JP4158840B2 - 消火装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消火方法および消火装置に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、気体を利用する消火において、人間の避難時間が充分に確保され、消火活動を妨げることなく、しかも設備の規模およびコスト的に有利である消火方法および消火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
火災の消火手段として液体の使用を避けるべき場所が幾つか存在する。例えば美術館、コンピュータールーム、半導体製造工場、食品貯蔵庫等が挙げられる。これらの場所は、たとえ火災が小規模なものであったとしても、消火の際の多量の液体の散布・接触により多大な被害がもたらされる。
【0003】
このような観点から現在、液体を用いずに気体で火災の消火を行うことが行われつつある。例えばパーフルオロアルカン類のようなハロゲン系ガスや二酸化炭素による気体消火が代表的であり、これに関連する数多くの技術が提案されている(特開平7−39603号公報、特公平1−36386号公報、特公平8−17832号公報、特開平7−237907号公報等)。
【0004】
しかしながら、ハロゲン系ガスの使用は地球環境上問題があり、また二酸化炭素の使用は次のような問題点がある。すなわち:
▲1▼ 二酸化炭素は空気中に拡散しにくく、下方に蓄積しやすいので、消火効率が悪い。
▲2▼ 二酸化炭素は反応性が高く、有害な一酸化炭素の発生の恐れがある。
【0005】
そこで、大気中のおよそ80%を占める窒素を消火ガスとして使用する技術も知られている。窒素は、大気中の大部分を占めているために空気密度とほぼ同じであり、空気中に拡散しやすく、しかも反応性が低い。火災時、窒素は酸化されて窒素酸化物になるがその量は極僅かであり人体にほとんど影響を及ぼさない。これらのことから、火災の消火に窒素ガスを使用することへの期待が高まってきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在実用化されている窒素ガスの消火は、対象消火区域の付近に窒素ガス加圧容器(窒素ボンベ)を複数本設置する必要があり、そのためのスペースを設けなければならない。また窒素ボンベの購入および保存に関するコストも無視できない。さらに、火災時に窒素ボンベから噴出する窒素ガスは、消火区域の酸素濃度を急激に減少させることができるため、消火区域の人間の存在を想定して、消火区域内の酸素濃度の管理を厳密に行う必要がある。さらにまた、人間が退避した後、消火区域内に窒素ガスを多量に噴出させると、消火区域内の酸素が急激に低下し、消火活動の妨げになる恐れがある。
【0007】
したがって本発明の目的は、気体を利用する消火において、人間の避難時間が充分に確保され、消火活動を妨げることなく、しかも設備の規模およびコスト的に有利である消火方法および消火装置の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討の結果、上記のような従来の課題を解決することができた。すなわち本発明は、消火区域内の空気を取り込んで圧縮するコンプレッサと、該コンプレッサによって圧縮された圧縮空気に含まれる酸素を吸着して窒素富化空気を生成する酸素吸着性の液体と、生じた前記窒素富化空気を前記消火区域内に循環させる循環経路とを備える消火装置であって、
前記消火区域内の人間の存在を確認する人体検知器または監視カメラを更に備え、
前記コンプレッサは、高速または低速に運転速度を変えられ、
前記消火区域内で火災が発生すると、前記コンプレッサを起動し、高速運転して前記消火区域の酸素濃度が所定濃度になるように急速に低下させ、
前記消火区域の酸素濃度が所定濃度に達したら、前記消火区域内の人間の存在を確認し、
