JP4175503B2 - 歪み補償回路及び送信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特にいわゆるメモリ効果(Memory-effct)を有する電力増幅器の歪み補償に好適な歪み補償回路及びその歪み補償回路が適用される送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話システムは、既に第3世代と呼ばれるW−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)、cdma(code division multiple access)2000などの新しいシステムが実用化されつつある。これらの携帯電話システムでは、1チャンネル当たりの占有周波数幅が、従来のPDC(Personal Digital Cellular)或いはPHS(Personal Handyphone System:商標)に比べて格段に広くなされている。すなわち、上記1チャンネル当たりの占有周波数幅は、例えばPDCが約20kHz、PHSが約200kHzであるのに対し、cdma2000では約1.2MHz、W−CDMAに至っては約4MHzとなっている。
【0003】
ところで、上記cdma2000やW−CDMAの信号のように周波数幅が広い信号を増幅する場合、増幅器の帯域内特性を平坦に保つことが難しくなる。特に、電力増幅器(PA:power amplifier)は、歪みに対する規定が厳しく、設計が難しくなる傾向にある。その一方で、歪み補償技術は、電力増幅器の歪みを改善し、効率を向上させるのに有効な技術であるが、帯域内偏差の大きい電力増幅器に対して効率的に歪み補償を行うことは難しく、現在までに適当な歪み補償の方法は提案されていない。
【0004】
なお、いわゆるメモリ効果(Mwmory-effect)を有する電力増幅器に対してプレディストーション(Predistortion)法により歪み補償を行う技術の一例として、DSP(Digital Signal Processor)を用いてベースバンド部でプレディストーション信号を生成する手法が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
この非特許文献1に記載の技術によれば、ベースバンドの信号系列について、あるサンプル点の信号電圧とその1サンプル前の信号電圧とが比較され、その比較結果に基づいて、プレディストーション信号生成部がプレディストーション信号を生成することについて記載されている。
【0006】
【非特許文献1】
ジェイ.キム、ケー.コンスタンチノウ、「メモリ
(効果)を有する電力増幅器モデルに基づく広帯域信号のディジタルプレディストーション」IEEEエレクトロニクスレター、2001年11月8日、第37巻、第23号、1417-1418ページ(J.Kim and K.Konstantinou "Digital predistortion of wideband signals based on power amplifier model with memory",IEEE Electronics letters, 8th Novembe 2001, Vol.37, No.23, pp.1417-1418)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のプレディストーション信号生成手法は、ベースバンド部でプレディストーション信号を生成するために、電力増幅器の全帯域に渡る歪み補償が困難である。また、1サンプル前の信号だけを考慮しているので、強いメモリ効果を有する電力増幅器に対しては歪み補償の効果がない。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、メモリ効果を有する電力増幅器に対する有効なプレディストーションを実現可能とする、歪み補償回路及び送信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の歪み補償回路は、ベースバンド信号が直交変調された後の信号電圧値をディジタル化するA/D変換手段と、そのA/D変換手段の出力データが供給される減算手段と、予め格納している複数の電圧値データの中から、減算手段の出力データに応じた電圧値データを出力する電圧値データ出力手段と、その電圧値データ出力手段からの電圧値データに応じて、直交変調後の信号電圧値と電力増幅器の振幅特性に応じたインパルス応答値との乗算値の累積加算値を出力して減算手段へ供給する振幅インパルス応答累積加算手段と、電圧値データ出力手段からの電圧値データをアナログ化して電力増幅器の振幅成分のプレディストーション信号として出力するD/A変換手段とを有する。
【0010】
また、本発明の送信装置は、送信ベースバンド信号を直交変調する直交変調部と、本発明の歪み補償回路と、その歪み補償回路の出力信号が入力され、周波数変換と不要輻射の除去を行って電力増幅器へ送出する変換・除去部とを有する。
