JP4205201B2 - 電子レンジ用食品包装袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子レンジ用食品包装袋に関し、さらに詳しくはホットドックやハンバーガーなどを収納し、これをそのまま電子レンジで再加熱するのに好適な電子レンジ用食品包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンビニエンスストア等において販売されているホットドックやハンバーガーなどのような食べる前に電子レンジで再加熱する食品を収納するための包装袋には、紙、プラスチックフィルムまたはプラスチックフィルムの複合品などの素材が用いられている。
しかし、このような素材からなる包装袋に収納された食品を電子レンジで加熱すると、内部で蒸気が発生し、この蒸気が外部に逃げることなく、内部に留まり結露水となってホットドックやハンバーガーなどの食品表面に付着して食品の表面がべとべとになり、さらに多量の結露水が発生した場合には、食品の外観が悪くなり、食品の味覚が損なわれるなどの問題があった。
【0003】
また食品包装袋の表面には、通常、模様や絵柄が施され、食品の名称や食べ方等が記載されており、内部の収納食品が外部からは見えないようになっている。従って、購入者は単に表面に記載された事項を見て購入する必要があり、食品を間違えて購入し易い等の欠点があった。
このような問題を解決するために種々の包装袋が提案されている。例えば、実用新案登録公報第2556844号には、不織布とパルプ層からなるシートを食品側の内層に、外装には他のシートを用い、かつこれらの間に空気層を形成させた袋が提案されている。しかし、このような袋では、食品に接する表面層の下にさらに吸水層としてのパルプ層を設ける必要があり、袋の構造が複雑となり、コスト高となるなど問題があった。さらにパルプ等を使用するため、袋状に製袋加工する際のヒートシール性が低下し、生産速度が遅くなるなどの欠点があり、この改良のためにさらに別の熱接着層を設ける必要があった。またパルプ等の使用によりゴミの混入や発生がし易くなり、食品包材としてしばしば問題が生じていた。
【0004】
また実用新案公告公報平7−3909号公報には、外装の透湿性フィルムと内層の吸油吸水性シートで構成されたシートを用いた窓付き袋が提案されている。しかし、この袋では、食材から放出された水蒸気を透湿性フィルムを通して袋の外部に追い出すことはできるが、そのために長い時間、レンジで加熱する必要があり、従って、電子レンジを使用した際に短時間に大量に生じる水蒸気を迅速に外部へ追い出すことはできず、このため結露水による食材の食感の低下を防止することはできなかった。
【0005】
また特開平8−80979号公報には、孔開けされたシートを内層として用いることが提案されている。しかし、この孔開けされたシートでは、孔開けされた部分以外で結露が生じるため、袋内での結露水の除去効果は不十分であった。
また実開平3−108671号、特開平8−324654号、特開平4−57768号などには、食品に接する表面材にメルトブロー不織布が単独でまたはこれらにパルプ等の吸水層を内層に設けることが提案されている。メルトブロー不織布は非常に細い繊維からなり、これを用いたシートも緻密化されているため、蒸気は通すが水は通し難いという特性を有している。しかし、水蒸気として発生した水分が、食材が接しない側の層で結露した場合は、濡れ戻りが少なくて良好な結果が得られるが、実際には水蒸気は食品包装袋の内部で結露する場合の方が圧倒的に多い。従って、食材側で結露した水分が食材側に残る確率が多くなり、袋内で生じた結露水を外部に除去することはできない。
【0006】
また上記提案にさらに電子レンジ加熱で生じた結露水で食品の鮮度を保持するようにした袋やシートが種々提案されているが、いずれも汎用のシートを食品に接する表面材として使用しているにすぎず、効果的には不十分なものであり、また目の詰まった不織布を使用することによって吸水量が落ち、余分なドリップ水が食品と表面材の界面で結露し、食品への濡れ戻り率が増大する。
さらに食品が接する表面材を食品の剥離性や取り出しやすさの観点から、素材を限定し、例えばポリプロピレン等のオレフィン系繊維からなる不織布を用いることが提案されている。しかし、これらにも汎用の不織布が使用されているにすぎず、効果的には不十分であり、また結露水の食品への濡れ戻り率を増大させるものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題を解決し、吸水層としてのパルプ等を使用することなく、袋内部に生じた余分な水分や油分を効果的に吸着、保持させ、かつ食品に対するドリップ水の濡れ戻りを低減させることができる電子レンジ用食品包装袋を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願で特許請求される発明は以下のとおりである。