前記消火区域内に人間の存在が確認された場合には、前記コンプレッサを低速運転して前記酸素吸着性の液体への圧縮空気の進入圧力を低下させ、前記消火区域内の酸素濃度を12〜15%に維持し、
前記消火区域内に人間が存在していない場合には、前記コンプレッサを低速運転することなく高速運転のままにして前記酸素吸着性の液体への圧縮空気の進入圧力を上げた状態にし、前記消火区域内の酸素濃度を、前記消火区域内に人間の存在が確認された場合に維持される酸素濃度より低下させることを特徴とする消火装置を提供するものである。
また本発明は、酸素吸着性の液体が、下記一般式(1)〜(7)で示される化合物、またはCo、Cu、Znを有するポルフィリン錯体を溶解または分散させたものの少なくとも1種である前記の消火装置を提供するものである
【0009】
【化1】
Figure 0004158840
【0010】
(式中、Rはアルキル基、該アルキル基の水素原子のうちの幾つかがフッ素原子に置換されたもの、またはベンゼンおよびその誘導体、ナフタレン、アントラセンのような芳香族化合物を表し、Xはハロゲン原子または水素を表し、mおよびnは整数を表す)
【0011】
また本発明は、酸素吸着性の液体が、Co、Cu、ZnまたはFeを有するポルフィリン錯体、ヘモシアニン、ヘモグロビンおよびフタロシアニン錯体から選択された有機金属錯体を溶解または分散させたものである前記の消火方法を提供するものである。
さらに本発明は、消火区域内の空気を圧縮する手段と、圧縮空気に含まれる酸素を吸着することのできる液体と、生じた窒素富化空気を前記消火区域内に循環させる循環経路と、を備えた消火装置を提供するものである。
さらにまた本発明は、液体の脱酸素材によって、前記液体が再利用される前記の消火装置を提供するものである。
また本発明は、液体が、前記の一般式(1)〜(7)で示される化合物の少なくとも1種である前記の消火装置を提供するものである。
さらに本発明は、液体が、Co、Cu、ZnまたはFeを有するポルフィリン錯体、ヘモシアニン、ヘモグロビンおよびフタロシアニン錯体から選択された有機金属錯体を溶解または分散させたものである前記の消火装置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、比較的密閉された空間(消火区域)の消火を対象にしたものであって、火災発生時、消火区域内の空気を吸引してこの空気を窒素富化空気に転換し、消火区域内に戻すことにより、消火区域内の酸素濃度が徐々に減少していくので、ゆるやかに消火を行うことができる。このような消火によれば、初期消火の段階で消火区域内の人間は充分な酸素濃度により速やかな避難が可能であり、また消火活動も妨げられない。続く段階で、消火区域内の酸素濃度がさらに減少し、火災が鎮火の方向に向かう。さらなる段階では消火区域内の酸素濃度はもはや物質の燃焼が不可能な濃度にまで低下し、完全消火がなされる。
【0013】
まず、本発明の消火方法について説明する。
火災が発生した場合、消火区域内の空気がまずコンプレッサ等により吸引され、圧縮される。圧縮空気は酸素吸着性の液体と接触する。この液体は、圧縮空気に含まれる酸素を吸着し、窒素富化空気を生成するものである。このタイプの液体としては、例えば前記の一般式(1)〜(7)で示される化合物が挙げられ、さらに人工血液、フッ素系液体等、Co、Cu、ZnまたはFeを有するポルフィリン錯体等、が挙げられ、本発明の目的にはこれらが好ましい。ここで人工血液とは、血液の機能全般を代替する液体を意味するものであるが、単に酸素運搬の機能のみを有する液体であってもよい。人工血液は、数多くの種類が知られ、商業的に入手可能なものである。また、フッ素系液体としては、例えばスリーエム社製の商品名“フロリナート721”が挙げられる。このフロリナートは、人工血液としても利用可能である。
【0014】
消火区域内の空気に含まれる酸素は、上記のように酸素吸着性の液体と接触することにより取り除かれ、窒素富化空気が生じる。この窒素富化空気は、消火区域内に再び戻され、消火区域内の酸素濃度が減少する。消火区域内の酸素濃度は次のようにして減少させるのがよい。
