JP3123264B2 - 多頭式刺繍ミシン - Google Patents

多頭式刺繍ミシン

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JP3123264B2 JP04308799A JP30879992A JP3123264B2 JP 3123264 B2 JP3123264 B2 JP 3123264B2 JP 04308799 A JP04308799 A JP 04308799A JP 30879992 A JP30879992 A JP 30879992A JP 3123264 B2 JP3123264 B2 JP 3123264B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のミシン頭部を持
つ刺繍ミシンの糸切れ時に、糸切れしていないミシン頭
部の縫製物の品質を落とさずに糸切れ補修を行う多頭式
刺繍ミシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の多頭式刺繍ミシンにおい
ては、糸切れがあった場合、全ミシン頭部が一時停止さ
せ、オペレータがその糸切れを補修する。次に、糸切れ
したミシン頭部だけが適当針数だけステッチバックされ
た後に、再始動ボタンが押されてまず糸切れしたミシン
頭部だけが再始動される。そして、ミシン頭部の針数が
全ミシン頭部が停止された時の針数まで進むと、再度全
ミシン頭部が再始動される。また、糸切れしていないミ
シン頭部においては、ステッチバックによる下糸のゆる
みから再始動時に下糸が生地の上に引き出されることを
防止するために、停止された時の針数より数針前から全
ミシン頭部を再始動させる方法も提案されている。
【0003】また、特公昭59−51840号公報に記
載されているように、糸切れしたミシン頭部だけを停止
させ、他のミシン頭部はそのまま縫製を継続させる方法
も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た様な全ミシン頭部を止める方法では、糸切れしていな
いミシン頭部も一度停止され、ステッチバックするわけ
であるから、糸切れしていないミシン頭部による縫製に
おいても糸調子などの連続性が途切れるので、少なから
ず縫い目に悪影響を与えてしまう。また、特公昭59−
51840号公報に示す方法でも、1回の縫製に糸切れ
の回数が1回であってもその縫製が終了するまで、糸切
れしたミシン頭部は糸切れ状態のまま停止しているの
で、糸切れしたミシン頭部が多くなればかなり縫製効率
が落ちる。
【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、糸切れが発生してミ
シン頭部が途中で停止する事による品質低下を防ぎ、且
つ高い縫製能率を維持する多頭式刺繍ミシンを提供する
事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載の多頭式刺繍ミシンは、図1
に示すように、縫針を備える複数のミシン頭部と、ミシ
ン頭部を駆動させるミシン頭部駆動手段と、糸切れを検
出する糸切れ検出手段と、縫目が、縫製終了後、下側に
なる部分であるか否かを判定する縫製判定手段と、糸切
れが検出され、且つ、縫目が、縫製終了後、下側になる
部分であると判定されるときに、全てのミシン頭部を停
止させるようにミシン頭部駆動手段を制御する制御手段
とを備えている。
【0007】また、請求項2に記載の多頭式刺繍ミシン
は、縫目が、縫製終了後、他の縫目の糸の下側になる部
分であるか否かを判定する縫製判定手段を備えている。
【0008】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1記載の多
頭式刺繍ミシンにおいては、糸切れ検出手段が糸切れを
検出すると、制御手段はミシン頭部駆動手段を制御して
