JP4235056B2 - ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、触媒の存在下で(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法に関する。
(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する際には、通常、触媒が使用されており、上記触媒としては、例えば、クロム化合物や鉄化合物等の均一系触媒が好適であると考えられている(例えば、特許文献1および2参照。)。
近年、環境面や健康面などから、排水および排ガス等の規制が厳しくなってきているのと同様に、触媒の廃棄等についてもその有害性を懸念して非常に問題視されている。加えて、製造プロセスにおいて全体における触媒の使用量をなるべく低減することなどが望まれている。
特開昭51−54514号公報 特開昭49−109313号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、触媒の廃棄による有害物質の拡散を低減することができる、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題はまた、製造プロセス全体における触媒の使用量を大いに低減することができる、新規なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記第1の課題を解決するため、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法において、反応に使用した触媒を回収することにした。そして、その回収方法についても、種々工夫し、優れた方法を見出した。
本発明者は、上記第2の課題を解決するため、回収した触媒を再使用することにし、この再使用を効果的にする方法をも見出した。
具体的には、本発明者は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法において、反応液から目的生成物を留去した後の残留物をイオン交換樹脂に接触させ該残留物中の触媒をイオン交換樹脂に吸着させることにより使用済み触媒の回収を行うようにすれば、高い触媒回収率を確保できるとともに、触媒を再使用しやすいこと、を見出した。
本発明は、以上の知見とこれらの効果の確認を経て完成されたものである。
すなわち、本発明にかかるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法は、触媒の存在下で(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、
反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを留去した後の残留物に含まれる触媒を、前記残留物とイオン交換樹脂と極性溶媒との混合下、60〜90℃の温度で、イオン交換樹脂に吸着させ回収することを特徴とする。
以下、本発明にかかるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更実施し得る。
以下では、まず、本発明を実施するためのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法の一般的な実施形態について説明し、その後、本発明の特徴である使用後の触媒の回収について詳しく説明するが、これらの説明に限定されるわけではない。
本発明の製造方法、すなわち、触媒の存在下で(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る製造方法においては、具体的には、反応器に触媒と(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを適宜供給して反応を進行させ、反応液中の残存(メタ)アクリル酸量が所望の量になった時点で反応を終了させるようにするのが一般的である。なお、該反応は発熱反応であり、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとが触媒の存在下共存することとなった時点から反応が開始し、冷却等により反応液の温度を設定した所定の反応温度よりも下げることにより反応を終了させるものとする。
本発明の製造方法において、(メタ)アクリル酸の全供給量とアルキレンオキシドの全供給量との量関係(原料の仕込み量の関係)は、(メタ)アクリル酸1モルに対して、アルキレンオキシドが1モル以上であることが好ましく、より好ましくは1.0〜10モル、さらに好ましくは1.0〜5.0モル、特に好ましくは1.0〜3.0モル、最も好ましくは1.0〜2.0モルである。アルキレンオキシドの全供給量が1.0モル未満の場合には、反応が進行しにくくなり、反応転化率が低下し、副生成物が増加するおそれがある。また、アルキレンオキシドの全供給量が多すぎると、特に10モルを超えると、アルキレンオキシドの回収工程等が必要となり経済的に不利益となるおそれがある。
本発明の製造方法において用いることができる(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
