JP4160850B2 - 椅子 - Google Patents

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JP4160850B2
JP4160850B2 JP2003095752A JP2003095752A JP4160850B2 JP 4160850 B2 JP4160850 B2 JP 4160850B2 JP 2003095752 A JP2003095752 A JP 2003095752A JP 2003095752 A JP2003095752 A JP 2003095752A JP 4160850 B2 JP4160850 B2 JP 4160850B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、背もたれのロック装置を備えた椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
後傾動可能な背もたれを備えたロッキング椅子において、背もたれを後傾動可能なフリー状態と後傾動不能のロック状態とに切替えできる傾動ロック装置を設けることが行われている。
【0003】
このロック装置には、背もたれを2段階や3段階のような何段階かの姿勢でロックできる段階的ロック装置と、任意の姿勢にロックできる無段階的ロック装置とが存在しており、無段階ロック装置の方が使用者の好みに対応できて使い勝手が良いと言える。
【0004】
そして、無段階的ロック装置の代表例としては、ガスシリンダを使用したものと、例えば特許文献1に開示されているように摩擦板群を使用したものとが存在しており、摩擦板群を使用したものはコンパクトでしかも安価に製造できる利点がある。
【0005】
この摩擦板群を使用したロック装置は、摩擦板群の他に、摩擦板群に形成している長穴に貫通したロック軸と、摩擦板群を挟んだ両側において前記ロック軸を支持する軸受け金具と、摩擦板群を挟圧したロック状態と挟圧が解除されたフリー状態とに切り替える挟圧部材と、挟圧部材を操作するレバーとを備えており、特許文献1ではこれらの各部材を予め組み込んでユニット化することにより、椅子の組立作業の能率向上を企図している。
【0006】
また、特許文献2では、摩擦板群を使用して背もたれの後傾範囲を調節する装置が提案されている(この装置も背もたれに対するロック装置の一種であり、本願発明の対象である)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−8772号公報
【特許文献2】
特開2001−95641号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、摩擦板方式のロック装置において、軸受け金具は、ロック軸が嵌まる穴を空けている左右の側板と、左右側板の上端間に繋がった天板とを備えており、左右側板と天板とで囲われた空間に摩擦板群や挟圧部材を配置している。
【0009】
そして従来は、ロック軸を受けるために軸受け金具の側板に空けた軸受け穴は丸穴にな
っている。従って、ロック装置の組み立てに際しては、軸受け金具の左右側板間の空間に摩擦板群や挟圧部材を姿勢を揃えて配置して、これらにロック軸を挿通していた。
【0010】
しかし、多数枚の摩擦板や他の部材を狭い空間に姿勢を揃えて配置するのが頗る厄介であるため、ロック装置の組み立て作業が面倒であった。特に、摩擦板の間に薄いワッシャーを介在させていると、ワッシャー群の姿勢保持が厄介であるため、組み立て作業が一層面倒であった。
【0011】
また、ロック装置を椅子のベースに組み込むにおいては、摩擦板群に空けられている丸穴に、例えば背もたれと連動して動くスライド軸を挿通することにより、摩擦板群を背もたれに連動させることになるが、各摩擦板をその丸穴が同心状となるように保持するのが厄介であり、このため椅子への取付け作業が面倒であった。
【0012】
