JP4138133B2 - 眼底カメラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、散瞳撮影と無散瞳撮影とに兼用可能な眼底カメラの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、眼底の撮影方法として、散瞳剤を被検眼に点眼して被検眼の縮瞳を防止して被検眼を撮影する散瞳撮影と、散瞳剤を用いずに暗所で被検眼の自然散瞳を待って撮影を行う無散瞳撮影とが知られている。ここで散瞳剤を用いれば、被検眼に可視光を照射しても縮瞳が起こらないので、観察及び撮影の両者を可視光により行うことができるが、無散瞳撮影では、観察中の被検眼の縮瞳を防止するために、観察時には赤外光が使われ、撮影時には可視光が使われている。それ故、この散瞳撮影と無散瞳撮影とでは、散瞳剤の使用、不使用のほかに、無散瞳撮影では、照明光として、可視光と赤外光との波長の異なる照明を必要とする点でも相違する。
【0003】
昭和50年前後の無散瞳撮影が普及し始めた当初では、これらの散瞳撮影と無散瞳撮影は、それぞれ、散瞳撮影専用機、無散瞳撮影専用機のような専用機が主流であった。その後、これらの散瞳専用機と無散瞳専用機とを一体化した共用の眼底カメラ(以下、共用眼底カメラということがある。)が提案された(例えば、特開昭58−89237号公報、実開昭58−1283号公報参照)。これらの共用眼底カメラでは、観察照明用光源の前方に可視カットフィルタ(赤外透過フィルタ)が挿脱可能に配置され、無散瞳撮影における観察時にはこの可視カットフィルタが挿入され、散瞳撮影などのその他の場合には、この可視カットフィルタが離脱されて被検眼に可視光が照射されるように構成されている。
【0004】
しかし、これらの共用眼底カメラにより無散瞳撮影を行う場合には、赤外光に感度を有するテレビカメラで眼底を観察させる一方、散瞳撮影を行う場合にはテレビカメラとは別個に設けられた可視ファインダにより眼底を観察させる方式を採用している。このような構成を採用したわけは、▲1▼無散瞳撮影の場合には、照明光が赤外光であるため、可視ファインダによる観察ができなかった、▲2▼当時のテレビカメラの解像度が十分でなかったことから、散瞳撮影の場合には可視ファインダによる観察が好まれた、▲3▼赤外光と可視光との両方に感度を有するテレビカメラが高価であった等の理由による。
【0005】
このように、これらの共用眼底カメラでは、観察装置が撮影の種類に応じて別々に設けられていたため、デバイスの共用化による装置の小型化というメリットを享受できない。また、異なる位置に配置された散瞳用又は無散瞳用のテレビカメラを撮影の種類に応じて検者は覗き込む必要があるため、操作に不慣れなものにとっては、取扱いが煩雑であった。
【0006】
近年、散瞳撮影と無散瞳撮影とのいずれの場合も同一のテレビモニタで眼底像が観察できるように構成した眼底カメラが提案されている(例えば、特開平9−103409号公報参照。)。しかしながら、この特開平9−103409号公報に提案された眼底カメラでは、テレビカメラとして白黒のテレビカメラを使用しているため、散瞳撮影の場合にも白黒の観察画像しか得られないという問題がある。
【0007】
一方、観察用のテレビカメラとして赤外光と可視光との双方に感度を有するテレビカメラを用い、これにより散瞳撮影と無散瞳撮影とのいずれの撮影の場合も同一のテレビモニタで眼底像が観察でき、しかも散瞳撮影の際にはカラーの眼底像が観察できるようにした眼底カメラも提案されている(例えば、特開平8−66372号公報参照。)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、眼底カメラでは、被検眼の視線を誘導するための固視標を設けるのが普通である。そして、この固視標としては、無散瞳撮影では、内部固視標が一般的に使用され、この内部固視標は撮影光学系の対物レンズを介して装置内部から被検眼に投影される。また、散瞳撮影では、装置外部の、例えば、フレキシブルアームの先端に取り付けられた固視灯(外部固視標)が使用されるのが一般的である。
【0009】
これは、無散瞳撮影のときに外部固視灯を使用すると、近くを見ること(近方視)により縮瞳を起こす可能性があるため、内部固視標を使用するのが好ましいからであり、また、散瞳撮影の場合には内部固視灯が照明光に打ち消されて見えなくなるため、外部固視標の方が便利であるからである。
【0010】
しかしながら、特開平8−66372号公報に記載の眼底カメラでは、散瞳撮影、無散瞳撮影のいずれの場合にも外部固視灯を使用する構成とされている。それ故、この眼底カメラでは、近方視による縮瞳を起こす可能性を少なくするため、無散瞳撮影の際には固視灯の光量を下げているが、固視灯が被検眼の眼前にあることには変わりがなく、縮瞳の可能性は十分には低下されていない。
【0011】