本発明の製造方法において用いることができるアルキレンオキシドは、好ましくは炭素数2〜6のアルキレンオキシド、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレンオキシドであり、これらのなかでも、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが好ましく、より好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシドである。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの仕込み方法(順序)については、通常は、反応器に(メタ)アクリル酸の一部もしくは全量を初期仕込みしておき、そこにアルキレンオキシドもしくはアルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸の残部とを供給するのが一般的であるが、これに限定されるものではく、例えば、アルキレンオキシドの一部もしくは全量を初期仕込みするようにしてもよい。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給は、一括投入および逐次投入(連続的な投入および/または間欠的な投入)のいずれでもよいが、初期仕込み分については一括投入し、その後に供給する分については逐次投入することが好ましい。なお、連続的な投入とは、少しずつ連続的に投入する形態を意味し、間欠的な投入とは、パルス的または断続的に、任意の回数に分けて投入する形態を意味する。また、連続的に投入をする場合は、投入速度を一定にしたまま投入終了まで進行させてもよいし、途中で少なくとも1回速度を変化させて進行させてもよいし、速度自体を連続的に任意に変化させながら進行させてもよい。
本発明の製造方法は、バッチ式で行ってもよいし連続式で行ってもよく、適宜選択することができる。
バッチ式で反応を行う場合、通常、(メタ)アクリル酸中に液状のアルキレンオキシドを供給して行われる。溶媒中に(メタ)アクリル酸を溶解させてからアルキレンオキシドを供給してもよい。この際、アルキレンオキシドは、前述のごとく、一括して投入してもよいし、逐次的に投入してもよい。逐次投入する場合、この種の反応においてよく行われるように、アルキレンオキシド供給後も反応を継続させて、いわゆる熟成を行い、反応を完結させることもできる。
連続式で反応を行う場合、通常、(メタ)アクリル酸と液状のアルキレンオキシドを管型、槽型などの反応器内に連続的に投入し、連続的に反応液を反応器から抜き出して行われる。この際、反応液の一部を循環させる形態をとってもよい。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドを投入する際には、常温で投入してもよいし、その時点での系内の温度を変化させないように所望の温度にまで予め加温してから投入してもよい。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの両方を同時に投入する場合には、それぞれ別々の投入ラインから添加してもよいし、反応器に投入する前に、配管、ラインミキサー、ミキシングタンク等で予め混合してから添加してもよいが、それぞれ別々の投入ラインから添加した場合には、系内におけるアルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸のモル比に偏りが生じるおそれがあるので、反応器へ投入する前に予め混合してから添加することが好ましい。なお、それぞれ別々の投入ラインから添加する場合、投入の形態(一括投入、逐次投入)、投入する原料の温度、投入速度などについては、各原料で必ずしも同じである必要はない。
前記(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの全供給量を仕込み終えるまでに要する時間は、限定はされず、反応の進行具合や生産性等を考慮して、適宜設定すればよい。
本発明の製造方法に用いることができる触媒としては、限定はされず、前記反応液に可溶な均一系触媒全てを挙げることができるが、例えば、クロム(Cr)化合物、鉄(Fe)化合物、イットリウム(Y)化合物、ランタン(La)化合物、セリウム(Ce)化合物、タングステン(W)化合物、ジルコニウム(Zr)化合物、チタン(Ti)化合物、バナジウム(V)化合物、リン(P)化合物、アルミニウム(Al)化合物、モリブデン(Mo)化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であって前記反応液に可溶な均一系触媒であるものが好ましい。なかでもクロム(Cr)化合物および/または鉄(Fe)化合物を含む触媒であって前記反応液に可溶な均一系触媒であるものがより好ましく、さらに好ましくは、クロム(Cr)化合物を含む触媒であって前記反応液に可溶な均一系触媒であるものである。
クロム(Cr)化合物は、クロム(Cr)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、塩化クロム、アセチルアセトンクロム、蟻酸クロム、酢酸クロム、アクリル酸クロム、メタクリル酸クロム、重クロム酸ソーダ、ジブチルジチオカルバミン酸クロムなどが挙げられる。
鉄(Fe)化合物は、鉄(Fe)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、鉄粉、塩化鉄、蟻酸鉄、酢酸鉄、アクリル酸鉄、メタクリル酸鉄などが挙げられる。
イットリウム(Y)化合物は、イットリウム(Y)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンイットリウム、塩化イットリウム、酢酸イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、アクリル酸イットリウムおよびメタクリル酸イットリウムなどが挙げられる。
