JP4222086B2 - 熱処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被処理体の熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体集積回路を製造するには、半導体ウエハ等の被処理体に、成膜処理、エッチング処理、熱処理、改質処理、結晶化処理等の各種の枚葉処理を繰り返し行なって、所望する集積回路を形成するようになっている。上記したような各種の処理を行なう場合には、その処理の種類に対応して必要な処理ガス、例えば成膜処理の場合には成膜ガスを、改質処理の場合にはオゾンガス等を、結晶化処理の場合にはN2 ガス等の不活性ガスやO2 ガス等をそれぞれ処理容器内へ導入する。
例えば半導体ウエハに対して1枚毎に熱処理を施す枚葉式の熱処理装置を例にとれば、真空引き可能になされた処理容器内に、例えば抵抗加熱ヒータを内蔵した載置台を設置し、この上面に半導体ウエハを載置した状態で所定の処理ガスを流し、所定のプロセス条件下にてウエハに各種の熱処理を施すようになっている。
【0003】
ところで、上記した載置台は、一般的には処理容器内にその表面を露出した状態で設置されている。このため、この載置台を構成する材料、例えばAlN等のセラミックや金属材料からこれに含まれる僅かな重金属等が熱によって処理容器内へ拡散して金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションを発生する原因となっていた。この金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションに関しては、最近のように成膜用の原料ガスとして有機金属材料を用いる場合には、特に厳しい汚染対策が望まれている。
また、熱処理としてウエハ表面に薄膜を堆積させる成膜処理を行う場合には、薄膜が目的とするウエハ表面のみならず、載置台の表面や処理容器の内壁面等にも不要な膜として付着してしまうことは避けられない。この場合、この不要な膜が剥がれ落ちると、製品の歩留り低下の原因となるパーティクルが発生するので、定期的、或いは不定期的に処理容器内へエッチングガスを流して上記不要な膜を除去したり、或いは処理容器内の構造物を硝酸等のエッチング溶液中に浸漬して不要な膜を除去したりするクリーニング処理が行われている。
【0004】
この場合、上記した汚染対策やクリーニング処理の回数を減らすこと等を目的とし、特許文献1に開示されているように発熱体ヒータを石英ケーシングで覆って載置台を構成したり、特許文献2に開示されているように密閉された石英製のケース内に抵抗発熱体を設けてこの全体を載置台として用いるようにしたり、特許文献3及び4に開示されているようにヒータ自体を石英板で挟み込んで載置台として用いることが行われている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−278322号公報
【特許文献2】
特開平07−078766号公報
【特許文献3】
特開平03−220718号公報
【特許文献4】
特開平06−260430号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した各従来技術にあっては、載置台を石英カバーで覆うなどしているのである程度の金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの発生は抑制できるが、載置台の裏面やこの裏面側を覆うカバーに不要な薄膜がまだら状に、或いは凹凸状に付着する場合がある。この場合には、付着した不要な膜の厚い部分と薄い部分とで熱の輻射率が異なることからこれが原因で載置台の表面温度に分布が発生し、ひいてはウエハ面内の温度の不均一性を引き起こしてしまい、ウエハに対する熱処理の面内均一性を低下させる原因となっていた。
【0007】
また、載置台の表面やカバーの表面に付着した不要な膜は、比較的に早く剥がれ易いので、これが剥がれ落ちる前にクリーニング処理を行う必要からクリーニング処理などのメンテナンス作業の間隔が短くなり、このメンテナンス作業を行なう頻度が高くなってしまう。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。
本発明の目的は、金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの発生を確実に抑制することが可能な熱処理装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、不要な膜が載置台側にまだら状に付着してもその熱的悪影響を排除して載置台の面内温度の均一性を高く維持することが可能な熱処理装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、不要な膜が載置台等に付着してもそれができるだけ剥がれ落ちることを防止して、クリーニング処理等のメンテナンスサイクルの長期化を図ることができ、しかもクリーニング処理が容易に行なうことが可能な熱処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、処理容器の底部より支柱を介して起立されて内部に加熱手段が埋め込まれた載置台の上面に被処理体を載置し、該被処理体に対して所定の熱処理を施すようにした熱処理装置において、前記載置台の上面及び側面に、それぞれ耐熱性のカバー部材を設けると共に、前記載置台の下面側に、耐熱性の不透明裏面カバー部材を設け、更に、前記不透明裏面カバー部材の下面側に、耐熱性のカバー部材を設けるように構成したことを特徴とする熱処理装置である。