その糸切れしたミシン頭部を停止させ、糸切れしたミシ
ン頭部による縫製動作を中断する。更に、糸切れが発生
していると共に、縫製判定手段により、縫目が、縫製終
了後、下側になると判定されるとき、制御手段はミシン
頭部駆動手段を制御して全ミシン頭部を停止させ、縫製
が中断される。この全ミシン頭部の停止中に、糸切れし
たミシン頭部に対する補修作業が実行可能となる。この
全ミシン頭部を停止させたときの縫目は、縫製終了後、
他の縫目の糸や後付けされる付属物の下側に位置する縫
目である。
【0009】また、請求項2記載の多頭式刺繍ミシンに
おいては、糸切れ検出手段が糸切れを検出すると、制御
手段はミシン頭部駆動手段を制御してその糸切れしたミ
シン頭部を停止させ、糸切れしたミシン頭部による縫製
動作を中断する。更に、糸切れが発生していると共に、
縫目が、縫製終了後、他の縫目の糸の下側になると縫製
判定手段によって判定されるとき、制御手段はミシン頭
部駆動手段を制御して全ミシン頭部を停止させ、縫製が
中断される。この全ミシン頭部の停止中に、糸切れした
ミシン頭部に対する補修作業が実行可能となる。この全
ミシン頭部を停止させたときの縫目は、縫製終了後、他
の縫目の糸の下側に位置する縫目である。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。まず、本実施例に係る多頭形刺繍ミシ
ンの全体構成について、図2及び図3を参照して簡単に
述べる。
【0011】図2に示すように、ミシン本体1は、横方
向(X軸方向)に長いミシンテーブル2の上方に、複数
個例えば12個のミシン頭部3を横方向に等間隔に備え
て構成されている。前記各ミシン頭部3には、複数本例
えば6本の針棒4を有する針棒ケース5が設けられ、前
記各針棒4はこの針棒ケース5に上下動可能に支持され
ている。そして、各針棒4の下端に取付けられた縫針に
は、図示しない糸供給源から夫々異なる種類(色)の刺
繍糸が供給されるようになっている。尚、前記12個の
ミシン頭部3は、例えば左から順にミシン本体1の並び
に対応してNo1,2,3,4,…12と番号を付して
区別されるようになっている。
【0012】前記ミシンテーブル2の下部には、図示し
ない主軸を可変速で回転する主軸モータ6が設けられて
いる。また、前記各ミシン頭部3には、前記主軸の回転
を針棒4の上下動に変換する伝達機構(図示しない)が
設けられている。更に、各ミシン頭部3には、前記主軸
と伝達機構との連結及び切離しを行うためのアクチュエ
ータ7(図3にだけ図示し、各々のアクチュエータ7に
は、前記ミシン本体1の並びに対応したNoと同様に7
−1,7−2,・・・,7−12と番号が付されてい
る)が設けられている。
【0013】この場合、前記主軸の駆動力は、前記針棒
ケース5内の6本の針棒4のうち1本の針棒4だけに選
択的に伝達されるようになっており、駆動する針棒4の
切換えは色換えモータ8によりなされる。これにより、
刺繍糸の種類(色)の切換えが自動的に行われ、多色の
刺繍を形成することができる。尚、針棒4の切換え時に
は、糸切りモータ9(図3参照)を駆動源とする糸切断
装置により、縫製作業が終わった縫針の刺繍糸が自動的
に切断される。
【0014】そして、前記各ミシン頭部3には、各針棒
4に対応して本発明の糸切れ検出手段としての周知の糸
切れセンサ10(図3にだけ図示し、各々の糸切れセン
サ10には、前記ミシン本体1の並びに対応したNoと
同様に10−1,10−2,・・・,10−12と番号
が付されている)が設けられている。詳しく図示はしな
いが、この糸切れセンサ10は、糸取りばね(図示せ
ず)の変位の有無により、前記縫針への刺繍糸の供給異
常の有無を検出する。また、各ミシン頭部3の上方に
は、糸切れの発生をオペレータに報知するための糸切れ
ランプ11が設けられている。
【0015】一方、前記ミシンテーブル2には、前記縫
