JP4150262B2 - 部品認識方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品認識方法及び装置、更に詳細には、撮像された部品の画像を処理し、その画像処理により検出される部品の端子に基づいて部品中心、部品傾きなど部品の姿勢を認識する部品認識方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、部品実装機においてプリント基板に電子部品(以下単に部品という)を精度良く搭載するために、吸着ノズルにより吸着された部品をプリント基板に搭載する前にCCDカメラなどの撮像装置により部品を撮像して認識し、吸着時の吸着姿勢、すなわち吸着ずれ(吸着位置と部品中心位置のずれ、吸着角度のずれ)を計算しそれを補正することにより正確に部品をプリント基板に搭載している。
【0003】
部品を撮像してその吸着姿勢を認識する場合、部品には各辺にリード端子が存在するので、特許文献1のように、リード端子の存在する辺毎に端子の検出を行い、その検出結果に基づいて部品認識を行い、吸着ずれを演算している。また、検出結果から端子以外のモノを削除する処理や、不良端子の検出などの検査も各辺毎に行って検出精度を高めている。
【0004】
【特許文献1】
特開平6―223185号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のリード認識方法での検出リード検査は、辺単位でのみ行うために、検査できる項目が限られていた。特に検出結果の中からリード端子以外のモノを削除する処理としては、同一直線上にない端子を削除する処理と、両端のピッチが異常な場合に端のリードを削除する処理だけだった。そのためリード以外のものが同一直線上にリードピッチと同間隔で存在した場合、1辺の検出結果だけではリード端子かそうでないのかを判断することは不可能であった。従って、部品のコーナー部に様々な形状のセンタリングに関係のない端子が存在しているQFN等の部品は、従来の方法では認識が安定しないという問題点があった。
【0006】
従って、本発明は、部品コーナーにセンタリングに関係のない端子を有する部品に対する認識精度を向上させることが可能な部品認識方法及び装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、撮像された部品の画像を処理し、その画像処理により検出される部品の端子に基づいて部品の姿勢を認識する部品認識方法において、撮像された部品の画像を処理してコーナー座標とリード端子を取得し、前記取得したコーナー座標に基づき対角線上に沿って画像をスキャンし、このスキャンによりコーナー端子を検出し、指定部品に対して部品認識が行われたかどうかの異部品検査を行い、コーナー端子が存在するかどうかを判定し、異部品の場合はそのコーナー端子位置を保存し、コーナー端子が存在すると判定された場合に画像上からコーナー端子を削除し、画像上からコーナー端子を削除した後のリード端子に対しリード検査を行い、検査後のリード端子に基づいて部品の姿勢を認識する構成を採用している。
【0008】
また、本発明では、撮像された部品の画像を処理し、その画像処理により検出される部品の端子に基づいて部品の姿勢を認識する部品認識装置において、撮像された部品の画像を処理しコーナー座標とリード端子を取得する手段を有する画像処理装置と、前記画像処理から求められるコーナー座標に基づき対角線上に沿って画像をスキャンする手段と、該スキャンによりコーナー端子を検出する手段と、指定部品に対して部品認識が行われたかどうかの異部品検査を行う手段と、異部品の場合はそのコーナー端子位置を保存する手段と、コーナー端子が存在すると判定されたときに画像上でコーナー端子を削除する手段と、画像上でコーナー端子を削除した後のリード端子に対しリード検査を行う手段と、検査後のリード端子に基づいて部品中心とその傾きを演算する手段とを有する構成も採用している。
【0009】
このような構成では、センタリングに関係のない部品認識に不要なコーナー端子を削除して部品認識が行われるので、部品認識精度を高めることができ、部品搭載精度を向上させることができる。
【0010】
コーナー端子の削除は、コーナー座標からの端子距離に基づきコーナー端子が存在するかどうかを判定して行うことができる。部品種類によりコーナー端子が隣接する端子と近接している場合には、コーナー端子を認識できない場合があるので、コーナー座標から求められる対角線上に沿って画像をスキャンし、このスキャンによりコーナー端子を検出する。このように検出されたコーナー端子は塗りつぶすことにより画像から削除される。
