JP4180695B2 - 被覆用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被覆用組成物に関し、詳しくは撥水撥油性、滑水性を有して汚れにくく、汚れても容易に汚れが除去でき、しかも耐酸性、耐スリ傷性に優れた被膜を形成できる被覆用組成物に関する。
【0002】
【従来技術及びその課題】
自動車、鉄道車両、飛行機、建物等の各種外板の塗膜面は、水や紫外線により経時で徐々に劣化し、また埃、砂塵、排気ガスなどにより汚染されたり、傷つけられるため、通常、該塗膜面の保護、美観維持を目的に、ワックス類等の表面保護剤を塗布することが行われている。自動車用としては、例えばワックスにシリコ−ンオイルを配合したカ−ワックス等が用いられ、これを自動車外板の塗膜上に塗布して撥水被膜を形成しているが、該被膜では架橋構造を形成していないので持続性に劣るものであり、しかも経時で汚れてくるという不具合があった。
【0003】
撥水性を有する架橋膜を形成する樹脂組成物としては、従来、フッ素系あるいはシリコン系の樹脂に硬化剤を配合してなる組成物が提案されている。しかしながらこれらによる被膜は、耐スリキズ性や耐酸性などが不十分であるために、汚染物質が付着しやすく、また除去できなくなり、結果として撥水性も低下してしまうという不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の水酸基含有シロキサンポリマーにコロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト、エポキシ末端シロキサンポリマ−とスルホン酸化合物の反応生成物、及びポリイソシアネ−ト化合物を含有する被覆用組成物を用いることにより、撥水性、滑水性、耐汚染性、耐スリキズ性等に優れた保護被膜を形成しうる被覆用組成物が得られることを見出し本発明に到達した。
【0005】
即ち本発明は(A)(a)下記式(I)
【0006】
【化3】
Figure 0004180695
【0007】
(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R2 は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、R3 は水素原子又はメチル基を表わし、nは6〜300の数である)
で示されるシロキサンマクロモノマー、(b)水酸基含有ビニルモノマー、及び必要により(c)これらと共重合可能な他の不飽和モノマーの共重合により得られる水酸基価が50〜290mgKOH/gの範囲内である水酸基含有シロキサンポリマー、(B)コロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト、(C)下記式(II)
【0008】
【化4】
Figure 0004180695
【0009】
(式中、mの平均数は6〜150であり、lは0〜6の整数であり、R4 は炭素原子数1〜6のアルキル基である)
で示されるエポキシ末端シロキサンポリマ−(d)とスルホン酸化合物(e)とを、(d)中のエポキシ基/(e)中のスルホン酸基の当量比が1/1〜10/1となる割合で予め反応させてなる反応生成物、及び(D)ポリイソシアネ−ト化合物を含有し、該コロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト(B)の使用量が組成物中の樹脂固形分100重量部に対して5〜100重量部であり、該反応生成物(C)を組成物中の樹脂固形分100重量部に対して固形分量で5〜30重量部含有することを特徴とする被覆用組成物を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において水酸基含有シロキサンポリマー(A)は、シロキサンマクロモノマー(a)、水酸基含有ビニルモノマー(b)及び必要によりこれらと共重合可能な他の不飽和モノマー(c)の共重合により得られるものである。
【0011】
上記シロキサンマクロモノマー(a)は、架橋塗膜表面に撥水性を付与するものであり、下記式(I)
【0012】
【化5】
Figure 0004180695
【0013】
で示されるものであり、ここで、R1 は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R2 は炭素数1〜6の二価の炭化水素基を表わし、R3 は水素原子又はメチル基を表わし、また、nはジメチルシロキサン単位の平均重合度を意味し、6〜300、好ましくは6〜100の範囲内の数である。
【0014】
シロキサンマクロモノマー(a)は、一般に300〜30,000、好ましくは500〜20,000の範囲内の数平均分子量を有することができる。
【0015】
