18ウェル/インチ、22コース/インチに満たない場合は、生地の破裂強力が低く、目ヨレが発生するなど衣料用生地および生活資材用生地として好ましくない。また、82ウェル/インチ、130コース/インチを超えると、生地が厚く、軽量感が損なわれ、さらに製編性が低下するため好ましくない。
【0035】
一方、編物を構成する糸は、フロント糸、ミドル糸またはバック糸に、綿番手換算で10〜80番手のものを用いることが好ましい。80番手より大きい場合は、編製難度が高くなり、糸切れなどの欠点を発生しやすくなると共に生地強度が低下する傾向がある。一方、10番手に満たないと、編性時に針折れが起こりやすく、そのため生機に穴ができる等の欠点ができやすくなり生産性が低下するうえ、地厚で風合いの硬い編地となる。
【0036】
また、編物の破裂強力は、着用中に破れたりしないようにが3kg/cm2以上であることが好ましい。
【0037】
なお、本発明の紡績糸織編物には、金属酸化物やカーボン、セラミックなどを含む導電性繊維が、併用される場合には制電性が向上し、静電気力による細菌の付着した浮遊塵埃の吸着が軽減されるので、導電性繊維を用いてもよい。
【0038】
以下、本発明の抗菌性ポリエステル紡績糸織編物の製造方法について述べる。
【0039】
液流染色機等で前記抗菌剤を含む液中にポリエステル紡績糸織編物を浸し、常圧または加圧の下、90〜160℃で10〜120分間、より好ましくは120〜135℃で20〜60分間加熱処理することにより製造することができる。このとき、分散染料、必要に応じて分散性蛍光増白剤を液中に添加してもよい。90℃未満の加熱条件では抗菌剤はポリエステル繊維に付着または吸尽しない。また、160℃を超える条件の場合、エネルギー消費量に見合った効果が得られず、コストパフォーマンスが悪くなるため好ましくない。
【0040】
織編物の染色加工は、リラックス精練、中間セット、染色、仕上げセットという通常の工程で差し支えない。
【0041】
かかる方法において、液中処理した後、テンター等で160〜200℃で15秒〜5分間、より好ましくは170〜190℃で30秒〜2分間の乾熱処理を行うことが好ましい。かかる乾熱処理により、抗菌剤はポリエステル繊維表面から内部に拡散して繊維内部で繊維表面の近傍においてリング状に分布して存在するか、または枝状に繊維表面から内部に分岐拡散した状態で存在するようになり、抗菌性を損なうことなく洗濯耐久性を向上させることができる。160℃未満の加熱条件では乾熱処理の効果が出ない。また、200℃を超える条件の場合、ポリエステル繊維の黄変や脆化、さらに染料や抗菌剤の昇華もしくは熱分解ならびにエネルギー消費量の増加などが生じるため、好ましくない。この処理条件を変更することで抗菌剤を繊維表面付着、繊維内部でのリング状分布、繊維内部拡散の各状態にコントロールすることができる。
【0042】
他の製造方法は、パディング浴などで抗菌剤を含む液をポリエステル紡績糸織編物に含浸させた後、テンターなどで160〜200℃で30秒〜10分間、より好ましくは170〜190℃で2〜5分間、乾熱処理または湿熱処理による加熱を行うことにより製造できる。160℃未満の加熱条件では抗菌剤はポリエステル繊維に強固に付着および/または吸尽しない。また、200℃を超える条件では、ポリエステル繊維の黄変や脆化、さらに染料や抗菌剤の昇華もしくは熱分解、ならびにエネルギー消費量の増加などが起こるため好ましくない。
【0043】
また、機能性付与加工として、帯電防止、消臭、防汚、吸汗加工など織編物の風合いを保ち本発明の目的を損なわない範囲で加工をすることは差し支えない。吸湿性の機能付与を行うことは、着用時の快適性が向上するので好ましいものである。
【0044】
本発明に係る抗菌性ポリエステル紡績糸織編物は、洗濯耐久性に優れた抗菌性を有することから、オフィスウエア用、作業服用、食品白衣用、看護白衣用、学生服用、スポーツウエア用、厨房衣用、裏地用、患者衣用、介護衣用、パジャマ用、寝間着用、エプロン用、シャツ用、肌着用、サポーター用、コルセット用、カーテン用、シーツ用、カバー用に用いられるに用いられる布帛として最適なものである。
【0045】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の%および部とは、断らない限り重量基準である。また、実施例中での品質評価は次の方法に従った。
(1)抗菌評価
(1−1)洗濯方法
ドラム染色機を用い、花王(株)製洗剤“ザブ”2g/l、過酸化水素水(35%工業用)3cc/l、過炭酸ナトリウム1.5g/l、温度80±2℃、浴比1:20で15分間洗濯し、その後排液、脱水後、オーバーフロー水洗を10分間実施した。その後脱水を行いこれを洗濯1回とした。最後にタンブラー・ドライヤーを用いて20分間で乾燥させた。
(1−2)抗菌試験方法
試験方法は統一試験法を採用し、試験菌体はMRSA臨床分離株を用いた。試験方法は、滅菌試料布に上記試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器中で37℃、18時間培養後の生菌数を計測し、殖菌数に対する菌数を求め、次の基準に従った。
【0046】
log(B/A)>1.5の条件下、log(B/C)を菌数増減値差とし、2.2以上を合格レベルとした。
【0047】
ただし、Aは無加工品の接種直後分散回収した菌数、Bは無加工品の18時間培養後分散回収した菌数、Cは加工品の18時間培養後分散回収した菌数を表す。
(2)繊維内部における抗菌剤の分布状態
(2−1)リング状分布の確認
X線マイクロアナライザー(堀場製作所製EMAX−2000)を使用して繊維断面について分析を行い、抗菌剤に含有される特定の元素、例えば硫黄等に注目して、繊維内部における抗菌剤の分布状態を評価した。
(2−2)鎖状拡散の確認
抗菌剤がポリエステル紡績糸表面で付着またはポリエステル紡績糸内部で枝状に繊維表面から内部に分岐拡散している状態は、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察により確認した。
(3)引裂強力
JIS L−1096D法(ペンジュラム法)
(4)破裂強力
JIS L−1018A法
実施例1
まず、抗菌剤である2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛をコロイド化処理した。すなわち、抗菌剤50gとナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物20gおよびリグニンスルホン酸ナトリウム30gを水300gと共にスリラー化し、次いでガラスビーズを用いて湿式粉砕処理を施し、平均粒径1μmのコロイド状態の組成物を得た。
