JP4141055B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の運転状態に応じて吸気弁や排気弁(吸・排気弁)の開閉時期(作動角)やバルブリフト量を変えることができる可変動弁装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、機関低速低負荷時における燃費の改善や安定した運転性並びに高速高負荷時における吸気の充填効率の向上による十分な出力を確保する等のために、吸・排気弁の開閉時期やバルブリフト量を機関運転状態に応じて変えることができる可変動弁装置が従来から種々提案されている。
【0003】
一例として、特開昭55−137305号公報に記載された可変動弁装置は、機関に連動して回転する駆動軸の外周に固定されたカムと、支軸の外周に設けられた吸・排気弁駆動用の揺動カムとを、制御軸の外周に偏心カムを介して回転可能に外嵌するロッカアームで連携させている。そして、制御軸を回転制御することにより、ロッカアームの揺動中心位置が変化し、吸・排気弁のリフト特性が変化するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シリンダヘッドには、一般的に、吸・排気弁のバルブリフタとの摺動部等を潤滑する油だまり部が凹設されている。この油だまり部の内部を揺動カムが揺動,通過すると、揺動カムのカム面が油面と衝突する際に潤滑油が周囲に飛散したり、揺動カムの表面に付着した潤滑油が揺動時に振り落とされて、潤滑油が周囲に飛散してしまう。
【0005】
なお、上記公報の装置のように、所定範囲を揺動する揺動カムを用いた場合、360°回転するカムを用いた場合に比して、潤滑油の飛散,持ち出し量は相対的に低減する。しかしながら、高回転,高リフト状態では、油圧が上昇するとともに、揺動カムの揺動速度の上昇に伴って遠心力が大きくなるため、やはり潤滑油の飛散量,持ち出し量が多くなるという問題があり、現状ではバッフルプレートを設ける等により対処している。
【0006】
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、揺動カムの揺動動作による潤滑油の飛散量,持ち出し量を簡単かつ効率的に低減し得る新規な内燃機関の可変動弁装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内燃機関の可変動弁装置は、機関の回転に連動して回転する駆動軸と、この駆動軸の外周に相対回転可能に外嵌し、吸・排気弁を駆動する揺動カムと、上記駆動軸の外周に偏心して固定された偏心カムと、この偏心カムの外周に相対回転可能に外嵌するリング状リンクと、上記駆動軸と略平行に延びる制御軸と、この制御軸の外周に偏心して固定された制御カムと、この制御カムの外周に相対回転可能に外嵌し、一端で上記リング状リンクと連携されたロッカアームと、このロッカアームの他端と上記揺動カムとを連携するロッド状リンクと、を有し、上記制御軸を回転制御することにより、上記ロッカアームの揺動中心位置が変化して、吸・排気弁のリフト特性が変化するようになっている。
【0008】
このような本発明の可変動弁装置では、吸・排気弁を駆動する揺動カムが、機関と連動して回転する駆動軸の外周に相対回転可能に外嵌する構成となっているため、駆動軸に対する揺動カムの軸心ズレを生じる虞がなく、制御精度が向上する。また、揺動カムを支持する支軸を駆動軸と別個に設ける必要がないため、部品点数,配置スペースの低減化を図ることができる。更に、各部材の連結部が面接触となっているため、耐磨耗性に優れており、潤滑も行い易い。
【0009】
そして、請求項1の発明は、上記揺動カムの先端部とピンを介して回転可能に連結するロッド状リンクの揺動カム側端部を、揺動カムの先端部が跳ね上げられたときの揺動カムの先端部の軌跡を該軌跡の外側から覆うようにして、揺動カムを軸方向両側から挟み込む二股状に形成したことを特徴としている。
【0010】
この請求項1の発明によれば、例えば揺動カムのカム面がシリンダヘッドに凹設された油だまり部の油面に衝突して潤滑油が飛散した場合に、この潤滑油が揺動カムの軸方向両側に位置するロッド状リンクの揺動カム側端部に適宜に衝突し、それ以上の飛散が抑制される。
【0011】
また、揺動カムの表面に付着した潤滑油は、揺動による遠心力等により揺動カムの表面をつたって主に先端部より振り落とされるが、この潤滑油は、揺動カムの先端部の三方を囲うロッド状リンクの揺動カム側端部に適宜に衝突する形となり、それ以上周囲へ飛び散ることが抑制される。
【0012】