【0011】
このように端子の塗りつぶし処理を行うと、検出したくない端子を画像上から削除できるため、不要な端子自体を検出しないで済むだけでなく、周囲の端子の検出に影響を与えることもなくなり、必要端子だけを正確に検出することができ、正確な部品認識を行うことが可能となる。
【0012】
また、対角線スキャンによりコーナー端子を確実に検出することができるので、異部品検査、すなわち、指定された部品に対して部品認識が行われたかどうかの検査を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づき本発明を詳細に説明する。
【0014】
<部品実装装置と画像処理装置の構成>
図1は、本発明が適用される部品実装装置(部品実装機)の制御構成を示すブロック図であり、部品実装装置は、部品供給装置(不図示)から供給される部品(電子部品)20を吸着する吸着ノズル3aを備えたヘッド部3を有している。このヘッド部3はCPUで構成されるコントローラ10により駆動されるX軸モータ11、Y軸モータ12により駆動されてXY軸方向に移動可能に構成される。またヘッド部3は、部品吸着並びに部品搭載時にZ軸モータ13によってZ軸方向に駆動されて昇降し、また吸着ノズル3aはθ軸モータ14によってノズル軸を中心に回転できるように構成される。
【0015】
また、部品実装装置には、部品20を撮像するCCDカメラのようなレンズ5aを備えた撮像装置5が配置され、ヘッド部3は、部品吸着後撮像装置5に移動して、照明装置15により照明された部品20が撮像装置5により撮像される。部品の撮影画像は、CPU7a、画像メモリ7b、A/D変換器7c、部品データメモリ7dを備えた画像処理装置7に入力される。画像処理装置7は、設定された領域の画像を取り込んで公知のアルゴリズムにより処理して部品の吸着姿勢を認識し、部品中心と吸着中心の位置ずれ、また吸着角度ずれを演算する。コントローラ10は、X軸、Y軸、θ軸モータ11、12、14を駆動するときこの位置ずれを補正し、搬送されてくる基板(不図示)に部品20を搭載する。
【0016】
また、部品実装装置には、部品データを入力するためのキーボード21、マウス22などの入力装置が設けられ、生成された部品データが、ハードディスク、フラッシュメモリなどで構成される記憶装置23や画像認識装置7内の部品データメモリ7dに格納できるようになっている。部品データは、このように入力装置を介さず、部品実装装置に接続されたホストコンピュータ(不図示)から供給されるものを記憶装置23や部品データメモリ7dに格納しておくようにしてもよい。また、モニタ(表示器)24が設けられ、この画面には、部品データ、演算データや撮像装置5で撮像した部品画像が表示できるようになっている。
【0017】
図2には、吸着ノズル3aに吸着された部品20aが、照明装置15により照明され、撮像装置5により撮像される状態が図示されている。CPU7aからの制御線7dにより撮像装置5は、設定された領域の画像を撮像する。撮像された画像は、信号線7eを介して画像処理装置7に入力され、A/D変換器7cを介してデジタル信号に変換された後、画像メモリ7bに格納され、画像処理されて部品の姿勢が認識される。また、処理される画像はモニタ24に表示させることができる。
【0018】
<部品認識の流れ>
図3には、例えば部品をQFN部品としたときの部品姿勢を認識して吸着ずれを演算する流れが図示されている。
【0019】
まず、QFN部品には、図4に示すように、種々のタイプがあるので、コーナー端子の形状によるタイプ分けを行い、コーナー端子の形状によりタイプ0〜タイプ3などのように分類する。今後、それ以外のコーナー端子形状の部品がでてきた場合は、タイプ種別を増設することで対応する。また、以下の個々の説明では、その説明に適した部品種類(タイプ、端子数、外形)について説明が行われる。
【0020】
部品は、部品の縦/横寸法とコーナー端子の存在する位置とそこに存在するコーナー端子形状、そして4辺それぞれの端子情報を記述したデータで表現される。端子情報とは、端子本数・ピッチ・端子長・端子幅・欠け情報・端子曲がり判定率などである。以上の表現方法を用いて、コーナー端子の存在する位置とその形状や、各辺の端子情報が、キーボード21など入力装置を用いて入力されるか、あるいはホストコンピュータから取得されて、部品データとしてあらかじめ画像処理装置7内の部品データメモリ7dに送信され、部品識別番号(ID)毎に管理される。