【0048】
供試布として、経糸および緯糸に単繊維繊度1デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル100%で綿番手30sの紡績糸を用いて、織物組織が平組織、経密度が116本/インチ、緯密度が105本/インチの生機を作製した。この生機をリラックス精練(98℃、10分)、中間セット(190℃、1分)を行った後、高圧染色機を用いて前記方法によりコロイド化した抗菌剤を1%owf、浴比1:10、pH5の液中に浸し、130℃、60分の条件で染色加工の常法に従い処理を行った。この処理後、再びポリエステル織物またはポリエステル編物の通常の加工工程に従い、水洗、乾燥(120℃、3分)、仕上げセット(180℃、1分)して抗菌加工布を得た。
【0049】
このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0050】
実施例2
ポリエチレンテレフタレートステープルの単繊維繊度2デニールにする以外、実施例1と同様にした。 このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0051】
実施例3
供試布として、経糸および緯糸に単繊維繊度1デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%と木綿60%の綿番手45sの双糸の均一混紡績糸を用いて、織物組織が2/1綾、経密度が150本/インチ、緯密度が105本/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0052】
実施例4
供試布として、経糸および緯糸に単繊維繊度1.7デニール、繊維長52mmのポリエチレンテレフタレートステープル50%とウール50%の英式番手60番単糸の均一混紡績糸を用いて、織物組織が2/1綾、経密度が115本/インチ、緯密度が105本/インチの生機を作製し、抗菌剤として2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジンを用いた以外は実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0053】
実施例5
供試布として経糸は実施例1と同じで緯糸に木綿100%の30番手糸を用いたもの、抗菌剤として2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジンを用いた以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部で枝状に分布拡散して存在していた。その結果を表2に示す。
【0054】
実施例6
供試布として、経糸に単繊維繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%と木綿60%の綿番手34sの双糸の均一混紡績糸、緯糸に150デニール、48フィラメントのポリエチレンテレフタレート加工糸を用いて、織物組織が2/1綾、経密度が115本/インチ、緯密度が86本/インチの生機を作製し、抗菌剤として、2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスルフォニルピリジンを用いた以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部で枝状に分布拡散して存在していた。その結果を表2に示す。
【0055】
実施例7
供試布として、経糸に単繊維繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%と木綿60%の梳糸と50デニール−36フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸を精紡機で合撚した綿番手30sの複合紡績糸を用いて、緯糸に150デニール−48フィラメントのポリエチレンテレフタレート加工糸を用い、織物組織が平織、経密度が116本/インチ、緯密度が105本/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0056】
実施例8
実施例7と同様にして抗菌性織物を得た後、さらに150℃で5分の乾熱仕上げセットを行った。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部でリング状に分布して存在していた。その結果を表2に示す。
【0057】
比較例1
抗菌剤の平均粒径を3μとする以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維内部でリング状に分布して存在し、大部分は繊維表面に付着していた。そのその結果を表2に示す。
【0058】
比較例2
抗菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシドナトリウムを用いる以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維内部でリング状に分布して存在し、大部分は繊維表面に付着していた。その結果を表2に示す。
【0059】
比較例3
抗菌剤として1,4−(1−ジョードメチルスルフォニル)ベンゼンを用いる以外は、実施例1と同様にした。その結果を表2に示す。
【0060】
比較例4
抗菌剤として10,10’−オキシビスフェノキシアルシンとする以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維内部でリング状に分布して存在し、大部分は繊維表面に付着していた。その結果を表2に示す。
【0061】
比較例5
供試布として、経糸および緯糸に単繊維繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%と木綿60%の綿番手45sの双糸の均一混紡績糸を用いて、織物組織が2/1綾、経密度が150本/インチ、緯密度が105本/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。このとき、抗菌剤の一部は繊維内部でリング状に分布して存在し、大部分は繊維表面に付着していた。その結果を表2に示す。
【0062】
実施例9