上記水酸基含有ビニルモノマー(b)は、架橋剤との架橋官能基としての役割と滑水性を与える役割とを併せ持つものであり、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数2〜8のヒドロキシアルキルエステル;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテルポリオールと(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸とのモノエステル;ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アリルアルコール、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等とラクトン類(例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン)との付加物;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリエーテルポリオールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有不飽和モノマーとのモノエーテル;α,β−不飽和カルボン酸と、カージュラE10(シェル化学社製)やα−オレフィンエポキシドのようなモノエポキシ化合物との付加物;グリシジル(メタ)アクリレートと酢酸、プロピオン酸、p−t−ブチル安息香酸、脂肪酸類のような一塩基酸との付加物;無水マレイン酸や無水イタコン酸のごとき酸無水基含有不飽和化合物と、エチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類とのモノエステル化物またはジエステル化物;ヒドロキシエチルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビニルエーテル類、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートのような塩素を含んだ水酸基含有単量体、アリルアルコ−ル等を挙げることができる。
【0016】
上記他の不飽和モノマー(c)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、5−カルボキシペンチル(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル(n−,i−,t−)、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜18のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシブチル等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキルエステル;エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のシクロアルキルビニルエーテル類;フェニルビニルエーテル、トリビニルフェニルエーテル等のアリールビニルエーテル類;ベンジルビニルエーテル、フェネチルビニルエーテル等のアラルキルビニルエーテル類;アリルグリシジルエーテル、アリルエチルエーテル等のアリルエーテル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、乳酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、イソカプロン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ベオバモノマ−(シェル化学社製)等のビニルエステル;酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等のプロペニルエステル;エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル等のオレフィン系化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロルスチレン等のビニル芳香族化合物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの含窒素アルキル(メタ)アクリレート;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等の重合性アミド類;2−ビニルピリジン、1−ビニル−2−ピロリドン、4−ビニルピリジンなどの芳香族含窒素モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の重合性ニトリル;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトオキシシラン、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等の加水分解性アルコキシシリル基含有モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート,アリルグリシジルエーテル等の重合性グリシジル化合物;ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテトラブロムフタレート、ペンタエリスリト−ルジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のアリルモノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレ−ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヒドロキシイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、グリセロールアリロキシジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルテレフタレート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ペンタエリスリトルジアリルエ−テル、ジビニルベンゼン等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。
【0017】
上記モノマー類の使用割合は、得られる水酸基含有シロキサンポリマー(A)に望まれる物性等に応じて広い範囲にわたって変えることができるが、モノマー混合物の合計量を基準にして、シロキサンマクロモノマー(a)が2〜40重量%、好ましくは3〜25重量%、水酸基含有ビニルモノマー(b)が5〜98重量%、好ましくは10〜70重量%、他の不飽和モノマー(c)が0〜93重量%、好ましくは5〜87重量%の範囲内である。
【0018】
上記のモノマー混合物の共重合は、通常、有機溶媒中で、モノマーの合計量100重量部あたり約0.01〜約8重量部の重合開始剤の存在下に、約−20℃〜約150℃の温度で、常圧で又は場合により約30kg/cm2 Gまでの加圧下に反応させることにより行なうことができる。
【0019】
かくして得られる水酸基含有シロキサンポリマー(A)は、水酸基価が50〜290mgKOH/g、好ましくは60〜200mgKOH/gの範囲内である。該水酸基価が50mgKOH/g未満では硬化性が低下し、得られる被膜の滑水性及びその維持性が低下するので好ましくない。
【0020】
さらに、水酸基含有シロキサンポリマー(A)は、数平均分子量が1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000の範囲内であることが望ましい。
【0021】
本発明においてコロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト(B)は、被膜の硬度、耐スリキズ性、滑水性を向上させるために配合されるものであり、コロイダルシリカ、及びオルガノシリケ−トを夫々単独で使用してもよいし、さらにこれらの混合物或いはこれらの部分反応物として使用してもよい。
【0022】
ここで使用されるコロイダルシリカは、無水ケイ酸の超微粒子を溶媒に分散した分散液である。シリカ粒子の粒子径は、5〜200nm程度であり、溶媒としてはメタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、エチレングリコ−ルなどのアルコ−ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;ジイソプロピルエ−テルなどのエ−テル類、及びこれらの混合物などが挙げられる。このようなコロイダルシリカとしては、市販品では、例えば「スノ−テックス」シリ−ズ(日産化学工業社製)、「オスカル」(触媒化学工業社製)などが挙げられる。
【0023】
ここで使用されるオルガノシリケ−トは、例えばテトラヒドロキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラフェノキシシランなどのアルキルシリケ−ト、及びこれらの低縮合物が挙げられ、縮合物としては縮合度が2〜100、好ましくは2〜10のものが挙げられる。
【0024】
上記コロイダルシリカ及びオルガノシリケ−トを反応させる場合には、必要に応じて酸触媒や水溶性有機溶剤をこれらに添加し、水の存在下で加水分解反応させることにより行われる。
【0025】
本発明において上記コロイダルシリカ及びオルガノシリケ−トは、夫々単独で配合できるが、両者の混合物或いは部分反応物を使用した場合には、より多くの量が配合できるので、得られる被膜の硬度や耐スリキズ性の向上には有利である。上記コロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト(B)の使用量は、組成物中の合計樹脂固形分100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部の範囲内が好適である。該使用量が5重量部未満では硬度の向上が得られず、100重量部を越えると被膜が脆くなる恐れがあるので好ましくない。
【0026】
本発明においてエポキシ末端シロキサンポリマ−(d)とスルホン酸化合物(e)との反応生成物(C)は、滑水性向上に寄与するものである。エポキシ末端シロキサンポリマ−(d)は、下記一般式(II)
【0027】
【化6】
Figure 0004180695
【0028】
で示されるものであり、ここで、R4 は炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基であり、mはジメチルシロキサン単位の平均重合度を意味し、6〜300、好ましくは6〜100の範囲内の数であり、またlは0〜6、好ましくは1〜5の整数である。該シロキサンポリマ−(d)は、一般に300〜30,000、好ましくは500〜20,000の範囲内の数平均分子量を有することができる。
