JP2020007453A - 結露滴下抑制塗料 - Google Patents
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Abstract
【課題】天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる結露滴下抑制塗料を実現する。【解決手段】有機溶剤中に少なくともフッ素系撥水剤が混合されている結露滴下抑制塗料において、結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合は、4重量%以上6重量%以下であり、この結露滴下抑制塗料が材料表面に所定量塗布されて形成された塗膜の水との接触角が90°以上109°以下であれば、その塗膜に生じた結露の水玉の粒径が比較的小さくなり、その水玉は結露として生じた箇所に留まり易く、水滴となって落下し難くなる。そして、施工面に塗布する結露滴下抑制塗料の塗布量が120g/m2以上140g/m2以下であれば、例えば、結露滴下抑制塗料を作業者がローラー塗装して所定の塗膜を形成することができるので、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる。【選択図】図1
Description
本発明は、天井などに生じた結露が水滴となって滴下するのを抑制する結露滴下抑制塗料に関する。
従来、金属板の表面に設けた接着剤層に短繊維群を植設して植毛層を形成した植毛鋼板が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
植毛鋼板は、表層側の植毛層によって結露の発生を抑えるとともに、万一結露が発生した場合でも、植毛層の保水力によって結露が水滴となって滴下するのを抑制する機能を有している。この植毛鋼板は、例えば、駅の上屋や倉庫のなどの屋根裏材として用いられている。
植毛鋼板は、表層側の植毛層によって結露の発生を抑えるとともに、万一結露が発生した場合でも、植毛層の保水力によって結露が水滴となって滴下するのを抑制する機能を有している。この植毛鋼板は、例えば、駅の上屋や倉庫のなどの屋根裏材として用いられている。
また、構造物の壁面や屋根裏面に結露防止塗料を吹き付け、多孔性の結露防止塗料層を形成する技術が知られている(例えば、特許文献2、非特許文献1参照。)。
多孔性の結露防止塗料層は、結露となる大気中の水蒸気を吸湿するなどして、構造物の壁面などに結露が発生するのを防止する機能を有している。
多孔性の結露防止塗料層は、結露となる大気中の水蒸気を吸湿するなどして、構造物の壁面などに結露が発生するのを防止する機能を有している。
菊水化学工業株式会社ホームページ、[平成29年2月24日検索]、インターネット<URL:http://www.kikusui-chem.co.jp/products/detail/ケツロナイン>
しかしながら、上記特許文献1の植毛鋼板が経年劣化などによって結露抑制機能が低下した際、新たな植毛鋼板に付け替える改修作業は大掛かりなものになるので、その改修の施工費用が嵩むという問題があった。
また、上記特許文献2の結露防止塗料層が良好な結露防止機能を発現するように、所定の厚さの結露防止塗料層を形成するためには、例えば1000g/m2もの多量の結露防止塗料を施工面に吹き付け塗装しなければならず、さらに吹き付け塗装を好適に行うために、施工面の周囲に風除けを含む大掛かりな養生が必要になるので、その材料費や施工費用が嵩むという問題があった。
本発明の目的は、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる結露滴下抑制塗料を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、
有機溶剤中に少なくともフッ素系撥水剤が混合されている結露滴下抑制塗料であって、
当該結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合は、4重量%以上6重量%以下であり、
当該結露滴下抑制塗料が材料表面に所定量塗布されて形成された塗膜の水との接触角は、90°以上109°以下であるようにした。
有機溶剤中に少なくともフッ素系撥水剤が混合されている結露滴下抑制塗料であって、
当該結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合は、4重量%以上6重量%以下であり、
当該結露滴下抑制塗料が材料表面に所定量塗布されて形成された塗膜の水との接触角は、90°以上109°以下であるようにした。
