JP4187888B2 - 苗箱並べ機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、播種された苗箱、もしくは播種したのち発芽させた苗箱を地面に並べるための苗箱並べ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、水稲や野菜等の苗を育苗するための苗箱がある。この苗箱において、育苗施設等で播種あるいは出芽まで行わせたあと、苗箱並べ機を使用して前記苗箱を育苗ハウス内の地面に敷き詰めるように並べ、苗が移植機等で圃場内に移植できる大きさに生育するまで育苗するようになっている。
【0003】
尚、前記苗箱並べ機は、育苗ハウスの出入口から育苗ハウス内にかけて敷設された走行レ−ル上を走行するように設けられ、前記走行レ−ルに直交する方向に延びる機枠に沿って苗箱を並べる毎に順次苗箱1枚分の距離を走行し、次列の苗箱を並べる構成となっており、前記機枠が走行方向に対して左右方向に長く設けられる。
【0004】
尚、前記走行レ−ル部分には苗箱を並べずに、該走行レ−ル部分を後の育苗管理をするための通路として残しながら育苗ハウス内に苗箱を並べている。そして、前記機枠上を左右移動する苗箱供給装置へ苗箱を供給することにより、苗箱並べ機へ苗箱を供給するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
育苗ハウス内に苗箱を並べるにあたり、上記構成の苗箱並べ機を育苗ハウス外から該育苗ハウス内へ搬送する際、前記苗箱並べ機が走行方向に対して左右方向に長く構成されるので、育苗ハウスの出入口が苗箱並べ機の左右幅より小さければ、苗箱並べ機を分割して搬入し育苗ハウス内で組み立てるか、苗箱並べ機を左右方向に移動させながら前記出入口を通過させなければならない。
【0006】
育苗ハウス内へ苗箱並べ機を分割して搬入すると、育苗ハウスヘの搬入の度に苗箱並べ機を組み立てなければならず、余分な手間を要する。また、苗箱並べ機を左右方向に移動させながら育苗ハウス内へ搬送しようとすると、通常の苗箱並べ作業時の走行方向と異なる左右方向へ移動させるための手段が格別に必要となる。
【0007】
本発明は、育苗ハウスの内外での前記苗箱並べ機の移動作業の容易化を図るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、育苗ハウス(A)の出入口(A1)から該育苗ハウス(A)内に敷設した走行レ−ル(9)上を走行する走行台車(16)と、該走行台車(16)に支持された苗箱位置決め枠(17)と、該苗箱位置決め枠(17)に連結した左右それぞれの踏み板(18)と、苗箱位置決め枠(17)上を左右方向に移動する苗箱トロッコ(19)とを備え、苗箱位置決め枠(17)を正面視で左右両端部が上位となる逆への字型に形成し、苗箱位置決め枠(17)に左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)を固着し、走行台車(16)に左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)が各々係合する左右の切り欠き部(27a)を設け、苗箱トロッコ(19)を左の苗箱位置決め枠回動軸(26L)よりも左側に移動させると、苗箱トロッコ(19)の自重で前記右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)が右の切り欠き部(27a)の下端から上側へ浮き上がって左の苗箱位置決め枠回動軸(26L)回りに苗箱位置決め枠(17)が回動して該苗箱位置決め枠(17)の左側部分(17L)を下降させ、該苗箱位置決め枠(17)の左端部に設けた脚部(28L)が接地して前記左側部分(17L)が地面と平行な苗箱並べ状態となり、逆に苗箱トロッコ(19)を右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)よりも右側に移動させると、前記右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)回りに苗箱位置