ランタン(La)化合物は、ランタン(La)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン、アクリル酸ランタンおよびメタクリル酸ランタンなどが挙げられる。
セリウム(Ce)化合物は、セリウム(Ce)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンセリウム、塩化セリウム、酢酸セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、アクリル酸セリウムおよびメタクリル酸セリウムなどが挙げられる。
タングステン(W)化合物は、タングステン(W)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、塩化タングステン、アクリル酸タングステンおよびメタクリル酸タングステンなどが挙げられる。
ジルコニウム(Zr)化合物は、ジルコニウム(Zr)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンジルコニウム、塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、アクリル酸ジルコニウム、メタクリル酸ジルコニウム、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムプロポキシド、塩化ジルコニル、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、アクリル酸ジルコニルおよびメタクリル酸ジルコニルなどが挙げられる。
チタン(Ti)化合物は、チタン(Ti)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、塩化チタン、硝酸チタン、硫酸チタン、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンプロポキシド、チタンイソプロポキシド、アクリル酸チタンおよびメタクリル酸チタンなどが挙げられる。
バナジウム(V)化合物は、バナジウム(V)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンバナジウム、塩化バナジウム、ナフテン酸バナジウム、アクリル酸バナジウムおよびメタクリル酸バナジウムなどが挙げられる。
リン(P)化合物は、リン(P)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトルイルホスフィンおよび1,2−ビス(ジフェニルホスフィン)エタンなどの、アルキルホスフィン類およびその(メタ)アクリル酸塩等の4級ホスホニウム塩などが挙げられる。
アルミニウム(Al)化合物は、アルミニウム(Al)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、アセチルアセトンアルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アクリル酸アルミニウムおよびメタクリル酸アルミニウムなどが挙げられる。
モリブデン(Mo)化合物は、モリブデン(Mo)原子を分子内に有する化合物で、かつ、前記反応液に可溶であれば、限定はされない。例えば、塩化モリブデン、酢酸モリブデン、アクリル酸モリブデンおよびメタクリル酸モリブデンなどが挙げられる。
本発明の製造方法においては、上述の、クロム(Cr)化合物、鉄(Fe)化合物、ジルコニウム(Zr)化合物、チタン(Ti)化合物、バナジウム(V)化合物、リン(P)化合物、アルミニウム(Al)化合物、モリブデン(Mo)化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、前記反応液に可溶な均一系触媒に、さらに、アミン化合物を触媒として併用してもよい。
上記アミン化合物は、アミン官能基を分子内に有する化合物であれば、限定はされない。例えば、トリアルキルアミン類、ピリジン等の環状アミン類およびその4級塩などの均一系アミン化合物が挙げられる。
本発明において、触媒として、上記アミン化合物を併用することにより、触媒活性に相乗効果が見られ、反応転化率が高くなるうえ、反応選択率も高くなる、などの効果が得られる。
本発明の製造方法において、触媒の使用量は、限定はされず、例えば、上記列挙したクロム(Cr)化合物等から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、前記反応液に可溶な均一系触媒をも用いる場合には、原料(メタ)アクリル酸に対して、0.01〜10モル%の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.02〜5モル%、さらに好ましくは0.04〜3モル%である。上記使用量が、0.01モル%未満では、反応速度が小さくなるため反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあり、10モル%を超えると、副生成物の反応選択性が高くなるおそれがある。