本発明は、これらの問題に鑑みて為されたものであり、散瞳撮影と無散瞳撮影とに共用できる眼底カメラであって、散瞳撮影、無散瞳撮影のいずれの場合にも同一のテレビモニタで眼底像が観察でき、また、散瞳撮影の際には可視光による眼底像が観察できるようにし、しかも、無散瞳撮影の際には内部固視標を使用することにより、近方視による被検眼の縮瞳の可能性をなくすことのできる眼底カメラを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の眼底カメラは、被検眼を照明するための照明光を被検眼眼底に導く照明光導光光学系と、前記照明光導光光学系の照明光を可視光と赤外光との間で切り換える照明切換手段と、被検眼を撮影するための撮影光を被検眼眼底に導く撮影光導光光学系と、前記撮影光により照明された被検眼眼底を撮影するための撮影光学系と、前記撮影光学系の光路内に挿入され、可視光及び赤外光の両方を反射する性質を有し、かつ撮影時には光路から瞬時に離脱し撮影終了後直ちに光路に挿入されるようにされた反射鏡と、可視光及び赤外光に感度を有するテレビカメラと、前記反射鏡により反射した光束を前記テレビカメラに導くことにより被検眼眼底像を観察するための観察光学系と、を備えた眼底カメラにおいて、前記観察光学系の光路に挿脱自在に配置され、可視光を反射し赤外光を透過する赤外光透過ミラーと、被検眼の視線を誘導するための内部固視標を該赤外光透過ミラーを介して被検眼に向けて投影する内部固視標投影光学系とを備え、前記赤外光透過ミラーが挿入された際には、照明切換手段により照明系は赤外光に切り換えられて照射され、内部固視標を使用することにより無散瞳撮影が行え、前記赤外光透過ミラーが光路から離脱された際には、照明切換手段により可視光に切り換えられて照射されて可視光による散瞳撮影が行えることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の眼底カメラによれば、眼底像は、照明光が可視光か赤外光かにかかわらず、撮影光導光光学系、反射鏡、観察光学系を介してテレビカメラに結像する。したがって、散瞳撮影と無散瞳撮影とのいずれの場合にも同一のテレビカメラにより観察像を撮像することができる。また、テレビカメラとして赤外光及び可視光の双方に感度を有するものを使用しているので、散瞳撮影の際には可視光による眼底像が観察でき、無散瞳撮影の際には赤外光による眼底像の観察ができる。
【0014】
また、この眼底カメラによれば、可視光を反射して赤外光を透過する赤外光透過ミラーが観察光学系の光路に挿脱自在に配置され、この赤外光透過ミラーを介して内部固視標投影光学系により固視標が投影され、この赤外光透過ミラーの挿脱に連動して照明切換手段が切り換えられる。
【0015】
赤外光透過ミラーが挿入された際には、照明切換手段により照明系は赤外光に切り換えられて照射され、内部固視標を使用することにより無散瞳撮影が行えるので、無散瞳撮影時に外部固視標を使用する必要がなく、近方視に基づく被検眼の縮瞳をなくすことができる。また、この赤外光透過ミラーが光路から離脱された際には、照明切換手段により可視光に切り換えられて照射されて可視光による散瞳撮影が行え、赤外光透過ミラーが離脱されているので、この赤外光透過ミラーが眼底観察の障害になることない。
【0016】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施の形態1を、一般カラー撮影と可視蛍光撮影とが共に行える眼底カメラについて図面に基づいて説明する。
【0017】
図1において、符号50は被検眼Eを照明するための照明光を被検眼眼底に導く照明光導光光学系及び被検眼Eを撮影するための撮影光を被検眼眼底に導く撮影光導光光学系としての照明系であり、符号51は観察・撮影光学系である。この観察・撮影光学系51は、共用光学系52、観察光学系(観察系)53、撮影光学系(撮影系)54から概略構成されている。
【0018】
照明系50は凹面鏡55、ハロゲンランプ(観察用光源)56、コンデンサレンズ57、赤外透過フィルタ58、赤外カットフィルタ94、環状のキセノンランプ(撮影用光源)59、リング絞り60、リレーレンズ61、黒点板62、ピント合わせ指標機構63、リレーレンズ64を有する。リング絞り60は被検眼Eの瞳孔と略共役であり、黒点板62は対物レンズ265を反射面と考えた場合に開口絞り267と略共役である。
【0019】
リング絞り60とリレーレンズ61との間にはエキサイタフィルタ66を蛍光撮影時に照明光路内に挿入させるエキサイタフィルタ用の挿脱機構65と、照明光量調節用の光量調節挿脱機構65’とが設けられている。エキサイタ挿脱機構65はとダミーフィルタ67とソレノイド68とから大略構成され、エキサイタスイッチ65SW(図示を略す)の操作により、このエキサイタフィルタ66とダミーフィルタ67とは光路中に交互に挿脱される。また、光量調節挿脱機構65’はNDフィルタ66’とダミーフィルタ67’とソレノイド68’とから大略構成されている。
【0020】