請求項2の発明は、上記ロッド状リンクの揺動カム側端部が、揺動カムの軸方向両側面にそれぞれ対向する一対の対向壁部と、両対向壁部の基部側を連結する基部底面と、を有する略コ字状に形成され、所定の運転状態で、上記基部底面が揺動カムの先端部に間隙を介して対向することを特徴としている。
【0013】
この請求項2の発明によれば、所定の運転状態で、揺動カムの先端部より振り落とされた潤滑油が、より確実に基部底面に衝突,干渉する形となり、潤滑油の飛散量,持ち出し量を効率的に低減することが可能となる。
【0014】
請求項3の発明は、シリンダヘッドに凹設された油だまり部の壁面が、上記揺動カムの先端部の軌跡に沿うように形成されていることを特徴としている。
【0015】
この請求項3の発明によれば、揺動カムの先端部より振り落とされた潤滑油が、より確実に上記基部底面又は油だまり部の壁面により捕捉され、油だまり部へ戻される。つまり、基部底面と油だまり部の壁面とが共働して、潤滑油の周囲への飛散をより確実に防止することができる。
【0016】
請求項4の発明は、上記基部底面の一端に段差部を設け、この段差部は、上記制御軸が高リフト位置に回転制御された状態で、かつ、揺動カムの先端部が最も跳ね上げられた時に、揺動カムの先端部の軌跡の接線方向と対向することを特徴としている。
【0017】
制御軸が高リフト位置に回転制御された状態、すなわちバルブリフト量や作動角が大きい状態では、油圧が高くなるとともに、揺動カムの揺動速度の上昇に伴って遠心力が大きくなるため、潤滑油の飛散量が増加する。特に、揺動カムの先端部が最も跳ね上げられた時には、揺動カムの先端部の軌跡の接線方向に沿って多くの潤滑油が飛散する。ここで請求項4の発明によれば、このように接線方向へ飛散する潤滑油が、段差部に適宜に衝突,干渉し、それ以上周囲に飛散することが防止される。
【0018】
上記揺動カムは、好ましくは請求項5の発明のように、先端部へ向かうに従って軸方向幅が徐々に狭くなっている。
【0019】
この場合、潤滑油が付着する揺動カムの先端部の表面積が相対的に低減するため、先端部より振り落とされる潤滑油の飛散量が適宜に低減される。加えて、揺動カムの慣性重量が低減するため、各部にかかる入力荷重が低減され、部品の信頼性が向上する。更に、吸・排気弁の不整運動の限界回転数が向上するため、更に高回転での使用が可能となる。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ロッド状リンクの揺動カム側端部を、揺動カムの先端部を軸方向両側から挟み込む二股状に形成したため、揺動カムが油だまり部の油面に衝突する際に飛び散る潤滑油や、揺動カムの表面から振り落とされる潤滑油が、ロッド状リンクの揺動カム側端部に適宜に衝突,干渉する形となり、それ以上の周囲への飛散が抑制される。つまり、駆動軸と揺動カムとを機械的に連携するリンク機構の一部を構成するロッド状リンクを利用して、バッフルプレート等の別部材を必要としない簡素な構造で、揺動カムによる潤滑油の飛散量,持ち出し量を効果的に低減することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施例に係る内燃機関の可変動弁装置を示している。シリンダヘッド10の上部には、全気筒にわたって連続した駆動軸15が設けられている。この駆動軸15は、内部に潤滑油供給用の油路が形成された中空状をなし、図外の一端にスプロケットが取り付けられ、タイミングチェーン等を介して機関のクランクシャフトに連動して回転する。
【0022】
この駆動軸15の外周には、吸気弁(又は排気弁)11を駆動する揺動カム13の軸受部13aが相対回転可能に外嵌している。揺動カム13は、外周にカム面13cが形成された先端部(カムノーズ)13bを有する薄板状のカム本体を主体としている。なお、揺動カム13の軸受部13aは、上記のカム本体よりも軸方向寸法が長く、その外周がシリンダヘッド10上面と下部ブラケット14aにより回転可能に支持されている。また軸受部13aは、主にロッド状リンク24との干渉を回避するために、周方向の一部が切り欠かれた断面略C字状をなしている。
【0023】
また、駆動軸15の外周には偏心カム16が圧入等により固定されている。この偏心カム16の軸心X1は、駆動軸15の軸心X2に対して所定量偏心している。この偏心カム16の外周には、リング状リンク21の基部21aがベアリング等を介して相対回転可能に外嵌している。
【0024】
駆動軸15と略平行に延びる制御軸17は、内部に潤滑油供給用の軸方向油路が形成された中空状をなし、図外のアクチュエータ等により機関の運転状態に応じて所定の角度範囲で回転制御される。この制御軸17は、ボルト14cを介してシリンダヘッド10に固定される軸受部14としての一対の下部ブラケット14a,上部ブラケット14bにより回転可能に支持されている。