決め枠(17)が回動して該苗箱位置決め枠(17)の右側部分(17R)を下降させ、該苗箱位置決め枠(17)の右端部に設けた脚部が接地して前記右側部分(17R)が地面と平行な苗箱並べ状態となり、苗箱トロッコ(19)を左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)の間に移動させると、左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)が左右の切り欠き部(27a)にそれぞれ支持されて前記左側部分(17L)及び右側部分(17R)が共に地面から浮き上がった非苗箱並べ状態となる苗箱並べ機とした。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の効果】
よって、苗箱位置決め枠17を左右で一体的に構成し簡素化を図ることができると共に、苗箱トロッコ19を左側に移動させて苗箱位置決め枠17の左側部分17Lを下降させることにより、該左側部分17Lで苗箱並べ作業が行え、逆に苗箱トロッコ19を右側に移動させて苗箱位置決め枠17の右側部分17Rを下降させることにより、該右側部分17Rで苗箱並べ作業が行える。そして、苗箱トロッコ19の重心が左右方向で左右の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rの間にあるときは、苗箱位置決め枠17が非苗箱並べ状態となるので、苗箱トロッコ19が多少左右移動しても苗箱位置決め枠17が回動するようなことを防止することができるため、苗箱位置決め枠17を安定させた状態で苗箱トロッコ19を走行レール9の上方位置へ移動させることができ、作業者が走行レ−ル9部分で苗箱トロッコ19への苗箱群Bの供給作業を安全に行うことができる。また、苗箱並べ 機を走行レ−ル9に沿って前後方向に移動させるとき、苗箱位置決め枠17を安定させた状態で苗箱トロッコ19を走行レール9の上方位置へ移動させることができるので、作業者が走行レ−ル9部分で苗箱並べ機を前後方向に安全に移動させることができ、搬送台車1により苗箱並べ機を容易に育苗ハウスA内へ搬送することができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
【0019】
図1、図2及び図3は、搬送台車1を示したものであり、この搬送台車1は、前後左右に計4個の走行車輪2を備えて構成される。前記走行車輪2は、平面視で枠状の車体フレ−ム3に取り付けられている。尚、前記車体フレ−ム3の中央部には、該車体フレ−ム3間を繋ぐ補助フレ−ム4を設けている。前記車体フレ−ム3の上側には計4個のロ−ラ5を回転自在に設けており、このロ−ラ5の上側に該ロ−ラ5と接する円形の回転テ−ブル6を設けている。前記回転テ−ブル6は、前記補助フレ−ム4の上側に設けた上下方向の回動軸7回りに回動可能に設けられ、前記ロ−ラ5を回転させながら横方向に回動する構成となっている。この回転テ−ブル6の上側には、2本の移動用レ−ル8を平行に固着して設けている。この移動用レ−ル8は、断面円形の筒軸により構成され、後述する苗箱並べ機が移動するためのレ−ルとなる。また、前記走行車輪2は中央部に溝2aを設けた構成となっており、この搬送台車1は、図4に示す育苗ハウスA外から育苗ハウスAの出入口A1を介して該育苗ハウスA内の地面に並行に敷設された2本の走行レ−ル9を走行可能に構成されている。尚、前記走行レ−ル9は、断面円形の筒軸により構成され、搬送台車1の移動用レ−ル8と2本のレ−ル間隔(レ−ル幅)が同一となっている。
【0020】
尚、前記育苗ハウスA内は、播種、覆土した苗箱aを地面に並べて出芽させ苗が所定の大きさになるまで育苗するためのものである。尚、場合によっては、出芽させた状態の苗箱aを並べて育苗することもある。
【0021】
