JP4122674B2 - 基板乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶基板のように四角形状の基板や、円形等の形状をした薄板基板を乾燥するための装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
薄板基板として、例えば液晶パネルを構成するガラス基板があり、例えば、TFT型の液晶パネルはTFT基板とカラーフィルタとからなる2枚の基板で構成される。このTFT基板を製造するに当っては、成膜、レジスト膜形成、露光、現像、エッチング、レジスト膜の剥離等の工程を順次経ることにより基板表面にTFT素子を形成するが、これらの工程において、処理の前や後に繰り返し洗浄が行われ、また基板洗浄後にはその乾燥が行われる。一方、カラーフィルタはフォトリソグラフィ法等により製造されるが、その前工程及び工程間において、適宜基板の洗浄及び乾燥がなされる。さらに、TFT型以外の液晶パネル、その他四角形状のガラス,樹脂等からなる基板に対して所定の処理を行う際にも洗浄及び乾燥が行われる。
【0003】
基板の洗浄後に行われる乾燥方法は様々なものが知られているが、処理乃至加工におけるライン上を搬送する間に連続的に洗浄及び乾燥を行う場合、つまりインライン処理を行う場合には、エアナイフ効果を利用した乾燥を行うのが一般的である。このエアナイフによる乾燥は次のようにして行われる。
【0004】
基板を水平または僅かに搬送方向と直交する方向(左右方向)に傾けた状態にして搬送するローラやベルト等からなる搬送手段の所定の位置に、エア吹き付け領域が設定される。このエア吹き付け領域には、基板の表面に対向するようにして細長いスリット状の通路からなるノズル口を有するエアナイフノズルが配置される。このエアナイフノズルからは高い圧力のクリーンエアを基板の搬送方向に対して直交する方向における全長に及ぶように吹き付けることによって、基板の表面に付着している液滴や液膜等が基板表面から剥離されるようにして乾燥される。
【0005】
ここで、エアナイフノズルから噴出するエアの方向としては、搬送手段による基板の搬送方向とは反対方向に向けて比較的浅い角度となし、しかもエアナイフノズルのノズル口を基板表面に近接させるようにする。これによって、エアナイフノズルからは細い帯状のエアが基板の表面に入射されるようになる結果、このエアの圧力で基板表面の液は、この基板の搬送方向における後方側に向けて移動し、この基板のエッジ部分から排出されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、搬送手段により搬送される基板が、例えば長方形のものである場合には、その長手方向を搬送方向に向けるようにして搬送させる。このように搬送される基板の表面に付着している液をより円滑かつ確実に除去するには、エアナイフノズルを基板の搬送面と平行な面内で、この基板の搬送方向に対して直交する方向に対して所定の角度傾けるように斜めに配置するのが望ましい。これによって、エアの圧力により基板表面に沿って液が移動する方向は、基板の搬送方向ではなく、エアナイフノズルを傾けた分だけ斜め方向に向けて移動することになる。この結果、基板の搬送方向における後端部だけでなく、その側部からも液が除去されるので、液の移動距離が短くなり、もって基板表面から円滑かつ迅速に除去できる。
【0007】
前述したエアナイフによる基板表面からの液の剥離をより確実に行うには、エアの入射角をできるだけ浅くするのが望ましい。特に、エアナイフノズルからエアが吹き付けられるエア吹き付け領域に基板の先端が進入する際、つまりエア吹き付け領域への基板の突入時に、エアの入射角が深い場合には、基板の表面に付着している液がエアの圧力で周囲に飛散する可能性がある。従って、入射角はできるだけ浅い方が望ましい。ここで、エアの入射角が浅いというのは、基板の表面に対して平行に近い角度を言い、従ってエアの入射角が深いというのは、基板の表面に対して直角に近い角度を言う。
【0008】