【0025】
制御軸17の外周には、リング状の制御カム18が圧入等により固定されている。制御カム18の軸心Y1は、制御軸17の軸心Y2に対して所定量偏心している。この制御カム18の外周には、軸方向視で略L字状をなすロッカアーム19の基部が相対回転可能に外嵌している。このロッカアーム19の一端部19aと、リング状リンク21の先端部21bとは、両者19a,21bを挿通する第1ピン20を介して相対回転可能に連結されている。
【0026】
また、ロッカアーム19の他端部19bと揺動カム13の先端部13bとは、ロッド状リンク24によって連携されている。より具体的には、ロッカアーム19の他端部19bと、ロッド状リンク24のロッカアーム側端部とは、両者を挿通する第2ピン22を介して相対回転可能に連結されている。また、ロッド状リンク24の揺動カム側端部と揺動カム13の先端部13bとは、両者を挿通する第3ピン23を介して相対回転可能に連結されている。
【0027】
このような構成により、機関の回転に連動して駆動軸15が回転すると、偏心カム16を介してリング状リンク21が並進移動し、これに応じてロッカアーム19が制御カム18の軸心周りに揺動し、かつ、ロッド状リンク24を介して揺動カム13が揺動する。このとき、揺動カム13のカム面13cが、吸気弁11の上端に設けられた伝達部材としてのバルブリフタ12の上面に摺接し、バルブリフタ12を図外のバルブスプリングの反力に抗して押圧することにより、吸気弁11が機関の回転に連動して開閉作動する。
【0028】
また、機関の運転状態に応じて制御軸17が回転制御されると、ロッカアーム19の揺動中心となる制御カム18の軸心Y1の位置が変化して、吸気弁11のリフト特性が連続的に変化する(図4参照)。より具体的には、制御カム18の軸心Y1と駆動軸15の軸心X2との距離を近づけるほど、バルブリフト量及び作動角が大きくなる。
【0029】
このように、吸気弁11を駆動する揺動カム13が、機関と連動して回転する駆動軸15の外周に相対回転可能に外嵌する構成としたため、揺動カム13の駆動軸15に対する軸心ズレを生じるおそれがなく、制御精度が向上する。また、揺動カム13を支持する支軸を駆動軸15と別個に設ける必要がないため、部品点数,配置スペースの低減化を図ることができる。更に、各部材の連結部が面接触となっているため、耐磨耗性に優れており、潤滑も行い易い。
【0030】
そして本実施例では、揺動カム13の先端部13bと第3ピン23を介して回転可能に連結するロッド状リンク24の揺動カム側端部を、揺動カム13を軸方向両側から挟み込む二股状に形成している。
【0031】
図2,3は、ロッド状リンク24を単体で示している。ロッド状リンク24は、軸方向視で略L字状をなしており、かつ、図2に示すように、二股状に分岐する揺動カム側端部の軸方向幅が相対的に厚肉化されている。この揺動カム側端部は、揺動カム13の軸方向両側面にそれぞれ対向する一対の対向壁部24aと、両対向壁部24aの基部側を連結する基部底面24bと、を有する略コ字状に形成されている。
【0032】
基部底面24bは、対向壁部24aに直交する平面状に形成され、かつ、所定の運転状態で揺動カム13の先端部13bと適宜な間隙を介して対向するように、揺動カム13の先端部13bの軌跡Oに沿う形で適宜に湾曲している。また、基部底面24bの一端には、この基部底面24bからほぼ垂直に立ち上がる段差部24cが形成されている。なお、各対向壁部24aには、第3ピン23が挿通するピン孔24fがそれぞれ形成されている。
【0033】
一方、シリンダヘッド10には、図5にも示すように、主にバルブリフタ12外周との摺接部や、揺動カム13のカム面13cとバルブリフタ12上面との摺接部を潤滑する目的で、シリンダヘッド10の上面からバルブリフタ12側へ滑らかに凹んだ油だまり部25が凹設されている。この油だまり部25は、ロッド状リンク24の揺動カム側端部の下方に延在しており、かつ、油だまり部25の内部に揺動カム13やロッド状リンク24の一部が配置,通過するように設定されている。
【0034】
そして、揺動カム13の先端部13bに対向する油だまり部25の壁面25aが、揺動カム13の先端部13bの軌跡Oに沿うように湾曲形成されている。
【0035】
図5〜7は、バルブリフト量及び作動角が大きくなる高リフト制御状態、すなわち制御軸17が高リフト位置に回転制御されて、制御カム18の軸心Ylと駆動軸15の軸心X2が相対的に近接した状態を示している。
