JP4211578B2 - 圧電振動片とその製造方法、ならびに圧電デバイスおよび圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電振動片とその製造方法、ならびに圧電デバイスおよび圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、圧電振動片と、パッケージやケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器や圧電ジャイロセンサー等において、圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図13は、圧電デバイスに従来より用いられている圧電振動片の一例を示す概略平面図である(特許文献1参照)。
図において、圧電振動片1は、水晶などの圧電材料をエッチングすることにより、図示する外形を形成するもので、パッケージ(図示せず)等に取付けられる矩形の基部2と、基部2から図において上方に延長された一対の振動腕3,4を備えており、これら振動腕の主面(表裏面)に溝3a,4aを形成するとともに、必要な駆動用の電極を形成したものである。
このような圧電振動片1においては、駆動用の電極を介して駆動電圧が印加されると、各振動腕3,4の先端部を近接・離間するようにして、屈曲振動することにより、所定の周波数の信号が取り出されるようになっている。
ところで、このような圧電振動片1は、これを利用した圧電デバイスが取付けられる上記した種々の製品の小型化にともない、小型に形成することがもとめられており、このため、圧電振動片1もできる限り小型に形成しなければならず、特にその全長AL1を小さくすることがもとめられる。そして、製品の小型化は不断に進展していることから、圧電振動片1においては、より小型に形成していくことができる構造がもとめられている。
ここで、図示のような音叉型圧電振動片である圧電振動片1の周波数fは、振動腕3,4の長さをl、腕幅をwとした場合、w/lに比例する。
このことは、一方向に長い圧電振動片1の小型化、すなわち図13における全長AL1の大きさを小さくしようとする場合、振動腕の長さlを短くすると、周波数が高くなることを意味する。また、振動腕の幅wが小さくなると、周波数は下がる。このことから、従来の周波数を維持して、小型化を図るためには、振動腕の長さをある程度短くしつつ腕幅wを小さくしなければならない。
このように、圧電振動片1を小型化する上では、周波数を維持するために、振動腕3,4の長さlを短くし、腕幅wを小さくすることがもとめられるが、小型の圧電振動片1を加工する上では、その特性を維持しながら、特に腕幅wを小さく加工するのには限度がある。すなわち、振動腕3,4には、図13に示したように、それぞれ溝3a,4aを加工する必要があり、腕幅wが小さくなると、このような溝の加工が困難になる。
図14は、従来の圧電振動片の他の例である(特許文献2)。この音叉型の圧電振動片10は、捩り振動型のものである。
この圧電振動片10では、振動腕13,14の長さを相対的に短く形成し、各先端部に錘部15,16を一体に形成している。また、圧電振動片10の基部はその長さ方向の寸法が比較的大きく、振動腕13,14の基端付近に、基部12の幅を拡大するようにして、基部錘部17,18が形成されている。
特開2002−280870 特開昭64−58108
ところで、図14の圧電振動片10は、振動腕13,14が短いので、このままでは周波数は高くなってしまうが、先端に錘部15,16を形成することにより、慣性モーメントが増大し、周波数が下がる。つまり、振動腕13,14の長さを短くしても、その腕幅を小さくしなくてもよいことになり、これらの振動腕13,14に、さらに図13で説明したような溝を形成するための加工がしやすくなる。
ところが、圧電振動片10では、基部12の長さBL1が比較的大きく、このような構造は、全体の小型化の妨げになる。そして、このような基部の構造を屈曲型の音叉型振動片である圧電振動片1に採用した場合においても、やはり基部の長さ寸法をある程度大きくしないと、振動腕側からの振動漏れが基部に影響し、CI(クリスタルインピーダンス)値の上昇を招くことになる。
したがって、図14のように、振動腕13,14の先端に錘部15,16を設けるだけでは、必ずしも圧電振動片の小型化を図る上で十分な構造であるとはいえず、CI値の上昇を抑制しつつ、基部2の寸法も同時に小さくして、十分な小型化を実現できる構造が望まれる。
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、周波数の低下をきたすことなくCI値の上昇を防ぎ、確実な小型化を実現できる構造の圧電振動片と、その製造方法、および圧電振動片を用いた圧電デバイス、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
本発明の圧電振動片は、圧電材料により形成された基部と、前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の構成によれば、前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記圧電材料のエッチングによる異方性によって、互いに異なる外形とならない面構成とされていることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、各振動腕の外形を一致させることができるので、振動腕が互いに振動バランスを崩すことなく、安定した振動を実現することができる。