エアナイフノズルによる乾燥工程において、基板がエア吹き付け領域から離脱する直前では、この基板表面に付着している液は角隅部に向けて集中する。この位置が基板における最後の液切り位置となる。しかしながら、基板の角隅部では、エアの流れをガイドする基板表面が存在しないから、特に基板表面における液の付着量が多い場合等には、角隅部に集中した液を完全に吹っ切る程度の圧力を作用させることができない場合がある。基板表面の角隅部に液が僅かでも残留して完全な液切れが行われないまま次の工程に向けて搬送されると、この搬送途中での振動等に起因して、液が基板表面に向けて流れ出すおそれがあり、その結果一度乾燥した基板表面が再度汚損されて、しみ等が発生するという不都合が生じる。基板のサイズが小さい場合には、液の集中があまり大きくなくなることから液切れも良好になる。また、搬送手段による基板の搬送速度を十分遅く設定すれば、角隅部からの液除去は確実に行える。
【0009】
一般に、液晶パネル等の製造工程においては、生産効率等の観点から、大判サイズのマザー基板を用い、このマザー基板を所定の大きさに切断して、所定のサイズを有する液晶パネルを形成するが、近年においては液晶パネルの大画面化等の関係で、マザー基板のサイズも大きくなる傾向にある。勿論、このマザー基板の段階でも洗浄及びエアナイフ効果を利用した乾燥が行われる。従って、大型サイズの基板において、エアナイフ効果による乾燥を確実に行えるようにしなければならない。また、乾燥工程で基板の搬送速度を遅くすると、ライン全体に大きな影響を与えることになる結果、全体としての基板の処理効率が大きく低下してしまう等の問題点がある。つまり、大判の基板を高速搬送する間に、この基板を確実に乾燥できる基板乾燥装置の開発が望まれている。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、基板をエアナイフ効果で乾燥させる際に、迅速かつ効率的に、しかも角隅部を含めた全体を極めて高精度に乾燥できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明による基板乾燥装置は、薄板基板を搬送手段により水平または所定の角度傾斜した状態で搬送する間に、この基板搬送方向と直交する方向のほぼ全長にわたって加圧したエアを噴射するスリット状のノズル口を有し、基板表面からほぼ均一な間隔だけ離間させ、かつこの基板搬送方向と反対方向に向けて所定の入射角をもってエアを基板に吹き付けて、この基板の表面に付着している液を剥離するようにして乾燥するために、前記搬送手段による前記基板の搬送面と平行な面内で斜めに配置したエアナイフノズルを備えた基板乾燥装置であって、前記搬送手段による前記基板の搬送方向における前記エアナイフノズルの配設位置より上流側の位置に配置され、この基板の通過を検出する通過検出手段と、前記通過検出手段から前記基板の検出信号が取り込まれるコントローラと、前記エアナイフノズルの仰角を変化させるノズル仰角制御手段とを備え、前記ノズル仰角制御手段は、前記コントローラからの信号に基づいて、前記搬送手段により搬送される基板がエアの吹き付け領域に突入する際には、この基板に付着している液を搬送方向と反対側に押し出すために、エア入射角が浅く、遅くとも基板がエアの吹き付け領域から離脱する直前になった時には、基板のエッジから液をそぎ落すように剥離させるために、エア入射角を深くなるように前記エアナイフノズルの仰角を変化させる構成としたことをその特徴とするものである。
【0012】
ここで、エアナイフノズルは搬送手段による基板の搬送面と平行な面内で斜めに配置するのが望ましく、またノズル仰角制御手段としては、エアナイフノズルのノズル口とほぼ平行な回動軸を設けて、この回動軸の少なくとも一端を軸受により回動可能に支持させ、パルスモータ等の駆動手段を接続する構成とすることができる。そして、エアナイフノズルの仰角は、基板突入時は45°以下となし、基板離脱時は45°以上とするのが望ましい。
【0013】