【0011】
すなわち、本発明によれば、ベースバンド信号が直交変調された後の信号から、電力増幅器の歪み補償を行うためのプレディストーション信号を生成している。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
[歪み補償の動作原理]
先ず、本発明にかかる歪み補償の動作原理を説明する。
【0014】
電力増幅器の入力信号電圧の時間関数をu(t)とし、その電力増幅器の出力信号電圧の時間関数をy(t)とすると、当該電力増幅器の入出力特性はVolterra級数を用いて一般に式(1)にて表される。
【0015】
【数1】
Figure 0004175503
【0016】
ここで、式(1)中のh,…,τ)は、k次のVolterra核であり、k次の非線形インパルス応答を表す。また、式(1)のn重積分項(nは自然数)は、入力信号電圧u(t)のn次にかかわる出力を与える。つまり、例えば5重積分項からは5次高調波成分、IM(Inter Modulation)5成分、5次項から発生する基本波成分とIM3成分などが得られる。
【0017】
次に、式(1)をフーリエ変換して式(2)を得る。すなわち、上記式(1)は、電力増幅器における時間領域での入出力特性を表し、式(2)は、電力増幅器における周波数領域での入出力特性を表している。
【0018】
【数2】
Figure 0004175503
【0019】
なお、式(2)中、Vin(ω)は入力信号電圧u(t)のフーリエ変換を、Vout(ω)は出力信号電圧y(t)のフーリエ変換を表している。また、式(2)において、ω1,ω2,ω3,…は電力増幅器への入力信号Vinの持つ周波数成分を表し、Hn(ω)はVolterra核のフーリエ変換を表す。なお、一般にHn(ω)は複素数である。
【0020】
ここで、本発明にかかる歪み補償の対象である電力増幅器がメモリ効果を有すると言うことは、式(2)においてHn(ω)の周波数依存性が無視できないほど大きいと言うことである。したがって、この式(2)により、いわゆるAM/AM、AM/PM両特性が表現される。
【0021】
そして、歪み補償によって電力増幅器の特性が線形化される入力信号電圧u(t)を印加した状態では、式(3)或いは式(4)が満たされることになる。なお、式(3),式(4)中のG0は電力増幅器の線形利得を表している。また、当該線形利得G0の場合の電力増幅器は、メモリ効果を有さない(いわゆるメモリレス:Memory-Less)増幅器となる。
【0022】
【数3】
Figure 0004175503
【0023】
【数4】
Figure 0004175503
【0024】
したがって、電力増幅器の歪み補償を行うためのプレディストーションは、式(3)或いは式(4)を満たす入力信号電圧u(t)を求めることに帰着する。
【0025】
以下、本発明にかかる歪み補償の動作について、実例を挙げて説明する。
【0026】
図1と図2には、メモリ効果を有する(Memory-Systemである)電力増幅器の入出力特性の例を示す。図1に示す5つの曲線po1,po2,po3,po4,po5は、図2中の各周波数f1〜f5に対応した入出力特性を示している。ここで、図1に示す入出力特性は電力表示なので、これを電圧表示に変換し、それら5つの入出力特性を式(5)に示す5次の多項式で近似する。
【0027】
【数5】
Figure 0004175503
【0028】
なお、式(5)中、i=1,2,3,4,5である。そして、この式(5)により得られたam1(fi)、am3(fi)、am5(fi)を周波数方向に滑らかに繋げると、図2に示すような各曲線が得られる。
【0029】
ここで、式(5)に示す入出力特性を有する電力増幅器の出力電圧の時間変化を考察すると、式(5)中のam1(fi),am3(fi),am5(fi)は、フィルタ特性を表すものと考えることができる。したがって、そのフィルタの時間応答は、インパルス応答を用いた畳み込み積分で表すことができる。その様子を図3,図4に示す。なお、図3は、各サンプル点(サンプル間隔τ)毎のインパルス応答の値imp(i)を示し、図4は、そのインパルス応答を用いた畳み込み積分の様子を示している。
【0030】
また、図3,図4中のi,kを、信号の時間系列を離散化して考えた場合のサンプル点とすると、ある時間kにおける出力信号電圧y(k)は、式(6)に示すように、過去に現れた入力信号電圧u(k-1),u(k-2),…と、これらに対応するインパルス応答の乗算値の累積加算値となる。
【0031】
【数6】
Figure 0004175503
【0032】
なお、式(6)中のimp(i)は、式(5)におけるam(i)のインパルス応答を表す。また、式(6)中のnは自然数であり、一例としてn=4を挙げることができる。
【0033】
