JP4214955B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧センサを備え、この筒内圧センサの出力特性に対するゲイン誤差を算出して、筒内圧センサの出力特性を補正する内燃機関の制御装置に関する。
従来、特許文献1に記載される様に、内燃機関の筒内圧を検出する筒内圧センサの検出値を基に、内燃機関の運転状態を制御する方法が知られている。
但し、図2に示す様に、筒内圧センサの出力特性にゲイン誤差があると、図6に示す様に、その筒内圧センサによって検出される筒内圧(グラフa)と、真の筒内圧(グラフb)との間にずれが生じる。
これに対し、特許文献1には、筒内圧センサのゲイン誤差を求めて出力特性を補正する方法が開示されている。これは、先の図6に示す様に、圧縮行程の少なくとも一点のクランク角(図中ta)において、非燃焼時の筒内圧(標準筒内圧と呼ぶ)を筒内圧センサにより検出し、その検出値を、真の筒内圧の標準値と比較して、筒内圧センサのゲイン誤差ΔGaを求め、このゲイン誤差ΔGaの分だけ、筒内圧センサの出力特性を補正する方法である。
特開2000−240497号公報
ところが、上記の公知技術では、真の筒内圧の標準値がサイクル毎に変化するため、筒内圧センサのゲイン誤差ΔGaを精度良く算出することが困難である。つまり、特許文献1には、標準値を求める手段として、予め設計データに基づいて設定したり、あるいは、初期状態(劣化前)の筒内圧センサで検出した標準筒内圧を用いることが記載されている。しかし、この方法では、サイクル毎に変化する真の筒内圧を精度良く求めることができないので、筒内圧センサの検出値と標準値とを比較してゲイン誤差ΔGaを算出しても、ゲイン誤差ΔGaの算出精度が低下する。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、筒内圧センサの出力特性に対するゲイン誤差を精度良く算出できる内燃機関の制御装置を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、内燃機関のシリンダ内圧力(筒内圧と呼ぶ)を検出する筒内圧センサと、内燃機関の吸気管内の圧力(吸気圧と呼ぶ)を検出する吸気圧センサと、筒内圧センサの出力特性に対するゲイン誤差を算出するゲイン誤差算出手段とを備える内燃機関の制御装置であって、ゲイン誤差算出手段は、内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を吸気圧センサから取り込み、その吸気圧を基に、内燃機関の筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する筒内圧(標準筒内圧と呼ぶ)を算出する標準筒内圧算出手段を有し、算出された標準筒内圧と筒内圧センサの検出値とを比較して、筒内圧センサのゲイン誤差を算出することを特徴とする。
内燃機関の筒内圧は、圧縮開始時の圧力により大きく変化することが分かっている。そこで、内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を吸気圧センサより取り込み、その吸気圧を基に筒内圧を算出することにより、内燃機関の筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する筒内圧(標準筒内圧)を精度良く算出できる。その結果、算出された標準筒内圧と筒内圧センサの検出値とを比較してゲイン誤差を算出することにより、ゲイン誤差の算出精度を向上できる。
また、本発明によれば、標準筒内圧算出手段は、吸気圧センサの検出時期(吸気圧センサから吸気圧を取り込む時期)を、内燃機関の回転速度に応じて補正することを特徴とする。
吸気圧センサの取付け位置がシリンダから離れている場合は、吸気管内に生じる圧力変動により、吸気弁の閉弁直前における筒内圧力(圧縮開始時の圧力)と吸気圧センサの検出値とが異なる場合がある。吸気管内に生じる圧力変動の周期は、少なくとも内燃機関の回転速度(機関回転数と呼ぶ)に依存することが分かっているので、吸気圧センサの検出時期を機関回転数によって補正することで、圧縮開始時の筒内圧を精度良く検出(推定)できる。
(請求項2の発明)