また、本発明の基板乾燥方法は、薄板基板を搬送手段により水平または所定の角度傾斜した状態で搬送する間に、前記搬送手段による基板の搬送面と平行な面内で斜めに配置したエアナイフノズルからこの基板の表面に加圧したエアを吹き付けるようにして乾燥させるものにおいて、前記搬送手段により搬送される基板の通過を前記エアナイフノズルの配設位置より上流側の位置で検出し、前記基板がエア吹き付け領域に突入した時には、この基板に付着している液を搬送方向と反対側に押し出すために、前記エアナイフノズルからのエアの入射角を浅くするようになし、遅くともエア吹き付け領域から離脱する直前の位置となった時には、基板のエッジから液をそぎ落すように剥離させるために、前記エアナイフノズルからのエアの入射角を深くするようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
そして、基板がエア吹き付け領域に突入してから所定の位置まで進行した時から離脱までの間に、エアナイフノズルからのエアの入射角をほぼ連続的に変化させるようにするのが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下に示す実施の形態に限定されるものでないことは言うまでもない。
【0016】
まず、図1に基板の洗浄・乾燥工程の概略構成を示す。図中において、Sは基板、1は洗浄ステージ、2は乾燥ステージであって、洗浄ステージ1及び乾燥ステージ2はそれぞれハウジングにより区画形成されており、またこれら両ステージ1,2間には隔壁3が設けられている。洗浄ステージ1には基板Sの搬入部1aが、また乾燥ステージ2には基板Sの搬出部2aが設けられており、さらに隔壁3には基板Sの走行経路を構成する細い開口3aが形成されている。洗浄ステージ1には洗浄液供給手段4が設置されており、また乾燥ステージ2内には、基板Sを挟むように上下にエアナイフ乾燥装置5が設けられている。そして、乾燥ステージ2内は洗浄液のミスト等が入り込まないようにするために陽圧状態となし、また洗浄ステージ1内は陰圧状態にする。このために、乾燥ステージ2には雰囲気加圧装置6が設置されており、また洗浄ステージ1には排気部7が装着されている。さらに、洗浄ステージ1の下部に余剰の洗浄液の排液部8が設けられている。
【0017】
ここで、基板Sは例えば長方形の薄板ガラス基板等からなり、この基板Sは、前工程から、洗浄ステージ1及び乾燥ステージ2を経て、後工程に至るまで、概略水平状態乃至僅かに左右に傾斜させた状態で搬送される。従って、基板Sを搬送するために、図2に示した搬送手段としてのコンベア手段10を備えている。コンベア手段10は、例えばローラコンベアで構成されており、このコンベア手段10は所定のピッチ間隔をもって設けた回転軸11にその長手方向に複数のローラ12を装着したもので構成され、両端のローラ12a,12aには鍔部13が連設されている。基板Sは、その長辺を両鍔部13,13に当接するようにして位置決めされ、その表面を水平にした状態で図2の矢印方向に搬送されることになる。このために、各回転軸11の一端にはギア14が連結して設けられ、これら各回転軸11のギア14は伝達ギア15を介して順次係合しており、従って1本の回転軸11のギア14を回転駆動すると、全ての回転軸11が回転して、基板Sが搬送されることになる。
【0018】
洗浄ステージ1で洗浄された基板Sは隔壁3の開口から乾燥ステージ2に移行して、この乾燥ステージ2に設けたエアナイフ乾燥装置5を用いて乾燥される。エアナイフ乾燥装置5は、図3及び図4から明らかなように、エアナイフノズル20を有し、このエアナイフノズル20は、細長い長尺筒状のケーシング21を有し、このケーシング21内には加圧したエアが導入される加圧エアチャンバ22が形成されている。そして、ケーシング21の側面部にはエア流出通路23が形成されており、その先端は細いスリット状のノズル口24となっている。エア流出通路23は、ノズル口24からエアが噴出する際に細いライン状となるように整流するために必要な通路長を有するものである。さらに、ケーシング21には加圧エアチャンバ22内に加圧エアを供給するためのエア供給配管25が1乃至複数箇所接続されている。
【0019】