このように、被処理体を載置する載置台の上面及び側面に、それぞれ耐熱性のカバー部材を設け、載置台の下面側に、耐熱性の不透明裏面カバー部材を設け、更に、不透明裏面カバー部材の下面に、耐熱性のカバー部材を設けるようにしたので、載置台から汚染原因となる金属原子等が熱拡散することを防止でき、従って、金属汚染や有機汚染等の各種のコンタミネーションが発生することを防止することが可能となる。
【0009】
また、被処理体を載置する載置台の下面側に耐熱性の不透明裏面カバー部材を設けるようにしたので、載置台の裏面においてこの不透明裏面カバー部材の表面(下面)に例えばまだら状(凹凸状)に不要な膜が付着してもこの不透明裏面カバー部材の表面からの輻射率は面内において略均一に保たれており、従って、載置台の表面温度の面内均一性及び被処理体の面内温度の均一性を高く維持することが可能となる。
【0010】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記不透明裏面カバー部材は不透明石英ガラスよりなる。
【0011】
また例えば請求項3に規定するように、前記支柱の側面に、耐熱性のカバー部材を設ける。
これによれば、載置台の支柱にもカバー部材を設けるようにしたので、金属汚染や有機汚染等の各種のコンタミネーションの発生を一層抑制することが可能となる。
また例えば請求項4に規定するように、前記カバー部材は、上面カバー部材と、周縁部カバー部材と、下面カバー部材と、前記支柱カバー部材とよりなり、前記下面カバー部材と前記支柱カバー部材とは一体的に成形されており、前記カバー部材の全体は分解及び組み立てが可能になされている。
これによれば、各カバー部材は分解及び組み立てができるようになっているので、ウェットクリーニング処理等のメンテナンス作業を迅速に行うことができる。
【0012】
また例えば請求項5に規定するように、前記上面カバー部材は、前記載置台の直径と実質的に同じ直径に設定されており、前記上面カバー部材の上面には凸部が形成されていると共に、該凸部には凹部状に窪ませて前記被処理体を載置するための収容凹部が形成されている。
また例えば請求項6に規定するように、前記上面カバー部材の周縁部の上面は、前記周縁部カバー部材の一部と接触して覆われている。
また例えば請求項7に規定するように、前記載置台の側面には、不透明石英カバー部材が設けられる。
また例えば請求項8に規定するように、前記不透明裏面カバー部材と前記下面カバー部材との間には隙間が形成されている。
また例えば請求項9に規定するように、前記不透明裏面カバー部材の下面には、前記隙間を形成するための突起状の脚部が形成されている。
【0013】
また例えば請求項10に規定するように、前記載置台の上面に形成したカバー部材及び前記不透明裏面カバー部材を除く他のカバー部材は、それぞれ透明石英ガラスよりなり、該透明石英ガラスのカバー部材の表面には、これに付着する膜の剥がれを防止するための表面粗化処理が施されている。
これにより、カバー部材の表面に付着したパーティクルとなり得る不要な膜が容易に剥がれ落ちることを防止できるので、その分、クリーニング処理等のメンテナンス作業のサイクルを長くすることができる。
また例えば請求項11に規定するように、前記支柱の下端部の接合部には、シール部材が設けられると共に、該シール部材の近傍には、前記シール部材に前記載置台側から放出される熱を遮断するための不透明部材が設けられる。
これにより、支柱の下端部の接合部に設けたシール部材は、この近傍に設けた不透明部材により載置台側からくる輻射熱が遮断されるので、熱による損傷を受けることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る熱処理装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る熱処理装置を示す断面構成図、図2は載置台を示す断面図、図3は載置台を覆うカバー部材を示す分解図である。
図示するようにこの熱処理装置2は、例えば断面の内部が略円形状になされたアルミニウム製の処理容器4を有している。この処理容器4内の天井部には必要な処理ガス、例えば成膜ガスを導入するためにガス供給手段であるシャワーヘッド部6が設けられており、この下面のガス噴射面8に設けた多数のガス噴射孔から処理空間Sに向けて処理ガスを吹き出すようにして噴射するようになっている。
【0015】
このシャワーヘッド部6内には、中空状の2つに区画されたガス拡散室12A、12Bが形成されており、ここに導入された処理ガスを平面方向へ拡散した後、各ガス拡散室12A、12Bにそれぞれ連通された各ガス噴射孔10A、10Bより吹き出すようになっている。すなわち、ガス噴射孔10A、10Bはマトリクス状に配置されている。このシャワーヘッド部6の全体は、例えばニッケルやハステロイ(登録商標)等のニッケル合金、アルミニウム、或いはアルミニウム合金により形成されている。尚、シャワーヘッド部6としてガス拡散室が1つの場合でもよい。そして、このシャワーヘッド部6と処理容器4の上端開口部との接合部には、例えばOリング等よりなるシール部材14が介在されており、処理容器4内の気密性を維持するようになっている。
【0016】
