JP4158207B2 - 環縫いミシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、刺繍ヘッドで糸切れが発生したときに、その修復が可能な環縫いミシン及びその修復方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多頭式環縫いミシンにおいて、刺繍運転中に糸切れが発生すると、切れた糸は自重及び糸張力によってルーパ内に引き込まれてその下側へ落ちる。こうした場合、従来は、まず、他の正常な刺繍ヘッドにおいて、かぎ針に連なる糸をルーパの上方で保持するとともに針板の下側で切断する。次に、図13に示すように多頭式環縫いミシン91の全刺繍ヘッド92において、刺繍枠97を介して支持された加工布Wを布支持枠93とともに刺繍位置(加工布Wの刺繍点が針孔95に整合する位置)から糸通し位置へ移動して、針板94の糸通し孔96を露出させ、糸切れが発生した刺繍ヘッド92において、糸切れした糸を糸通し孔96から針板94の上方へ取り出す。そして、全刺繍ヘッド92において、加工布Wを布支持枠93とともに糸通し位置から刺繍再開位置へ自動的に移動し、刺繍を再開して刺繍縫目Aを形成するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、チェーンステッチ等のホツレ易い縫い方の場合、ホツレ防止のために、糸切れした位置から1〜10針分戻した位置を刺繍再開位置にすることで、該針数分重ね縫いすることが好ましい。従来、このように糸切れした位置における縫い方に応じて、いちいち手作業で刺繍再開位置を調節するのは面倒であった。
【0004】
また、糸切れが発生してから、環縫いミシンで糸切れが検知され刺繍が停止されるまでには若干の時間が掛かるため、この間に正常な刺繍ヘッドでは数針(1〜10針程度)縫い進んでしまっている。従って、糸切れした刺繍ヘッドの刺繍再開位置から全刺繍ヘッドで一斉に刺繍を再開すると、正常な刺繍ヘッドでは不必要に刺繍の重なりが生じてしまうため、刺繍の見栄えが悪くなっていた。また、この刺繍の重なりが生じないようにするために、手作業で糸切れした刺繍ヘッドと正常な刺繍ヘッドとの刺繍再開位置をずらすことも可能ではあるが、大変手間がかかるという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は、上記課題を解決し、刺繍再開位置の調節が容易で、多頭式であっても糸切れを容易に、かつ見栄え良く修復できる環縫いミシン及びその糸切れ修復方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の環縫いミシンは、刺繍ヘッドに上下動するかぎ針が設けられており、糸切れが発生したときに、その糸切れが発生した位置である糸切れ位置から加工布を布支持枠とともに糸通し位置へ移動して、糸切れした糸を針板の上方へ取り出した後、加工布を布支持枠とともに糸通し位置から刺繍再開位置へ移動して刺繍を再開する環縫いミシンにおいて、糸切れ修復後の前記糸切れ位置でのホツレの発生を防止するために、前記糸切れ位置での縫い方を該糸切れ位置における一針データより判別し、該縫い方がチェーンステッチであれば該糸切れ位置から1〜10針戻した位置を前記刺繍再開位置とし、該縫い方がループステッチであれば前記糸切れ位置を前記刺繍再開位置とする刺繍再開位置調節手段を含むコントローラを備えるようにした。
【0007】
また、前記環縫いミシンは、、少なくとも二つの刺繍ヘッドを備え、各刺繍ヘッドに上下動するかぎ針が設けられており、ある刺繍ヘッドで糸切れが発生したときに、他の正常な刺繍ヘッドにおいて、かぎ針に連なる糸をルーパの上方で保持するとともに針板の下側で切断し、全刺繍ヘッドにおいて、加工布を布支持枠とともに糸通し位置へ移動して、糸切れが発生した刺繍ヘッドにおいて、糸切れした糸を針板の上方へ取り出し、全刺繍ヘッドにおいて、加工布を布支持枠とともに糸通し位置から刺繍再開位置へ移動して刺繍を再開する多頭環縫いミシンであって、前記刺繍を再開するときに、前記糸切れが発生した刺繍ヘッドのみ刺繍を再開し、糸切れが発生してから前記正常な刺繍ヘッドでの刺繍が停止されるまでに該正常な刺繍ヘッドで縫い進んだ針数である過縫い針数を前記糸切れが発生した刺繍ヘッドで刺繍した後、前記正常な刺繍ヘッドで刺繍を再開するように前記コントローラを構成することができる。
【0008】