以上の構成を有するエアナイフノズル20は、乾燥ステージ2内において、コンベア手段10からなる基板Sの搬送経路を挟んで上下に配置されており、ノズル口24は、基板Sの表面に対してほぼ均等な高さ位置からエアを吹き付けることができるようになっている。しかも、エアナイフノズル20は基板Sの搬送方向と直交する方向に配置されているのではなく、基板Sの搬送面と平行な面内で所定角度θだけ斜めに配置されている。しかも、ノズル口24は、コンベア手段10上を搬送される基板Sの表面に対して、その搬送方向と交差する方向の全長に及ぶようになっている。従って、コンベア手段10により搬送される基板Sがエアナイフノズル20から吹き出される領域、つまりエア吹き付け領域にまず突入するのは、図5に示した角隅部C1 であり、またエア吹き付け領域から最後に離脱する位置は角隅部C2 である。従って、基板SがF方向に搬送されて、エア吹き付け領域に到達すると、最初にその角隅部C1 に向けてエアが噴射され、基板Sの進行と共に基板Sの表面全体にエアが吹き付けられる。エアナイフノズル20からのエア圧によって、基板Sの表面に付着している液滴や液膜等からなる付着液は、基板Sの搬送方向とは反対方向に向けて移動することになるが、エアナイフノズル20は基板Sの搬送方向に対して斜めに配置されているので、付着液の移動方向は図5に矢印で示したように、斜め方向となり、付着液は基板Sの後端エッジL1 と一方側の長辺側の側部エッジL2 から排出されることになる。これによって、基板Sの表面から液が極めて効率的に除去されて、エアナイフノズル20が通過した部分から順次乾燥されることになる。
【0020】
ところで、基板Sがエア吹き付け領域に突入する直前では、エアナイフノズル20から噴出しているエアは障害物がなく所定の方向に流れる。基板Sの角隅部C1 がこのエア吹き付け領域に突入すると、吹き付けたエアの衝撃によって付着液は周囲に飛散する可能性がある。基板Sの突入時におけるエアの入射角は、図6に点線で示したように、基板Sの水平面Hに対して角度が深いほど、つまりこの水平面Hに対して直交する方向に近いほど、基板Sへの衝突時における衝撃が大きくなって、吹き付けたエアの跳ね返りが大きい。また、基板Sの搬送速度が速くなればなるほど、エアの衝撃及び跳ね返りが大きくなる。その結果、基板Sの表面の付着している液が周囲に飛散する度合いが大きくなる。このように飛散した液は、たとえ乾燥ステージ2内を陽圧状態にし、洗浄ステージ1内を陰圧にして、基板Sの搬送方向とは反対側に向けて空気の流れが形成されていても、エアの衝撃により飛散した液が基板Sの搬送方向の下流側に向かうこともあり、その結果乾燥した部分に再付着する可能性がある。従って、基板Sの表面からの液の跳ね返りは最小限に抑制しなければならない。このためには、エアの入射角は、図6に実線で示したように、45°以下の浅い角度となし、好ましくは35°〜45°程度とする。そして、望ましくは基板Sがエア吹き付け領域に突入した後に、角隅部C3 がエア吹き付け領域に入り込むまでの間は、少なくともエアの入射角はこの角度状態に保持する。
【0021】
基板Sの幅方向の全長がこのエア吹き付け領域に入り込むと、吹き付けられたエアは基板Sの表面に沿って流れるようになり、基板Sの表面に付着している液滴や液膜が基板Sの表面から剥離されるようにして乾燥される。従って、この間はエアの入射角が突入時の入射角より多少大きくしたとしても、液の飛散が生じることはない。ただし、途中までは基板S上の液の量が多いので、この液を基板Sの表面から確実に剥離させるには、液を基板Sの搬送方向と反対方向に押し出す力をできるだけ大きくする必要があり、従ってエアの入射角は浅い方が望ましい。
【0022】