また、処理容器4の側壁には、この処理容器4内に対して被処理体としての半導体ウエハWを搬入搬出するための搬出入口16が設けられると共に、この搬出入口16には気密に開閉可能になされたゲートバルブ18が設けられている。
そして、この処理容器4の底部20に排気落とし込め空間22が形成されている。具体的には、この容器底部20の中央部には大きな開口24が形成されており、この開口24に、その下方へ延びる有底円筒体状の円筒区画壁26を連結してその内部に上記排気落とし込め空間22を形成している。そして、この排気落とし込め空間22を区画する円筒区画壁26の底部28には、これより起立させて例えばAlN等のセラミックよりなる円筒体状の支柱30が設けられており、この上端部に載置台32が固定されている。
【0017】
そして、上記排気落とし込め空間22の入口開口24は、載置台32の直径よりも小さく設定されており、上記載置台32の周縁部の外側を流下する処理ガスが載置台32の下方に回り込んで入口開口24へ流入するようになっている。そして、上記円筒区画壁26の下部側壁には、この排気落とし込め空間22に臨ませて排気口34が形成されており、この排気口34には、図示しない真空ポンプが介設された排気管36が接続されて、処理容器4内及び排気落とし込め空間22の雰囲気を真空引きして排気できるようになっている。
【0018】
そして、この排気管36の途中には、開度コントロールが可能になされた図示しない圧力調整弁が介設されており、この弁開度を自動的に調整することにより、上記処理容器4内の圧力を一定値に維持したり、或いは所望する圧力へ迅速に変化させ得るようになっている。
また、上記載置台32は、加熱手段として例えば内部に所定のパターン形状に配置された例えばモリブデンよりなる抵抗加熱ヒータ38を有しており、この外側は焼結された例えばAlN等よりなるセラミックスにより構成され、上面に被処理体としての半導体ウエハWを載置し得るようになっている。また、上記抵抗加熱ヒータ38は上記支柱30内に配設された給電線40に接続されて、電力を制御しつつ供給できるようになっている。そして、この給電線40は石英管39内に挿通され、またこの給電線40は、上記支柱30の下部にて電源ケーブルと接続されている。尚、抵抗加熱ヒータ38は、例えば内側ゾーンと、その外側を同心円状に囲む外側ゾーンとに分割されており、各ゾーン毎に個別に電力制御できるようになっている。図示例では給電線40は2本しか記載していないが、この場合は4本設けられることになる。
【0019】
上記載置台32には、この上下方向に貫通して複数、例えば3本のピン挿通孔41が形成されており(図1においては2つのみ示す)、上記各ピン挿通孔41に上下移動可能に遊嵌状態で挿通させた押し上げピン42を配置している。この押し上げピン42の下端には、円形リング形状に形成された例えばアルミナのようなセラミックス製の押し上げリング44が配置されており、この押し上げリング44に、上記各押し上げピン42の下端を固定されない状態にて支持させている。この押し上げリング44から延びるアーム部45は、容器底部20を貫通して設けられる出没ロッド46に連結されており、この出没ロッド46はアクチュエータ48により昇降可能になされている。これにより、上記各押し上げピン42をウエハWの受け渡し時に各ピン挿通孔41の上端から上方へ出没させるようになっている。また、アクチュエータ48の出没ロッド46の容器底部の貫通部には、伸縮可能なベローズ50が介設されており、上記出没ロッド46が処理容器4内の気密性を維持しつつ昇降できるようになっている。
【0020】
そして、図2に示すように、載置台32を支持固定する例えばAlN等の円筒体状の支柱30の下端部には、拡径されたフランジ部52が形成されている。尚、図2においては載置台32の内部構造や押し上げピン40等の記載は省略している。そして、底部28の中心には所定の大きさの開口54が形成されており、の開口54をその内側から塞ぐようにして上記開口54より少し大きい直径の例えばアルミニウム合金製のベース板56をボルト58により締め付け固定している。この底部28の上面と上記ベース板56の下面との間には、例えばOリング等のシール部材60が介設されており、この部分の気密性を保持している。
【0021】
そして、上記ベース板56上に上記支柱30を起立させて、この支柱30のフランジ部52にリング状になされた断面L字状の例えばアルミニウム合金製の押さえ部材62を嵌装し、この押さえ部材62と上記ベース板56とをボルト64で固定することにより、上記フランジ部52を上記押さえ部材60で挟み込んで固定している。ここで上記ベース板56の上面と上記フランジ部52の下面との間には、例えばOリング等のシール部材66が介設されており、この部分の気密性を保持するようになっている。そして、上記ベース板56には、複数の挿通孔68が形成されており、この挿通孔68を介して上記給電線40を外へ引き出すようになっている。従って、この円筒状の支柱30内は大気圧雰囲気になっている。尚、この支柱30の上端部は、載置台32の裏面の中心部に気密に溶接等により接続固定されている。また上記支柱30内は気密に封止してもよい。
【0022】
そして、このように取り付け固定された載置台32に、本発明の特徴とするカバー部材が設けられる。具体的には、図3にも示すように上記カバー部材としては、上記載置台32の上面の半導体ウエハWを載置する部分を覆う円板状の上面カバー部材72と、この載置台32の周縁部とその側面の一部、或いは全部を覆うリング状の周縁部カバー部材74と、この載置台32の側面の一部、或いは全部と載置台32の下面とを覆う下面カバー部材76と、上記支柱30の側面全体を覆う支柱カバー部材78と、支柱30の下端部を覆う脚部カバー部材80とがそれぞれ設けられる。また、特にこの実施例においては、上記載置台32の下面(裏面)と直接的に接触してこれと上記下面カバー部材76との間に介在させて、リング状の不透明裏面カバー部材82が設けられる。従って、この場合には上記下面カバー部材76は上記不透明裏面カバー部材82の下面を覆うことになる。
【0023】
上記全てのカバー部材72、74、76、78、80、82は耐熱性及び耐腐食性材料よりなる。特に、上面カバー部材72は、この上面にウエハWを直接的に載置することから金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションが発生する恐れが極めて少なくて、且つ熱伝導性の良好な材料、例えばSiC等のセラミックよりなる。また、不透明裏面カバー部材82は、金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションが発生する恐れが極めて少なくて且つ熱線を透過し難いような材料、例えば不透明石英ガラスよりなる。また他のカバー部材74、76、78、80は、金属汚染や有機汚染等が発生する恐れが極めて少ない材料、例えば透明な石英ガラスよりなる。
【0024】
伝熱性の良好なSiCよりなる上記上面カバー部材72は、円板状に形成されて中央部にウエハWを直接的に載置するための収容凹部84が形成されており、この収容凹部84の深さは、ウエハWの厚さと略同等になされている。この上面カバー部材72には、押し上げピン42(図1参照)を通すピン挿通孔41が形成されている。そして、この上面カバー部材72の厚みは例えば3.0mm程度である。
透明石英ガラスよりなる上記周縁部カバー部材74は、リング状に成形されており、上述したように載置台32の上面の周縁部と側面の一部、或いは全部を覆うように、断面逆L字状に成形されており、載置台32の周縁部に図2に示すように着脱可能に嵌装し得るようになっている。そして、この周縁部カバー部材74の内周面には、その周方向に沿って係合段部86がリング状に形成されており、この係合段部86に上記上面カバー部材72の周縁部を当接させて、この上面カバー部材72を着脱可能(分解可能)に支持するようになっている。この周縁部カバー部材74の厚みは例えば2.0〜3.0mm程度である。
【0025】
透明石英ガラスよりなる上記下面カバー部材76と同じく透明石英ガラスよりなる上記支柱カバー部材78とは、溶接により一体的に成形されている。まず、下面カバー部材は、前述したように載置台32の側面の一部、或いは全部と載置台32の下面全体とを覆うように円形の容器状に成形されており、その中心部には支柱30(図2参照)を通すための開口88が形成されている。そして、この開口88の周縁部に上記支柱カバー部材78の上端部が溶接されている。上記容器状の下面カバー部材76内に上記載置台32の全体を挿脱可能に収容し得るようになっている。この場合、上記周縁部カバー部材74の側壁の内径は、上記下面カバー部材76の側壁の外径よりも僅かに大きく設定されており、図2に示すように、上記周縁部カバー部材74の側壁の下端部が、上記下面カバー部材76の側壁の外周面の全体を覆ってこれに接するような状態で両端部が重なるように分解可能に嵌装される。
【0026】
これにより、上記載置台32の側面は完全に覆われることになる。そして、この下面カバー部材76には、上記押し上げピン42(図1参照)を挿通するためのピン挿通孔41が形成されている。
またこの下面カバー部材76に一体的に接合されている上記支柱カバー部材78の内径は、フランジ部52の外径よりも僅かに大きく設定されており、その下端部は、上記押さえ部材62(図2参照)の上面に達している。ここで上述のようにこの下面カバー部材76と支柱カバー部材78とは一体的に結合された状態で、載置台32の分解時に支柱30側から下方に抜けるようになっている。この下面カバー部材76の厚みは例えば3.0mm程度であり、支柱カバー部材78の厚みは例えば5.0mm程度である。
【0027】
また、透明石英ガラスよりなる上記脚部カバー部材80は、上記押さえ部材62の露出表面と上記ベース板56の露出表面とを覆うように断面逆L字状になされて全体がリング状に形成されている。この脚部カバー部材80は、着脱が容易にできるように2分割可能に半割り状態になされている。この脚部カバー部材80の厚みは例えば3.0mm程度である。尚、上記脚部カバー部材80は2分割ではなく、リング状に一体型に成形してもよい。
また、上記フランジ部52の直径は、上記支柱カバー部材78の内径よりも僅かに小さく設定されており、ボルト58、64を緩めてベース板56や押さえ部材62を取り外した際に、支柱カバー部材78内の支柱30を上方へ抜き出して分解できるようになっている。
【0028】
一方、上記不透明裏面カバー部材82は、上記載置台32の下面(裏面)の略全体(支柱30との接続部を除く)を覆うように円板状に形成されており、その中心部には支柱30を通す開口90が形成されている。またこの不透明裏面カバー部材82には、押し上げピン42を挿通するためのピン挿通孔41が形成されている。更にこの不透明裏面カバー部材82は載置台32の下面と密接状態で介在されているが、不透明裏面カバー部材82の下面には3個(図2では2個のみ示す)の突起状の脚部120が設けられ、不透明裏面カバー部材82と下面カバー部材76との間に隙間122を形成することにより、不透明裏面カバー部材82に移動の自由度を持たせて不透明裏面カバー部材82の割れを防止するようになっている。尚、この脚部120を、下面カバー部材76の上面に突起状に設けてもよい。