針との協働により加工布に刺繍のステッチを形成する釜
機構(図示せず)が、各ミシン頭部3に対応して設けら
れていると共に、移動枠12が水平方向(X軸,Y軸方
向)に移動可能に設けられている。この移動枠12は、
図4にも示すように、ミシンテーブル2上をほぼ一杯に
横方向(X軸方向)に延びる矩形枠状をなしている。
【0016】そして、図4に示すように、この移動枠1
2には、前記各ミシン頭部3の下方に位置して複数個
(12個)の刺繍枠13が着脱可能である。この刺繍枠
13は、例えば矩形枠状の枠部内に加工布を張渡し状態
に保持可能であり、前後に延びて設けられる取付部13
aによって前記移動枠12の対向する長辺部にねじ止め
されることにより、移動枠12内に掛渡し状に支持され
る。
【0017】前記移動枠12は、周知の移動機構によっ
て装置固有のX−Y座標系に基づいて、X軸方向(横方
向)及びY軸方向(前後方向)の任意の位置に移動可能
である。詳しく図示はしないが、この移動機構は、ステ
ッピングモータからなるX軸駆動モータ14(図3参
照)を駆動源とするX軸方向移動機構15と、同じくス
テッピングモータからなるY軸駆動モータ16(図3参
照)を駆動源とするY軸方向移動機構17とから構成さ
れている。これにより、前記複数個の刺繍枠13(加工
布)が移動機構により一体的に移動されるようになって
いる。
【0018】以上の各機構は、図3に示す制御装置18
によって制御され、この制御装置18は、周知のCPU
19,ROM20,RAM21及びそれらを相互に接続
するバス22等からなるマイクロコンピュータを主体と
して構成されたものであり、更に前記バス22には入力
インタフェース23及び出力インタフェース24が接続
されている。
【0019】図3に示すように、前記出力インタフェー
ス24には、前記主軸モータ6,X軸駆動モータ14,
Y軸駆動モータ16,色換えモータ8及び糸切りモータ
9を夫々駆動するためのモータ駆動回路25,26,2
7,28及び29が接続されていると共に、CRTディ
スプレイ等の表示装置30を駆動するための表示装置駆
動回路31が接続されている。更に、前記出力インタフ
ェース24には、前記複数個のアクチュエータ7を動作
させるためのアクチュエータ駆動回路32(各々のアク
チュエータ駆動回路32には、前記ミシン本体1の並び
に対応したNoと同様に32−1,32−2,・・・,
32−12と番号が付されている)が接続されている。
ミシンモータ6、アクチュエータ7、アクチュエータ駆
動回路32などが、本発明のミシン頭部駆動手段であ
る。
【0020】また、前記入力インタフェース23には、
前記糸切れセンサ10の他に、刺繍データ等を読込むた
めのフロッピーディスクドライブからなる外部記憶装置
33や、オペレータが各種の入力操作を行うためのキー
ボード34等が接続されている。更に、この制御装置1
8は、任意の糸切れセンサ10に対して、糸切れ検出信
号を受信可能なイネーブル状態と、糸切れ検出信号を受
信不可能なディスネーブル状態とに切り換わる。刺繍デ
ータは、一針毎の針落ち位置(一針毎の移動枠12のX
軸,Y軸方向移動量)を指示するステッチデータに、糸
換えの実行を指示する糸換えデータを含んでおり、例え
ばフロッピーディスクに記憶されて与えられるようにな
っている。尚、この刺繍データうち縫製に用いられる所
望のもは、縫製作業前に予め、オペレータがキーボード
34を操作することにより外部記憶装置33から選択可
能である。
【0021】このように制御装置18は、ROM20に
記憶された制御プログラムや、RAM21に読込まれた
刺繍データ等に基づいて、主軸モータ6、X軸駆動モー
タ14、Y軸駆動モータ16,色換えモータ8及び糸切
りモータ9を制御し、刺繍枠13に保持された複数の加
工布に対する刺繍形成動作を同時に実行すると共に、駆
動すべき針棒4を切換える針棒切換え動作を自動的に実
行するようになっている。この針棒切換え動作は、上下
