JP4122000B2 - 酸性乳化状マヨネーズ様食品 - Google Patents

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Description

本発明は、酸性乳化状マヨネーズ様食品に関するものであり、更に詳細には、経時的な風味劣化や粘度低下が抑制され、乳化安定性の向上した酸性乳化状マヨネーズ様食品に関するものである。なお、酸性乳化状マヨネーズ様食品とは、マヨネーズ及びマヨネーズタイプの調味料を含む概念である。マヨネーズとは、日本農林規格に定められたマヨネーズを意味し、マヨネーズタイプの調味料とは、日本農林規格の規定には入らないが、風味、外観、物性、使用目的等がマヨネーズに類似するものを意味する。いずれも、日本農林規格のドレッシング類の分類において半固体状ドレッシングに分類されるものである。
酸性乳化状マヨネーズ様食品は、サラダ料理類をはじめ各種の料理に用いられ万人に広く好まれて使用される食品である。酸性乳化状マヨネーズ様食品の風味は主に食用油脂、卵、食酢で構成されているのが一般的である。また、卵の代わりに大豆蛋白等を用いたものが特開昭55−39725号公報に開示されており、卵の代わりに発酵乳を用いたものが特開昭59−166059号公報に開示されている。
一方、近年において、健康のためにコレステロールを含まない食品に対するニーズが高まってきており、マヨネーズについても乳化剤として卵を使用せずに大豆タンパク質を用いたマヨネーズ様食品の開発がこれまでにも試みられてきた。
しかし、上記公報に開示されたマヨネーズ様食品の製造方法によっても、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、長期間保存すると、経時的に風味が劣化したり、粘度が低下して保型性が低下するという現象が見られ、商品価値が低下してしまう。また、一般に酸性乳化状マヨネーズ様食品は、外気温の変化により乳化破壊を生じる場合があり、例えば冷蔵庫内の温度ムラ等による過冷却によっても著しく商品価値を失う場合がある。また、マヨネーズタイプの調味料には、マヨネーズに比べて油分を減じて澱粉等によって代替するものが一般的で、食感、保形性に留意したものもある(例えば特開平7−31414号公報)。しかしながら、このようなものでも風味の経時劣化という点では充分なものとは言えない。従って、経時的な風味劣化及び粘度の低下を抑制することができ、乳化性が安定し保形性が良好な酸性乳化状マヨネーズ様食品が望まれていた。
従って、本発明の目的は、経時的な風味劣化及び粘度の低下を抑制することができ、乳化性が安定し保形性が良好な酸性乳化状マヨネーズ様食品を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、酸性乳化状マヨネーズ様食品に特定のエステル化物及び増粘多糖類を含有し、かつタンパク質含有量を特定の範囲とすることにより、上記目的を達成し得るという知見を得た。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及び増粘多糖類を含有し、かつタンパク質含有量が0.5質量%未満である、酸性乳化状マヨネーズ様食品を提供するものである。
上記構成とすることにより、経時的な風味劣化や粘度低下を抑制することができ、外気温変化に対しても乳化安定性が高く、保形成が良好であり、かつ口溶けの良好な食感の酸性乳化状マヨネーズ様食品となる。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、更に、食用油脂、食酢、食塩及び調味料を含有してもよい。
上記エステル化物としては、馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物が用いられ、また、馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及びワキシーコーンスターチ又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物を併用してもよい。
馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物と、ワキシーコーンスターチ又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物とを併用すると、得られる酸性乳化状マヨネーズ様食品の風味及び食感(口溶け性)が向上すると共に、製造直後の酸性乳化状マヨネーズ様食品の外観が滑らかな状態をより長時間保持することができる。
また、本発明は、澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及び増粘多糖類を含有し、タンパク質を実質的に含有しない水相部と、油相部とを乳化する工程を有することを特徴とする、タンパク質含有量が0.5質量%未満である、酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法を提供するものである。
以下、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品について説明する。
本明細書において、マヨネーズ様食品とは、上述したように、マヨネーズ及びマヨネーズタイプの調味料を含む概念であり、具体例としてマヨネーズ、サラダドレッシング、タルタルソース、その他の半固体状のドレッシング等を挙げることができる。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及び増粘多糖類を含有し、タンパク質含有量が、酸性乳化状マヨネーズ様食品の全質量の0.5質量%未満である。
