JP4254434B2 - 発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物及びそれよりなる過酸化物架橋発泡体 - Google Patents

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Description

本発明は、高発泡性を有し、圧縮永久歪み、耐熱性と耐候性に優れる発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物及びそれよりなる過酸化物架橋発泡体に関するものである。
従来より、さまざまな発泡体が工業的に広く製造、販売されている。これら発泡体の代表的な例として、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムなどの加硫ゴム及び軟質ポリオレフィン系樹脂、たとえば低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂が発泡成形に用いられることが知られている(例えば特許文献1参照。)。
ところが、軟質ポリオレフィン系樹脂は、高発泡成形を行っても製品の割れや脱泡が生じることがなく発泡成形性に優れているが、基本的に加硫ゴムに比べて耐熱性に劣るために、得られる発泡体の用途が大きく制限されたり、クッション性、圧縮性に劣るためにシール材等にはあまり使用されていない。
一方、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムの架橋発泡体は、その優れたクッション性や圧縮性等に基づいて気密や止水等のシール材、あるいは断熱や防音等のシール材などとして家電等の室内用品や自動車等の屋外用品、住宅等の建築物などの各種の分野で広く使用されており、その用途に応じクッション性や圧縮性等の特性が調節されている(例えば特許文献2参照。)。
しかしながらエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムを用いた架橋発泡体は、高発泡体とするために発泡剤の添加量を増やすと発泡体が割れてしまい、優れた外観の製品が得られないため、軟質ポリオレフィン系樹脂を用いた架橋発泡体よりも高発泡成形しにくいといった問題点があった。このため、低密度ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂をブレンドして高発泡性を付与する方法が提案されている。しかし、多少の改良効果はあるが、高発泡性はいまだ満足できるレベルには到達していない(例えば特許文献3参照。)。
従って、高発泡倍率であっても製品に割れがなく、柔軟な感触で、しかも圧縮永久歪みが小さな発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物の出現が強く望まれていた。
特開平11−349716号公報
特開平11−217455号公報 特開平08−157652号公報
そこで、本発明の目的は、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムを用いて高発泡で柔軟性に富み、圧縮永久歪みの小さな過酸化物架橋発泡体が成形できる発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物及びそれよりなる過酸化物架橋発泡体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムと特定のポリオレフィン系ワックスを配合した特定のポリエチレン系樹脂とを特定の割合で配合してなる発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物及びそれよりなる過酸化物架橋発泡体が、高発泡性を有し、圧縮永久歪み、耐熱性と耐候性に優れる発泡体となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50の範囲であるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)50〜90重量%、及び、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックス0.1〜30重量部を配合してなるポリエチレン系樹脂(B)10〜50重量%からなることを特徴とする発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物及びそれよりなる過酸化物架橋発泡体に関するものである。
以下に、本発明をより詳細に説明する。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物は、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50の範囲であるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)50〜90重量%、及び、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックス0.1〜30重量部を配合してなるポリエチレン系樹脂(B)10〜50重量%からなるものである。
ここで、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)は、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50の範囲であるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムである。ムーニー粘度が5未満のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムである場合、得られるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を発泡体とした際の機械的強度が低下する。一方、ムーニー粘度が50を越えるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムである場合、得られるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物はロール加工性に劣るばかりでなく、高発泡倍率を有する発泡体が得られなくなる。
エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)を構成するα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の一般的なα−オレフィンを挙げることができ、その中でもプロピレンが好ましく、これらα−オレフィンは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。また、非共役ジエンとしては、例えば5−エチリデン・2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−プロピリデン・2−ノルボルネン、5−ビニル・2−ノルボルネン、2,5−ノルボルナジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロオクタジエン、1,5−シクロオクタジエンなどの環状ジエン;1,4−ヘキサジエン、4−メチル・1,4−ヘキサジエン、5−メチル・1,4−ヘキサジエン、5−メチル・1,5−ヘプタジエン、6−メチル・1,5−ヘプタジエン、6−メチル・1,6−オクタジエン、7−メチル・1,6−オクタジエン、5,7−ジメチル・1,6−オクタジエン、7−メチル・1,7−ノナジエン、8−メチル・1,7−ノナジエン、8−メチル・1,8−デカジエン、9−メチル・1,8−デカジエン、4−エチリデン・1,6−オクタジエン、7−メチル・4−エチリデン・1,6−オクタジエン、7−メチル・4−エチリデン・1,6−ノナジエン、7−エチル・4−エチリデン・1,6−ノナジエン、6,7−ジメチル・4−エチリデン・1,6−オクタジエン、6,7−ジメチル・4−エチリデン・1,6−ノナジエンなどの炭素数が6〜15の内部不飽和結合を有する鎖状ジエン;1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,11−ドデカジエン、1,12−トリデカジエン、1,13−テトラデカジエンなどのα,ω−ジエンが挙げられ、その中でも、5−エチリデン・2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル・2−ノルボルネン、7−メチル・1,6−オクタジエン、5−メチル・1,4−ヘキサジエンが好ましく、特に5−エチリデン・2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル・2−ノルボルネンが好ましく、これら非共役ジエンは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
該エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)としては、例えばエチレン・プロピレン・5−エチリデン・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−エチリデン・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ブテン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ブテン・5−ビニル・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ヘキセン・5−エチリデン・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・1−ヘキセン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・1−ヘキセン・5−ビニル・2−ノルボルネン共重合体等を挙げることができ、その中でもエチレン・プロピレン・5−エチリデン・2−ノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・5−ビニル・2−ノルボルネン共重合体が好ましく、特にエチレン・プロピレン・5−エチリデン・2−ノルボルネン共重合体が好ましい。
本発明に用いられるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)は、市販品として入手することが可能である。また、気相重合法、溶液重合法、スラリー重合法などの一般的な方法により製造することもでき、これらの重合操作はバッチ式でも連続式でも実施することができる。上記の溶液重合法、スラリー重合法においては、反応溶媒として、通常、不活性炭化水素が使用される。このような不活性炭化水素溶媒としては、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン、n−デカン、n−ドデカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらの炭化水素溶媒は単独で又は二種以上を混合して用いることもできる。また、上記した原料モノマーであるエチレン、α−オレフィン、共役ジエン等を溶媒として利用することもできる。
また、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)を製造する際に用いられる重合触媒としては、例えばバナジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等から選ばれる遷移金属の化合物と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒を挙げることができる。上記遷移金属の化合物及び有機金属化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。このようなオレフィン重合触媒の特に好ましい例としては、メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物又は該メタロセン化合物と反応してイオン性錯体を形成するイオン性化合物とからなるメタロセン系触媒、又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるチーグラー・ナッタ系触媒を挙げることができる。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を構成するポリエチレン系樹脂(B)は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックス0.1〜30重量部を配合してなるものである。
ここで、ポリエチレン系樹脂(B)を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル・1−ペンテンなどから誘導されるものであり、その中でも特に均一気泡、柔軟性、強靭性に優れる発泡体となる発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物が得られることからα−オレフィンとして炭素数3〜12のα−オレフィンから誘導されるエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましく、例えばエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が挙げられる。
該エチレン・α−オレフィン共重合体は、市販品として入手することが可能である。また、高圧法、溶液法、気相法等の一般的な製造方法により製造することも可能であり、エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際に用いられる重合触媒としては、例えばバナジウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウムから選ばれる遷移金属の化合物と有機金属化合物からなるオレフィン重合触媒を挙げることができる。該遷移金属の化合物及び有機金属化合物は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際の重合触媒の特に好ましい例としては、メタロセン化合物と有機アルミニウム化合物又は該メタロセン化合物と反応してイオン性錯体を形成するイオン性化合物とからなるメタロセン系触媒、又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなるチーグラー・ナッタ系触媒を挙げることができる。