動していた針棒4の動作を停止し、糸切断装置による糸
切り作業を行った後、色換えモータ8により新たな針棒
4を伝達機構に連結させることにより行われる。
【0022】さて、制御装置18は、そのソフトウエア
構成により、刺繍形成動作の実行時に、前記糸切れセン
サ10が糸切れの発生を検出すると、アクチュエータ7
を動作させて糸切れしたミシン頭部3の駆動を停止する
と共に、その糸切れが刺繍データ中のどの位置すなわち
針数何針目にて発生したかを、前記RAM21に記憶す
る。従って、制御装置18が本発明の制御手段として機
能する。
【0023】RAM21には、図5に示すように、針数
を数えるためのカウント値Cが記憶されるカウントエリ
ア21a、刺繍データが読込まれるステッチデータエリ
ア21b、何番のミシン頭部3を停止させたかを記憶す
る頭部情報エリア21c、ミシン頭部3の停止させられ
たときのカウント値Cである停止カウント値CLを記憶
するカウント値情報エリア21dなどが、作業領域と共
に設けられている。
【0024】更に、RAM21には、ミシン頭部3で、
各々の主軸と伝達機構とを連結或は、切り離すか否かを
表す開始フラグG(図略)や、糸切れが発生しているか
否かを表す糸切れフラグB(図略)がある。この開始フ
ラグGが「1」にセットされている場合、ミシン頭部3
において、主軸と伝達機構とは連結されている、即ち、
そのミシン頭部3は縫製可能な状態にある。一方、開始
フラグGが「0」にリセットされている場合、ミシン頭
部3において、主軸と伝達機構とは切り離されている、
即ち、そのミシン頭部3は縫製不可能な状態にある。ま
た、糸切れフラグBが「1」にセットされている場合、
どこかのミシン頭部3において、糸切れが発生してい
る。一方、糸切れフラグBが「0」にリセットされてい
る場合、どのミシン頭部3においても、糸切れが発生し
ていない。
【0025】そして、本実施例では、制御装置18は、
そのソフトウエア構成により、針棒切換え動作の実行時
に、糸切れして停止されているミシン頭部3が存在する
場合には、刺繍領域が変わるときに行われる走り縫いの
縫目など、縫製終了後、他の縫目の糸の下側に位置し
て、他の縫目の糸によって覆われてしまう縫目、即ち、
ミシン頭部3を停止させたときに生じる縫目の乱れが隠
され、ミシン頭部3を停止させても刺繍品質に悪影響を
与えない縫目を形成しているところで、糸切れしていな
い他のミシン頭部3の駆動が一時停止される。そして、
このようにして全ミシン頭部3の一時停止中に、オペレ
ータによる切れた糸の補修作業を待って、その後刺繍形
成動作が中断していた加工布に対する糸切れ発生から一
時停止時までの刺繍形成動作を実行し、その刺繍形成動
作が終了した後、糸切れしていない他のミシン頭部3も
駆動させて、一時停止時からの全ミシン頭部3による刺
繍形成動作が続行されるようになっている。
【0026】次に、上記のように構成された多頭形刺繍
ミシンの動作について、図6乃至図8を参照しながら述
べる。尚、図6乃至図8のフローチャートは、縫製作業
の処理の手順を示すものである。
【0027】まず、図6において、ミシン本体1の電源
が投入されると、初期設定処理がなされる(S10)。
その初期設定処理は、図7に示すように、まず、選択さ
れた所望の刺繍データがRAM21に読込まれ(S1
1)、総針数Nに刺繍データによる総針数(総ステッチ
数)が設定される(S12)。
【0028】次に、刺繍データの表すそれぞれの線分
(糸)が、縫製終了後に他の線分(糸)の下側に位置す
る線分であるか否かを判定し、更に、それぞれの刺繍デ
ータについて、縫製終了後に他の縫目の糸の下側に位置
するか否かを表す上下データが、RAM21に追加記憶
される(S13)。具体的には、縫製順に針落ち点を結
んで線分を仮想すると共に順次番号を付し、その線分同
士が線分の端部以外で共有点を有するか否かに基づい
て、その線分同士が重なるか否かを判定し、更に、線分