本発明によれば、標準筒内圧算出手段は、吸気圧センサの検出時期(吸気圧センサから吸気圧を取り込む時期)を、内燃機関のシリンダ位置から吸気圧センサの取付け位置までの吸気管長さ、または吸気管の断面積、または内燃機関のシリンダ容積の少なくとも1つに応じて補正することを特徴とする。
請求項1の発明に記載した様に、吸気管内に生じる圧力変動の周期は、機関回転数に依存するが、機関回転数以外にも、吸気圧センサの取付け位置、吸気管の断面積、シリンダ容積等にも依存する。そこで、吸気圧センサの検出時期を、吸気圧センサの取付け位置、吸気管の断面積、シリンダ容積等の少なくとも1つによって補正することで、圧縮開始時の筒内圧を精度良く検出(推定)できる。
(請求項の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、標準筒内圧算出手段は、内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じる直前に検出された吸気圧を吸気圧センサから取り込み、その吸気圧を基に標準筒内圧を算出することを特徴とする。
吸気弁が吸気ポートを閉じる直前に検出された吸気圧(吸気圧センサの検出値)を用いることで、内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を求めることができる。
(請求項の発明)
請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、標準筒内圧算出手段は、内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じる直前の一定期間中に検出された複数の吸気圧を吸気圧センサから取り込み、その複数の吸気圧の平均値を基に、標準筒内圧を算出することを特徴とする。複数の吸気圧の平均値を採用することで、ノイズによる誤差や吸気脈動の影響を排除できるので、圧縮開始時の筒内圧を精度良く検出(推定)できる。
(請求項の発明)
請求項1〜に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、ゲイン誤差算出手段は、筒内への燃料噴射がカットされる非燃焼状態の時に、ゲイン誤差の算出処理を実施することを特徴とする。
例えば、車両減速時などの燃料噴射がカットされる時には、当然、燃料の燃焼による燃焼圧力が発生しないので、筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する標準筒内圧を精度良く算出できる。
(請求項の発明)
請求項1〜に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、標準筒内圧算出手段は、内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じて以降、燃料の燃焼による燃焼圧力が発生する以前の少なくとも一点のクランク角で標準筒内圧を算出することを特徴とする。
この場合、ゲイン誤差の算出処理を実施する場合に、燃料噴射がカットされる非燃焼状態の時に限定する必要がなく、通常の燃焼サイクル時にも実施できる。すなわち、通常の車両走行時であっても、燃料の燃焼による燃焼圧力が発生する以前(例えば圧縮行程)であれば、筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する標準筒内圧を精度良く算出できる。
(請求項の発明)
請求項1〜に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、標準筒内圧算出手段は、吸気圧センサより取り込んだ吸気圧を基に、ポリトロープ式を用いて標準筒内圧を算出することを特徴とする。
本発明によれば、内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を検出するので、その吸気圧を基に、周知のポリトロープ式を用いて標準筒内圧を算出することができる。
(請求項の発明)
請求項1〜に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、吸気圧センサにより検出される吸気圧に相関する代替値として、内燃機関の吸入空気量(新気量)を検出する吸気量センサを有し、標準筒内圧算出手段は、吸気量センサで検出された吸入空気量を圧力換算して吸気圧を算出し、この吸気圧を基に標準筒内圧を算出することを特徴とする。