(1) 外装シートと内層シートからなるシートを該内層シートが内側となるように袋状とした包装袋であって、前記内層シートが異形断面のクリンプ状繊維で構成された、ポリオレフィン系長繊維スパンボンド不織布からなり、該不織布構成繊維の異型度が1.2〜2.5であり、捲縮数が20個/インチ以上であり、また内層シートの外装シートに接着されている面積が20〜70%であり、かつ前記包装袋に被包装体を見ることができる窓部を設けたことを特徴とする電子レンジ用食品包装袋。
(2) 前記外装シートは、紙の表面に接着用のポリオレフィン系樹脂を押出ラミネートしたシートであることを特徴とする(1)記載の電子レンジ用食品包装袋。
(3)外装シートと内層シートからなるシートを該内層シートを内側にして筒状とした包装袋であって、前記内層シートが異形断面のクリンプ状繊維で構成された不織布からなり、該不織布がポリオレフィン系長繊維スパンボンド不織布からなり、該不織布構成繊維の異型度が1.2〜2.5であり、捲縮数が20個/インチ以上であり、また内層シートの外装シートに接着されている面積が20〜70%であり、かつ前記筒状の包装袋に、被包装体を見ることができる窓部と、前記筒状の包装袋の少なくとも一端をシールするシール部とが設けられ、さらに該シール部の少なくとも一方に圧力逃し部を設けたことを特徴とする電子レンジ用食品包装袋。
【0009】
本発明の電子レンジ用食品包装袋によれば、食品と接する内層シートとして異形断面でクリンプ状繊維で構成された不織布を用いるため、該不織布の嵩高性が向上し、繊維間に形成される空隙が増大するため、電子レンジで食品を調理、再加熱する際に発生する水蒸気の結露やドリップによる水分や油分をこれらの空隙に吸着、保持することができ、かつこれらによる食品への濡れ戻りを防止でき、食品のベタつき等をなくし、食品の食感の低下を防ぐことができる。また不織布に撥水性のポリオレフィン系繊維を使用しても、発生した水分や油分を該不織布内に形成された多数の空隙に吸着、保持することができるとともに、パンなどがシートに付着するのを防止することができ、包装袋内の食品をスムーズに取り出せる効果が得られる。さらに該包装袋のシール部に圧力逃し部を設けることにより、電子レンジ加熱時に発生した水蒸気で内圧が高くなり袋が弾けて内容物が電子レンジ内に飛び散るのを防止することができる。
【0010】
本発明の電子レンジ用食品包装体には、外装シートと内層シートからなるシートが用いられるが、該内層シートには、異形断面でクリンプ状繊維で構成された不織布が用いられる。
本発明に用いられる外装シートは、食品を包んで電子レンジ加熱した場合に内部で発生した余分な油や水分を著しく外部に出さないものであればどのようなものでもよい。例えば、紙類、紙にポリプロピレンやポリプロピレン樹脂等を薄くコーティングしたシート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコールなどの樹脂製フィルムおよびこれらの樹脂やポリスチレン等の樹脂発泡体、フラッシュ紡糸法等で得られた透湿防水性のある不織布などが挙げられる。
【0011】
電子レンジ加熱すると食品自身が熱くなるため、電子レンジからの取り出し時やそのままシートに包んで食する時の火傷を防ぐ点からは、外装シートとしては熱が伝わりにくく、かつ袋の外側に油分や水分がにじみ出してこないものが好ましく、紙類にポリプロピレンやポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂を薄くコーティングしたシートがより好ましい。このとき、コーティング層のポリオレフィン樹脂は、後述する内層となるポリオレフィン系不織布との張り合わを考慮して用いてもよい。
【0012】
外装シートの目付や厚みは、包装の外観や型くずれ、破れやゴミ等の混入または火傷や内部の食品の保温の点から、目付は10〜100g/ m2 が好ましく、また厚みは0.02〜1mmが好ましい。
また外装シートは透湿性があってもよく、またシートの一部に孔あけ加工が施されたものでもよい。これらは電子レンジで加熱処理した余分な水蒸気をシートや袋の外に追い出す目的で、用いる食品から発生する水分量に応じて適宜選択するのがより好ましい。
【0013】
本発明に用いられる内層シートは、異形断面でクリンプ状繊維で構成された不織布からなるが、該不織布は、ポリオレフィン系繊維からなる不織布であることが好ましい。このようなポリオレフィン系繊維の素材としては、エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン重合体およびこれらの共重合体を主成分とするポリオレフィン樹脂が挙げられる。またこれらの不織布を構成する繊維は単一成分でも混合成分でもよい。例えば、ポリエチレン/ポリプロピレン等を混合した複合繊維であってもよく、また、単一繊維内部での複合品、即ち鞘芯型繊維やサイドバイサイド繊維などでもよい。鞘新型複合繊維の場合、食品にあたる表面の素材が、鞘の素材がポリオレフィンであればよく、芯の素材はいずれでもよい。例えば、鞘/芯がポリエステル/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル等の繊維が挙げられる。