水との接触角が90°以上109°以下となる塗膜を材料表面に形成できる結露滴下抑制塗料であれば、その結露滴下抑制塗料を天井面や屋根裏面に塗布して塗膜を形成することで、天井面や屋根裏面に生じた結露が水滴となって滴下するのを抑制することができる。
具体的には、水との接触角が90°以上109°以下となるような、水との接触角が比較的大きな塗膜であれば、その塗膜に生じた結露の水玉の粒径が比較的小さくなり、その水玉は結露として生じた箇所に留まり易く、水滴となって落下し難くなる。
これに対し、水との接触角が90°未満になるような、水との接触角が比較的小さな塗膜であると、その塗膜に生じた結露の水玉の粒径が比較的大きくなり、その隣り合う水玉同士がくっついてその粒径がさらに大きくなり易い。そして、粒径が大きくなり過ぎた水玉は、その水玉の自重によって天井面などから水滴となって落下し易いので問題となる。
つまり、本発明に係る結露滴下抑制塗料を天井面などに塗布して塗膜を形成するようにすれば、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる。
また、フッ素系撥水剤を含有した塗料の塗膜であれば耐候性に優れているので、屋外環境であってもこの結露滴下抑制塗料を好適に使用することができる。
具体的には、水との接触角が90°以上109°以下となるような、水との接触角が比較的大きな塗膜であれば、その塗膜に生じた結露の水玉の粒径が比較的小さくなり、その水玉は結露として生じた箇所に留まり易く、水滴となって落下し難くなる。
これに対し、水との接触角が90°未満になるような、水との接触角が比較的小さな塗膜であると、その塗膜に生じた結露の水玉の粒径が比較的大きくなり、その隣り合う水玉同士がくっついてその粒径がさらに大きくなり易い。そして、粒径が大きくなり過ぎた水玉は、その水玉の自重によって天井面などから水滴となって落下し易いので問題となる。
つまり、本発明に係る結露滴下抑制塗料を天井面などに塗布して塗膜を形成するようにすれば、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる。
また、フッ素系撥水剤を含有した塗料の塗膜であれば耐候性に優れているので、屋外環境であってもこの結露滴下抑制塗料を好適に使用することができる。
また、望ましくは、
当該結露滴下抑制塗料が施工面に塗布される塗布量は、120g/m2以上140g/m2以下であるようにする。
施工面に塗布する結露滴下抑制塗料の塗布量が120g/m2以上140g/m2以下であれば、例えば、結露滴下抑制塗料を作業者がローラー塗装して所定の塗膜を形成することができるので、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる。
これに対し、従来技術の結露防止塗料層のように、1000g/m2もの多量の結露防止塗料を施工面に吹き付け塗装する施工であると、施工面の周囲に風除けを含む大掛かりな養生が必要になるなど施工の煩雑さが問題となる。
当該結露滴下抑制塗料が施工面に塗布される塗布量は、120g/m2以上140g/m2以下であるようにする。
施工面に塗布する結露滴下抑制塗料の塗布量が120g/m2以上140g/m2以下であれば、例えば、結露滴下抑制塗料を作業者がローラー塗装して所定の塗膜を形成することができるので、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる。
これに対し、従来技術の結露防止塗料層のように、1000g/m2もの多量の結露防止塗料を施工面に吹き付け塗装する施工であると、施工面の周囲に風除けを含む大掛かりな養生が必要になるなど施工の煩雑さが問題となる。
また、望ましくは、
当該結露滴下抑制塗料は、床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に塗布されるようにする。
床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に結露滴下抑制塗料を塗装して塗膜を形成すれば、天井面や屋根裏面から結露が水滴となって滴下するのを抑制できるので、その下にいる人や下に置かれている物品などが濡れてしまうトラブルを低減できる。
当該結露滴下抑制塗料は、床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に塗布されるようにする。
床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に結露滴下抑制塗料を塗装して塗膜を形成すれば、天井面や屋根裏面から結露が水滴となって滴下するのを抑制できるので、その下にいる人や下に置かれている物品などが濡れてしまうトラブルを低減できる。