【0036】
図5に示すリフト開始状態から揺動カム13が反時計方向に回転すると、図8に示すように、揺動カム13のカム面13cが油だまり部25内の潤滑油の油面に接触し、矢印26に示すように、潤滑油が飛散する油叩き現象が生じる。
【0037】
このような場合に、本実施例では、揺動カム13の両側に配置された所定の軸方向幅を有する対向壁部24aの外周面24dが、油面に近接する形となる。この結果、上記の飛散した潤滑油(矢印26)が、これらの外周面24dに衝突して速やかに油だまり部25へ戻されるようになり、それ以上周囲へ飛散することが防止される。
【0038】
この後、揺動カム13は、図6に示す最大リフト点に達した後、時計回りの方向へ逆回転する。この場合、図7の矢印27に示すように、揺動カム13の表面、つまりカム面13cやカム背面13dに付着した潤滑油が、遠心力等により揺動カム13の表面を伝って、主に先端部13bから振り落とされる。
【0039】
ここで本実施例では、図7に示すように揺動カム13の先端部13bがある程度跳ね上げられた状態で、ロッド状リンク24の基部底面24bが、油だまり部25の壁面25aに沿うように配置され、つまり、基部底面24bと油だまり部25の壁面25aとが、実質的に揺動カム13の外側を囲う一つの湾曲面をなすように設定されている。
【0040】
更に言えば、高リフト制御状態において、ロッド状リンク24の基部底面24b又は油だまり部25の壁面25aの少なくとも一方が、揺動カム13の先端部13bと常に対向するように設定されている。
【0041】
この結果、揺動カム13の先端部13bから飛散する潤滑油(矢印27)が、より確実に基部底面24b又は油だまり部25の壁面25aに捕捉されて、速やかに油だまり部25へ戻される。
【0042】
さらに、図9に示すように、揺動カム13の先端部13bが最も跳ね上げられた状態、つまり反時計方向への逆回転を開始する状態では、揺動カム13の慣性力が最も大きくなるため、矢印29に示すように、比較的多量の潤滑油が揺動カム13の先端部13bの軌跡Oの接線方向に沿って飛散する。
【0043】
そこで、図9に示すような制御軸17が高リフト位置に回転制御された状態で、かつ、揺動カム13が最も跳ね上げられた時に、上記の段差部24cが、揺動カム13の先端部13bの軌跡Oの接線方向と対向するように設定している。これにより、接線方向へ飛散する潤滑油が、段差部24cに衝突して適宜に油だまり部25へ戻されるようになり、周囲へ飛散するおそれはない。
【0044】
以上のように、高回転,高リフトの運転状態では、油圧が高く、また、揺動カム13の回転速度に応じて大きな遠心力が作用するため、潤滑油の飛散量,持ち出し量が多くなるが、本実施例によれば、リンク機構の一部を構成するロッド状リンク24の揺動カム側端部や、油だまり部25の壁面25aを有効に利用して、バッフルプレート等を別途設けることなく、潤滑油の飛散量,持ち出し量を大幅に低減することができる。
【0045】
図10は、バルブリフト量及び作動角が小さい低リフト制御状態、すなわち制御軸17が低リフト位置に回転制御されて、制御カム18の軸心Ylと駆動軸15の軸心X2が相対的に離れた状態を示し、かつ、揺動カム13の先端部13bが最も跳ね上げられたときの態様を示している。
【0046】
このような低リフト制御状態では、揺動カム13の跳ね上げ量が増加するため、揺動カム13が最も跳ね上げられた場合に、揺動カムの先端部13bがロッド状リンク24の基部底面24bから外れてしまう。しかしながら、このような低リフト制御状態は、アイドル領域や部分負荷領域等に使用が限定され、かつ、作用する油圧や遠心力も小さいため、潤滑油の飛散量,持ち出し量が非常に少ない。従って、上述したように高リフト制御状態に応じてロッド状リンク24の基部底面24bや段差部24cを設定しても実用上問題はない。
【0047】
図11〜13は、本発明の第2実施例に係る可変動弁装置の揺動カム30を示している。なお、その他の構成は上記第1実施例と同様であり、重複する説明を省略する。
【0048】
この揺動カム30は、先端部30bへ向かうに従って軸方向幅30cが狭くなる先細り形状に形成されている。なお、第3ピン23が挿通する部分には、一定の軸方向幅を有する円筒部30gが設けられている。なお、符号30aはバルブリフタ12の上面に摺接するカム面である。
【0049】
このような第2実施例によれば、上記の第1実施例と同様の効果が得られることに加え、揺動カム30の表面、つまりカム面30aやカム背面30dに付着し、遠心力等により主に先端部30bから飛散又は振り落とされる潤滑油量の低減化を図ることができ、ひいては潤滑油の周囲への飛散量を低減することができる。