ポリエチレン系樹脂(B)を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体は、発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を調製する際の取り扱い性に優れることから、JIS K7676を準拠し求めた密度が860〜970kg/mであることが好ましい。また、得られた発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を過酸化物架橋発泡体とする際の過酸化物量が少量でも発泡成形が可能であることから、溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼンを用い、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、GPCと記す。)により求められる直鎖ポリエチレン換算の重量平均分子量が60000以上であることが好ましい。
また、該エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムや発泡剤等との混練時の分散性に優れ、得られる発泡体が引っ張り強度や伸び等の機械物性に優れることから、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレイト(以下、MFRと記す。)が0.1〜30g/10分であることが好ましく、特に2〜15g/10分が好ましい。さらに、発泡体とした際に均一な気泡径を有する発泡体が得られることからL/D=8/2.095(mm)のダイスを装着し、シリンダー温度160℃に設定したキャピラリーレオメーターを用い、延伸比50で延伸した際の溶融張力が50〜300mNであることが好ましく、特に50〜150mNであることが好ましい。
ポリエチレン系樹脂(B)を構成するポリオレフィン系ワックスは、粘度法による粘度平均分子量が1500〜10000のものであり、好ましくは3000〜7000のものである。ここで、ポリオレフィン系ワックスの粘度平均分子量が1500未満である場合、発泡体とした際の発泡体表面にポリオレフィン系ワックスが移行して発泡体がべた付くので好ましくない。一方、ポリオレフィン系ワックスの粘度平均分子量が10000を越える場合、発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物としてポリオレフィン系ワックスを均一に分散させることが困難となり、そのような組成物を発泡成形した場合、発泡体のセルが荒れ、高発泡倍率の発泡体が得られない。
また、該ポリオレフィン系ワックスは、発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物より得られる発泡体が耐熱性、セルの均一性に優れ、高発泡倍率を有する発泡体となることから、示差走査型熱量計(以下、DSCと記す。)を用い、JIS K7121に準拠して測定した融点が60〜160℃であることが好ましく、特に80〜130℃であることが好ましい。
該ポリオレフィン系ワックスとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル・1−ペンテンなどのオレフィン類をチーグラー・ナッタ触媒等の触媒を用いて単独重合又は共重合したものや、ラジカル重合によりエチレンを単独重合したものや、エチレンと酢酸ビニルを共重合したものなどを挙げることができる。その中でも、特に架橋性、発泡性を改良する効果が大きいことからポリエチレン系ワックスが好ましい。
本発明におけるポリオレフィン系ワックスの粘度平均分子量とは、130℃のテトラリン溶液中での極限粘度を測定し、下記式(1)により求めたものである。
[η]=4.6×10−4×Mv 0.73 (1)
(ここで、式(1)中の[η]は極限粘度、Mは粘度平均分子量をあらわす。)
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を構成するポリエチレン系樹脂(B)は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックス0.1〜30重量部、好ましくは10〜30重量部を配合してなるものである。ここで、ポリオレフィン系ワックスの添加量が0.1重量部未満である場合、得られたポリエチレン系樹脂をエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムにブレンドしても高発泡体を得ることができない。一方、ポリオレフィン系ワックスの添加量が30重量部を越える場合、得られる発泡体の機械物性が低下する。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物は、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)50〜90重量%及び上記のポリエチレン系樹脂(B)10〜50重量%からなるものである。ここで、ポリエチレン系樹脂(B)が10重量%未満である場合、得られた組成物を発泡体とした際に高発泡倍率を有する発泡体を得ることができない。一方、ポリエチレン系樹脂(B)が50重量%を越える場合、得られる発泡体の柔軟性が低下するばかりでなく、圧縮永久歪みも大きくなる。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を架橋発泡し、過酸化物架橋発泡体とする際には、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)及び上記のポリエチレン系樹脂(B)の合計量100重量部に対し、さらに発泡剤2〜20重量部及び有機過酸化物0.1〜3重量部を配合した発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物とすることが好ましい。
この際の発泡剤としては、例えば炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、無水硝酸ナトリウムなどの無機発泡剤;ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、ベンゼンスルフォニルヒドラジド、p、p’−オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒドラジド)、アゾジカルボンアミドなどの有機発泡剤が挙げられる。また、これらの発泡剤とともに、尿素系、有機酸系、金属塩系などの発泡助剤を併用してもよい。これらの発泡剤、発泡助剤は、それぞれ単独で又は二種以上を混合して使用することができる。また、発泡剤として、加熱膨脹性の物質がマイクロカプセル内に封入された熱膨脹性微粒子などを用いることもでき、そのような熱膨脹性微粒子としては、マイクロスフェア(商品名)(松本油脂社製)などが市販されている。
有機過酸化物は、架橋剤として作用するものであり、該有機過酸化物としては、例えば1,1−ジ−ターシャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−ターシャリーブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等が挙げられる。これらの過酸化物は、単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
