JP4135251B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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  • Studio Devices (AREA)
  • Television Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるオーサリングツールなどといわれ、例えば、MHEGコンテンツなど、映像情報とともに放送される放送用コンテンツを作成するための情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル衛星放送の普及が進んでいる。デジタル衛星放送は、例えば既存のアナログ放送と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が向上され、多チャンネル化も図ることが可能になる。具体的には、デジタル衛星放送であれば1つの衛星で数百チャンネルを確保することも可能である。このようなデジタル衛星放送では、スポーツ、映画、音楽、ニュースなどの専門チャンネルが多数用意されており、これらの専門チャンネルでは、それぞれの専門の企画、内容に応じたプログラムが放送されている。
【0003】
そして、上記のようなデジタル衛星放送システムを利用して、ユーザが楽曲等の音声データをダウンロードできるようにしたり、いわゆるテレビショッピングとして、例えばユーザが放送画面を見ながら何らかの商品についての購買契約を結べるようにしたりすることが提案されている。つまりは、デジタル衛星放送システムとして、通常の放送内容と並行したデータサービス放送を行うものである。
【0004】
一例として、楽曲データのダウンロードであれば、放送側においては、放送番組(映像情報)と同期させるようにして、楽曲データを多重化して放送するようにする。また、この楽曲データのダウンロードに際しては、GUI(Graphical User Interface)画面(即ちダウンロード用の操作画面である)を表示させることでインタラクティブな操作をユーザに行わせるようにされるが、このGUI画面出力のためのデータも多重化して放送するようにされる。
そして、受信装置を所有しているユーザ側では、所望のチャンネルを選局している状態で、受信装置に対する所定の操作によって楽曲データをダウンロードするためのGUI画面を表示出力させるようにする。そして、この表示された操作画面に対してユーザが操作を行うことで、例えば受信装置に接続したデジタルオーディオ機器に対してデータを供給し、これが録音されるようにするものである。
【0005】
ところで、上記のような楽曲データをダウンロードするためのGUI画面としては、例えばGUI画面を形成するパーツ的な画像データ、テキストデータなどの情報に加え、更には所定操作に応じた音声出力のための音声データなどの単位データ(ファイル)をそれぞれオブジェクトとして扱い、このオブジェクトの出力態様を所定方式によるシナリオ記述によって制御することによって、上記操作画面についての所要の表示形態及び音声等の出力態様を実現するように構成することが考えられる。つまり、いわゆるマルチメディアコンテンツを放送することによって上述のようなGUI画面を実現するものである。
なお、ここでは、上記GUI画面のようにして、記述情報によって規定されることで、或る目的に従った機能を実現する表示画面(ここでは音声等の出力も含む)のことを「シーン」というものとする。また、「オブジェクト」とは、記述情報に基づいてその出力態様が規定される画像、音声、テキスト等の単位情報をいうものとされる。また、伝送時においては、ここでは記述情報自体のデータファイルも「オブジェクト」の1つとして扱われるものとする。
【0006】
例えば、上記のようなGUI画面の放送用コンテンツを記述するための規格としては、MHEG(Multimedia Hypermedia Information Coding Experts Group)方式を採用することが考えられる。
MHEGの規格にあっては、例えば1つのMHEGコンテンツ(MHEGアプリケーションファイル)は、1以上のシーンにより形成され、これらの例えば放送映像との同期出力やシーン間のトランジションが規定されるようにスクリプトの記述が行われている。また、1シーンとしては1以上のオブジェクトが所定の表示形態によって表示されるように、スクリプトの記述により制御されている。
【0007】
そして、放送側においては、上記したMHEGコンテンツを放送内容に応じて作成することになるが、このようなMHEGコンテンツの作成は、例えばパーソナルコンピュータ装置上で、いわゆるスクリプト作成ツールやオーサリングツールとしてのアプリケーションソフトウェア(以降、纏めてMHEGオーサリングツールという)を起動させることで行うようにされる。
【0008】
上記したMHEGオーサリングツールにあっては、例えばシーン単位での編集を考えてみれば、シーンに対して表示すべきオブジェクトを選択して、これらのオブジェクトがシーンとして所望の表示形態によって表示されるようにシナリオの記述を編集者が行っていくようにすることが一般的である。或いは、オーサリングツールとしてのGUI画面に対する操作を行ってシーンを作成していくと、最終的にはこの編集結果がスクリプトとして記述されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、MHEGアプリケーションにあっては、シェアオブジェクトという概念が規定されている。
このシェアオブジェクトとは、シーン間で共有できるオブジェクトとしてのファイルをいうものである。
【0010】
但し、現状のMHEGオーサリングツールでは、MHEGアプリケーション単位で、シェアオブジェクトの使用/非使用についての設定を行う程度の機能しか有していない。つまり、シェアオブジェクトとしては、MHEGアプリケーションを形成する全てのシーンに対して共通に表示させる、又は表示させないかの設定を行うことしか出来ない。
例えばシェアオブジェクトの有効利用を図ろうと思えば、MHEGアプリケーションを形成する各シーンごとに、任意のシェアオブジェクトを使用したり使用しないようにしたりするといった設定ができるようにすることが好ましい。
【0011】
しかし、現行のMHEGオーサリングツールで、シーンごとに任意のシェアオブジェクトを割り当てようとすれば、シーンごとに、作成した個々のオブジェクトのオン/オフをアクションの記述等によって設定することになる。
このようなスクリプトの記述による設定は、編集者が記述言語を充分に理解していなければならないため、編集者によってはこの作業が困難なものとなっており、結局は誤った記述を行ってしまったりする可能性も高い。このため、シーンごとに任意のシェアオブジェクトを割り当てるような記述は、編集者の間ではほとんど行われていない。
【0012】
このように、現状としては、シェアオブジェクトが有効に活用されておらず、例えばそれだけ、MHEGコンテンツとしての表示態様の多様性も阻害されているものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記した課題を考慮して、例えばMHEGコンテンツの作成にあたって、シェアオブジェクトが簡易に扱えるようにしてその有効利用を図ることを目的とする。
【0014】
このため、所定の規格によるコンテンツ情報を作成するための情報処理装置として次のように構成する。
ここで、上記所定の規格によるコンテンツ情報は、このコンテンツ情報を形成するオブジェクトを使用して作成されるシーンと、少なくともシーン又はオブジェクトの出力態様を制御するための制御情報を有して形成されると共に、複数のシーン間で共通に使用可能な共有オブジェクトが定義されているものとする。
そして、このうえで、複数のシーン間で共通に使用することのできる仮想のシーンである共有シーンを当該情報処理装置において処理可能な編集素材として定義する共有シーン定義手段と、この共有シーン定義手段の定義に則って任意のオブジェクトを使用して上記共有シーンを作成することのできる共有シーン作成手段と、この共有シーン作成手段により作成された共有シーンのうちから、上記コンテンツ情報を形成する上記シーンごとに使用すべき共有シーンを設定することのできる共有シーン設定手段と、共有シーンに対して使用されたオブジェクトを共有オブジェクトとして設定する共有オブジェクト設定手段と、共有シーン設定手段により行われた、シーンごとに対する上記共有シーンの設定結果に応じて、各シーンに対する共有オブジェクトの使用状況を制御するための制御情報を上記所定の規格に則って記述することのできる制御情報記述手段とを備えて構成することとした。
【0015】
上記構成によれば、所定の規格に従ったコンテンツ情報を作成するためのオーサリングツールとして機能する情報処理装置としては、シーン間で共通に使用可能な共有オブジェクトを使用した仮想のシーンである共有シーンが定義されることになる。そして、シーンに対する編集としては、各シーンに対して使用すべき共有シーンを設定するという編集操作によって、複数のシーンで共有するオブジェクトを扱うことが可能になる。
そして、共有シーンに使用されたオブジェクトを共有オブジェクトとして設定したうえで、各シーンに対する共有シーンの設定結果に応じて、各シーンに対して使用すべき共有オブジェクトの使用状況を制御するための制御情報を、上記した所定の規格に従った形式で記述するようにされる。
つまり本発明では、共有シーンを使用しての編集操作を行うことで、結果的にはシーン間で共通に使用べきとされる共有オブジェクトの設定が行われるというユーザインターフェイスが得られることになる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以降、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の情報処理装置は、デジタル衛星放送を利用して番組を放送すると共に、受信装置側ではこの番組に関連した楽曲データ(音声データ)等の情報をダウンロードできるようにしたシステムに対応することを前提とする。
つまり、デジタル衛星放送を利用した番組(映像情報)に付随或いは同期した形態で、例えばダウンロード操作画面などのためのGUIデータを放送するシステムにあって、放送側が使用する、GUIデータとしてのコンテンツを作成するためのオーサリングシステムが本発明の情報処理装置に該当する。
また、本実施の形態のオーサリングシステムとしてはMHEGコンテンツを作成するためのシステムであるものとする。
【0017】
なお、以降の説明は次の順序で行うこととする。
1.デジタル衛星放送システム
1−1.全体構成
1−2.GUI画面に対する操作
1−3.地上局
1−4.送信フォーマット
1−5.IRD
2.オーサリングシステム
2−1.MHEGコンテンツの構造
2−2.シェアシーンの概念
2−2.MHEGオーサリングシステムの構成
2−3.MHEGオーサリングソフトウェアとしてのGUI画面例
2−4.処理動作
【0018】
1.デジタル衛星放送システムの構成
1−1.全体構成
先ず、本実施の形態のMHEGオーサリングシステムの説明を行うのに先立ち、このMHEGオーサリングシステムにより作成されたMHEGコンテンツが使用されるデジタル衛星放送システムについて説明しておく。
【0019】
図1は、本実施の形態としてのデジタル衛星放送システムの全体構成を示すものである。この図に示すように、デジタル衛星放送の地上局1には、テレビ番組素材サーバ6からのテレビ番組放送のための素材と、楽曲素材サーバ7からの楽曲データの素材と、音声付加情報サーバ8からの音声付加情報と、GUIデータサーバからのGUIデータとが送られる。
【0020】
テレビ番組素材サーバ6は、通常の放送番組の素材を提供するサーバである。このテレビ番組素材サーバから送られてくる音楽放送の素材は、動画及び音声とされる。例えば、音楽放送番組であれば、上記テレビ番組素材サーバ6の動画及び音声の素材を利用して、例えば新曲のプロモーション用の動画及び音声が放送されたりすることになる。
【0021】
楽曲素材サーバ7は、オーディオチャンネルを使用して、オーディオ番組を提供するサーバである。このオーディオ番組の素材は音声のみとなる。この楽曲素材サーバ7は、複数のオーディオチャンネルのオーディオ番組の素材を地上局1に伝送する。
各オーディオチャンネルの番組放送ではそれぞれ同一の楽曲が所定の単位時間繰り返して放送される。各オーディオチャンネルは、それぞれ独立しており、その利用方法としては各種考えられる。例えば、1つのオーディオチャンネルでは最新の日本のポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送し、他のオーディオチャンネルでは最新の外国のポップスの数曲を或る一定時間繰り返し放送するというようにされる。
【0022】
音声付加情報サーバ8は、楽曲素材サーバ7から出力される楽曲の時間情報等を提供するサーバである。
【0023】
GUIデータサーバ9は、ユーザが操作に用いるGUI画面を形成するための「GUIデータ(放送用コンテンツのデータ)」を提供する。例えば後述するような楽曲のダウンロードに関するGUI画面であれば、配信される楽曲のリストページや各楽曲の情報ページを形成するための画像データ、テキストデータ、アルバムジャケットの静止画を形成するためのデータなどを提供する。更には、受信設備3側にていわゆるEPG(Electrical Program Guide)といわれる番組表表示を行うのに利用されるEPGデータもここから提供される。
なお、「GUIデータ」としては、例えばMHEG(Multimedia Hypermedia Information Coding Experts Group)方式が採用される。MHEGとは、マルチメディア情報、手順、操作などのそれぞれと、その組み合わせをオブジェクトとして捉え、それらのオブジェクトを符号化したうえで、タイトル(例えばGUI画面)として制作するためのシナリオ記述の国際標準とされる。また、本実施の形態ではMHEG−5を採用するものとする。
【0024】
地上局1は上記テレビ番組素材サーバ6、楽曲素材サーバ7、音声付加情報サーバ8、及びGUIデータサーバ9から伝送された情報を多重化して送信する。
本実施の形態では、テレビ番組素材サーバ6から伝送されたビデオデータはMPEG(Moving Picture Experts Group)2方式により圧縮符号化され、オーディオデータはMPEG2オーディオ方式により圧縮符号化される。また、楽曲素材サーバ7から伝送されたオーディオデータは、オーディオチャンネルごとに対応して、例えばMPEG2オーディオ方式と、ATRAC(Adoptive Tranform Acoustic Coding)方式と何れか一方の方式により圧縮符号化される。
また、これらのデータは多重化の際、キー情報サーバ10からのキー情報を利用して暗号化される。
なお、地上局1の内部構成例については後述する。
【0025】
地上局1からの信号は衛星2を介して各家庭の受信設備3で受信される。衛星2には複数のトランスポンダが搭載されている。1つのトランスポンダは例えば30Mbpsの伝送能力を有している。各家庭の受信設備3としては、パラボラアンテナ11とIRD(Integrated Receiver Decorder)12と、ストレージデバイス13と、モニタ装置14とが用意される。
また、この場合には、IRD12に対して操作を行うためのリモートコントローラ64が示されている。
【0026】
パラボラアンテナ11で衛星2を介して放送されてきた信号が受信される。この受信信号がパラボラアンテナ11に取り付けられたLNB(Low Noize Block Down Converter)15で所定の周波数に変換され、IRD12に供給される。
【0027】
IRD12における概略的な動作としては、受信信号から所定のチャンネルの信号を選局し、その選局された信号から番組としてのビデオデータ及びオーディオデータの復調を行ってビデオ信号、オーディオ信号として出力する。また、IRD12では、番組としてのデータと共に多重化されて送信されてくる、GUIデータに基づいてGUI画面としての出力も行う。このようなIRD12の出力は、例えばモニタ装置14に対して供給される。これにより、モニタ装置14では、IRD12により受信選局した番組の画像表示及び音声出力が行われ、また、後述するようなユーザの操作に従ってGUI画面を表示させることが可能となる。
【0028】
ストレージデバイス13は、IRD12によりダウンロードされたオーディオデータ(楽曲データ)を保存するためのものである。このストレージデバイス13の種類としては特に限定されるものではなく、MD(Mini Disc)レコーダ/プレーヤ、DATレコーダ/プレーヤ、DVDレコーダ/プレーヤ等を用いることができる。また、ストレージデバイス13としてパーソナルコンピュータ装置を用い、ハードディスクのほか、CD−R等をはじめとする記録が可能なメディアにオーディオデータを保存するようにすることも可能とされる。