基板Sがさらに進行すると、やがては角隅部C4 がエア吹き付け領域から離脱し、後端エッジL1 が連続的にエア吹き付け領域から離脱して行く。この時には基板S上の液は後端エッジL1 から排出されずに、角隅部C2 方向に向けて流れるものもあり、また側端エッジL2 に沿って流れる液の一部も角隅部C2 に向けて流れることになる。その結果、角隅部C2 に液が集中することになるが、図7に点線で示したように、この時にエアの入射角が浅いと、エアは集中した液の表面を撫でるようにして通過して、角隅部C2 に液が残存する可能性がある。このような事態の発生を防止するには、むしろエアの入射角を深くして、基板Sのエッジから液をそぎ落とすように剥離させる必要がある。つまり、エアの入射角を深くすればするほど、円滑かつ迅速に液切れを行わせることができる。このためには、図7に実線で示したように、エアの入射角は45°以上となし、好ましくは45°〜55°程度とする。
【0023】
そこで、本発明では、エアナイフ乾燥装置5を用いて基板Sに加圧したエアの吹き付けにより乾燥させる際に、ノズル仰角制御手段によりエアナイフノズル20から吹き付けられるエアの基板Sの表面に対する入射角を変化させるようにしている。このために、エアナイフ乾燥装置5に付設されるノズル仰角制御手段としては、例えば以下に示す構成とする。
【0024】
而して、エアナイフノズル20には、図2及び図4から明らかなように、また図8に示したように、そのケーシング21の両端から回動軸26a,26bが延在されている。これら回動軸26a,26bを含む軸線はノズル口24と平行になっており、従って、この回動軸26a,26bを回動させると、ノズル口24は、その全長が基板Sに対して均等な間隔を保ったままで、その仰角が図8の矢印方向に変化して、エアの基板Sへの入射角を変えることができるようになっている。回動軸26a,26bはコンベア手段10の左右両側に設けた軸受27a,27bに回動自在に支持されており、かつ軸受27a側にはエアナイフノズル20を駆動する駆動モータとしてのパルスモータ28が装着されており、このパルスモータ28は回動軸26aに連結されている。従って、このパルスモータ28を作動させると、エアナイフノズル20の基端Sに対する仰角が変化する。
【0025】
さらに、コンベア手段10による基板Sの搬送方向において、エアナイフノズル20によるエア吹き付け領域より所定の距離dだけ上流側の位置には、基板Sの通過検出手段29が設けられている。この通過検出手段29は透過型または反射型の光センサ等で構成される。そして、通過検出手段29からの信号はコントローラ30に取り込まれ、このコントローラ30からの信号に基づいてパルスモータ28の駆動制御が行われるようになっている。
【0026】
本発明は以上のように構成されるものであって、次にその作動について説明する。基板Sは、前工程で所定の処理が行われた上で、コンベア手段10に搬送されて、洗浄ステージ1内に送り込まれて、その表面の洗浄が行われる。ここで、基板Sの洗浄は、ロールブラシ洗浄、シャワー洗浄、超音波洗浄等種々の方式で行うことができ、またこれらを適宜組み合わせることもできる。さらに、洗浄は基板Sの表裏両面に対して行うこともできる。基板Sの洗浄は、コンベア手段10により搬送される間に行われるものであって、この洗浄が終了した後には、隔壁3の開口3aから乾燥ステージ2に移行することになる。
【0027】
乾燥ステージ2内において、エアナイフノズル20の配設位置、より具体的にはエアナイフノズル20によるエア吹き付け領域より上流側の位置に、基板Sの通過を検出する通過検出手段29が設けられているので、遅くともこの通過検出手段29により基板Sが通過したことを検出した時には、エアナイフノズル20の仰角を、このエアナイフノズル20から吹き付けられるエアの基板Sに対する入射角が45°以下、例えば40°となるように調整する。即ち、パルスモータ28を作動させて、回動軸26aを回動変位させて、エアナイフノズル20の仰角制御を行う。従って、エアナイフノズル20から吹き付けられるエアの入射角が浅くなるので、たとえコンベア手段10による基板Sの搬送速度を速くしても、この基板Sの角隅部C1 がエア吹き付け領域に突入する際に、吹き付けられるエアは基板Sの表面に沿って流れる方向に導かれる。その結果、エアが基板Sの表面に衝撃的に衝突するようなことがなくなり、基板S上の付着液が飛散する等のおそれはない。
【0028】