上記不透明裏面カバー部材82は、前述したように例えば多数の微細な気泡を含んで白濁状態になされた不透明石英ガラスを用いており、載置台32の下面からの熱線が外方へ透過することを阻止し得るようになっていると共に、熱線を上面へ反射する。よってこの不透明裏面カバー部材82の材料としては少なくとも不透明で耐熱性がある材料ならよく、反射率が高いほどよい。
【0029】
そして、本実施例では上記透明石英ガラスよりなるカバー部材、すなわち周縁部カバー部材74、下面カバー部材76、支柱カバー部材78及び脚部カバー部材80の各表面には、予めサンドブラスト等による表面粗化処理が施されており、その表面に微細な凹凸が形成されて、この表面に付着した不要な膜がアンカー効果により剥がれ難くなるようにしている。
尚、図示されてないが、この載置台32には、温度制御のためにこの温度を検出する熱電対が押し付けられて設けられ、また、ウエハWの裏面側にウエハWとの熱伝導性を良好にするために例えばN2 やArガス等の不活性ガスを供給するガス供給口が形成されている。
【0030】
次に、以上のように構成された熱処理装置の動作について説明する。
まず、未処理の半導体ウエハWは、図示しない搬送アームに保持されて開状態となったゲートバルブ18、搬出入口16を介して処理容器4内へ搬入され、このウエハWは、上昇された押し上げピン42に受け渡された後に、この押し上げピン42を降下させることにより、ウエハWを載置台32の上面、具体的には上面カバー72の上面の収容凹部84に載置してこれを支持する。
次に、シャワーヘッド部6へ処理ガスとして例えばTiCl4 、H2 、NH3 、WF6 、SiH4 、H2 、PET、O2 等の成膜ガスを流量制御しつつ供給して、このガスをガス噴射孔10より吹き出して噴射し、処理空間Sへ導入する。そして、図示してないが排気管36に設けた真空ポンプの駆動を継続することにより、処理容器4内や排気落とし込め空間22内の雰囲気を真空引きし、そして、圧力調整弁の弁開度を調整して処理空間Sの雰囲気を所定のプロセス圧力に維持する。この時、ウエハWの温度は例えば400〜700℃程度に維持されている。これにより、半導体ウエハWの表面にTi、TiN、W、WSi、Ta2 O5 等の薄膜が形成されることになる。
【0031】
このような成膜過程において、高温に加熱されている例えばAlN材よりなる載置台32からは、これに非常に僅かに含まれている重金属等が熱拡散して処理容器4内側へ放出される恐れが存在する。しかしながら、本実施例においては、載置台32の全表面は、耐熱性が高く、且つ金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの恐れのない材料、例えばSiCにより形成されている上面カバー部材72や、同じく耐熱性が高く、且つ金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの恐れのない材料である透明石英ガラスよりなる周縁部カバー部材74や下面カバー部材76により完全に覆われているので、重金属等が処理容器4内側へ拡散することを阻止でき、従って半導体ウエハWが金属汚染や有機汚染等されることを防止することが可能となる。この場合、上記3つのカバー部材、すなわち上面カバー部材72、周縁部カバー部材74及び下面カバー部材76だけを設けても金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの防止効果を十分に得ることができる。
【0032】
そして、本実施例では、例えばAlN材よりなる支柱30を同じく例えば透明石英ガラスよりなる支柱カバー部材78によりその周囲を完全に覆っているので、金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの防止効果を一層向上させることができる。また、この支柱30の下端部を固定する押さえ部材62やベース板56の表面も、透明石英ガラスよりなる脚部カバー部材80により覆っているので、更に金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションの防止効果を向上させることができる。
また、載置台32とウエハWとの間に介在される上面カバー部材72は、透明石英ガラスよりも熱伝導性の良好な材料、例えばSiCにより形成しているので、載置台32内に埋め込まれた抵抗加熱ヒータ38からの熱を効率良くウエハWに伝達してこれを効率的に加熱することが可能である。また石英ガラスによって上面カバー部材72を形成してもよく、この場合には実験ではSiCよりヒータ38とウエハWとの温度差が少なくなった。
【0033】
また成膜の進行に従って、ウエハWの表面に目的とする必要な膜が堆積するのみならず、各カバー部材74、76、78、80の露出面には、不要な膜が付着することは避けられない。この場合、本実施例においては、各カバー部材74、76、78、80の表面には、表面粗化処理が施されて微細な凹凸が形成されているので、上記不要な膜が付着した場合、上記微細な凹凸によるアンカー効果で不要な膜が剥がれ落ち難くなる。従って、その分、クリーニング処理等のメンテナンスサイクルを長くすることができ、装置の稼働率も向上させることができる。