吸気圧センサの検出値、つまり吸気管内の吸気圧は、内燃機関に吸入される吸入空気量との相関がある。そこで、吸気圧センサを使用する代わりに、吸入空気量を検出する吸気量センサ(例えばエアフロメータ)を使用し、この吸気量センサの検出値(吸入空気量)を取り込んだ後、圧力換算して吸気圧を算出することができる。なお、新気量とは、内燃機関が吸入する外気の量、つまり、EGRガスを含まない空気量である。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1はディーゼル機関の筒内圧波形図、図3はディーゼル機関の制御系統を示す構成図である。
本実施例の内燃機関は、例えば、図3に示す様に、蓄圧式燃料噴射システムを採用するディーゼル機関1である。
このディーゼル機関1は、シリンダブロック2に形成されたシリンダ3内にピストン4が収容され、シリンダ3内を往復動するピストン4の運動が、コンロッド5を介してディーゼル機関1のクランク軸(図示せず)に回転運動として伝達される。
シリンダブロック2の上端面には、ピストン4の上部に燃焼室6を形成するシリンダヘッド7が固定されている。そのシリンダヘッド7には、燃焼室6に開口する吸気ポート8と排気ポート9とが形成されている。
吸気ポート8と排気ポート9は、それぞれカム(図示せず)によって駆動される吸気弁10と排気弁11とで開閉される。
吸気ポート8には、外気を吸入するための吸気管12が接続され、吸気弁10が吸気ポート8を開く吸入行程の際に、ピストン4がシリンダ3内を降下して筒内負圧が生じると、吸気管12より吸入された外気が吸気ポート8を通って筒内へ流入する。
また、排気ポート9には、燃焼ガスを排出するための排気管13が接続され、排気弁11が排気ポート9を開く排気行程の際に、ピストン4の上昇により燃焼室6(筒内)から押し出された燃焼ガスが、排気ポート9を通って排気管13へ排出される。
蓄圧式燃料噴射システムは、噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール14と、このコモンレール14に高圧燃料を圧送する燃料供給ポンプ(図示せず)と、コモンレール14に蓄圧された高圧燃料をディーゼル機関1の筒内(燃焼室6)に噴射するインジェクタ15等を有し、電子制御ユニット(ECU16と呼ぶ)により制御される。
コモンレール14は、燃料供給ポンプより供給された高圧燃料を目標レール圧まで蓄圧すると共に、その蓄圧された高圧燃料が、燃料配管17を介してインジェクタ15に供給される。コモンレール14の目標レール圧は、ECU16により設定される。具体的には、アクセル開度(機関負荷)と機関回転数等からディーゼル機関1の運転状態を検出し、その運転状態に適した目標レール圧が設定される。
インジェクタ15は、ECU16によって電子制御される電磁弁と、この電磁弁の開弁動作によって燃料を噴射するノズルとを有し、このノズルの先端部が燃焼室6に突き出た状態で、シリンダヘッド7に取り付けられている。
ECU16は、図3に示す各種センサ類(NEセンサ18、アクセル開度センサ19、燃圧センサ20、筒内圧センサ21、吸気圧センサ22等)で検出されたセンサ情報を入力し、これらのセンサ情報を基に、ディーゼル機関1の運転状態を制御する。
NEセンサ18は、ディーゼル機関1のクランク軸と同期して回転するパルサ23の近傍に配置され、クランク軸と共にパルサ23が1回転する間に、パルサ23の外周部に設けられた歯部の数に相当する複数のパルス信号を出力する。ECU16では、NEセンサ18より出力されたパルス信号の時間間隔を計測することで機関回転数NEを検出する。 アクセル開度センサ19は、運転者が操作するアクセルペダル(図示せず)の操作量(踏込み量)よりアクセル開度を検出して、ECU16に出力する。
燃圧センサ20は、コモンレール14に取り付けられ、そのコモンレール14に蓄圧された燃料圧力(実レール圧)を検出して、ECU16に出力する。
筒内圧センサ21は、シリンダヘッド7に取り付けられ、ディーゼル機関1の筒内圧を検出して、ECU16に出力する。
吸気圧センサ22は、吸気管12に取り付けられ、吸気管12内の吸気圧を検出して、ECU16に出力する。
ECU16は、上記のセンサ情報を基に、噴射圧制御および噴射量制御を実施する。