前記苗箱aは、図5に示すように、マット状の水稲苗を栽培するものであり、長手方向約60cm、短手方向約30cmの長方形の形状のマット苗を育苗できるように四方の側壁11,12及び底板13が設けられ上部が開放された構成となっている。尚、前記四方の側壁11,12は、前記底板13の上面からの高さが29〜30mmとなるように設けられている。前記底板13には無数の排水孔14を設けており、育苗培土に保持されず苗箱aの底部に降下した水を前記排水孔14から排水し、灌水により生じた苗箱aの底部に降下した過分な水分を苗箱a内から排出するようになっている。また、この苗箱aの外周部は、前記側壁11,12が上端の外側で下方に折り曲げた鈎型に構成されている。そして、複数の苗箱aを上下に段積みするとき、互いの苗箱aの一部が側面視で重複するようにして該苗箱aが段積みされる。
【0022】
次に、育苗ハウスA内に苗箱aを並べる作業について説明する。
育苗ハウスA内において、図5、図6、図7及び図11に示すように、苗箱並べ機の一例である苗箱並べ補助器具15を使用して地面に敷き詰めるように苗箱aを並べていく。この苗箱並べ補助器具15は、育苗ハウスAの出入口A1から育苗ハウスA内の地面に並行に敷設された2本の走行レ−ル9上を走行する走行台車16、該走行台車16に支持された左右一体の苗箱位置決め枠17、該苗箱位置決め枠17に連結された左右それぞれの踏み板18及び前記苗箱位置決め枠17上を移動する苗箱トロッコ19を備えており、前記苗箱位置決め枠17の前記レール9の左右近傍には苗箱aの左右位置を決めるための左右それぞれの左右位置決めディスク20、及び前記苗箱位置決め枠17の前部には苗箱aの前後方向の位置決めをするための前後位置決めプレート21を設けている。尚、前記走行台車16の走行車輪22は中央部に溝22aを設けた構成となっている。尚、この苗箱並べ補助器具15は、左右移動する苗箱トロッコ19を除いて左右対称に構成されている。この苗箱並べ補助器具15により、レール9の左右にそれぞれ左右1列につき4枚づつ苗箱aを並べるようになっている。前記苗箱トロッコ19は、車輪23により苗箱位置決め枠17上を左右方向に移動するようになっており、該トロッコ19が備える前後方向に搬送可能なローラコンベア24上に床土を詰めて種籾を播種、覆土した苗箱a…が複数枚(20枚)づつ段積みされた苗箱群Bを2個載置するようになっている。すなわち、前記苗箱トロッコ19は、苗箱aを搭載して機枠となる苗箱位置決め枠17上を左右方向に移動する苗箱供給装置となっている。また、前記苗箱トロッコ19には、移動用のハンドル25を設けている。尚、前記苗箱群Bは、パレットpに載置された状態で前記苗箱トロッコ19へ供給される。
【0023】
また、苗箱位置決め枠17は、正面視又は背面視で左右両端部が上位となる逆ヘの字型の形状となっており、前後方向の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rを左右にそれぞれ固着して設けている。一方、走行台車16の前後には回動軸支持プレ−ト27をそれぞれ固着して設けており、該回動軸支持プレ−ト27には前記苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rが係合する切り欠き部27aを左右にそれぞれ設けている。尚、前記切り欠き部27aは、前記回動軸支持プレ−ト27の上側から切り欠いた構成となっており、苗箱位置決め枠17の前記苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rが上側から係合するようになっている。従って、苗箱位置決め枠17は、前記回動軸支持プレ−ト27により支持された構成となっている。
【0024】
そして、例えば、苗箱トロッコ19を左側の前記苗箱位置決め枠回動軸26Lより左側に移動させると、苗箱トロッコ19の自重により、左側の前記苗箱位置決め枠回動軸26L回りに苗箱位置決め枠17が回動して該苗箱位置決め枠17の左側部分17Lが下降し、左端部に設けた脚部28Lが接地して前記苗箱位置決め枠17の左側部分17Lが地面と平行な苗箱並べ状態となり、走行レ−ル9の左側に苗箱aを並べる作業を行えるようになっている。このとき、右側の前記苗箱位置決め枠回動軸26Rは、回動軸支持プレ−ト27の切り欠き部27aの下端から若干上側へ浮き上がった状態となる。逆に、苗箱トロッコ19を右側の前記苗箱位置決め枠回動軸26Rより右側に移動させると、前記右側の前記苗箱位置決め枠回動軸26R回りに苗箱位置決め枠17が回動して該苗箱位置決め枠17の右側部分17Rが下降し、右端部に設けた脚部(図示せず)が接地して前記苗箱位置決め枠17の右側部分17Rが地面と平行な苗箱並べ状態となり、走行レ−ル9の右側に苗箱aを並べる作業を行えるようになっている。