ここで、電力増幅器がメモリ効果を有さない場合(Memory-Less Systemである場合)は、インパルス応答の持続時間が非常に短いので、上記累積加算値は無視できるが、電力増幅器がメモリ効果を有する場合(Memory Systemである場合)は上記累積加算値が悪影響を及ぼす。特に、式(6)の3次、5次の項は、歪みを表しており、この歪みについても過去の歪みの累積が影響してくることになる。
【0034】
以上により、電力増幅器がメモリ効果を有する場合(Memory Systemである場合)の時間的挙動が明らかになった。
【0035】
本発明の歪み補償回路は、それらの事実を踏まえて、以下のようにして電力増幅器の歪み補償を行う。
【0036】
電力増幅器の歪み補償を行うためのプレディストーション信号、つまり電力増幅器への入力信号電圧u(k)は、前記式(3)と式(6)から、式(7-1)、式(7-2)、式(7-3)を満足する。
【0037】
【数7】
Figure 0004175503
【0038】
ここで、式(7-2)は(k-1)の項とそれ以外の項に分けて表しており、式(7-3)は、式(7-2)におけるシグマの項をhf(i)に置き換えて表している。そして、u(k-2),u(k-3),u(k-4),…が決まった場合に、式(7-3)のhf(i)が決まり、式(7-3)を満たすu(k-1)が求まることになる。すなわち、このu(k-1)がi=1で出力すべきプレディストーション信号となる。
【0039】
そして、本発明の歪み補償回路は、上記hf(i)を求める際に、ルックアップテーブルを用いる。すなわち、図3に示した時間間隔τ毎に対応したルックアップテーブルを用意し、それらの各ルックアップテーブルには、各時間間隔τに対応するimp(i)×u(k-i)値を格納しておく。つまり、本発明の歪み補償回路は、電力増幅器へ入力されると想定される入力信号電圧u(t)の全電圧範囲に対してimp(*)を予め乗じた値をルックアップテーブル内に格納しておき、本発明の歪み補償回路への入力値に応じて、当該ルックアップテーブルのアクセスポイントを変えることで、インパルス応答を乗じた値を得るようにしている。図5には、本発明の歪み補償回路で使用するルックアップテーブルのデータの一例を示す。
【0040】
また、本発明の歪み補償回路は、式(7-3)を満たすu(k-1)を求めることについても、ルックアップテーブルを用いる。
【0041】
さらに、上述した歪み補償は振幅方向について述べているが、本発明の歪み補償回路は、位相方向の歪み補償についても同様の考えに基づいて行う。すなわち、AM/PMが周波数毎に異なった特性を示す場合、式(5)におけるam(*)をAM/PMの周波数依存性から求めたものに置き換えることで、式(8)のように表すことができる。
【0042】
【数8】
Figure 0004175503
【0043】
なお、式(8)中、Phout(fi)は電力増幅器の出力信号の位相成分を表し、pm(*)は式(5)におけるam(*)と同様の係数で、AM/PMの周波数特性から求めたものである。そして、式(8)中のpm(*)のインパルス応答を用いることで、Phout(fi)の時間的な変化を表すPho(t)を求めることができる。位相方向の歪み補償は、こうして得られたPho(t)に対し、PhPD(t)=−Pho(t)となるようにして電力増幅器への入力信号の位相をシフトさせることで実現できる。
【0044】
[歪み補償回路の適用例]
図6には、上述した本発明の歪み補償回路が適用される携帯電話端末の送信部(送信装置)の概略構成を示す。
【0045】
図6に示す本実施の形態の携帯電話端末の送信部において、ベースバンド部1からは、同相成分の信号BIと直交成分の信号BQが出力され、直交変調部2へ供給される。上記同相成分の信号BIは直交変調部2の一方のミキサ11へ、上記直交成分の信号BQは直交変調部2の他方のミキサ12へ送られる。また、上記一方のミキサ11には発振器14からの発振信号が入力され、他方のミキサ12には発振器14の発振信号を移相器15により90度(π/2)移相した信号が入力される。これにより、上記一方のミキサ11では、上記同相成分の信号BIが上記発振信号により周波数変換され、他方のミキサ12では、上記直交成分の信号BQが上記90度移相された発振信号により周波数変換される。そして、これら二つのミキサ11,12の出力信号は、加算器13にて相互に加算された後、歪み補償部3への入力信号PDinとして、当該直交変調部2から出力される。
【0046】
歪み補償部3は、上記入力信号PDinに応じて、前述したルックアップテーブルのアクセスポイントを変えることで、最終段の電力増幅器9の振幅方向の歪みを補償するためのプレディストーション信号PDoutと位相方向の歪みを補償するためのプレディストーション信号PhPDを生成する。上記振幅方向のプレディストーション信号PDoutは帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)4へ送出され、上記位相方向のプレディストーション信号PhPDは移相部8へ送出される。