上記澱粉としては、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーン澱粉(コーンスターチ)、ワキシーコーンスターチ等が挙げられる。本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品においては、上記澱粉の加水分解物を用いてもよい。上記澱粉を加水分解して澱粉の加水分解物を得る方法に特に制限はなく、従来公知の方法によって実施することができる。また、上記澱粉の中でも、馬鈴薯澱粉が好ましく用いられ、馬鈴薯澱粉及びワキシーコーンスターチを併用することが更に好ましい。馬鈴薯澱粉を用いると、風味及び食感(口溶け性)が向上した酸性乳化状マヨネーズ様食品が得られる。馬鈴薯澱粉とワキシーコーンスターチとを併用して用いると、風味及び食感(口溶け性)が向上した酸性乳化状マヨネーズ様食品が得られると共に、製造直後の酸性乳化状マヨネーズ様食品の外観がなめらかな状態をより長期間保持することができる。なお、外観が滑らかな状態とは、酸性乳化状マヨネーズ様食品をチューブ容器から押し出して表面を観察したとき、酸性乳化状マヨネーズ様食品の表面に光沢・つやがあり、滑らかに見える状態のことをいう。
上記エステル化物は、上記澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とをエステル化したものであり、該エステル化物は単独で用いてもよく、又は2種以上を用いてもよい。上記エステル化物としては、馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物が好ましく用いられ、また馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及びワキシーコーンスターチ又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物を併用して用いることが更に好ましい。このエステル化物のエステル基の置換度は0.005〜0.020であることが好ましい。置換度が0.005未満のものは乳化力が低いためにマヨネーズ様食品の乳化安定性が低くなる場合がある。一方、置換度が0.020を超えるものは、規制(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議「FAO/WHO Joint Expert Committee on Food Additives(JECFA)」)により使用に適さない。ここで、エステル基の置換度とは、澱粉の構成要素であるグルコース1分子当たりにエステル結合した置換基(アルケニルコハク酸エステル基)の数を意味する。例えば、澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物のエステル基の置換度が0.015の場合、澱粉のグルコース1分子当たり0.015個の置換基(オクテニルコハク酸エステル基)がエステル結合していることを示す。澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とのエステル化物のエステル基の置換度は、ケン化法(Genung&Mallatt、1941)に基づくSmith(1967)の方法により測定することができる。この方法は、エステル化物に強アルカリを添加し、アルケニルサクシネートを生成させ、このとき消費されたアルカリ量を定量することにより算出する方法である。上記アルケニルコハク酸としては、例えばオクテニルコハク酸、デセニルコハク酸、ドデセニルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、ヘキサデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸等が挙げられる。
上記澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物の製造方法に特に制限はないが、例えば以下の方法により製造することができる。すなわち、澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とを混合し、酸又はアルカリ触媒の存在下、必要に応じて不活性ガス雰囲気において、室温〜200℃の温度で5〜20時間エステル化反応させることによってエステル化物とする。得られたエステル化物は、必要に応じて、更に脱酸、脱色、脱臭等の精製処理を施すことができる。このようにして得られるエステル化物は、通常は一方のカルボン酸基が澱粉又はその加水分解物とのエステルとなり、他方のカルボン酸基が遊離であるか、又はナトリウム、カリウム、アンモニア、アミン類等の塩になっていてもよい。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品において好ましく用いられるエステル化物は、風味及び食感(口溶け性)の点から、馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物である。また、風味及び食感(口溶け性)を良好にし、外観が滑らかな状態を長期間保持するため、馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸のエステル化物と、ワキシーコーンスターチとオクテニルコハク酸とのエステル化物とを併用することが更に好ましい。
また、先に説明した理由により馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物、又はワキシーコーンスターチとオクテニルコハク酸とのエステル化物のエステル基の置換度は、好ましくは0.005〜0.020である。なお、馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸のエステル化物としては、市販されているものを用いてもよく、例えば、王子コーンスターチ(株)製のトレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたものである)等が使用可能である。また、ワキシーコーンスターチとオクテニルコハク酸とのエステル化物としては、市販されているものを用いてもよく、例えば、日本エヌエスシー(株)製のNクリーマー46(エステル基の置換度は0.020であり、ワキシーコーンスターチを原料として製造されたものである)等が使用可能である。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の上記エステル化物の含有量は、好ましくは0.1〜5.0質量%であり、さらに好ましくは1.0〜2.5質量%であり、最も好ましくは1.2〜2.2質量%である。エステル化物の含有量が0.1質量%未満であると十分な乳化安定性が得られず、5.0質量%以上であると、得られる酸性乳化状マヨネーズ様食品が口溶けの悪い食感になる場合がある。
馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物、及びワキシーコーンスターチとコハク酸とのエステル化物を併用する場合、馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物、及びワキシーコーンスターチとコハク酸とのエステル化物の質量比は、好ましくは3:1〜1:3であり、更に好ましくは2:1〜1:2である。馬鈴薯澱粉とオクテニルコハク酸とのエステル化物、及びワキシーコーンスターチとコハク酸の質量比が上記範囲内にあれば、風味及び食感(口溶け性)と外観が滑らかな状態の長期保持性のバランスがより良好になる。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品において用いられる増粘多糖類としては、例えばカラギーナン、ローカストビーン、ペクチン、タマリンドシード、グアーガム、トラガントガム、カプロビーンガム、ジェランガム、キサンタンガム等が挙げられる。上記増粘多糖類の中でも、保形性、粘度の安定性及び口溶け性の観点から、キサンタンガムが好ましく用いられる。上記増粘多糖類は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。上記増粘多糖類としては、市販されているものを用いてもよく、例えば、大日本製薬(株)社製のエコーガムGM等が使用可能である。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の上記増粘多糖類の含有量は、好ましくは0.01〜2.5質量%であり、さらに好ましくは0.3〜0.7質量%であり、最も好ましくは0.4〜0.6質量%である。増粘多糖類の含有量が0.01質量%未満であると低粘度過ぎてマヨネーズ様の粘度を得られない場合があり、一方、2.5質量%以上であると、得られる酸性乳化状マヨネーズ様食品が高粘度になりすぎて口溶けが悪くなり、また調理適性が低下する場合がある。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中のエステル化物及び増粘多糖類の好ましい含有量は上述した通りであるが、その質量比(エステル化物の質量:増粘多糖類の質量)は2:1〜10:1であることが好ましい。エステル化物と増粘多糖類との質量比が上記範囲内であれば、得られる酸性乳化状マヨネーズ様食品の口溶け及び保形性のバランスが良好になる。また、エステル化物の質量:増粘多糖類の質量は2:1〜5:1であることが更に好ましく、2.5:1〜4.5:1であることが最も好ましい。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、更に食用油脂、食酢、食塩及び調味料を含有してもよい。
上記食用油脂としては、例えば大豆油、菜種油、高オレイン酸菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、牛脂、ラード、鶏脂、乳脂、魚油、アザラシ油、藻類油、品質改良によって低飽和化されたこれらの油脂、これらの2種以上をエステル交換したエステル交換油脂、これらの水素添加油脂、分別油脂等が挙げられる。上記食用油脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の上記食用油脂の含有量は、好ましくは10〜80質量%であり、更に好ましくは50〜75質量%であり、最も好ましくは50〜65質量%である。
上記食酢としては、例えば穀物酢、果実酢、米酢、リンゴ酢、ぶどう酢等が挙げられる。上記食酢は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の食酢の含量は酢の酢酸酸度によるが酢酸酸度として全体の0.3〜1.5質量%となるように配合することが好ましい。
上記食塩としては、例えば精製塩、並塩、天日塩、岩塩、ミネラル塩、カリウム塩等が挙げられる。上記食塩は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の食塩の含有量は好ましくは0.5〜4.0質量%である。
上記調味料としては、例えば、コンソメ、醤油、ケチャップ、豆板醤、アミノ酸、テンメンジャン、醗酵調味料、酸味料、うまみ調味料(アミノ酸、核酸、グルタミン酸ナトリウム等)、風味調味料等の調味料類等が挙げられる。本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品中の調味料の含有量は、酸性乳化状マヨネーズ様食品に通常に用いられる量でよい。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品には、マヨネーズ等の酸性乳化状マヨネーズ様食品に通常に用いられる原料を配合してもよい。