さらに、本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物は、所望により、軟化剤、可塑剤、滑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤などの他の各種添加剤が配合されたものであってもよく、軟化剤としては、ゴムに通常用いられるアロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油などのプロセスオイル;やし油などの植物油;アルキルベンゼン系オイルなどの合成油などが挙げられ、その中でも、プロセスオイルが好ましく、中でもパラフィン油が好ましい。軟化剤は、単独で又は二種以上混合して使用することができる。軟化剤の配合量は10〜130重量部であることが好ましい。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリエチレン、ポリプロピレン等の各種ポリオレフィン樹脂;ブチルゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体などの他のゴムを一種類以上混合していてもよい。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、タルクやクレー、炭酸カルシウムや雲母粉、亜鉛華やベントナイト、カーボンブラックやシリカ、アルミナやアルミニウムシリケート、アセチレンブラックやアルミニウム粉の如き充填剤;炭酸マグネシウムや水酸化アルミニウム、ケイ酸やその塩類の如き難燃剤;その他、老化防止剤や酸化防止剤、顔料や着色剤、防カビ剤などの適宜な配合剤の1種又は2種以上を必要に応じて添加することができる。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物の調製方法としては、特に制限はなく、本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物が得られる限りにおいて如何なる方法を用いてもよく、例えばエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)、及び、ポリエチレン系樹脂(B)を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体、ポリオレフィン系ワックス、さらに必要に応じて架橋剤、発泡剤等を例えばニーダ、ミキシングロール等の混練機を介して混合する方式などの適宜な方式で混合することにより得ることができる。その際、架橋剤、発泡剤等の分解が進行するものを配合する際には該配合剤の分解が促進しないような混合方式を選択することが好ましい。
本発明の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物は、発泡剤、有機過酸化物等を配合し、例えば以下に示すような方法により発泡倍率5〜50倍を有する過酸化物架橋発泡体を調製することができる。
混練工程;ア)発泡剤、有機過酸化物等を配合した発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を押出機、カレンダー成形機、Tダイ、環状ダイを用いてシートにする、イ)発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を構成する各成分原料をブラベンダーなどで混練した後、カレンダーロールでシート状にする方法、プレス成形機でシート化する方法、などにより未架橋かつ未発泡の架橋発泡性シートを調製する工程。
架橋・発泡工程;混練工程により得られた未架橋かつ未発泡の架橋発泡性シートを、160〜175℃の温度に保持した加圧成形用金型に所定量供給し、次いで加圧溶融して架橋反応と発泡剤の分解を行った後、加圧成形用金型を開放して、架橋発泡を行う工程。
この際、架橋・発泡工程の加圧架橋発泡条件としては、金型温度は架橋剤、発泡剤の分解温度以上であることが好ましい。また、上記加圧成形用金型においては、そのキャビティー内の形状は特に制限はなく、通常平板が得られるような形状を有している金型が用いられる。また、この加圧用金型は、溶融樹脂が外部に漏れないように完全にシールするために型枠を使用するものが好ましく、このような型枠としては、内面にテーパーがついている型枠が樹脂の離型性の面から好ましい。
また、加圧成形時の圧力としては、通常50kg/cm以上、好ましくは100〜200kg/cmである。加圧、加熱時間は加圧成形用金型内に供給されるコンパウンドの量、金型の厚さにより変わるが、コンパウンドが溶融して165〜175℃に達してから架橋反応と発泡剤の分解が行われる時間であればよい。
本発明によれば、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50と低いムーニー粘度のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴムを用いることにより油展しなくてもロール作業が行いやすく、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックスを配合することで架橋・高発泡成形しやすく、柔軟性に富み、クッション性や圧縮性等の性能に優れる架橋発泡体を得ることができる。
本発明の架橋発泡用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物は、容易に高発泡成形が行え、例えばクッション材やパッド材、気密や防水、断熱や防音等の各種目的のシール材、振動低減材などの従来に準じた各種の用途に好ましく用いることができる。
以下に、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例で得られた発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、柔軟な感触、発泡の均一性を下記の方法によって評価した。
〜発泡倍率〜
得られた発泡前の組成物の密度を1000kg/mとし、得られた発泡体の見かけ密度で除した値を発泡倍率とした。
〜圧縮永久歪み〜
JIS K6301に準拠し、50℃×6時間、圧縮量50%の条件で圧縮永久歪み試験を行い、圧縮永久歪みを求めた。
〜発泡体の表面状態〜
目視及び手で触れた感触により、発泡体の表面状態を評価した。
〜発泡体の均一性〜
発泡体を厚み方向にスライスして、切断面の状態を観察した。
実施例1
メタロセン触媒により製造された密度898kg/m、重量平均分子量69000のエチレン・1−ブテン共重合体(エクソン社製、商品名EXACT3028、MFR=1.2g/10分)100重量に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)70重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂30重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し過酸化物架橋発泡体を得た。
得られた過酸化物架橋発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例2
幾何拘束触媒(CGC)により製造された分子内に長鎖分岐を有する密度913kg/m、重量平均分子量76000のエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)70重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂30重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し過酸化物架橋発泡体を得た。