【0029】
また、本実施の形態の受信設備3としては、図2に示すように、データ伝送規格としてIEEE1394に対応したデータインターフェイスを備えたMDレコーダ/プレーヤ13Aを、図1に示すストレージデバイス13として使用することができるようになっている。
この図に示すIEEE1394対応のMDレコーダ/プレーヤ13Aは、IEEE1394バス16によりIRD12と接続される。これによって、本実施の形態では、IRD12にて受信された、楽曲としてのオーディオデータ(ダウンロードデータ)を、ATRAC方式により圧縮処理が施されたままの状態で直接取り込んで記録することができる。また、MDレコーダ/プレーヤ13AとIRD12とをIEEE1394バス16により接続した場合には、上記オーディオデータの他、そのアルバムのジャケットデータ(静止画データ)及び歌詞などのテキストデータを記録することも可能とされている。
【0030】
IRD12は、例えば電話回線4を介して課金サーバ5と通信可能とされている。IRD12には、後述するようにして各種情報が記憶されるICカードが挿入される。例えば楽曲のオーディオデータのダウンロードが行われたとすると、これに関する履歴情報がICカードに記憶される。このICカードの情報は、電話回線4を介して所定の機会、タイミングで課金サーバ5に送られる。課金サーバ5は、この送られてきた履歴情報に従って金額を設定して課金を行い、ユーザに請求する。
【0031】
これまでの説明から分かるように、本発明が適用されたシステムでは、地上局1は、テレビ番組素材サーバ6からの音楽番組放送の素材となるビデオデータ及びオーディオデータと、楽曲素材サーバ7からのオーディオチャンネルの素材となるオーディオデータと、音声付加情報サーバ8からの音声データと、GUIデータサーバ9からのGUIデータとを多重化して送信している。
そして、各家庭の受信設備3でこの放送を受信すると、例えばモニタ装置14により、選局したチャンネルの番組を視聴することができる。また、番組のデータと共に送信されるGUIデータを利用したGUI画面として、第1にはEPG(Electrical Program Guide;電子番組ガイド)画面を表示させ、番組の検索等を行うことができる。また、第2には、例えば通常の番組放送以外の特定のサービス用のGUI画面を利用して所要の操作を行うことで、本実施の形態の場合には、放送システムにおいて提供されている通常番組の視聴以外のサービスを享受することができる。
例えば、オーディオ(楽曲)データのダウンロードサービス用のGUI画面を表示させて、このGUI画面を利用して操作を行えば、ユーザが希望した楽曲のオーディオデータをダウンロードしてストレージデバイス13に記録して保存することが可能になる。
【0032】
なお、本実施の形態では、上記したようなGUI画面に対する操作を伴う、通常の番組放送以外の特定のサービスを提供するデータサービス放送については、インタラクティブ性を有することもあり、「インタラクティブ放送」ともいうことにする。
【0033】
1−2.GUI画面に対する操作
ここで、上述しているインタラクティブ放送の利用例、つまり、GUI画面に対する操作例について、図3及び図4を参照して概略的に説明しておく。ここでは、楽曲データ(オーディオデータ)のダウンロードを行う場合について述べる。
【0034】
先ず、図3によりIRD12に対してユーザが操作を行うためのリモートコントローラ64の操作キーについて、特に主要なものについて説明しておく。
図3には、リモートコントローラ64において各種キーが配列された操作パネル面が示されている。ここでは、これら各種キーのうち、電源キー101、数字キー102、画面表示切換キー103、インタラクティブ切換キー104、EPGキーパネル部105、チャンネルキー106について説明する。
【0035】
電源キー101は、IRD12の電源のオン/オフを行うためのキーである。数字キー102は、数字指定によりチャンネル切り換えを行ったり、例えばGUI画面において数値入力操作が必要な場合に操作するためのキーである。
画面表示切換キー103は、例えば通常の放送画面とEPG画面との切り換えを行うキーである。例えば、画面表示切換キー103によりEPG画面を呼び出した状態の下で、EPGキーパネル部105に配置されたキーを操作すれば、電子番組ガイドの表示画面を利用した番組検索が行えることになる。また、EPGキーパネル部105内の矢印キー105aは、後述するサービス用のGUI画面におけるカーソル移動などにも使用することができる。
インタラクティブ切換キー104は、通常の放送画面と、その放送番組に付随したサービスのためのGUI画面との切り換えを行うために設けられる。
チャンネルキー106は、IRD12における選局チャンネルをそのチャンネル番号の昇順、降順に従って順次切り換えていくために設けられるキーである。
【0036】
なお、本実施の形態のリモートコントローラ64としては、例えばモニタ装置14に対する各種操作も可能に構成されているものとされ、これに対応した各種キーも設けられているものであるが、ここでは、モニタ装置14に対応するキー等の説明は省略する。
【0037】
次に、図4を参照してGUI画面に対する操作の具体例について説明する。
受信設備3により放送を受信して所望のチャンネルを選局すると、モニタ装置14の表示画面には、図4(a)に示すように、テレビ番組素材サーバ6から提供された番組素材に基づく動画像が表示される。つまり、通常の番組内容が表示される。ここでは、例えば音楽番組が表示されているものとする。また、この音楽番組には楽曲のオーディオデータのダウンロードサービス(インタラクティブ放送)が付随されているものとする。
そして、この音楽番組が表示されている状態の下で、例えばユーザがリモートコントローラ64のインタラクティブ切換キー104を操作したとすると、表示画面は図4(b)に示すような、オーディオデータのダウンロードのためのGUI画面に切り替わる。
【0038】
このGUI画面においては、先ず、画面の左上部のテレビ番組表示エリア21Aに対して、図4(a)にて表示されていたテレビ番組素材サーバ6からのビデオデータによる画像が縮小化されて表示される。
また、画面の右上部には、オーディオチャンネルで放送されている各チャンネルの楽曲のリスト21Bが表示される。また、画面の左下にはテキスト表示エリア21Cとジャケット表示エリア21Dが表示される。さらに、画面の右側には歌詞表示ボタン22、プロフィール表示ボタン23、情報表示ボタン24、予約録音ボタン25、予約済一覧表示ボタン26、録音履歴表示ボタン27、およびダウンロードボタン28が表示される。
【0039】
ユーザは、このリスト21Bに表示されている楽曲名を見ながら、興味のある楽曲を探していく。そして、興味のある楽曲を見つけたらリモートコントローラ64の矢印キー105a(EPGキーパネル部105内)を操作して、その楽曲が表示されている位置にカーソルを合わせた後、エンター操作を行う(例えば矢印キー105aのセンター位置を押圧操作する)。
これによって、カーソルを合わせた楽曲を試聴することができる。すなわち、各オーディオチャンネルでは、所定の単位時間中、同一の楽曲が繰り返し放送されているので、テレビ番組表示エリア21Aの画面はそのままで、IRD12により上記操作により選択された楽曲のオーディオチャンネルに切り換えて音声出力することで、その楽曲を聞くことができる。この時、ジャケット表示エリア21Dにはその楽曲のMDジャケットの静止画像が表示される
【0040】
また、例えば上記の状態で歌詞表示ボタン22にカーソルを合わせ、エンター操作を行う(以下、ボタン表示にカーソルを合わせ、エンター操作を行うことを「ボタンを押す」という)と、テキスト表示エリア21Cに楽曲の歌詞がオーディオデータと同期したタイミングで表示される。同様に、プロフィール表示ボタン23あるいは情報表示ボタン24を押すと、楽曲に対応するアーティストのプロフィールあるいはコンサート情報などがテキスト表示エリア21Cに表示される。このように、ユーザは、現在どのような楽曲が配信されているのかを知ることができ、更に各楽曲についての詳細な情報を知ることができる。
【0041】
ユーザは試聴した楽曲を購入したい場合には、ダウンロードボタン28を押す。ダウンロードボタン28が押されると、選択された楽曲のオーディオデータがダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶される。楽曲のオーディオデータと共に、その歌詞データ、アーティストのプロフィール情報、ジャケットの静止画データ等をダウンロードすることもできる。
そして、このようにして楽曲のオーディオデータがダウンロードされる毎に、その履歴情報がIRD12内のICカードに記憶される。ICカードに記憶された情報は、例えば1カ月に一度ずつ課金サーバ5により取り込みが行われ、ユーザに対してデータサービスの使用履歴に応じた課金が行われる。これによって、ダウンロードされる楽曲の著作権を保護することができることにもなる。
【0042】
また、ユーザは予めダウンロードの予約を行いたい場合には、予約録音ボタン25を押す。このボタンを押すと、GUI画面の表示が切り換わり、予約が可能な楽曲のリストが画面全体に表示される。例えばこのリストは1時間単位、1週間単位、チャンル単位等で検索した楽曲を表示することが可能である。ユーザはこのリストの中からダウンロードの予約を行いたい楽曲を選択すると、その情報がIRD12内に登録される。そして、すでにダウンロードの予約を行った楽曲を碓認したい場合には、予約済一覧表示ボタン26を押すことにより、画面全体に表示させることができる。このようにして予約された楽曲は、予約時刻になるとIRD12によりダウンロードされ、ストレージデバイス13に記憶される。
【0043】
ユーザはダウンロードを行った楽曲について確認したい場合には、録音履歴ボタン27を押すことにより、既にダウンロードを行った楽曲のリストを画面全体に表示させることができる。
【0044】
このように、本発明が適用されたシステムの受信設備3では、モニタ装置14のGUI画面上に楽曲のリストが表示される。そして、このGUI画面上の表示にしたがって楽曲を選択するとその楽曲を試聴することができ、その楽曲の歌詞やアーティストのプロフィール等を知ることができる。さらに、楽曲のダウンロードとその予約、ダウンロードの履歴や予約済楽曲リストの表示等を行うことができる。
【0045】
詳しいことは後述するが、上記図4(b)に示すようなGUI画面の表示と、GUI画面に対するユーザの操作に応答したGUI画面上での表示変更、及び音声出力は、前述したMHEG方式に基づいたシナリオ記述により、オブジェクトの関係を規定することにより実現される。ここでいうオブジェクトとは、図4(b)に示された各ボタンに対応するパーツとしての画像データや各表示エリアに表示される素材データとなる。
そして、本明細書においては、このGUI画面のような、シナリオ記述によってオブジェクト間の関係が規定されることで、或る目的に従った情報の出力態様(画像表示や音声出力等)が実現される環境を「シーン」というものとする。また、1シーンを形成するオブジェクトとしては、シナリオ記述のファイル自体も含まれるものとする。
【0046】
以上、説明したように、本発明が適用されたデジタル衛星放送システムでは放送番組が配信されると共に、複数のオーディオチャンネルを使用して楽曲のオーディオデータが配信される。そして、配信されている楽曲のリスト等を使用して所望の楽曲を探し、そのオーディオデータをストレージデバイス13に簡単に保存することができる。
なお、デジタル衛星放送システムにおける番組提供以外のサービスとしては、上記した楽曲データのダウンロードの他にも各種考えられる。例えば、いわゆるテレビショッピングといわれる商品紹介番組を放送した上で、GUI画面としては購買契約が結べるようなものを用意することも考えられる。
【0047】
1−3.地上局
これまで、本実施の形態としてのデジタル衛星放送システムの概要について説明したが、以降、このシステムについてより詳しい説明を行っていくこととする。そこで、先ず地上局1の構成について図5を参照して説明する。
【0048】
なお、以降の説明にあたっては、次のことを前提とする。
本実施の形態では、地上局1から衛星2を介しての受信設備3への送信を行うのにあたり、DSM−CC(デジタル蓄積メディア・コマンド・アンド・コントロール;Digital Strage Media-Command and Control)プロトコルを採用する。
DSM−CC(MPEG−part6)方式は、既に知られているように、例えば、何らかのネットワークを介して、デジタル蓄積メディア(DSM)に蓄積されたMPEG符号化ビットストリームを取り出し(Retrieve)たり、或いはDSMに対してストリームを蓄積(Store)するためのコマンドや制御方式を規定したものである。そして本実施の形態においては、このDSM−CC方式がデジタル衛星放送システムにおける伝送規格として採用されているものである。
そして、DSM−CC方式によりデータ放送サービス(例えばGUI画面など)のコンテンツ(オブジェクトの集合)を伝送するためには、コンテンツの記述形式を定義しておく必要がある。本実施の形態では、この記述形式の定義として先に述べたMHEGが採用されるものである。
【0049】
図5に示す地上局1の構成において、テレビ番組素材登録システム31は、テレビ番組素材サーバ6から得られた素材データをAVサーバ35に登録する。この素材データはテレビ番組送出システム39に送られ、ここでビデオデータは例えばMPEG2方式で圧縮され、オーディオデータは、例えばMPEG2オーディオ方式によりパケット化される。テレビ番組送出システム39の出力はマルチプレクサ45に送られる。
【0050】
また、楽曲素材登録システム32では、楽曲素材サーバ7からの素材データ、つまりオーディオデータを、MPEG2オーディオエンコーダ36A、及びATRACエンコーダ36Bに供給する。MPEG2オーディオエンコーダ36A、ATRACエンコーダ36Bでは、それぞれ供給されたオーディオデータについてエンコード処理(圧縮符号化)を行った後、MPEGオーディオサーバ40A及びATRACオーディオサーバ40Bに登録させる。
MPEGオーディオサーバ40Aに登録されたMPEGオーディオデータは、MPEGオーディオ送出システム43Aに伝送されてここでパケット化された後、マルチプレクサ45に伝送される。ATRACオーディオサーバ40Bに登録されたATRACデータは、ATRACオーディオ送出システム43Bに4倍速ATRACデータとして送られ、ここでパケット化されてマルチプレクサ45に送出される。
【0051】
また、音声付加情報登録システム33では、音声付加情報サーバ8からの素材データである音声付加情報を音声付加情報データベース37に登録する。この音声付加情報データベース37に登録された音声付加情報は、音声付加情報送出システム41に伝送され、同様にして、ここでパケット化されてマルチプレクサ45に伝送される。
【0052】
また、GUI用素材登録システム34では、GUIデータサーバ9からの素材データであるGUIデータを、GUI素材データベース38に登録する。
【0053】
GUI素材データベース38に登録されたGUI素材データは、GUIオーサリングシステム42に伝送され、ここで、GUI画面、即ち図4にて述べた「シーン」としての出力が可能なデータ形式となるように処理が施される。
【0054】
つまり、GUIオーサリングシステム42に伝送されてくるデータとしては、例えば、楽曲のダウンロードのためのGUI画面であれば、アルバムジャケットの静止画像データ、歌詞などのテキストデータ、更には、操作に応じて出力されるべき音声データなどである。
上記した各データはいわゆるモノメディアといわれるが、GUIオーサリングシステム42では、MHEGオーサリングツールを用いて、これらのモノメディアデータを符号化して、これをオブジェクトとして扱うようにする。
そして、例えば図4(b)にて説明したようなシーン(GUI画面)の表示態様と操作に応じた画像音声の出力態様が得られるように上記オブジェクトの関係を規定したシナリオ記述ファイル(スクリプト)と共にMHEG−5のコンテンツを作成する。
また、図4(b)に示したようなGUI画面では、テレビ番組素材サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ(MPEGビデオデータ、MPEGオーディオデータ)と、楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ等も、GUI画面に表示され、操作に応じた出力態様が与えられる。