供試布は実施例7で用いたのと同じものを用い、抗菌剤は2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛を使用し、前記した方法によりコロイド化した抗菌剤を15g/Lに調整した液に供試布を浸漬し、マングルにて絞り率70%で搾液後、テンターにて120℃で2分間乾燥し、190℃で2分間加熱した。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部で枝状に分布拡散して存在していた。その結果を表2に示す。
【0063】
実施例10
乾燥後の熱処理を190℃で1分間とする以外は、実施例9と同条件で加工した。このとき、抗菌剤の一部は繊維表面に付着し、大部分は繊維内部で枝状に分布拡散して存在していた。その結果を表2に示す。
【0064】
比較例6
抗菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシドナトリウムを用いる以外は、実施例9と同条件で加工した。このとき、抗菌剤の一部は繊維内部でリング状に分布して存在し、大部分は繊維表面に付着していた。その結果を表2に示す。
【0065】
比較例7
乾燥後の熱処理を150℃で10分間とする以外は、実施例9と同条件で加工した。このとき、抗菌剤の大部分は繊維表面に付着しており、繊維内部でのリング状分布はなかった。その結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
実施例11
供試布として単繊維繊度1デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル100%、綿番手30sの紡績糸を用いて、ダブル丸編機22Gのインターロック組織で、編物密度が36ウェル/インチ、55コース/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0068】
実施例12
供試布として単繊維繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル100%、綿番手30sの紡績糸を用いて、ダブル丸編機22Gのリバーシブル組織で、編物密度が42ウェル/インチ、53コース/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0069】
実施例13
供試布として単繊維繊度1デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル100%、綿番手34sの紡績糸50%を表側、裏側に綿100%、34番手50%使いでダブル丸編機22Gのリバーシブル組織で、編物密度が42ウェル/インチ、53コース/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同じ条件で加工をした。その結果を表3に示す。
【0070】
実施例14
供試布として単繊維繊度1.7デニール、繊維長52mmのポリエチレンテレフタレートステープル50%とウール50%の英式番手45番単糸の均一混紡績糸を用いて、シングル丸編機22Gの天竺組織で、編物密度が44ウェル/インチ、56コース/インチの生機を作製した。抗菌剤として2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジンを用いた。前記供試布および抗菌剤を用いた以外は実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0071】
実施例15
供試布として単糸繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル65%含む綿混紡の30番手紡績糸を用いて、ダブル丸編機22Gのインターロック組織で、編物密度が36ウェル/インチ、55コース/インチの生機を作製した。抗菌剤として2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジンを用いた。前記供試布および抗菌剤を用いた以外は実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0072】
実施例16
供試布として、単糸繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル65%含む綿混紡の34番手糸50%を表側、裏側に150デニール−48フィラメントのポリエチレンテレフタレートフィラメント仮撚糸50%使いでダブル丸編機22Gのリバーシブル組織で、編物密度が42ウェル/インチ、53コース/インチの生機を作製した。抗菌剤として2,3,5,6−テトラクロロ−4−メチルスルフォニルピリジンを用いた。前記供試布および抗菌剤を用いた以外は、実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0073】
実施例17
供試布として、単繊維繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%と木綿60%の梳糸と50デニール、36フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸を精紡機で合撚した、綿番手30sの複合紡績糸を用いて、ダブル丸編機22Gのインターロック組織で、編物密度が36ウェル/インチ、55コース/インチの生機を作製した以外は、実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0074】
比較例8
抗菌剤の平均粒径を3μmとする以外は、実施例11と同じ条件で加工をした。その結果を表3に示す。
【0075】
比較例9
供試布として、単糸繊度2デニール、繊維長38mmのポリエチレンテレフタレートステープル40%含む綿混紡の30番手紡績糸を用いて、ダブル丸編機22Gのインターロック組織で、編物密度が36ウェル/インチ、55コース/インチの生機を作製した。抗菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシドナトリウムを用いた。前記供試布および抗菌剤を用いた以外は、実施例1と同様にした。その結果を表3に示す。
【0076】
比較例10
抗菌剤を1,4−(1−ジョードメチルスルフォニル)ベンゼンとする以外は、実施例15と同じ条件で加工をした。その結果を表3に示す。
【0077】
比較例11
抗菌剤を10,10’−オキシビスフェノキシアルシンとする以外は、実施例15と同じ条件で加工をした。その結果を表3に示す。
【0078】
実施例18