本発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る椅子は、脚に取付けたベースと、前記ベースで支持された座と、ばね手段に抗して後傾動可能な背もたれと、前記背もたれ後傾動自在なフリー状態と後傾動不能なロック状態とに切り替えるロック装置と備えられており、前記ロック装置は、多数枚の摩擦板を重ね合わせて成る摩擦板群と、前記摩擦板群に形成されている長穴に貫通したロック軸と、前記摩擦板群を挟んだ両側において前記ロック軸を支持する軸受け金具と、前記摩擦板群を一方の側から押圧する摺動式挟圧部材と、摩擦板群を他方の側から支持する固定式挟圧部材と、前記摺動式挟圧部材を操作するレバーとを備えている。
【0014】
更に、前記摩擦板群とロック軸とのうちいずれか一方を背もたれの傾動に連動させることにより、摩擦板群の挟圧・挟圧解除によって背もたれがロック状態とフリー状態とに切替わるようになっており、軸受け金具には、前記ロック軸を支持するための2つの軸受け穴が摩擦板群を挟んだ両側に設けられており、前記両軸受け穴は、前記ロック軸をその軸線と直交した方向に移動させて嵌め込みできるよう開口部を有する切り開き穴に形成されている。
【0015】
そして、前記摺動式挟圧部材は、前記ロック軸が貫通していると共に一方の軸受け穴にスライド自在及び回転不能に嵌まっている一方、前記固定式挟圧部材は、前記ロック軸が貫通すると共に軸受け金具の外側に移動不能な状態で他方の軸受け穴に嵌まっており、ロック軸の回転にて摺動式挟圧部材がスライドして摩擦板群が挟圧・挟圧解除されるようになっており、更に、前記軸受け金具の両軸受け穴は、開口部の幅寸法が内径よりも小さい鍵穴状になっており、前記摺動式挟圧部材は、一方の軸受け穴の開口部にスライド自在に嵌まるキー部を備えている一方、前記固定式挟圧部材は、前記軸受け金具の内面に当接すると共に摩擦板群を支持するフランジを有しており、かつ、前記固定式挟圧部材は両軸受け穴の間に嵌め入れできる長さになっている。
【0016】
請求項2では、請求項1において、前記ベースは、左右側板を備えた上向き開口の箱状に形成されており、前記ベースの左右側板に形成した長穴に、背もたれに連動して略前後方向に移動する左右長手のスライド軸が挿入されている。
【0017】
一方、前記ロック軸はスライド軸と平行に延びるようにベースの内部に配置されており、前記摩擦板群には、前記スライド軸が貫通するブッシュを挿通しており、更に、前記軸受け金具又はベースに、前記スライド軸の挿通前にブッシュをベースの長穴と同心状又はこれに近い状態に保持する摩擦板群の姿勢保持手段が設けられている。
【0018】
【0019】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(1).椅子の概要(図1〜図3)
まず、椅子の概要を図1〜図3に基づいて説明する。図1は側面図、図2は機構部の分離斜視図、図3は縦断側面図である。なお、図1〜図3では、便宜上、ロック装置は捨象している。
【0021】
椅子は、脚1と座2と背もたれ3と肘掛け装置4とを備えている。脚1は高さ調節自在な脚柱(ガスシリンダ)5を備えており、脚柱5の上端に、上向きに開口したベース6を取付けている。ベース6は金属板製であり、その左右側板6aの前部には、側面視でやや後傾した姿勢の長穴7が空いている。
【0022】
ベース6の上方には金属板製の中間部材8が配置されている。中間部材8はベース6の左右外側に位置する側板8aを備えており、この中間部材8の側板8aとベース6の長穴6aとに第1支軸(スライド軸)9を挿通している。なお、ベース6と中間部材8とには合成樹脂製のブッシュを嵌めているが、図では省略している。
【0023】
中間部材8の前部下面には正面視下向き開口コ字状の補助ブラケット10を固着しており、第1支軸9は補助ブラケット10の側板にも貫通している。このため、第1支軸9の撓みを防止して、座2を安定して支持することができる。
【0024】
ベース6の下面のうち脚柱5が取付いている近傍には正面視下向き開口コ字状の下ブラケット11を固着しており、この下ブラケット11に、第2支軸12によって揺動フレーム13を後傾動自在に取付けている。背もたれ3は、合成樹脂製等のアウターシェルにクッションを張った構造になっており、アウターシェルを揺動フレーム13に固定している。