第3の発明は、第1または第2の発明のいずれかの構成において、前記錘部の先端が面取りされていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、細長い圧電振動片をパッケージなどに収容する際に、その先端部がパッケージなどに接触することを防止することができ、その振動性能を維持する上で重要な振動腕の先端が破損することを有効に防止することができる。
第4の発明は、第1ないし第3の発明のいずれかの構成によれば、前記錘部が各振動腕の先端付近の幅寸法を拡大して形成されており、各錘部の幅方向の両端部を基部側に延長した延長部を備えることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、各振動腕の錘部が前記延長部を備えることにより、その分質量が増大し、屈曲振動の際の慣性モーメントを増大する上でより効果がある。
本発明の圧電振動片の製造方法は、圧電材料により形成された基部と、前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さい圧電振動片の製造方法であって、エッチングにより前記圧電振動片の外形を形成するエッチング工程を有し、前記エッチング工程において、前記中心線を水晶のY軸方向に合わせ、前記圧電振動片の前記複数の振動腕のそれぞれの先端部に錘部を同時に形成し、前記第1、第2の傾斜面をそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ形成することを特徴とする。
本発明の圧電デバイスは、パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、前記圧電振動片が、圧電材料により形成された基部と、
前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っていることを特徴とする。
また、本発明の携帯電話装置は、パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記圧電振動片が、圧電材料により形成された基部と、前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、
前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする。
本発明の電子機器は、パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記圧電振動片が、圧電材料により形成された基部と、前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする。
図1ないし図4は、本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1の圧電デバイスに使用される圧電振動片の概略斜視図、図4は図3のB−B線切断端面図である。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、図1および図2に示すように、パッケージ37内に圧電振動片32を収容している。パッケージ37は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。
すなわち、この実施形態では、パッケージ37は、図2に示すように、第1の基板55と第2の基板56とを積層して形成されており図2に示す全長L1が例えば約2mmないし3mmときわめて小さいものである。パッケージ37は、図2に示すように、第2の基板56の内側の材料を除去することで、内部空間Sのスペースを形成している。この内部空間Sが圧電振動片32を収容するための収容空間である。そして、第1の基板55が絶縁性基体に相当し、この第1の基板55に圧電振動片32を接合している。
パッケージ37の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して内側底部を構成する絶縁性基体としての第1の基板55には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。
この電極部31,31は、それぞれ図2に示す実装端子41,42と接続されており、外部から印加される駆動電圧を、圧電振動片32に供給するものである。具体的には、この実装端子41,42と電極部31,31は、パッケージ37外部をメタライズにより引き回したり、あるいは第1の基板55および第2の基板56の焼成前にタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール31a等で接続することで形成できる。
各電極部31,31の上には、導電性接着剤47が塗布されて、圧電振動片32の基部51が接合されている。この導電性接着剤47としては、例えば、合成樹脂などを利用したバインダー成分に、銀粒子などの導電粒子を混入したもので、機械的接合と電気的接続とを同時に行うことができるものである。
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図3に詳しく示す形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ37側と固定される基部51と、この基部51を基端として、図において斜め左方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕35,36を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