【0029】
上記シロキサンポリマ−(d)と反応せしめられるスルホン酸化合物(e)は、下記式
5 −SO3
(式中、R5 は有機残基、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基などを表わし、該脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基は場合によりハロゲン原子などにより置換されていてもよい)
で示されるものであり、具体的には、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2,4−もしくは2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β−スルホン酸などが挙げられ、中でもメタンスルホン酸が好適である。
【0030】
反応生成物(C)は、上記シロキサンポリマ−(d)とスルホン酸化合物(e)とを、(d)中のエポキシ基/(e)中のスルホン酸基の当量比が0.5/1〜10/1、好ましくは1/1〜8/1となる割合で反応させることによって得ることができる。反応生成物(C)中には、未反応のエポキシ基含有シロキサンポリマ−(d)が存在していてもよい。反応生成物(C)中に、未反応のスルホン酸化合物(e)が残存していてもよいが、未反応のスルホン酸化合物(e)を実質的に含まないことが望ましい。
【0031】
シロキサンポリマ−(d)とスルホン酸化合物(e)の反応は、例えば両者を、必要に応じて有機溶剤の存在下で室温〜100℃で混合することによって行なうことができる。もちろん、両者を混合して加熱してもよい。上記有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン、石油エ−テル、ガソリン、ケロシン、ナフサ、クロロホルム、四塩化炭素、二塩化エチレン、2−エチルヘキサノ−ル、ジエチルエ−テル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコ−ル、ブタノ−ル、ジオキサン、鉱物油などが挙げられる。
【0032】
上記の通り得られる反応生成物(C)は、そのままで、又は有機溶剤で希釈或いは一部脱溶剤するなどして固形分濃度を適宜調整し、また未反応のスルホン酸化合物を除去するなどして使用に供することができる。
【0033】
本発明では、上記反応生成物(C)を、組成物中の樹脂固形分100重量部に対して、固形分量で5〜30重量部、好ましくは5〜20重量部含有する。該含有量が5重量部未満では、滑水性の発現が不十分であり、30重量部を越えると、得られる塗膜の強度や硬さが不十分となるので好ましくない。
【0034】
本発明においてポリイソシアネ−ト化合物(D)としては、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、フェニレンジイソシアネ−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、ビス(イソシアネ−トメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネ−ト、メチレンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トなどの芳香族、脂環族又は脂肪族のポリイソシアネ−ト化合物、及びこれらのイソシアネ−ト化合物のイソシアヌレ−ト体やビュウレット体、これらのイソシアネ−ト化合物の過剰量にエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ル、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物を反応させて得られる末端イソシアネ−ト含有化合物、リジントリイソシアネ−トなどを挙げることができる。
【0035】
本発明においては、上記樹脂(A)〜(D)には、必要に応じて活性水素基含有フッ素系樹脂(E)を併用することができる。
【0036】
本発明において活性水素基含有フッ素系樹脂(E)は、水酸基、トリアルキルシリルオキシ基、アミノ基、カルボキシル基などの活性水素基を含有する有機溶剤に可溶型の樹脂であり、主に水酸基を含有するものである。
【0037】
該水酸基含有フッ素系樹脂としては、例えば、フルオロオレフィン及びヒドロキシアルキルビニルエ−テルを主成分とし必要に応じてアルキルビニルエ−テル等のその他のモノマ−を含むモノマ−混合物を共重合して得られる含フッ素共重合体(E−1)が挙げられる。
【0038】