従って、上記シナリオ記述ファイルとしては、上記GUIオーサリングシステム42では、上記したテレビ番組素材サーバ6の素材データを基とする画像・音声データ、楽曲素材サーバ7の楽曲素材データを基とするMPEGオーディオデータ、更には、音声付加情報サーバ8を基とする音声付加情報も必要に応じてオブジェクトとして扱われて、MHEGのスクリプトによる規定が行われる。
【0055】
なお、GUIオーサリングシステム42から伝送されるMHEGコンテンツのデータとしては、スクリプトファイル、及びオブジェクトとしての各種静止画データファイルやテキストデータファイル(更には音声データファイル)などとなるが、静止画データは、例えばJPEG(Joint Photograph Experts Group)方式で圧縮された640×480ピクセルのデータとされ、テキストデータは例えば800文字以内のファイルとされる。
【0056】
GUIオーサリングシステム42にて得られたMHEGコンテンツのデータはDSM−CCエンコーダ44に伝送される。
DSM−CCエンコーダ44では、MPEG2フォーマットに従ったビデオ、オーディオデータのデータストリームに多重できる形式のトランスポートストリーム(以下TS(Transport Stream)とも略す)に変換して、パケット化されてマルチプレクサ45に出力される。
【0057】
マルチプレクサ45においては、テレビ番組送出システム39からのビデオパケットおよびオーディオパケットと、MPEGオーディオ送出システム43Aからのオーディオパケットと、ATRACオーディオ送出システム43Bからの4倍速オーディオパケットと、音声付加情報送出システム41からの音声付加情報パケットと、GUIオーサリングシステム42からのGUIデータパケットとが時間軸多重化されると共に、キー情報サーバ10(図1)から出力されたキー情報に基づいて暗号化される。
【0058】
マルチプレクサ45の出力は電波送出システム46に伝送され、ここで例えば誤り訂正符号の付加、変調、及び周波数変換などの処理を施された後、アンテナから衛星2に向けて送信出力するようにされる。
【0059】
1−4.送信フォーマット
次に、DSM−CC方式に基づいて規定された本実施の形態の送信フォーマットについて説明する。
図6は、地上局1から衛星2に送信出力される際のデータの一例を示している。なお、前述したように、この図に示す各データは実際には時間軸多重化されているものである。また、この図では、図6に示すように、時刻t1から時刻t2の間が1つのイベントとされ、時刻t2から次のイベントとされる。ここでいうイベントとは、例えば音楽番組のチャンネルであれば、複数楽曲のラインナップの組を変更する単位であり、時間的には30分或いは1時間程度となる。
【0060】
図6に示すように、時刻t1から時刻t2のイベントでは、通常の動画の番組放送で、所定の内容A1を有する番組が放送されている。また、時刻t2から始めるイベントでは、内容A2としての番組が放送されている。この通常の番組で放送されているのは動画と音声である。
【0061】
MPEGオーディオチャンネル(1)〜(10)は、例えば、チャンネルCH1からCH10の10チャンネル分用意される。このとき、各オーディオチャンネルCH1,CH2,CH3・・・・CH10では、1つのイベントが放送されている間は同一楽曲が繰り返し送信される。つまり、時刻t1〜t2のイベントの期間においては、オーディオチャンネルCH1では楽曲B1が繰り返し送信され、オーディオチャンネルCH2では楽曲C1が繰り返し送信され、以下同様に、オーディオチャンネルCH10では楽曲K1が繰り返し送信されることになる。これは、その下に示されている4倍速ATRACオーディオチャンネル(1)〜(10)についても共通である。
【0062】
つまり、図6において、MPEGオーディオチャンネルと4倍速ATRACオーディオチャンネルのチャンネル番号である( )内の数字が同じものは同じ楽曲となる。また、音声付加情報のチャンネル番号である( )内の数字は、同じチャンネル番号を有するオーディオデータに付加されている音声付加情報である。更に、GUIデータとして伝送される静止画データやテキストデータも各チャンネルごとに形成されるものである。これらのデータは、図7(a)〜(d)に示すようにMPEG2のトランスポートパケット内で時分割多重されて送信され、図7(e)〜(h)に示すようにしてIRD12内では各データパケットのヘッダ情報を用いて再構築される。
【0063】
また、上記図6及び図7に示した送信データのうち、少なくとも、データサービス(TV放送(又はオーディオ放送)に同期したMHEGコンテンツの放送、又はインタラクティブ放送)に利用されるGUIデータは、DSM−CC方式に則って論理的には次のようにして形成されるものである。ここでは、DSM−CCエンコーダ44から出力されるトランスポートストリームのデータに限定して説明する。
【0064】
図8(a)に示すように、DSM−CC方式によって伝送される本実施の形態のデータ放送サービスは、Service Gatewayという名称のルートディレクトリの中に全て含まれる。Service Gatewayに含まれるオブジェクトとしては、ディレクトリ(Directory),ファイル(File),ストリーム(Stream),ストリームイベント(Stream Event)などの種類が存在する。
【0065】
これらのうち、ファイルは静止画像、音声、テキスト、更にはMHEGにより記述されたスクリプトなどの個々のデータファイルとされる。
ストリームは例えば、他のデータサービスやAVストリーム(TV番組素材としてのMPEGビデオデータ、オーディオデータ、楽曲素材としてのMPEGオーディオデータ、ATRACオーディオデータ等)にリンクする情報が含まれる。
また、ストリームイベントは、同じくリンクの情報と時刻情報が含まれる。
ディレクトリは相互に関連するデータをまとめるフォルダである。
【0066】
そして、DSM−CC方式では、図8(b)に示すようにして、これらの単位情報とService Gatewayをそれぞれオブジェクトという単位と捉え、それぞれをBIOPメッセージという形式に変換する。
なお、本発明に関わる説明では、ファイル,ストリーム,ストリームイベントの3つのオブジェクトの区別は本質的なものではないので、以下の説明ではこれらをファイルとしてのオブジェクトに代表させて説明する。
【0067】
そして、DSM−CC方式では、図8(c)に示すモジュールといわれるデータ単位を生成する。このモジュールは、図8(b)に示したBIOPメッセージ化されたオブジェクトを1つ以上含むようにされたうえで、BIOPヘッダが付加されて形成される可変長のデータ単位であり、後述する受信側における受信データのバッファリング単位となる。
また、DSM−CC方式としては、1モジュールを複数のオブジェクトにより形成する場合の、オブジェクト間の関係については特に規定、制限はされていない。つまり、極端なことをいえば、全く関係の無いシーン間における2以上のオブジェクトにより1モジュールを形成したとしても、DSM−CC方式のもとでの規定に何ら違反するものではない。
【0068】
このモジュールは、MPEG2フォーマットにより規定されるセクションといわれる形式で伝送するために、図8(d)に示すように、機械的に「ブロック」といわれる原則固定長のデータ単位に分割される。但し、モジュールにおける最後のブロックについては規定の固定長である必要はないものとされている。このように、ブロック分割を行うのはMPEG2フォーマットにおいて、1セクションが4KBを越えてはならないという規定があることに起因する。
また、この場合には上記ブロックとしてのデータ単位と、セクションとは同義なものとなる。
【0069】
このようにしてモジュールを分割して得たブロックは、図8(e)に示すようにしてヘッダが付加されてDDB(Download Data Block)というメッセージの形式に変換される。
【0070】
また、上記DDBへの変換と並行して、DSI(Download Server Initiate)及びDII(Download Indication Information)という制御メッセージが生成される。
上記DSI及びDIIは、受信側(IRD12)で受信データからモジュールを取得する際に必要となる情報であり、DSIは主として、次に説明するカルーセル(モジュール)の識別子、カルーセル全体に関連する情報(カルーセルが1回転する時間、カルーセル回転のタイムアウト値)等の情報を有する。また、データサービスのルートディレクトリ(Service Gateway)の所在を知るための情報も有する(オブジェクトカルーセル方式の場合)。
【0071】
DIIは、カルーセルに含まれるモジュールごとに対応する情報であり、モジュールごとのサイズ、バージョン、そのモジュールのタイムアウト値などの情報を有する。
【0072】
そして、図8(f)に示すように、上記DDB、DSI、DIIの3種類のメッセージをセクションのデータ単位に対応させて周期的に、かつ、繰り返し送出するようにされる。これにより、受信機側では例えば目的のGUI画面(シーン)を得るのに必要なオブジェクトが含まれているモジュールをいつでも受信できるようにされる。
本明細書では、このような伝送方式を回転木馬に例えて「カルーセル方式」といい、図8(f)に示すようにして模式的に表されるデータ伝送形態をカルーセルというものとする。
ここで、1カルーセルに含まれるモジュールとしては複数とされて構わない。例えば、1カルーセルにより1つのデータサービスに必要な複数のモジュールを伝送するようにしてもよいものである。
また、「カルーセル方式」としては、「データカルーセル方式」のレベルと「オブジェクトカルーセル方式」のレベルとに分けられる。特にオブジェクトカルーセル方式では、ファイル、ディレクトリ、ストリーム、サービスゲートウェイなどの属性を持つオブジェクトをデータとしてカルーセルを用いて転送する方式で、ディレクトリ構造を扱えることがデータカルーセル方式と大きく異なる。本実施の形態のシステムでは、オブジェクトカルーセル方式を採用するものとされる。
【0073】
また、図9に、MHEG方式に則ったデータサービスとしてのファイル(MHEG application file)のディレクトリ構造例を示す。上述のようにオブジェクトカルーセル方式は、このディレクトリ構造を扱えることに特徴を有する。
通常、Service Domainの入り口となる(MHEG application file)は、必ず、Service Gatewayの直下にある、app0/startupというファイルとなる。
基本的には、Service Domain(Service Gateway)の下にapplication directory(app0,app1・・・appN)があり、その下にstartupといわれるアプリケーション・ファイルと、applicationを構成する各sceneのdirectory(scene0,scene1・・・)があるようにされる。更にscene directoryの下には、MHEG scene fileとsceneを構成する各content fileがおかれることとしている。
【0074】
また、上記のようにしてカルーセルにより送信されるGUIデータを含む放送用のデータ、つまり、図5のマルチプレクサ45から出力されるデータとしては、トランスポートストリームの形態により出力される。このトランスポートストリームは例えば図10に示す構造を有する。
図10(a)には、トランスポートストリームが示されている。このトランスポートストリームとはMPEGシステムで定義されているビット列であり、図のように188バイトの固定長パケット(トランスポートパケット)の連結により形成される。
【0075】
そして、各トランスポートパケットは、図10(b)に示すようにヘッダと特定の個別パケットに付加情報を含めるためのアダプテーションフィールドとパケットの内容(ビデオ/オーディオデータ等)を表すペイロード(データ領域)とからなる。
【0076】
ヘッダは、例えば実際には4バイトとされ、図10(c)に示すように、先頭には必ず同期バイトがあるようにされ、これより後ろの所定位置にそのパケットの識別情報であるPID(Packet_ID)、スクランブルの有無を示すスクランブル制御情報、後続するアダプテーションフィールドやペイロードの有無等を示すアダプテーションフィールド制御情報が格納されている。
【0077】
これらの制御情報に基づいて、受信装置側ではパケット単位でデスクランブルを行い、また、デマルチプレクサによりビデオ/オーディオ/データ等の必要パケットの分離・抽出を行うことができる。また、ビデオ/オーディオの同期再生の基準となる時刻情報を再生することもここで行うことができる。
【0078】
また、これまでの説明から分かるように、1つのトランスポートストリームには複数チャンネル分の映像/音声/データのパケットが多重されているが、それ以外にPSI(Program Specific Information)といわれる選局を司るための信号や、限定受信(個人の契約状況により有料チャンネルの受信可不可を決定する受信機能)に必要な情報(EMM/ECM)、EPGなどのサービスを実現するためのSI(Service Information)が同時に多重されている。
【0079】
PSIは、図11に示すようにして、4つのテーブルで構成されている。それぞれのテーブルは、セクション形式というMPEG Systemに準拠した形式で表されている。
図11(a)には、NIT(Network Informataion Table)及びCAT(Conditional Access Table)のテーブルが示されている。
NITは、全キャリアに同一内容が多重されている。キャリアごとの伝送諸元(偏波面、キャリア周波数、畳み込みレート等)と、そこに多重されているチャンネルのリストが記述されている。NITのPIDとしては、PID=0x0010とされている。
【0080】
CATもまた、全キャリアに同一内容が多重される。限定受信方式の識別と契約情報等の個別情報であるEMM(Entitlement Management Message)パケットのPIDが記述されている。PIDとしては、PID=0x0001により示される。
【0081】
図11(b)には、キャリアごとに固有の内容を有する情報として、PATが示される。PATには、そのキャリア内のチャンネル情報と、各チャンネルの内容を表すPMTのPIDが記述されている。PIDとしては、PID=0x0000により示される。
【0082】
また、キャリアにおけるチャンネルごとの情報として、図11(c)に示すPMT(Program Map Table)のテーブルを有する。
PMTは、チャンネル別の内容が多重されている。例えば、図11(d)に示すような、各チャンネルを構成するコンポーネント(ビデオ/オーディオ等)と、デスクランブルに必要なECM(Encryption Control Message)パケットのPIDが記述されているPMTのPIDは、PATにより指定される。
【0083】
また、SIは、図示は省略するが、PSIと同様にセクション形式のテーブルとされ、ここにEPGに関する情報が記述される。IRD側では、このテーブルから必要とされる情報を抽出して画面上に表示するようにされている。
そして、このPSIの代表的なテーブルとしては、SDT(Service Description Table)とEIT(Event Information Table)が挙げられる。
SDTは、チャンネル情報を表すもので、チャンネル番号、チャンネル名、チャンネル内容等が記述される。PIDとしては、PID=0x0011により示されることになっている。
EITは、番組情報を表すもので、番組名、番組開始時刻、番組のあらすじ、ジャンル等が記述されている。PIDとしては、PID=0x0012により示される。
【0084】
1−5.IRD
続いて、受信設備3に備えられるIRD12の一構成例について図12を参照して説明する。
【0085】
この図に示すIRD12において、入力端子T1には、パラボラアンテナ11のLNB15により所定の周波数に変換された受信信号を入力してチューナ/フロントエンド部51に供給する。
チューナ/フロントエンド部51では、CPU(Central Processing Unit)80からの伝送諸元等を設定した設定信号に基づいて、この設定信号により決定されるキャリア(受信周波数)を受信して、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理等を施すことで、トランスポートストリームを得るようにされる。
チューナ/フロントエンド部51にて得られたトランスポートストリームは、デスクランブラ52に対して供給される。また、チューナ/フロントエンド部51では、トランスポートストリームからPSIのパケットを取得し、その選局情報を更新すると共に、トランスポートストリームにおける各チャンネルのコンポーネントPIDを得て、例えばCPU80に伝送する。CPU80では、取得したPIDを受信信号処理に利用することになる。