そのような原料としては、例えば、甘味料、還元水あめ、上白糖等の糖類、胡淑、パプリカ、バジル、ディル、ローズマリー、クミン、タラゴン、コリアンダー、スターアニス、クローブ、カルダモン、ローレル、ターメリック、フェンネル、マスタード、タイム、セージ、メース、オールスパイス、セロリシード、山椒、わさび、とうがらし、オレガノ、カイエンペッパー、チリパウダー、ケッパー等のハーブおよび香辛料類、コーン、パスタ等の穀類、くるみ、ごま、松の実、アーモンド等の種実類、味噌、納豆、豆乳等の豆類、ツナ、ホタテ、かつおぶし、うに、たらこ等の魚介類、ベーコン、コンビーフ、ハム、豚肉・牛肉・鶏肉のひき肉等の獣鳥鯨肉類、ヨーグルト、チーズ、牛乳、クリーム等の乳類、あさつき、かぼちゃ、しそ、しょうが、セロリー、だいこん、たけのこ、玉ねぎ、トマト(加工品含む)、にんじん、にんにく、ねぎ、パセリ、ピーマン、赤ピーマン、黄ピーマン、ピクルス、ザーサイ、ホースラッデッシュ、みょうが、わけぎ、グリーンピース、しその実等の野菜類、梅干し、うめ、かぼす、オリーブ、グレープフルーツ、すだち、パインアップル、ぶどう、マンゴ、もも、ゆず、ライム、りんご、レモン、みかん、キウイフルーツ、なつみかん、はっさく、パッションフルーツ等の果実類の実およびその果汁、しいたけ、マッシュルーム、きくらげ等のきのこ類、こんぶ、のり、ひじき、とさかのり、わかめ等の藻類、清酒、ワイン、みりん、こぶ茶、梅酒等の嗜好飲料類、チリソース、トマトソース、オイスターソース、ウスターソース等のソース類、天然エキス、酵母エキス、肉エキス、魚介類エキス、野菜エキス等のエキス類、たんぱく加水分解物、香料、水等が挙げられる。上記原料は、所望の風味により適宜添加することができるが、タンパク質含有量に留意する必要がある。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、そのタンパク質含有量が酸性乳化状マヨネーズ様食品の全質量に対して0.5質量%未満であり、好ましくは0.2質量%未満であり、タンパク質を実質的に含まないことが更に好ましい。タンパク質含有量が0.5質量%以上であると、酸性乳化状マヨネーズ様食品の風味の経時的劣化及び粘度の経時的低下を起こす場合がある。
酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を上記範囲内とするためには、マヨネーズ様食品を製造する際に、原料として通常用いられている卵や大豆タンパク質を用いずに製造すればよい。卵や大豆タンパク質を用いる必要がある場合でも、得られる酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量が0.5質量%未満になるように、使用量を制限して用いる。
酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を測定する手段に特に制限はないが、例えばケルダール法により測定することができる。また、分析による測定を行わなくても、酸性乳化状マヨネーズ様食品の原材料の配合量より算出することもできる。ケルダール法は、試料中の窒素含有量からタンパク質量を求める方法であり、酸性乳化状マヨネーズ様食品に、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸等のアミノ酸や核酸を配合している場合には、これらの含有量を引いて、試料中のタンパク質含有量とする。
差し引くアミノ酸や核酸の量は、酸性乳化状マヨネーズ様食品を製造する際に添加した量を用いてもよく、又は実際に酸性乳化状マヨネーズ様食品中に含まれる量を定量した値を用いてもよい。実際に定量する場合、イノシン酸、グアニル酸等の核酸の定量分析は、高速液体クロマトグラフ法により行うことができ、グルタミン酸等のアミノ酸の定量分析は、液体クロマトグラフ法により行うことができる。アミノ酸の定量は、例えば、日本電子(株)製「アミノ酸自動分析計」により測定することができる。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、従来よりマヨネーズ様食品を製造するために用いられている製造方法により製造することができる。以下、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法の一例について説明するが、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法は、以下の方法に限定されるものではない。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法は、澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及び増粘多糖類を含有し、タンパク質を実質的に含有しない水相部と、油相部とを乳化する工程を有することを特徴とする。本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法によれば、原材料として、タンパク質を実質的に含有しない水相部を用いており、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量が0.5質量%未満のものが得られる。以下、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法の具体例について説明する。
本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品を製造するには、まず食用油脂以外の各種原材料を、加温可能な攪拌槽に投入し、この撹拌槽を加熱しながら攪拌を行い各種原材料を混合して水相部を調製する。加熱攪拌は原材料の均一な分散、溶解、および殺菌を目的として必要に応じて行う、これを達成できれば特に条件に制限はない。加熱攪拌は加圧、減圧、常圧下で可能であり、通常は常圧下で行われる。加熱温度に特に制限はなく原材料の溶解及び殺菌がなされれば良く、通常は40〜95℃であり、好ましくは60℃〜95℃で行われる。加熱は必要でなければ実施しなくてもよい。