該フルオロオレフィンとしては、特に制限なく公知のモノマ−が使用できるが、パ−フルオロオレフィン、中でもクロロトリフルオロオレフィン、テトラフルオロオレフィン及びこれらの混合物が好適である。またヒドロキシアルキルビニルエ−テルとしては、炭素数2〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するヒドロキシアルキルビニルエ−テルが好適である。さらにアルキルビニルエ−テル等のその他のモノマ−としては、シクロヘキシル基や炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するアルキルビニルエ−テル、脂肪酸ビニルエステルや脂肪酸イソプロペニルエステルなどが使用できる。これらモノマ−混合物中のフルオロオレフィンの含有量が10〜40重量%、ヒドロキシアルキルビニルエ−テルの含有量が5〜20重量%、その他のモノマ−の含有量が85〜40重量%の範囲内が適当である。
【0039】
上記含フッ素共重合体(E−1)の具体例として、例えば、旭硝子社製商品「ルミフロン」シリ−ズのルミフロンLF100、ルミフロンLF200、ルミフロンLF300、ルミフロンLF400、ルミフロンLF9012などが市販されている。
【0040】
また水酸基含有フッ素系樹脂として、パ−フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル系モノマ−、水酸基含有モノマ−及びこれらと共重合可能なその他のモノマ−を含むモノマ−混合物を共重合して得られるアクリル系共重合体(E−2)が挙げられる。
【0041】
該パ−フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル系モノマ−は、下記一般式
【0042】
【化7】
Figure 0004180695
【0043】
(式中、R6 は水素原子又はメチル基を、Xは水素原子又はフッ素原子を、kは1〜8の整数を、jは1〜30の整数を夫々示す。)
で示されるモノマ−であり、例えば2−パ−フルオロオクチルエチル(メタ)アクリレ−ト、2−パ−フルオロノニルエチル(メタ)アクリレ−トなどが挙げられる。水酸基含有モノマ−としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アクリル酸の炭素数1〜8のヒドロキシアルキルエステルなどが好適である。またこれらと共重合可能なその他のモノマ−としては、例えばメチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ−ト、n−,i−,t−ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、ラウリル(メタ)アクリレ−ト、イソボルニル(メタ)アクリレ−ト等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜24のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルエ−テル、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられ、これらは1種又は2種以上適宜選択して使用できる。これらモノマ−混合物中のパ−フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル系モノマ−の含有量が5〜40重量%、水酸基含有モノマ−の含有量が5〜25重量%、これらと共重合可能なその他のモノマ−の含有量が90〜35重量%の範囲内が適当である。
【0044】
上記共重合体(E−2)の具体例として、例えば、三菱レ−ヨン社製、「AR−5564」、「AS−8558」、「AS−8615」などが市販されている。
【0045】
上記共重合体(E−1)及び(E−2)は、従来公知の製造法、例えば溶液重合法により製造される。これら共重合体(E−1)及び(E−2)は、単独又は併用して使用してもよい。また水酸基以外の活性水素基を有する共重合体は、例えば、上記共重合体(E−1)におけるヒドロキシアルキルビニルエ−テル又は共重合体(E−2)における水酸基含有モノマ−の代わりに、或いはこれと併用して、2−トリメチルシリルオキシエチル(メタ)アクリレ−トなどのトリアルキルシリルオキシ基含有モノマ−、ジメチルアミノエチルビニルエ−テル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ−トなどのアミノ基含有モノマ−、アジピン酸モノビニルエステル、(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基含有モノマ−などを共重合成分として使用することにより得られる。
【0046】
上記の通り得られる活性水素基含有フッ素系樹脂(E)は、硬化性の点から、活性水素基を1分子中に少なくとも2個、さらには3〜23個有することが好ましい。活性水素基が2個より少ないと硬化性が低下し得られる被膜の撥水性が持続できなくなり、一方23個より多くなると耐水性、仕上り性が低下するので好ましくない。
【0047】
また該活性水素基含有フッ素系樹脂(E)は、重量平均分子量が5,000〜40,000、好ましくは7,000〜30,000の範囲内が好適である。この範囲外では、硬化性、被膜物性、仕上り性等が低下するので好ましくない。
【0048】
上記樹脂(E)の使用量は、重量固形分比で(A)/(E)=100/0〜50/50、好ましくは95/5〜80/20の範囲内となるようにするのが好適である。