同士が重なる場合には、その重なった線分のうち、縫製
の順番の早い方の線分が、縫製終了後、他方の線分
(糸)の下側に位置する線分であり、他方の線分が、縫
製終了後、早い方の線分(糸)の上側にくる線分である
か否かを判定していくのである。
【0029】そして、針数を数えるためのカウント値C
及び停止フラグBが「0」にリセットされる(S14,
S15)。更に、各ミシン頭部3を停止させたときの停
止カウント値CLが「−1」にセットされ(S16)、
初期設定処理が終了する。
【0030】次に、オペレータが移動枠12に対して加
工布を保持した刺繍枠13をセットした上で、スタート
キーが押されると(S20:YES)、刺繍形成動作が
開始されると、全てのミシン頭部3で、開始フラグGが
「1」にセットされ、全てのミシン頭部3が縫製可能な
状態になる(S30)。
【0031】以下、現在のカウント値Cが「100」で
ある時に、どこかのミシン頭部3で糸切れしが発生し、
糸切れしたミシン頭部3が停止させられた後、糸切れし
ていないミシン頭部3だけで縫製が継続して行われ、更
に、カウント値Cが「201」である時に、全ミシン頭
部3が停止され、再び、全ミシン頭部3による縫製が再
開される場合について説明する。尚、カウント値Cが
「99」及び「100」に対応する刺繍データの形成す
る縫目は、縫製終了後、他の縫目の糸の下側に位置しな
い縫目であり、カウント値Cが「200」及び「20
1」に対応する刺繍データの形成する縫目は、縫製終了
後、他の縫目の糸の下側に位置する縫目である。また、
カウント値C(=100)までは、糸切れが発生してい
ないものとする。
【0032】先ず、糸切れフラグBがリセット(B=
0)されているか否か、即ち、糸切れがどのミシン頭部
3でも生じていないか否かが判定される(S40)。糸
切れフラグBがリセットされている場合、即ち、糸切れ
がどのミシン頭部3でも生じていない場合(S40:Y
ES)、RAM21のカウント情報エリア21dが検索
されて、現在のカウント値CがRAM21に記憶されて
いる停止カウント値CL(=−1)よりも1つ小さい数
値CL−1(=−2)と等しいか否かが判定される(S
50)。これにより、停止されているミシン頭部3の再
作動のタイミングが測られている。このとき、糸切れは
まだ検出されていないので(S40及びS50:N
O)、そのカウント値C番目の縫製動作が行われる(S
60)。
【0033】糸切れセンサ10の検出信号に基づいて糸
切れしたか否か、即ち、停止すべきミシン頭部3がある
か否かが判定される(S70)。停止されるミシン頭部
3がない場合(S70:NO)、次の縫製のために針数
のカウント値Cが1だけインクリメントされる(S8
0)。続いて、針数のカウント値Cが設定した総針数N
を越えたか否か、即ち、縫製を終了すべきか否かが判定
される(S90)。現在のカウント値Cが総針数Nを越
えた場合、縫製が終了し、カウント値Cが総針数Nを越
えない場合、縫製のための処理が繰り返えされる。
【0034】そのように、縫製のための処理が繰り返し
され、カウント値Cが「100」に達し、その縫製動作
が行われた後に、糸切れセンサ10の検出信号に基づい
て停止すべきミシン頭部3があることが判定されると
(S70:YES)、その糸切れした該ミシン頭部3だ
けの開始フラグGがリセット(=0)されて、該ミシン
頭部3だけが停止される(S71)。続いて、どのミシ
ン頭部3が停止されたかということと、現在のカウント
値C(=100:停止カウント値CL)とがRAM21
に記憶され、どのミシン頭部3がどこまで縫製を完成し
ているかが記憶される(S72)。次に、糸切れフラグ
Bが「1」にセットされ、糸切れしていることが記憶さ
れる(S73)。更に、停止されている該ミシン頭部3
の糸切れセンサ10からの検出信号に対して、制御装置
18はディスネーブル状態に設定され、同一の糸切れセ