【0025】
中間部材8の後部と揺動フレーム13の前後中途部とは、第3軸14によって連結されている。このため、背もたれ3が後傾すると中間部材8は後退動する。揺動フレーム13の後傾動は、調節摘まみ15で支持されたばね16で弾性的に支持されている。なお、ばね16の配置位置は自由に設定できる。
【0026】
座2は、前後に分割されたインナーシェル16,17にクッションを張った構造になっており、前部インナーシェル16は、中間部材8に後傾動可能で上抜き離反しない状態に取付けられている。他方、後部インナーシェル17は、揺動フレーム13に係止されている。本実施形態の椅子では、中間部材8が後傾し切ってから座2は若干の寸法だけ後退動し得るようになっている。
【0027】
言うまでもないが、本願発明を適用できる椅子は図示の椅子には限らず、背もたれが後傾動する椅子に広く適用することができる。
【0028】
(2).ロック装置の構造
次に、ロック装置の構造を図4〜図12に基づいて説明する。図4は機構部の一部破断平面図、図5はロック装置19の平面図、図6はユニット化されたロック装置19をベース6から分離した状態の斜視図、図7はロック装置19の分離斜視図、図8及び図9は部材の分離斜視図、図10は作用を示す側断面図、図11のうち(A)は図5のA−A視断面図、(B)は図5のB−B視断面図、図12は組み立て後における図5のXII−XII視断面図である。
【0029】
ロック装置19は、例えば図7から容易に理解できるように、前後に長い小判型の摩擦板20と摩擦係数の大きい前後ワッシャー21,22とを交互に重ねて成る摩擦板群23と、摩擦板群23に貫通したロック軸24と、ロック軸24の外端部に固定したレバー(ハンドル)25と、ロック装置19を支持する軸受け金具(軸受け部材)26と、摺動式挟圧部材(摺動カム体27及び回転カム体28と、固定式挟圧部材33、複数枚の皿ばね座金29とを備えている。
【0030】
例えば図4〜図6に示すように、ベース6の側板6aには、ロック軸24を挿通する窓穴42が空いている。なお、各平面図ではワッシャー21,22は省略している。
【0031】
各摩擦板20の前部には小判形の第1穴30が空いており、各摩擦板20の第1穴30に合成樹脂製のブッシュ31を嵌め入れ、このブッシュ31に第1支軸9を挿通している。ブッシュ31は、摩擦板群23の一方の面に重なる大径部31aと、摩擦板群23に貫通した二つ割り状の軸部31bとを備えており、軸部31bの先端には摩擦板群23の他方の面に重なる爪31cを形成している。
【0032】
従って、各摩擦板20及び前部ワッシャー21は、ブッシュ31によって離反不能に保持されている。ブッシュ31の軸部31bは前後に位置しているため、荷重はブッシュ31の軸部31bを介して第1軸9と摩擦板20との間に作用する。このため、第1軸9の傷つきを防止できる。
【0033】
本実施形態のようにブッシュ31の軸部31bを複数割り状に形成してその先端に爪31cを形成すると、軸部31bの弾性を利用して摩擦板群23を嵌め込めるため、構造が簡単になる利点がある。もとより、軸部31bを筒状に形成して、その先端にナットやスナップリング等の抜け止め材を取付けることも可能である。
【0034】
各摩擦板20には、第1穴30の後方に位置した前後長手の第2穴32が空いており、この第2穴32と後部ワッシャー22とに固定式挟圧部材33を嵌め入れて、固定式挟圧部材33にロック軸24を挿通している。
【0035】
軸受け金具26は金属板を板金加工して形成されており、ロック軸24を支持する軸受け穴34が上向きに切り開き形成されている左右の側板26aと、左右側板26aを軸受け穴34の前後両側において一体に繋ぐ前後の天板26b,26cとを備えており、左右側板26aで挟まれた空間に摩擦板群23が配置されている。
【0036】
図12に示すように、摩擦板群23は軸受け金具26の前後天板26b,26cに密接させており、かつ、摩擦板群23後部天板26cの下方まで後退させ得るように設定している。また、摩擦板群23は後退させ切った状態で重心がロック軸24よりも前方にくるように設定している。軸受け金具26は、ベース6に下方から挿通したねじ(ビス)35(例えば図6参照)によってベース6の底面に固定される。