【0025】
そして、苗箱トロッコ19を左右方向で左右の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rの間に移動させると、前記左右の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rがそれぞれ回動軸支持プレ−ト27の切り欠き部27aに支持され、左側及び右側の苗箱位置決め枠17L,17Rが共に地面から浮き上がった非苗箱並べ状態となる。この状態で、作業者が走行台車16を走行レ−ル9に沿って前後に移動させることにより、この苗箱並べ補助器具15を前後に移動させる構成となっている。
【0026】
従って、前記左右の苗箱位置決め枠17を一体的に構成し簡素化を図ることができると共に、苗箱トロッコ19の重心が左右方向で左右の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rの間にあるときは苗箱位置決め枠17が前記非苗箱並べ状態となるので苗箱トロッコ19が多少左右移動しても苗箱位置決め枠17が回動するようなことを防止することができるため、前記苗箱位置決め枠17を安定させた状態で前記苗箱トロッコ19を前記走行レール9の上方位置へ移動させることができ、作業者が走行レ−ル9部分で前記苗箱トロッコ19への苗箱群Bの供給作業を安全に行うことができる。また、同様に、苗箱並べ補助器具15を走行レ−ル9に沿って前後方向に移動させるとき、前記苗箱位置決め枠17を安定させた状態で前記苗箱トロッコ19を前記走行レール9の上方位置へ移動させることができるので、作業者が走行レ−ル9部分で苗箱並べ補助器具15の前後方向の移動作業を安全に行うことができる。
【0027】
苗箱並べ作業に際しては、予め地面に根切りネット(図示せず)を敷いておく。そして、前記踏み板18の上に作業者が乗った状態で、苗箱トロッコ19上の苗箱群Bから図9、図10に示すような苗箱把持具30を用いて1枚づつ苗箱aを取り出して地面に並べる。
【0028】
前記苗箱把持具30は、苗箱aの長手方向に沿う両端部の側壁11に係合する固定係合体31及び可動係合体32と作業者が把持するグリップ33と前記可動係合体32を可動させる可動係合体操作レバ−34とを備えて構成される。そして、前記苗箱把持具30は、苗箱aの長手方向に沿う両端部の側壁11の一方の鈎型に固定係合体31の円棒を苗箱aの下方からひっかけると共に、可動係合体操作レバ−34を握って可動係合体32を苗箱aの固定係合体31が係合している側壁11の反対側の側壁11上端の鈎型の下方に入り込ませて、苗箱aを把持するようになっている。また、苗箱aを把持した状態から苗箱aの下面を地面等に接地させ苗箱aを支持させた状態で可動係合体操作レバ−34を放して可動係合体32を苗箱aから退避させ、固定係合体31を苗箱aの長手方向に沿う側壁11の鈎型から外して、苗箱aの把持を解除するようになっている。
【0029】
そして、前記苗箱把持具30により、一枚目の苗箱aの短手方向の側壁12を前記左右位置決めディスク20に当接させながら上方から苗箱位置決め枠17内を通して苗箱aを地面に置くように苗箱把持具30を降ろして苗箱aを地面上に並べる。そして、前述の左右位置決めディスク20を使用して左右位置決めした苗箱aと短手方向の側壁12が互いに当接するように次の苗箱aを前に並べた苗箱aの左右外側に苗箱把持具30により地面に並べ、以下同様に前に地面に並べた苗箱aとの隙間を空けないように並べていき、苗箱a…を左右方向に並べる。尚、苗箱トロッコ19が左右に移動可能であるので、常に作業者の近くで苗箱トロッコ19を停車させておくことができ、苗箱並べ作業の作業性が向上する。
【0030】