【0021】
認識実行時には、吸着された部品が撮像装置5で撮像されて、その画像が画像メモリ7bに格納されるとともに、その部品のID番号が指定され、部品データメモリ7dからその部品に係わる部品データが読み出され、図3に図示した認識処理が開始される。
【0022】
まず、ステップS1で、画像の外側から内側に向かってスキャンを行い、部品の外接点を検出し、この結果から部品の大まかな位置を示す外接ウィンドウWを設定する。続いて、辺毎にリード列ウィンドウW1〜W4をかけ(ステップS2)、リードの存在する領域に検査領域を設定する。そして、4辺それぞれについて、リード列ウィンドウ内にDOGフィルタ(Marr&PosioのDifference−Of−Gaussianフィルタ)をかけてリード端子のエッジを検出し、それを用いてリード先端(図で「+」印)の座標を検出する(ステップS3、S4)。このとき、検出本数が指定本数よりも少なければ、その時点で本数過少エラーとして認識処理を終了する。
【0023】
続いて、検出したリード先端座標から、リード先端を結んだリード列直線を求める。図5(A)に図示したように、検出した全てのリードを用いて直線を求めると、コーナー端子や他辺のリードを検出した場合にズレた直線H’になってしまう。そこで正確なリード列直線を得るために、検出したリード列座標の中から同一直線上にない点を削除する。
【0024】
その方法が、図6に図示されており、まず、図6(A)に示したように、検出リード列を左右2つのグループG1、G2に分け、各グループで、リード長手方向座標(yとする)のヒストグラムを作成する。そして、各グループで、求めたヒストグラムから中間値を求め、y座標に中間値を持つ検出端子を抜き出す。例えば、グループG1では中間値をy4、グループG2では中間値をy2として、それぞれの中間値をとるすべての点を求める。この求めた点が図6(B)で「+」で示されており、続いて図6(C)に示したように、この抜き出した端子の平均値を求め、その平均値を有する2点R1、R2を定めて、図6(D)に示したように、2点R1、R2を通る直線を基準直線Rとする。次に、図6(E)に示したように、基準直線Rから一定以上の距離が離れている検出端子R3は削除する。
【0025】
このように、同一直線上にない点を削除した後、図5(B)に示したように、残りの検出端子の座標Rnに関して最小二乗直線を求め、この直線をリード列直線Hとする。
【0026】
続いて、このリード列直線を各辺で求め、各リード列直線の交点を部品コーナー座標C1〜C4として取得する。これが、図3のステップS5に対応する。
【0027】
部品角に様々な形状の端子が存在し、このようなコーナー端子L1〜L4はセンタリング(位置決め)には不要なため、部品角にコーナー端子が検出された場合には、以下で詳細に説明するように、コーナー座標C1〜C4を基準にコーナー端子の削除処理を行う(ステップS6)。
【0028】
このコーナー端子の削除方法は、図4に示した部品のタイプごとあるいは端子形状ごとに異なるので、後述するように、タイプごとに異なった削除処理となる。例えば、図7(A)に示したようなタイプ3に属する部品で、コーナー端子L10と隣接するリード端子L11の先端部分が近すぎる場合、DOGフィルタをかけてリードエッジを検出しようとするときに2つの端子が1つになって検出されてしまい、図7(B)に示したように、2つの端子L10、L11に対してリード先端E10が検出されてしまう恐れがある。この場合は、コーナー端子L10が存在することでリード端子の検出に影響を与えてしまう。これに対し、図7(C)に示したようなタイプ1に属する部品の場合には、コーナー端子L20と隣接するリード端子L21の先端がある程度の距離がある場合は、DOGフィルタをかけても2つの端子が1つになって検出されることはない。図7(D)に示したように、それぞれリード先端E20、E21、.....が検出され、コーナー端子L20が存在してもリード端子の検出に影響はない。
【0029】