また、赤外透過フィルタ58及び赤外カットフィルタ94は、照明系50の光路に挿脱可能に配置されている。この実施の形態では、赤外透過フィルタ58はソレノイド58S(図示を略す)などにより、また、赤外カットフィルタ94は、ソレノイド94S(図示を略す)などにより移動可能とされ、これらのソレノイド58S、94Sは、図9に示すように、制御回路(制御系)1000に接続され、後述する固視標投影光学系Gを構成する赤外光透過ミラーの挿脱に連動されているが、その詳細は後述される。また、これらのソレノイド68、68’、58S、94Sは、各光学部材を挿脱させる手段であるので、ソレノイドに限定されずに、ステッピングモータなどを用いてもよい。
【0021】
赤外透過フィルタ58は無散瞳の観察が可能となるように、観察用光源から縮瞳の原因となる可視光を除去するものであり、例えば、図3に示すように、波長約830nm以上の赤外光のみを透過させる光学部材が用いられる。また、赤外カットフィルタ94は、可視光による観察を行う際に観察用光源からの不要の赤外光をカットするためのものであり、例えば、波長約750nm以下の可視光のみを透過させる光学部材が用いられる。また、エキサイタフィルタ66は蛍光撮影時に必要な照明を与えるために照明系に挿入され、例えば、図4に実線で示すように、波長450nmから波長520nmの撮影光としての照明光及び波長820nm以上の赤外光を透過する光学部材が用いられる。
【0022】
ピント合わせ指標機構63は必要により挿入され、例えば、図2に示すように、ランプ164、コンデンサレンズ165、赤外透過フィルタ166、指標167、リレーレンズ168、ガラス板169から大略構成されている。このガラス板169はダイクロイックミラー部169aを有し、そのダイクロイックミラー部169は可視光を透過し、赤外光を反射する。これらのピント合わせ指標機構63の詳細は、例えば特公昭61−91号公報に開示されており、このピント合わせ機構63は後述される合焦レンズに連動して光軸方向に移動される。
【0023】
共用光学系52は、対物レンズ265、穴開きミラー266、開口絞り267、ハーフミラー268、合焦レンズ69、結像レンズ70、クイックリターンミラー71から構成されている。このクイックリターンミラー71は、可視光及び赤外光の両方を反射する性質を有し、かつ、撮影時には光路から瞬時に離脱し撮影終了後直ちに光路に挿入される。
【0024】
ハーフミラー268と合焦レンズ69との間にはバリアフィルター93挿脱用の挿脱機構86が設けられている。この挿脱機構86はダミーフィルタ92とバリアフィルタ93とから概略構成されている。バリアフィルタ93は図5に示すように波長530nmから640nmの光を選択的に透過させる透過特性を有する。
【0025】
この共用光学系52にはアライメント光学系72が設けられている。このアライメント光学系72は、アライメント光源73、ライトガイド74、ミラー75、2孔絞り76、リレーレンズ77を有する。2孔絞り76は図6に示すように一対の孔部76a、76aを有する。アライメント光学系72は可視光又は赤外光を出射する。この可視光と赤外光との間での切替えは、ミラー75とライトガイド74との間の光路に赤外透過フィルタ(図示を略す)を挿脱させることにより行ってもよいし、可視光域の波長の光を発生するアライメント光源73とは別に赤外光域の波長の光を発生するアライメント光源(図示を略す)を設け、赤外光による観察の場合と可視光による観察の場合とで切り替えるようにしてもよい。
【0026】
ライトガイド74に入射された光はその射出端から出射され、その射出端から出射された光はアライメント光としてミラー75で反射され、孔部76a、76aを通ってリレーレンズ77に導かれ、リレーレンズ77はライトガイド74の射出端の像を穴開きミラー266の穴部266aの中央位置Xに一旦結像する。
【0027】
この中央位置Xに一旦結像された一対のアライメント光は、対物レンズ265を介して被検眼Eの角膜Cに導かれる。ここで、被検眼Eから装置本体までのワーキングディスタンスW及び被検眼Eに対する装置本体の上下左右方向の位置が適正であるときには、一対のアライメント光束によって、角膜曲率中心の2分の1の位置に結像投影される。被検眼Eから装置本体までのワーキングディスタンスWが適正位置からずれているとき、一対のアライメント光束に基づくアライメント像はその角膜Cの角膜曲率中心の2分の1の位置を境に分離して投影される。角膜Cにより反射されたアライメント反射光束はワーキングディスタンスWが適正であるときには対物レンズ265により眼底Efと共役位置Rに結像される。その位置Rに結像されたアライメント反射光束は穴部266aを通り、眼底像を形成する光束と同様に観察光学系53に導かれる。
【0028】
観察光学系53はフィールドレンズ78、反射ミラー79、リレーレンズ80、エリアCCD81を有するテレビカメラ82、メモリを内蔵した処理回路83、テレビモニタ84とから大略構成され、テレビカメラ82には可視域及び赤外域に感度を有するものが用いられている。
【0029】
この発明においては、観察光学系53のフィールドレンズ78と反射ミラー79との間の光路内に、赤外光を透過して可視光を反射するダイクロイックミラーなどにより構成される赤外光透過ミラー95を挿脱可能に設けることにより、無散瞳撮影の際に用いられる被検眼の視線方向を一定にする固視標投影光学系Gを挿脱可能に設けている。