攪拌は原料の均一な分散等がなされる条件であれば良く、プロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー、超音波等の撹拌機または方法を用いることができ、回転数、攪拌時間は原材料が均一に分散される条件であれば特に制限はない。加熱した場合には、加熱後に、水相部を常温程度まで冷却し、油相である食用油脂とを合わせて乳化を行なう。乳化は、通常は減圧下で行い、プロペラ、ホモミキサー、ブレンダー、ディスパー、パドルミキサー、コロイドミル、連続ミキサー、スタティックミキサー等を用いて乳化を行うことにより酸性乳化状マヨネーズ様食品が得られる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、本発明の範囲は、かかる実施例に限定されないことはいうまでもない。
なお、本実施例では、以下の方法で酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価を行った。
〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕
(1)粘度の測定
20℃の温度に保温した試料を、BH型粘度計により、ローターNo.6を用いて、2rpmで回転させ、2回転時の値を測定する。3度測定を行い、平均値を粘度の値とする。
なお、粘度の測定は、製造直後に行うとともに、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品を20℃、1000Lxに保存し、1、2、3、4、5、7週後に測定を行った。
(2)風味の評価
レタスを適当な大きさに取り分け、酸性乳化状マヨネーズ様食品をレタスにかけて、専門パネル4名が食し、下記評価基準に従って風味の評価を行った。なお、風味の評価は、製造直後に行った。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品を40℃の暗所、及び20℃、1000lxの下に保存し、1、2、3、4、5、7週後に風味の評価を行った。なお、製造直後の風味を5点として風味の評価を行った。また、評価は専門パネル4名の評点の平均点を求めて行った。
評価基準
5点:製造直後の新鮮な好ましい風味である。
4点:製造直後よりも、やや風味の変化を感じるが、好ましい風味である。
3点:製造直後よりも風味の劣化を感じるが、許容できる風味である。
2点:製造直後よりも風味の劣化を感じ、不味いと感じる風味である。
1点:製造直後よりも、かなり風味の劣化を感じ、不味いと感じる風味である。
(3)冷凍繰り返し試験
酸性乳化状マヨネーズを、−10℃の温度で8時間保存した後、20℃の温度で16時間保存する。これを1サイクルとして、15サイクル繰り返し、15サイクル終了後の外観観察及び粘度測定を行った。粘度測定は、(1)と同様の方法で行った。
(4)保形性の評価
星型の口を有する容器に、酸性乳化状マヨネーズ様食品を入れ、この容器から酸性乳化状マヨネーズ様食品を押し出した際の、容器から押し出された酸性乳化状マヨネーズ様食品の形状を観察し、下記評価基準に従って評価を行った。
○:シャープな星型(ストライプ)が出ている。
△:やや不鮮明であるが、星型(ストライプ)が出ている。
×:星型(ストライプ)が出ない。
(5)口溶け性の評価
専門パネル4名が、酸性乳化状マヨネーズ様食品を食し、下記評価基準に従って口溶け性の評価を行った。なお、評価は、4名の評価の平均的なものを採用した。
○:軽い口溶けであり、良好な食感である。
△:口溶けがややもたつく感じである。
×:口溶けが良くない。
(6)外観が滑らかな状態の保持性の評価
マヨネーズ用の所謂チューブ容器に、酸性乳化状マヨネーズ様食品を収容し、5℃の温度にて一定期間保存した後、チューブ容器から酸性乳化状マヨネーズ様食品を押し出して酸性乳化状マヨネーズ様食品の表面の状態を観察する。
◎:外観の滑らかな状態が保持されており、最良の状態である。
○:わずかに外観の滑らかな状態が失われているが、良好な状態である。
×:外観の滑らかな状態が失われており、良好でない状態である。
表1に示す配合の原材料を用いて、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品を製造した。
酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造は以下のように行った。
水相部原材料を表1に示す配合割合で、攪拌機付きの加温可能な容器に投入し、パドルミキサーを用いて100rpmで攪拌しながら常温で10分間攪拌を行った。次いで、油相である菜種油を加え、減圧下でパドルミキサーの100rpmとホモミキサーの5500rpmを併用して10分間乳化することで、澱粉乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は198800mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量について、ケルダール法分析値から、調味料として加えたグルタミン酸ナトリウム等の量を引くことにより測定したところ、タンパク質含有量は0質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))、表11(試験(6))に示す。
Figure 0004122000
表1において、オクテニルコハク酸エステル化澱粉としては、王子コーンスターチ(株)製、商品名:トレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたもの)を、還元水あめとしては、日研化学(株)製、商品名:SE600を、キサンタンガムとしては、大日本製薬(株)製、商品名:エコーガムGMを用いた。
表2に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、澱粉乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は163000mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると0質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))、表11(試験(6))に示す。