噴射圧制御は、コモンレール14に蓄圧される燃料圧力を制御するもので、燃圧センサ20によって検出される実レール圧が目標レール圧と一致する様に、燃料供給ポンプの吐出量(ポンプ吐出量)をフィードバック制御する。
噴射量制御は、インジェクタ15より噴射される噴射量および噴射時期を制御するもので、ディーゼル機関1の運転状態に応じた最適な噴射量および噴射時期を演算し、その演算結果に従ってインジェクタ15の電磁弁を駆動する。
また、ECU16は、例えば、燃料の噴射時期を最適に制御するために、筒内圧センサ21の検出値(筒内圧)を基に、燃料の着火時期(燃焼開始時期)を検出している。
ところで、筒内圧センサ21は、温度等の使用条件および経時変化等により、図2に示す様に、出力特性にゲイン誤差を生じる(出力感度が変化する)と、燃焼開始時期の検出精度が低下する恐れがある。
そこで、ECU16は、筒内圧センサ21のゲイン誤差を算出して、出力特性を補正するためのゲイン誤差算出手段の機能を備えている。
以下に、筒内圧センサ21のゲイン誤差を算出するための処理手順を図4に示すフローチャートを基に説明する。
なお、図4に示す処理は、ディーゼル機関1の筒内が非燃焼状態の時、例えば、車両減速時等の燃料噴射カット時に実施される。
ステップ10…吸気弁10が吸気ポート8を閉じる吸気弁閉弁時期を入力する。
ステップ20…吸気圧センサ22より検出値(センサ値Pmと呼ぶ)を取り込む時期を決定する。ここでは、吸気弁10の閉弁時期の直前、例えば、吸気弁10の閉弁時期より5°CA(クランク角)前とする。
ステップ30…吸気圧センサ22からセンサ値Pmを取り込む時のクランク角に対応したシリンダ容積V1を、ECU16に内蔵されたメモリから読み出す。このシリンダ容積V1は、吸気弁10が吸気ポート8を閉じた時のシリンダ容積と略同等である。なお、ECU16のメモリには、クランク角とシリンダ容積との相関を示すデータが記憶されている。
ステップ40…ステップ20で決定した取り込み時期(図1に示す時刻t1)において、吸気圧センサ22よりセンサ値Pmを取り込む。この吸気圧センサ22より取り込んだセンサ値Pmは、ディーゼル機関1の圧縮開始時の筒内圧に相当する。
ステップ50…ポリトロープ指数nをメモリから読み出す。このポリトロープ指数nは、例えば、吸気圧と機関回転数とから求めることができ、その吸気圧と機関回転数を座標軸とするマップ上に記憶されている。従って、ステップ40で取り込んだセンサ値Pm(吸気圧)と、その時点の機関回転数NEとを用いて、マップ検索によりポリトロープ指数nを求める。
ステップ60(本発明の標準筒内圧算出手段)…吸気弁10が吸気ポート8を閉じてから、排気弁11が排気ポート9を開くまでの期間(吸気弁10と排気弁11が共に閉弁状態にある期間)において、ある一点のクランク角を標準点と呼ぶ時に、その標準点(図1に示す時刻t2)での筒内圧(標準筒内圧Pbと呼ぶ)を算出する。この標準筒内圧Pbは、下記のポリトロープ式(1)を用いて算出する。
Pb=Pm×(V1/V2)n ………………(1)
V1:吸気弁閉弁時のシリンダ容積
V2:標準点でのシリンダ容積
ステップ70…上記の標準点(図1の時刻t2)にて検出された筒内圧センサ21の検出値Psを取り込む。
ステップ80…ステップ60で求めた標準筒内圧Pbと、ステップ70で取り込んだ筒内圧センサ21の検出値Psとを比較して、下記の式(2)より、筒内圧センサ21のゲイン誤差ΔGaを算出する。
ΔGa=Ps/Pb………………………………(2)
(実施例1の効果)
ディーゼル機関1の圧縮時の筒内圧は、圧縮開始時の圧力により大きく変化することが分かっている。これに対し、上記の実施例1では、圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧、つまり、吸気弁10が吸気ポート8を閉じる直前の吸気圧を吸気圧センサ22により検出してECU16に取り込むことにより、圧縮開始時の圧力を検出(推定)している。その結果、標準点(時刻t2)における真の筒内圧(標準筒内圧Pb)を精度良く算出できるため、その標準筒内圧Pbと、同時刻t2に取り込まれた筒内圧センサ21の検出値Psとを比較することで、ゲイン誤差ΔGaの算出精度が向上し、筒内圧センサ21の出力特性をゲイン誤差ΔGaに応じて精度良く補正できる。