【0030】
この固視標投影光学系Gは、赤外光透過ミラー95を観察光学系53の光路に挿脱自在に設ければ、その詳細は限定されない。この実施の形態1では、図7に示すように、この赤外光透過ミラー95の反射面95a側に、リレーレンズ96、左右眼に対応するように左右一対の発光ダイオード(LED)などの固視光源97、98、一対のピンホール97’、98’が設けられている。
【0031】
この赤外光透過ミラー95は、観察光学系53の光路中に挿入、離脱可能に配設され、ミラースイッチ95SW(図示を略す)の操作により、無散瞳撮影の際には光路中に挿入され、散瞳撮影の際には、光路中から離脱される。なお、散瞳撮影の際には、装置外部のフレキシブルアームの先端に取り付けられた固視灯(外部固視標)が使用されるが、その詳細図面は省略されている。
【0032】
固視光源97(又は98)で発光された光束は、絞りとしてのピンホール97’(98’)を通過し、リレーレンズ(固視投影レンズ)96により集光されて赤外光透過ミラー95に向かう。この赤外光透過ミラー95が観察光学系53に挿入されている場合には、この赤外光透過ミラー95で反射された固視標は78を介してクイックリターンミラー71により反射されて、共用光学系52の各光学系要素を通して眼底共役面Rで光軸上にいったん結像されて被検眼Eの眼底Efに投影される。
【0033】
撮影光学系54はフィールドレンズ付のプリズム85、リレーレンズ87、エリアCCD88を有するテレビカメラ89、メモリを内蔵した処理回路90、テレビモニター91からなっている。テレビカメラ89は図示を略す眼底カメラ本体の第1マウントに取り付けられる。
【0034】
制御回路1000は、図9に示すように、ミラースイッチ95SW、エキサイタスイッチ66SW、ソレノイド58S、ソレノイド94S、エキサイタ挿脱機構65及び挿脱機構86に接続され、それぞれの作用は後述される。なお、制御回路1000には、各種撮影モードや観察・撮影手段に対応したスイッチ類からその他の入力信号として入力され、この入力信号に連動されてその他の制御機構(他の挿脱機構を含む)により制御されているが、これらの詳細は公知であるので、省略する。
【0035】
次に、以上により構成された眼底カメラの作用を、カラー撮影と可視蛍光撮影における、無散瞳・散瞳撮影モードに分けて説明するが、この発明はこれに限定されない。
【0036】
(イ)無散瞳撮影による一般カラー撮影(カラー・無散瞳撮影モード)
無散瞳撮影を行う場合には、検者は、まずミラースイッチ95SWを操作して赤外光透過ミラー95を光路に挿入させる。すると、固視標投影光学系Gにより眼底Efに固視標が投影されて被検眼Eの視線固定がなされる。このとき、この固視標投影光学系Gは内部固視標となる。
【0037】
この赤外光透過ミラー95が挿入された状態では、ミラースイッチ95SWの入力信号に基づき、制御回路1000が作動され、ソレノイド58Sが駆動され、赤外透過フィルタ58が照明系50の光路に挿入され、ソレノイド94Sが駆動され、赤外カットフィルタ94が照明系50の光路から退避される。このとき、ダミーフィルタ67’は光路に挿入されており、また、この撮影は、蛍光撮影ではないので、ダミーフィルタ92及びダミーフィルタ67が光路に挿入されている。
【0038】
赤外光に切り換えられたアライメント光学系72によりアライメント指標が被検眼Eに向けて投影される。ここで、ハロゲンランプ56が点灯されると、赤外透過フィルタ58により可視光がカットされ、赤外光のみが赤外透過フィルタ58を通過し、対物レンズ265を介して赤外光が眼底Efに照射される。被検眼に照射される照明光が赤外光であるので、被検眼の縮瞳はほとんどなく、したがって、散瞳剤による点眼の必要はない。
【0039】
眼底Efからの反射光(赤外光)は共用光学系52を介してクイックリターンミラー71により反射されて観察光学系53に導かれる。この観察光学系53の光路には、固視標投影光学系Gを分岐させるための赤外光透過ミラー95が挿入されているが、観察光は赤外光であるので、この眼底像は、赤外光透過ミラー95を透過して反射ミラー79により反射されてテレビカメラ82に形成される。この形成された眼底像は、エリアセンサ81により映像信号として処理回路83を介してテレビモニタ84に出力される。これにより、テレビモニタ84に可視像としての眼底像が画面84aに表示される。
【0040】
検者はこの眼底像とアライメント指標像とに基づきアライメント調整を行う。また、図8(A)、(B)に示すように、テレビカメラ82にはアライメント像AIが受像され、アライメント像AIは被検眼Eから装置本体までのワーキングディスタンスWが適正位置にあるときには図8(A)に示すように合致して表示され、被検眼Eから装置本体までのワーキングディスタンスWが適正位置にないときには図8(B)に示すように分離して表示され、検者はこのアライメント像AIの分離・非分離を見ながら被検眼Eに対する装置本体のアライメントを行うことができる。
【0041】