【0037】
軸受け金具26の軸受け穴34は、ロック軸24よりも大径でかつ開口部34aは内径より幅狭の鍵穴状になっている。固定式挟圧部材33の一端部(右端部)には、軸受け金具26の他方の側板26aの内面に重なる大径のフランジ33aと、他方の軸受け穴34に上向き抜け不能に嵌まるボス部33bとを形成している。
【0038】
また、摺動式挟圧部材27は合成樹脂製であり、軸受け金具26における一方の軸受け穴34に外側から嵌まるボス部27aと、軸受け金具26における一方の側板26aに外側から重なるフランジ部27bとを備えており、ボス部27bに、軸受け穴34の開口部34aに嵌まるキー部27cを一体に形成している。従って、摺動カム体27は、回転不能でかつ軸方向に移動可能に保持されている。
【0039】
固定式挟圧部材33の他端部は摩擦板群23から若干はみ出しており、摺動式挟圧部材27のボス部27aに嵌まり込んでいる。このため、摺動式挟圧部材27がその軸方向に多少移動しても、摩擦板群23はその全体が固定式挟圧部材33で確実に支持される。
【0040】
図8に明示するように、摺動式挟圧部材27の外端面には、軸心を挟んだ一対の従動カム部36を成している。従動カム部36は、円周方向に徐々に高さ(軸方向の高さ)が高くなる傾斜面36aを備えている。
【0041】
他方、回転カム体28のうち摺動式挟圧部材27と重なる面には、摺動カム体27の従動カム部36と対と成す一対の駆動カム部37が軸心を挟んだ両側に形成されている。駆動カム部37も、軸方向の高さが徐々に変化する傾斜面37aを備えている。
【0042】
従って、回転カム体28は90度弱回転することにより、摺動式挟圧部材27を強く押圧する挟圧状態(ロック状態)と、摺動式挟圧部材27に対して押圧力が作用していない弛緩状態(フリー状態)とに切り替えることができる。そして、回転カム体28に、挟圧状態において軸受け金具26のフランジに当たる第1ストッパー28aと、弛緩状態において軸受け金具26のフランジに当たる第2ストッパー28bとを形成している。
【0043】
回転カム体28の外端面には、軸線と直交した方向に延びる略小判形の係合溝38を形成している。他方、ロック軸24の中途部には、回転カム体28の係合溝38にきっちり嵌合する係合突起39を形成している。
【0044】
従って、ロック軸24は軸受け金具26の方向に向け移動不能に保持され、かつ、回転カム体28はロック軸24と一体に回転させることができる。なお、ロック軸24と回転カム体28とは、係合溝38と係合突起39との組合せに限らず、他の係合手段によって一体に回転させても良い。
【0045】
言うまでもないが、レバー25はロック軸24に相対回転不能に取付けられている。なお、ロック軸24の外端部をL字状に折り曲げることによってレバーと成し、その先端に摘まみを設けるなどしても良い。
【0046】
ロック軸24のうちレバー25と反対側の先端部は軸受け金具26の外側にはみ出しており、このはみ出し部に平座金40と皿ばね座金29の群とを嵌め込み、これら平座金40と皿ばね座金29との群を、ロックナット(ダブルナット)41によって軸受け金具26の側板26aに挟圧している。
【0047】
皿ばね座金29の群は、隣合ったものが互いに逆向きの姿勢となるように配置している。これは、ロックナット41の締め込みによって皿ばね座金29の群を弾性変形させるためである。弾性手段としては、皿ばね座金29には限らず、コイルばねやゴムなどの他の弾性体を使用することも可能である。
【0048】
上述の説明から既に理解できるように、図10(A)の弛緩状態では、摺動カム体27には回転カム体28の押圧作用は働いていないため、摩擦板群23は自在に前後移動し得るフリー状態になっており、このため、第1支軸9が自在に前後動し得て、背もたれ3は自在に傾動し得る。
【0049】