【0014】
パンやハンバーガー、ご飯等の被包装物は、でんぷん質やセルロース質でなり立っており、これらの成分はいずれも親水性の高い成分である。従って、親水性の紙製品等を包装材とする場合には、これらとの付着を防止するために、パラフィンやシリコン系の撥水処理をする必要があったが、親水性の低いポリオレフィン系の繊維からなる不織布を用いることにより、食品との剥離性が向上し、食品との付着が防止されるための従来のような処理の必要がなくなる。本発明において、さらに撥水性を増加させるために撥水加工剤を不織布表面に塗布することは可能であるが、このような後加工剤は、使用時や製品加工時に脱離して食品に吸着し、人体に入る恐れがあるため、できれば施さないのが好ましい。
【0015】
また加工性の点で見れば、ヒートシール性、製袋性等の使用時の二次加工性の点でもポリオレフィン素材を用いた不織布は良好である。さらに電子レンジで加熱する場合、他のポリマーを使用した包装袋と比較してポリオレフィン樹脂の誘電率が低く、誘電損失が少ないため、有効に電子レンジ加熱のエネルギーが食品に伝わり、効率よく食品を温めることが可能になる。
【0016】
本発明において、不織布を構成する繊維には、異形断面でクリンプ状繊維が用いられる。このような繊維で構成された不織布は、不織布の構成自体が嵩高な構造となるため、不織布の内部に多数の空隙が形成され、該空隙内に繊維表面の水分や油分を吸着させ、保持させることができる。従って、食品から発生した余分な水分や油分を不織布の内部に吸着し、保持することが可能であり、また食品に対して余分なドリップ水の濡れ戻りを最小限に抑えることができる。
【0017】
一方、不織布を構成する繊維素材として、ポリオレフィン系素材を用いた場合には、一般にポリオレフィン系素材が、撥水性素材であるため、水単独をこれらのシートに落とした場合は、水滴となるかまたは水がひと固まりとなって、不織布表面に残ることとなる。このような場合でも、本発明では、上記した異形断面でクリンプ状繊維を使用して不織布に嵩高性を保持させているため、上記水滴を不織布の内部に吸着、保持させることができ、水分による食品の濡れを効果的に防止することができる。従って、このような不織布の機能を確保するため、後述する範囲で不織布の嵩密度、目付さらには繊維径等を適宜選定するのが好ましい。
【0018】
不織布を構成する繊維の断面形状は、真円でない円形であってもY型、V型、W型等の異形であってもよいが、不織布の比表面積の増加、繊維の製造のしやすさ、安定生産性等の点から、その異形度は1.2〜2.5が好ましく、より好ましくは1.5〜2.5である。このような真円でない異形の繊維を用いることによって、繊維の比表面積が多くなり、より水分や油分をを吸着する面積が多くなる。また、異形糸で構成された不織布は、その糸構造によってより嵩高性の高い、空隙率の大きい不織布を構成しやすい。ここで、繊維の異形度は、異形糸の断面と周長(周囲の長さ)を算出し、次に同じ断面積を持つ真円の半径を求めてその真円の周長を算出し、次式により求めたものである。
異形度=異形糸の周長/異形糸と同じ断面積の真円の周長
【0019】
不織布を構成する繊維にはクリンプ状繊維が用いられるが、該繊維のクリンプ数は、10個/インチ以上が好ましく、より好ましくは20個/インチ以上である。クリンプ数が10個/インチ未満では不織布の部分接合間における各フィラメントの自由伸長距離が短くなり、不織布としての嵩高性が損なわれ、かつ有効に働く繊維比表面積も小さくなり、水分や油分を保持する性能が低下することがある。クリンプ数の上限には特に制約はないが、一般的には捲縮数を50個/インチ以上発現させることは、製造上困難である。このようなクリンプ糸を用いることにより、不織布の嵩高性が増し、食品からでてきた余分な水分や油分を保持することができる。
【0020】
不織布を構成する糸状の捲縮は、紡糸後の加熱、延伸、溶剤処理等により発現するいわゆる潜在捲縮であっても、紡糸されてウェブコンベア等の捕集面上に堆積された状態で発現している、いわゆる顕在捲縮であってもよい。しかし、加工工程中に寸法変化が起こり難い、シートの目付斑発生が少なく均質なシートが得られ易い点から、顕在捲縮であることが好ましい。
不織布を構成する繊維には、異形断面繊維および/またはクリンプ繊維が併用されていてもよいが、異形断面でクリンプ状繊維の使用により比表面積が大きくなり、かつ嵩高性の高い不織布を得ることができる。