左右方向の計8枚の苗箱aの並べ作業が完了したならば、作業者は苗箱トロッコ19を左右方向で左右の苗箱位置決め枠回動軸26L,26Rの間に移動させ、苗箱位置決め枠17及び踏み板18を地面から浮き上げる。この状態で、苗箱位置決め枠17が適当な位置に移動するまで(苗箱の1箱分移動させる)走行台車16を走行させる。そして、苗箱トロッコ19を左右いずれか一方側に移動させることにより左側又は右側の苗箱位置決め枠部分17L,17Rが下降して苗箱並べ状態となり、作業者が次列の苗箱並べ作業を行って行く。このとき、踏み板18に作業者が乗った状態で苗箱把持具30を用いて苗箱並べ作業を行うことにより、作業者の体重で前記踏み板18を介して既に並べた前行程列の苗箱aを上から押さえていく。そして、前行程と同様に一枚目の苗箱aを左右位置決めディスク20を使用して左右位置決めして並べる。このとき、前後位置決めプレート21に苗箱把持具30の苗箱移動用ローラ35を当接させて前記前後位置決めプレート21に沿って苗箱把持具30を下降させて、該苗箱aを地面上に置いた状態で苗箱把持具30の可動係合体32が苗箱aとの係合を解除できるように前行程列の苗箱aと前後方向にスペースをとって地面上に置く。そして、苗箱把持具30の可動係合体操作レバ−34を放して前記可動係合体32の係合を解除した状態で、前後位置決めプレート21に苗箱移動用ローラ35を当接し下降させながら苗箱把持具30を該苗箱移動用ローラ35の回動軸35a回りに回動させることにより苗箱把持具30の固定係合体31で苗箱aを後方に押して地面上を移動させ、後方の苗箱aとの前記スペースを無くして苗箱aを並べる。そして、苗箱aと固定係合体31との係合を解除し、次の苗箱aを並べる作業に移る。以下同様に、左右方向において前に地面に並べた苗箱aの左右外側に互いに隙間を空けないように並べると共に後方の苗箱aとの間を詰めて苗箱aを並べていくことにより、育苗ハウスA内の地面に敷き詰めるように苗箱aを並べていく。
【0031】
ところで、この苗箱並べ補助器具15は、育苗ハウスAの走行レ−ル9と搬送台車1の移動用レ−ル8とを接続する2本の案内レ−ル41を介して前記移動用レ−ル8上に載るようになっている。前記案内レ−ル41は、断面円形の軸により構成され、前記走行レ−ル9及び前記移動用レ−ル8と2本のレ−ル間隔(レ−ル幅)を同幅に設けている。この案内レ−ル41は、2本の案内レ−ル41を繋ぐ前後の支持プレ−ト42と前記移動用レ−ル8との第一接続部43と前記走行レ−ルとの第二接続部44とを備えて構成されている。前記第一接続部43は、案内レ−ル41端に該レ−ル41より径が小さい軸43aを備えて構成され、該軸43aが前記移動用レ−ル8の一端の筒軸内に挿入されて案内レ−ル41と移動用レ−ル8を接続する構成となっている。また、前記第二接続部44は、案内レ−ル41端に一部が該レ−ル41を上方から覆うように固着して設けたコの字型の案内プレ−ト44aを備えて構成され、該案内プレ−ト44aが前記走行レ−ル9の上方から載ることにより案内レ−ル41と走行レ−ル9とを接続する構成となっている。尚、前記第一接続部43は案内レ−ル41の主要部41aに対して屈曲して設けられており、移動用レ−ル8に案内レ−ル41を接続すると、前記案内レ−ル41の主要部41aが地面に対して前後に傾斜するようになっている。従って、走行レ−ル9上の搬送台車1の移動用レ−ル8と前記走行レ−ル9との高低差があるにも拘らず、案内レ−ル41により前記移動用レ−ル8と前記走行レ−ル9とを接続することができる。
【0032】
そして、搬送台車1は、走行レ−ル9上から前記案内レ−ル41を介して移動用レ−ル8上へ苗箱並べ補助器具15が載せられると、前記移動用レ−ル8が回転テ−ブル6と共に横方向に回動することにより前記苗箱並べ補助器具15の向きを変更することができる。
【0033】