【0034】
また、成膜処理時には載置台32の下面側、すなわちここでは下面カバー部材76の下面側には不要な膜がまだら状に付着する傾向にあり、従来装置にあってはこのまだら状に付着する膜が載置台からの輻射熱に分布を生ぜしめる原因となっていたが、本実施例の場合には、載置台32の下面全体に接するようにしてリング状の不透明裏面カバー部材82を設けているので、上記不要な膜がまだら状に付着しても載置台32からの輻射熱に分布が生ずることはなく、このため載置台32の温度分布は目標とする温度分布、例えば面内均一に維持されるので、ウエハWの温度の面内均一性も高めることが可能となる。
【0035】
そして、この点よりも、本発明のように抵抗加熱ヒータ38をゾーン毎に温度調整できるようにした場合には、成膜処理時における温度チューニングの必要性も減少させることができる。またこの不透明裏面カバー部材82は載置台32からの熱線を反射して輻射熱の放出を抑制することができるので、その分、抵抗加熱ヒータ38の熱効率も高めることができる。
尚、本実施例では複数のカバー部材を設けているが、上記載置台32の下面に上記不透明裏面カバー部材82のみを設けてもよく、この場合には、上述したように不要な膜がまだら状に付着しても載置台32及びウエハWの温度分布の面内均一性を高く維持でき、また、輻射熱を抑制できるので、その分、抵抗加熱ヒータ38の熱効率も向上させることができる。
【0036】
また、ここでは載置台32の下面側に、下面カバー部材76と不透明裏面カバー部材82の2枚のカバー部材を設けたが、これに限定されず、下面カバー部材76の設置を省略し、支柱カバー部材78の上端部に上記不透明裏面カバー部材82を直接溶接して両者を一体化させるようにしてもよい。
また、クリーニング処理の場合には、ウェット洗浄やドライ洗浄は各カバー部材72、74、76、78、80のみを対象として施せばよいので、メンテナンス性を向上させることができる。
尚、上記実施例にあっては、載置台32及びこれを起立させる支柱30を、共にAlN材料で形成した場合を例にとって説明したが、これらはどのような材料で形成した場合にあっても、本発明を適用することができる。
【0037】
次に、上記載置台32や支柱30を透明石英ガラスで形成した場合を例にとって説明する。図4は本発明の第1の変形実施例である透明石英ガラスにより形成された載置台の一例を示す断面図、図5は図4中の部分拡大図である。尚、図1乃至図3に示した構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
【0038】
図4及び図5に示すように、この載置台32及び支柱30は共に耐熱性及び耐腐食性に優れた材料、例えば透明石英ガラスにより形成されている。そして、この場合にも載置台32及び支柱30を覆うようにして、上面カバー部材72、周縁部カバー部材74、下面カバー部材76、支柱カバー部材78、脚部カバー部材80及び不透明裏面カバー部材82が先の実施例と同様に設けられている。具体的には、上記載置台32は、上板100Aと、中板100Bと、下板100Cとを、それぞれこの順序で重ねて溶着により接合した3層構成になっている。そして、この上板100A上には、必要に応じて例えばSiC等の不透明材料よりなる薄い均熱板101が着脱可能に設置されている。上記中板100Bの上面側には、その全面に亘って描かれた配線溝102が形成されており、この配線溝102内にこの溝102に沿って例えばカーボンワイヤーよりなる抵抗加熱ヒータ38が配設されている。この場合にも、上記抵抗加熱ヒータ38は、例えば同心円状に複数のゾーン毎に区画して配設される。
【0039】
上記抵抗加熱ヒータ38には給電を行う給電線40が接続されており、この接続線40の一部は屈曲されて上記中板100Bと上記下板100Cとの間に沿って配設されている。そして、この給電線40は、載置台32の略中心より下方に延びている。この下方に延びる給電線40は例えば石英管39内に挿通されている。
また、上記下板100C及び中板100Bを貫通して上記上板100Aに届くようにして熱電対収容穴104が形成されており、この熱電対収容穴104内に温度制御用の熱電対106が設けられる。
【0040】
また更に、上記下板100C、中板100B及び上板100Aを貫通してバックサイド用ガス孔108が形成されており、このバックサイド用ガス孔108には、これより下方に延びる例えば透明石英管よりなるガス管110が接続されている。
そして、上記支柱30の下端部の接合部の近傍には、この接合部に介在されるOリング等のシール部材60、66を載置台32から放射される熱から保護するための不透明部材112が設けられており、上記熱を遮断するようになっている。具体的には、まず上記支柱30の途中は、例えば不透明石英ガラスよりなる円筒体状の第1の不透明部材112Aの全周が溶接により接続して介在されている。この第1の不透明部材112Aの長さは例えば70mm程度に設定されている。
【0041】
またこの第1の不透明部材112Aの内側には、同じく例えば不透明石英ガラスよりなる円板体状の第2の不透明部材112Bが嵌装されている。更には、上記シール部材60、66の直上であって上記支柱カバー部材78の下端部と直接当接して支持するようにして例えば不透明石英ガラスよりなるリング状の第3の不透明部材112Cが設けられている。そして、載置台32から放射されて上記シール部材60、66に向かう熱(輻射熱)を、上記第1〜第3の不透明部材112A〜112Cにより遮断することにより、上記各シール部材60、66が熱損傷を受けることを防止するようになっている。尚、底部28、ベース板56、押さえ部材62及び第3の不透明部材112Cには、上記ガス管110に連通されるガス通路114が形成されている。