他方、レバー25を操作して回転カム体28を図10(B)のような挟圧状態に回転させると、摺動式挟圧部材27が回転カム体28によって固定式挟圧部材33のフランジ33aに押されることにより、摩擦板群23は互いに強く密着するように挟圧されて、ロック軸24と摺動式挟圧部材27と固定式挟圧部材33とが相対動不能に保持され、その結果、摩擦板群23は移動不能に保持される。このため、第1支軸9が前後動不能なロック状態になって、背もたれ3も傾動不能に保持される。
【0050】
(3).ロック装置の組み立て(図13〜図14)
本実施形態では、ロック装置19の組み付け手順としては、予めロック装置19を組み立ててユニット化し、次いで、ロック装置19をベース6にねじで固定し、それから中間部材8及び補助ブラケット10と摩擦板群23とに第1支軸9を挿通している(ロック装置19をねじで仮止めした状態で第1支軸9を摩擦板20に挿通してから、ねじ35を本締めしても良い)。
【0051】
そして、ロック装置19をユニット化するに当たっては、図13の分離平面図に示すように、摩擦板群23をその先端部においてブッシュ31で連結すると共に、ロック軸24に摩擦板群23等の各部材を嵌め込んで、各部材が離脱しないようにロックナット41を軽くねじ込んでおく。
【0052】
この状態では、摩擦板群23が軸受け金具26の外側に位置した状態で摩擦板群23を軸受け金具26の内部に挿入できるように、摺動カム体27との間にある程度の間隔を空けた状態にしている。また、ブッシュ31の長さLは、軸受け金具26の内部に挿入できる長さに設定している。
【0053】
それから、図14に示すように、固定式挟圧部材33を軸受け金具26の内部に嵌め入れると共に摺動式挟圧部材27を軸受け金具26の外側にずらしておくことにより、ロック軸24を軸受け金具26の左右軸受け穴34に嵌め入れる。
【0054】
次いで、固定式挟圧部材33と摺動カム体27とをずらすことにより、固定式挟圧部材33と摺動式挟圧部材27とのボス部33b,27aをそれぞれ軸受け穴34に嵌め込み、それからロックナット41を締め込む。これにより、ロック装置19はレバー25を除いて一つにユニット化される。
【0055】
それから、図6に示すように、ロック軸24を斜めにした姿勢でベース6の窓穴42に嵌め入れてから軸受け金具26をベース6の底面に重ねてねじ止めし、次いで、ベース6と摩擦板群23と中間部材8と補助ブラケット10とに第1支軸9を挿通し、最後に、ロック軸24にレバー25を取付ける。
【0056】
この組み立てにおいて、軸受け金具26の軸受け穴34を上向き開口の切り開き穴に形成しているため、予めロック軸24に摩擦板群23と他の部材を嵌め込んだ状態でこれを軸受け金具26に取付けることができる。そして、ロック軸24に摩擦板群23等を嵌め込む作業は簡単にできるため、ロック装置19の組み立て作業もごく簡単に行えるのである。
【0057】
軸受け金具26の軸受け穴34を溝幅が一体のU字状に形成することも可能であるが、この場合はロック軸の抜け止めのための別の部材が必要になる。これに対して本願発明のように軸受け穴34を鍵穴状に形成すると、押さえ部材を要することなくロック軸を上向き抜け不能に保持できる利点がある。
【0058】
なお、ロック軸24に摩擦板群23及び他の部材を取り付けておく一方、軸受け金具26を予めベース6に固定しておいて、軸受け金具26に、摩擦板群23等が取付いたロック軸24を嵌め込んでロック装置19を組み立てることも可能である。
【0059】
(4).第1支軸9の嵌め入れ(図15〜図17)
ロック装置19の取付けに先立って中間部材8は第3軸14で揺動フレーム13に取付けられており、中間部材8を跳ね上げた状態にしておいてからロック装置19をベース6に取付け、それから中間部材8を倒し回動して、第1支軸9を挿通することになる。
【0060】
この場合、中間部材8はベース6に被さっているため、中間部材8を倒すと人は摩擦板群23を触ることはできない。そこで本願発明では、人が摩擦板群23に触れることができなくても第1支軸9を摩擦板群23に簡単に挿通できるように配慮している。この点を図15〜17に基づいて説明する。
【0061】