上記列挙したクロム(Cr)化合物等から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、前記反応液に可溶な均一系触媒触媒にさらに均一系アミン化合物を併用したものをも用いる場合は、触媒の使用量は、限定はされず、原料(メタ)アクリル酸に対して、0.01〜10モル%の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.02〜5モル%、さらに好ましくは0.04〜3モル%である。上記使用量が、0.01モル%未満では、反応速度が小さくなるため反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあり、10モル%を超えると、副生成物の反応選択性が高くなるのでおそれがある。
前記触媒は、その全使用量を反応器に予め仕込んでおくことが一般的であるが、これに限定はされず、例えば、全使用量の一部を反応器に初期仕込みし、その後、反応の進行途中で残部を追加して供給するようにしてもよい。また、前記触媒が均一系触媒の場合は、両原料のいずれかに予め溶解させておいてから、反応器に仕込んだり、供給したりしてもよく、例えば、初期仕込みする場合には、反応器とは別の溶解槽で、初期仕込みする原料に予め溶解させておいて、反応器に仕込むようにしてもよい。
バッチ式で反応を行う場合、前記触媒は、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、溶媒またはそれらの混合液中に予め含めておき、その後にアルキレンオキシドを導入するのが好ましい。また、(メタ)アクリル酸を逐次投入する場合には、逐次投入する(メタ)アクリル酸に触媒の一部を含めておき、(メタ)アクリル酸と共に投入してもよい。
連続式で反応を行う場合、前記触媒は、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、溶媒またはそれらの混合液中に予め含めておいてから、反応器へ連続的に投入するのが好ましく、反応液とともに連続的に抜き出してもよい。
本発明の製造方法における反応に際しては、必要に応じて、反応系内に重合防止剤を添加してもよい。重合防止剤としては、限定はされず、一般に工業的に用いられるものであれば使用可能であり、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール化合物;N−イソプロピル−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−パラ−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン類;チオジフェニルアミン、フェノチアジン等のアミン化合物;ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅等のジアルキルジチオカルバミン酸銅塩類;2,2,4,4−テトラメチルアゼチジン−1−オキシル、2,2−ジメチル−4,4−ジプロピルアゼチジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチル−3−オキソピロリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、6−アザ−7,7−ジメチル−スピロ(4,5)デカン−6−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルオキシピペリジン−1−オキシル、4,4’,4’’−トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)ホスファイト等のN−オキシル化合物;等が挙げられる。これら重合防止剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合防止剤を用いる場合、その添加量は、原料(メタ)アクリル酸の全供給量に対して、0.0001〜1重量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5重量%である。また、重合防止剤の添加時機については、限定はされず、初期仕込みする成分とともに初めに反応器内に添加しておくことが好ましい。
前記反応の際には、反応を温和に進行させることなどを目的として、必要に応じて、溶媒を存在させて反応を行ってもよい。溶媒としては、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ヘプタン、オクタン等の一般的な溶媒の1種または2種以上を用いることができる。
前記反応の温度は、一般的には、40〜130℃の範囲が好ましく、50〜120℃の範囲がより好ましく、50〜110℃の範囲がさらにより好ましく、50〜100℃の範囲が特に好ましい。上記反応温度が、40℃未満であると、反応速度の低下が著しく、反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあり、130℃を超えると、ジエステル体や二付加体が副生しやすくなるおそれがある。
前記反応時の反応器内の圧力は、使用する原料の種類やその使用割合にもよるが、一般には加圧下で行うことが好ましい。
前記反応の終了時機(言い換えれば、反応の冷却開始時機)は、残存する未反応(メタ)アクリル酸が充分に消失した時点をもって判断すればよく、具体的には、未反応(メタ)アクリル酸が0.2重量%以下、好ましくは0.1重量%以下となった時点で冷却を開始することが好ましい。
目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得るには、前記反応の終了後、蒸留など、この種の反応で通常行われる精製を行って、回収するようにすればよい。例えば、1〜50hPa、好ましくは1〜20hPaの圧力下、50〜120℃、好ましくは60〜100℃の温度で蒸留すればよい。