【0021】
本発明において、不織布を構成する繊維の単糸の繊度は、0.3〜50デニールが好ましく、より好ましくは0.5〜20デニールである。繊維の比表面積は、繊維のデニールが細い方がより大きくなるが、繊維径が細すぎると、たとえ繊維が異形糸や捲縮糸であっても不織布の嵩高性が得られないことがある。すなわち、繊度が0.3デニール未満では、これによって構成される不織布の嵩高性が損なわれ、結果的に緻密化された不織布の内部には水分や油分が保持されにくくなる。また食材が内層シートである不織布と接触する面積が大きくなり、水分の濡れ戻りが多くなる場合がある。さらには不織布の強度が不足し、摩擦等でシートが破れたり、繊維が切れて脱落したりしてしまい、食材の汚染の元となりやすい。この点から繊度の低いメルトブロー法不織布やフラッシュ紡糸法不織布は好ましくない態様である。一方、繊度が50デニールを超えると、構造上嵩高性の高い不織布が得られるが、異形糸や捲縮糸が得られにくくなり、実質上製造が困難となる場合がある。
【0022】
本発明に用いられる不織布の目付は、8〜60g/m2 が好ましく、より好ましくは10〜60g/m2 、さらに好ましくは15〜40g/m2 である。目付が8g/m2 未満の場合は、水分や油分を保持する能力が低下し、また実用上や加工上で必要なシートの強力を得ることができない場合がある。一方、60g/m2 を超える場合は、シートが厚すぎて、製袋加工性が悪くなり、また製品コストが高くなるわりには、濡れ戻り性等の性能が向上しない場合がある。
また不織布の嵩密度は、余分な油や水分を不織布内に吸着や保持させる点から、0.01〜0.2g/cm3 が好ましく、より好ましくは0.05〜0.12g/cm3 である。嵩密度が0.2g/cm3 を超えると、不織布の嵩高性がなくなり、余分な水分や油分を保持できない場合がある。一方、0.01g/cm3 未満では実質上製造が困難な場合がある。
【0023】
不織布は、カード法、抄造法等の短繊維不織布製造法やスパンボンド法等の長繊維不織布製造方法で得られるいずれでも使用可能である。また不織布の接合方法としては、接着剤による接合、超音波ウェルダー接合、部分熱風接合、ニードルパンチ接合等の方法を用いることができるが、食品用途的には、摩耗強度、ゴミやリントが発生しにくい点、余分なつなぎの樹脂や糊がない点から、部分熱圧着する方法がより好ましい。
不織布を構成する繊維は長繊維であっても短繊維であってもよいが、短繊維の脱落による食品への異物の混入、シートの強度や摩耗耐久性の点から長繊維がより好ましい。
【0024】
以上の点を総合すると、本発明に用いる不織布は、次のようにして製造するのが好ましい。すなわち、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を溶融紡糸し、紡糸直後に繊維の非対称冷却を行い捲縮を発現させ、得られた連続長繊維をウェブコンベア等の捕集面上に積層し、ウェブ状にした後、熱エンボスロールによる熱接合した、いわゆる溶融紡糸スパンボンドの製造方法で製造された不織布が好ましい。
該不織布には、食品を簡単に剥がす為の食品用の剥離剤や離型剤を塗布しても、食品の鮮度保持を目的とした抗菌性、防腐性を不織布に付与してもよい。また嵩高性を上げるための孔あけ加工等、内部に包む食品の鮮度保持や食感保持のための加工を施してもよいが、これらは適宜目的に応じて行うのが好ましい。
【0025】
本発明において、外装シートと内層シートを貼り合わせる方法は、熱接着、ホットメルト樹脂や溶剤等を使用した接着剤による張り合わせ、物理的に縫製する方法等、適宜選択できるが、余分なものを介在させることがなく、かつ生産性がよい点で熱による接着が好ましい。例えば、フィルムや紙等の外装シートと内層の不織布をそのまま熱によりラミネートする方法、ポリエチレンやポリプロピレンなどの押し出し樹脂を中間に介在させて外装シートと内層不織布を貼り合わせる方法が挙げられる。またこのとき紙を外装に使用し、熱によるヒートシールし易さを目的として、ポリオレフィン等の樹脂をあらかじめ薄くコーティングしてもよい。
【0026】
また本発明において、外装シートと内層シートの不織布を貼り合わせる面積は、不織布の嵩高性および高比表面積を維持する点から、20〜70%、好ましくは30〜60%とされるが、上記不織布の特性を阻害しないで範囲で適宜貼り合わせる面積をコントロールするのが好ましい。また食品を出し入れするときの便宜上、食品を包装するシートの場合の端部やシートを袋状にしたときの出入り口部は、外装シートと内層シートはしっかり貼り合わされているのが好ましい。
【0027】