前述したエアナイフノズル20の仰角は、少なくとも図5に示した基板Sの角隅部C3 がエア吹き付け領域に突入するまではそのままの状態に維持する。このように、エアナイフノズル20から浅い角度で基板Sに対してエアを吹き付けることによって、基板Sの表面から液滴や液膜等がエアの圧力により剥離されて、搬送方向とは反対方向に向けて押し出されるようにしてその表面を乾燥させることができる。ここで、液が基板Sの表面に沿って押し出されるためには、エアの入射角をできるだけ浅くするのが望ましい。従って、基板Sの角隅部C4 がエア吹き付け領域を通過する直前までは、エアナイフノズル20の仰角を浅いまま保つようにしても良い。ただし、基板Sの進行に応じて、その表面における液が後端エッジL1 や側端エッジL2 から排出されて少なくなるので、角隅部C3 がエア吹き付け領域に突入した後には、多少エアナイフノズル20の仰角を変化させても格別問題とはならない。
【0029】
基板Sの角隅部C4 がエア吹き付け領域から離脱した後には、後端エッジL1 がエア吹き付け領域に臨むようになる。この時にエアの入射角が浅いと、後端エッジL1 の位置まで押し出された付着液は、この後端エッジL1 から振り切られるというより、むしろこの後端エッジL1 に沿って角隅部C2 方向に向かう傾向が強くなる。従って、付着液が角隅部C2 に集中しようとする。そこで、遅くとも基板Sの角隅部C4 がエアの吹き付け領域から離脱した後には、エアナイフノズル20の仰角を大きくして、基板Sに対するエアの入射角を深くする。これにより、後端エッジL1 にまで押し出された液は、その大部分がエッジからそぎ落とされるようにして除去される。従って、基板Sを高速で搬送しても、液切れを円滑かつ確実に行えるようになる。とりわけ、基板Sにおけるエア吹き付け領域から最後に離脱する角隅部C2 にエアを吹き付ける際には、エアの入射角が最大になるように、例えば50°となるように、エアナイフノズル20の仰角を最も大きくする。これによって、この角隅部C2 から液が確実にそぎ落とされることになって、液の残存による乾燥むらが生じるおそれはなくなる。
【0030】
而して、通過検出手段29により基板Sが乾燥ステージ2におけるエア吹き付け領域の手前位置まで搬送されたことが検出された時に、この信号をコントローラ30に取り込んで、このコントローラ30からの指令によりパルスモータ28を作動させて、エアナイフノズル20の仰角を最小となし、基板Sの表面のうち例えば1/3程度がエアの吹き付けにより乾燥した時、または角隅部C4 がエア吹き付け領域から離脱する直前の位置になった時から、エアナイフノズル20の仰角を連続的または段階的に大きくし、角隅部C2 が離脱する直前の位置で仰角を最大にするように制御する。これによって、基板Sがエア吹き付け領域に突入する際における基板Sの表面から液が飛散するのを防止でき、かつ基板Sがエア吹き付け領域を離脱する際に、液が表面に残存して乾燥むらが生じるのを確実に防止できる。
【0031】
従って、大型基板を高速で搬送するようにしても、基板Sの乾燥時に一度乾燥した部分に液が再付着したりせず、また角隅部等における液切れが確実に行われ、乾燥むらが発生するおそれはない。従って、基板Sの洗浄から乾燥に至る処理の効率化が図られて、全体としてスループットを向上させることができる。
【0032】
なお、前述した実施の形態においては、乾燥される基板は、液晶パネルを構成するガラス基板等として用いられる長方形の薄板ガラス基板としたが、要は薄板の基板であって、精密で高精度な洗浄が必要なもの、例えばマスク,ウエハ,磁気ディスク等を対象とするものであり、従って薄板基板の外形形状としては、長方形に限らず、任意の形状のもの、例えば長方形以外の多角形,円形,楕円形等であっても良く、また薄板基板の材質はガラスに限定されるものではなく、合成樹脂や金属等であっても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成したので、基板をエアナイフ効果で乾燥させる際に、迅速かつ効率的に、しかも角隅部を含めた全体を極めて高精度に乾燥できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板の洗浄・乾燥機構を示す概略構成図である。