また、図14、図15及び図16に示すように、この搬送台車1は、苗箱aを複数枚(20枚)づつ段積みしてパレットpに載置された苗箱群Bを載置できる苗箱載置台50を搭載することができる。前記苗箱載置台50は、複数のロ−ラ51aからなるロ−ラコンベア51により構成され、前記ロ−ラコンベア51上で苗箱aを前後に移動可能に構成している。前記ロ−ラコンベア51の左右には該コンベア51の上面より上端が高い側縁フレ−ム52を設け、該側縁フレ−ム52により前記苗箱群Bが左右に移動して苗箱載置台50上から落下しないようにガードしている。尚、搬送台車1に搭載した状態で、苗箱載置台50のロ−ラコンベア51の上面が苗箱トロッコ19のローラコンベア24の上面と同じ高さとなる。また、前記側縁フレ−ム52間には、前後方向の中央フレ−ム53を設けている。前記側縁フレ−ム52及び前記中央フレ−ム53の下側には、前記中央フレ−ム53をまたいで左右の側縁フレ−ム52を繋ぐ左右方向の左右フレ−ム54を前後にそれぞれ固着して設けている。前記左右のフレ−ム54には、該フレ−ム54から下側に向けて脚部フレ−ム55をそれぞれ2本づつ固着して延設している。そして、計4本となる前記脚部フレ−ム55の下端部を搬送台車1の枠状の車体フレ−ム3の隅部に載せて、搬送台車1に苗箱載置台50を搭載する構成となっている。尚、搬送台車1の回転テ−ブル6は、前記脚部フレ−ム55と干渉しないような直径となっている。また、前記脚部フレ−ム55の下端部には、前後方向のピン56をそれぞれ設けている。そして、前記脚部フレ−ム55のうちの前後一方の2本に設けた前記ピン56を搬送台車1の車体フレ−ム3に設けた2枚の位置決め用プレ−ト57に備える挿込用孔57aにそれぞれ挿入し、前記脚部フレ−ム55のうちの他方の2本に設けた前記ピン56に前記車体フレ−ム3に設けた2枚のロックプレ−ト58を回動させて該ロックプレ−ト58に備える切り欠き溝58aをそれぞれ係合させ、苗箱載置台50を搬送台車1に固定するようになっている。
【0034】
また、苗箱載置台50のロ−ラコンベア51の前後には、それぞれプレ−トにより構成される苗箱移動規制具59を設けている。この苗箱移動規制具59は、苗箱載置台50の中央フレ−ム53に回動軸59a回りに回動可能に取り付けられ、上側ストッパ60に当接するまで上方に回動した規制位置と下側ストッパ61に当接するまで下方に回動した退避位置とに切り替えられる。前記規制位置では、前記苗箱移動規制具59の上端がロ−ラコンベア51の上面より高くなり、ロ−ラコンベア51上の苗箱群Bが前後に移動して苗箱載置台50上から落下しないようにガードしている。一方、前記退避位置では、前記苗箱移動規制具59の上端がロ−ラコンベア51の上面より低くなり、ロ−ラコンベア51上の苗箱群Bを前後に移動して苗箱載置台50上から取り出せるようになっている。尚、苗箱載置台50の側縁フレ−ム52にはハンドル62が固着され、作業者がこのハンドル62を把持して搬送台車1と共に苗箱載置台50を移動させる構成となっている。
【0035】
従って、育苗ハウスA内に苗箱を並べるにあたり、まず、育苗ハウスA外から苗箱並べ補助器具15を搭載した搬送台車1を走行レ−ル9上を走行させて育苗ハウスA内に移動させる。このとき、育苗ハウスAの出入口A1を前記搬送台車1が通過するときには、搬送台車1の移動用レ−ル8が左右方向へ向くように回転テ−ブル6を回動させて苗箱並べ補助器具15の苗箱位置決め枠17の長手方向が搬送台車1の前後方向に向くようにして、搬送台車1を通過させる。苗箱並べ補助器具15が育苗ハウスA内に搬入されると、苗箱並べ補助器具15の前後方向と搬送台車1の前後方向とを一致させるべく前記移動用レ−ル8が前後方向へ向くように回転テ−ブル6を回動させて前後方向を搬送台車1の前後方向と一致させ、前記移動用レ−ル8に案内レ−ル41を接続して移動用レ−ル8と走行レ−ル9とを接続する。そして、作業者が、移動用レ−ル8上の苗箱並べ補助器具15を前記案内レ−ル41を介して走行レ−ル9上へ押し出して移動させる。そして、作業者が、苗箱並べ補助器具15を走行レ−ル9上で走行させながら育苗ハウスAの端部から苗箱aを並べていく。
【0036】