Figure 0004122000
表2において、オクテニルコハク酸エステル化澱粉1としては、王子コーンスターチ(株)製、商品名:トレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたもの)を、オクテニルコハク酸エステル化澱粉2としては、日本エヌエスシー(株)製、商品名:Nクリーマー46(エステル基の置換度は0.020であり、ワキシーコーンスターチを原料として製造されたもの)を、還元水あめとしては、日研化学(株)製、商品名:SE600を、キサンタンガムとしては、大日本製薬(株)製、商品名:エコーガムGMを用いた。
比較例1
表3に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、卵黄を用いた、卵乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は198000mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると2.48質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))に示す。
Figure 0004122000
表3において、10%加塩卵黄としては、太陽化学(株)製のものを用いた。
比較例2
表4に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、大豆蛋白を用いた、大豆蛋白乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は188000mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると1.47質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))に示す。
Figure 0004122000
表4において、大豆蛋白としては、日清コスモフーズ(株)製、商品名:ソルピー1500を、還元水あめとしては、林原(株)製、商品名:HS300を、キサンタンガムとしては、大日本製薬(株)製、商品名:エコーガムGMを用いた。
比較例3
表5に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、澱粉+卵乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は215000mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると0.74質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))に示す。
Figure 0004122000
表5において、オクテニルコハク酸エステル化澱粉としては、王子コーンスターチ(株)製、商品名:トレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたもの)を、10%加塩卵黄としては、太陽化学(株)製のものを、還元水あめとしては、日研化学(株)製、商品名:SE600を、キサンタンガムとしては、大日本製薬(株)製、商品名:エコーガムGMを用いた。
比較例4
表6に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、澱粉+大豆蛋白乳化マヨネーズタイプの酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は200000mPa・sであった。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると0.54質量%であった。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品について、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法により評価を行った。その結果を表8(試験(1)及び(2))、表9(試験(3))、表10(試験(4)及び(5))に示す。
Figure 0004122000
表6において、オクテニルコハク酸エステル化澱粉としては、王子コーンスターチ(株)製、商品名:トレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたもの)を、大豆蛋白としては、日清コスモフーズ(株)製、商品名:ソルピー1500を、還元水あめとしては、日研化学(株)製、商品名:SE600を、キサンタンガムとしては、大日本製薬(株)製、商品名:エコーガムGMを用いた。
比較例5
表7に示す配合の原材料を用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、増粘多糖類を添加しない酸性乳化状マヨネーズ様食品を得た。得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造直後の粘度は35000mPa・sであり、充分な粘度が得られなかった。従って、本比較例で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品については、上記〔酸性乳化状マヨネーズ様食品の評価方法〕に記載した方法のうち、試験(4)及び(5)のみを行った。その結果を表10に示す。また、得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品中のタンパク質含有量を、原材料の配合量より算出すると0質量%であった。
Figure 0004122000
