JP4212908B2 - 乗客コンベアの手摺侵入口安全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗客コンベアの手摺侵入口の安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の乗客コンベアにおいては、移動手摺は、欄干の一端部で欄干基部から出て、欄干の外周部に配設されたガイドレールに案内されて欄干の長手方向に移動し、欄干の他端部で欄干基部に形成された開口部から欄干基部内に侵入する。そして、欄干基部の開口部周りが外力を受けて変形する構成とされ、さらにこの開口部周りの変形を検出するスイッチを備え、障害物が開口部に挟まれた際の変形をスイッチで検出し、乗客コンベアを非常停止するようにしている。この時、移動手摺の外周に対向する開口端部に変形し易い薄肉部を設け、移動手摺と開口端部との間で障害物の侵入物を圧迫し難くしている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−119585号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この従来の乗客コンベアの手摺侵入口安全装置は、移動手摺の外周に対向する開口端部の剛性を他の部位に対して下げているため、障害物が挟まれた際に、開口端部のみが内側に曲がってしまい、開口部周りの変形を検出するスイッチが作動せず、乗客コンベアが非常停止しなくなる恐れがあるという不具合があった。また、開口端部の剛性を下げているので、障害物が奥深く挟まれてスイッチが作動することになり、挟まれた障害物を解放するには欄干基部の開口部周りを切断しなければならなくなり、経済的ではなく、復旧までの時間も長くなるという不具合もあった。
【0005】
この発明は、上記の課題を解消するためになされたもので、乗客コンベアの停止時には保護体の少なくとも反インレット側を周方向に分離可能にし、かつ、乗客コンベアの運転時には保護体の相対する分離面を強制的に結合一体化させるように構成し、障害物が挟まった際の乗客コンベアの停止を確実とし、保護体を分離して障害物を速やかに解放できるようにした乗客コンベアの手摺侵入口安全装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置は、移動手摺が侵入する開口部を有する欄干のインレットと、上記開口部の内形に沿った外形形状に形成され、一端を上記開口部内に位置させて上記移動手摺に遊嵌状態に外嵌され、上記開口部から所定量突出した正常位置と該上記開口部内に所定量埋没した異常発生位置との間を進退自在に、かつ、少なくとも反インレット側が周方向に分離可能に構成された断面C状の保護体と、上記保護体を上記正常位置側に付勢するバネ部材と、上記保護体が上記異常発生位置になったときに作動する異常検出手段と、上記保護体の相対する分離面を互いに引き寄せる力を発生する係合手段と、上記異常検出手段の非作動時には、上記係合手段を駆動して上記引き寄せる力を発生させて相対する上記分離面を結合一体化させ、上記異常検出手段の作動時には、乗客コンベアを停止するとともに、上記係合手段の駆動を停止して上記引き寄せる力を消失させて上記保護体を周方向に分離可能にする制御装置とを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの欄干端部を示す要部側面図、図2は図1のA部周りを示す断面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置周りを示す正面図、図4および図5はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【0008】
各図において、欄干1は、乗客コンベアの踏段や踏板(図示せず)の両側に設置され、その上部にはガイドレール2が形成され、欄干1のインレット3には後述する保護体6の外形形状に沿って開口する開口部3aが形成されている。そして、移動手摺4は、断面C状をなす無端状に形成され、ガイドレール2に案内されて矢印Bで示す運転方向(欄干1の長手方向)に移動し、乗降口でインレット3の開口部3aから欄干1内部に入り込むようになっている。さらに、手摺侵入口安全装置5が欄干1のインレット3に装着されている。
【0009】
この手摺侵入口安全装置5は、運転方向に正常位置と異常発生位置との間を往復移動可能にインレット3に装着された保護体6と、保護体6が正常位置から異常発生位置に到達したときに作動する異常検出手段としてのスイッチ11と、保護体6をスイッチ11から離反する正常位置に復帰するように付勢するバネ部材としての圧縮コイルバネ12と、スイッチ11の作動により乗客コンベアを非常停止する制御装置13とを備えている。
【0010】
保護体6は、ゴム等の弾性材料で作製され、移動手摺4の外形形状に沿った内形形状を有する断面C状に形成されている。そして、この保護体6は、図3および図4に示されるように、周方向の中央位置で、他端から一端側に至るように分割されている。これにより、保護体6は、第1保護体辺6aと第2保護体辺6bとが連結部6cを支点として周方向に開脚・閉脚可能となっている。さらに、電磁石14が第1保護体辺6aの分割端面(分離面)に配設され、磁性金属板15が第2保護体辺6bの分割端面(分離面)に配設されている。電磁石14と磁性金属板15とは、結合手段を構成し、第1および第2保護体辺6a、6bの分割端面同士を結合させたときに、相対する位置関係になっている。