ンサ10からの、糸切れしたことを表す検出信号が繰り
返し受信されないようになる(S74)。
【0035】次に、カウント値Cは「100」のまま
で、糸切れフラグBが「1」にセットされいることによ
り、糸切れが発生していることが判定され(S40:N
O)、続いて、現在のカウント値C(=100)よりも
1つ小さいカウント値C−1(=99)の刺繍データ
が、縫製終了後、他の縫目の糸の下側に位置する縫目の
刺繍データであるか否か、即ち、現在のカウント値C
(=100)で、全ミシン頭部3を停止させても、刺繍
の品質を低下させることがないか否かが判定される(S
400)。現在のカウント値C(=100)で、全ミシ
ン頭部3が停止されると刺繍の品質を低下させると判定
され(S400:NO)、次に、現在のカウント値C
(=100)が糸切れした時の停止カウント値CL(=
100)であるか否か、即ち、1だけインクリメントが
行われたか否かが判定される(S401)。未だ、1だ
けインクリメントが行われていないので(S401:Y
ES)、現在のカウント値C(=100)が1だけイン
クリメントされ(S402)、続いて、前記S50,S
60,S70,S80,S90の処理が繰り返され、糸
切れしていない他のミシン頭部3だけによる縫製が継続
して行われる。
【0036】もし、現在のカウント値C(=100)よ
りも1つ小さいカウント値C−1(=99)の刺繍デー
タが、縫製終了後、他の縫目の糸の下側に位置する縫目
の刺繍データである、即ち、現在のカウント値C(=1
00)で、全ミシン頭部3を停止させても、刺繍の品質
を低下させることがないと判定される場合(S400:
YES)、次に、全ミシン頭部3を停止させると共に、
縫製再開のための記憶作業を行なうサブルーチン(S5
00)が実行される。
【0037】縫製が進んでいき、カウント値Cが「20
1」に達すると(S80,S90:NO)、続いて、糸
切れしていることが判定され(S40:YES)、現在
のカウント値C(=201)よりも1つ小さい数値C−
1(=201−1=200)の刺繍データが、縫製終了
後、他の縫目の糸の下側に位置する縫目の刺繍データで
ある、即ち、現在のカウント値C(=201)で、全ミ
シン頭部3が停止されても、刺繍の品質を低下させるこ
とがないと判定されると(S400:YES)、糸切れ
を生じていない正常な他の全ミシン頭部3が停止さら
れ、糸切れを生じているミシン頭部3の補修が可能とな
る(S503)。続いて、どの正常なミシン頭部3が停
止されたかということと、現在のカウント値C(=20
1)よりも1つ小さい数値C−1(=200)が停止カ
ウント値CLとしてRAM21に記憶され、正常な全ミ
シン頭部3がどこまで縫製を完成しているかが記憶され
る(S504)。
【0038】次に、糸切れを発生したミシン頭部3の補
修が行われた上で、補修が完了したことを表す再スター
トキーが押されると(S506:YES)、現在のカウ
ント値CがRAM21に記憶されている停止カウント値
CLのうちで、最小の停止カウント値CLm(=10
0)よりも更に1つ小さいの数値CLm−1(=99)
に変更され、即ち、現在のカウント値Cが糸切れしたと
きよりも1つ小さい数値に戻される(S507)。糸切
れフラグBがリセット(B=0)され、更に、現在のカ
ウント値C(=99)で糸切れが生じていないことが記
憶される(S508)。
【0039】そして、この変更された現在のカウント値
C(=99)は、RAM21に記憶されている停止カウ
ント値CL(=100)よりも1つ小さい数値CL−1
(=100−1=99)と等しいと判定され(S50:
YES)、続いて、その停止カウント値CL(=10
0)で停止された該ミシン頭部3の開始フラグGが
「1」にセットされ、停止されていた該ミシン頭部3が
縫製可能になる(S51)。次に、この停止カウント値
CL(=100)においての記憶内容がリセットされ