供試布は実施例12で用いたのと同じものを用い、抗菌剤は2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛を使用し、前記した方法によりコロイド化した抗菌剤を15g/Lに調整した液に供試布を浸漬し、マングルにて絞り率70%で搾液後、テンターにて120℃で2分間乾燥し、190℃で2分間加熱した。その結果を表3に示す。
【0079】
実施例19
乾燥後の熱処理を190℃で1分間とする以外は、実施例18と同様にした。その結果を表3に示す。
【0080】
比較例12
抗菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシドナトリウムを用いる以外は、実施例18と同様にした。その結果を表3に示す。
【0081】
比較例13
乾燥後の熱処理を150℃で10分間とする以外は、実施例18と同様にした。その結果を表3に示す。
【0082】
【表3】
【0083】
【発明の効果】
形態安定性、強度保持性などを具備しながら、洗濯耐久性に優れた抗菌性を持った抗菌性ポリエステル紡績糸織物を提供できる。
Claims (27)
- 織編物の1g当たりの繊維表面積が0.1m2以上であるポリエステル繊維を40重量%以上含有するポリエステル紡績糸を用いてなり、該ポリエステル繊維が分子量200〜700、無機性/有機性値=0.3〜1.4かつ平均粒径2μm以下であるピリジン系抗菌剤を含み、該ピリジン系抗菌剤が、該ポリエステル繊維内部で、繊維表面近傍においてリング状に分布および/または枝状に繊維表面から内部に連続または非連続で分岐拡散している、JIS L 1042 F−2法に準拠し、弱アルカリ性洗剤2g/l、過酸化水素水(35%工業用)3cc/l、過炭酸ナトリウム1.5g/l、温度80±2℃、浴比1:20で15分間洗濯し、その後、排水、脱水、水洗を行い、脱水後タンブルドライヤーで20分乾燥させる操作を50回行った後の、SEK(繊維製品新機能評価協議会)の定める制菌評価方法(統一試験法)によるMRSA菌の静菌活性値が2.2以上であることを特徴とする抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 該ピリジン系抗菌剤が、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 該ピリジン系抗菌剤が、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛であることを特徴とする請求項1または2に記載の抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 該ポリエステル繊維が、分散染料、酸性染料およびカチオン染料の少なくとも一つで着色されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、経糸および緯糸の織密度がそれぞれ50〜250本/インチであって、経糸または緯糸に綿番手換算で10〜80番手のポリエステル紡績糸を用い、織物の引裂強力が1000g以上であることを特徴とする抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、編物密度がウェル方向は18〜82ウェル/インチ、コース方向は22〜130コース/インチであって、フロント糸、ミドル糸またはバック糸が、経糸または緯糸に綿番手換算で10〜80番手のポリエステル紡績糸を用い、編物の破裂強力が3kg/cm2以上である抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、織物部分と編物部分が組み合わされて構成されることを特徴とする抗菌性ポリエステル紡績糸織編物。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするオフィスウエア。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする作業服。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする食品白衣。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする看護白衣。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする患者衣。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする介護衣。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするパジャマ。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする寝間着。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするカーテン。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするシーツ。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするカバー。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする学生服。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするスポーツウエア。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする厨房衣。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする裏地。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするエプロン。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするシャツ。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とする肌着。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするサポーター。
- 請求項1〜7いずれかの抗菌性ポリエステル紡績糸織編物を用いてなることを特徴とするコルセット。
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