また、望ましくは、
前記天井面あるいは屋根裏面は、水平な面であるようにする。
天井面や屋根裏面が傾斜を持たない水平な面であれば、天井面や屋根裏面で結露した水玉がその場に留まり、重力で横方向へ流動することがないので、結露が水滴となって滴下するのを良好に抑制できる。
前記天井面あるいは屋根裏面は、水平な面であるようにする。
天井面や屋根裏面が傾斜を持たない水平な面であれば、天井面や屋根裏面で結露した水玉がその場に留まり、重力で横方向へ流動することがないので、結露が水滴となって滴下するのを良好に抑制できる。
本発明によれば、天井などに生じた結露が滴下するのを抑制するための施工を簡便に行うことができる結露滴下抑制塗料が得られる。
以下、本発明に係る結露滴下抑制塗料の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
本実施形態の結露滴下抑制塗料は、天井面や屋根裏面などに生じた結露が滴下するのを抑制するために、結露が生じ易い天井面や屋根裏面などに塗布する用途を有している。
本実施形態の結露滴下抑制塗料を天井面や屋根裏面などに塗布したことによって、結露が水滴となって滴下するのが抑制されれば、その下にいる人や下に置かれている物品などが濡れてしまうトラブルを低減できる。
本実施形態の結露滴下抑制塗料を天井面や屋根裏面などに塗布したことによって、結露が水滴となって滴下するのが抑制されれば、その下にいる人や下に置かれている物品などが濡れてしまうトラブルを低減できる。
具体的に、本実施形態の結露滴下抑制塗料は、有機溶剤中に少なくともフッ素系撥水剤が混合されている結露滴下抑制塗料であって、当該結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合は、4重量%以上6重量%以下であるように調製した。
特に、この結露滴下抑制塗料を材料表面に所定量塗布して乾燥させて形成した塗膜表面の水との接触角が、90°以上109°以下であるように調製した。
水との接触角が90°以上109°以下である塗膜を形成できる結露滴下抑制塗料を床面と対向する配置にある天井面に塗布すれば、その天井に生じた結露が水滴となって滴下するのを抑制できることを、本発明者らは見出した。
特に、この結露滴下抑制塗料を材料表面に所定量塗布して乾燥させて形成した塗膜表面の水との接触角が、90°以上109°以下であるように調製した。
水との接触角が90°以上109°以下である塗膜を形成できる結露滴下抑制塗料を床面と対向する配置にある天井面に塗布すれば、その天井に生じた結露が水滴となって滴下するのを抑制できることを、本発明者らは見出した。
そして、水との接触角が90°以上109°以下である塗膜を形成するのに好適なフッ素系撥水剤の含有量は、結露滴下抑制塗料中の4重量%以上6重量%以下である。
結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合が4重量%未満であると、その塗膜に十分な撥水性が付与されず、水との接触角が90°未満になってしまう。
また、結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合が6重量%を超えても、その塗膜の撥水性は格段向上しないので、塗料の製造コストを鑑みてこのような上限を設定した。
なお、フッ素系撥水剤を含有した塗料の塗膜であれば耐候性に優れているので、屋外環境であっても本実施形態の結露滴下抑制塗料を使用することができる。
結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合が4重量%未満であると、その塗膜に十分な撥水性が付与されず、水との接触角が90°未満になってしまう。
また、結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合が6重量%を超えても、その塗膜の撥水性は格段向上しないので、塗料の製造コストを鑑みてこのような上限を設定した。
なお、フッ素系撥水剤を含有した塗料の塗膜であれば耐候性に優れているので、屋外環境であっても本実施形態の結露滴下抑制塗料を使用することができる。
また、本実施形態の結露滴下抑制塗料を天井面や屋根裏面などの施工面に塗布する塗布量は、120g/m2以上140g/m2以下であるようにした。
本実施形態の結露滴下抑制塗料を施工面に塗布し、所定の結露滴下抑制機能を有する塗膜を形成するには、このような塗布量であることが好適であった。
具体的には、塗布量が120g/m2未満であると、所定の膜厚の塗膜を形成できないおそれがある。