【0049】
本発明においては、また上記樹脂(A)〜(E)に、滑水性の点から、必要に応じて活性水素基含有ポリシロキサン(F)を併用することができる。該活性水素基含有ポリシロキサン(F)としては、下記一般式
【0050】
【化8】
Figure 0004180695
【0051】
(式中、R7 は、同一又は異なって、フェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を、Yは、同一又は異なって、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は活性水素基含有基を示し、且つYの少なくとも1つは活性水素基含有基であり、pは10〜1000の整数を、qは1〜20の整数を示す。)
で示される末端又は側鎖に活性水素基を有するオルガノポリシロキサンが使用できる。
【0052】
Yは、少なくとも1つ以上は活性水素基含有基であり、該活性水素基含有基としては、水酸基、アミノ基、トリアルキルシリルオキシ基、カルボキシル基などの活性水素基、さらにこれら活性水素基を脂肪鎖を介して末端に含有する基が挙げられる。またYとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニル基、シクロヘキシル基などであってもよい。R7 としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フェニル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
【0053】
上記ポリシロキサン(F)の具体例としては、水酸基を有するものとして、例えば「X−22−160AS」、「X−22−4015」、「KF−6001」、「KF−6002」、「KF−6003」(いずれも信越シリコ−ン社製)、「YF−3800」、「YF−3807」、「XF−3905」、「YF−3057」(いずれも東芝シリコ−ン社製)など、アミノ基を有するものとして、例えば「X−22−161AS」、「X−22−161A」、「X−22−161B」、「KF−8012」、「KF−393」、「KF−858」(いずれも信越シリコ−ン社製)、「TSF4702」、「TSF4703」(いずれも東芝シリコ−ン社製)などが挙げられる。
【0054】
上記ポリシロキサン(F)は、硬化性の点から、活性水素基を1分子中に少なくとも2個以上、さらには3〜23個有することが好ましい。活性水素基が2個よりすくないと硬化性が低下し得られる被膜の撥水性が持続できなくなり、一方23個より多くなると耐水性、仕上り性が低下するので好ましくない。
【0055】
また上記ポリシロキサン(F)は、粘度が10〜20,000cSt、好ましくは30〜10,000cStの範囲内のものが好適である。この範囲外では、得られる被膜の撥水性、滑水性が低下したり、前記樹脂(A)との相溶性が低下し白濁する恐れがあるので好ましくない。
【0056】
上記(F)成分の使用量は、重量固形分比で(A)/(F)=100/0〜50/50、好ましくは95/5〜80/20の範囲内となるようにするのが好適である。該(F)成分の使用比が50を越えると得られる被膜の硬度が低下するので好ましくない。
【0057】
本発明の被覆用組成物は、上記(A)〜(C)成分、及び必要により(E)及び(F)成分を含む主剤(I)と、(D)成分を含む架橋剤(II)からなり、これらは主剤(I)中に含まれる活性水素基1モルに対して架橋剤(II)中に含まれるイソシアネ−ト基が0.3〜2.5モル、好ましくは0.5〜2.0モルとなるように使用直前に混合して使用に供される。
【0058】
本発明の被覆用組成物には、必要に応じて、硬化触媒を配合することができる。該硬化触媒としては、特に制限なく従来公知のものが使用でき、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミンなどのアミン触媒;リン酸、スルホン酸などの有機酸及びそのエステル;ジブチル錫ジラウレ−ト、ジブチル錫オキサイド、オクチル酸錫、ナフテン酸鉛、ナフテン酸コバルトなどの有機金属化合物等が使用でき、これらのうち特に有機金属化合物が好適である。該硬化触媒は、主剤(I)に配合しても硬化剤(II)に配合してもよい。
【0059】
本発明の被覆用組成物には、さらに必要に応じて、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、有機溶剤、顔料類などの添加剤を配合することができる。
【0060】
本発明の被覆用組成物は、基材面上に乾燥膜厚で10μm以下、好ましくは5μm以下となるよう塗布されて、これらの保護、美観維持に適用してなる。
【0061】
上記基剤面としては、種々の素材面やこれらの上に形成された硬化塗膜面が挙げられ、素材面としては、例えばガラス、金属、プラスチック、セラミックなどが挙げられ、硬化塗膜面としては、例えば自動車、鉄道車両、飛行機、建築物などの各種外板の塗膜面などが挙げられる。上記被覆用組成物を塗布する際には基材面を適宜ポリッシュして下地調整をしておくことが望ましい。該被覆層の膜厚が10μmを越えると、ゴミなどの付着が多くその除去に長時間を要するという不具合が生じる恐れがあり、また該膜厚内であれば、再塗装前に該被覆層が簡単な研磨で容易に除去できるので好適である。