外装シートと内層シートを部分的に貼り合わせる方法としては、例えば、外装シートとして紙などを用い、これと内層シートとを、ポリオレフィン樹脂等の押し出しラミネートにより貼り合わせる方法が挙げられる。部分的なラミネートは、例えば、押し出し樹脂を外装シートおよび/または内層シートの上に押し出し、その後、凸凹の彫刻ロールを使用した熱ロール間を通し、熱プレスすることにより行われる。接着される面積比率の違った部分ラミネート物を得る為の製造設備は、熱ラミネートロールを後述する図4に示すような凸凹のある熱エンボスロールとすればよく、これにより容易に接着面積比率の違ったシートが得られる。このとき、熱エンボスロールは、片側または双方のロールが凸凹のエンボスロールであってもよい。
【0028】
外装シートと内層シートをラミネートする際には、内層シートである不織布の高い嵩高性と高く比表面積の特性を阻害しないように、すなわち、不織布に形成された空隙を潰さないように注意することが必要である。そのためには、接着や積層による加工時にラミネートロールの圧力を調整し、できるだけ過剰な圧力を不織布にかけないようにし、また凸凹の熱エンボスロールの彫刻の深さを浅くすることが好ましい。ラミネートに要する圧力や条件は、その積層設備により適宜決定されればよい。また接着用に用いた押し出し樹脂などの接着層は、不織布層に押し出し樹脂等が入り込み、不織布の目を潰さないように、40ミクロン以下とするのが好ましく、より好ましくは15ミクロン以下である。
【0029】
本発明の電子レンジ用食品包装袋は、上記した不織布の内層シートが内側となるように袋状としたものであり、該包装袋には被包装体をみることができる窓部が設けられている。
包装袋に設けられる窓部は、包装袋内の被包装体を外からみることができれば特にその形態に制限はなく、例えば、透明フィルムを用いて包装袋に帯状の窓を設けたもの、円や四角形の窓を包装袋の中央部に設けたもの、内層シートがラミネートされていない包装袋の一部分を窓としたものなどが挙げられる。包装袋にこのような窓部を設けることにより、内容物を直接確認して購入することができ、また外装シートに紙を使用した場合には内容物の名称や調理方法、加工方法や加工日や賞味期限等の食品に関する情報が容易に書き込むことができ、購入者がこれらを容易に確認することができる。また紙部分に模様等が施して食する雰囲気を盛り上げる効果も期待される。
【0030】
窓部に透明フィルムを使用する場合の素材としては、透明であり内容物が確認できれば特に制限はないが、該フィルム部分での結露等を防止するための、防曇加工が施されたフィルムであることが好ましい。また内層シートや外装シートとのヒートシール性のし易さの点から、ポリオレフィン系樹脂フィルムが好ましい。さらにゴミや虫等の異物の混入がないような微小な孔を、フィルムの一部分に設けて余分な蒸気を外へ出すようにしてもよい。
また包装袋の形状には特に制限はないが、外装シートと内層シートからなるシートを筒状にしてその一端または両端をシールした形状が好ましい。また該シール部には電子レンジ加熱時の内圧を外部に逃がすための圧力逃し部を設けるのが好ましい。
以下、本発明を図面によりさらに詳しく説明する。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例を示す食品包装袋の説明図である。
図2は、図1の食品包装袋に被包装物を挿入したときの断面図である。
図1、2において、食品包装袋1は、外装シート2と内層シート3が積層一体化され、該内層シート3が内側となるように湾曲させたシートと、該湾曲シートの長さ方向の両側縁にその両端を融着して筒状体を形成するようにした透明樹脂フィルムからなる第2シート4と、該筒状体の一端をシールするシール部7とから構成される。なお、筒状体には、被包装物が入りやすいようにガゼット状の折り込みが設けられている。また外装シート2と内層シート3は接着剤等で部分ラミネートされている。さらにシール部7は熱融着または接着剤を用いて公知の方法で形成することができる。
【0032】
図3は、外装シート2と内層シート3の部分ラミネートの説明図であり、図4は部分ラミネートする際の図柄の一例を示す図である。
図3において、両シート間には接着部5と非接着部6が存在し、該非接着部6には空気層が形成されている。なお、接着部5は、接着剤を使用せずに熱圧着された部分であってもよい。また部分ラミネートは図4に示した図柄の凹凸を有するラミネートロールを用いることにより行うことができる。図4の(A) には全面積の45%を格子状に部分ラミネートさせる場合の図柄を、(B) には全面積の60%を格子状に部分ラミネートさせる場合の図柄を、また(C) には全面積の25%をスジ上に部分ラミネートした図柄を示した。
このような構成において、食品包装袋1の筒状体のシールされていない側の開口部から食品が挿入され、その後、該開口部をテープ等で密封して電子レンジで加熱されて食に供される。
【0033】