従って、タイプ1、2のように、コーナー端子がリード端子の検出に影響を与えない形状の場合は、コーナーからの距離を見て検出結果にコーナー端子が含まれているかどうかを判断する。コーナー端子は部品のコーナー部に存在するため、最もコーナーから近い端子がコーナーから所定の距離内に存在する場合はコーナー端子だと判断する。コーナー端子はセンタリングには不要なため、コーナー端子と判断した時は検出結果から削除する。該当する端子がない場合は削除を行わない。端子削除終了後、コーナー座標より2本の対角線を取得し、その対角線上をスキャンし、コーナー端子の有無をチェックする。部品データ入力時、部品タイプの種類や位置を誤入力すると、スキャンによる端子検出との相違が生じ、異部品検査を行うことができる。例えば、部品データ上からはコーナー端子が存在するはずのコーナーに対してコーナー端子を見つけられなかった場合は、異部品に対して部品認識が行われており、このような場合は、エラー終了する。
【0030】
一方、コーナー端子がリード端子の検出に影響を与えるタイプ3のような形状の場合は、まず対角線スキャンを行い、コーナー端子を検出する。そのコーナー端子の輪郭を検出して、処理画像からそのコーナー端子を塗りつぶしてコーナー端子を削除する。これを4コーナーそれぞれに行い、コーナー端子のない画像を作り出して、その画像に基づいて再度リード検出を行う。
【0031】
なお、ステップS6で行われるコーナー端子削除処理並びに異部品検査は、後でタイプごとに詳細に説明する。
【0032】
このように、コーナー端子削除処理並びに異部品検査を行った後、検出されている残りのリード端子に対して不良端子が存在するかなどのリード検査を各辺に対して行い(ステップS7、S8)、正常であれば、そのリード端子に基づいて部品の中心と傾きを算出する(ステップS9)。
【0033】
<対角線スキャンによるコーナー端子の検出>
上述したように、異部品であるかどうかの検査並びにタイプの種類によりコーナー端子を塗りつぶして画像処理をする必要があるので、以下に、対角線スキャンによるコーナー端子の検出を説明する。
【0034】
まず、コーナー端子を検出するための二値化しきい値を設定する。これは、図8に示したように、各辺のリード列直線H”上の点とその近傍の点をサンプリングしてサンプル点とし、サンプル点の濃度ヒストグラムを作成して、判別分析法を用いて各辺の二値化しきい値を求める。判別分析法は、濃度値の集合をしきい値tで2つのクラス(t以上とt未満)に分割したと仮定したとき、2つのクラス間の分離が最もよくなるようにパラメータtを決めるという考え方に基づいた一般的なしきい値選択法である。例えば、左上コーナー用しきい値は、そのコーナーを作る2辺、すなわち上辺と左辺に対して求められたしきい値の平均値とする。
【0035】
続いて、部品画像を図9に示した流れに沿って処理しコーナー端子が存在するかどうかを検査する。
【0036】
まず、部品画像のコーナー座標を取得しているので(図3のステップS5)、対角のコーナー間を結んだ対角線を取得し(ステップS11)、端子を検出するためのスキャンの方向と範囲を設定する(ステップS12)。スキャン方向は、図10(A)に示したように、検出感度を高めるために対角線の傾きとコーナー位置により異なるようにする。スキャン範囲は、コーナー座標前後にコーナー間距離の1/4の長さをとった範囲M1とM2を定め、スキャン開始点m1と終了点m2を設定する。
【0037】
このようにスキャンの方向とスキャン開始点と終了点を設定したらスキャンを開始する(ステップS13)。図10(C)に示したように、対角線の傾きが45°より緩やかな場合は、スキャン開始点から終了点まで対角線上の点と上下の点をスキャンし(y方向スキャン)、対角線の傾きが45°より急な場合は、対角線上の点と左右の点をx軸方向にスキャンする。
【0038】
ステップS14では、スキャン結果を判定する。コーナー端子用の2値化しきい値以上の点が検出できた時点で対角線スキャンは終了し、端子輪郭を取得するステップS15に進む。逆に、スキャン終了点までスキャンを行っても2値化しきい値以上の点が見つからなかった場合は、コーナー端子なしとする。
【0039】
ステップS14で端子が検出された場合は、検出点から輪郭を検出していく(ステップS15)。この輪郭を取得する状態が図11に図示されている。図11(A)において、Q1は対角線スキャンで検出された点で、その検出点Q1を除く周囲の8近傍を数字の順序で調査していく。Q2でしきい値以上となり輪郭が検出されるので、これを次の輪郭点とする。続いて、図11(B)に示したように、Q2を中心に8近傍の調査を開始し、同様な処理を最初のスタート点に戻るまで繰り返す。なお、8近傍の調査方向は、対角線スキャンの方向により決定するようにする。
【0040】