【0047】
帯域通過フィルタ4は、上記振幅方向のプレディストーション信号PDoutに含まれる不要輻射を除去する。この帯域通過フィルタ4の出力信号は、ミキサ5へ送られる。また、ミキサ5には、高周波発振器6からの発振信号が入力されている。これにより、当該ミキサ5では、上記帯域通過フィルタ4の出力信号が、上記高周波発振器6からの発振信号により周波数変換される。このミキサ5から出力された高周波信号は、帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)7へ送られる。当該帯域通過フィルタ7は、上記ミキサ5から出力された高周波信号に含まれる不要輻射を除去する。この帯域通過フィルタ7の出力信号は、移相部8へ送られる。
【0048】
移相部8は、上記歪み補償部3からの位相方向のプレディストーション信号PhPDが移相シフト制御信号として入力され、当該移相シフト制御信号に基づいて、上記帯域通過フィルタ7からの出力信号を移相させる。すなわち、このとき移相部8から出力される信号は、電力増幅器9の振幅方向と位相方向の両方の歪みを補償するためのプレディストーション信号PAinとなる。これにより、電力増幅器9の出力信号PAoutは、歪み補償が施された信号となる。当該電力増幅器9の出力信号PAoutは、端子10から図示しない後段の構成へ送出される。
【0049】
ここで、本実施の形態の携帯電話端末は、上述したように、入力信号PDinに応じてルックアップテーブルをアクセスすることで、振幅方向のプレディストーション信号PDoutと位相方向のプレディストーション信号PhPDを得る、というようなディジタル処理を行うため、特に以下のことを考慮した構成となされている。
【0050】
すなわち図6の直交変調部2の発振器14の発振周波数は、ベースバンド部1からの信号BI,BQの包絡線周波数の2倍程度の低い周波数を用いている。この理由は以下の通りである。一般にミキサ等により周波数変換操作を行うとイメージ成分が現れるので、その占有周波数帯域幅は元の信号(本実施の形態では直交変調部2の出力)の2倍となる。この場合、電力増幅器において考慮すべきメモリ効果は、上記包絡線周波数の2倍以上の周波数帯域に発生してしまう。したがって、歪み補償もその周波数帯域を考慮したものにしなければならないが、本実施の形態の歪み補償は、上述したように入力信号PDinに応じてルックアップテーブルをアクセスする、というようなディジタル処理を伴うため、そのような高い周波数での処理は困難である。そこで、本実施の形態では、上記発振器14の発振周波数を、上記信号BI,BQの包絡線周波数の2倍程度の低い周波数にすることで、上記歪み補償の際の上記ディジタル処理を容易にしている。
【0051】
また、本実施の形態の歪み補償では、そのようにして変調された信号に対し、インパルス応答を用いてプレディストーション信号を生成するが、このときルックアップテーブルに格納するインパルス応答の値としては、前述した図2におけるam1(f),am3(f),am5(f)を、図7に示すように低い周波数近傍に平行移動したam1'(f),am3'(f),am5'(f)についてのインパルス応答の値とする。なお、図7は、本発明実施の形態の歪み補償の効果を確かめるために行ったシミュレーションの様子を示す図であり、発振器14の発振周波数が、上記ベースバンド部1からの信号BI,BQの包絡線周波数(=1.2288MHz/2)の約2倍(1.3MHz)に設定された例である。すなわち、RF周波数が1.3MHz×6=7.8MHzであるとすると、図6の電力増幅器9のメモリ効果は7.8MHz近傍のam1(f),am3(f),am5(f)で表されるが、本実施の形態の歪み補償部3では、それらam1(f),am3(f),am5(f)の周波数が1.3MHz近傍に平行移動されたam1'(f),am3'(f),am5'(f)を用いて、上記ルックアップテーブルのアクセスを行う。
【0052】
[歪み補償部の構成]
以下、上述したように入力信号PDinに応じてルックアップテーブルをアクセスしてプレディストーションを生成する、本実施の形態の歪み補償部3の構成について説明する。図8は、本実施の形態の歪み補償部3の具体的構成例を示す。
【0053】
この図8に示す本実施の形態の歪み補償部3は、図6の直交変調部2からの入力信号PDinをディジタル化するA/D(Analog/Digital)コンバータ32と、そのA/Dコンバータ32の出力を定数G0倍する乗算器33と、その乗算器33の出力が入力される減算器41と、上記減算器41の出力データの少なくとも一部がテーブルアクセス用のアドレスデータとして入力されるルックアップテーブル(電力値データ出力手段)42と、上記ルックアップテーブル42の出力を時間τずつ順次遅延させるためのN−1(Nは自然数、本実施の形態では例えばN=3〜4)個の遅延器45_1,45_2,…からなる遅延ブロックと、上記ルックアップテーブル42の出力データ若しくは各遅延器45_1,45_2,…にて時間τずつ順次遅延された出力データが入力されるN個のテーブルブロック46_1,46_2,…と、これらテーブルブロック46_1,46_2,…の出力データを加算して減算器41へ出力する加算器44と、上記ルックアップテーブル42の出力データをアナログ化するD/A(Digital/Analog)コンバータ43とを備え、上記D/Aコンバータ43の出力信号を前記振幅方向のプレディストーション信号PDoutとして端子36から出力する振幅補償部34を有している。