目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際には、前記反応終了後、ジエステル抑制剤を添加することが好ましい。これにより、反応終了後に進行するジエステル体の副生をも効果的に抑制し、さらにジエステル体を低減することができる。ジエステル抑制剤としては、例えば、シュウ酸、無水シュウ酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、サリチル酸、オクタン酸、アジピン酸、セパシン酸、テトラデカンジカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、1,6,7,12−ドデカンテトラカルボン酸、安息香酸、オルソトルイル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸およびその無水物;グリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、クレゾール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2,3,4,5−テトラヒドロキシヘキサン、キシリトール、マンニトール、カテコール、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシトルエン、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、2,4−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン等の多価アルコール;エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、アセチルアセトン、クペロン、オキシン、ベンジジン、ジエチルジチオカルバミン酸等の金属キレート剤;等が挙げられる。これらジエステル抑制剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジエステル抑制剤を用いる場合、その添加量は、前記触媒1モルあたり0.1〜10モルとすることが好ましく、より好ましくは0.5〜5モルである。上記添加量が、触媒1モルあたり0.1モル未満であると、ジエステルの副生を抑制する効果が充分に発揮されないおそれがあり、10モルを超えると、添加したジエステル抑制剤が製品純度を低下させるおそれがあり、特にカルボン酸類を用いた場合には得られる製品に含まれる酸成分の含有量が増加するおそれがある。また、ジエステル抑制剤の添加時機については、反応終了後であれば限定はされず、例えば、反応停止(冷却開始)直後、蒸留開始時、蒸留中などの際に、1回で、もしくは複数回に分割して添加することが好ましく、より好ましくは、反応停止直後に添加することである。
本発明の製造方法においては、得られた粗ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートについて、必要に応じ、さらに精製を行ってもよい。精製方法としては、限定はされず、例えば、蒸留による精製が挙げられる。より具体的には、例えば、汎用の蒸留塔、充填塔や泡鐘塔、多孔板塔などの精留塔などを用いる蒸留が挙げられるが、特にこれらに限定されない。また、蒸留精製に他の精製手段を併用してもよい。また、精製時にも、前述の重合防止剤を適宜使用できる。
本発明の製造方法においては、前述した(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応に使用した触媒を回収するようにし、この触媒の回収を、反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを留去した後の残留物に含まれる触媒をイオン交換樹脂に吸着させる工程(A)を備えることにより行うことを特徴としている。
そこで、この触媒回収の方法につき、以下に詳しく述べる。
本発明の製造方法においては、例えば、前記残留物にイオン交換樹脂を接触させることにより前記残留物に含まれる使用後の触媒をイオン交換樹脂に吸着させることが好ましい。このように、前記吸着を目的としてイオン交換樹脂に接触等させる対象は、前記反応後の反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを全量または一部留去した後の残留物であるが、好ましくは実質的に全量留去した後の残留物である。残留物を対象とし、これに含まれる触媒をイオン交換樹脂に吸着させるようにすれば、目的物を留去する前の反応液を接触対象とした場合に比べ、吸着効率すなわち触媒の回収率や留去後の製品純度等を高くすることができるなど、より一層優れた方法となる。
なお、上記残留物は、蒸留残渣あるいは釜残と言われることもあり、一般的には液状(タール状等)であることが多いが、これに限らず、残留物として流動性の無い固形の状態のものが得られた場合はこれも含む概念である。
本発明の製造方法において用いるイオン交換樹脂としては、回収する触媒の種類等に応じて適宜選択することができ、限定はされず、例えば、強酸性カチオン交換樹脂や弱酸性カチオン交換樹脂等のカチオン交換樹脂、強塩基性アニオン交換樹脂や弱塩基性アニオン交換樹脂等のアニオン交換樹脂、合成吸着剤などが挙げられる。なかでも、触媒の吸着率が高く、安価であり経済性に優れるとともに、使用による吸着能や脱着能の低下が少ないという点で、カチオン交換樹脂が好ましく、強酸性カチオン交換樹脂がより好ましい。