このようにして検出した輪郭点が図11(C)に図示されており、その情報は検出した順に配列へ格納していく。続いて、ステップS16、S17において、この輪郭点配列からX方向のエッジペア座標、y方向のエッジペア座標をそれぞれ求める(図11(D)、(E))。また、ステップS18において、このエッジペア座標から検出端子の重心Xg、Ygを求める(図11(F)、(G))。この重心の演算は、下記の式に従って求められる。
【0041】
Lsum(y)=Edge2(y)−Edge1(y)+1
Ladr_sum(y)=Lsum(y)×(Edge1(y)+Edge2(y))/2
SUM=ΣLsum(y)
Ymom=Σ(Lsum(y)×y)
Xmom=ΣLadr_sum(y)
Xg=Ymom/Sum
Yg=Xmom/Sum
求めた検出端子の重心が、対角線付近に存在する場合は、検出した端子はコーナー端子と見なせる。逆に、重心が対角線から離れている場合は、誤ってリード端子を検出した可能性もありコーナー端子なしと見なす。
【0042】
このような対角線スキャンによるコーナー端子の検出は、以下で説明するように、異部品検査やタイプ種類に応じて行われるコーナー端子の塗りつぶしに利用することができる。
【0043】
<コーナー端子削除と異部品検査>
ここで、図3のステップS6で行われるコーナー端子削除と異部品検査の詳細を説明する。この処理は、上述したように、図4に示したような部品タイプにより異なるので、タイプごとに行われる。
【0044】
タイプ0の部品は、コーナー端子が存在しないのでコーナー端子削除処理は行わない。しかし、異部品検査のために、上述した対角線スキャンを行いコーナー端子の有無を調べる。4コーナーともコーナー端子を検出しなかった場合は正常とする。1コーナーでもコーナー端子を検出した場合は、異部品の可能性があるので、リード検査後に再度異部品検査をするため、コーナー端子が存在したコーナー位置を覚えておく。
【0045】
図12には、タイプ1、タイプ2の部品に対するコーナー端子削除と異部品検査処理の流れが図示されている。
【0046】
まずリード端子が検出されているので、そのピッチを取得し(ステップS21)、検出リード間の距離を求める。図13(A)に示したようなリード欠けが存在しない部品の場合は、両端のリード端子L30、L31以外のリード端子間距離を平均してリードピッチPnを求める。一方、図13(B)に示したように、リード欠けL32、L33が存在する場合は、両端の端子ピッチ以外から最小リード間距離を求め、他のリード間距離をこの最小リード間距離で割り、最小リード間距離をP1とした場合の、リード間距離を整数で表現する。部品データのリード欠け情報から、1ピッチをP1としたリード間距離列を求めておく。
【0047】
検出したリード間距離の状態と、リード欠け情報から取得したリード情報に矛盾がある場合は異部品であるとしてエラー処理を行う。正常な場合は、両端のリード間距離以外のリード間距離で欠け本数を加味して平均値を求め、これをリードピッチとする。
【0048】
次に両端のリード間距離が検出ピッチの±30%以内でない場合は、端のリードはコーナー端子だと見なし削除を行う。ただし、リード曲がり判定率が±30%未満で設定されていた場合は、検出ピッチの±リード曲がり判定率[%]以内とする。例えば、図14(A)に示したように、左端のリード端子L30とその隣のリード端子間の距離P3は、検出ピッチ+30%より大きいので、端子L30はコーナー端子として削除する。一方、右端のリード端子L31との距離P4は、検出ピッチ+30%以内のため、この端子は削除しない。この状態が図14(B)に図示されている。このように、両端ピッチが不整合で一致しない場合には、異常処理を行って(ステップS22)、一方の端子を削除しておく。
【0049】
次にコーナー座標から1ピッチ以内に検出端子が存在する場合は、コーナー端子と見なし削除する(ステップS23)。ただし、先の両端リード間距離異常で削除している場合はこの処理は行わない。従って、すでに削除されている左端L30に対してはこの処理は行われない。また、1ピッチ以内に複数の検出端子が存在する場合はコーナー座標に最も近い検出端子を削除する。
【0050】
なお、ここで削除判定に用いる2つの値、両端のリード間距離の許容値とコーナーからの距離は、部品データなどからの外部指定も可能である。説明ではデフォルト値を用いている。
【0051】
最後に、上述した対角線スキャンを行い(ステップS24)、4辺のコーナー端子の有無を調べる(ステップS25、S27)。コーナー端子が存在すると指定されたコーナーでコーナー端子を検出した場合は正常とする。1コーナーでもコーナー端子の有無が指定と異なる場合は異部品の可能性がある。リード検査後に再度異部品検査をするため、コーナー端子が存在したコーナー位置を覚えておく(ステップS26)。