【0042】
この実施例の場合にも先の実施例と同様な作用効果を得ることができる。例えば載置台32や支柱30を構成する材料が透明石英ガラスである上に、更に各カバー部材で覆っているので金属汚染や有機汚染等のコンタミネーションが発生することを一層確実に防止することができる。
そして、各カバー部材の表面も表面粗化処理が施されているので不要な膜が付着してもこれが剥がれ難くなり、更には下面カバー部材76の下面に膜厚が不均一なまだら状の不要な膜が付着しても、不透明裏面カバー部材82の作用により従来装置で発生していた温度分布の発生を抑制でき、載置台32及びウエハWの面内温度の均一性を高く維持することができる。
【0043】
また、載置台32の全体が透明石英ガラスよりなることから、SiCよりなる不透明な上面カバー部材72を設けていない場合には、抵抗加熱ヒータ38の配線パターンの温度分布がそのままウエハWに投映される恐れがあるが、上記SiCよりなる不透明な上面カバー部材72を設けることにより、この上面カバー部材72は、面内温度の均一性が良好な状態で加熱されるので、この点よりウエハWの面内温度の均一性を高く維持できる。
また本実施例の場合にも、載置台32の下面に、不透明裏面カバー部材82のみを設けて、他のカバー部材を設けないようにしてもよいし、或いは下面カバー部材76を設けないで、不透明裏面カバー部材82と支柱カバー部材78とを一体的に接続するようにしてもよい。
【0044】
次に、本発明の第2の変形実施例について説明する。
図6は本発明の第2の変形実施例である載置台の一例を示す部分断面図、図7は図6に示す載置台を覆うカバー部材を示す分解図である。尚、ここで図2及び図3に示す部分と同一構成部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図2に示す上面カバー部材72は、その直径をウエハWの直径よりも僅かに大きくなるように設定したが、この図6及び図7に示す第2の変形実施例では、この上面カバー部材72の直径を、載置台32の直径と実質的に同じになるように設定している。これにより、載置台32の上面全体をこの上面カバー部材72で覆うようになっている。この場合、図4において説明した均熱板101を用いてもよいし、或いは用いないでもよい。
【0045】
そして、この上面カバー部材72の周縁部を除いた中央部側は上方へ僅かに突出させた円形状の凸部124として形成されている。そして、この凸部124には凹部状に窪ませて、ここにウエハWを収容して載置するための収容凹部84が形成されている。この収容凹部84を区画する周辺部の段部126の内周面は、その内側に向けて傾斜するテーパ面126Aとして形成されており、ウエハWの載置時にこの位置ずれが生じてもこのテーパ面126Aに沿ってウエハWが滑り落ちることによってその位置ずれを修正できるようになっている。そして、周縁部カバー部材74の下面が、上記上面カバー部材72の一部である周縁部の上面と接触し、これを覆うようになっている。
【0046】
また上記載置台32の側面には、この周囲を覆うようにして不透明石英カバー128が設けられており、この不透明石英カバー128で載置台32側からの熱線を反射して熱効率を高めるようになっている。ここでは上記不透明石英カバー128は、上記載置台32の下面を覆う不透明裏面カバー部材82と一体的に成形されているが、両者を分割させて個別に設けてもよい。
【0047】
この第2の変形実施例の上面カバー部材72の構造や、不透明石英カバー128の構造は、図4及び図5に示す第1の変形実施例にも適用することができる。ここで載置台32が例えばAlNにより形成されている場合には、上記上面カバー部材72はAlNや石英ガラス(透明でも不透明でもよい)で形成される。これに対して、載置台32が図4で説明したように透明な石英ガラスにより形成されている場合には、上記カバー部材72はAlNや不透明石英ガラスで形成されることになる。
この第2の変形実施例の場合にも先に説明した各実施例と同様な作用効果を発揮できる。また上面カバー部材72の周縁部の上面は、周縁部カバー部材74によって2重に覆われているので、その分、載置台32の上面が汚染されることを一層抑制することができる。
【0048】
また上記実施例では処理として熱CVDによる成膜処理を例にとって説明したが、これに限定されず、プラズマCVD処理装置、エッチング処理装置、酸化拡散処理装置、スパッタ処理装置等についても本発明を適用することができる。
また、本実施例では被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、LCD基板、ガラス基板等にも適用できるのは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の熱処理装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
本発明によれば、被処理体を載置する載置台の上面及び側面に、それぞれ耐熱性のカバー部材を設け、載置台の下面側に、耐熱性の不透明裏面カバー部材を設け、更に、不透明裏面カバー部材の下面側に、耐熱性のカバー部材を設けるようにしたので、載置台から汚染原因となる金属原子等が熱拡散することを防止でき、従って、金属汚染や有機汚染等の各種のコンタミネーションが発生することを防止することができる。