苗箱並べ補助器具15により苗箱並べ作業を行うとき、搬送台車1に苗箱載置台50を搭載して装着する。そして、苗箱並べ作業に伴って苗箱並べ補助装置15の苗箱トロッコ19上の苗箱aが無くなるのに起因して、前記搬送台車1により育苗ハウスA外から育苗ハウスA内の苗箱並べ補助器具15の近くまで次の苗箱群Bを搬送し、前記苗箱トロッコ19を走行レ−ル9の上方位置(苗箱載置台50の左右位置)まで左右移動させ、該苗箱トロッコ19を苗箱載置台50と接続させる。そして、前記苗箱載置台50上の苗箱群Bをパレットpごと前記苗箱載置台50及び前記苗箱トロッコ19双方のロ−ラコンベア24,51を利用して苗箱トロッコ19上へ押し出して供給する。この作業を必要に応じて繰り返し、苗箱群Bの苗箱トロッコ19への供給作業を行う。
【0037】
育苗ハウスA内の苗箱並べ作業が終了すると、搬送台車1に搭載された苗箱載置台50を取り外し、搬送台車1の移動用レ−ル8に案内レ−ル41を接続して移動用レ−ル8と走行レ−ル9とを接続する。そして、作業者が、左右の苗箱位置決め枠17L,17Rが共に地面から浮き上がった非苗箱並べ状態にして走行レ−ル9上の苗箱並べ補助器具15を前記案内レ−ル41を介して前記移動用レ−ル8上へ押し込んで移動させ、該苗箱並べ補助器具15を搬送台車1に搭載する。その後、前記苗箱並べ補助器具15が横方向に回動できる位置まで搬送台車1を移動させ、搬送台車1の移動用レ−ル8が左右方向へ向くように回転テ−ブル6を回動させて苗箱並べ補助器具15の苗箱位置決め枠17の長手方向が搬送台車1の前後方向に向くようにして、搬送台車1を走行レ−ル9上を走行させて育苗ハウスAの出入口を通過させ苗箱並べ補助器具15を育苗ハウスA外に搬出する。
【0038】
以上により、この搬送台車1は、回転テ−ブル6により搭載した苗箱並べ補助器具15の向きを変更することができるので、育苗ハウスAの出入口A1の幅が苗箱並べ補助器具15の左右幅より小さくても、その苗箱並べ補助器具15の長手方向すなわち左右方向を搬送方向に向けて搬送することができ、苗箱並べ補助器具15を容易に育苗ハウスA内へ搬送することができる。また、前記苗箱並べ補助器具15に格別に左右移動する手段を設けずに苗箱並べ補助器具15を育苗ハウスA内へ搬送することができるので、苗箱並べ補助器具15の軽量化を図ることができ、苗箱並べ作業時に作業者が小さい力で苗箱並べ補助器具15を移動させることができる。
【0039】
更に、この搬送台車1においては、走行レ−ル9上を走行して育苗ハウスA内へ前記苗箱並べ補助器具15を搬送することができるので、該苗箱並べ補助器具15を容易に搬送することができると共に、育苗ハウスA内において搭載した苗箱並べ補助器具15を積み降ろすとき、回転テ−ブル6により苗箱並べ補助器具15を苗箱並べ作業状態の向きに回動させてから移動用レ−ル8と接続される案内レ−ル41を介して走行レ−ル9上へ降ろすことができ、苗箱並べ補助器具15を育苗ハウスA内で降ろす作業も容易になる。また、苗箱並べ補助器具15を左右方向に移動させながら育苗ハウスA内へ搬入しようとすると、育苗ハウスAの出入口A1部分に走行レ−ル9を設けているため前記走行レ−ル9が邪魔になるおそれがあるが、この搬送台車1により、苗箱並べ補助器具15を育苗ハウスA内へ搬入するとき育苗ハウスAの出入口A1を容易に通過させることができる。
【0040】
また、この搬送台車1においては、移動用レ−ル8により苗箱並べ補助器具15を搬送台車1上で移動させることができるので、苗箱並べ補助器具15の積み込み及び積み降ろしをするとき、移動用レ−ル8と接続される案内レ−ル41を介して行うことができ、前記積み込み及び積み降ろしの作業を容易に行うことができる。
【0041】
また、この搬送台車1においては、苗箱載置台50を搭載することができるので、苗箱並べ補助器具15を使用して育苗ハウスA内で苗箱並べ作業を行うときには、育苗ハウスA内の前記苗箱並べ補助器具15の近くへ苗箱を搬送して供給することができ、苗箱並べ作業の作業能率を向上させることができる。
【0042】
尚、この発明の実施の形態は苗箱並べ機として苗箱並べ補助器具15について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前記苗箱並べ補助器具15の代わりに、自動的に育苗ハウスA内に苗箱aを並べる自動苗箱並べ機であってもよい。
【0043】