【0086】
デスクランブラ52では、ICカード65に記憶されているデスクランブルキーデータをCPU80を介して受け取ると共に、CPU80によりPIDが設定される。そして、このデスクランブルキーデータとPIDとに基づいてデスクランブル処理を実行し、トランスポート部53に対して伝送する。
【0087】
トランスポート部53は、デマルチプレクサ70と、例えばDRAM等により構成されるキュー(Queue)71とからなる。キュー(Queue)71は、モジュール単位に対応した複数のメモリ領域が列となるようにして形成されているものとされ、例えば本実施の形態では、32列のメモリ領域が備えられる。つまり、最大で32モジュールの情報を同時に格納することができる。
【0088】
デマルチプレクサ70の概略的動作としては、CPU80のDeMUXドライバ82により設定されたフィルタ条件に従って、デスクランブラ52から供給されたトランスポートストリームから必要なトランスポートパケットを分離し、必要があればキュー71を作業領域として利用して、先に図7(e)〜(h)により示したような形式のデータを得て、それぞれ必要な機能回路部に対して供給する。
デマルチプレクサ70にて分離されたMPEGビデオデータは、MPEG2ビデオデコーダ55に対して入力され、MPEGオーディオデータは、MPEGオーディオデコーダ54に対して入力される。これらデマルチプレクサ70により分離されたMPEGビデオ/オーディオデータの個別パケットは、PES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれる形式でそれぞれのデコーダに入力される。
【0089】
また、トランスポートストリームにおけるMHEGコンテンツのデータについては、デマルチプレクサ70によりトランスポートストリームからトランスポートパケット単位で分離抽出されながらキュー71の所要のメモリ領域に書き込まれていくことで、モジュール単位にまとめられるようにして形成される。そして、このモジュール単位にまとめられたMHEGコンテンツのデータは、CPU80の制御によってデータバスを介して、メインメモリ90内のDSM−CCバッファ91に書き込まれて保持される。
【0090】
また、トランスポートストリームにおける4倍速ATRACデータ(圧縮オーディオデータ)も、例えばトランスポートパケット単位で必要なデータがデマルチプレクサ70により分離抽出されてIEEE1394インターフェイス60に対して出力される。また、IEEE1394インターフェイス60を介した場合には、オーディオディオデータの他、ビデオデータ及び各種コマンド信号等を送出することも可能とされる。
【0091】
PESとしての形式によるMPEGビデオデータが入力されたMPEG2ビデオデコーダ55では、メモリ55Aを作業領域として利用しながらMPEG2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化されたビデオデータは、表示処理部58に供給される。
【0092】
表示処理部58には、上記MPEG2ビデオデコーダ55から入力されたビデオデータと、後述するようにしてメインメモリ90のMHEGバッファ92にて得られるデータサービス用のGUI画面等のビデオデータが入力される。表示処理部58では、このようにして入力されたビデオデータについて所要の信号処理を施して、所定のテレビジョン方式によるアナログオーディオ信号に変換してアナログビデオ出力端子T2に対して出力する。
これにより、アナログビデオ出力端子T2とモニタ装置14のビデオ入力端子とを接続することで、例えば先に図4に示したような表示が行われる。
【0093】
また、PESによるMPEGオーディオデータが入力されるMPEG2オーディオデコーダ54では、メモリ54Aを作業領域として利用しながらMPEG2フォーマットに従って復号化処理を施す。復号化されたオーディオデータは、D/Aコンバータ56及び光デジタル出力インターフェイス59に対して供給される。
【0094】
D/Aコンバータ56では、入力されたオーディオデータについてアナログ音声信号に変換してスイッチ回路57に出力する。スイッチ回路57では、アナログオーディオ出力端子T3又はT4の何れか一方に対してアナログ音声信号を出力するように信号経路の切換を行う。
ここでは、アナログオーディオ出力端子T3はモニタ装置14の音声入力端子と接続されるために設けられているものとされる。また、アナログオーディオ出力端子T4はダウンロードした楽曲をアナログ信号により出力するための端子とされる。
また、光デジタル出力インターフェイス59では、入力されたデジタルオーディオデータを光デジタル信号に変換して出力する。この場合、光デジタル出力インターフェイス59は、例えばIEC958に準拠する。
【0095】
メインメモリ90は、CPU80が各種制御処理を行う際の作業領域として利用されるものである。そして、本実施の形態では、このメインメモリ90において、前述したDSM−CCバッファ91と、MHEGバッファ92としての領域が割り当てられるようになっている。
MHEGバッファ92には、MHEG方式によるスクリプトの記述に従って生成された画像データ(例えばGUI画面の画像データ)を生成するための作業領域とされ、ここで生成された画像データはバスラインを介して表示処理部58に供給される。
【0096】
CPU80は、IRD12における全体制御を実行する。このなかには、デマルチプレクサ70におけるデータ分離抽出についての制御も含まれる。
また、獲得したMHEGコンテンツのデータについてデコード処理を施すことで、スクリプトの記述内容に従ってGUI画面(シーン)を構成して出力するための処理も実行する。
【0097】
このため、本実施の形態のCPU80としては、主たる制御処理を実行する制御処理部81に加え、例えば少なくとも、DeMUXドライバ82、DSM−CCデコーダブロック83、及びMHEGデコーダブロック84が備えられる。本実施の形態では、このうち、少なくともDSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84については、ソフトウェアにより構成される。
DeMUXドライバ82は、入力されたトランスポートストリームのPIDに基づいてデマルチプレクサ70におけるフィルタ条件を設定する。
DSM−CCデコーダブロック83は、DSM−Managerとしての機能を有するものであり、DSM−CCバッファ91に格納されているモジュール単位のデータについて、MHEGコンテンツのデータに再構築する。また、MHEGデコーダブロック84からのアクセスに従って所要のDSM−CCデコード等に関連する処理を実行する。
【0098】
MHEGデコーダブロック84は、DSM−CCデコーダブロック83により得られたMHEGコンテンツのデータ、つまり、DSM−CCバッファ91にて得られているMHEGコンテンツのデータにアクセスして、シーン出力のためのデコード処理を行う。つまり、そのMHEGコンテンツのスクリプトファイルにより規定されているオブジェクト間の関係を実現していくことで、シーンを形成するものである。この際、シーンとしてGUI画面を形成するのにあたっては、MHEGバッファ92を利用して、ここで、スクリプトファイルの内容に従ってGUI画面の画像データを生成するようにされる。
【0099】
DSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84間のインターフェイスには、U−U API(DSM−CC U−U API(Applivation Portability Interface))が採用される。
U−U APIは、例えばクライアント(MHEGデコーダブロック84)側がDSM Managerオブジェクト(DSMの機能を実現するサーバオブジェクト;DSM−CCデコーダブロック83)にアクセスするためのインターフェイスであり、カルーセルに含まれるService Gateway,Directory,File,Stream,Stream Eventなどの属性を有するオブジェクトをファイルシステムのようにして構造的にアクセスすることができるようにしたAPIとされる。
【0100】
このAPIを通じてカルーセルに含まれるオブジェクトへのアクセスを行うことで、カルーセルを使用するプログラム(クライアント)がカルーセル受信動作を関知することなく、バス名を使用してオブジェクトにアクセスすることが可能になる。
【0101】
また、このU−U APIは、下層のデータ転送方式に関わらず利用することが出来るように規定されたインターフェイスの集合であることから、このAPIを利用するプログラムは、U−U APIを提供するどのようなデータ転送方式においても利用できるという利点を有する。
【0102】
ここで、CPU80の制御によりトランスポートストリームから1シーンを形成するのに必要な目的のオブジェクトを抽出するための動作例について説明しておく。
【0103】
DSM−CCでは、トランスポートストリーム中のオブジェクトの所在を示すのにIOR(Interoperable Object Reference)が使用される。IORには、オブジェクトを見つけ出すためのカルーセルに対応する識別子、オブジェクトの含まれるモジュールの識別子(以下module_idと表記)、1つのモジュール中でオブジェクトを特定する識別子(以下object_keyと表記)のほかに、オブジェクトの含まれるモジュールの情報を持つDIIを識別するためのタグ(association_tag)情報を含んでいる。
また、モジュール情報を持つDIIには、1つ以上のモジュールそれぞれについてのmodule_id、モジュールの大きさ、バージョンといった情報と、そのモジュールを識別するためのタグ(association_tag)情報を含んでいる。
【0104】
トランスポートストリームから抜き出されたIORがCPU80において識別された場合に、そのIORで示されたオブジェクトを受信、分離して得るプロセスは、例えば次のようになる。
(Pr1) CPU80のDeMUXドライバ82では、IORのassociation_tagと同じ値を持つエレメンタリーストリーム(以下ESと表記)を、カルーセルにおけるPMTのESループから探し出してPIDを得る。このPIDを持つESにDIIが含まれていることになる。
(Pr2) このPIDとtable_id_extensionとをフィルタ条件としてデマルチプレクサ70に対して設定する。これにより、デマルチプレクサ70では、DIIを分離してCPU80に対して出力する。
(Pr3) DIIの中で、先のIORに含まれていたmodule_idに相当するモジュールのassociation_tagを得る。
(Pr4) 上記association_tagと同じ値を有するESを、PMTのESループ(カルーセル)から探し出し、PIDを得る。このPIDを有するESに目的とするモジュールが含まれる。
(Pr5) 上記PIDとmodule_idとをフィルタ条件として設定して、デマルチプレクサ70によるフィルタリングを行う。このフィルタ条件に適合して分離抽出されたトランスポートパケットがキュー71の所要のメモリ領域(列)に格納されていくことで、最終的には、目的のモジュールが形成される。
(Pr6) 先のIORに含まれていたobject_keyに相当するオブジェクトをこのモジュールから抜き出す。これが目的とするオブジェクトになる。このモジュールから抜き出されたオブジェクトは、例えば、DSM−CCバッファ91の所定の領域に書き込みが行われる。
例えば、上記動作を繰り返し、目的とするオブジェクトを集めてDSM−CCバッファ91に格納していくことで、必要とされるシーンを形成するMHEGコンテンツが得られることになる。
【0105】
マンマシンインターフェイス61では、リモートコントローラ64から送信されてきたコマンド信号を受信してCPU80に対して伝送する。CPU80では、受信したコマンド信号に応じた機器の動作が得られるように、所要の制御処理を実行する。
【0106】
ICカードスロット62にはICカード65が挿入される。そして、この挿入されたICカード65に対してCPU80によって情報の書き込み及び読み出しが行われる。
【0107】
モデム63は、電話回線4を介して課金サーバ5と接続されており、CPU80の制御によってIRD12と課金サーバ5との通信が行われるように制御される。
【0108】
ここで、上記構成によるIRD12におけるビデオ/オーディオソースの信号の流れを、図4により説明した表示形態に照らし合わせながら補足的に説明する。
図4(a)に示すようにして、通常の番組を出力する場合には、入力されたトランスポートストリームから必要な番組のMPEGビデオデータとMPEGオーディオデータとが抽出されて、それぞれ復号化処理が施される。そして、このビデオデータとMPEGオーディオデータが、それぞれアナログビデオ出力端子T2と、アナログオーディオ出力端子T3に出力されることで、モニタ装置14では、放送番組の画像表示と音声出力が行われる。
【0109】
また、図4(b)に示したGUI画面を出力する場合には、入力されたトランスポートストリームから、このGUI画面(シーン)に必要なMHEGコンテンツのデータをトランスポート部53により分離抽出してDSM−CCバッファ91に取り込む。そして、このデータを利用して、前述したようにDSM−CCデコーダブロック83及びMHEGデコーダブロック84が機能することで、MHEGバッファ92にてシーン(GUI画面)の画像データが作成される。そして、この画像データが表示処理部58を介してアナログビデオ出力端子T2に供給されることで、モニタ装置14にはGUI画面の表示が行われる。
【0110】
また、図4(b)に示したGUI画面上で楽曲のリスト21Bにより楽曲が選択され、その楽曲のオーディオデータを試聴する場合には、この楽曲のMPEGオーディオデータがデマルチプレクサ70により得られる。そして、このMPEGオーディオデータが、MPEGオーディオデコーダ54、D/Aコンバータ、スイッチ回路57、アナログオーディオ出力端子T3を介してアナログ音声信号とされてモニタ装置14に対して出力される。
【0111】
また、図4(b)に示したGUI画面上でダウンロードボタン28が押されてオーディオデータをダウンロードする場合には、ダウンロードすべき楽曲のオーディオデータがデマルチプレクサ70により抽出されてアナログオーディオ出力端子T4、光デジタル出力インターフェイス59、またはIEEE1394インターフェイス60に出力される。
【0112】
ここで、特にIEEE1394インターフェイス60に対して、図2に示したIEEE1394対応のMDレコーダ/プレーヤ13Aが接続されている場合には、デマルチプレクサ70ではダウンロード楽曲の4倍速ATRACデータが抽出され、IEEE1394インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ13Aに装填されているディスクに対して記録が行われる。また、この際には、例えばJPEG方式で圧縮されたアルバムジャケットの静止画データ、歌詞やアーティストのプロフィールなどのテキストデータもデマルチプレクサ70においてトランスポートストリームから抽出され、IEEE1394インターフェイス60を介してMDレコーダ/プレーヤ13Aに転送される。MDレコーダ/プレーヤ13Aでは、装填されているディスクの所定の領域に対して、これら静止画データ、テキストデータを記録することができるようになっている。
【0113】
2.オーサリングシステム
2−1.MHEGコンテンツの構造
続いて、本実施の形態のMHEGオーサリングシステムについて説明する。
以降説明するMHEGオーサリングシステムは、先に説明した図5であれば、GUIオーサリングシステム42に対応することになる。但し、実際には、パーソナルコンピュータ装置により、GUI素材データ(オブジェクトとしての画像、テキストファイル等)を作成、または取り込むなどしてオーサリングを行うようにされることから、機能的には、上記GUIオーサリングシステム42に加え、GUI用素材登録システム34やGUI素材データベース38も含まれるものと考えることができる。
【0114】
図13及び図14は、本実施の形態のMHEGオーサリングシステムで作成される、MHEGコンテンツ(MHEGアプリケーション)の構造を概念的に示すものである。
図13には、MHEGシーン1〜MHEGシーン3の3つのシーンが示されている。これらの各シーンは、例えば1画面分の画像領域に対して、オブジェクトをペーストするようにして組み合わせることで形成されるものである。
なお、MHEGシーンとは、MHEG方式でいうところの「シーン」であるが、本明細書では、後述するシェアシーンと区別して、シーンを「MHEGシーン」という場合がある。逆に、以降の説明において単にシーンといった場合には、このMHEGシーンを指すものとされる。
【0115】