図5は、本発明の他の実施例を示す食品包装体の説明図である。
図5において、図1と異なる点は、筒状体の両端にシール部7を設け、密封袋とし、該シール部7に圧力逃し部8を設けたことである。
圧力逃し部8は、電子レンジで加熱されて内圧が高くなった時にその内圧を外部に逃がす役割を有し、これにより被包装物が破裂するのを防止することができる。該圧力逃し部8は、図6に示すように、通常の強さでシールされたシール部7の間に間欠的に、これより弱い強さでシールした部分を形成することにより設けることができる。この圧力逃し部8を有するシール部7は、あらかじめ筒状体の一端に設けておいてもよく、また被包装物を収納した後のシール時に設けてもよい。なお、圧力逃し部8は筒状体の一端または両端に設けることができる。また前述した図1に示した包装体のシール部7に設けてもよい。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1
ポリプロピレンをV型断面ノズルを有する紡口から溶融紡糸し、紡口直下で冷却装置により糸条を側方から冷却し、エアーサッカーで牽引して異形度1.6のくの字型で、2.5デニールのクリンプを有する連続長繊維を得た。この繊維のクリンプ数は平均25個/インチであった。該繊維を開繊分散してウェブコンベア上に堆積しウェブを製造し、該ウェブを圧着面積率8%でエンボス模様間隔4.5mmのエンボスロールとフラットロールの間で熱圧着し、目付:20g/m2 のクリンプ長繊維不織布を得た。得られた不織布の嵩密度は、0.089g/cm3 であった。
【0035】
この不織布と目付40g/m2 の紙を押し出しラミネートで積層一体化して包装シートとした。このときポリラミネート用樹脂はポリプロピレンとし、ラミネート厚は15μmとした。またラミネート面積は全面積の45%で、格子状の部分ラミネート方法を採用した。
このラミシートされた内層のポリプロピレン不織布側を内側にして湾曲させ、該両側縁と、窓部となるポリプロピレン性の防曇フィルム(厚40μm)を融着により貼り合わせて筒状体とし、さらに該筒状体にガゼット状に折り込みをいれ、その一端をシールして閉塞し、食品用包装袋とした。その後、市販のハンバーガーを入れ、開口部を2cm折り曲げ、折り曲げた部分の一部をセロテープで止め、電子レンジ加熱し、その食味等を後述する方法で評価した。
【0036】
実施例2
実施例1と同じ不織布を用い、実施例1と同様に積層一体化して包装シートとした。但し、このときラミネート面積は全面積の65%で、格子状の部分ラミネート方法を採用した。このラミネートシートを実施例1と同じ方法で袋を作り、実施例1と同じように評価した。
【0037】
実施例3
実施例1と同じ不織布を用い、実施例1と同様に積層一体化して包装シートとした。但し、このときラミネート面積は全面積の25%で、スジ状の部分ラミネート方法を採用した。このラミネートシートを実施例1と同じ方法で袋を作り、実施例1と同じように評価した。
【0038】
実施例4
実施例1と同じ不織布を用い、実施例1と同様に積層一体化した。但し、このときラミネート面積は全面積の45%で、格子状の部分ラミネート方法を採用した。その後、このラミネートシートされた内層のポリプロピレン不織布側を内側にして湾曲させ、該両側縁と窓部となるポリプロピレン性の防曇フィルム(厚さ40μm)の両側をそれぞれ融着により貼り合わせて筒状体とし、さらにこれをガゼット状に折り込みをいれ、その一端をシールして閉塞し、市販のハンバーガーを袋に入れ、さらに開口部をシールし、密閉袋とした。但し、このとき、後にシールしたシール部は、圧力逃し部を設けるため、均一のシール強さではなく部分的に強くまたは弱くしてシールした。このときのシールの強弱は、部分的な押し圧の違いによった。得られた密閉袋を用い、電子レンジ加熱し、その食味等を実施例1と同様の方法で評価した。なお、電子レンジ加熱したときに余分な水蒸気がシール強度が弱い部分から逃げるのが観察された。
【0039】
実施例5
ポリエチレン/ポリプロピレンの鞘芯型の異形短繊維をカード法によって開繊分散してウェブコンベア上に堆積しウェブを製造し、該ウェブを圧着面積率8%でエンボス模様間隔4.5mmのエンボスロールとフラットロールの間で熱圧着し、目付20g/m2 のクリンプ長繊維不織布を得た。得られた不織布の嵩密度は0.078g/cm3 であった。また用いた短繊維は、繊維長約3.5cmで、繊維径は3.0デニール、異形度1.6の楕円形状で、平均20個/インチのクリンプ数を有した。
この不織布を内層シートとし、実施例1と同様に積層一体化して包装シートとした。但し、このとき、ラミネート用樹脂はポリエチレン(厚さ15μm)とし、ラミネート面積は全面積の45%で、格子状の部分ラミネート方法を採用した。このラミネートシートを実施例1と同じ方法で袋を作り、実施例1と同じように評価した。