得られた過酸化物架橋発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例3
幾何拘束触媒(CGC)により製造された分子内に長鎖分岐を有する、密度913kg/m、重量平均分子量76000のエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(三井化学社製、商品名EPT4021:ムーニー粘度(ML1+4,100℃)24)70重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂30重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し過酸化物架橋発泡体を得た。
得られた過酸化物架橋発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例4
メタロセン触媒により製造された密度898kg/m、重量平均分子量69000のエチレン・1−ブテン共重合体(エクソン社製、商品名EXACT3028、MFR=1.2g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)60重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂40重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し過酸化物架橋発泡体を得た。
得られた過酸化物架橋発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
実施例5
幾何拘束触媒(CGC)により製造された分子内に長鎖分岐を有する、密度913kg/m、重量平均分子量76000のエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)80重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂20重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し過酸化物架橋発泡体を得た。
得られた過酸化物架橋発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例1
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えて8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し発泡体を得た。
得られた発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示した。
比較例2
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(三井化学社製、商品名EPT4021:ムーニー粘度(ML1+4,100℃)24)100重量部に対し、発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えて8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し発泡体を得た。
得られた発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例3
幾何拘束触媒(CGC)により製造された分子内に長鎖分岐を有する、密度913kg/m、重量平均分子量76000のエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)5重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP33:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)45)95重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂5重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し発泡体を得た。
得られた発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
比較例4
幾何拘束触媒(CGC)により製造された分子内に長鎖分岐を有する、密度913kg/m、重量平均分子量76000のエチレン・1−オクテン共重合体(ダウケミカル社製、商品名アフィニティーPL1840、MFR=0.97g/10分)100重量部に対し、粘度平均分子量4300、融点105℃の低分子量ポリエチレンワックス(三井化学製、商品名三井ハイワックスNL500、密度920kg/m)30重量部を配合し、ミキシングロールを用いて130℃で5分間混練することでポリエチレン系樹脂を得た。
ジエン含量が9.5重量%のエチレン・プロピレン・5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体(JSR社製、商品名EP35:エチレン含量52重量%、ムーニー粘度(ML1+4,100℃)83)80重量%及び上記で調製したポリエチレン系樹脂20重量%をバンバリーミキサーで10分間混練し、該混合物100重量部に対し発泡剤としてアゾジカルボンアミド(永和化成工業社製、商品名ビニホールAC#50S)15重量部、ステアリン酸亜鉛0.5重量部、有機過酸化物としてジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名パークミルD)0.5重量部を加えてさらに8分間混練後、ミキシングロールで精練りして架橋発泡性シートを得た。
次いで、得られた架橋発泡性シートをプレス金型に充填し、150kg/cm、160℃、50分の条件で加圧、加熱し発泡体を得た。
得られた発泡体について、発泡倍率、圧縮永久歪み、発泡体の表面状態、気泡の均一性を評価した。その結果を表1に示す。
Figure 0004254434

Claims (3)

  1. ムーニー粘度(ML1+4,100℃)が5〜50の範囲であるエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)50〜90重量%、及び、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、粘度平均分子量1500〜10000のポリオレフィン系ワックス0.1〜30重量部を配合してなるポリエチレン系樹脂(B)10〜50重量%からなることを特徴とする発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  2. エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム(A)及びポリエチレン系樹脂(B)の合計量100重量部に対し、さらに発泡剤2〜20重量部及び有機過酸化物0.1〜3重量部を含んでなることを特徴とする請求項1に記載の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の発泡体成形用エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合ゴム組成物を発泡倍率5〜50倍に発泡することを特徴とする過酸化物架橋発泡体。
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