ここで、圧電振動片32の圧電材料を水晶とした場合に、図5に示すように、Xを機械軸、Yを電気軸、Zを光学軸として、角度θを0度ないし数度の範囲として、ウエットエッチングにより形成されている。
また、各振動腕35,36の主面には、好ましくは、それぞれ長さ方向に延びる長溝33,34を形成し、図4に示すように、この長溝内に駆動用の電極である励振電極38,39を形成している。この長溝は、それぞれ振動腕35と、振動腕36の主面である表裏面に形成され、長溝33,34内には励振電極38,39がそれぞれ形成されており、各振動腕の長溝内に形成される励振電極は互いに分離された一対の電極とされている。これにより、励振電極に駆動電圧が印加されることによって、駆動時に、各振動腕の内部の電界効率を高めることができるようになっている。
また、圧電振動片32の基部51の端部の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ37の電極部31,31と接続するための電極部として、引出し電極38a,39aが形成されている。各引出し電極38a,39aは、図2に示すように、基部51の外縁を回り込んで、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引出し電極38a,39aは上述した各励振電極と接続されており、例えば、水晶表面に、クロム(Cr)および金(Au)を順次メッキして形成することができる。
これにより、引出し電極38a,39aから、励振電極38,39に駆動電圧が印加されることにより、各振動腕35,36内で電界が適切に形成され、図3に矢印で示すように、振動腕35,36の各先端部が互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
さらに、振動腕35,36の先端には、それぞれ一体に錘部61,61が一体に形成されている。
この錘部61,61については、後で詳しく説明する。
パッケージ37の開放された上端には、蓋体40が接合されることにより、封止されている。
蓋体40は、好ましくは、光を透過する材料、例えば、硼珪酸ガラスなどにより形成されており、低融点ガラスなどの封止材37aにより接合されることで、パッケージ37を気密に封止している。
これにより、パッケージ37の蓋封止後において、図2に示すように、外部からレーザ光LBを蓋体40を介して圧電振動片32の先端付近に照射し、ここに設けた金属被覆部を一部蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整をすることができるようになっている。なお、このような周波数調整をしない場合には、蓋体40はコバール合金などの金属材料で形成することができる。
図6は図3で説明した圧電振動片32の概略平面図であり、図7はその各錘部61,61の拡大平面図である。図6は、図3の圧電振動片32の駆動用の電極の図示を省略し、各振動腕の先端の錘部の形状をより正確に示している。
図6および図7において、各振動腕35,36の先端に形成された錘部61,61は、それぞれ、各振動腕35,36の長さ方向に沿って、各振動腕35,36の幅AW,AWの中心を通る仮想の中心線C,Cに関して左右対称の形状である。そして、各錘部61,61は、各振動腕35,36の腕幅AW,AWを拡大して、幅寸法GW,GWの大きさを備えるように形成されている。これにより、錘部61,61が形成されている分だけ、各振動腕35,36の慣性モーメントが増大し、その分振動腕の錘部を含めた腕長さCLが短くなるようにされ、その結果、圧電振動片32の全長TLも、従来より短くなるようにされている。
次に、錘部61,61の好ましい形状を説明する。
図7において、錘部61,61は同形であるから、右側の錘部61についてのみ説明する。
錘部61の長さ寸法GLは、例えば0.5mm程度である。この錘部61の先端の幅方向両端には、それぞれ面取り部62,62が形成されている。これら面取り部62,62は同形で、ひとつの面取り部62には、傾斜角度を変えて連続する傾斜面62a,62bが形成されている。傾斜面62aは先端側が、錘部61の仮想の中心線Cに対して比較的大きな角度をなすように傾斜しており、傾斜面62bは仮想の中心線Cに対して、より小さな角度をなすように傾斜している。
錘部61の基端部、すなわち、錘部61が振動腕36と一体に結合している結合箇所においては、錘部61が振動腕36よりも幅寸法を大きくして拡大されている領域に、拡幅部63,63が形成されている。拡幅部63,63は互いに同形で、ひとつの拡幅部63には、傾斜角度を変えて連続する傾斜面63a,63bが形成されている。傾斜面63aは下端側が、錘部61の仮想の中心線Cに対して比較的大きな角度をなすように傾斜しており、傾斜面63bは仮想の中心線Cに対して、より小さな角度をなすように傾斜している。
したがって、この実施形態では、圧電振動片32の錘部61の先端側の幅方向両端部に面取り部62,62が形成されているので、圧電振動片32をパッケージ37内に収容して、パッケージ37側の電極部31,31に接合する作業を行う際に、図1に示す各振動腕35,36の先端部がパッケージ37の内壁などに当接する事態を防止でき、このような接合が容易となる。
ここで、圧電振動片32の製造工程を簡単に説明する。
圧電振動片32は、図5に示すような結晶方位となるように切り出された水晶ウエハ(図示せず)に、例えば、クロムを下地として金をメッキした所定の耐蝕膜を形成して、この耐蝕膜を圧電振動片32の外形と対応させる形状とすることにより、マスクを形成する。