図15は図5のXV−XV視断面図、図16は図15のXVI−XVI視断面図であり、両図から理解できるように、摩擦板群23を後退させ切ると、摩擦板群23は重心がロック軸24よりも手前に位置しているため、摩擦板群23はその後部が軸受け金具26の後部天板26cに当たって倒れ回動不能に保持される。
【0062】
この状態で摩擦板群23は僅かしか回動していないため、ブッシュ31の軸心44はベース6の長穴7の中心線45よりも若干の寸法Eだけ下がるに過ぎない。そこで、前記ずれ寸法Eを吸収して第1軸9をブッシュ31に誘い込むガイド手段の一例として、ブッシュ31の穴の端部にテーパ部31dを形成すると共に、第1軸9の端部に面取り状のテーパ部9aを形成している。
【0063】
従って、図17に示すように、第1軸9を中間部材8及びベース6並びに補助ブラケット10というように差し込むと、第1軸9はテーパ部9a,31dのガイド作用によってブッシュ31に嵌まり込み、これにより、摩擦板群23はその前部が持ち上がるように姿勢が変わってベース6の長穴7と同心になる。このため、第1軸9の挿入によるロック装置19と中間部材8との組み付けをごく簡単に行うことができる。
【0064】
第1軸9をブッシュ31に誘い込むガイド手段としては、ブッシュ31のテーパ部31dと第1軸9のテーパ部9aとのうちいずれか一方だけを採用しても良い。また、本実施形態では、軸受け金具26の後部天板26cが背もたれ2に記載した姿勢保持手段を兼用しているが、前部天板26bを姿勢保持手段と成しても良い。
【0065】
更に、摩擦板群23を軸受け金具26の前後天板23b,23cの下面に摺接させることも可能であり、この場合は、ブッシュ31の軸心44はベース6の長穴7の中心線45と同じ高さになるため、必ずしも第1軸受け金具26と第1軸9とにガイド手段を設ける必要はない。
【0066】
摩擦板群23の姿勢保持手段(ストッパー手段)としては様々の態様を選択できるが、本実施形態のように軸受け金具26の天板26b,26cを利用すると、部材点数を抑制してロック装置装置の構造が簡単になる利点がある。
【0067】
(5).その他
本発明は、上記の実施形態の他に様々に具体化することができる。例えば、座と背もたれとをシンクロ(連動)させる椅子として、第1軸は移動せずに第2軸がスライド軸になっているタイプのものがあるが、この場合は、第2軸を摩擦板群に挿通したら良い。
【0068】
摩擦板群を挟圧する挟圧部材(挟圧手段)としては、実施形態のような端面カムには限らず、特許文献1,2に記載されている外周面カムを使用したり、ねじ機構を採用するな
ど、様々の態様を選択することができる。
【0069】
また、摩擦板群は必ずしもスライド軸に取付ける必要はなく、例えば背もたれが取付く揺動フレームに取付けることも可能である。或いは、摩擦板群を例えばベースに移動不能に固定しておいて、座や中間部材に設けたロック軸を摩擦板群に挿通することも可能である(この場合はロック軸が移動する)。
【0070】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、ロック装置の組み立てにおいて、ロック軸を軸受け金具に嵌め込む前に、摩擦板群等の各部材を予めロック軸に嵌め込んでおけるため、摩擦板群等の部材をロック軸に簡単に取付けることができ、その結果、ロック装置の組み立て作業の手間を軽減することができる。
また、軸受け穴を鍵穴状に形成してこれらの摺動式挟圧部材と固定式挟圧部材とを嵌めたことにより、押さえ部材を要することなくロック軸を抜け不能に保持できる利点がある。
【0071】
請求項2のように構成すると、椅子の組み立て作業において人が摩擦板群に触れることができない状態になっていても、摩擦板群にスライド軸を簡単に挿通することができるため、椅子の組み立て作業の能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】椅子の側面図である。
【図2】椅子の機構部の分離斜視図である。
【図3】椅子の縦断側面図である。
【図4】椅子の機構部の一部破断平面図である。
【図5】ロック装置の平面図である。