【0062】
また上塗り塗料の塗装後の未乾燥の塗膜上に、本発明の被覆用組成物を塗装して仕上げることもできる。新又は補修塗装の上塗り塗装では、通常、ベ−スコ−ト塗料を塗装し次いでトップクリヤ−塗料を塗装して仕上げる方法等が施され、例えば該方法においては、該トップクリヤ−塗料の塗装後、未乾燥の該クリヤ−塗膜上に、本発明の被覆用組成物を塗装して仕上げることができる。
【0063】
該ベ−スコ−ト塗料としては、メタリック顔料及び/又は着色顔料を含有する従来公知のベ−スコ−ト塗料であれば特に制限なく使用でき、架橋剤を含まないラッカ−塗料、あるいはポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤を含む硬化性塗料など適宜選択できる。
【0064】
該トップクリヤ−塗料としては、従来公知のものが特に制限なく使用でき、主として有機溶剤型塗料(非水分散型を含む)や粉体塗料が挙げられ、例えば水酸基などの架橋性官能基を有するアクリル樹脂やフッ素樹脂と(ブロック)ポリイソシアネ−トやメラミン樹脂などの架橋剤とを主成分とする硬化型塗料、あるいはセルロ−スアセテ−トブチレ−ト変性のアクリル樹脂を主成分とするラッカ−塗料などが好適に使用できる。このうち該トップクリヤ−塗料としては、特にウレタン硬化型クリヤ−が好適である。
【0065】
該トップクリヤ−塗料は、通常、乾燥膜厚で約20〜50μmとなるよう従来公知の手段で塗装される。その上に本発明の被覆用組成物は乾燥膜厚で10μm以下となるようスプレ−塗装されるのが好適である。
【0066】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」及び「%」は夫々「重量部」及び「重量%」を示す。
【0067】
水酸基含有シロキサンポリマ−(A)溶液の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下装置を備えた4つ口フラスコにキシレン53.8部及びメチルイソブチルケトン28部を仕込み、攪拌下で加熱し、115℃に保った。次いで同温度で、「サイラプレ−ンFM−0721」(チッソ社製、メタクリル基含有シロキサンマクロモノマ−、分子量約5,000)5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト35部、スチレン15部、n−ブチルメタクリレ−ト14部、i−ブチルメタクリレ−ト30部、アクリル酸1部及びアゾビスイソブチロニトリル4.2部からなる混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、115℃で2時間熟成し、不揮発分55%、水酸基価151mgKOH/g、数平均分子量12,000の水酸基含有シロキサンポリマ−の溶液▲1▼を製造した。
【0068】
また水酸基含有シロキサンポリマ−溶液▲2▼として、市販品である「レゼダGSX−1015」(東亜合成化学社製、不揮発分45%、水酸基価120mgKOH/g)を用いた。
【0069】
反応生成物(C)の製造
温度計、還流冷却器、攪拌機及び滴下装置を備えた4つ口フラスコ中にトルエン100部を加え、その中に「サイラプレ−ンFM−0511」(チッソ社製、片末端エポキシ基含有ポリジメチルシロキサン、式(II)のR4 がメチル基、分子量1,000)98.8部を加え攪拌して溶解した後、さらにメタンスルホン酸1.2部を常温で混合し、攪拌を行なって約1時間反応させ、さらに脱トルエンを行なって不揮発分83%の反応生成物溶液を得た。
【0070】
被覆用組成物の作成
実施例1〜9及び比較例1〜6
下記表1に示す各成分を容器に配合し、ディスパ−で混合撹拌して主剤を作成後、硬化剤を混合して各被覆用組成物を得た。表中の(注1)〜(注5)は下記の通りである。
【0071】
(注1)「スノ−テックスMIBK−ST」:日産化学工業社製、有機溶剤型コロイダルシリカ、不揮発分30%
(注2)「メチルシリケ−ト51」:コルコ−ト社製、オルガノシリケ−ト、不揮発分51%
(注3)「レゼダGF−2000」:東亜合成化学社製、水酸基含有フッ素系樹脂、不揮発分60%、水酸基価97mgKOH/g
(注4)「KF−6002」:信越シリコ−ン社製、水酸基含有ジメチルポリシロキシサン、不揮発分100%、水酸基価35mgKOH/g
(注5)「デュラネ−トTPA−90E」:旭化成社製、ポリイソシアネ−ト、揮発分90%、イソシアネ−ト基含有量:23重量%(固形分中)
【0072】
【表1】
Figure 0004180695
【0073】
塗装
#400サンドペ−パ−にて表面を研磨した軟鋼板上に、「レタンPG−80No531ホワイト」(関西ペイント社製、2液型アクリルウレタン系塗料)を乾燥膜厚で40μmとなるようにスプレ−塗装し、50℃で30分間乾燥させて試験板Iを作成した。
【0074】
この試験板I上に、上記で製造した各被覆用組成物を表2に示すように乾燥膜厚で約3μmとなるようスプレ−塗装し、50℃で30分間乾燥させた後、これを室温(25℃)で2日間放置して、各試験塗板を得た。得られた試験塗板を下記性能試験に供した。尚、耐水性試験においては、表面を脱脂したガラス板を試験板IIとして使用し、上記と同様にして各被覆用組成物を塗装し各試験塗板を作成して耐水性試験に供した。これらの結果を表2に示す。