次に、フッ酸等を用いたエッチング液により、ウエットエッチングすることにより、錘部61,61を含めた圧電振動片32の外形を形成する。
ここで、ウエットエッチングの工程においては、図5および図7に示した機械軸X、電気軸Y、光学軸Zに関して、エッチングの進行上次のようなエッチング異方性を示す。
すなわち、プラスX方向で、このX軸に対して120度の方向、およびマイナス120度の方向の面内においてエッチングの進行が速く、マイナスX方向でX軸に対してプラス30度の方向、およびマイナス30度の方向内面のエッチングの進行が遅くなる。
同様に、Y方向のエッチングの進行は、プラス30度方向およびマイナス30度方向が速くなり、プラスY方向で、Y軸に対してプラス120度方向、およびマイナス120度方向が遅くなる。
したがって、このようなエッチング異方性に鑑みて、図7で説明したように、錘部61の拡幅部63を上述したような2つの傾斜面63a,63bにより形成できるマスクを用いることにより、この部分にエッチング異方性によりエッチング残りであるヒレ状の異形部を形成しないようにする。
このため、錘部61が、仮想の中心線Cに関して、略対称に形成されることから、図6の各振動腕35,36の屈曲振動をバランスよく行うことができる。
圧電振動片32の外形がエッチングにより形成されたら、図3や図4で説明したように、各振動腕35,36の主面に長溝33,34を形成する。
この場合、例えば、上述した耐蝕膜によりマスクを形成して、長溝を形成する領域だけ開口させ、上述した外形エッチングよりも短い時間だけエッチングし(ハーフエッチング)、各振動腕の表裏面に有底の長溝を形成することにより設けることができる。
ここで、好ましくは、上述の外形エッチング工程以降の工程をやや複雑にすることにより、図7のD−D線切断断面図である図8に示すように、錘部61の厚みD1を一番厚く形成してもよい。
すなわち、錘部61を水晶ウエハの厚みで残し、振動腕35の部分を外形エッチング後にハーフエッチングし、さらに、長溝33,33の部分について、錘部61と振動腕35の長溝以外の部分をマスクして、ハーフエッチングすることにより、図8に示すように、振動腕35全体が錘部61の厚みD1よりも薄い厚みで形成することができる。これにより、錘部61の慣性モーメントを相対的に大きくして、その効果を増大させることができる。特に、図示のように、錘部61の厚みを振動腕35の図において上側と、下側に均等に厚くなるようにすると、振動バランスが良好となり好ましい。
また、錘部61を振動腕35の上側の領域だけ厚くするようにすれば、圧電振動片の接合時や外部から衝撃が加えられた際に、錘部61がパッケージの内側底面に当接して損傷しにくくなる。
さらに、圧電振動片32においては、基部51に切欠き部もしくは切り込み部57,57が形成されている(図3,図6参照)。この切り込み部57,57は、基部51において、各振動腕35,36の基端付近に近接して設けられており、例えば、基部51の両側縁の同じ位置に、コ字状の凹部を形成するようにして、基部51の幅寸法を部分的に縮幅するようにして、形成されている。切り込み部57,57の切り込み幅と深さは、例えばともに0.1mm程度である。
このため、圧電振動片32に駆動電圧が印加されて、各振動腕35,36が屈曲振動した際に、その振動が基部51側に漏れ込むことが有効に防止される。
この結果、圧電振動片32およびこれを収容した圧電デバイス30のCI値を低く抑えることができる。また、これに関連して、従来、切り込み部57,57を設けない場合には、上述の振動の漏れ込みを防止するために、図13の圧電振動片1では、基部の長さ寸法BL2が比較的長く形成されていた。これに対して、CI値を従来と同じ水準する場合には、本実施形態の圧電振動片32では、図6に示す基部51の長さBLを従来よりも短くすることができる。すなわち、例えば、従来の圧電振動片1では基部の長さBL2が、0.7mm程度であったものが、本実施形態の圧電振動片32の基部51の長さBLは0.5mm程度とすることができる。
本実施形態は以上のように構成されており、圧電デバイス30に収容された圧電振動片32の各振動腕35,36には長溝が形成されているので、この長溝内に駆動用の電極である励振電極を形成することにより、各振動腕35,36を構成する圧電材料に効率良く電界を形成することができる。また、各振動腕35,36の先端部には、錘部61,61を備えていることにより、振動腕35,36を長く形成しなくても周波数を低く抑えることができる。この結果、振動腕35,36をその分短く形成することが可能で、従来と同じ周波数を維持しつつ振動腕の全長を短くでき、小型化に有利である。
例えば、図13における圧電振動片1の振動腕の長さlが、1.6mm程度であったところ、図6の圧電振動片32では、振動腕の長さCLを1.2mm程度とすることができたものである。
また、振動腕35,36の幅を極端に小さくしなくても周波数を低く抑えることができるので、上述の製造工程では、従来の周波数を維持する場合に、腕幅を極端に小さくしなくてもよいから、各振動腕35,36に上述の長溝33,34を形成する加工がしやすい。
さらに、基部51に前記切り込み部を形成することによって、振動腕の振動が基部側へ漏れることを有効に防止することができる。このため、振動もれ抑制のために基部の長さを長くすることなく、基部側への振動漏れを抑止できるから、CI値の上昇を抑えることが可能である。また、従来と同じ水準のCI値を維持する場合には、基部51の長さを短くできるので、その分圧電振動片32の長さを短くすることができる。
かくして、周波数の低下をきたすことなくCI値の上昇を防ぎ、確実な小型化を実現できる構造の圧電振動片32および圧電デバイス30を提供することができる。