ここでオブジェクトとは、先にも述べたように、画像情報(例えばJPEGやGIFなどの静止画像ファイル)やテキスト情報、及び操作ボタンなどのパーツ画像ファイル(更には音声データファイルを含む場合もある)等をいうものである。本実施の形態の場合、これらのシーンは、例えばTV放送に同期した切り換えが行われるようにされたり、また、上記操作ボタンの操作によって、他のシーンの切り換えが行われるようにされる。本実施の形態では、このようなシーンの遷移を「トランジション」ともいうことにする。
そして、例えばこれら3つのMHEGシーン1〜MHEGシーン3が、例えばトランジションが可能であるなどの1纏まりの関係に在る
として、これらの関係は、シナリオの単位として纏められることになっている。
ここでいうシナリオとは、スクリプトとしての記述ファイルとしての意味合いとは異なり、MHEGアプリケーション内の階層下でのコンテントの単位を指す。このシナリオとしての単位は、例えば、現シナリオが送出されるエレメンタリストリームの名称を示す情報(es_name)のほか、data_type,custmized_info,scene_numberなどの情報を備え、1以上のMHEGシーンを含んで形成される。なお、data_typeは現シナリオのデータタイプを示し、例えば「mheg」などと記述される。また、custmized_infoにはカスタマイズ情報が記述され、scene_numberには、現シナリオが含むシーン数が示される。
【0116】
そして、シーンの纏まりであるシナリオの集合により、図14に示すようにして、1つのMHEGコンテンツが形成される。
この図では、MHEGコンテンツとしては、シナリオSC1,SC2,SC3の3つから成る場合が示されている。そして、シナリオSC1は、MHEGシーン1,2,3の3つのシーンを備え、残るシナリオSC2,SC3は、それぞれ、MHEGシーン4,5を備えているものとされる。
【0117】
そして、シーンを形成するのには、図13に示したように、オブジェクトを使用するのであるが、MHEGの規格にあっては、シェアオブジェクト(shared object)が使用可能であるものと規定されている。
【0118】
シェアオブジェクトとは、1つのMHEGコンテンツを形成する複数のシーン間で共有して使用することのできるオブジェクトのことをいう。
例えば、図15に示すように1MHEGコンテンツ内にMHEGシーン1,2の2つのシーンがあるとして、オブジェクトとしては、オブジェクト1〜3及びオブジェクト4〜6の6つのオブジェクトに加えて、シェアオブジェクト1〜3の3つシェアオブジェクトが用意されているものとする。
ここで、オブジェクト1〜3はMHEGシーン1のみを作成するのに使用され、オブジェクト4〜6は、MHEGシーン2のみを作成するのに使用されるオブジェクトである。
これに対して、シェアオブジェクト1〜3は、MHEGシーン1及びMHEGシーン2に対して共通に使用可能であるものとして設定されたオブジェクトである。
従って、図15に示す場合には、MHEGシーン1はオブジェクト1〜3及びシェアオブジェクト1〜3の6つのオブジェクトを使用して作成することができ、MHEGシーン2は、オブジェクト4〜6及びシェアオブジェクト1〜3の6つのオブジェクトを使用して作成することができることになる。
【0119】
ここで、先に従来例としても述べたように、現状のMHEGオーサリングツールのインターフェイスとしては、シェアオブジェクトを設定したとしても、1MHEGコンテンツを形成する複数シーンの全てに対して共通に、使用/非使用を設定する程度の編集にとどまっていたものである。
つまり、図15の場合であれば、シェアオブジェクト1〜3を使用するものとして設定したとすれば、MHEGシーン1,2において必ず、シェアオブジェクト1〜3が使用されて表示される状態しか得られない。逆にシェアオブジェクト1〜3を使用しないものとして設定した場合には、MHEGシーン1,2の両方において、シェアオブジェクト1〜3が表示されない状態しか得られない。
逆に言えば、例えばシェアオブジェクト1〜3のうち、MHEGシーン1ではシェアオブジェクト1及び2を選択し、MHEGシーン12ではシェアオブジェクト3を選択するといった使い分けを設定することが出来ない。そして、自由度の高いシェアオブジェクトの編集を実現しようとすれば、シェアオブジェクト自体を制御するためのスクリプトの記述を行わねばならず、このためには編集者がスクリプト言語を熟知している必要があることも前述したとおりである。
【0120】
そこで、本実施の形態では、以降説明するようにしてMHEGオーサリングツールを構成することで、ほぼ誰にでも扱い可能な簡易なインターフェイスによっても、シーンに対するシェアオブジェクトの使用設定に関して高い自由度が得られるようにするものである。
【0121】
2−2.シェアシーンの概念
本実施の形態のMHEGオーサリングツールでは、オーサリングツール内での内部形式的な編集処理にあっては、「シェアシーン」を規定する。
このシェアシーンとは、1以上の任意のオブジェクトを使用して作成される仮想のシーンである。そして、このシェアシーンは、用意されたMHEGシーンに対して重ねるようにして使用(表示)されるレイヤー的な編集素材として扱われ、かつ、1つのMHEGコンテンツを形成するMHEGシーンに対して共通に使用可能とされる。
【0122】
ここで、図16により、シェアシーンを利用しての基本的な編集操作の概念について説明する。
例えば図16(a)(b)に示すようにして、本実施の形態のMHEGオーサリングツールにより、シェアシーン1,2を作成して用意したとする。この場合、シェアシーン1は、「次へ」と表記された操作ボタンのパーツ画像としてのオブジェクトob1が使用され、このオブジェクトob1が図に示す位置に表示された状態で作成されている。また、シェアシーン2は、「戻る」と表記された操作ボタンのパーツ画像としてのオブジェクトob2が使用され、このオブジェクトob2が図に示す位置に表示されるものとして作成されている。
【0123】
なお、シェアシーンは、本実施の形態のMHEGオーサリングツールの環境の下で、各種オブジェクトとしての素材を使用して所要の編集操作を行うことで作成が可能とされる。
【0124】
そして、これらシェアシーン1,2は、図16(c)〜(f)に示すようにして、MHEGシーン1〜4の、4つのシーンを備えたMHEGコンテンツにおいて使用可能なものとして設定されているとする。また、MHEGシーン1〜4は、図16(c)に示すようにして、各シーンにて表示されている「次へ」と「戻る」の操作ボタンに対する操作を行うことで、次に述べるトランジションが可能なように編集されているものとする。
【0125】
図16(c)に示すMHEGシーン1はトランジションの基点となるシーンである。このため、「次へ」ボタンのみを表示させるようにし、この「次へ」ボタンに対する操作が行われたときには、MHEGシーン2に進む(遷移する)ように規定されている。
【0126】
図16(d)に示すMHEGシーン2は、「次へ」ボタンと「戻る」ボタンを表示させ、「次へ」ボタンが操作されたときには、MHEGシーン3に進み、「戻る」ボタンが操作されたときにはMHEGシーン1に戻るように規定されている。
図16(e)に示すMHEGシーン3でも、「次へ」ボタンと「戻る」ボタンを表示させ、「次へ」ボタンが操作されたときには、MHEGシーン4に進み、「戻る」ボタンが操作されたときにはMHEGシーン2に戻るように規定されている。
【0127】
そして図16(f)に示すMHEGシーン4は、トランジションの最後のシーンとされる。このため、「戻る」ボタンのみを表示させ、「戻る」ボタンが操作されたときにはMHEGシーン3に戻るように規定されている。
なお、実際には、MHEGシーン1〜4のそれぞれにおいて、シーンとしてのオブジェクトも同時表示されているのが通常であるが、ここでは説明の便宜上、シェアシーンが含むオブジェクトのみを示している。また、本実施の形態のシェアシーンとしては、複数のオブジェクトを使用して作成することは可能であるが、やはり説明の便宜上、シェアシーン1,2共に、それぞれ1つのオブジェクトにより作成されているものとしている。
【0128】
上記したトランジションに従って、MHEGシーン1〜4のそれぞれにおいて「次へ」ボタンと「戻る」ボタンの何れか一方、又は両者を表示させるためには次のようにして、各MHEGシーンとシェアシーンとの関係を設定することになる。
【0129】
先ず、MHEGシーン1を編集するときには、図16(c)のMHEGシーン1の下側に示しているように、シェアオブジェクト1をオン(RUN)、シェアオブジェクト2をオフ(STOP)に設定する。これによって、MHEGシーン1に対してはシェアオブジェクト1のみが選択されて使用されることになる。つまり、図16(c)のMHEGシーン1として示すように、オブジェクトob1が表示され、オブジェクトob2は表示されない状態が得られる。
【0130】
続いて、図16(d)(e)に示すMHEGシーン2,3のように、「次へ」ボタンと「戻る」ボタンの両者が表示されるシーンとなるように編集するときには、図16(d)(e)のMHEGシーン2,3のの下側に示すように、シェアオブジェクト1,シェアオブジェクト2を共にオンに設定する。
これによって、MHEGシーン2,3においては、シェアオブジェクト1及びシェアシーン2が使用され、オブジェクトob1,ob2の両者が図のように表示されることになる。
【0131】
また、MHEGシーン4を出力するときには、図16(c)のMHEGシーン4の下側に示すように、シェアオブジェクト1をオフ、シェアオブジェクト2をオンに設定することになる。これによって、MHEGシーン1とは逆に、シェアオブジェクト2のみがMHEGシーン1において使用され、オブジェクトob1のみが表示される状態が得られる。
【0132】
ここで、シェアシーンとは、MHEGコンテンツを形成する各MHEGシーンに対して共通に使用可能な仮想のシーンであると述べたが、これによれば、このシェアシーンに対して使用されるオブジェクトは、結果的には、MHEGコンテンツを形成するMHEGシーンに対して共通に使用されるオブジェクトとなる。つまり、結果的に、シェアシーンに対して使用されるオブジェクトとは、MHEGの規格におけるシェアオブジェクトとされることになる。
言い換えれば、本実施の形態では、シェアオブジェクトを個々に管理するのではなく、シェアシーンに含まれるオブジェクトとして管理するものである。
【0133】
また、本実施の形態にあっては、1つのMHEGシーンに対して複数のシェアシーンを使用する場合に、MHEGシーンに対するシェアシーン間での重ね順を指定することができる。原則として、MHEGシーンに対して複数のシェアシーンを使用する場合には、複数のシェアシーンについてこれらの重ね順を指定して配置させた上で、これらのシェアシーンにより形成される画像の前(上)に対してMHEGシーンとしての画像を重ねるようにされる。
【0134】
ここで、図17に、シェアシーンの重ね順の指定を使用したシーンの表示形態例を示す。
この図に示す場合においては、図17(a)(b)に示すように、2つのシェアシーン3,4が用意されているものとする。シェアシーン3は「オン」と表記されたボタン画像のオブジェクトob3を図に示す位置に配置させて作成されている。また、シェアシーン4は「オフ」と表記されたボタン画像のオブジェクトob4を図に示す位置に配置させて作成されている。また、シェアシーン3,4にあって、それぞれオブジェクトob3,ob4は、同じ位置に配置されているものとする。
【0135】
ここで、上記2つのシェアシーン3,4は、図17(c)(d)に示すMHEGシーン1,2の2つのシーンで共通に使用(オン(RUN))されるように指定されているものとする。そのうえで、MHEGシーン1としては、図17(c)の下側に示すように、シェアシーン3,4の重ね順として、前側から、シェアシーン3→シェアシーン4となるように指定する。
これによって、MHEGシーン1の表示としては、図17(c)に示すように、「オン」と表記されたボタン画像のオブジェクトob3のみが表示されているように見え、「オフ」と表記されたボタン画像のオブジェクトob4はその後ろに隠れて見えないようにされる。
つまり、MHEGシーン1は、ここでは何らかのオン/オフ操作として、オンのための操作を可能とするGUI画面を形成するものである。そして、「オン」と表記されたボタン画像に対して操作を行った場合には、MHEGシーン2にトランジションするように規定される。
【0136】
これに対して、MHEGシーン2としては、図17(d)の下側に示すように、シェアシーン3,4の重ね順として、前側から、シェアシーン4→シェアシーン3となるように指定する。これにより、MHEGシーン2の表示としては、図17(d)に示すように、「オフ」と表記されたボタン画像のオブジェクトob3のみが表示されているように見え、「オン」と表記されたボタン画像のオブジェクトob4はその後ろに隠れて見えないようにされる。ここでは、MHEGシーン2は、先のMHEGシーン1で行われたオン操作を解除するオフ操作を可能とするGUI画面を形成していることになる。そして、「オフ」と表記されたボタン画像に対して操作を行った場合には、MHEGシーン1にトランジションするようになっている。
つまり、実のGUI画面として見た場合には、ボタン画像に対して操作を行うごとに、「オン」と「オフ」に表記が切り替わるように見えるものである。
【0137】
このように、本実施の形態では、MHEGオーサリングツールによりシェアオブジェクトを扱うのにあたり、シェアシーンにより管理するように構成している。これにより、図16により説明したようにしてMHEGシーンに対するシェアシーンの使用/非使用を設定することで、各MHEGシーンにおいて使用するシェアオブジェクトの選択を行うことが可能とされ、また、図17にて説明したようにして、シェアシーンの重ね順を指定することによって、シェアオブジェクトを複数のMHEGシーン間で共通に使用しながら、シーン間の表示態様に遷移を与えるなどの編集効果を与えることが可能になる。
【0138】
例えば、シェアシーンという概念を導入しないオーサリングツールの場合において、先の図16(c)〜(f)に示したようなオブジェクト表示のための編集を行おうとした場合には、先ず、オブジェクトob1,ob2をそれぞれシェアオブジェクトとして設定し、MHEGシーン1〜4の各々について、それぞれ図16(c)〜(f)に示した位置に、適宜オブジェクトob1,ob2が配置されるように、スクリプトによる記述を行う必要があった。
図17に示した編集の場合も同様であり、オブジェクトob3,ob4をそれぞれシェアオブジェクトとして規定したうえで、MHEGシーン1,2のそれぞれについて、図17(c)(d)に示した表示状態が得られるように、オブジェクトob3,ob4の重ね順指定を含むスクリプトの記述を行わねばならない。このような編集作業は、編集者が、シェアオブジェクトに関する編集が可能なだけの充分なスクリプト言語の知識を有していることが必要であるため、編集者の技量に依存するところが大きい。従って、例えば編集者によってはごく簡単なスクリプトの記述しか行えないために、シェアオブジェクトを使用したシーンとしては単純なものしか作成できなかったり、言語を熟知していないために誤った記述をして、これが編集効果として適正に反映されなかったりするといった弊害を招きやすい。
即ち、現行のオーサリングツールでは、結果的には、シェアオブジェクトを、全てのシーンに対して共通にオン/オフさせるといった程度の編集機能しか有しておらず、シェアオブジェクトが有効に活用されていなかったものである。
【0139】
これに対して、本実施の形態では、先ずシェアオブジェクトとしたいオブジェクトを使用してシェアシーンを作成しておき、このシェアシーンをMHEGシーンに対して重ねて使用するといったイメージで編集を行うようにされる。このため、編集操作としては、視覚的イメージに近いものとなって容易性も得られるものである。
【0140】
2−2.MHEGオーサリングシステムの構成
続いて、本実施の形態のMHEGオーサリングシステムの構成について説明する。
本実施の形態のMHEGオーサリングシステムは、上述したように、シェアシーンを定義した上でMHEGコンテンツの編集を行うことができるのであるが、このようなシェアシーンを使用した編集を含めた、MHEGオーサリングツールとしての処理のための構成は、例えば概念的は図18のようにして示すことができる。
MHEGオーサリングツールにおける処理としては、大きくは、図18(a)としてのMHEGオーサリングツール内での独自の内部形式に従った処理によりMHEGアプリケーションファイル(MHEGコンテンツ)を作成する編集処理と、このMHEGオーサリングツール内での内部形式に従った編集処理によって作成されたMHEGコンテンツを、実際のMHEGの規格に準拠した形式であるMHEG−ISといわれる形式に変換して出力する変換処理とに分けられる。