【0011】
この保護体6は、移動手摺4に遊嵌状態に外嵌され、その一端(連結部6c側)が開口部3a内に挿入されている。そして、フランジ7が保護体6の一端に取り付けられている。また、取付板8がフランジ7に相対するように欄干1内に配設されている。そして、フランジ7に立設された取付棒9が、取付板8に摺動可能に挿通され、ストッパ10が取付棒9の取付板8からの延出部に取り付けられている。さらに、圧縮コイルバネ12が取付棒9に装着されて取付板8とフランジ7との間に縮設され、保護体6を取付板8から離反する方向に付勢している。
【0012】
スイッチ11は、作動部11aをフランジ7に対向させて取付板8に取り付けられ、フランジ7が取付板8に接近したときに作動するように構成されている。また、制御装置13は、信号線16a、16bを介して電磁石14およびスイッチ11に電気的に接続されている。
【0013】
つぎに、この手摺侵入口安全装置5の動作について説明する。
まず、制御装置13は、信号線16bを介してスイッチ11の動作状態をモニターしている。そして、通常時には、保護体6は、圧縮コイルバネ12の付勢力により、開口部3aから延出する方向に、ストッパ10が取付板8に当接するまで移動している。この位置が、保護体6が開口部3aから所定量突出した正常位置となる。この時、フランジ7がスイッチ11の作動棒11aから離反している。そこで、制御装置13は、スイッチ11の非動作を認識し、信号線16aを介して電磁石14に電力を供給する。これにより、電磁石14は磁気吸引力を発生し、磁性金属板15を磁気吸引して、第1および第2保護体辺6a、6bが連結部6cを支点として閉脚し、両者の分離面同士が接合一体化される。
【0014】
そして、移動手摺4は、ガイドレール2に案内されて矢印Bで示す運転方向に移動し、乗降口でインレット3の開口部3aから欄干1内部に入り込む。この時、保護体6は、遊嵌状態に移動手摺4に外嵌されているので、移動手摺4の移動力は保護体6に作用せず、正常位置に維持される。
ここで、障害物が移動手摺4と保護体6との間に挟まれると、保護体6は移動手摺4の移動力により圧縮コイルバネ12の付勢力に抗して開口部3a内に引き込まれる。そして、フランジ7が作動棒11aに当接すると、制御装置13がスイッチ11の作動状態を認識し、乗客コンベアを停止させる。同時に、制御装置13は、信号線16aを介しての電磁石14への電力の供給を停止する。これにより、電磁石14の磁気吸引力がなくなり、電磁石14と磁性金属板15との結合が解除され、保護体6の第1および第2保護体辺6a、6bが連結部6cを支点として開脚(分離)可能となる。そこで、第1および第2保護体辺6a、6bを周方向に開脚させて、障害物を解放することができる。
なお、フランジ7が作動棒11aに当接する位置が、保護体6が開口部3a内に所定量埋没した異常発生位置となる。
【0015】
このように、この実施の形態1によれば、保護体6が正常位置と異常発生位置との間を移動可能にインレット3に装着され、スイッチ11が保護体6の異常発生位置で動作するように配設されている。そして、保護体6が連結部6cを支点として第1および第2保護体辺6a、6bを開閉脚可能に構成され、電磁石14を第1保護体辺6aの分離面に配設し、磁性金属板15を第2保護体辺6bの分離面に配設している。さらに、スイッチ11の非動作時には、制御装置13が電磁石14に電力を供給して磁性金属板15を磁気吸引させて連結部6cを支点として第1および第2保護体辺6a、6bを閉脚(結合)させ、スイッチ11の動作時には、制御装置13が乗客コンベアを停止するとともに、電磁石14への電力の供給を停止して電磁石14の磁気吸引力を消失させ、第1および第2保護体辺6a、6bを開脚(分離)可能にしている。
そこで、障害物が保護体6と移動手摺4との間に挟まれると、保護体6は正常位置から異常発生位置に速やかに移動し、スイッチ11が動作して乗客コンベアを停止できる。同時に、保護体6の第1および第2保護体辺6a、6bが分離可能となり、障害物が容易に引き抜け、被害者の苦痛が軽減できる。
また、保護体6を切断する必要がなく、障害物を解放した後、電磁石14に電力を供給することで、乗客コンベアの運転を再開できるので、経済的であるとともに、復旧までの時間を極めて短くできる。
【0016】
なお、上記実施の形態1では、電磁石14を第1保護体辺6aの分離面に配設し、磁性金属板15を第2保護体辺6bの分離面に配設するものとしているが、電磁石14を第1および第2保護体辺6a、6bの分離面にそれぞれ配設し、通常時には両電磁石14に磁気吸引力を発生させるように電力を供給し、異常発生時には両電磁石14に磁気反発力を発生させるように電力を供給するようにしてもよい。この場合、異常発生がスイッチ11で検知されると、保護体6の第1および第2保護体6a、6bが自ずと分離され、挟まれた障害物が速やかに解放される。
また、上記実施の形態1では、電磁石14と磁性金属板15との組み合わせにより結合手段を構成するものとしているが、結合手段は、第1および第2保護体辺6a、6bの結合・結合解除をできるものであればよく、例えば第1保護体辺6aに吸引孔を穿設し、第2保護体辺6bの分離面に吸引板を配設し、真空ポンプを用いて、吸引孔を介して吸引板を吸引するようにしたものでもよい。