ここで、前記過縫い針数は、環縫いミシンによって異なるが、1〜10針程度になることが多い。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は多頭環縫いミシン1の平面構成を概略的に示すものである。水平に配されたテーブル26の上方には、四つの刺繍ヘッド2A〜2Dが並設されるとともに、各刺繍ヘッド2に共通の布支持枠3が前後左右に移動自在に配置されている。テーブル26の上面には各刺繍ヘッド2と対応する位置に針板4が配設され、針板4には針孔5及び糸通し孔6が設けられている。布支持枠3には刺繍枠7を介して加工布Wが支持され、加工布Wに密集した刺繍縫目Aが形成される。なお、図1は加工布Wの刺繍点が針孔5に整合するように布支持枠3が刺繍位置に配置された状態を示し、図2は糸通し孔6が加工布Wから露出するように布支持枠3が糸通し位置に配置された状態を示している。
【0010】
針板4の下側には、図6(b)に示すようにルーパ9が設けられ、刺繍ヘッド2に設けられたかぎ針8とともに加工布Wに縫目を形成するようになっている。同じく針板4の下側には、後述する糸切り機構22(図6には図示せず)及び糸保持機構23も設けられている。
【0011】
環縫いミシン1には、その動作を制御するコントローラ10が設けられており、該コントローラ10は、CPU(図示略)、読み書き可能なメモリ(図示略)、外部記憶装置等から構成されており、図3に示すように制御手段11と、記憶手段12とを備えている。
【0012】
制御手段11は、糸切れ発生時に糸切れを修復するための糸切れ修復処理(後述、ステップS40)と該糸切れ修復後に刺繍加工を再開するための刺繍再開処理(後述、ステップS55)とを備えている。
【0013】
記憶手段12には、糸切れした位置でのホツレの防止を目的として該位置手前より重ね縫いする針数である重ね縫い針数28と、糸切れが発生してから糸切れしていない正常な刺繍ヘッドでの刺繍が停止されるまでに該正常な刺繍ヘッドで縫い進む針数である過縫い針数29と、糸切れした刺繍ヘッドに対して正常な刺繍ヘッドの刺繍再開位置をずらす針数である遅延針数30と、一針分の刺繍情報である一針データが配列構造に格納されている刺繍データ31と、該刺繍データ31における糸切れによる刺繍停止位置の一針データを指示する刺繍停止位置データ32と、刺繍データ31中の次の縫目を形成するために読み込まれる一針データを指示する読込位置データ33との記憶領域が設けられている。ここで、一針データは、刺繍加工する位置(座標)を示すXYデータと、刺繍加工する針を示す色換えコード等より構成されている。
【0014】
コントローラ10には、糸切り指示スイッチ13、一針移動スイッチ14、糸通し位置スイッチ15、刺繍開始スイッチ16、刺繍再開スイッチ17、糸切れ検知器18等の入力装置と、主軸モータ20、枠駆動機構21、糸切り機構22、糸保持機構23、キャンセル機構24等の出力装置とがそれぞれインターフェース(図示略)を介して接続されている。
【0015】
各入力装置について説明すると、糸切り指示スイッチ13は各刺繍ヘッド2に設けられ、該各刺繍ヘッド2で個別に糸切りと糸保持とを実行させ、一針移動スイッチ14は加工布に対するかぎ針8の位置を刺繍データ31に基づいて一針分ずつ相対的に前進又は後退させ、糸通し位置スイッチ15は所定の糸通し位置へ又は該糸通し位置から加工布に対するかぎ針8の位置を相対移動させ、刺繍開始スイッチ16は刺繍加工を開始させ、刺繍再開スイッチ17は加工途中で停止した刺繍を再開させるためのものである。また、糸切れ検知器18は各刺繍ヘッド2に設けられ、該各刺繍ヘッド2での糸切れを検知する。
【0016】
各出力装置について説明すると、主軸モータ20はかぎ針8、ルーパ9等を駆動し、枠駆動機構21は刺繍枠7をXY方向に移動させるものである。糸切り機構22と糸保持機構23とは各刺繍ヘッド2ごとに針板4の下側に設けられており、糸切り機構22はルーパ9の上方で糸を切断し、糸保持機構23は該切断された糸をルーパ9の上方で保持するようになっている。キャンセル機構24は各刺繍ヘッド2ごとに設けられ、主軸モータ20の駆動力のかぎ針8への伝達をキャンセルするものである。
【0017】