ここで、MHEG−ISとは、MHEGの規格に従った内容のMHEGコンテンツのことをいうものであり、ここでは、データ放送用コンテンツの送信出力時の形式に対応する。
【0141】
つまり、本実施の形態のMHEGオーサリングツールとしては、MHEGオーサリングツール内では内部形式に従って編集処理を実行するように構成していることで、実際のMHEGの規格には無いシェアシーンなどを定義して、これらを使用した編集処理を実現することができるものである。逆に言えば、MHEGの規格に対応して作業者がスクリプトを記述するといった高度な作業を行わなくとも、例えば、GUI的な操作形態を実現して、より簡易な操作によっても高度な編集を行うことができるものである。
但し、MHEGオーサリングツールの内部形式に従ったMHEGコンテンツの編集内容(即ち定義文などの記述内容)は、MHEGオーサリングツール内のみで有効であるため、これを、受信側でデコードして表示できるようにするためには、内部形式に従った記述内容を、MHEGの規格に従った記述内容に変換する必要がある。このために、図18(a)に示す内部形式によって作成された記述内容を、図18(b)に示すMHEG−ISの形式に変換して出力するように構成されるものである。
【0142】
上記したことを前提として、シェアシーンを使用した編集に対応した、本実施の形態のMHEGオーサリングツール内での処理概念を再度、図18を参照して詳しく説明する。
ここで、例えば図18(a)に示すようにして、MHEGオーサリングツール内において、1つのMHEGコンテンツとしてはMHEGシーン1,MHEGシーン2の2つのシーンから成るものとして編集を行ったとする。
そして、これらのMHEGシーン1,MHEGシーン2に対して使用可能なシェアオブジェクトとしては、シェアオブジェクトファイル1,2,3の3ファイルを作成して用意したものとする。ここで、シェアオブジェクトファイル1,2,3は、それぞれ、[オブジェクト1,2],[オブジェクト3,4],[オブジェクト5,6]を使用して作成したものとする。
【0143】
ここで、例えば編集者が、MHEGオーサリングツールの環境のもとでのシーン編集として、MHEGシーン1については、シェアシーンファイル1,2を使用して所望の表示態様が得られるように編集操作を行い、MHEGシーン2については、シェアシーンファイル3を使用して所望の表示態様が得られるように編集操作を行ったとする。
すると、MHEGオーサリングツールでは、内部形式による記述である「オーサリング管理情報」としてMHEGシーン1については、シェアシーンファイル1,2についてのシェアシーン定義文1を実際の編集結果に従って作成する。同様にして、MHEGシーン2については、シェアシーンファイル3についてのシェアシーン定義文2を作成する。
【0144】
ここで、シェアシーンという概念は、本実施の形態のMHEGオーサリングツール内で規定されているものであり、MHEG−ISとしての記述概念には含まれていない。これに対して、MHEG−ISにあっては、MHEGシーンごとに対して、個々のシェアオブジェクトをどのようにして使用するかといった記述形式が規定されるわけである。
【0145】
このため、本実施の形態のMHEGオーサリングツール内で上記のようにしてシェアシーンを使用して行われた編集結果、つまり、オーサリング管理情報(シェアシーン定義文)による記述をMHEG−ISとして出力する際には、MHEGとしての記述概念に従い、個々のシェアオブジェクト単位で制御するためのスクリプト(制御情報)の記述内容に変換する必要があることになる。
【0146】
そこで、本実施の形態のMHEGオーサリングツールにおいては、図18(b)に示すようにして、MHEG−ISとしての変換出力を行う。
ここでは、先ず、シェアシーンファイル1,2,3の各々において使用されていたオブジェクト1〜6を、図18(b)の左側に示すMHEGコンテンツ(MHEGアプリケーションファイル)において、それぞれシェアオブジェクト1〜6として規定し、1つのシェアオブジェクト群として管理する形態とする。
【0147】
そして、MHEGシーン1については、図18(b)の右側に示すように、シェアオブジェクト1〜4を制御するためリンクの記述を行い、この記述ファイルをMHEGアプリケーションファイルに与える。
同様にして、MHEGシーン2については、シェアオブジェクト5,6を制御するためリンクの記述を行い、この記述ファイルをMHEGアプリケーションファイルに与えるものである。
【0148】
そして、上記のようにしてMHEG−IS形式に変換したMHEGアプリケーションファイルを、デジタル衛星放送に多重化したデータ放送用のコンテンツとして出力する。これを、例えば図5に示した地上局1の構成に対応させれば、MHEG−IS形式に変換したMHEGアプリケーションファイルは、MHEGオーサリングツール42からDSM−CCエンコーダ44に対して出力されることになる。
【0149】
例えば、受信設備3側においては、このデータ放送用のコンテンツが多重化されたデジタル衛星放送をIRD12で受信し、CPU80がMHEGデコード処理等を実行することで、MHEGに従ってのGUI画像の表示制御を行うことができる。
ここで、例えば図16に示したMHEGシーンのMHEGコンテンツを、図18に示したMHEGオーサリングツールとしての処理によって編集して、データ放送として放送したとすれば、IRD12側では、図16(c)〜(f)に示した表示形態によるMHEG画像の表示出力が行われるものである。
【0150】
図19は、本実施の形態のMHEGオーサリングツール42としての実際の構成例を示すものである。
MHEGオーサリングツール42としては、例えば実際には、パーソナルコンピュータ201と、このパーソナルコンピュータ201上にて起動されるMHEGオーサリングソフトウェア210によって構成される。
【0151】
MHEGオーサリングツール42を構成するパーソナルコンピュータ201としては、図に示すように、当該パーソナルコンピュータ201を物理的に構成するハードウェア202が備えられる。
ここでは、ハードウェア202として、CPU(Central Processing Unit)202a、RAM(メモリ)202b、ROM202c、インターフェイス202dが示されている。CPU202aは、各種制御及び処理動作を実行し、RAM(メモリ)202bには、CPU202aが実行すべきアプリケーションプログラムや、CPU202aが実行した処理によって発生した情報や演算結果などが保持される。また、ROM202cは、当該パーソナルコンピュータ201が動作するための所要の情報が格納される。インターフェイス202dは、後述する外部接続機器や外部操作子とハードウェア202との間の情報の授受のために設けられる。
なお、ハードウェア202としては、他にも各種デバイスが設けられて構わないものである。
そして、このハードウェア202上において、オペレーションシステム203としてのプログラムが動作することで、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェアが動作可能な環境を構築している。
【0152】
また、この図に示すパーソナルコンピュータ201に対しては、外部接続機器又は外部操作子として、ディスプレイ221、マウス222、キーボード223、スピーカ224、記録デバイス225、ビデオ機器226が備えられている。ディスプレイ221には、パーソナルコンピュータ201が出力する画像が表示される。特に本実施の形態にあっては、後述するMHEGオーサリングソフトウェア210としての編集用のGUI画面も表示される。
マウス222及びキーボード223は、編集者が行った操作情報をパーソナルコンピュータ201に対して入力するための操作子として設けられる。
スピーカ224は、パーソナルコンピュータ201から出力される音声信号を外部に音声として出力するために設けられる。
記録デバイス225は、パーソナルコンピュータ201が必要とする情報として、例えばオペレーションシステムや、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェア210を含む所定のアプリケーションソフトウェア等が記憶される。また、本実施の形態の場合には、MHEGコンテンツ自体及び、各MHEGコンテンツを形成するオブジェクト等としての画像ファイル、音声ファイル、及びテキストファイル等も保存されることになる。そして、MHEGオーサリングソフトウェア210は、これらのオブジェクトとしてのファイルを作成して、この記録デバイス225に対して保存したり、この保存されたオブジェクトのファイルを使用して編集処理を行うようにされる。
なお、この記録デバイス225の種類としては、ここでは特に限定しないが、例えばハードディスクドライブをはじめ、比較的大容量のデータを保存可能なストレージデバイスが用いられれることが好ましい。
【0153】
ビデオ機器226は、例えばVTRなどとされて、例えばビデオテープやビデオディスクなどに対応して記録再生が可能な構成を採る。
例えばMHEGコンテンツとしては、画像音声による放送番組に同期させてシーンチェンジなどを行う場合があるが、このような放送番組に同期したMHEGコンテンツの編集を行う場合に、画像音声による放送番組を再生したりするのに用いることができる。
【0154】
続いて、MHEGオーサリングソフトウェア210について説明する。
先にも述べたように、MHEGオーサリングソフトウェア210は、パーソナルコンピュータ201上で動作するアプリケーションソフトウェアであり、例えば、そのプログラムは記録デバイス225に記憶されている。
そして、記録デバイス225から読み出されて起動された状態では、MHEGオーサリングソフトウェア210としてのプログラムは、図に示すような機能ブロックとして表すことができる。
なお、この図に示す各機能ブロック間の関係は示されていないが、実際には各機能ブロック間で相互に情報の授受を行うような形態を採るものとされ、これによりMHEGオーサリングソフトウェア210としての所要の機能を実行可能なように構成されている。
【0155】
この図に示すMHEGオーサリングソフトウェア210において、オブジェクト作成部211は、オブジェクトとしてのファイルを作成するためのプログラムから成る機能ブロックとされる。例えば編集者は、このオブジェクト作成部211としてのプログラム上(ディスプレイ221に表示されるGUI画面上)で、キーボード、マウスなどを使用して、オブジェクトとしてのファイルを作成することができる。例えば、オブジェクトが画像であれば、オブジェクト作成部211の機能によって、オブジェクトとしての画像ファイルを描画して作成することが可能とされる。また、オブジェクトとしては、画像ファイルの他に、テキストファイル(及び音声ファイル)も含まれるものとして規定されているのであるが、オブジェクト作成部211においては、これらのテキストファイル(及び音声ファイル)もオブジェクトファイルとして作成可能とされる。このオブジェクト作成部211により作成されたオブジェクトファイルは、記録デバイス225に記録して保存することができる。
【0156】
シェアシーン作成部212は、上記オブジェクト作成部211により作成されたオブジェクトファイルを利用して、シェアシーンを作成するためのプログラムにより構築される。
例えばこの場合にも、編集者は、シェアシーン作成部212としてのプログラム上でキーボード、マウスなどを使用して、これまでに作成された1以上の任意のオブジェクトファイルを選択して使用することで、例えばMHEGオーサリングソフトウェア上で規定された上限数以内で、1以上の任意の数のシェアシーンを作成することができる。
【0157】
MHEGシーン作成部213は、MHEGシーンを作成するためのプログラムとしての機能ブロックである。ここでも、MHEGシーン作成部206のプログラム上で、オブジェクト作成部211により作成されたオブジェクトファイルを選択して使用することでMHEGシーンを作成することが可能とされる。
【0158】
シェアシーン処理部216としてのプログラム上では、編集者が、そのGUI画面上で行った操作に応じて各MHEGシーンとシェアシーンとの関係を編集するための処理を行う。つまり、先に図16及び図17に示したような、各MHEGシーンに対して使用するシェアシーンの設定や、各MHEGシーンに対して使用するものとされた複数のシェアシーン間の重ね順の指定等のための編集を実現するためのプログラムとされる。
例えば、ここでの編集結果は、次に説明するMHEGアプリケーション作成部215としてのプログラムにより、先に図18(a)にて説明したシェアシーン定義文として作成されるものである。
【0159】
シナリオ作成部214は、ここでは詳しい説明は省略するが、例えばシーンについての所定内容の編集結果に応じて、先に図14にて説明したシナリオとしての記述ファイルを作成する。
【0160】
MHEGアプリケーション作成部215では、これまで説明したオブジェクト作成部211、シェアシーン作成部212、MHEGシーン作成部213、シナリオ作成部214、及びシェアシーン処理部216により編集された編集結果を統合して、内部形式により管理されるMHEGアプリケーションファイル(MHEGコンテンツ)を作成する。このために、本実施の形態のMHEGアプリケーション作成部215では、先に図18(a)にも示した「オーサリング管理情報」としての記述ファイルを生成して、内部形式によりMHEGコンテンツを管理する。ここで、オーサリング管理情報としては、シェアシーン処理部216の編集結果に基づいて生成したシェアシーン定義文や、シナリオ作成部214にて作成されたシナリオの記述ファイルも含まれるものである。また、シーン間のトランジション等も、このMHEGアプリケーション作成部205にて記述される「オーサリング管理情報」によって内部形式的に管理可能となる。
更に、編集されたMHEGコンテンツが、放送番組の放送時間に同期してシーン出力の切り換えを行うものである場合には、この同期のための制御情報も「オーサリング管理情報」として記述され、後述するようにしてMHEG−IS形式としての記述に変換される際には、この同期制御の記述内容も変換出力されるものである。
【0161】
上記のようにして、MHEGアプリケーション作成部215にて作成されたMHEGコンテンツとしての情報は、先に図18によって説明したように、MHEGオーサリングソフトウェアとしての内部形式により扱われている。
そして、本実施の形態にあっては、この内部形式により作成されたMHEGアプリケーションファイルは、内部形式ファイル出力制御部217の処理によって、内部形式ファイルのまま外部に出力することができる。
【0162】
例えば、内部形式ファイル出力制御部217から出力した、MHEGアプリケーションの内部形式ファイルは、記録デバイス225に記録して保存しておくことができる。このようにしておくことで、以降、この保存された内部形式ファイルをパーソナルコンピュータ201に読み込んで、MHEGオーサリングソフトウェア210上で編集内容を変更することが可能になる。
【0163】
MHEGスクリプト出力制御部218は、MHEGアプリケーション作成部215により作成されたとされる、内部形式によるMHEGアプリケーションファイルのデータを受け取り、実際のMHEGの規格に従ったスクリプト(制御情報)の記述に変換して外部に出力する。つまり、正規のMHEGアプリケーションファイル(MHEG−IS)として出力する。
例えば、このMHEGスクリプト出力制御部211を介した出力が、図5のDSM−CCエンコーダ44に対して出力されるものである。
なお、このMHEGスクリプト出力制御部218において得られた、MHEG−ISとしてのMHEGアプリケーションファイルは、記録デバイス216に記録して保存しておくこともでき、実際としては、この記録デバイス216に保存されたMHEG−ISとしてのMHEGアプリケーションファイルを、所要の機会でもって、地上局1のDSM−CCエンコーダ44に提供するようにされるものである。
【0164】
これまで説明したMHEGオーサリングソフトウェアの構成を、図18と対応させたとすれば、オブジェクト作成部211、シェアシーン作成部212、MHEGシーン作成部213、シナリオ作成部214、MHEGアプリケーション作成部215、シェアシーン処理部216、及び内部形式ファイル出力制御部217の各機能回路ブロックが図18(a)に示したMHEGオーサリングツールの内部形式による処理に相当する。
そして、MHEGスクリプト出力制御部211が、図18(b)に示した、内部形式によるMHEGアプリケーションの情報をMHEG−ISに変換して出力する処理に相当する。
【0165】
2−3.MHEGオーサリングソフトウェアとしてのGUI画面例