【0017】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
図6において、保護体20は、ゴム等の弾性材料で作製され、移動手摺4の外形形状に沿った内形形状を有する断面C状に形成されている。そして、この保護体20は、周方向の中央位置で、第1分割保護体20aと第2分割保護体20bとに2分割されている。また、電磁石14が第1分割保護体20aの分離面に配設され、磁性金属板15が第2分割保護体20bの分離面に配設されている。
なお、保護体6に代えて保護体20を用いている点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0018】
この実施の形態2では、スイッチ11の非動作時には、電磁石14に電力を供給して磁性金属板15を磁気吸引させて第1および第2分割保護体20a、20bを結合一体化させ、スイッチ11の動作時には、電磁石14への電力の供給を停止して、電磁石14の磁気吸引力を消失させ、第1および第2分割保護体20a、20bの結合を解除、つまり分離可能にしている。
従って、この実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0019】
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
図7において、保護体21は、ゴム等の弾性材料で作製され、移動手摺4の外形形状に沿った内形形状を有する断面C状に形成されている。そして、この保護体21は、周方向に、第1分割保護体21a、第2分割保護体21bおよび第3分割保護体20cに3分割されている。さらに、電磁石14が第1分割保護体21aおよび第3分割保護体21cの各分離面に配設され、磁性金属板15(図示せず)が第2分割保護体21bの両分離面に配設されている。
なお、保護体20に代えて保護体21を用いている点を除いて、上記実施の形態2と同様に構成されている。
【0020】
この実施の形態3では、スイッチ11の非動作時には、電磁石14に電力を供給して磁性金属板15を磁気吸引させて第1、第2および第3分割保護体21a、21b、21cを結合一体化させ、スイッチ11の動作時には、電磁石14への電力の供給を停止して、電磁石14の磁気吸引力を消失させ、保護体21を、第1、第2および第3分割保護体21a、21b、21cに分割可能にしている。
従って、この実施の形態3においても、上記実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0021】
なお、上記実施の形態3では、保護体21を3分割するものとしているが、保護体を4以上に分割するようにしてもよい。
【0022】
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
図8において、保護体6Aは、ゴム等の弾性材料で作製され、移動手摺4の外形形状に沿った内形形状を有する断面C状に形成されている。そして、この保護体6Aは、周方向の中央位置で、他端から一端側に至るように分割されている。これにより、保護体6Aは、第1保護体辺6aと第2保護体辺6bとが連結部6c(図示せず)を支点として周方向に開脚・閉脚可能となっている。また、電磁石14が第1保護体辺6aの分離面に配設され、磁性金属板15が第2保護体辺6bの分離面に配設されている。さらに、位置決めピン22が第2保護体辺6bの分離面の他端縁部に立設され、ガイド穴23が第1保護体編aの分離面の他端縁部に位置決めピン22に相対するように形成されている。この保護体6Aは、上記実施の形態1における保護体6に位置決めピン22とガイド穴23とからなる位置決め機構を設けたものである。
【0023】
この実施の形態4は、保護体6に代えて保護体6Aを用いている点を除いて上記実施の形態1と同様に構成されている。そこで、この実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
この実施の形態4では、連結部を支点として第1および第2保護体辺6a、6bを閉脚したときに、位置決めピン22がガイド穴23に挿入されて、第1および第2保護体辺6a、6bが閉脚される。従って、第1および第2保護体辺6a、6bは高精度に位置決めされて閉脚状態となり、電磁石14と磁性金属板15との結合位置が高精度に保たれ、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態の保持力が大きくなる。
【0024】
なお、上記実施の形態4では、位置決めピン22とガイド穴23とを第1および第2保護体辺6a、6bの分離面の他端縁部に設けるものとしているが、位置決めピン22とガイド穴23とは第1および第2保護体辺6a、6bの分離面のいずれの位置に設けてもよい。
また、上記実施の形態4では、位置決めピン22とガイド穴23との一対を第1および第2保護体辺6a、6bの分離面に設けるものとしているが、位置決めピン22とガイド穴23とを複数対設けてもよい。この場合、第1および第2保護体辺6a、6bはさらに高精度に位置決めされて閉脚状態となり、電磁石14と磁性金属板15との結合位置精度が高められる。
【0025】
実施の形態5.