なお、この実施例1では、燃料の着火時期を検出するために筒内圧センサ21を使用する一例を記載したが、これ以外にも、筒内圧センサ21の使用例として、例えば、噴射量や燃焼温度を推定する方法等があり、これらの場合でも、実施例1に記載した筒内圧センサ21のゲイン誤差を算出して、出力特性を補正する方法を適用できることは言うまでもない。
実施例1のステップ20では、吸気圧センサ22よりセンサ値Pmを取り込む時期を、吸気弁10の閉弁時期の直前、例えば、吸気弁10の閉弁時期より5°CA(クランク角)前とする一例を記載したが、その他にも、例えば、吸気弁10が吸気ポート8を閉じる直前の一定期間中に検出される複数の吸気圧を吸気圧センサ22から取り込み、その複数の吸気圧の平均値を基に標準筒内圧を算出することもできる。
この方法によれば、取り込んだ複数の吸気圧の平均値を求めることで、ノイズによる検出誤差や吸気脈動の影響を排除できるので、信頼性が向上し、圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧をより精度良く検出できる。
また、図5に示す様に、吸気管12に取り付けられる吸気圧センサ22の取付け位置がシリンダ3から離れている場合は、吸気管12内に生じる圧力変動により、吸気弁10が閉弁する直前での筒内圧(圧縮開始時の圧力)と、吸気圧センサ22の検出値とが異なる場合が生じる。
ここで、吸気管12内に生じる圧力変動の周期は、少なくとも機関回転数に依存することが分かっている。そこで、吸気圧センサ22の検出時期(ECU16が吸気圧センサ22からセンサ値Pmを取り込む時期)を機関回転数によって補正することで、圧縮開始時の筒内圧を精度良く検出(推定)できる。
さらに、吸気管12内に生じる圧力変動の周期は、機関回転数以外にも、例えば、シリンダ位置から吸気圧センサ22の取付け位置までの吸気管12の長さ、吸気管12の断面積、シリンダ容積等にも依存する。従って、吸気圧センサ22の検出時期を、機関回転数による補正に加えて、更に上記の吸気圧センサ22の取付け位置、吸気管12の断面積、シリンダ容積等の少なくとも1つによって補正することで、さらに圧縮開始時の筒内圧を精度良く検出(推定)できる。
ECU16によるゲイン誤差の算出処理は、燃料噴射がカットされる非燃焼状態の時に限定して実施する必要はなく、通常の燃焼サイクル時にも実施できる。すなわち、通常の車両走行時(燃料噴射が実施されている時)であっても、燃料の燃焼による燃焼圧力が発生する以前(例えば圧縮行程)であれば、筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する標準筒内圧を算出できる。従って、実施例1に記載した標準点(標準筒内圧を算出する時のクランク角)を、吸気弁10が吸気ポート8を閉じてから燃焼圧力が発生する以前に設定すれば、燃焼圧力の影響を受けることなく、実施例1と同様の方法で標準筒内圧を算出できる。
実施例1では、吸気圧センサ22のセンサ値Pmを基に標準筒内圧を算出する一例を記載したが、吸気圧に相関する代替値として、図3に示す吸気量センサ24(例えばエアフロメータ)で検出される吸入空気量Ma(EGRガスを含まない新気量)を用いることもできる。この場合、ECU16では、吸気量センサ24から取り込んだ吸入空気量Maを圧力換算して吸気圧を算出し、その吸気圧を基に、実施例1に記載した方法により標準筒内圧を算出することもできる。
ディーゼル機関の筒内圧波形図である(実施例1)。 筒内圧センサの出力特性図である。 ディーゼル機関の制御系統を示す構成図である。 ゲイン誤差を算出するための処理手順を示すフローチャートである。 吸気圧センサの取付け位置に係わる圧縮開始圧力の算出(推定)誤差を示す吸気系の説明図である。 内燃機関の筒内圧波形図である(従来技術)。
符号の説明
1 ディーゼル機関(内燃機関)
3 シリンダ
8 吸気ポート
10 吸気弁
12 吸気管
16 ECU(制御装置/ゲイン誤差算出手段)
21 筒内圧センサ
22 吸気圧センサ
24 吸気量センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関のシリンダ内圧力(筒内圧と呼ぶ)を検出する筒内圧センサと、
    前記内燃機関の吸気管内の圧力(吸気圧と呼ぶ)を検出する吸気圧センサと、
    この吸気圧センサから得られる情報を基に、前記筒内圧センサの出力特性に対するゲイン誤差を算出するゲイン誤差算出手段とを備え、
    前記ゲイン誤差算出手段は、