一般的に、カチオン交換樹脂とは、ナトリウムイオンやカルシウムイオン等の陽イオンを交換し得る樹脂のことであり、その交換基の酸性度の強さによって強酸性カチオン交換樹脂と弱酸性カチオン交換樹脂とに分けられる。例えば、代表的な交換基について酸性度の強さを比較すると、以下の順になる。
R−SOH > R−CHSOH > R−COOH > R−OH
(但し、Rはイオン交換樹脂の母体を表す。)
また、これらの交換基が十分にイオン交換反応を起こし得る液相のpH範囲(有効pH範囲)については、R−SOHが2.0以上であり、R−CHSOHが4.0以上であり、R−COOHが6.0以上であり、R−OHが10.0以上である。
上記知見に基づき、本発明の製造方法においては、強酸性カチオン交換樹脂とは、上記有効pH範囲として少なくともpH4.0以上の範囲を含むもの(上記有効pH範囲の下限値が4.0以下のもの)を言うとし、例えば、スルホン酸基等を有するものが挙げられ、弱酸性カチオン交換樹脂とは、上記強酸性カチオン交換樹脂以外のものであり且つ上記有効pH範囲として少なくともpH10.0以上の範囲を含むもの(上記有効pH範囲の下限値が4.0より大きく10.0以下のもの)を言うとし、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ホスホン基およびアルソン基等を有するものが挙げられる。
イオン交換樹脂の形状や形態については、適宜選択することができ、限定はされない。
本発明の製造方法において、前記吸着させるための方法および形態は、回収する触媒の種類、残留物の状態、イオン交換樹脂の形状等に応じて適宜選択することができ、限定はされず、例えば、容器の中で残留物とイオン交換樹脂とを撹拌混合する方法や、SUS製等の管にイオン交換樹脂を充填し、これに残留物を通過させる方法などが挙げられる。なかでも、残留物とイオン交換樹脂との分離のし易さや、装置をコンパクトにできるという点で、後者の方法が好ましい。
イオン交換樹脂の使用量は、残留物中の回収しようとする触媒の種類や量およびその使用状況等に応じて適宜選択することができ、限定はされず、例えば、残留物の重量に対して2〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは3〜25重量%、さらに好ましくは5〜20重量%である。上記使用量が、2重量%未満であると、残留物中の触媒全量を吸着することができないおそれがあり、30重量%を超えると、イオン交換樹脂量が多すぎて経済性の点で不利となるおそれがある。
本発明の製造方法においては、前記吸着をさせるに際し、予め、残留物を極性溶媒と混合し混合溶液を得ておくことが好ましい。このようにすることで、イオン交換樹脂に対する触媒の吸着率を効果的に向上させることができ、高い触媒回収率を達成できる。
極性溶媒を使用して吸着させる形態としては、残留物とイオン交換樹脂と極性溶媒との混合下で行う形態が特に好ましい。この形態を採ることにより、残留物中の触媒のイオン交換樹脂への吸着率が向上するといった優れた効果が得られる。
上記極性溶媒としては、上述の効果が得られる溶媒であれば、適宜選択でき、限定はされず、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、ギ酸、酢酸、アクリル酸、メタクリル酸、DMFおよびエチレングリコール等からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。なかでも、吸着率や溶媒コストの点で、水、メタノール、アセトンが好ましく、水、メタノールがより好ましい。
本発明の製造方法において、前記吸着をさせる際の温度、すなわち、イオン交換樹脂の使用時の温度は、回収する触媒の種類や使用状況等に応じて適宜選択することができ、限定はされず、例えば、60〜90℃であることが好ましく、より好ましくは70〜90℃、さらに好ましくは75〜85℃である。上記温度が、60℃未満であると、イオン交換樹脂に対する触媒の吸着率が十分ではなく経済性にも劣ることとなるおそれがあり、90℃を超えると、極性溶媒が沸騰したり、残留物が重合してしまうおそれがある。
本発明の製造方法において、前記吸着をさせる際の時間、すなわち、イオン交換樹脂の使用時間は、回収する触媒の種類や使用状況等に応じて適宜選択することができ、限定はされず、例えば、0.5〜24hであることが好ましく、より好ましくは1〜10h、さらに好ましくは3〜5hである。上記時間が、0.5h未満であると、イオン交換樹脂に対する触媒の吸着率が十分に得られないおそれがあり、24hを超えると、生産性が低下し経済性に劣ることとなるおそれがある。
本発明の製造方法においては、前記工程(A)のほかにさらに他の工程を含んでいてもよい。例えば、前記工程(A)で得られる、触媒が吸着したイオン交換樹脂から、該触媒を脱着させる工程(a)等を含むことができる。この工程(a)により、触媒を固体として回収することができ、回収した触媒をそのまま(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応に再使用することができる。また、触媒が吸着したイオン交換樹脂をそのまま前記反応に再使用するようにしてもよい。なお、前記脱着させる手段としては、限定はされず、例えば、塩化ナトリウム水溶液に通液させることで触媒を溶出させる等の手段を採用できる。上記溶出させた触媒は、この溶出液を例えば減圧乾燥、減圧留去およびスプレードライ等の方法で処理することにより粉体化され、次の反応に使用できる形態として回収され得る。