【0040】
比較例1
市販のポリラップをそのまま使用し、試料とした。
比較例2
不織布の代わりに市販の紙(目付30g/ m2 、嵩密度0.633g/cm3 )を使用し、この紙を内層シートとし、実施例1と同様に積層一体化し、実施例1と同様に製袋加工し、食品包装袋とした。その後、実施例1と同じように評価した。
【0041】
比較例3
実施例1と同じ不織布を内層シートとし、実施例1と同様に積層一体化して包装シートとした。但し、このとき全体をラミネートした。このシートを用い、実施例1と同じ方法で袋を作り、実施例1と同じように評価した。
比較例4
ポリプロピレンを真円の紡口から溶融紡糸し、エアーサッカーで牽引して1.8デニールの連続長繊維を得た。該繊維を開繊分散してウェブコンベア上に堆積しウェブを製造し、該ウェブを圧着面積率20%でエンボス模様間隔1.0mmのエンボスロールとフラットロールの間で熱圧着し、目付20g/m2 の長繊維不織布を得た。得られた不織布の嵩密度は0.150g/cm3 であった。
この不織布を内層シートとし、実施例1と同様に積層一体化し、実施例1と同様に製袋加工し、食品包装袋とした。その後実施例1と同じように評価した。
【0042】
比較例5
ポリエチレンテレフタレートの汎用繊維を80重量%とレーヨン短繊維を20重量%含んだランダムな繊維ウェッブを、実施例1と同様な方法で不織布を得た。得られた不織布の嵩密度は0.150g/cm3 であり、目付は20g/ m2 であった。また用いたポリエステル短繊維は、繊維長約3cmで、繊維径は2.0デニール、用いたレーヨン短繊維は、繊維長約3.5cmで、繊維径は1.4デニールのものを用いた。この不織布を実施例1と同様に積層一体化してシートとした。
この不織布を内層シートとし、実施例1と同様に積層一体化し、実施例1と同様に製袋加工し、食品包装用袋とした。その後、実施例1と同じように評価した。
【0043】
比較例6
実施例1と同じ積層シートを用い、実施例4と同様に両面シールした密閉袋を作成した。但し、このときシール部は両側とも同じシール強度とした。これによって得られた密閉袋を用い、電子レンジ加熱し、その食味等を実施例1と同様の方法で評価した。なお、電子レンジ加熱したとき、発生した水蒸気で見る見る袋が膨らみ、一気に袋がはじけ、内容物と共に水分が電子レンジ内部に飛び散った。
【0044】
実施例1〜5および比較例1〜6で得られた食品包装用シートを用いて(1) 電子レンジによるハンバーガーテスト、(2) ドリップ水の濡れ戻りおよび不織布内屁の水分保持テスト、(3) ハンバーガー用電子レンジ包装の摩耗による毛羽立ちおよびリントの発生状況および(4) 不織布の嵩密度を下記のようにして調べ、その結果を表1〜表3に示した。
【0045】
(1)電子レンジによるハンバーガーテスト
食品包装用シート(試料)で袋を作り、これに市販のハンバーガーを入れて600ワットの電子レンジで30秒間加熱し、その後取り出して食味して判定した。判定は3段階の評価をした。袋の形状は縦20cm、横15cmとし、電子レンジにかけるときは、上端部を5cm折り曲げて、折り曲げた口をテープでとめた。これらを1試料につき5点行い、下記の判定基準で評価し、結果を表1にまとめた。
◎:水分が適度にあり、大変美味しかった。
○:パンの底部が少しぬれているが、大変美味しかった。
△:水分がパンの底部に集まりやや美味しくなかった。
×:水分がパンの底部に集まりぐしゃぐしゃになって美味しくなかった。
【0046】
次に、これと同じ袋を用い、厚切り食パン1/2枚を袋に入れ、電子レンジで1分間加熱後、電子レンジから取り出して1時間放置後食パンと試料のくっつき具合を官能評価した。操作は3回行い、判定は以下の4段階の基準での評価をし、結果を表1にまとめた。
◎:食パンと試料がくっつかず、簡単に取り出せた
○:食パンと試料はくっつかなかったが、少し取り出しに苦労した。
△:食パンと試料がややくっついており、無理に取り出すとシートにパンが少し残った。
×:食パンと試料がくっつき、無理に取り出すとシートにパンがかなり残った。
【0047】
(2)ドリップ水の濡れ戻りおよび不織布内への水分保持テスト
300ccのビーカーにそれぞれ水10ccおよび食パン20gを入れてから、ビーカーの口(孔面積50cm2 )に、食品包装用シート(試料:14cm×14cm)を置き輪ゴムでセットする。その後600ワットの電子レンジで2分間加熱する。直ちに電子レンジから試料を取り出してはずし、天秤で重量を測定する。次に試料の上に濾紙(目付120g/m2、大きさ15×15cm)を置き、その上にガラス板とおもり(1kg)を置き、10秒経過後濾紙および試料の重量を測定し、下記の項目A、B、Cを求めた。測定は各試料5回行い、その平均をもとめ、表2にまとめた。算出方法は以下の通りである。
【0048】
▲1▼蒸気発生吸着量:A