【0015】
消火初期段階−酸素濃度15%程度。この濃度であれば人間は消火区域内から迅速に退避することが可能である。
鎮火段階−酸素濃度10〜15%。この濃度では、火災は鎮火に向かう。なお酸素濃度10〜15%であっても人間は避難や消火等の活動を行うことができる。したがって、人間が避難した後の消火隊の活動も妨げることはない(なお従来、酸素濃度15%では人間はチアノーゼになったり、死亡したりすると考えられていたが、現在では酸素濃度10〜15%でも人間の生命に危険を及ぼすことがないことが確認されている)。
最終段階−酸素濃度0〜10%。この酸素濃度では物質の燃焼は不可能である。
【0016】
消火区域内の酸素濃度は、酸素吸着性の液体への圧縮空気の進入圧力によって制御することができる。液体への圧縮空気の進入圧力が高い場合、消火区域内の酸素濃度は迅速に低下するが、逆に進入圧力が低い場合、おだやかな酸素濃度の減少が得られる。
【0017】
また、酸素吸着性の液体中に圧縮空気をバブリングし、同時に液体を撹拌すれば、圧縮空気から窒素富化空気を効率よく得ることができ好ましい。
【0018】
さらに、液体の脱酸素材によって、前記液体を再利用できるようにすれば、消火区域内の空気が大量に処理可能となるために好適である。
例えばヘモグロビン、ヘモシアニン、フタロシアニン錯体を含む液体を使用した場合、周囲雰囲気の酸素分圧を低くしてやれば容易に酸素を放出し、再利用可能になる。またフッ素系液体を使用した場合は、該液体を減圧に施せば酸素を放出し、再利用可能になる。
また、酸素吸着性の液体としては、Co、Cu、Zn、Feを有するポルフィリン錯体を溶解または分散させたものを用いてもよい。
【0019】
次に本発明の消火装置について説明する。図1は本発明の消火装置を説明するための図である。
本発明の装置1は、消火区域40に任意の場所に、消火区域40内の空気の取り込むことのできる循環経路3が設けられている。ここからコンプレッサ5等の空気を圧縮する手段によって、消火区域40内の空気が取り込まれる。圧縮空気は、さらに酸素吸着性の液体と接触する。図1の態様によれば、タンク2内に酸素吸着性の液体21が入れられ、撹拌機22によって液体21が撹拌される。また圧縮空気は液体21内にバブリングしながら導入されるようになっている。これによって圧縮空気内の酸素は液体21に吸着され、窒素富化空気が生成される。タンク2から排出された窒素富化空気は、循環経路3を経て消火区域40内に戻される。
【0020】
さらに具体的に火災が発生した場合を想定して本発明の装置の稼働の一例を説明する。
消火区域40内に発生した火災を火災感知器6がとらえ、受信機7に火災信号を送る。受信機7からの信号により、循環経路3に設置されている遮断弁8および11を開放する。コンプレッサ5を起動し、消火区域40内の空気を吸引圧縮する。消火区域40内の酸素濃度は、設置された酸素濃度計9により確認される。次に圧縮空気をタンク2内の液体21にバブリングによって通過させ、窒素富化空気を得る。
図示しない人体検知器または監視カメラ等で消火区域40内に人間の存在が確認された場合、酸素濃度計9で計測された消火区域40内の酸素濃度が15%を超えていれば、まず、コンプレッサ5を高速運転してタンク2への圧縮空気の進入圧力を上げ、窒素富化空気の生成を増加させる。この窒素富化空気を消火区域40に戻して消火区域40内の酸素濃度を12〜15%程度まで急速に低下させる。その後、消火区域40の酸素濃度が15%程度に達したならば、コンプレッサ5を低速運転に変えタンク2への圧縮空気の進入圧力を低下させ、消火区域40内の酸素濃度を12〜15%程度に維持する。さらに消火区域40から人間が避難し終えたら、つまり、消火区域40内に人間が存在しないことを確認したならば、再びタンク2への圧縮空気の進入圧力を上昇させ、消火区域40内の酸素濃度を一層低下させる。窒素富化空気の圧力を圧力計12により、且つ酸素濃度を酸素濃度計13により制御しながらこれを消火区域40内に戻す。