本発明の製造方法によれば、触媒の廃棄による有害物質の拡散を低減することができ、また、製造プロセス全体における触媒の使用量を大いに低減することができる、新規なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供することができる。
以下に、実施例および比較例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下では、便宜上、「リットル」を単に「L」と記すことがある。また、「重量%」を「wt%」と記すことがある。
〔製造例1〕
メタクリル酸448g、触媒として酢酸クロム0.90g、および重合防止剤としてフェノチアジン0.45gを、容量1Lの撹拌機付きSUS−316製オートクレーブに仕込み、その内部を窒素ガスで置換した後、60℃に昇温し、内圧を0.1MPaとした。次いで、エチレンオキシド252gを4時間かけてほぼ等速で供給し、この間60℃を維持して反応させた。エチレンオキシドの供給終了後、反応温度を80℃に昇温して、中和滴定により測定した未反応メタクリル酸量が0.10wt%になるまで反応を継続した。2.1時間反応を継続することで、未反応メタクリル酸が0.10wt%になったので、反応液を冷却した。得られた反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、目的物であるヒドロキシエチルメタクリレート濃度は96.0wt%、ジエステル体であるエチレングリコールジメタクリレート濃度は0.08wt%、二付加体であるジエチレングリコールモノメタクリレート濃度は3.7wt%、ヒドロキシエチルアセテート濃度は0.3wt%であった。
次に、得られた反応液の全量を、容量1LのSUS−316製蒸留釜に仕込み、さらにメチルハイドロキノン0.14gを添加し、蒸留釜の底部をオイルバスで加熱して、バッチ蒸留を行った。このとき、蒸留条件は、絶対圧4hPa、温度80〜100℃とし、釜に毎時300mLの空気を導入しながら、4時間かけて行い、630gの凝縮液(精製品)と、残留物70gを得た。なお、得られた精製品をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、その純度は98wt%であった。
〔実施例1〕
容量500mLの撹拌機付きSUS−316製容器に、製造例1で得られた残留物70gと強酸性カチオン交換樹脂(三菱化学社製、製品名:PK−208)13gとメタノール50gとを仕込み、80℃で4時間撹拌したところ、残留物を含む溶液の色が濃緑色から淡緑色へと変色した。
このとき、上記溶液中のクロムイオン濃度は4500ppm(撹拌前)から120ppm(撹拌後)に低下し、残留物に含まれていた酢酸クロムの97.3wt%が強酸性カチオン交換樹脂に吸着した。
〔実施例2〕
強酸性カチオン交換樹脂の代わりに強塩基性アニオン交換樹脂(三菱化学社製、製品名:SA−12)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った結果、残留物を含む溶液中のクロムイオン濃度は4500ppm(撹拌前)から300ppm(撹拌後)に低下し、残留物に含まれていた酢酸クロムの93.3wt%が強塩基性アニオン交換樹脂に吸着した。
〔比較例1〕
80℃で撹拌したところを50℃で撹拌した以外は、実施例1と同様の操作を行った結果、残留物を含む溶液中のクロムイオン濃度は4500ppm(撹拌前)から1035ppm(撹拌後)に低下し、残留物に含まれていた酢酸クロムの77.0wt%が強酸性カチオン交換樹脂に吸着した。
〔比較例2〕
80℃で撹拌したところを25℃で撹拌した以外は、実施例1と同様の操作を行った結果、残留物を含む溶液中のクロムイオン濃度は4500ppm(撹拌前)から2340ppm(撹拌後)に低下し、残留物に含まれていた酢酸クロムの48.0wt%が強酸性カチオン交換樹脂に吸着した。
本発明にかかる製造方法は、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを原料化合物とし、これらを触媒の存在下で反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する場合に好適である。

Claims (3)

  1. 触媒の存在下で(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、
    反応液から目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを留去した後の残留物に含まれる触媒を、前記残留物とイオン交換樹脂と極性溶媒との混合下、60〜90℃の温度で、イオン交換樹脂に吸着させ回収する、
    ことを特徴とする、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
  2. 前記イオン交換樹脂がカチオン交換樹脂である、請求項1に記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
  3. 前記触媒がクロム化合物である、請求項1または2に記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
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