【0075】
(性能試験方法)
(1)鉛筆硬度:各試験塗板を温度20℃・湿度75%RHの恒温恒湿室中にてJIS K−5400に準じて鉛筆引っ掻き試験を行った。
【0076】
(2)耐スリキズ性:磨き粉(ダルマ・クレンザ−)を水と3:2で混合し研磨剤とし、染色物堅牢度摩擦試験機FR−II(スガ試験機社製)を用いた。該研磨剤をネルに付着させ500gの荷重をかけ、各試験塗板の塗面を往復20回こすりつけた。その後、塗面を流水で洗浄し、自然乾燥後、その塗面の20度鏡面反射率(20°G値)を測定し、試験前の20°G値に対する光沢保持率で下記の通り評価した。
【0077】
○:20°G光沢保持率が40%以上
△: 〃 20%以上40%未満
×: 〃 20%未満
(3)耐汚染性:カーボンブラックを汚染物質とし、これをネルに付着させ、各試験塗板の塗面に軽くこすりつけた。これを20℃・75%RHの恒温恒湿室中に24時間放置後、塗面を流水で洗浄し、塗膜の汚染度を目視により評価した。
○:良好
△:少し汚れが残る
×:かなり汚れが残る
(4)促進耐候性:サンシャインウエザーオメーターを用いて、1000時間試験後の塗面状態を目視で評価した。
【0078】
○:塗面にほとんど変化がない
×:塗面に水跡が認められ光沢低下が大きい
(5)耐ワレ性:各試験塗板を「70℃で1時間放置→20℃の水道水中に1時間浸漬→−20℃で1時間放置」を1サイクルとするテストを20サイクル連続して試験後の塗面状態を調べた。
【0079】
○:異常なし
△:一部にワレ発生
×:全面にワレ発生
(6)耐ガソリン性:試験板を水平に固定し、4つ折りにしたガ−ゼ(50×50mm)にレギュラ−タイプのガソリンを約5ccしみこませ、そのまま3分間放置した。その後、ガ−ゼを取り除き、ガソリンを別のガ−ゼでふきとった後の塗面の状態を観察した。
【0080】
○:異常なし
△:塗面の光沢低下
×:塗面の光沢低下および軟化が発生
(7)耐水性:20℃の水道水に7日間浸漬後の塗面状態を調べた。
【0081】
○:異常なし
×:フクレ、白化発生
(8)仕上り外観:各試験塗板の塗膜の平滑性と塗り肌を目視で評価した。
【0082】
○:良好
△:少し肌あれ
×:かなり肌あれ
(9)滑水性:20μlの水を各試験塗板上に滴下した後、各試験塗板を一定速度で傾けて水滴が流れ出した時の傾斜角度を調べた。
【0083】
(10)接触角:一定量(3μl)の水及びパラフィンを夫々試験塗板上に滴下し、30秒後の接触角を測定した。
【0084】
【発明の効果】
本発明組成物によれば、滑水性、撥水撥油性、耐汚染性、耐スリ傷性等に優れた被膜を形成できる。本発明組成物は、金属、プラスチック、磁器、ガラス等の表面やこれらに形成された塗膜面の保護被覆用として、またこれらへの仕上げ塗装用組成物として有用である。
【0085】
【表2】
Figure 0004180695

Claims (3)

  1. (A)(a)下記式(I)
    Figure 0004180695
    (式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル基を表わし、R2 は炭素数1〜6の2価の炭化水素基を表わし、R3 は水素原子又はメチル基を表わし、nは6〜300の数である)
    で示されるシロキサンマクロモノマー、
    (b)水酸基含有ビニルモノマー、及び必要により
    (c)これらと共重合可能な他の不飽和モノマー
    の共重合により得られる水酸基価が50〜290mgKOH/gの範囲内である水酸基含有シロキサンポリマー、
    (B)コロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト、
    (C)下記式(II)
    Figure 0004180695
    (式中、mの平均数は6〜150であり、lは0〜6の整数であり、R4 は炭素原子数1〜6のアルキル基である)
    で示されるエポキシ末端シロキサンポリマ−(d)とスルホン酸化合物(e)とを、(d)中のエポキシ基/(e)中のスルホン酸基の当量比が1/1〜10/1となる割合で予め反応させてなる反応生成物、及び
    (D)ポリイソシアネ−ト化合物
    を含有し、該コロイダルシリカ及び/又はオルガノシリケ−ト(B)の使用量が組成物中の樹脂固形分100重量部に対して5〜100重量部であり、該反応生成物(C)を組成物中の樹脂固形分100重量部に対して固形分量で5〜30重量部含有することを特徴とする被覆用組成物。
  2. 活性水素基含有フッ素系樹脂(E)を、固形分重量比で(A)/(E)=100/0〜50/50となるように含有する請求項1記載の被覆用組成物。
  3. 活性水素基含有ポリシロキサン(F)を、固形分重量比で(A)/(F)=100/0〜50/50となるように含有する請求項又は2記載の被覆用組成物。
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