図9は、圧電振動片の第1の変形例を示す概略斜視図である。
図において、上述した圧電振動片32と同じ構造の箇所は同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この圧電振動片70では、錘部61−1,61−1の構造が圧電振動片32と異なっている。すなわち、錘部61−1,61−1は同形であり、ひとつの錘部61−1について説明すると、先端部の角部71,71が圧電振動片32の錘部61のように面取りされていない。
したがって、圧電振動片70では、これを圧電デバイスを形成するためのパッケージ37(図1参照)に組み込む際に、面取り部のない分だけやや作業性に劣るものの、錘部の質量が増加し、慣性モーメントの効果をより大きくすることができる。その他の点では、圧電振動片32と同等の作用効果を発揮する。
図10は、圧電振動片の第2の変形例を示す概略斜視図である。
図において、上述した圧電振動片32と同じ構造の箇所は同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この圧電振動片80では、錘部61−2,61−2の構造が圧電振動片32と異なっている。すなわち、錘部61−2,61−2は同形であり、ひとつの錘部61−2について説明すると、先端部の角部71,71が圧電振動片32の錘部61のように面取りされていない。
また、錘部61−2の幅方向の両端部を基部側に延長した延長部81,81を備えている。すなわち、錘部61−2の幅方向の両端部から、細い延長部81,81を基部51側に直線的に一体に延出させている。
これにより、錘部61−2は先端部が面取りされていないことで、圧電振動片80を圧電デバイスを形成するためのパッケージ37(図1参照)に組み込む際に、面取り部のない分だけやや作業性に劣る。しかしながら、錘部61−2が延長部81,81を備えることにより、その分質量が増大し、振動腕35,36の屈曲振動の際の慣性モーメントを増大する上でより効果がある。その他の点では、圧電振動片32と同等の作用効果を発揮することができる。
図11は、圧電振動片の第3の変形例を示す概略平面図である。
この圧電振動片90は、上述の圧電振動片32と全く同一の構造であり、このような小型化構造を利用して、圧電振動片32が重量4μgであるのに対して、その重量を2μgとして、現在の水準で最も小型に形成した例を示すものである。その結果、各部の寸法もきわめて小さくすることができ、例えば、全長TL2が1.2mm、振動腕の長さCL2が0.8mm、腕部長さDL2が0.4mm、錘部61の長さGL2が0.4mm、基部長さBL3が0.3mmである。
図12は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段(メモリ)303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30等の本発明の実施形態の圧電デバイスが取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイスは、圧電振動子でも圧電発振器でもよい。
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30等を利用することができる。この場合、圧電デバイス30はそのCI値性能などを損なうことなく、きわめて小型化することができるので、製品の信頼性を維持しながら、製品の一層の小型化に貢献することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。 図1のA−A線概略断面図。 図1の圧電デバイスに利用される圧電振動片の概略斜視図。 図3のB−B線概略断面図。 図1の圧電デバイスに使用される圧電材料についての説明図。 図3の圧電振動片の概略平面図。 図3の圧電振動片の振動腕に設けた錘部の拡大平面図。 図7のD−D線断面図。 本実施形態の圧電振動片の第1の変形例を示す概略斜視図。 本実施形態の圧電振動片の第2の変形例を示す概略斜視図。 本実施形態の圧電振動片の第3の変形例を示す概略平面図。 本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。 従来の圧電振動片の一例を示す概略平面図。 従来の圧電振動片の他の例を示す概略平面図。
符号の説明
30・・・圧電デバイス、32,70,80・・・圧電振動片、33,34・・・長溝、35,36・・・振動腕、57,57・・・切り込み部、61,61・・・錘部

Claims (7)

  1. 圧電材料により形成された基部と、
    前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、
    前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、
    前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、
    前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と
    前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、
    前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、
    前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、