上述したように、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェア210はパーソナルコンピュータ上で動作するアプリケーションソフトウェアである。そして、このMHEGオーサリングソフトウェア210としては、MHEGの規格に従ってスクリプトを記述していくような、いわゆるコマンドライン編集も可能とされてはいるが、主としては、先に述べたシェアシーン編集を含む各種編集操作が、出来るだけ視覚的に行えるように、所定の表示形態によるGUIを採用した操作形態を採っている。つまり、近年におけるパーソナルコンピュータの各種アプリケーションソフトウェアと同様であり、編集者は、ディスプレイ212にて表示された操作画面をみながら、マウス222やキーボード223に対する操作を行うことで、編集操作を行うようにされるものである。
なお、このようなGUIによる操作は、例えば先に説明したように、MHEGオーサリングソフトウェア210においては、内部形式によって編集処理を行うことで容易に実現可能となるものである。
【0166】
ここで、図20に、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェア210における編集操作用のGUI画面の表示形態例を示す。ここでは本実施の形態の特徴となるシェアシーン編集に関するGUI画面を示している。
【0167】
図20(a)は、1つのMHEGアプリケーションファイルを作成する際において表示される基本的なGUI画面の表示形態例を示している。この画像は例えばディスプレイ221に表示されているものである。
この図20(a)においては、MHEGアプリケーションウィンドWD1及びシェアシーン管理ウィンドWD2が示されている。
MHEGアプリケーションウィンドWD1は、編集者が作成した1つのMHEGアプリケーションの構造を視覚的に表示しているウィンドであり、例えば図のように、「MHEGアプリケーション」というタイトルが表示されている。
そして、この場合には、先ずMHEGアプリケーションウィンドWD1の左側の欄に対しては「シーン」というタイトル名で示されているように、このMHEGアプリケーションを形成するMHEGシーンが提示されている。ここでは、MHEGシーン1〜5の5つのMHEGシーンが用意されていることが示されている。
なお、1つのMHEGアプリケーションを形成するMHEGシーンが多数とされてMHEGアプリケーションウィンドWD1の表示領域内に収まらないような場合に対応して、例えばMHEGアプリケーションウィンドWD1をスクロール表示させるような形態としても構わない。
【0168】
そして、上記のようにして示される各MHEGシーンの右側の欄は、「シェアシーン設定状況」というタイトル表示が示すように、各MHEGシーンについて、現在のシェアシーンの設定状態が視覚的に示されている。つまり、各MHEGシーンについて、どのシェアシーンが使用され、また、使用されるシェアシーンが複数の場合にはどのような重ね順が指定とされているのかといったことが示されているものである。
【0169】
この場合の「シェアシーン設定状況」の欄では、1つのシェアシーンを1つのアイコン(シェアシーンアイコンIsh)により表現している。ここでシェアシーンアイコンIshとしてはshsN(Nは自然数(又は0以上の整数))と表記されているが、この変数Nは、シェアシーンとしてのファイルのファイルナンバを示すものである。
ここで、例えばMHEGシーン1の場合には、shs1と表記されたシェアシーンアイコンIshが1つ表示されていることから、MHEGシーン1には、シェアシーン1のみが使用されて形成されていることを認識することができる。同様にして、MHEGシーン2についてもシェアシーン1のみが使用されて形成されていることが示される。
また、MHEGシーン4は、shs2と表記されたシェアシーンアイコンIshが1つ表示されていることで、シェアシーン2のみを使用していることが示され、MHEGシーン5は、shs6と表記されたシェアシーンアイコンIshが1つ表示されていることで、シェアシーン6のみを使用していることが示される。
【0170】
また、MHEGシーン3にあっては、shs1,shs2と表記された2つのシェアシーンアイコンIshが表示されていることで、シェアシーン1,2の2つのシェアシーンを使用するものと設定されていることが示されるのであるが、ここで、シェアシーン1,2としては、シェアシーン1(shs1)が前側とされ、シェアシーンファイル2(shs2)が後ろ側とされて配置表示されていることで、その重ね順としては、シェアシーン1が前、シェアシーン2が後ろとして指定されていることになる。
【0171】
また、この場合には、MHEGアプリケーションウィンドWD1の左隣に対してシェアシーン管理ウィンドWD2が表示されている。
シェアシーン管理ウィンドWD2は、「シェアシーン」というタイトル表示にあるように、編集者が作成して用意したシェアシーンファイルの一覧が示される。例えばここでは、現在、シェアシーン1〜6の6つのシェアシーンが作成されて用意されていることが示されている。
【0172】
例えば、先に述べたMHEGアプリケーションウィンドWD1の「シェアシーン設定状況」の欄において示されている各MHEGシーンに対するシェアシーンの使用設定は、このシェアシーン管理ウィンドWD2に表示されているシェアシーンファイルの中から任意のシェアシーンを選択することによって行われるものである。
この際の選択操作としては各種考えられるのであるが、例えば、シェアシーン管理ウィンドWD2内に表示されている任意のシェアシーンを選択して、ドラッグ・アンド・ドロップ操作によって、MHEGアプリケーションウィンドWD1内の任意のMHEGシーンに対応する「シェアシーン設定状況」の欄にシェアシーンアイコンを配置するといった操作が考えられる。
また、MHEGアプリケーションウィンドWD1内の「シェアシーン設定状況」の欄内においては、例えば上記したドラッグ・アンド・ドロップ操作等によって、1つのMHEGシーン内における重ね順の指定を変更することも可能とされる。
【0173】
そして、例えば上記図20(a)に示した表示画面の状態の下で、例えば図示しないプルダウンメニューに対する選択操作などにより、MHEGシーン1〜5のうちの任意のシーンを選択したうえで、そのシーンのための編集画面(ウィンド)を呼び出すための所定操作を行うと、例えば図20(b)に示すようなシーン編集画面が現れるものとされる。
例えば、図20(b)に示すシーン編集画面がMHEGシーン1についてのものであったとすると、このシーン編集画面としては、シェアシーン1を使用したMHEGシーン1の画像が表示されることになる。この図では、シェアシーン1に含まれるオブジェクトを斜線による楕円形状として示している。
【0174】
2−4.処理動作
続いて、本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェア210のもとで、パーソナルコンピュータのCPU202a(図19のハードウェア202に含まれる)が実行する各種処理動作として、本実施の形態の特徴となるシェアシーン編集に関する処理について順次説明していく。
【0175】
図21は、シェアシーン作成時の処理動作を示しているもので、これは、MHEGオーサリングソフトウェア210としては、主としてシェアシーン作成部207及びMHEGアプリケーション作成部205としてのプログラムが機能することで実現される。
【0176】
この図に示す処理においては、先ず、ステップS101において、編集者の操作に従ってのシェアシーンの作成が行われる。
これまでの説明にあっては、シェアシーンの作成のための操作については、特に述べなかったが、例えば、図20(b)に準ずるような表示形態によりシェアシーン作成画面をGUIとして提供する。そして、このシェアシーン作成画面に対して、編集者は、例えば既に用意されたオブジェクトとしての画像、テキストファイル等のなかから、任意のオブジェクトをペーストしていくようにして、目的に適ったシェアシーンとしての画像を作成するようにされる。
ステップS101においては、このようなシェアシーンの作成操作に従って、GUI画面の表示を変化させていくための表示制御処理を行う。また、シェアシーンの作成操作に従って、内部形式によって一時的なシェアシーンとしての情報管理を行うようにされる。
【0177】
本実施の形態においては、例えばシェアシーンを含むMHEGアプリケーションの各種編集結果は、MHEGアプリケーション作成部205において、内部形式によるオーサリング管理情報として記述されることで管理されている。
そこで、次のステップS102においては、内部形式としてのオーサリング管理情報に対して、上記ステップS101により作成されたシェアシーンの内容に従った記述を行う。
そして、次のステップS103においては、先のステップS101により作成されたシェアシーンを1つのファイルとして管理して、例えば記録デバイス216に保存するための処理を実行する。但し、この際保存されるシェアシーンのファイルとしての情報も、内部形式に依るものとされる。
【0178】
これまでの処理によって、或る1つのシェアシーンを作成し、内部形式のファイルとして保存することが可能となる。そして、この手順(処理)を必要とされるシェアシーンごとに行うことで、MHEGシーン作成に必要なシェアシーンファイルを用意することが可能になる。なお、このようにして保存されたシェアシーンファイルのディレクトリは、例えば、MHEGアプリケーション作成部215において、オーサリング管理情報によって管理される。
【0179】
図22はMHEGシーンに対するシェアシーンの設定に対応した処理動作を示している。この図に示す処理は、主としてシェアシーン処理部209及びMHEGアプリケーション作成部205が機能することで実現される。
【0180】
ここで、図22に示す処理が行われるのにあたっては、この以前の段階において、1つのMHEGコンテンツを作成するためのMHEGシーン及びシェアシーンが一通り用意されているものとされる。なお、MHEGシーン自体の作成についても、先には述べていなかったが、これもまた、先に図20(b)に準じた表示形態によるMHEGシーンの作成画面を表示させて、この画面上で、編集者がMHEGシーンとしての作成を行えるように構成すればよいものである。このようなMHEGシーンの作成に際しては、MHEGシーン作成部213が機能することになる。
【0181】
この図に示す処理にあっては、先ずステップS201において、編集者の操作に従った、MHEGシーンごとに対するシェアシーンの設定のための処理が実行される。
つまり、先に説明したようなMHEGシーンごとに対するシェアシーンの設定操作(即ち、MHEGシーンに対して使用すべきシェアシーンと、シェアシーンの重ね順の指定)に従って、図20に示したようなGUI画像としての編集結果を出力する等の処理を実行するものである。
そして、上記のようにして、或るMHEGシーンに対するシェアシーンの設定が行われると、次のステップS202の処理として示すように、MHEGシーンに対するシェアシーンの設定内容を、オーサリング管理情報として記述するものである。つまり、先に図18により説明したシェアシーン定義文を作成するものである。
実際には、図22に示した処理が、各MHEGシーンごとに実行される。そして、このような処理によって、編集者の編集操作によって得られたシェアシーンの設定内容が、MHEGアプリケーション作成部215においてオーサリング管理情報として記述されることになる。
【0182】
上記図21及び図22に示す処理によって、MHEGアプリケーションの編集として、本実施の形態としてのシェアシーンの作成と、MHEGシーンに対するシェアシーンの設定が、MHEGオーサリングソフトウェア210での内部形式に従った処理によって実現される。
なお、ここでは処理動作として示していないが、図21及図22の処理等によって作成されたオーサリング管理情報は、内部形式ファイル出力制部210としての処理を経ることによって、例えばオブジェクト等をはじめとする各種ファイルと共に、内部形式的なMHEGアプリケーションの情報として記録デバイス225に保存することができるものである。
【0183】
そして、このような内部形式によるMHEGアプリケーション(即ちオーサリング管理情報により管理されるコンテンツ情報)を放送用のデータコンテンツとして出力する際には、先に図18においても述べたように、MHEG−IS(以降においては、MHEG−ISとしてのスクリプトの記述内容については「MHEGスクリプト」ともいうことにする)の形式に変換する必要がある。そこで、次に、MHEGオーサリングソフトウェア210が動作している環境で実行すべき処理として、MHEGアプリケーションの情報を内部形式からMHEG−IS(MHEGスクリプト)の形式に変換するための処理について、図23及び図24を参照して説明する。
但し、ここでは、本実施の形態の特徴となるシェアシーン(シェアオブジェクト)についての処理に限定して説明する。
また、以降説明する処理は、MHEGスクリプト出力制御部218としてのプログラムがが機能することで実現されるものである。
【0184】
図23は、シェアシーンとしての編集結果をMHEGスクリプトとして出力するための準備処理が示されている。例えば、実際には、この準備処理を経てから、後述する図24のMHEGスクリプトへの変換処理に移行する。
【0185】
図23に示す処理にあっては、先ずステップS301において、MHEGオーサリングソフトウェア210の内部形式としてのMHEGアプリケーションの情報の取り込みを行う。ここで、確認のために、内部形式では、シェアオブジェクトは、シェアシーンを形成するオブジェクトとしてオーサリング管理情報上で管理されているものである
そして、次のステップS302においては、上記ステップS301にて取り込まれたMHEGアプリケーションの内容を解析した上で、このMHEGアプリケーションに含まれており、かつ、MHEGシーン対して使用するものとして設定された全てのシェアシーンを取り込む。
【0186】
つぎのステップS303においては、上記ステップS302にて取り込んだとされるシェアシーンに使用されている全てのオブジェクトを、MHEGアプリケーション(MHEGスクリプト)上でのシェアオブジェクトとして設定するための処理が実行される。
【0187】
この処理に際しては、具体的には次のようなMHEGスクリプトとしての記述を行うようにされる。
MHEGスクリプトにあっては、シェアオブジェクトは、「Shared」という、オブジェクトの属性を示すパラメータの記述によって定義され、
Shared=True
であれば、そのオブジェクトはシェアオブジェクトとして規定され、
Shared=False
であれば、そのオブジェクトはシェアオブジェクトではないものとしてとして規定される。
そして、上記ステップS303にあっては、ステップS302にて取り込んだシェアシーンに使用されている各オブジェクトについて、その属性として
Shared=True
として記述するものである。これによって、これらのオブジェクトは全てシェアオブジェクトとして扱われることになる。
【0188】
また、オブジェクトごとのパラメータの1つとして、イニシャリー・アクティブ(Initially Active)が定義されている。このInitially Activeは、MHEGシーン又はMHEGアプリケーションにおいて、そのオブジェクトを初期状態の下で有効/無効とするかの設定を行うためのパラメータとされ、
Initially Active=True
であればイニシャリー・アクティブは有効とされ、
Initially Active=False
であればイニシャリー・アクティブは無効として設定される。
【0189】
そして、ステップS304においては、先のステップS303において設定された各シェアオブジェクトについて、
Initially Active=False
として設定する。つまり、イニシャリー・アクティブを無効として設定する。
【0190】
次に、図24に示す処理について説明する。
この図に示す処理として、最初のステップS401の処理は、上記図23により説明した準備処理とされている。
そして、この準備処理が完了すると、ステップS402に進むことになる。
【0191】
ステップS402においては、現在取り込んでいるとされるMHEGアプリケーションにおいて、1以上のMHEGシーンを使用する設定が行われているか否かを、例えば内部形式によるオーサリング管理情報を参照することによって判別する。
ここで、使用すべきMHEGシーンが設定されていないことが判別されれば、以降、シェアシーンに関しては、特に処理を実行する必要がないために、このまま処理を終了するが、ここで、使用すべきMHEGシーンが設定されていることが判別された場合には、ステップS403に進む。
【0192】
ステップS403においては、MHEGアプリケーションにおいて設定されているとされるMHEGシーンのうち、以降におけるシェアシーンからシェアオブジェクトへの変換処理の対象として未だ選択されていないMHEGシーンが残っているか否かについて判別を行う。従って、例えばステップS402から最初にステップS403に移行した場合には、このステップS403では、必ず肯定の判別結果が得られてステップS404に進むことになる。