【0054】
この振幅補償部34の各テーブルブロック46_1,46_2,…のうち、1段目のテーブルブロック46_1は、上記ルックアップテーブル42の出力データの少なくとも一部が、テーブルアクセス用のアドレスデータとして入力され、それぞれ予め格納されたデータを当該アドレスデータに応じて出力するメモリ素子からなるM(Mは自然数、本実施の形態では例えばM=4)個のルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…と、それら各ルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…の出力値を加算する加算器47とを有する。そして、当該加算器47の出力データが、上記加算器44へ送られる。2段目のテーブルブロック46_2は、上記1段目のテーブルブロック46_1と同じ構成を有しているが、当該テーブルブロック46_2には、上記遅延器45_1により時間τだけ遅延されたルックアップテーブル42の出力データが、テーブルアクセス用のアドレスデータとして入力される。なお、2段目のテーブルブロック46_2以降の各段のテーブルブロックについても同様であり、遅延器45_2,…により順次時間τだけ遅延されたルックアップテーブル42の出力データが、それぞれテーブルアクセス用のアドレスデータとして入力される。すなわちこれらは、本発明の振幅インパルス応答累積加算手段に相当する。
【0055】
ここで、上記振幅補償部34の各テーブルブロック46_1,46_2,…内のルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…には、前述したam1'(f),am3'(f),am5'(f)から求めたインパルス応答を乗じた値が格納されている。例えば、1段目のルックアップテーブル61_1にはu(k-2)・imp'1(2)の値が格納され、2段目のルックアップテーブル61_2にはu(k-2)・imp'3(2)、3段目のルックアップテーブル61_3にはu(k-2)・imp'5(2)の値が格納されている。
【0056】
また、上記ルックアップテーブル42には、式(9)を満足する解のu(k-1)の値が格納されている。
【0057】
【数9】
Figure 0004175503
【0058】
なお、式(9)中のimp'1(i),imp'3(i),imp'5(i) は、各々am1'(f),am3'(f),am5'(f)から求めたインパルス応答を示す。また、定数G0は、歪み補償の対象である電力増幅器9の特性を線形化した場合の線形利得であり、上記乗算器33での乗算に使用される値である。このように、本実施の形態の歪み補償部3は、各テーブルブロック48_1,48_2,…内のルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…へのアドレスデータとして、上記ルックアップテーブル42の出力を用いるのは、実際の電力増幅器9に入力されるのはプレディストーションされた信号なので、当該ルックアップテーブル42の出力値を入力系列として考える必要があるからである。
【0059】
本実施の形態の歪み補償部3によれば、以上説明したような構成を有し、上記端子31に供給された入力信号PDinをA/D変換し、更にG0倍してルックアップテーブル42をアクセスし、そのルックアップテーブル42の出力の少なくとも一部をアドレスデータとして、テーブルブロック48_1,48_2,…内のルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…をアクセスすることにより、前述した式(7-3)におけるu(k-2)・imp1(2)等を得ることができる。そして、それら各ルックアップテーブル61_1,61_2,61_3,…の出力を加算器47にて加算することで、前記式(7-3)におけるhf(i)が得られる。さらに、その加算器47の出力データを減算器41にて、乗算器33の出力データ(入力信号PDin・G0)から減算し、ルックアップテーブル42をアクセスするための信号系列を得、そのルックアップテーブル42の出力をD/A変換することで、振幅方向のプレディストーションPDoutを得ている。
【0060】