表7において、オクテニルコハク酸エステル化澱粉としては、王子コーンスターチ(株)製、商品名:トレコメックストウェルブ02(エステル基の置換度は0.015であり、馬鈴薯澱粉を原料として製造されたもの)を、還元水あめとしては、日研化学(株)製、商品名:SE600を用いた。
Figure 0004122000
Figure 0004122000
Figure 0004122000
Figure 0004122000
表8における、粘度の測定結果について、製造直後及び7週保存後の粘度、及び粘度の変化の割合(7週後の粘度/製造直後の粘度)を表12に示す。
Figure 0004122000
表8から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、7週間保存した後においても良好な風味を保持しており、良好な保存安定性を有するものであった。比較例1〜4で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品においては、いずれも風味の低下が観察され、いずれも十分な保存安定性を有するマヨネーズ様食品とはいえないものであった。
表12から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、7週間保存した後においても粘度の経時的な低下も観察されないものであった。比較例1〜4で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、いずれも粘度の経時的な低下が観察された。
また、表9から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、冷凍を繰り返し行った場合にも、粘度の変化及がなく、外観の変化もないものである。これに対し、比較例1〜4で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、冷凍を繰り返すことにより粘度が低下し、外観上も好ましいものではなかった。
また、表10から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、保形性及び口溶け性に優れたものであった。
また、表11から明らかなように、実施例1及び実施例2で得られた酸性乳化状マヨネーズ様食品は、外観の滑らかな状態が保持されていた。実施例2で得られたものは、外観が滑らかな状態の長期保持性が最良の状態であった。
発明の効果
以上詳述した通り、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品は、経時的な風味劣化及び粘度の低下を抑制することができ、乳化性が安定し保形性が良好なものである。
また、本発明の酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法によれば、経時的な風味劣化及び粘度の低下を抑制することができ、乳化性が安定し保形性が良好なマヨネーズ様食品を得ることができる。

Claims (10)

  1. 澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、増粘多糖類、食用油脂及び食酢を含有し、かつタンパク質含有量が0.5質量%未満である、酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  2. 更に、食塩及び調味料を含有する、請求項1に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  3. 酸性乳化状マヨネーズ様食品の全質量に対する上記エステル化物の含有量が、0.1〜5.0質量%である、請求項1又は2に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  4. 酸性乳化状マヨネーズ様食品の全質量に対する上記増粘多糖類の含有量が、0.01〜2.5質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  5. 上記エステル化物と上記増粘多糖類との質量比(上記エステル化物の質量:上記増粘多糖類の質量)が、2:1〜10:1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  6. 上記エステル化物が、馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物であり、かつエステル基の置換度が0.005〜0.020である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  7. 上記エステル化物が、馬鈴薯澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、及びワキシーコーンスターチ又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物であり、かつエステル基の置換度が0.005〜0.020である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  8. 上記アルケニルコハク酸が、オクテニルコハク酸である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  9. 上記増粘多糖類が、キサンタンガムである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の酸性乳化状マヨネーズ様食品。
  10. 澱粉又はその加水分解物とアルケニルコハク酸とからなるエステル化物、増粘多糖類及び食酢を含有し、タンパク質を実質的に含有しない水相部と、食用油脂を含有する油相部とを乳化する工程を有することを特徴とする、タンパク質含有量が0.5質量%未満である、酸性乳化状マヨネーズ様食品の製造方法。
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