図9はこの発明の実施の形態5に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
図9において、保護体6Bは、係合突起24が第1保護体辺6aの分離面の外周縁部を枠状に切り落として形成され、係合凹部25が第2保護体辺6bの分離面の外周縁部を枠状に突出させて形成されている。そして、係合突起24と係合凹部25とは印ろう構造をとる形状に形成されている。
なお、位置決め機構を位置決めピン22とガイド穴23とに代えて係合突起24と係合凹部25とで構成している点を除いて、上記実施の形態4と同様に構成されている。
【0026】
この実施の形態5においても、連結部6cを支点として第1および第2保護体辺6a、6bを閉脚したときに、係合突起24が係合凹部25に嵌合されて、第1および第2保護体辺6a、6bが閉脚される。従って、第1および第2保護体辺6a、6bは高精度に位置決めされて閉脚状態となり、電磁石14と磁性金属板15との結合位置が高精度に保たれ、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態の保持力が大きくなる。
【0027】
実施の形態6.
図10はこの発明の実施の形態6に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
図10において、保護体6Cは、クリップ26が第2保護体辺6bの他端外周縁部から分離面の外方に延設され、係合凹部27が第1保護体辺6aの他端外周縁部の分離面近傍に凹設されている。そして、内周側に凸状の断面円弧状の係合凸部26aがクリップ26の先端部に形成されている。
なお、この保護体6Cは、上記実施の形態1における保護体6にクリップ26および係合凹部27を形成したものである。
【0028】
つぎに、この実施の形態6の動作について説明する。
まず、電磁石14への電力が供給され、磁気吸引力が発生すると、第1および第2保護体6a、6bが連結部6cを支点として閉脚動作を開始する。そして、係合突起26aの先端が第1保護体辺6aの分離面に当接する。そこで、係合突起26aが断面円弧状に形成されているので、係合突起26aと分離面との係合によりクリップ26を外周側に押圧する力が発生し、クリップ26が弾性変形し、係合突起26aが第1保護体辺6aの外周に乗り上げ、ついには係合突起26aが係合凹部27に嵌合する。そこで、乗客コンベアの電源遮断時、電磁石14への電力の供給が停止されても、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態が維持される。
【0029】
そして、障害物が挟まると、スイッチ11が動作し、乗客コンベアが停止される。そこで、第1および第2保護体辺6a、6bを開脚する方向に押し広げると、係合凹部27の分離面側の縁部が係合突起26aの断面円弧状の内周面上を摺動し、係合突起26aが係合凹部27内から排出され、ついには係合突起26aと係合凹部27との係合状態が解除される。そして、第1および第2保護体辺6a、6bが連結部6cを支点として開脚され、挟まった障害物が解放される。
【0030】
ここで、クリップ26および係合凹部27が形成されていない場合には、乗客コンベアの電源遮断時、電磁石14への電力の供給が停止されると、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態の保持力がなくなる。そこで、連結部6cを支点として第1および第2保護体辺6a、6bが自然に開脚したり、ずれたりしてしまう。その結果、乗客コンベアを再起動するたびに、保護体6の開閉脚状態をチェックし、第1および第2保護体辺6a、6bが開脚やずれたりしてれば、第1および第2保護体辺6a、6bの位置決め調整を行って閉脚させる必要があり、運転再開までの時間がかかってしまう。
【0031】
しかし、この実施の形態6によれば、電磁石14への電力の供給が停止されても、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態が係合突起26aと係合凹部27との嵌合により維持されるので、乗客コンベアの再起動のたびに、保護体の開閉脚状態のチェック作業、第1および第2保護体辺6a、6bの位置決め調整作業が不要となり、速やかに運転再開できる。
また、係合突起26aが断面円弧状に形成されているので、比較的弱い力で係合突起26aと係合凹部27との係合状態を解除できる。そこで、障害物が挟まった場合でも、比較的弱い力で挟まった障害物を速やかに解放できる。
【0032】
実施の形態7.