更に、画面84aには、ピント合わせ指標機構63に基づく指標像67’’が表示される。ダイクロイックミラー部169aの反射領域内では赤外光の透過がカットされるので、この指標像67’’が形成された以外の領域169a’は暗部となり、指標像67’’が浮き上がって見えることになるので、この指標像67’’を見ながらピント調整できる。
【0042】
アライメント調整、ピント合わせ終了後、図示を略す撮影スイッチを押すと、その撮影スイッチの操作に同期してダミーフィルタ67’の代わりにNDフィルタ66’が照明系50の光路に挿入されるとともに、キセノン管59が発光される。また、撮影スイッチの操作に同期して共用光学系52のクイックリターンミラー71が跳ね上がり、眼底Efからの反射光が撮影光学系54に導かれて、眼底像がテレビカメラ89に結像される。このテレビカメラ89に結像された眼底像はテレビモニタ91に表示されるとともに記録される。これにより、カラー撮影が行える。
【0043】
(ロ)散瞳撮影による一般カラー撮影(カラー・散瞳撮影モード)
散瞳撮影を行う場合には、検者は、まずミラースイッチ95SWを操作して赤外光透過ミラー95を光路から離脱させる。この状態では、固視標投影光学系Gによる内部固視標が使用されないので、外部固視灯(図示を略す)が点灯されて被検眼Eの外部固視標による視線固定がされる。この外部固視灯の点灯はミラースイッチ95SWの操作に連動されていてもよい。
【0044】
この赤外光透過ミラー95が離脱された状態では、ミラースイッチ95SWの入力信号に基づき、制御回路1000が作動され、58S、94Sが駆動される。これにより、赤外透過フィルタ58が照明系50の光路から離脱され、赤外カットフィルタ94が照明系50の光路に挿入される。このとき、ダミーフィルタ67’は照明系50の光路に挿入されており、また、この撮影は、蛍光撮影ではないので、ダミーフィルタ92及びダミーフィルタ67が光路に挿入されている。これにより散瞳撮影方式によるカラー眼底像の観察・撮影が可能な状態となる。
【0045】
可視光に切り換えられたアライメント光学系72によりアライメント指標を被検眼Eに向けて投影される。ここで、ハロゲンランプ56が点灯されると、赤外カットフィルタ94により赤外光がカットされ、可視光のみが赤外カットフィルタ94を通過し、対物レンズ265を介して可視光が眼底Efに照射される。被検眼に照射される照明光が可視光であるので、被検眼の縮瞳を避ける意味で散瞳剤を点眼する必要がある。
【0046】
眼底Efからの反射光は共用光学系52、観察光学系53を介して無散瞳撮影と同様にしてテレビカメラ82に導かれる。このとき、赤外光透過ミラー95が観察光学系53から離脱されているので、可視光による光路の支障がなく、また、このテレビカメラ82は可視にも感応するので可視光による観察が可能となる。したがって、検者は、テレビモニタ84により、被検眼Eの眼底Efとアライメント指標とを観察できる。なお、この場合には、ピント合わせ指標光学系63を用いてのピント合わせを行うことはできない。検者はその眼底とアライメント指標とに基づきアライメント調整を行う。
【0047】
アライメント調整、ピント合わせ終了後、撮影スイッチを押すと、撮影スイッチの操作に同期してダミーフィルタ67’の代わりにNDフィルタ66’が照明系50の光路に挿入されるとともに、キセノン管59が発光される。また、撮影スイッチの操作に同期して共用光学系52のクイックリターンミラー71が跳ね上がり、眼底Efからの反射光が撮影光学系54に導かれて、眼底像がテレビカメラ89に結像される。このテレビカメラ89に結像された眼底像はテレビモニタ91に表示されるとともに記録される。これにより、散瞳状態にある被検眼Eの可視光による観察及びカラー撮影が行える。
【0048】
なお、この実施例では、テレビカメラ89により眼底像を撮影するようにしているが、図示を略す第2マウントに取り付けた35mmフィルムカメラ等により眼底像を撮影することもできる。
【0049】
(ハ)赤外観察による可視蛍光撮影(赤外観察・蛍光撮影モード)
次に、赤外光を観察光として使用し可視蛍光撮影を行う場合の動作について説明する。この場合、観察光として赤外光を使用するために、被検眼に散瞳剤を点眼する必要がない。また、撮影前には蛍光剤が被検者に注射され、蛍光眼底像による撮影が行われるが、観察の段階では白黒の眼底像しか見ることができない。
【0050】
この撮影を行う場合、検者は、まずミラースイッチ95SWを操作して、赤外光透過ミラー95を観察光学系53の光路に挿入させる。すると、固視標投影光学系Gにより眼底Efに固視標が投影されて被検眼Eの視線固定がなされる。このとき、この固視標投影光学系Gは内部固視標となる。
【0051】
制御回路1000は、このミラースイッチ95SWの入力信号に基づき、ソレノイド58S、94Sに制御信号を送り、赤外透過フィルタ58を照明系50の光路に挿入させるとともに、赤外カットフィルタ94を照明系50の光路から退避させる。
【0052】
また、検者はエキサイタスイッチ66SWを操作して、エキサイタフィルタ66を照明系50の光路に挿入させ、ダミーフィルタ67を光路から離脱させる。