【図6】ロック装置とベースとの分離斜視図である。
【図7】ロック装置を構成する部材の分離斜視図である。
【図8】ロック装置を構成する部材の分離斜視図である。
【図9】回転カム体とロック軸との分離斜視図である。
【図10】作用を示す側断面図である。
【図11】(A)は図5のA−A視断面図、(B)は図5のB−B視断面図である。
【図12】組立後における図5のXII−XII視断面図である。
【図13】ロック装置の組み立て手順示す分離平面図である。
【図14】ロック装置の組み立て手順示す平面図である。
【図15】図5のXV−XV視断面図である。
【図16】図15のXVI−XVI視断面図である。
【図17】組み立て途中の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 脚
2 座
3 背もたれ
6 ベース
9 第1軸(スライド軸)
13 揺動フレーム
16 後傾支持用のばね
19 ロック装置
20 摩擦板
21,22ワッシャー
23 摩擦板群
24 ロック軸
25 レバー
26 軸受け金具
27 挟圧手段を構成する摺動式挟圧部材
27c 摺動式挟圧部材のキー部
28 挟圧手段を構成する回転カム体
30 第1穴
31 ッシュ
32 第2穴(長穴)
33 固定式挟圧部材
33a 固定式挟圧部材のフランジ
34 軸受け穴

Claims (2)

  1. 脚に取付けたベースと、前記ベースで支持された座と、ばね手段に抗して後傾動可能な背もたれと、前記背もたれ後傾動自在なフリー状態と後傾動不能なロック状態とに切り替えるロック装置と備えられており、
    前記ロック装置は、多数枚の摩擦板を重ね合わせて成る摩擦板群と、前記摩擦板群に形成されている長穴に貫通したロック軸と、前記摩擦板群を挟んだ両側において前記ロック軸を支持する軸受け金具と、前記摩擦板群を一方の側から押圧する摺動式挟圧部材と、摩擦板群を他方の側から支持する固定式挟圧部材と、前記摺動式挟圧部材を操作するレバーとを備えており、
    前記摩擦板群とロック軸とのうちいずれか一方を背もたれの傾動に連動させることにより、摩擦板群の挟圧・挟圧解除によって背もたれがロック状態とフリー状態とに切替わるようになっており、
    更に、軸受け金具には、前記ロック軸を支持するための2つの軸受け穴が摩擦板群を挟んだ両側に設けられており、前記両軸受け穴は、前記ロック軸をその軸線と直交した方向に移動させて嵌め込みできるよう開口部を有する切り開き穴に形成されている、
    という構成において、
    前記摺動式挟圧部材は、前記ロック軸が貫通していると共に一方の軸受け穴にスライド自在及び回転不能に嵌まっている一方、前記固定式挟圧部材は、前記ロック軸が貫通すると共に軸受け金具の外側に移動不能な状態で他方の軸受け穴に嵌まっており、ロック軸の回転にて摺動式挟圧部材がスライドして摩擦板群が挟圧・挟圧解除されるようになっており、
    更に、前記軸受け金具の両軸受け穴は、開口部の幅寸法が内径よりも小さい鍵穴状になっており、前記摺動式挟圧部材は、一方の軸受け穴の開口部にスライド自在に嵌まるキー部を備えている一方、前記固定式挟圧部材は、前記軸受け金具の内面に当接すると共に摩擦板群を支持するフランジを有しており、かつ、前記固定式挟圧部材は両軸受け穴の間に嵌め入れできる長さになっている、
    椅子。
  2. 前記ベースは、左右側板を備えた上向き開口の箱状に形成されており、前記ベースの左右側板に形成した長穴に、背もたれに連動して略前後方向に移動する左右長手のスライド軸が挿入されている一方、
    前記ロック軸はスライド軸と平行に延びるようにベースの内部に配置されており、
    前記摩擦板群には、前記スライド軸が貫通するブッシュを挿通しており、
    更に、前記軸受け金具又はベースに、前記スライド軸の挿通前にブッシュをベースの長穴と同心状又はこれに近い状態に保持する摩擦板群の姿勢保持手段が設けられている、
    請求項1に記載した椅子。
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