図11はこの発明の実施の形態7に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体の要部を示す側面図である。
図11において、保護体6Dは、クリップ28が第2保護体辺6bの他端外周縁部から分離面の外方に延設され、係合凹部29が第1保護体辺6aの他端外周縁部の分離面近傍に凹設されている。そして、クリップ28の先端部に形成された係合凸部28aは、内周側に凸状であり、その内周面は、先端から根元側に向かって、漸次外周側に向かう傾斜面に形成されている。さらに、係合突起28aの先端の端面は第2保護体辺6bの分離面と略平行となっている。また、係合凹部29は、係合突起28aの外形形状に沿った内形形状に形成されている。
なお、この保護体6Dは、上記実施の形態6におけるクリップ26および係合凹部27に代えてクリップ28および係合凹部29を形成したものである。
【0033】
つぎに、この実施の形態7の動作について説明する。
まず、電磁石14への電力が供給され、磁気吸引力が発生すると、第1および第2保護体6a、6bが連結部6cを支点として閉脚動作を開始する。そして、係合突起28aの先端が第1保護体辺6aの分離面に当接する。そこで、係合突起26aの先端端面が第2保護体辺6bの分離面と略平行に形成されているので、係合突起28aと第1保護体辺6aの分離面との係合によりクリップ28を外周側に押圧する力は発生せず、係合突起28aと係合凹部29との嵌合は実現されない。
そこで、人力によりクリップ28の先端側を外周側に押圧し、クリップ28を弾性変形させて係合突起28aを第1保護体辺6aの外周に乗り上げさせる。この後、電磁石14の磁気吸引力により、第1および第2保護体辺6a、6bが連結部6cを支点として閉脚し、ついには係合突起28aと係合凹部29とが嵌合する。そこで、乗客コンベアの電源遮断時、電磁石14への電力の供給が停止されても、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態が維持される。
【0034】
そして、障害物が挟まると、スイッチ11が動作し、乗客コンベアが停止される。そこで、第1および第2保護体辺6a、6bを開脚する方向に押し広げると、係合凹部29の分離面側の縁部が係合突起28aの傾斜面(内周面)上を摺動し、係合突起28aが係合凹部29内から排出され、ついには係合突起28aと係合凹部29との係合状態が解除される。そして、第1および第2保護体辺6a、6bが連結部6cを支点として開脚され、挟まった障害物が解放される。
【0035】
従って、この実施の形態7においても、電磁石14への電力の供給が停止されても、第1および第2保護体辺6a、6bの閉脚状態が係合突起28aと係合凹部29との嵌合により維持されるので、乗客コンベアの再起動のたびに、保護体の開閉脚状態のチェック作業、第1および第2保護体辺6a、6bの位置決め調整作業が不要となり、速やかに運転再開できる。
また、係合突起28aの内周面が、先端から根元側に向かって、漸次外周側に向かう傾斜面に形成されているので、比較的弱い力で係合突起28aと係合凹部29との係合状態を解除できる。そこで、障害物が挟まった場合でも、比較的弱い力で挟まった障害物を速やかに解放できる。
【0036】
さらに、係合突起28aの先端端面が、第2保護体辺6bの分離面に略平行に形成されているので、第1および第2保護体辺6a、6bを閉脚しようとしても、係合突起28aの先端端面が第1保護体辺6aの分離面に当接し、第1および第2保護体辺6a、6bの開脚状態が維持される。そこで、障害物が挟まれた際に、乗客が自力で第1および第2保護体辺6a、6bを開脚して障害物を解放した場合、第1および第2保護体辺6a、6bの開脚状態が維持される。その結果、後から係員が現場に到着したとき、乗客コンベアの非常停止が手摺侵入口安全装置の作動によるものであることを特定することができる。
【0037】
なお、上記実施の形態4〜7では、上記実施の形態1の保護体6に適用するものとして説明しているが、上記実施の形態2又は3の保護体20、21に適用してもよいことはいうまでもないことである。
【0038】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、移動手摺が侵入する開口部を有する欄干のインレットと、上記開口部の内形に沿った外形形状に形成され、一端を上記開口部内に位置させて上記移動手摺に遊嵌状態に外嵌され、上記開口部から所定量突出した正常位置と該上記開口部内に所定量埋没した異常発生位置との間を進退自在に、かつ、少なくとも反インレット側が周方向に分離可能に構成された断面C状の保護体と、上記保護体を上記正常位置側に付勢するバネ部材と、上記保護体が上記異常発生位置になったときに作動する異常検出手段と、上記保護体の相対する分離面を互いに引き寄せる力を発生する係合手段と、上記異常検出手段の非作動時には、上記係合手段を駆動して上記引き寄せる力を発生させて相対する上記分離面を結合一体化させ、上記異常検出手段の作動時には、乗客コンベアを停止するとともに、上記係合手段の駆動を停止して上記引き寄せる力を消失させて上記保護体を周方向に分離可能にする制御装置とを備えているので、障害物が挟まった際の乗客コンベアの停止を確実とし、保護体を分離して障害物を速やかに解放できるようにした乗客コンベアの手摺侵入口安全装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの欄干端部を示す要部側面図である。