なお、消火区域40内に予め人間が存在していなければ、コンプレッサ5を低速運転することなく高速運転のままにしてタンク2への圧縮空気の進入圧力を上げた状態にして消火区域40内の酸素濃度をより一層急速に低下させる。
なお、コンプレッサ5は酸素濃度計9で計測される消火区域40の酸素濃度によって運転速度を高速または低速の2種類だけではなく、より細かく運転速度を変えて行うようにして消火区域40内への酸素濃度の低下を細かく制御するようにしてもよい。
また、コンプレッサ5は低速運転の代わりに、高速運転を断続に行い消火区域40内への酸素濃度を低下させてもよい。さらにこの高速運転の断続の周期を変えて消火区域40内への酸素濃度の低下をより細かく制御するようにしてもよい。
【0021】
また、図2に示すように、タンク2内の液体21を再利用可能にするために、タンク2からモジュール30への経路を設けてもよい。
このモジュール30とは、例えば酸素吸着済みの人工血液の再生の場合には、Si膜のような酸素透過膜を直径1〜10μm程度の円筒形にし中空部を設け、これを1ユニットとし、このユニットを例えば1万〜10万本程度集合させたものである。このようなモジュールは一般的に知られている。この場合、前記ユニットの中空部に人工血液が流れ込むようにモジュールを作製する。モジュール30の一方の端部から人工血液を導入し、酸素分圧を低くすると、人工血液は酸素透過膜を介して酸素を切り離し、再利用可能になり、このように処理された人工血液は、タンク2に戻される。
【0022】
【作用】
本発明は、比較的密閉された消火区域を窒素ガスで消火するものであり、消火区域内の酸素濃度をコントロールしながら減少できることが有利な点の一つである。初期消火の段階では消火区域内の酸素が速やかな避難に充分であることは、上記したとおりである。
また、窒素ガスは空気密度とほぼ同じために拡散しやすく、従来、液体が到達しない複雑な形状の物品の消火にも有用である。本発明を好適に実施可能な場所としては、上記の美術館、コンピュータールーム、半導体製造工場、食品貯蔵庫のほかに、PETボトルのラック倉庫、一般オフィス、ケーブルトンネル等も挙げられる。とくにPETボトルのラック倉庫の火災では、プラスチックの発熱量が大きいためにスプリンクラーからの水だけでは消火効果がほとんど現れない。また、窒素富化空気を得るためには、空気から酸素を除去するだけでよいので、仕事量が少ない利点もある。さらに、本発明においてとくに人工血液を使用すれば、人間に対して有害である物質、例えばCO2、CO、NOx、SOx、すす、HCN、HCl等がすべて除去可能であり、有利である。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
図2に示されるように、タンク2内の酸素吸着性の液体21として、上記一般式(5)で示されるフロリナートを200リットル使用し、比較的密閉された消火区域40としての部屋からコンプレッサ5を通ってタンク2へ圧縮空気が送られ、液体21中へバブルされる。バブルされた空気はダイオキシンや二酸化炭素等の有毒成分が除去され、またフロリナート中における酸素の溶解度は窒素の2倍以上なので、圧縮空気をフロリナート中へバブルして得られた空気は窒素を多く含んで部屋40へ戻される。
一方、フロリナートは酸素透過膜の一例である中空糸フォローファイバーを多数詰め込んだモジュール30へ通され、このモジュール30の中をフロリナートが通過する際、モジュール30外側に接続された図示しない減圧ポンプで中空糸フォローファイバー外側が10mmHg以下に減圧され、また酸素やその他の有毒ガスを含むフロリナートは中空糸フォローファイバー外側のほうが内側よりも濃度が低いため、酸素や有毒ガスは中空糸フォローファイバー外側に除去される。
このようにして脱気された後のフロリナートはタンク2に再び戻される。モジュール30外側には図示しない冷却トラップが設けてあり、一部気化して中空糸フォローファイバー外側に出たフロリナートは、この冷却トラップで液化され、再びタンク2へ戻される。