【0053】
以上のようにして、ミラースイッチ95SWの操作に基づき赤外透過フィルタ58が挿入され、かつ、エキサイタスイッチ66SWの操作に基づきエキサイタフィルタ66が挿入された場合に、制御回路1000は、選択された撮影モードが赤外観察・蛍光撮影モードであると判断し、以下の▲1▼、▲2▼、▲3▼の制御を行う。
【0054】
▲1▼ 光量調節挿脱機構65’に信号を送り、ダミーフィルタ67’を照明系の光路に挿入させ、NDフィルタ66’を退避させる。
【0055】
▲2▼ 挿脱機構86に制御信号を送り、バリアフィルタ93を共用光学系52の光路から離脱させ、ダミーフィルタ92を挿入する。
【0056】
▲3▼ アライメント光学系72のアライメント光束を赤外光に切り替える。
【0057】
以上の設定が終了した後、可視蛍光剤を被検者の静脈に注射し、眼底に蛍光剤が流れ込んでくるのを待ってハロゲンランプ56を点灯させ、観察を開始する。
【0058】
アライメント光学系72により赤外光のアライメント指標が被検眼Eに向けて投影される。ハロゲンランプ56からの光のうち、可視光成分は赤外透過フィルタ58によりカットされるので、赤外光のみがエキサイタフィルタ66に導かれる。このエキサイタフィルタ66では、前述の通り、赤外光を透過する特性を有するので、照明光はそのままエキサイタフィルタ66を透過し、眼底に達する。
【0059】
この照明光の眼底反射光が、共用光学系52を介してクイックリターンミラー71に導かれる。次いで、クイックリターンミラー71で反射されて観察光学系53を介してテレビカメラ82に導かれ、テレビモニタ84において白黒の眼底像を観察可能とする。検者はその蛍光像及びアライメント指標像をテレビモニタ84で観察し、一般撮影と同様にしてアライメント調整、ピント合わせを行う。
【0060】
これらの作業終了後、撮影スイッチを押すと、撮影スイッチの操作に同期してバリアフィルタ93は共用光学系52の光路に挿入され、クイックリターンミラー71が跳ね上がる。また、これと同期してキセノンランプ59が発光する。その照明光束はエキサイタフィルタ66を通過して励起光となり、穴開きミラー266、対物レンズ265を経由して眼底に到達し、眼底により反射された励起光及び可視蛍光は共用光学系52のバリアフィルタ93に導かれ、可視蛍光のみがバリアフィルタ93を通過する。バリアフィルタ93を通過した可視蛍光は撮影光学系54のテレビカメラ89に導かれ、テレビカメラ89に可視蛍光像が形成される。この可視蛍光像はテレビモニタ91にレビューされるとともに記録される。
【0061】
(ニ)可視観察による可視蛍光撮影(可視観察・蛍光撮影モード)
可視光を観察光として使用する可視蛍光撮影を行う場合には、検者は、まずミラースイッチ95SWを操作して、赤外光透過ミラー95を光路から離脱させ、固視標投影光学系Gを観察光学系53から離脱させる。外部固視灯(図示を略す)を点灯して被検眼Eの外部固視標による視線固定をする。
【0062】
制御回路1000は、このミラースイッチ95SWの入力信号に基づき、ソレノイド58S、94Sに制御信号を送る。これにより、赤外透過フィルタ58が照明系50の光路から退避されるとともに、赤外カットフィルタ94が照明系の光路に挿入される。
【0063】
また、検者はエキサイタスイッチ66SWを操作して、エキサイタフィルタ66を照明系50の光路に挿入させ、ダミーフィルタ67を光路から離脱させる。
【0064】
以上のようにして、ミラースイッチ95SWの操作に基づき赤外カットフィルタが挿入され、かつ、エキサイタスイッチ66SWの操作に基づきエキサイタフィルタ66が挿入された場合に、制御回路1000は、選択された撮影モードが可視観察・蛍光撮影モードであると判断し、以下の▲1▼、▲2▼、▲3▼の制御を行う。
【0065】
▲1▼ 光量調節挿脱機構65’に信号を送り、ダミーフィルタ67’を照明系の光路に挿入させ、NDフィルタ66’を退避させる。
【0066】
▲2▼ 挿脱機構86に制御信号を送り、バリアフィルタ93を共用光学系52の光路に挿入させ、ダミーフィルタ92を退避させる。
【0067】
▲3▼ アライメント光学系72のアライメント光束を可視光に切り替える。
【0068】
以上の設定が終了した後、可視蛍光剤を被検者の静脈に注射し、眼底に蛍光剤に流れ込んでくるのを待ってハロゲンランプ56を点灯させ、観察を開始する。
【0069】
アライメント光学系72により可視光のアライメント指標が被検眼Eに向けて投影される。ハロゲンランプ56からの光のうち、赤外光成分は赤外カットフィルタ94によりカットされるので、可視光のみがエキサイタフィルタ66に導かれる。このエキサイタフィルタ66では、透過された可視光中で波長450nm〜520nmの光を選択透過させる。この選択透過光が、眼底励起光として眼底に導かれる。
【0070】
バリアフィルタ93では、蛍光剤による蛍光のみが透過され、眼底励起光の角膜反射光はカットされる。蛍光はバリアフィルタ93を通過後、クイックリターンミラー71で反射されて観察光学系53を介してテレビカメラ82に導かれ、テレビモニタ84において眼底蛍光像を観察可能とする。検者はその蛍光像及びアライメント指標像をテレビモニタ84で観察し、アライメント調整、ピント合わせを行う。