次に、糸切れ修復処理(ステップS40)について説明すると、図1に示すように刺繍運転中に、いずれかの糸切れ検知器18によって糸切れが検出され、コントローラ10により刺繍が停止されたときに、作業者が糸通し位置スイッチ15を押すと、コントローラ10によって実行される。該処理は図4のフローチャートに示すように、まず刺繍が停止されたときの一針データを指示する刺繍停止位置データ32を記憶手段12に記憶し(ステップS41)、糸切れしていない正常な刺繍ヘッド2において、糸切り機構22による糸切りと、糸保持機構23による糸保持とを実行する(ステップS42)。次に、コントローラ10は,枠駆動機構21によって刺繍枠7を所定の糸通し位置(図2)へ移動して停止する(ステップS43)。
【0018】
この状態で、作業者は糸切れした刺繍ヘッド2で糸を糸通し孔6から針板4の上方に取り出し(糸通し)、該糸を糸保持機構23に保持させるために、糸切れした刺繍ヘッド2のみ糸切り指示スイッチ13を押下して手動で糸切りと糸保持とを実行させる。
【0019】
上記作業後、作業者が再び糸通し位置スイッチ15を押下すると(ステップS44)、コントローラ10は過縫い針数29を刺繍停止位置から戻った位置における一針データより、その位置の縫い方を判別する(ステップS45)。該縫い方がチェーンステッチであれば重ね縫い針数28を2(例示であって限定されない。1〜10針の間であればよい。)に設定し(ステップS46)、ループステッチであれば同針数28を0に設定する(ステップS47)。そして、過縫い針数29と重ね縫い針数28との合計針数を刺繍停止位置から戻した位置へ刺繍枠7を移動して停止する(ステップS48)。即ち、刺繍停止位置から過縫い針数29を戻した位置である糸切れ位置から、重ね縫い針数28を戻した位置が刺繍再開位置となる。以上のステップS45〜S48が、糸切れ修復後の糸切れ位置でのホツレの発生を防止するために、糸切れ位置での縫い方に応じて刺繍再開位置を糸切れ位置から戻すかどうかを判別して、戻す場合は糸切れ位置から1〜10針戻した位置を刺繍再開位置とし、戻さない場合は糸切れ位置を刺繍再開位置とする刺繍再開位置調節手段である。
【0020】
この状態で、作業者は一針移動スイッチ14を操作することにより(ステップS49)、刺繍データ31に従いかぎ針8の位置を一針ごとに進退させて刺繍再開位置を調節することができる(ステップS50)。作業者が刺繍再開スイッチ17を押下すると(ステップS51)、糸切れ修復処理は終了する(ステップS52)。
【0021】
次に、刺繍再開処理(ステップS55)について説明すると、該処理は糸切れ修復処理(ステップS40)に続いて実行され、図5のフローチャートに示すようにコントローラ10は、読込位置データ33を刺繍再開位置に対応する一針データの位置に合わせる(ステップS56)。そして、遅延針数30に過縫い針数29を設定する(ステップS57)。さらに、主軸モータ20を始動しておき(ステップS58)、糸切れした刺繍ヘッド2のキャンセル機構24を解除する(ステップS59)。
【0022】
続いて、全一針データが終了するまで(ステップS60)、後述する刺繍加工処理を行い(ステップS61〜S67)、全一針データが終了すると、処理を終了するようになっている(ステップS68)。
【0023】
刺繍加工処理(ステップS61〜S67)では、まず、読込位置データ33から一針データを読み込むとともに読込位置データ33を次の一針データに進めておく(ステップS61)。そして、読み込んだ一針データに基づいて、刺繍枠7を移動すると(ステップS62)、主軸モータ20によって駆動されるかぎ針8とルーパ9とによって加工布Wに縫目が形成される(ステップS63)。
【0024】
その後、遅延針数30を判定し(ステップS64)、該針数が0より大きければ遅延針数30を1減らし(ステップS65)、ステップS60に戻る。遅延針数30が0ならば正常な刺繍ヘッド2のキャンセル機構24を解除して刺繍を再開させ(ステップS66)、遅延針数30を1減らすことで−1にしてから(ステップS67)、ステップS60に戻る。また、遅延針数30が0より小さければ、すぐにステップS60に戻るようになっている。
【0025】
上記のように構成された多頭環縫いミシン1において、次に、実際に糸切れが発生した場合における糸切れの修復と刺繍の再開との動作について具体的に詳述する。図1に示すように刺繍運転中であって、ループステッチでの刺繍中に、例えば刺繍ヘッド2Aで糸切れが発生した場合を説明する。なお、他の正常な刺繍ヘッド2B〜2Dの動作は同じであるため、以下、正常な刺繍ヘッドについては主に刺繍ヘッド2Bについてのみ説明・図示する。