なお、大きさ3m×3m×2mの比較的密閉された部屋(消火区域)40内に、30cm×30cm×10cmの火皿をおき、この火皿でn−ヘプタンを燃焼させたところ、本消火装置の運転開始後、部屋内の窒素濃度は急激に増大し、約5分間で85%に達し、8分で鎮火した。なお、そのときの酸素濃度は10%、部屋内の温度および湿度はそれぞれ25℃および50%であった。
【0024】
(実施例2)
図2に示されるように、タンク2内の酸素吸着性の液体21として、
【0025】
【化2】
Figure 0004158840
【0026】
のそれぞれの液体200リットルを用いて、実施例1にある装置および比較的密閉された消火区域40の一例である部屋内を使用し、n−ヘプタン火皿を用いた実験を行ったところ、上記▲1▼〜▲3▼のいずれの液体を用いても、部屋40内の窒素濃度は急速に増大し、10分で90%に達して鎮火した。このときの酸素濃度は10%であった。
【0027】
(実施例3)
図2に示されるように、タンク2内の酸素吸着性の液体21として、C37OHを用い、この中に、(脱酸素材として)▲1▼ヘモグロビン、▲2▼ヘモシアニン、▲3▼フタロシアニンのいずれかを5wt%、界面活性剤として、ノニオン性界面活性剤(例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル)を1wt%入れたものを200リットル用いて、実施例1の装置および比較的密閉された消火区域の一例である部屋を使用し、n−ヘプタン火皿を用いた実験を行ったところ、▲1▼〜▲3▼のいずれの脱酸素材を用いた場合でも、10分で窒素濃度は90%に達し、鎮火した。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、気体を利用する消火において、人間の避難時間が充分に確保され、消火活動を妨げることなく、しかも設備の規模およびコスト的に有利である消火方法および消火装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の消火装置を説明するための図である。
【図2】本発明の消火装置の別の態様を説明するための図である。
【符号の説明】
1 本発明の装置
2 タンク
3 循環経路
5 コンプレッサ
6 火災感知器
7 受信機
8,11 遮断弁
9,13 酸素濃度計
12 圧力計
21 酸素吸着性の液体
30 モジュール
40 消火区域

Claims (1)

  1. 消火区域内の空気を取り込んで圧縮するコンプレッサと、該コンプレッサによって圧縮された圧縮空気に含まれる酸素を吸着して窒素富化空気を生成する酸素吸着性の液体と、生じた前記窒素富化空気を前記消火区域内に循環させる循環経路とを備える消火装置であって
    前記消火区域内の人間の存在を確認する人体検知器または監視カメラを更に備え、
    前記コンプレッサは、高速または低速に運転速度を変えられ、
    前記消火区域内で火災が発生すると、前記コンプレッサを起動し、高速運転して前記消火区域内の酸素濃度が所定濃度になるように急速に低下させ、
    前記消火区域の酸素濃度が所定濃度に達したら、前記消火区域内の人間の存在を確認し、
    前記消火区域内に人間の存在が確認された場合には前記コンプレッサを低速運転して前記酸素吸着性の液体への圧縮空気の進入圧力を低下させ、前記消火区域内の酸素濃度を12〜15%に維持し、
    前記消火区域内に人間が存在していない場合には前記コンプレッサ低速運転することなく高速運転のままにして前記酸素吸着性の液体への圧縮空気の進入圧力を上げた状態にし、前記消火区域内の酸素濃度を、前記消火区域内に人間の存在が確認された場合に維持される酸素濃度より低下させることを特徴とする消火装置。
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