また、この図8に示す本実施の形態の歪み補償部3は、上記ルックアップテーブル42の出力データ若しくは各遅延器45_1,45_2,…にて時間τずつ順次遅延された出力データが入力されるN個のテーブルブロック48_1,48_2,…と、これらテーブルブロック48_1,48_2,…の出力データを加算する加算器50と、その加算器50の出力データをアナログ化するD/Aコンバータ51とを備え、当該D/Aコンバータ51の出力信号を前記位相方向のプレディストーション信号PhPDとして端子37から出力する位相補償部35を有している。
【0061】
この位相補償部35の各テーブルブロック48_1,48_2,…のうち、1段目のテーブルブロック48_1は、上記ルックアップテーブル42の出力データの少なくとも一部が、テーブルアクセス用のアドレスデータとして入力され、それぞれ予め格納されたデータを当該アドレスデータに応じて出力するメモリ素子からなるM個のルックアップテーブル71_1,71_2,71_3,…と、それら各ルックアップテーブル71_1,71_2,71_3,…の出力値を加算する加算器49とを有する。そして、当該加算器49の出力データが、上記加算器50へ送られる。2段目の各テーブルブロック48_2は、上記1段目のテーブルブロック48_1と同じ構成を有しているが、当該テーブルブロック48_2には、上記遅延器45_1により時間τだけ遅延されたルックアップテーブル42の出力データが、テーブルアクセス用のアドレスデータとして入力される。なお、2段目のテーブルブロック48_2以降の各段のテーブルブロックについても同様であり、遅延器45_2,…により順次時間τだけ遅延されたルックアップテーブル42の出力データが、それぞれテーブルアクセス用のアドレスデータとして入力される。すなわちこれらは、本発明の位相インパルス応答累積加算手段に相当する。
【0062】
当該位相補償部35において、各テーブルブロック48_1,48_2,…内のルックアップテーブル71_1,71_2,71_3,…には、前述の式(8)に示した係数pm(*)のインパルス応答の符号を変えた値が格納されている。したがって、これら各ルックアップテーブル71_1,71_2,71_3,…の出力を加算器49にて加算し、D/Aコンバータ51にてアナログ変換したものを位相方向のプレディストーションPhPDとして、図6の移相部8の位相シフトを制御させれば、位相補償が達成されることになる。
【0063】
なお、この図8の歪み補償部3において、各遅延器45_1,45_2,…の遅延時間τは、前述した図3における離散化の間隔を示す。当該遅延時間τは小さい方が良いが、使用するA/Dコンバータ32やD/Aコンバータ43,51の処理速度によりその下限が決まる。
【0064】
[歪み補償のシミュレーション]
次に、本発明実施の形態における歪み補償の効果についてシミュレーションで検討した結果を説明する。シミュレーションの条件は、前述の図7で既に説明したのと同じ条件とする。なお、遅延時間τは16倍オーバーサンプルの条件で、(1/19.2MHz=1.2288Mcps×16)とした。
【0065】
図9は、図1,図2で説明した電力増幅器9の特性下における出力信号PAoutのスペクトラムをシミュレーションにより求めた例である。使用した信号はN−CDMA(Narrowband-Code Division Multiple Access)のアップリンクに使用する信号で、チップレート1.2288Mcps、データ変調はOQPSK(Offset Quadrature Phase Shift Keying)である。電力増幅器9の出力信号PAoutは21.5dBmである。図9のスペクトラムは、図示の如く信号成分と歪み成分とからなる。信号成分は帯域内(=dev)で約2dBの偏差が見られる。これは、メモリ効果の特徴の一つであり、前述のam1(f)に起因するものである。また、歪みを表すACP(=±885kHz 離調点)は、信号成分に対する上下間(dlt_acpr=ACP_high-ACP_low)で約4dBの差が見られる。すなわち、上下非対称な歪みスペクトラムが生成されている様子がわかる。これは、同様に前述のam3(f),am5(f)に起因している。このように、メモリ効果の顕著な電力増幅器9の場合、出力スペクトラムは非対称を表すのが特徴である。
【0066】
図10、図11には、2通りの方法で歪み補償を行った場合のスペクトラム変化の様子を示す。図10は、図1,図2におけるf=f3のAM/AMと線形化する信号、すなわちメモリ効果を考慮せずに曲線po3の特性のみを想定して得たプレディストーション信号を用いた場合の効果を示している。なお、電力増幅器9の出力信号電力はPAout=21.5dBm時のスペクトラムである。以下、このプレディストーションを1pointPDと記す。同様に、図11は、式(7-3)を用いた、本発明におけるプレディストーションを施した場合の例で、電力増幅器9の出力信号電力は、同じくPAout=21.5dBmである。ここで、前記式(7-3)におけるhf(i)を求めるに際し、用いた過去の累積回数は5である。以下、この本発明のプレディストーションを5stepPDと記す。また、図9の例は、歪み補償なしと言う意味で、以下、w/oPDと記す。図10の1pointPDの場合は、一見歪み補償が効いているように見えるが、帯域内偏差dev、非対称ACP共に解消されておらず、さらに、離調周波数の大きい範囲での歪み改善が見られない。これに対し、本発明のプレディストーションである図11の5stepPDの場合は、帯域内偏差dev、非対称ACPは解消され、離調周波数の大きい範囲での歪みも十分改善されている。