【0026】
ここで、本環縫いミシン1においては、重ね縫い針数28はループステッチでは0針、チェーンステッチでは2針とする。また、過縫い針数29は3針とする。
【0027】
刺繍ヘッド2Aで糸切れが発生すると(この発生した位置が糸切れ位置34である。)、図6に示すように糸切れ検出器18の信号に応答し、全刺繍ヘッド2A〜2Dのかぎ針8及び布支持枠3が停止される。ここで、作業者が糸通し位置スイッチ15を押下すると、糸切れ修復処理(ステップS40)が実行され、刺繍停止位置35の刺繍停止位置データ32が記憶され、加工布Wが張設された刺繍枠7が図2に示す糸通し位置へ移動される(ステップS41〜S43)。そして、作業者が糸Tをルーパ9から取り出して、糸保持機構23に保持させた後、再び糸通し位置スイッチ15を押下すると(ステップS44)、糸切れ位置34での縫い方がループステッチであるため、重ね縫い針数28が0にされ、図7に示すように刺繍停止位置35から過縫い針数29である3針分戻した位置にかぎ針8が移動される(ステップS45,S46,S48)。
【0028】
次に、作業者が針位置の調節を省略して(一針移動スイッチ14を押下することなく)、刺繍再開スイッチ17を押下したとすると(ステップS49,S51)、糸切れ修復処理(ステップS40)が終了され(ステップS52)、続いて、刺繍再開処理(ステップS55)が実行される。
【0029】
該刺繍再開処理(ステップS55)では、遅延針数30が過縫い針数29である3針に設定され、刺繍再開位置36(現針位置)から刺繍ヘッド2Aでのみ刺繍が再開される(ステップS56〜S59)。そして、刺繍ヘッド2Aで加工布Wに3針の縫目が形成され(ステップS60〜S64,S65を3回繰り返す)、4針目の縫いを終えた後に(図8)、正常な刺繍ヘッド2B〜2Dでのキャンセルが解除される(ステップS60〜S64,S66,S67)。
【0030】
そして、図9に示すように5針目以降は全刺繍ヘッド2で刺繍が行なわれる(ステップS60〜S64)。
【0031】
次に、チェーンステッチでの刺繍中に、例えば刺繍ヘッド2Aで糸切れが発生した場合を説明する。この場合は、前述のループステッチでの刺繍中における場合とは、以下の点においてのみ異なる。
【0032】
糸切れ修復処理(ステップS40)では、糸切れ位置34での縫い方がチェーンステッチであるため、重ね縫い針数28が2針にされ、図10に示すように刺繍停止位置35から、重ね縫い針数28と、過縫い針数29との総計である5針戻した位置に針8が移動される(ステップS45,S47,S48)。
【0033】
該刺繍再開処理(ステップS55)では、ループステッチの場合と同様に、刺繍ヘッド2Aで加工布Wに6針目の縫いを終えた後に(図11)、正常な刺繍ヘッド2B〜2Dでのキャンセルが解除され(ステップS66)、7針目以降は全刺繍ヘッド2で刺繍が行なわれる(図12)。
【0034】
このように構成された多頭式環縫いミシン1によれば、刺繍再開位置調節手段(ステップS45〜S48)により、糸切れした位置での縫い方に応じて刺繍再開位置36を調節するため、刺繍再開位置36の調節が容易である。
【0035】
また、糸切れを修復した後、刺繍を再開するときは、まず、前記糸切れが発生した刺繍ヘッドのみ刺繍を再開し(ステップS59)、糸切れが発生してから全刺繍ヘッドでの刺繍が停止されるまでに前記他の正常な刺繍ヘッドが縫い進んだ針数である過縫い針数を前記糸切れが発生した刺繍ヘッド2で刺繍した後(ステップS64において遅延針数30が0となったとき)、他の正常な刺繍ヘッド2で刺繍を再開する(ステップS66)ようにしているため、多頭式であっても糸切れを容易に、かつ見栄え良く修復できる。
【0036】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)刺繍再開処理(ステップS55)において、正常な刺繍ヘッド2のキャンセル機構24を解除(ステップS66)する前に、その位置で一端刺繍を停止し、作業者による刺繍続行指示を待つようにすることにより、作業者が糸切れの修復具合を確認した上で、その後の刺繍を続行するようにすること。
(2)重ね縫い針数28と過縫い針数29を操作盤からキー入力して任意に設定可能にすること。