W0 0 電子レンジ照射前の試料重量(mg)
W1 : 電子レンジ照射後の試料重量(mg)
蒸気発生吸着量:A(mg)=W1 −W0
▲2▼濡れ戻り量および濡れ戻り率:B
R0 :初めの濾紙の重量
R1 :試料と濾紙を重ねて10秒経過の濾紙の重量
濡れ戻り量:B1 (mg)=R1 −R0
濡れ戻り率:B2 (%) =〔R1 −R0 /A〕×100
▲3▼試料の保水量:C
W0 : 電子レンジ照射前の試料重量
W3 : 試料と濾紙を重ねて10秒経過の試料の重量
試料の残水量:C1 (mg)=W3 −W0
試料の残水率:C2 (%) =〔W3 −W0 /A〕×100
【0049】
(3)不織布からでる糸くず、リント、ゴミの量の測定
食品包装用シート(試料:16cm×22cm)を、そのまま使用したものと、摩耗耐久性のテストとして学振型摩耗機で4カ所摩耗した試料をクリーンルーム(20℃×65%RH)で24時間放置した試料を、各々の試料をクリーンルーム内でポリエチレン製袋(35×24cm)に入れて30秒間振った後、ポリエチレン製袋内の空気中の脱落物をパーテイ クルカウンターにて粒径ごとの粒子数および糸くず量を測定した。測定結果は表3にまとめた。
【0050】
(4)不織布の嵩密度の測定
JIS−1906に準じて目付、厚み(測定条件、ピーコック厚み型、加圧子直径30mm、荷重5g/ m2 )を測定し、次式にて求めた。
嵩密度(g/ cm3 )=目付/厚み
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
【表3】
【0054】
表1からは、本発明の電子レンジ用食品包装袋を用いた場合には、電子レンジで加熱した後もハンバーガーのおいしさが維持され、食感の低下がないことが示される。また食材がシートにくっつきにくく、剥がれやすいことが示される。
表2からは、本発明の電子レンジ用食品包装は、保水性に優れ、かつ濡れ戻りが少ないことが示される。
表3からは、本発明の電子レンジ用食品包装袋は、摩耗による毛羽立ち性に優れ、かつゴミの発生も少なく衛生的であることが示される。
【0055】
【発明の効果】
本発明の電子レンジ用食品包装袋によれば、ハンバーガーなどを電子レンジで再加熱する際に発生する余分な水分や油分を取り、水分蒸発による食品の乾燥や硬化を防ぎ、水蒸気の結露やドリップによる食品のベタつき等を防止することができる。また、パンなどシートにくっつきやすい素材の食品もくっつかずにスムーズに取り出すことができ、再加熱の時に食品の食味を美味しく保つことができる。また食品への異物の混入を低減させられる。また電子レンジ加熱時の内圧により袋が弾けて内容物が電子レンジ内に飛び散るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す食品包装袋の説明図。
【図2】図1の食品包装袋に被包装物を挿入したときの断面説明図。
【図3】外装シート2と内層シート3の部分ラミネートの説明図。
【図4】部分ラミネートの図柄の一例を示す図。
【図5】本発明の他の実施例を示す食品包装体の説明図。
【図6】シール部に設けられる圧力逃し部の説明図。
【符号の説明】
1…食品包装袋、2…外装シート、3…内層シート、4…第2シート(窓部)5…接着部、6…非接着部、7…シール部、8…圧力逃し部、10…被包装物。
Claims (3)
- 外装シートと内層シートからなるシートを該内層シートが内側となるように袋状とした包装袋であって、前記内層シートが異形断面のクリンプ状繊維で構成された、ポリオレフィン系長繊維スパンボンド不織布からなり、該不織布構成繊維の異型度が1.2〜2.5であり、捲縮数が20個/インチ以上であり、また内層シートの外装シートに接着されている面積が20〜70%であり、かつ前記包装袋に被包装体を見ることができる窓部を設けたことを特徴とする電子レンジ用食品包装袋。
- 前記外装シートは、紙の表面に接着用のポリオレフィン系樹脂を押出ラミネートしたシートであることを特徴とする請求項1記載の電子レンジ用食品包装袋。
- 外装シートと内層シートからなるシートを該内層シートを内側にして筒状とした包装袋であって、前記内層シートが異形断面のクリンプ状繊維で構成された不織布からなり、該不織布がポリオレフィン系長繊維スパンボンド不織布からなり、該不織布構成繊維の異型度が1.2〜2.5であり、捲縮数が20個/インチ以上であり、また内層シートの外装シートに接着されている面積が20〜70%であり、かつ前記筒状の包装袋に、被包装体を見ることができる窓部と、前記筒状の包装袋の少なくとも一端をシールするシール部とが設けられ、さらに該シール部の少なくとも一方に圧力逃し部を設けたことを特徴とする電子レンジ用食品包装袋。
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