【0193】
ステップS404においては、現在設定されているMHEGシーンのうちから、1つのMHEGシーンについてのオーサリング管理情報を処理対象として選択(例えばMHEGシーンナンバ順に選択すればよい)して取り込みを行う。
なお、一旦このステップS404の処理によって取り込まれたMHEGシーンについては、以降の処理対象からは除外される。
【0194】
続くステップS405においては、上記ステップS404にて取り込んだMHEGシーンについてのオーサリング管理情報(シェアシーン定義文)を参照することで、このMHEGシーンに対して設定されているシェアシーンが存在するか否かについて判別を行う。
ここで、ステップS405において否定結果が得られた場合、つまり、MHEGシーンに対して設定されているシェアシーンが存在しないことが判別された場合には、ステップS410に進む。
ステップS410においては、現在処理対象として取り込まれているMHEGシーンについて、このMHEGシーンの起動時には、全てのシェアオブジェクトをストップ(オフ)させる旨のリンクを、MHEGスクリプトとして記述する。つまり、このMHEGシーンについてのシェアオブジェクトに関するMHEGスクリプトとしては、当該MHEGアプリケーションに含まれる全てのシェアオブジェクトについて、
Initially Active=False
と記述するものである。
これによって、このMHEGシーンでは、実際の編集結果に対応してシェアオブジェクトを全く使用しないものとして規定されることになる。
そして、ステップS410の処理が終了したとされると、ステップS403に戻るようにされる。
【0195】
これに対して、ステップS405においてシェアシーンが設定されていることが判別された場合には、ステップS406に進む。
ステップS406においては、以降におけるシェアシーンからシェアオブジェクトへの変換処理の対象として未だ選択されていないシェアシーンが残っているか否かについて判別を行う。
ここで、例えばステップS405から最初にステップS406に至った場合には、ステップS406では肯定の判別結果が得られるため、ステップS407に進むことになる
【0196】
ステップS407においては、現在、処理対象として未だ選択されずに残っているとされるシェアシーンのうちから、最も後ろに配置されるものとして指定されているシェアシーンに関する記述内容(例えばシェアシーン定義文)を選択して取り込むための処理を実行する。
ここで、取り込まれたシェアシーンに関しては、処理対象として残っているとされるシェアシーンからは除外される。
【0197】
続くステップS408では、先のステップS404の処理によって現在処理対象として取り込んでいるとされるMHEGシーンの起動時に、上記ステップS407において取り込んだとされるシェアシーンに含まれていたシェアオブジェクトをラン(RUN)させる(即ちオンとする)という、MHEGスクリプトとしてのリンクの記述を行う。このシェアオブジェクトをラン(RUN)させるための記述は、例えば、各シェアオブジェクトについて、
Initially Active=True
と記述すればよいものである。
これにより、先のステップS407において取り込まれたシェアシーンの素材となっていたシェアオブジェクトは、MHEGシーンの起動と共にアクティブとなり、所要の表示位置にて表示されるものとして、MHEGスクリプト上で規定されることになる。
【0198】
そして、続くステップS409においては、現在処理対象として取り込んでいるとされるMHEGシーンの終了時に、先のステップS407において取り込んだシェアシーンに含まれていたシェアオブジェクトをストップ(STOP)させる(オフとする)という、MHEGスクリプトとしてのリンクの記述を行う。このシェアオブジェクトをストップ(STOP)させるための記述は、例えば、先のステップS410でも説明したように、各シェアオブジェクトについて、
Initially Active=False
と記述すればよい。
【0199】
そして、ステップS409の処理が終了したとされると、ステップS406の処理に戻るようにされる。そして、ステップS406において、未だ処理対象としてのシェアシーンが残っていると判別されれば、再度ステップS407以降の処理に進むことになる。
上記したステップS406〜S409の処理は、或る1つのMHEGシーンが選択されて取り込み中にある状態のもとで、このMHEGシーンに対して設定されていたシェアシーンの数だけ繰り返されることになる。
このステップS406〜S409の処理が繰り返されることで、先に編集者によって行われたとされるシェアシーンの編集結果に応じて、或る1つのMHEGシーンに対するシェアオブジェクトの使用状況を指定したMHEGスクリプトの記述内容が得られると共に、シェアシーンとして指定した重ね順に従って、シェアオブジェクトの重ね順を指定したMHEGスクリプトの記述内容も得られることになる。
【0200】
そして、MHEGシーンに対して設定されていたシェアシーンの数に応じた回数分、ステップS406〜S409の処理が繰り返されると、この後のステップS406においては否定結果が得られ、ステップS403に進むことになる。
【0201】
先のステップS410又は上記ステップS406の処理を経てステップS403に戻る場合、このステップS403において、未だ処理対象として取り込むべきMHEGシーンが残っていることが判別されれば、再度ステップS404以降の処理に移行することになる。
つまり、1つのMHEGアプリケーションファイル(MHEGコンテンツ)において作成されたMHEGシーンの数だけ、ステップS403〜S410により説明した処理が繰り返されるものである。
【0202】
そして、1つのMHEGコンテンツ内におけるMHEGシーンの数だけ、ステップS403〜S410として示す処理が繰り返されると、ステップS403において否定結果が得られて、この処理を終了することになる。
このようにして、これまでの処理が終了した段階では、編集者がMHEGオーサリングソフトウェア上で行った操作に従った編集結果が、内部形式の記述内容からMHEGスクリプト(MHEG−IS)による記述内容に変換されているものである。
【0203】
なお、この図23及び図24に示す処理は、内部形式のMHEGコンテンツの記述をMHEG−ISに変換するという、MHEGスクリプト出力制御部211としての処理の一部であり、先にも述べたようにシェアオブジェクトに関しての処理のみを抽出したものである。
従って、実際には、シェアシーン以外のMHEGコンテンツの編集内容についても、内部形式からMHEG−ISに変換するための処理が、図23及び図24に示す処理と並行して実行されているものである。
【0204】
また、図23及図24に示した処理はあくまでも一例であって、シェアシーンの概念を使用したMHEGオーサリングソフトウェアの内部形式の記述内容を、シェアオブジェクトの概念によるMHEG−ISの記述内容に変換するための処理手順としては、他にも考えられるものである。
【0205】
また、上記実施の形態では、デジタル衛星放送においてデータ放送用のコンテンツをMHEGの規格に従って作成する場合を例に挙げているが、特に、本発明により作成されるコンテンツとしては、デジタル衛星放送システム以外のメディアで使用されても構わないものである。また、メディアとしては放送や、ネットワーク上での配信等以外に、例えばCD−ROM等の記録媒体であっても構わない。
更に上記実施の形態は、MHEGコンテンツの編集を行う場合を例に挙げたが、例えば、シェアオブジェクト的な概念を導入したインターフェイス画像(コンテンツ)等を作成するための規格であれば、MHEG方式以外にも本発明は適用可能とされる。
【0206】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、例えばMHEGの規格に従ったコンテンツを作成するための編集を行うのにあたり、オーサリングツール上でシェアオブジェクト(共有オブジェクト)を直接扱うのではなく、シーン間で共通に使用可能な仮想のシーンとして、任意のオブジェクトを使用して作成可能なシェアシーン(共有シーン)を定義しており、このシェアシーン単位でシーンに対する編集を行うようにされる。そして、このシェアシーンを利用した編集結果は、最終的には、放送用コンテンツとしての規格に従って、シェアオブジェクト自体を制御する記述内容に変換されるものである。
【0207】
このような構成によれば、コンテンツを作成する編集者は、オーサリングツール上での編集操作段階においては、任意に作成したシェアシーンをシーンに対して組み合わせていくという操作によって、シェアオブジェクトを扱うことができることになる。逆に言えば、オーサリングツール上で、はじめからシェアオブジェクトの表示態様を指定するためのMHEGスクリプトを記述していくなどといった、MHEGスクリプトについて高度な知識を要する作業を行う必要はない。
従って、本発明では、例えばMHEGスクリプトの規則などを熟知していない編集者であっても、シェアオブジェクトを使用したシーンの編集を容易、かつ、正確に行えることになり、結果的には、分かりやすい編集操作でありながら、多様な表示態様のシーンを作成することが可能になるという効果を有している。
【0208】
また、上記のようにしてシェアシーン単位によりシェアオブジェクトを扱うようにした上で、このシェアシーンについての重ね順を指定するという編集操作の体系とするこで、オブジェクトの重ね順を指定するといった比較的複雑になる編集操作も、容易なものとすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のデジタル衛星放送受信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における受信設備の構築例を示すブロック図である。
【図3】IRDのためのリモートコントローラの外観を示す正面図である。
【図4】放送画面とGUI画面との切り換えを示す説明図である。
【図5】地上局の構成例を示すブロック図である。
【図6】地上局から送信されるデータを示すチャート図である。
【図7】送信データの時分割多重化構造を示す説明図である。
【図8】DSM−CCによる送信フォーマットを示す説明図である。
【図9】データサービスのディレクトリ構造の一例を示す説明図である。
【図10】トランスポートストリームのデータ構造図である。
【図11】PSIのテーブル構造を示す説明図である。
【図12】IRDの構成を示す説明図である。
【図13】MHEGコンテンツの構造を示す説明図である。
【図14】MHEGコンテンツの構造を示す説明図である。
【図15】MHEGコンテンツにおけるシェアオブジェクトの概念を示す説明図である。
【図16】シェアシーンを使用したシーン編集例を示す説明図である。
【図17】シェアシーンを使用したシーン編集例を示す説明図である。
【図18】本実施の形態のMHEGオーサリングツールの処理概念を示す説明図である。
【図19】本実施の形態のMHEGオーサリングツールの機能を示すブロック図である。
【図20】本実施の形態のMHEGオーサリングソフトウェアにより実現される操作画面の表示形態例を示す説明図である。
【図21】シェアシーン作成時に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図22】MHEGシーンに対するシェアシーン設定時に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図23】シェアシーン設定をMHEGスクリプトとして出力するための処理動作を示すフローチャートである。
【図24】シェアシーン設定をMHEGスクリプトとして出力するための処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 地上局、2 衛星、3 受信設備、5 課金サーバ、6 テレビ番組素材サーバ、7 楽曲素材サーバ、8 音声付加情報サーバ、9 GUIデータサーバ、10 キー情報サーバ、11 パラボラアンテナ、13 ストレージデバイス、13A MDレコーダ/プレーヤ、14 モニタ装置、16 IEEE1394バス、21A テレビ番組表示エリア、21B リスト、21C テキスト表示エリア、21D ジャケット表示エリア、22 歌詞表示ボタン、23 プロフィール表示ボタン、24 情報表示ボタン、25 予約録音ボタン、26 予約済一覧表示ボタン、27 録音履歴ボタン、28 ダウンロードボタン、31 テレビ番組素材登録システム、32 楽曲素材登録システム、33 音声付加情報登録システム、34 GUI用素材登録システム、35 AVサーバ、36A MPEGオーディオエンコーダ、36B ATRACエンコーダ、37 音声付加情報データベース、38 GUI素材データベース、39 テレビ番組送出システム、40A MPEGオーディオサーバ、40B MPEGオーディオサーバ、41 音声付加情報送出システム、42 GUI(MHEG)オーサリングシステム、43A MPEGオーディオ送出システム、43B ATRACオーディオ送出システム、44 DSM−CCエンコーダ、45 マルチプレクサ、46 電波送出システム、51 チューナ/フロントエンド部、52 デスクランブラ、53 トランスポート部、54 MPEG2オーディオデコーダ、54A メモリ、55 MPEG2ビデオデコーダ、55A メモリ、56 D/Aコンバータ、57 スイッチ回路、58 表示処理部、59 光デジタル出力インターフェイス、60 IEEE1394インターフェイス、61 マンマシンインターフェイス、62 ICカードスロット、63 モデム、64 リモートコントローラ、65 ICカード、70 デマルチプレクサ、71 キュー、81 制御処理部、82 DeMUXドライバ、83 DSM−CCデコーダブロック、84 MHEGデコーダブロック、90 メインメモリ、91 DSM−CCバッファ、101 電源キー、102 数字キー、103 画面表示切換キー、104 インタラクティブ切換キー、105a 矢印キー、105 EPGキーパネル部、106 チャンネルキー、T1 入力端子、T2 アナログビデオ出力端子、T3 アナログオーディオ出力端子、T4 アナログオーディオ出力端子、201 パーソナルコンピュータ、202 ハードウェア、202a CPU、202b メモリ、203 オペレーションシステム、204 オーサリングソフトウェア、205 アプリケーション作成部、206 シーン作成部、207 シェアシーン作成部、208 オブジェクト描画部、209 シェアシーン処理部、210 内部形式ファイル出力制御部、211 スクリプト出力制御部、212 ディスプレイ、213 マウス、214 キーボード、215 スピーカ、216 記録デバイス、217 ビデオ機器

Claims (2)

  1. 所定の規格によるコンテンツ情報を作成するための情報処理装置として、
    上記所定の規格によるコンテンツ情報は、当該コンテンツ情報を形成するオブジェクトを使用して作成されるシーンと、少なくともシーン又はオブジェクトの出力態様を制御するための制御情報を有して形成されると共に、複数のシーン間で共通に使用可能な共有オブジェクトが定義されているものとしたうえで、
    複数のシーン間で共通に使用することのできる仮想のシーンである共有シーンを当該情報処理装置において処理可能な編集素材として定義する共有シーン定義手段と、
    上記共有シーン定義手段の定義に則って、任意のオブジェクトを使用して上記共有シーンを作成することのできる共有シーン作成手段と、
    上記共有シーン作成手段により作成された共有シーンのうちから、上記コンテンツ情報を形成する上記シーンごとに使用すべき共有シーンを設定することのできる共有シーン設定手段と、
    上記共有シーンに対して使用されたオブジェクトを共有オブジェクトとして設定する共有オブジェクト設定手段と、
    上記共有シーン設定手段により行われた、上記シーンごとに対する上記共有シーンの設定結果に応じて、各シーンに対する共有オブジェクトの使用状況を制御するための上記制御情報を上記所定の規格に則って記述することのできる制御情報記述手段と、
    を備えていることを特徴とする情報処理装置。
  2. 上記共有シーン設定手段は、上記シーンごとに使用すべき共有シーンを設定するのに際して、設定された複数の共有シーン間での重なり順を指定可能とされ、
    上記制御情報記述手段は、上記共有シーン設定手段により指定された共有シーンの重ね順に対応して、上記各シーンに対する共有オブジェクトの使用状況として、各シーンに対して使用される共有オブジェクトの重なり順を制御するための上記制御情報の記述を行うように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
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