(S52)、更に、ディスネーブル状態にされている該
ミシン頭部3の糸切れセンサ10からの検出信号に対し
て、制御装置18はイネーブル状態に設定され、再びそ
の糸切れセンサ10からの検出信号が受信可能となる
(S53)。その再作動されたミシン頭部3だけが現在
のカウント値C(=99)からの縫製を順次行っていく
(S60)。
【0040】再び、現在のカウント値Cが「199」に
達すると、現在のカウント値C(=199)は、RAM
21に記憶されている停止カウント値CL(=200)
の1つ小さい数値CL−1と等しいと判定され(S5
0:YES)、続いて、その停止カウント値CL(=2
00)で停止されていた正常なミシン頭部3の開始フラ
グGが「1」にセットされ、全ミシン頭部3による縫製
が開始可能になる(S51)。更に、この停止カウント
値CL(=200)においての記憶内容がリセットされ
(S52)、更に、ディスネーブル状態にされている該
ミシン頭部3の糸切れセンサ10からの検出信号に対し
て、制御装置18はイネーブル状態に設定され、再びそ
の糸切れセンサ10からの検出信号が受信可能となる
(S53)。そして、現在のカウント値C(=199)
における全ミシン頭部3による縫製が再開される(S6
0)。
【0041】尚、S50及びS507の処理で、1つ小
さい数値(−1)としているのは、糸切れが補修されあ
とで、ミシン頭部3が停止された後でゆるむと思われる
99・100番目或は、199・200番目の縫目を2
度縫うことにより、糸のほつれを防止するためである。
【0042】このように本実施例によれば、複数個のミ
シン頭部3のうちいずれかが糸切れしたときに、糸切れ
したミシン頭部3だけを停止させ、他のミシン頭部3に
ついては、他の縫目の糸の下側に位置する縫目を縫製し
たときまで刺繍形成動作を続行するようにした。従っ
て、糸切れの検出に伴って全ミシン頭部3が停止される
ものにくらべて、ミシン頭部3が停止させられたときに
生じる糸調子の乱れ部分が、縫製終了後、他の縫目の糸
によって覆われるので、刺繍の品質低下を極力防止する
ことができる。また、糸切れしたミシン頭部3だけを停
止させ、糸切れしていないミシン頭部3については最後
まで刺繍形成動作を続行し、次回の縫製作業において再
縫製作業を行うものと比較して、糸切れしたミシン頭部
3を停止させている時間を短縮することが可能なので、
作業効率を良好とすることができる。
【0043】尚、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施することができる。上記実施例において
は、縫製終了後、他の縫目の糸の下側になる縫目を形成
したときに、糸切れしたミシン頭部3を糸切れ補修のた
めに全ミシン頭部3が停止されていたのを、糸の色替え
等のために行われる糸切り動作時にも、全ミシン頭部3
が停止されるようにすれば、糸切れしたミシン頭部3を
補修する頻度が増して、糸切れしたミシン頭部3が停止
させられている時間が短縮できるので、更に作業効率が
向上する。
【0044】また、前記実施例のように、全ミシン頭部
3を停止させるタイミングは、縫製終了後、他の縫目の
糸の下側になる縫目を縫製する時に限らず、後から加工
布につけられる布、アップリケ、バッチの付属品等の下
側になる縫目を縫製する時であっても、その縫目は刺繍
の表面に現れないので、刺繍の品質になんら悪影響を与
えず、その時に全ミシン頭部3を停止させても構わな
い。更に、縫製の直前に、縫製データ毎に他の縫目の下
側になるか否かのデータを刺繍データに追加させて行っ
たが、刺繍データ作成時の段階で予め下側になるか否か
のデータを与えるようにしても良い。
【0045】正常なミシン頭部3を停止させても、刺繍
の品質を低下させるか否かを判定するために、縫製デー
タ毎に他の縫目の糸の下側になるか否かを表すデータを
新たに作成追加していたが、他の方法であっても良い。
例えば、単に針落ち点を移動させるために縫われる走り