【図2】 図1のA部周りを示す断面図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置周りを示す正面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図5】 この発明の実施の形態1に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態4に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図9】 この発明の実施の形態5に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図10】 この発明の実施の形態6に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体を示す斜視図である。
【図11】 この発明の実施の形態7に係る乗客コンベアの手摺侵入口安全装置の保護体の要部を示す側面図である。
【符号の説明】
1 欄干、3 インレット、3a 開口部、4 移動手摺、6、6A、6B、6C、6D、20、21 保護体、11 スイッチ(異常検出手段)、12 圧縮コイルバネ(バネ部材)、13 制御装置、14 電磁石(係合手段)、15磁性金属板(係合手段)、22 位置決めピン(位置決め機構)、23 ガイド穴(位置決め機構)、24 係合突起(位置決め機構)、25 係合凹部(位置決め機構)、26 クリップ、26a 係合突起、27 係合凹部、28 クリップ、28a 係合突起、29 係合凹部。

Claims (5)

  1. 移動手摺が侵入する開口部を有する欄干のインレットと、上記開口部の内形に沿った外形形状に形成され、一端を上記開口部内に位置させて上記移動手摺に遊嵌状態に外嵌され、上記開口部から所定量突出した正常位置と該上記開口部内に所定量埋没した異常発生位置との間を進退自在に、かつ、少なくとも反インレット側が周方向に分離可能に構成された断面C状の保護体と、上記保護体を上記正常位置側に付勢するバネ部材と、上記保護体が上記異常発生位置になったときに作動する異常検出手段と、上記保護体の相対する分離面を互いに引き寄せる力を発生する係合手段と、上記異常検出手段の非作動時には、上記係合手段を駆動して上記引き寄せる力を発生させて相対する上記分離面を結合一体化させ、上記異常検出手段の作動時には、乗客コンベアを停止するとともに、上記係合手段の駆動を停止して上記引き寄せる力を消失させて上記保護体を周方向に分離可能にする制御装置とを備えたことを特徴とする乗客コンベアの手摺侵入口安全装置。
  2. 上記保護体の相対する分離面同士を位置決めする位置決め機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの手摺侵入口安全装置。
  3. 係合凹部が上記保護体の外周面に上記分離面を挟んで周方向の一側に凹設され、上記係合凹部に嵌合する係合突起を先端に有するクリップが上記保護体の外周面に上記分離面を挟んで周方向の他側から一側に延設され、相対する上記分離面が結合一体化した時に、上記係合突起が上記係合凹部に嵌合して、相対する上記分離面の結合状態を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの手摺侵入口安全装置。
  4. 上記係合突起の内周面が、先端側から根元側に向かう方向に関して、漸次外周側に向かう傾斜面に構成され、結合状態の上記相対する分離面を離反させる方向の外力が作用したときに、上記係合凹部の縁部が上記傾斜面を摺動して上記係合凹部と上記係合突起との嵌合が解除されることを特徴とする請求項3記載の乗客コンベアの手摺侵入口安全装置。
  5. 上記クリップは、上記相対する分離面を接近させる外力が作用したときに、上記係合突起の先端の端面が上記相対する分離面の一側の分離面に当接するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の乗客コンベアの手摺侵入口安全装置。
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