【0052】
タイプ3の部品のコーナー端子削除処理は、図15に示した流れに沿って行われる。タイプ3の場合には、コーナー端子がリード端子の検出に影響を与えるので、対角線スキャンを行い、コーナー端子を検出して、コーナー端子の塗りつぶし処理を行ってコーナー端子を削除するようにする。
【0053】
そのため、まず、上述した対角線スキャンを行い(ステップS31)、コーナー端子の有無を調べる(ステップS32)。端子が存在しなかった場合は、次の処理のコーナー端子の塗りつぶし処理を行うことは不可能であるため、処理をスキップし次のコーナーの処理へ進む。ただし、コーナー端子が存在すると指定されたコーナーにコーナー端子が存在しないということは異部品の可能性がある。従って、リード検査後に再度異部品検査を行うため、コーナー端子が検出されなかったコーナー位置を覚えておく(ステップS33)。
【0054】
対角線スキャンによりコーナー端子が存在することが判別された場合は、コーナー端子の塗りつぶし処理を行う(ステップS34)。この塗りつぶし処理は、図16に図示したように行われ、まずx方向のエッジ点から半ピッチ外側の2つの点X1、X2の間をスキャンし、最低濃度を持つ点X3、X4の位置を取得する。これを谷座標とする。左右の谷座標間を、濃度変化が一定になるように塗りつぶしていく。
【0055】
x方向のエッジペアでの塗りつぶしが終了したらy方向でも同様の処理を行う。エッジ上の点は既に濃度が変更されているため、エッジの1つ外側の点から半ピッチ外側の点の間をスキャンして谷座標を求める。上下の谷座標間を濃度変化が一定になるように濃度を設定する。既に塗りつぶされている濃度より新たに塗ろうとする濃度の方が低い場合にのみ塗る。このような処理によりコーナー端子Lの塗りつぶしを行うことができ、コーナー端子の画像を削除することができる。
【0056】
検出した全てのコーナー端子の塗りつぶしが終了したら(ステップS35)、再度リード検出を行って(ステップS36)、その検出結果に従って部品中心と傾きを計算する。
【0057】
このように端子の塗りつぶし処理を行うと、検出したくない端子を画像上から削除できるため、不要な端子自体を検出しないで済むだけでなく、周囲の端子の検出に影響を与えることもなくなり、必要端子だけを正確に検出することができ、正確な部品認識を行うことが可能となる。
【0058】
なお、タイプ3に関して説明した端子の塗りつぶし処理は、タイプ3のような部品だけでなく、他のコーナー端子を有するタイプ1、2に対して行うようにしてもよい。
【0059】
また、コーナー端子削除と異部品検査において行われた対角線スキャンにおいて、異部品の可能性があり、エラーが発生したコーナー端子に対しては、その位置が保存されているので(図12のステップS26、図15のステップS33)、この保存されている端子に対して再度コーナー端子の有無判定のためのスキャンを行うようにする。この処理が図17に図示されている。
【0060】
リード検査終了後はリード先端座標が決定しているため、図17(A)に図示したように、コーナー座標E40の座標とそれに隣接する2つのリード端子L41、L42のエッジE41、E42の座標が分かる。これら2本のリード端子とコーナー座標を結んだ矩形Aを求める。図17(A)に示したように、矩形Aの範囲では、リードの存在する側の辺にリード端子L41、L42の一部が入ってしまう。このリード端子部分を回避するために、図17(B)に示したように、辺から内側に向かって端子が存在しない点を見つけるスキャンをリード先端側からリード根元方向に行う。図17(C)に示したように、最も内側のリード端子が存在しない点にあわせて、先に求めた範囲を狭めた矩形A’を求める。
【0061】
そして、図17(C)で設定した範囲A’内をコーナー座標側からスキャンしていき、コーナー端子用二値化しきい値以上の点が一定数以上の画素を持つ塊で見つかったらコーナー端子は存在すると判断する。範囲A’内を全てスキャンしてもしきい値以上の点が一定数以上見つからなかった場合は、コーナー端子は存在しないと判断する。コーナー端子と見なす一定数以上の塊と判断する画素数は解像度毎に設定する。これによりコーナー端子の検出精度を向上させることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、センタリングに関係のない部品認識に不要なコーナー端子を削除して部品認識が行われるので、部品認識精度を高めることができ、部品搭載精度を向上させることができる。