【0050】
また、揺動カム30の慣性重量が低減されるため、各部にかかる入力荷重が低減され、部品の信頼性が向上する。更に、吸気弁11の不整運動の限界回転数が向上するため、さらに高回転での使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内燃機関の可変動弁装置を示す断面図。
【図2】上記可変動弁装置のロッド状リンクを単体で示す正面図。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図。
【図4】上記可変動弁装置のリフト特性を示す特性図。
【図5】高リフト制御状態で、リフト開始時の態様を示す断面図。
【図6】高リフト制御状態で、最大リフト時の態様を示す断面図。
【図7】高リフト制御状態で、揺動カムが跳ね上げられている時の態様を示す断面図。
【図8】図5の矢視B対応図。
【図9】高リフト制御状態で、揺動カムが最も跳ね上げられた時の態様を示す要部断面図。
【図10】低リフト制御状態で、揺動カムが最も跳ね上げられた時の態様を示す断面図。
【図11】本発明の第2実施例に係る揺動カムを示す正面図。
【図12】第2実施例の揺動カムを示す上面図。
【図13】第2実施例の揺動カムを示す側面図。
【符号の説明】
10…シリンダヘッド
11…吸気弁
13…揺動カム
15…駆動軸
16…偏心カム
17…制御軸
18…制御カム
19…ロッカアーム
21…リング状リンク
23…第3ピン
24…ロッド状リンク
24a…対向壁部
24b…基部底面
24c…段差部
25…油だまり部
25a…壁面

Claims (6)

  1. 機関の回転に連動して回転する駆動軸と、この駆動軸の外周に相対回転可能に外嵌し、吸・排気弁を駆動する揺動カムと、上記駆動軸の外周に偏心して固定された偏心カムと、この偏心カムの外周に相対回転可能に外嵌するリング状リンクと、上記駆動軸と略平行に延びる制御軸と、この制御軸の外周に偏心して固定された制御カムと、この制御カムの外周に相対回転可能に外嵌し、一端で上記リング状リンクと連携されたロッカアームと、このロッカアームの他端と上記揺動カムとを連携するロッド状リンクと、を有し、上記制御軸を回転制御することにより、上記ロッカアームの揺動中心位置が変化して、吸・排気弁のリフト特性が変化する内燃機関の可変動弁装置であって、
    上記揺動カムの先端部とピンを介して回転可能に連結するロッド状リンクの揺動カム側端部を、揺動カムの先端部が跳ね上げられたときの揺動カムの先端部の軌跡を該軌跡の外側から覆うようにして、揺動カムを軸方向両側から挟み込む二股状に形成したことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 上記ロッド状リンクの揺動カム側端部が、揺動カムの軸方向両側面にそれぞれ対向する一対の対向壁部と、両対向壁部の基部側を連結する基部底面と、を有する略コ字状に形成され、
    所定の運転状態で、上記基部底面が揺動カムの先端部に間隙を介して対向することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. シリンダヘッドに凹設された油だまり部の壁面が、上記揺動カムの先端部の軌跡に沿うように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  4. 上記基部底面の一端に段差部を設け、この段差部は、上記制御軸が高リフト位置に回転制御された状態で、かつ、揺動カムの先端部が最も跳ね上げられた時に、揺動カムの先端部の軌跡の接線方向と対向することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の可変動弁装置。
  5. 上記揺動カムは、先端部へ向かうに従って軸方向幅が徐々に狭くなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
  6. 上記ロッド状リンクの揺動カム側端部が、揺動カムの軸方向両側面にそれぞれ対向する一対の対向壁部と、両対向壁部の基部側を連結する基部底面と、を有する略コ字状に形成され、
    少なくとも高リフト制御状態で、シリンダヘッドに凹設された油だまり部の壁面と上記基部底面の少なくとも一方が揺動カムの先端部と対向するように設定されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の可変動弁装置。
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