    前記内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を前記吸気圧センサから取り込み、その吸気圧を基に、前記内燃機関の筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する筒内圧(標準筒内圧と呼ぶ)を算出する標準筒内圧算出手段を有し、
    算出された前記標準筒内圧と前記筒内圧センサの検出値とを比較して、前記筒内圧センサのゲイン誤差を算出する内燃機関の制御装置であって、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記吸気圧センサの検出時期を、前記内燃機関の回転速度に応じて補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関のシリンダ内圧力(筒内圧と呼ぶ)を検出する筒内圧センサと、
    前記内燃機関の吸気管内の圧力(吸気圧と呼ぶ)を検出する吸気圧センサと、
    この吸気圧センサから得られる情報を基に、前記筒内圧センサの出力特性に対するゲイン誤差を算出するゲイン誤差算出手段とを備え、
    前記ゲイン誤差算出手段は、
    前記内燃機関の圧縮開始時の筒内圧に相当する吸気圧を前記吸気圧センサから取り込み、その吸気圧を基に、前記内燃機関の筒内燃焼による圧力上昇を除いた非燃焼状態に相当する筒内圧(標準筒内圧と呼ぶ)を算出する標準筒内圧算出手段を有し、
    算出された前記標準筒内圧と前記筒内圧センサの検出値とを比較して、前記筒内圧センサのゲイン誤差を算出する内燃機関の制御装置であって、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記吸気圧センサの検出時期を、前記内燃機関のシリンダ位置から前記吸気圧センサの取付け位置までの吸気管長さ、または前記吸気管の断面積、または前記内燃機関のシリンダ容積の少なくとも1つに応じて補正することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じる直前に検出された吸気圧を前記吸気圧センサから取り込み、その吸気圧を基に前記標準筒内圧を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項1または2に記載した内燃機関の制御装置において、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じる直前の一定期間中に検出された複数の吸気圧を前記吸気圧センサから取り込み、その複数の吸気圧の平均値を基に、前記標準筒内圧を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、
    前記ゲイン誤差算出手段は、筒内への燃料噴射がカットされる非燃焼状態の時に、前記ゲイン誤差の算出処理を実施することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項1〜5に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記内燃機関の吸気弁が吸気ポートを閉じて以降、燃料の燃焼による燃焼圧力が発生する以前の少なくとも一点のクランク角で前記標準筒内圧を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項1〜6に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記吸気圧センサより取り込んだ吸気圧を基に、ポリトロープ式を用いて前記標準筒内圧を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項1〜に記載した何れかの内燃機関の制御装置において、
    前記吸気圧センサにより検出される吸気圧に相関する代替値として、前記内燃機関の吸入空気量(新気量)を検出する吸気量センサを有し、
    前記標準筒内圧算出手段は、前記吸気量センサで検出された吸入空気量を圧力換算して吸気圧を算出し、この吸気圧を基に前記標準筒内圧を算出することを特徴とする内燃機関の制御装置
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