【0063】
また、本発明では、部品種類によりコーナー端子が隣接する端子と近接している場合には、コーナー端子を認識できない場合があるので、コーナー座標から求められる対角線上に沿って画像をスキャンし、このスキャンによりコーナー端子を検出し、この検出されたコーナー端子を塗りつぶすことによりコーナー端子を削除している。このように端子の塗りつぶし処理を行うと、検出したくない端子を画像上から削除できるため、不要な端子自体を検出しないで済むだけでなく、周囲の端子の検出に影響を与えることもなくなり、必要端子だけを正確に検出することができ、正確な部品認識を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】部品実装装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】部品撮像装置並びに画像処理装置の構成を示した構成図である。
【図3】部品認識の流れを示したフローチャートである。
【図4】部品の種類を示した説明図である。
【図5】リード列直線を求める流れを示した説明図である。
【図6】リード列直線を求めるための基準直線を求める流れを示した説明図である。
【図7】部品タイプによりコーナー端子が端子検出に与える影響を説明した説明図である。
【図8】2値化しきい値を求めるためのサンプリング点を示した説明図である。
【図9】対角線スキャンにより部品にコーナー端子が存在するかどうかを検出する流れを説明したフローチャートである。
【図10】 対角線スキャンの方法を説明した説明図である。
【図11】検出されたコーナー端子の輪郭を求める流れを示した説明図である。
【図12】タイプ1、2の部品に対するコーナー端子削除処理並びに異部品検査の流れを示したフローチャートである。
【図13】リードピッチを定める状態を示した説明図である。
【図14】コーナー端子削除の流れを示した説明図である。
【図15】タイプ3の部品に対するコーナー端子削除処理並びに異部品検査の流れを示したフローチャートである。
【図16】タイプ3の部品に対するコーナー端子削除処理を示した説明図である。
【図17】コーナー端子検出を高めるための処理を示した説明図である。
【符号の説明】
5 撮像装置
7 画像処理装置
7b 画像メモリ
7d 部品データメモリ
Claims (2)
- 撮像された部品の画像を処理し、その画像処理により検出される部品の端子に基づいて部品の姿勢を認識する部品認識方法において、
撮像された部品の画像を処理してコーナー座標とリード端子を取得し、
前記取得したコーナー座標に基づき対角線上に沿って画像をスキャンし、
このスキャンによりコーナー端子を検出し、
指定部品に対して部品認識が行われたかどうかの異部品検査を行い、
コーナー端子が存在するかどうかを判定し、
異部品の場合はそのコーナー端子位置を保存し、
コーナー端子が存在すると判定された場合に画像上からコーナー端子を削除し、
画像上からコーナー端子を削除した後のリード端子に対しリード検査を行い、
検査後のリード端子に基づいて部品の姿勢を認識することを特徴とする部品認識方法。 - 撮像された部品の画像を処理し、その画像処理により検出される部品の端子に基づいて部品の姿勢を認識する部品認識装置において、
撮像された部品の画像を処理しコーナー座標とリード端子を取得する手段を有する画像処理装置と、
前記画像処理から求められるコーナー座標に基づき対角線上に沿って画像をスキャンする手段と、
該スキャンによりコーナー端子を検出する手段と、
指定部品に対して部品認識が行われたかどうかの異部品検査を行う手段と、
異部品の場合はそのコーナー端子位置を保存する手段と、
コーナー端子が存在すると判定されたときに画像上でコーナー端子を削除する手段と、
画像上でコーナー端子を削除した後のリード端子に対しリード検査を行う手段と、
検査後のリード端子に基づいて部品中心とその傾きを演算する手段と、
を有することを特徴とする部品認識装置。
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JP2003007739A JP4150262B2 (ja) | 2003-01-16 | 2003-01-16 | 部品認識方法及び装置 |
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