また、塗布量が140g/m2を越えてもその塗膜の撥水性や耐久性が格段向上しないので、塗料を塗布する施工コストを鑑みてこのような上限を設定した。
特に、本実施形態の結露滴下抑制塗料を作業者がローラー塗装して所定の塗膜を形成するのに、120g/m2以上140g/m2以下の塗布量が好適であった。
本実施形態の結露滴下抑制塗料を施工面に塗布し、所定の結露滴下抑制機能を有する塗膜を形成するには、このような塗布量であることが好適であった。
具体的には、塗布量が120g/m2未満であると、所定の膜厚の塗膜を形成できないおそれがある。
また、塗布量が140g/m2を越えてもその塗膜の撥水性や耐久性が格段向上しないので、塗料を塗布する施工コストを鑑みてこのような上限を設定した。
特に、本実施形態の結露滴下抑制塗料を作業者がローラー塗装して所定の塗膜を形成するのに、120g/m2以上140g/m2以下の塗布量が好適であった。
また、本実施形態の結露滴下抑制塗料には、4フッ化フッ素樹脂を添加している。
4フッ化フッ素樹脂は、撥水性を上げるために添加している。
4フッ化フッ素樹脂は、撥水性を上げるために添加している。
また、本実施形態の結露滴下抑制塗料には、イソシアネート樹脂を添加している。
イソシアネート樹脂は、塗膜形成のために添加している。
イソシアネート樹脂は、塗膜形成のために添加している。
また、本実施形態の結露滴下抑制塗料には、着色顔料を添加している。
着色顔料は、塗膜を所望する色に着色するため、及び塗膜で下地の色を覆い隠すために添加している。
着色顔料は、塗膜を所望する色に着色するため、及び塗膜で下地の色を覆い隠すために添加している。
次に、本実施形態の結露滴下抑制塗料を調製するのに用いた各種成分と、その配合について説明する。
フッ素系撥水剤には、ユニダインTG3071(ダイキン工業株式会社製)を使用した。
4フッ化フッ素樹脂塗料には、デュフロンファイン4Fセラミック(日本ペイント株式会社製)を使用した。
4フッ化フッ素樹脂塗料には、デュフロンファイン4Fセラミック(日本ペイント株式会社製)を使用した。
表Iに示したように、実施例1ではフッ素系撥水剤を4重量%配合した結露滴下抑制塗料、実施例2ではフッ素系撥水剤を5重量%配合した結露滴下抑制塗料、実施例3ではフッ素系撥水剤を6重量%配合した結露滴下抑制塗料を調製した。
実施例3の結露滴下抑制塗料を材料表面に塗布して形成した塗膜の水との接触角θは、図1(a)に示すように、109°であった。
また、実施例1の結露滴下抑制塗料を材料表面に塗布して形成した塗膜の水との接触角θは、図1(b)に示すように、91.5°であった。
また、実施例1の結露滴下抑制塗料を材料表面に塗布して形成した塗膜の水との接触角θは、図1(b)に示すように、91.5°であった。
このように調整した結露滴下抑制塗料の結露滴下抑制機能について説明する。
駅の上屋の屋根裏材として用いる金属板の片面に、下塗り塗料をローラー塗装してプライマー層を形成し、そのプライマー層の上に本実施形態の結露滴下抑制塗料(実施例1〜3の結露滴下抑制塗料)をローラー塗装して塗膜を形成した。
なお、プライマー層を形成する下塗り塗料の塗布量は130g/m2以上150g/m2以下とした。
また、比較例として、プライマー層のみを形成した金属板を用いた。
駅の上屋の屋根裏材として用いる金属板の片面に、下塗り塗料をローラー塗装してプライマー層を形成し、そのプライマー層の上に本実施形態の結露滴下抑制塗料(実施例1〜3の結露滴下抑制塗料)をローラー塗装して塗膜を形成した。
なお、プライマー層を形成する下塗り塗料の塗布量は130g/m2以上150g/m2以下とした。
また、比較例として、プライマー層のみを形成した金属板を用いた。
実施例1〜3の結露滴下抑制塗料による塗膜を形成した金属板と、プライマー層のみを形成した金属板を、10℃95%に設定した恒温恒湿室内に設置し、塗膜やプライマー層の表面に生じる結露を観察した。
なお、金属板に塗膜を形成した面(プライマー層を形成した面)を床面に対向させる下向きに金属板を設置した。
なお、金属板に塗膜を形成した面(プライマー層を形成した面)を床面に対向させる下向きに金属板を設置した。
本実施形態の結露滴下抑制塗料による塗膜を形成した金属板の下面(天井面)に生じた結露は、図2(a)に示すように、接触角が90°程度で、粒径が比較的小さな水玉Wとなって天井面Cに付いた。
接触角が比較的大きく、粒径が比較的小さな水玉は、横方向に広がらず、その隣り合う水玉同士がくっつき難くその粒径が大きくなり難く、結露として生じた箇所の天井面に留まった。