尚、この発明の実施の形態は人手によりレ−ル9上で搬送台車1及び苗箱並べ補助器具15を移動させるものついて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送台車を示す側面図
【図2】搬送台車を示す正面図
【図3】搬送台車を示す平面図
【図4】育苗ハウスを示す平面図
【図5】苗箱を示す斜視図
【図6】苗箱並べ補助器具を示す正面図
【図7】非苗箱並べ状態の苗箱並べ補助器具を示す正面図
【図8】苗箱並べ補助器具を示す平面図
【図9】苗箱把持具を示す側面図
【図10】苗箱把持具を示す底面図
【図11】苗箱把持具により苗箱を並べる状態を示す側面図
【図12】苗箱並べ補助器具を搭載した状態の搬送台車を示す側面図
【図13】案内レ−ルを示す平面図
【図14】苗箱載置台を搭載した状態の搬送台車を示す側面図
【図15】苗箱載置台を搭載した状態の搬送台車を示す正面図
【図16】苗箱載置台を搭載した状態の搬送台車を示す平面図
【符号の説明】
9…走行レール、15…苗箱並べ補助器具(苗箱並べ機)、16…走行台車、17…苗箱位置決め枠、17L…苗箱位置決め枠の左側部分、17R…苗箱位置決め枠の右側部分、18…踏み板、19…苗箱トロッコ、26L,26R…苗箱位置決め枠回動軸、27a…切り欠き部、28L…脚部、A…育苗ハウス、A1…出入口
Claims (1)
- 育苗ハウス(A)の出入口(A1)から該育苗ハウス(A)内に敷設した走行レ−ル(9)上を走行する走行台車(16)と、該走行台車(16)に支持された苗箱位置決め枠(17)と、該苗箱位置決め枠(17)に連結した左右それぞれの踏み板(18)と、苗箱位置決め枠(17)上を左右方向に移動する苗箱トロッコ(19)とを備え、苗箱位置決め枠(17)を正面視で左右両端部が上位となる逆への字型に形成し、苗箱位置決め枠(17)に左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)を固着し、走行台車(16)に左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)が各々係合する左右の切り欠き部(27a)を設け、苗箱トロッコ(19)を左の苗箱位置決め枠回動軸(26L)よりも左側に移動させると、苗箱トロッコ(19)の自重で前記右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)が右の切り欠き部(27a)の下端から上側へ浮き上がって左の苗箱位置決め枠回動軸(26L)回りに苗箱位置決め枠(17)が回動して該苗箱位置決め枠(17)の左側部分(17L)を下降させ、該苗箱位置決め枠(17)の左端部に設けた脚部(28L)が接地して前記左側部分(17L)が地面と平行な苗箱並べ状態となり、逆に苗箱トロッコ(19)を右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)よりも右側に移動させると、前記右の苗箱位置決め枠回動軸(26R)回りに苗箱位置決め枠(17)が回動して該苗箱位置決め枠(17)の右側部分(17R)を下降させ、該苗箱位置決め枠(17)の右端部に設けた脚部が接地して前記右側部分(17R)が地面と平行な苗箱並べ状態となり、苗箱トロッコ(19)を左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)の間に移動させると、左右の苗箱位置決め枠回動軸(26L,26R)が左右の切り欠き部(27a)にそれぞれ支持されて前記左側部分(17L)及び右側部分(17R)が共に地面から浮き上がった非苗箱並べ状態となる苗箱並べ機。
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CN103960078A (zh) * | 2014-05-16 | 2014-08-06 | 苏州市农业科学院 | 一种用于大棚草莓种植的苗床 |
-
1999
- 1999-11-01 JP JP31090399A patent/JP4187888B2/ja not_active Expired - Fee Related
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