【図2】基板乾燥装置の平面図である。
【図3】エアナイフノズルの断面図である。
【図4】エアナイフノズルの外観斜視図である。
【図5】基板の表面に対するエア圧の作用方向を示す作用説明図である。
【図6】基板のエア吹き付け領域への突入時におけるエアの入射角の説明図である。
【図7】基板がエア吹き付け領域から離脱する際のエアの入射角の説明図である。
【図8】ノズル仰角制御手段の構成説明図である。
【符号の説明】
1 洗浄ステージ 2 乾燥ステージ
3 隔壁 5 エアナイフ乾燥装置
10 搬送手段 20 エアナイフノズル
21 ケーシング 22 加圧チャンバ
23 エア流出通路 24 ノズル口
26a,26b 回動軸 28 パルスモータ
29 通過検出手段 30 コントローラ
S 基板

Claims (5)

  1. 薄板基板を搬送手段により水平または所定の角度傾斜した状態で搬送する間に、この基板搬送方向と直交する方向のほぼ全長にわたって加圧したエアを噴射するスリット状のノズル口を有し、基板表面からほぼ均一な間隔だけ離間させ、かつこの基板搬送方向と反対方向に向けて所定の入射角をもってエアを基板に吹き付けて、この基板の表面に付着している液を剥離するようにして乾燥するために、前記搬送手段による前記基板の搬送面と平行な面内で斜めに配置したエアナイフノズルを備えた基板乾燥装置において、
    前記搬送手段による前記基板の搬送方向における前記エアナイフノズルの配設位置より上流側の位置に配置され、この基板の通過を検出する通過検出手段と、
    前記通過検出手段から前記基板の検出信号が取り込まれるコントローラと、
    前記エアナイフノズルの仰角を変化させるノズル仰角制御手段とを備え、
    前記ノズル仰角制御手段は、前記コントローラからの信号に基づいて、前記搬送手段により搬送される基板がエアの吹き付け領域に突入する際には、この基板に付着している液を搬送方向と反対側に押し出すために、エア入射角が浅く、遅くとも基板がエアの吹き付け領域から離脱する直前になった時には、基板のエッジから液をそぎ落すように剥離させるために、エア入射角を深くなるように前記エアナイフノズルの仰角を変化させ
    構成としたことを特徴とする基板乾燥装置。
  2. 前記エアナイフノズルに前記ノズル口とほぼ平行な回動軸を設けて、この回動軸の少なくとも片側の端部を軸受に回動可能に支持させて設け、この回動軸に駆動手段を接続することによって前記ノズル仰角制御手段を構成するようにしたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
  3. 前記エアナイフノズルの仰角は、基板のエア吹き付け領域への突入時は45°以下となし、エア吹き付け領域からの離脱時は45°以上とする構成としたことを特徴とする請求項1記載の基板乾燥装置。
  4. 薄板基板を搬送手段により水平または所定の角度傾斜した状態で搬送する間に、前記搬送手段による基板の搬送面と平行な面内で斜めに配置したエアナイフノズルからこの基板の表面に加圧したエアを吹き付けるようにして乾燥させるものにおいて、
    前記搬送手段により搬送される基板の通過を前記エアナイフノズルの配設位置より上流側の位置で検出し、
    前記基板がエア吹き付け領域に突入した時には、この基板に付着している液を搬送方向と反対側に押し出すために、前記エアナイフノズルからのエアの入射角を浅くするようになし、
    遅くともエア吹き付け領域から離脱する直前の位置となった時には、基板のエッジから液をそぎ落すように剥離させるために、前記エアナイフノズルからのエアの入射角を深くする
    ことを特徴とする基板乾燥方法。
  5. 前記基板が前記エア吹き付け領域の所定の位置まで進行した時から離脱するまでの間に、前記エアナイフノズルからのエアの入射角を連続的または段階的に変化させることを特徴とする請求項4記載の基板乾燥方法。
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