また、被処理体を載置する載置台の下面側に耐熱性の不透明裏面カバー部材を設けるようにしたので、この不透明裏面カバー部材の表面(下面)に例えばまだら状(凹凸状)に不要な膜が付着してもこの不透明裏面カバー部材の表面からの輻射率は面内において略均一に保たれており、従って、載置台の表面温度の面内均一性及び被処理体の面内温度の均一性を高く維持することができる。
特に請求項3に係る発明によれば、載置台の支柱にもカバー部材を設けるようにしたので、金属汚染や有機汚染等の各種のコンタミネーションの発生を一層抑制することができる。
特に請求項4に係る発明によれば、各カバー部材は分解及び組み立てができるようになっているので、カバー部材のみをクリーニングすればよいのでウェットクリーニング処理等のメンテナンス作業を迅速に行うことができる。
特に請求項10に係る発明によれば、カバー部材の表面に付着した不要な膜が容易に剥がれ落ちることを防止できるので、その分、クリーニング処理等のメンテナンス作業のサイクルを長くすることができる。
特に請求項11に係る発明によれば、支柱の下端部の接合部に設けたシール部材は、この近傍に設けた不透明部材により載置台側からくる輻射熱が遮断されるので、熱による損傷を受けることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱処理装置を示す断面構成図である。
【図2】載置台を示す断面図である。
【図3】載置台を覆うカバー部材を示す分解図である。
【図4】本発明の第1の変形実施例である透明石英ガラスにより形成された載置台の一例を示す断面図である。
【図5】図4中の部分拡大図である。
【図6】本発明の第2の変形実施例である載置台の一例を示す部分断面図である。
【図7】図6に示す載置台を覆うカバー部材を示す分解図である。
【符号の説明】
2 熱処理装置
4 処理容器
6 シャワーヘッド部
32 載置台
38 抵抗加熱ヒータ(加熱手段)
60,66 シール部材
72 上面カバー部材
74 周縁部カバー部材
76 下面カバー部材
78 支柱カバー部材
80 脚部カバー部材
82 不透明裏面カバー部材
112,112A、112B、112C 不透明部材
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (11)
- 処理容器の底部より支柱を介して起立されて内部に加熱手段が埋め込まれた載置台の上面に被処理体を載置し、該被処理体に対して所定の熱処理を施すようにした熱処理装置において、
前記載置台の上面及び側面に、それぞれ耐熱性のカバー部材を設けると共に、前記載置台の下面側に、耐熱性の不透明裏面カバー部材を設け、更に、前記不透明裏面カバー部材の下面側に、耐熱性のカバー部材を設けるように構成したことを特徴とする熱処理装置。 - 前記不透明裏面カバー部材は不透明石英ガラスよりなることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記支柱の側面に、耐熱性のカバー部材を設けるように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の熱処理装置。
- 前記カバー部材は、上面カバー部材と、周縁部カバー部材と、下面カバー部材と、前記支柱カバー部材とよりなり、前記下面カバー部材と前記支柱カバー部材とは一体的に成形されており、前記カバー部材の全体は分解及び組み立てが可能になされていることを特徴とする請求項3記載の熱処理装置。
- 前記上面カバー部材は、前記載置台の直径と実質的に同じ直径に設定されており、前記上面カバー部材の上面には凸部が形成されていると共に、該凸部には凹部状に窪ませて前記被処理体を載置するための収容凹部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。
- 前記上面カバー部材の周縁部の上面は、前記周縁部カバー部材の一部と接触して覆われていることを特徴とする請求項4または5記載の熱処理装置。
- 前記載置台の側面には、不透明石英カバー部材が設けられることを特徴とする請求項5または6に記載の熱処理装置。
- 前記不透明裏面カバー部材と前記下面カバー部材との間には隙間が形成されていることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の熱処理装置。
- 前記不透明裏面カバー部材の下面には、前記隙間を形成するための突起状の脚部が形成されていることを特徴とする請求項8記載の熱処理装置。
- 前記載置台の上面に形成したカバー部材及び前記不透明裏面カバー部材を除く他のカバー部材は、それぞれ透明石英ガラスよりなり、該透明石英ガラスのカバー部材の表面には、これに付着する膜の剥がれを防止するための表面粗化処理が施されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の熱処理装置。
- 前記支柱の下端部の接合部には、シール部材が設けられると共に、該シール部材の近傍には、前記シール部材に前記載置台側から放出される熱を遮断するための不透明部材が設けられることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の熱処理装置。
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