そして、実施例1〜3のいずれの結露滴下抑制塗料による塗膜でも、天井面に生じた結露による水玉が試験開始後120分経過しても天井面に留まり、水滴となって落下し難いことが確認できた。
接触角が比較的大きく、粒径が比較的小さな水玉は、横方向に広がらず、その隣り合う水玉同士がくっつき難くその粒径が大きくなり難く、結露として生じた箇所の天井面に留まった。
そして、実施例1〜3のいずれの結露滴下抑制塗料による塗膜でも、天井面に生じた結露による水玉が試験開始後120分経過しても天井面に留まり、水滴となって落下し難いことが確認できた。
これに対し、プライマー層のみを形成した金属板の下面(天井面)に生じた結露は、図2(b)に示すように、接触角が50°程度で、粒径が比較的大きな水玉Wとなって天井面Cに付いた。
接触角が比較的小さく、粒径が比較的大きな水玉は、横方向に広がり易く、その隣り合う水玉同士がくっついてその粒径がさらに大きくなり易い。
そして、粒径が大きくなり過ぎた水玉は、その水玉の自重によって天井面から水滴となって試験開始後120分で落下した。
接触角が比較的小さく、粒径が比較的大きな水玉は、横方向に広がり易く、その隣り合う水玉同士がくっついてその粒径がさらに大きくなり易い。
そして、粒径が大きくなり過ぎた水玉は、その水玉の自重によって天井面から水滴となって試験開始後120分で落下した。
このように、天井面に生じた結露による水玉の粒径が比較的小さく、その接触角が比較的大きなものであれば、天井面から水滴となって落下し難いことが確認できた。
一方、天井面に生じた結露による水玉の粒径が比較的大きく、その接触角が比較的小さなものであれば、天井面から水滴となって落下し易くなることがわかった。
一方、天井面に生じた結露による水玉の粒径が比較的大きく、その接触角が比較的小さなものであれば、天井面から水滴となって落下し易くなることがわかった。
以上のように、本実施形態の結露滴下抑制塗料を床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に塗布して塗膜を形成すれば、天井面や屋根裏面に生じた結露が水滴となって滴下するのを抑制することができる。
また、その天井面や屋根裏面が傾斜を持たない水平な面であれば、天井面や屋根裏面で結露した水玉がその場に留まり、重力で横方向へ流動することがないので、結露が水滴となって滴下するのを良好に抑制できる。
そして、天井面や屋根裏面に結露が生じた後の気温の上昇などに伴い、粒径が比較的小さな水玉は蒸発などして消滅し易いので、結露の発生後、例えば120分間、天井面に留まることができれば、その結露が水滴となって落下することは殆んどない。
また、その天井面や屋根裏面が傾斜を持たない水平な面であれば、天井面や屋根裏面で結露した水玉がその場に留まり、重力で横方向へ流動することがないので、結露が水滴となって滴下するのを良好に抑制できる。
そして、天井面や屋根裏面に結露が生じた後の気温の上昇などに伴い、粒径が比較的小さな水玉は蒸発などして消滅し易いので、結露の発生後、例えば120分間、天井面に留まることができれば、その結露が水滴となって落下することは殆んどない。
特に、本実施形態の結露滴下抑制塗料であれば、床面を養生した後、作業者が結露滴下抑制塗料を天井面などに120〜140g/m2程度の塗布量でローラー塗装して所定の塗膜を形成することができるので、従来技術の結露防止塗料層のように、1000g/m2もの多量の結露防止塗料を施工面に吹き付け塗装することに比べて簡便な施工で塗膜を形成し、天井面などに生じた結露が滴下するのを抑制することが可能になる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
W 水玉
C 天井面
C 天井面
Claims (4)
- 有機溶剤中に少なくともフッ素系撥水剤が混合されている結露滴下抑制塗料であって、
当該結露滴下抑制塗料に占めるフッ素系撥水剤の割合は、4重量%以上6重量%以下であり、
当該結露滴下抑制塗料が材料表面に所定量塗布されて形成された塗膜の水との接触角は、90°以上109°以下であることを特徴とする結露滴下抑制塗料。 - 当該結露滴下抑制塗料が施工面に塗布される塗布量は、120g/m2以上140g/m2以下であることを特徴とする請求項1に記載の結露滴下抑制塗料。
- 当該結露滴下抑制塗料は、床面と対向する配置にある天井面あるいは屋根裏面に塗布されることを特徴とする請求項1又は2に記載の結露滴下抑制塗料。
- 前記天井面あるいは屋根裏面は、水平な面であることを特徴とする請求項3に記載の結露滴下抑制塗料。
Priority Applications (1)
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