縫いの縫目の長さが一般的に刺繍縫い時の縫目よりも長
いので、刺繍枠13と縫針との相対移動量が一定値以上
ある、即ち縫目が一定値よりも長い場合、縫目が走り縫
いの縫目と判定可能である。よって、このように縫目の
長さに応じて全ミシン頭部3を停止させる方法であれ
ば、前記実施例と比べて、データ数が減るのでメモリが
少なくてすむと共に、絶対値を比較するだけで、縫目が
走り縫いであるか否かの判定が容易に可能である。
【0046】また、ミシンモータ6による動力を各ミシ
ン頭部3のアクチュエータ7によって、各伝達機構を連
結及び切り離しているが、各ミシン頭部3に電動モータ
及びその駆動回路を設けて、制御装置18からの信号に
よりミシン頭部3を作動させても良い。この場合の方
が、停止させていたミシン頭部3の応答性が向上して、
停止させていたミシン頭部3とすでに作動しているミシ
ン頭部3との同期がとり易い。
【0047】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の多頭式刺繍ミシンによれば、糸切れしたときには、糸
切れしたミシン頭部だけを停止させ、糸切れしていない
他のミシン頭部については、縫製終了後、下側になる部
分の縫目を縫製していると判定されるまで刺繍形成動作
を続行すると共に、その判定時に糸切れしていない他の
ミシン頭部を停止させており、糸切れの発生に伴うミシ
ン頭部の停止が不可避である事情があっても、ミシン頭
部を停止させたときの縫目は下側にあり、ミシン頭部に
伴う糸の乱れ部分が何かによって覆われるので、糸切れ
の発生に伴う刺繍の品質低下が極力防止される。また、
この停止中に、糸切れしたミシン頭部に対する補修作業
を実行しているので、作業効率の低下を極力抑えること
ができるという優れた実用的効果を奏する。
【0048】また、請求項2に記載の多頭式刺繍ミシン
によれば、ミシン頭部を停止させたときの縫目は他の縫
目の糸の下側にあり、ミシン頭部に伴う糸の乱れ部分が
他の縫目の糸によって覆われるので、糸切れの発生に伴
う刺繍の品質低下が極力防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図である。
【図2】全体の外観を示す斜視図である。
【図3】電気的構成を示すブロック図である。
【図4】移動枠を示す平面図である。
【図5】RAMの内容を概念的に示す図である。
【図6】縫製作業における処理手順を示すフローチャー
トである。
【図7】初期設定の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図8】全頭部停止の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 ミシン本体 3 ミシン頭部 6 主軸モータ 7 アクチュエータ 10 糸切れセンサ 18 制御装置 19 CPU 20 ROM 21 RAM 33 外部記憶装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫針を備える複数のミシン頭部と、 そのミシン頭部を駆動させるミシン頭部駆動手段と、 糸切れを検出する糸切れ検出手段と、 縫目が、縫製終了後、下側になる部分であるか否かを判
    定する縫製判定手段と、 前記糸切れが検出され、且つ、前記縫目が、縫製終了
    後、下側になる部分であると判定されるときに、全ての
    ミシン頭部を停止させるように前記ミシン頭部駆動手段
    を制御する制御手段とを有することを特徴とする多頭式
    刺繍ミシン。
  2. 【請求項2】 前記縫目が、縫製終了後、他の縫目の糸
    の下側であることを判定する縫製判定手段を有すること
    を特徴とする請求項1記載の多頭式刺繍ミシン。
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