【0071】
これらの作業終了後、撮影スイッチを押すと、撮影スイッチの操作に同期してキセノンランプ59が発光する。その際、エキサイタフィルタ66は照明系50の光路に、バリアフィルタ93は共用光学系52の光路に挿入されたままである。エキサイタフィルタ66を通過した励起光は穴開きミラー266、対物レンズ265を経由して眼底に到達し、蛍光剤を励起する。眼底により反射された励起光及び可視蛍光は共用光学系52のバリアフィルタ93に導かれ、可視蛍光のみがバリアフィルタ93を通過する。バリアフィルタ93を通過した可視蛍光はクイックリターンミラー71が跳ね上げられているので撮影光学系54のテレビカメラ89に導かれ、テレビカメラ89に可視蛍光像が形成される。この可視蛍光像はテレビモニタ91にレビューされるとともに記録される。
【0072】
以下に、各フィルタ、各ミラーの挿入・離脱条件を表1として整理して記載する。
【0073】
【表1】
Figure 0004138133
【0074】
この実施の形態1では、挿脱機構86をハーフミラー268と合焦レンズ69との間に設ける構成としたが、撮影光学系54のリレーレンズ87とプリズム85との間に設ける構成とすれば、観察の際にはいずれの撮影モードであってもバリアフィルタ93を撮影光学系54の光路に挿入したままとすることができる。この場合のバリアフィルターはバリアフィルタとして機能される。
(変形例1)
実施の形態1において、赤外観察・可視蛍光撮影モードが設定されている場合であっても、赤外光透過ミラー95は脱着することにより、後述するいつでも可視観察・可視蛍光撮影モードに変更させることができる。
【0075】
これにより、蛍光の出始めの時期(具体的には、蛍光剤の注入から20秒くらいまで)だけは可視光により、撮影後のレビュー像だけでなく、観察の段階から蛍光画像を見ることができる。そして、蛍光剤が動脈から静脈に環流した後は、赤外光透過ミラー95を再び光路内に挿入させ、赤外観察・可視蛍光撮影モードに設定し直す。これにより、被検者の負担を少しでも和らげることができる。
(変形例2)
また、赤外観察・可視蛍光撮影モードが設定されている場合、例えば、次のように設定されていてもよい。赤外透過ミラー95が脱着された場合には、赤外透過フィルタ58が退避されて、赤外カットフィルタ94が光路に挿入され、いつでも可視観察が可能に変更され、赤外光透過ミラー95が挿入された場合には、赤外透過フィルタ58が挿入されて、赤外カットフィルタ94が光路から脱着されいつでも赤外観察が可能に変更される。
【0076】
これにより、蛍光の出始めの時期だけは可視光により観察を行いながら、撮影開始後は、赤外観察・蛍光撮影モードへ変更させる。観察の段階から蛍光画像を見ることができ、蛍光剤が動脈から静脈に環流した後は、赤外光透過ミラー95を再び光路内に挿入させ、赤外観察・可視蛍光撮影モードに設定し直す。これにより、被検者の負担を少しでも和らげることができる。
【0077】
なお、この撮影モードにより一時的に可視観察を行う際には、外部固視灯の点灯により被検眼Eの視線を誘導してもよい。この場合、この外部固視灯の光量を減少調整させたり、また、観察用光源の光量を調整したり、NDフィルタを挿入するなどして被検眼Eへ向けて照明する光量を調節してもよい。
【0078】
【発明の実施の形態2】
図10は、発明の実施の形態2を示すものであり、実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0079】
この実施の形態2では、実施の形態1の挿脱機構86の位置を撮影光学系54のフィールドレンズ付のプリズム85とリレーレンズ87の間に挿脱機構86を配設するとともに、観察光学系53の反射ミラー79と赤外光透過ミラー95との間に蛍光及び赤外光の双方を透過する観察用のバリアーフィルタ99を配設している。
【0080】
この観察用バリアーフィルタ99は、例えば、図11に示すように波長500nm以上の光を透過させる特性を有する市販の吸収フィルタ(例えば、HOYAのY−52)が用いられている。この観察用バリアフィルタ99は、図11に示すように、エキサイタフィルタ66を通過する励起光源はほとんどカットされるが、この励起光が眼底Efに照射されて生じる蛍光は透過できる性質を有する。一方、バリアフィルタ93は撮影光学系に配置されて撮影用に専用されている。
【0081】
各撮影モードに対する各フィルタ、各ミラーの挿入・離脱条件は、実施の形態1と同一である。
【0082】
可視光による観察を行う際には、この観察用バリアフィルタ99を脱着して光路長さの同一なダミーフィルターを代わりに挿入する構成にすればよい。
【0083】
以上の構成による眼底カメラによれば、実施の形態1において可視観察・可視蛍光撮影モードが設定されている場合、観察光学系53に蛍光を選択的に透過させる観察用バリアフィルタ99が挿入される構成をとることができるので、蛍光の出始めの時期を逃すことなく、かつ、被検眼の移動やピントずれを補正することができる。これにより、蛍光撮影の円滑化を図ることができ、被検者に対する負担を軽減できる。