【0067】
次に、図12,図13には、図9〜図11で示した3通りの場合につき、ACP_low(図12)、ACP_high(図13)の出力電力依存性を示す。これら図12、図13において、電力増幅器の出力信号電力が低い範囲では、1pointPD、5stepPDともに大きな差異は認められないが、PAoutが20dBmより大きい範囲では、本発明のプレディストーションである5stepPDが5dB以上のACP改善を示している。また、電力増幅器の出力信号電力が大きい範囲では、クリッピングによる歪みが見られるようになり、もはや歪み補償は効果がない。
【0068】
次に、図14,図15には、帯域内偏差dev及びACPの非対称性についての特性を示す。図14は、帯域内偏差devの出力電力依存性を示している。上記1pointPD、w/oPDともに、帯域内偏差はある程度残留しており、改善は見られない。一方、本発明のプレディストーションである5stepPDの場合は、22dBm程度までは1dB以内に抑えられており、効果が見られる。なお、23dBm以上では、帯域内偏差devのバラツキが大きくなっているが、これはクリッピングに起因するものである。図15は、ACPの非対称性の出力電力依存性を表している。ACPの非対称性dlt_acprは、dlt_acpr=ACP_high-ACP_lowと定義する。図15は、1pointPDのACPの非対称性dlt_acprがw/oPDとほぼ同じ値を示しており、全く改善の効果はないが、本発明のプレディストーションである5stepPDの場合は0.5dB以内に収まっており、極めて高い改善の効果が見られる。
【0069】
以上説明したように、本発明の歪み補償回路は、ベースバンド信号を低周波信号に一旦変調した後、過去の信号系列を複数サンプル点に渡って累積し、電力増幅器のインパルス応答を乗じたものを歪み補償に供するようにしているため、高いメモリ効果を有する電力増幅器に対しても全帯域に渡り正確に歪み補償ができるという点でその効果は絶大である。
【0070】
なお、上述した実施の形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
【0071】
【発明の効果】
本発明においては、ベースバンド信号が直交変調された後の信号から、電力増幅器の歪み補償を行うためのプレディストーション信号を生成することで、メモリ効果を有する電力増幅器の全周波数帯域に渡る歪み補償が可能になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】メモリ効果を有する電力増幅器の入出力特性を示す図である。
【図2】メモリ効果を有する電力増幅器の周波数毎に異なるAM/AM特性を示す図である。
【図3】インパルス応答の例を示す図である。
【図4】図3のそのインパルス応答を用いた畳み込み積分の様子を示す図である。
【図5】本発明の歪み補償回路で使用するルックアップテーブルのデータの一例を示す図である。
【図6】本発明の歪み補償回路が適用される携帯電話端末の送信部の概略構成を示す図である。
【図7】電力増幅器のメモリ効果と本発明実施の形態の歪み補償の周波数関係を示す図である。
【図8】本実施の形態の歪み補償部の具体的構成例を示す図である。
【図9】歪み補償を行っていない場合の電力増幅器の出力信号の周波数成分を示す図である。
【図10】メモリ効果を考慮せずに図1の曲線po3の特性のみを想定して得たプレディストーション信号が入力された電力増幅器の出力信号の周波数成分を示す図である。
【図11】本発明の歪み補償を行った時の電力増幅器の出力信号の周波数成分を示す図である。
【図12】図9〜図11で示した3通りの場合につき、ACP_lowの出力電力依存性を示す図である。
【図13】図9〜図11で示した3通りの場合につき、ACP_highの出力電力依存性を示す図である。
【図14】帯域内偏差の出力電力依存性を示す図である。
【図15】ACPの非対称性の出力電力依存性を表す図である。
【符号の説明】
1…ベースバンド部、2…直交変調部、3…歪み補償部、4,7…帯域通過フィルタ、5,11,12…ミキサ、6…高周波発振器、8…移相部、9…電力増幅器、13,44,47,49,50…加算器、14…発振器、15…移相器、32…A/Dコンバータ、33…乗算器、34…振幅補償部、35…位相補償部、41…減算器、42,61_1,61_2,61_3,71_1,71_2,71_3…ルックアップテーブル、43,51…D/Aコンバータ、46_1,46_2,48_1,48_2…テーブルブロック