    前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っていることを特徴とする圧電振動片。
  2. 前記錘部の先端が面取りされていることを特徴とする請求項に記載の圧電振動片。
  3. 前記錘部が前記各振動腕の先端付近の幅寸法を拡大して形成されており、各錘部の幅方向の両端部を基部側に延長した延長部を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の圧電振動片。
  4. 圧電材料により形成された基部と、前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と、前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さい圧電振動片の製造方法であって、
    エッチングにより前記圧電振動片の外形を形成するエッチング工程を有し、
    前記エッチング工程において、前記中心線を水晶のY軸方向に合わせ、前記圧電振動片の前記複数の振動腕のそれぞれの先端部に錘部を同時に形成し、前記第1、第2の傾斜面をそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ形成することを特徴とする、圧電振動片の製造方法。
  5. パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスであって、
    前記圧電振動片が、
    圧電材料により形成された基部と、
    前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、
    前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、
    前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、
    前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と
    前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、
    前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、
    前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、
    前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っている
    ことを特徴とする、圧電デバイス。
  6. パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
    前記圧電振動片が、
    圧電材料により形成された基部と、
    前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、
    前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、
    前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、
    前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と
    前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、
    前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、
    前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、
    前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。
  7. パッケージまたはケース内に圧電振動片を収容した圧電デバイスを利用した電子機器であって、
    前記圧電振動片が、
    圧電材料により形成された基部と、
    前記基部と一体に形成され、互いに平行に延びる複数の振動腕と、
    前記複数の振動腕にその長さ方向に沿ってそれぞれ形成された長溝と、
    前記振動腕の基端付近において前記基部を部分的に縮幅するようにしてこの基部の両側面に形成された切り込み部と、
    前記各振動腕の先端部にそれぞれ形成された振動腕と一体の錘部と
    前記錘部の前記振動腕との結合箇所おいて、前記錘部の幅寸法が拡大する拡幅部と、を備え、
    前記拡幅部は、前記振動腕と接続する第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2の傾斜面と、を有し、
    前記第1の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角は、前記第2の傾斜面と、前記拡幅部の中心線との成す角よりも小さく、
    前記各振動腕に形成される錘部は、圧電材料をエッチングして各振動腕の外形を形成する際に同時形成されるとともに、それぞれの錘部について、前記第1、第2の傾斜面はそれぞれ、前記中心線に対して対称に2箇所ずつ設けられ、前記中心線は水晶のY軸方向に沿っている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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