(3)多頭式ではなく単頭式の環縫いミシンにすること。この場合は、多頭式の場合に糸切れを容易に、かつ見栄え良く修復するという多頭式特有の問題に対する刺繍再開処理(ステップS55)の効果を得ることはできないが、刺繍再開位置の調節が容易になるという効果は得ることができる
【0037】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、刺繍再開位置を容易に調節することができる。
【0038】
また、請求項2の発明によれば、多頭式の環縫いミシンであっても糸切れを容易に、かつ見栄え良く修復できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態の多頭式環縫いミシンの平面図である。
【図2】同ミシンにおいて布指示枠の糸通し位置を示す平面図である。
【図3】同ミシンのコントローラを示すブロック図である。
【図4】同ミシンの糸切れ修復処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】同ミシンの刺繍再開処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】同ミシンにおいてループステッチにより刺繍加工中に糸切れが発生したときの各刺繍ヘッドの状態を示す断面図であり、(a)は糸切れした刺繍ヘッドの状態を示し、(b)は正常な刺繍ヘッドの状態を示す図である。
【図7】同各刺繍ヘッドの別の状態を示す断面図である。
【図8】同各刺繍ヘッドのまた別の状態を示す断面図である。
【図9】同各刺繍ヘッドのさらに別の状態を示す断面図である。
【図10】同ミシンにおいてチェーンステッチにより刺繍加工中に糸切れが発生したときの各刺繍ヘッドの状態を示す図7と同様の図である。
【図11】同各刺繍ヘッドの別の状態を示す図8と同様の図である。
【図12】同各刺繍ヘッドのまた別の状態を示す図9と同様の図である。
【図13】従来の多頭式環縫いミシンの平面図である。
【符号の説明】
1 多頭式環縫いミシン
2 刺繍ヘッド
3 布支持枠
4 針板
8 かぎ針
9 ルーパ
18 糸切れ検知器
22 糸切り機構
23 糸保持機構
24 キャンセル機構
34 糸切れ位置
35 刺繍停止位置
36 刺繍再開位置
S40 糸切れ修復処理
S55 刺繍再開処理
A 刺繍縫目
T 糸
W 加工布
Claims (2)
- 刺繍ヘッドに上下動するかぎ針が設けられており、糸切れが発生したときに、その糸切れが発生した位置である糸切れ位置から加工布を布支持枠とともに糸通し位置へ移動して、糸切れした糸を針板の上方へ取り出した後、加工布を布支持枠とともに糸通し位置から刺繍再開位置へ移動して刺繍を再開する環縫いミシンにおいて、
糸切れ修復後の前記糸切れ位置でのホツレの発生を防止するために、前記糸切れ位置での縫い方を該糸切れ位置における一針データより判別し、該縫い方がチェーンステッチであれば該糸切れ位置から1〜10針戻した位置を前記刺繍再開位置とし、該縫い方がループステッチであれば前記糸切れ位置を前記刺繍再開位置とする刺繍再開位置調節手段を含むコントローラを備えたことを特徴とする環縫いミシン。 - 前記環縫いミシンは、少なくとも二つの刺繍ヘッドを備え、各刺繍ヘッドに上下動するかぎ針が設けられており、ある刺繍ヘッドで糸切れが発生したときに、他の正常な刺繍ヘッドにおいて、かぎ針に連なる糸をルーパの上方で保持するとともに針板の下側で切断し、全刺繍ヘッドにおいて、加工布を布支持枠とともに糸通し位置へ移動して、糸切れが発生した刺繍ヘッドにおいて、糸切れした糸を針板の上方へ取り出し、全刺繍ヘッドにおいて、加工布を布支持枠とともに糸通し位置から刺繍再開位置へ移動して刺繍を再開する多頭環縫いミシンであって、
前記刺繍を再開するときに、前記糸切れが発生した刺繍ヘッドのみ刺繍を再開し、糸切れが発生してから前記正常な刺繍ヘッドでの刺繍が停止されるまでに該正常な刺繍ヘッドで縫い進む針数である過縫い針数を前記糸切れが発生した刺繍ヘッドで刺繍した後、前記正常な刺繍ヘッドで刺繍を再開するように前記コントローラを構成した請求項1記載の環縫いミシン。
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JP35204796A JP4158207B2 (ja) | 1996-12-10 | 1996-12-10 | 環縫いミシン |
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