Claims (5)

  1. 電力増幅器の歪み補償を行うためのプレディストーション信号を生成する歪み補償回路において、
    ベースバンド信号が直交変調された後の信号電圧値をディジタル化するA/D変換手段と、
    上記A/D変換手段の出力データが供給される減算手段と、
    複数の電圧値データを格納しており、当該格納している電圧値データの中から、上記減算手段の出力データに応じた電圧値データを出力する電圧値データ出力手段と、
    上記電圧値データ出力手段からの電圧値データに応じて、上記直交変調後の信号電圧値と上記電力増幅器の振幅特性に応じたインパルス応答値との乗算値の累積加算値を出力し、上記減算手段へ供給する振幅インパルス応答累積加算手段と、
    上記減算手段が上記A/D変換手段の出力データから上記累積加算値を減算した出力データに応じて上記電圧値データ出力手段から出力された電圧値データを、アナログ化し、電力増幅器の振幅成分のプレディストーション信号として出力するD/A変換手段とを有する
    ことを特徴とする歪み補償回路。
  2. 請求項1記載の歪み補償回路であって、
    上記電圧値データ出力手段が出力した電圧値データに応じて、上記直交変調後の信号電圧値と上記電力増幅器の位相特性に応じたインパルス応答値の符号を変えた変換値の累積加算値を出力する位相インパルス応答累積加算手段と、
    上記電力増幅器へ供給される上記振幅成分のプレディストーション信号の位相を、上記位相インパルス応答累積出力手段からの累積加算値に基づいて移相させる移相手段とを有することを特徴とする歪み補償回路。
  3. 請求項1又は請求項2記載の歪み補償回路であって、
    上記振幅インパルス応答累加算手段は、
    複数の各電圧値データに各々対応したM個(Mは自然数)の上記乗算値を格納している第1のテーブルと当該第1のテーブルから出力されたM個の乗算値を加算するための第1の加算器とをそれぞれ有するN個(Nは自然数)の第1のテーブルブロックと、
    上記電圧値データ出力手段が出力した電圧値データを所定時間遅延させる遅延器がN−1個直列に接続された遅延ブロックと、
    上記N個の第1のテーブルブロックの各第1の加算器からの各出力値を加算した累積加算値を、上記減算手段へ出力する第2の加算器とを有し、
    上記遅延ブロックの初段の遅延器の入力点と各遅延器間の各接続点と最終段の遅延器の出力点とからなるN個の点が、上記N個の第1のテーブルブロックの各入力点に個々に対応付けられて接続され、
    上記電圧値データ出力手段が出力した電圧値データの少なくとも一部が、上記第1のテーブルブロックの各第1のテーブルをアクセスするためのアドレスデータとなされていることを特徴とする歪み補償回路。
  4. 請求項3記載の歪み補償回路であって、
    上記振幅インパルス応答累加算手段は、
    複数の各電圧値データに各々対応したM個(Mは自然数)の上記変換値を格納している第2のテーブルと当該第2のテーブルから出力されたM個の乗算値を加算するための第2の加算器とをそれぞれ有するN個(Nは自然数)の第2のテーブルブロックと、
    上記N個の第2のテーブルブロックの各第2の加算器からの各出力値を加算した累積加算値を出力する第2の加算器とを有し、
    上記遅延ブロックの初段の遅延器の入力点と各遅延器間の各接続点と最終段の遅延器の出力点とからなるN個の点が、上記N個の第2のテーブルブロックの各入力点に個々に対応付けられて接続されていることを特徴とする歪み補償回路。
  5. 電力増幅器により信号を増幅して送信する送信装置において、
    送信ベースバンド信号を直交変調する直交変調部と、
    上記直交変調部から出力された信号電圧値をディジタル化するA/D変換手段と、上記A/D変換手段の出力データが供給される減算手段と、複数の電圧値データを格納しており、当該格納している電圧値データの中から上記減算手段の出力データに応じた電圧値データを出力する電圧値データ出力手段と、上記電圧値データ出力手段からの電圧値データに応じて、上記直交変調後の信号電圧値と上記電力増幅器の振幅特性に応じたインパルス応答値との乗算値の累積加算値を出力し、上記減算手段へ供給する振幅インパルス応答累積加算手段と、上記減算手段が上記A/D変換手段の出力データから上記累積加算値を減算した出力データに応じて上記電圧値データ出力手段から出力された電圧値データをアナログ化し、電力増幅器の振幅成分のプレディストーション信号として出力するD/A変換手段とを有する歪み補償部と、
    上記歪み補償部の出力信号が入力され、周波数変換と不要輻射の除去を行って上記電力増幅器へ送出する変換・除去部とを有する
    ことを特徴とする送信装置。
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