【0084】
一般に、蛍光フィルタ(エキサイタフィルタ66やバリアフィルタ93など)は多層膜を蒸着したバンドパスフィルタが用いられている。そして、蛍光を効率よく波長520nmの光を分離するために、透過から不透過への立ち上がりは急である必要がある。一方、この実施の形態2のように、励起用光源の波長と蛍光波長との間には通常、開きが有るので、観察用バリアフィルターとしての立ち上がりが急である必要がないので、廉価な市販の吸収フィルタを適当な厚さに加工して使用することができる。
【0085】
その他の構成及び作用は実施の形態1と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0086】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0087】
例えば、以上の実施の形態では、一般カラー撮影と可視蛍光撮影とが共に行える眼底カメラに基づいて説明したが、これらは、カラー撮影と可視蛍光撮影とがそれぞれ、別個に独立して構成された眼底カメラであってもよい。また、赤外蛍光撮影が可能な眼底カメラ、その他の眼底カメラへの応用もできる。
【0088】
また、赤外観察は、無散瞳を前提にして説明したが、散瞳剤を用いた撮影であってもよい。
【0089】
【発明の効果】
本発明に係わる眼底カメラは、以上説明したように構成したので、散瞳撮影と無散瞳撮影とに共用できる眼底カメラであって、散瞳撮影、無散瞳撮影のいずれの場合にも同一のテレビモニタで眼底像が観察でき、また、散瞳撮影の際には可視光による眼底像が観察できるようにし、しかも、無散瞳撮影の際には内部固視標を使用することにより、近方視による被検眼の縮瞳の可能性をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の眼底カメラの全体構成を示す光学図である。
【図2】 ピント合わせ指標機構を構成を示す光学図である。
【図3】 赤外透過フィルタ58の透過特性図である。
【図4】 エキサイタフィルタ66の透過特性図である。
【図5】 バリアフィルタ93の透過特性図である。
【図6】 2孔絞りの平面図である。
【図7】 固指標投影光学系Gの光学図である。
【図8】 モニタ装置の画面に表示された観察時の眼底画像を示す、(A)は被検眼に対して装置本体が適正作動距離にある状態を示し、(B)は被検眼に対して装置本体が適正作動距離にない状態を示す。
【図9】 制御回路のブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態2の眼底カメラの全体構成を示す光学図である。
【図11】 エキサイタフィルタ66、バリアフィルタ93、観察用バリアフィルタ99の透過特性比較図である。
【符号の説明】
E 被検眼
Ef 眼底
G 固指標投影光学系
50 照明系
51 観察・撮影光学系
52 共用光学系
53 観察光学系
54 撮影光学系
66 エキサイタフィルタ
71 クイックリターンミラー(反射鏡)
86 挿脱機構
92 ダミーフィルタ
93 バリアフィルタ
94 赤外カットフィルタ
95 赤外光透過ミラー
99 観察用バリアフィルタ
1000 制御回路

Claims (1)

  1. 可視光及び赤外光を含む照明光により被検眼を照明して該照明光を被検眼眼底に導く照明光導光光学系と、前記照明光を可視光と赤外光との間で切り換える照明切換手段と、被検眼を撮影するための撮影光を被検眼眼底に導く撮影光導光光学系と、前記撮影光により照明された被検眼眼底を撮影するための撮影光学系と、
    前記撮影光学系の光路内に挿入され、可視光及び赤外光の両方を反射する性質を有し、かつ、撮影時には光路から瞬時に離脱するとともに撮影終了後直ちに光路に挿入される反射鏡と、
    可視光及び赤外光の双方に感度を有するテレビカメラと、前記反射鏡により反射された光束を前記テレビカメラに導くことにより被検眼眼底像を観察するための観察光学系と、
    前記観察光学系の光路に挿脱自在に配置され、可視光を反射して赤外光を透過する赤外光透過ミラーと、被検眼の視線を誘導するための内部固視標を前記赤外光透過ミラーを介して被検眼に向けて投影する内部固視標投影光学系とを備え、
    前記照明切換手段は、前記赤外光透過ミラーが光路への挿入に連動して前記照明光源は赤外光に切り換えられ、前記赤外透過ミラーが光路からの離脱に連動して前記照明光は可視光に切り換えられ、
    前記赤外光透過ミラーが挿入された際には、照明切換手段により照明系は赤外光に切り換えられて照射され、内部固視標を使用することにより無散瞳撮影が行え、
    前記赤外光透過ミラーが光路から離脱された際には、照明切換手段により可視光に切り換えられて照射されて可視光による散瞳撮影が行えることを特徴とする眼底カメラ。
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