JP4121252B2 - 静電潜像現像用キャリア、現像剤およびそれを用いた現像方法、現像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式において用いられるキャリアおよび現像剤、さらにそれを用いる静電潜像現像方法、それを用いた現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を利用した複写機やプリンタなどの静電荷像現像装置においては、その耐久性や画像再現性の向上に関して様々な検討がなされている。
【0003】
電子写真方式は、磁性キャリアとトナーからなる二成分現像剤を用いる二成分現像方式と、磁性、もしくは非磁性トナーをトナー担持体上に薄層に保持して現像を行う一成分現像方式の2種に大別できるが、二成分現像方式は、一成分現像方式に比べ、表面積の大きな微粒のキャリアを使用することから高速なトナーの供給やトナーの帯電性の均一化が容易であり、装置の高速化や高画質化に対して有利であることが知られている。しかし、一方ではキャリアは装置内に滞留してトナーと摩擦を繰り返されるため、キャリアの表面状態が使用経時で変化し、画質が変化する問題がある。これは、キャリア上にトナーに由来の物質が付着し汚染することで本来の帯電性を持ち得なくなること(トナースペント)と、絶縁性キャリアの場合、キャリアの表面に形成した皮膜が磨耗することでキャリアの電気抵抗が変化することの2つが大きな原因とされている。特に二成分現像では潜像担持体と対向電極に相当する現像剤担持体との間隙にキャリアを保持し、現像電界を形成するために、電極間に担持されるキャリアの電気的性質が現像電界に影響を及ぼし、キャリアの経時変化によって画質が変化することが問題とされてきた。
【0004】
これらの問題に対して、キャリアへのトナースペントを防止する例としては、特開昭60−186844のシリコーン樹脂、特開昭64−13560ではフッ素樹脂を皮膜として用いることが示されている。こうした低表面エネルギー物質をキャリアの皮膜として設けることはトナースペントを防ぐ方法として最も広く用いられており、それを防止する策としては実質的に唯一のものであるが、実際には、こうした材料を用いても、スペントの抑止効果は完全ではなく、さらに長期間の使用に耐える皮膜材料と構成が必要とされている。こうした問題に対して、キャリアの形状により改善を試みた例として、特開平 5−34991号ではキャリアの嵩密度を示し、キャリア芯材の表面の凹凸によりキャリアの帯電性とスペントを防止することが示されている。また、特開平7−98521では、キャリアの空気透過法から測定される比表面積と平均粒径から算出される表面積の比を特定することによりキャリアの凹凸に着目した例がある。しかし、これらの発明で示されているのは、従来から使用されているフェライト芯材を例示し、焼結体であるキャリア芯材の表面形状や異形性に由来する物性を規定するものであり、また、その被覆材料についても、従来のアクリル樹脂を使用していることから、トナースペント性については従来の課題を残すものであった。一方で、特開平9−319161、特開平9−269614、特開平10−186731では低表面エネルギー物質の樹脂マトリクス中に微粒子や導電性付与材を分散させた皮膜を設け、耐スペント性と皮膜強度、電気特性の制御をすることが示されているが、皮膜の強化を微粒子で行うため、皮膜の連続相の磨耗については課題を残すものであり、また、皮膜内の微粒子が表面に露出した場合には、その部分へのトナースペントや、帯電量の不均一さを招く原因となりうるものであった。
【0005】
ところで、こうしたキャリアを磁気ブラシとして用いる二成分現像では、十分な現像量を確保するために潜像担持体の移動速度と現像剤担持体の移動速度に線速差を設けることがなされている。しかし、潜像担持体と現像剤担持体との間の線速差は、二成分現像特有の画像の異常を発生されることが知られている。ここでいう画像の異常とは、ソリッド画像部後端の画像濃度低下、ヌケ、特に、ハーフトーン画像の後端部で顕著にみられる画像ヌケや、ソリッド画像とハーフトーン画像境界部での画像濃度変化のことを意味する。これらは、いずれも潜像電位の異なる場所、潜像電位が不連続に急激な変化をする、画像濃度の境界部に現れる。これは、現像領域で現像剤が潜像を摺擦するように動くため、現像剤が潜像を通過する間に磁気ブラシ中のトナーが移動することや、そもそも誘電体である静電容量を持つ現像剤層が異なる不連続な現像電界を通過するときの、過渡現象に起因するものと考えられている。以下、こうした、潜像の不連続性に起因する画像の異常を画像不良と称することとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の従来の問題点を解決する手段を提供することにある。すなわち長期間の使用においても画質変化のないキャリア、および該キャリアを用いた現像剤、それを用いた現像方法、現像装置を提供することにある。さらに、細線再現性及び小径ドットの均一な再現が可能で、解像性に優れたキャリア、該キャリアを用いた現像剤、および現像方法、現像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本発明により達成される。
すなわち、磁性を有する真球状の粒子とそれを被覆する形態に設けられた外殻層を有するキャリアであり、外殻層が凹凸を有し、且つ、最表面がシリコーン樹脂の皮膜で被覆されていることを特徴とする静電潜像現像用キャリアである。また、該キャリアにおいて凹凸の平均高低差が0.1μm〜2μmであることを静電潜像現像用キャリアである。さらにそのキャリア上の凹凸がキャリアの表面積Scに対する凸部の存在個数nの割合n/Scが1[μm - 2 ]以上であるキャリアである。
【0008】
このようにキャリアの表面をトナースペントに対して比較的優れた特性を有するシリコーン樹脂皮膜で被覆し、且つ、表面に微細な凹凸を設けることによって、キャリアとトナーの接触帯電の機会を増やし、帯電性の均一化と、さらには、トナーをキャリア上の微細な凸部上に保持するため、ファンデルワールス力によるトナーとキャリアの付着性を低下させ、代わりに静電的な付着性を増すことができる。これにより、現像領域ではトナーは現像電界に対する速やかな応答性を発揮し、現像剤の摩擦帯電時には攪拌性や搬送性を良好にする。さらにキャリアの表面を低表面エネルギー物質であり、トナーに安定的な負帯電性を付与することができる、シリコーン樹脂により被覆し、凹凸の全ての表面を均一な組成とすることで、キャリアの表面積が実質的に大きくなるため、トナーに由来するスペント物質の付着性低下にあわせて、キャリアの汚染の進行速度が遅くなり、また、皮膜の磨耗速度も低下するため、現像剤長寿命が大幅に改善される。
【0009】
さらに、外殻層の凸部内部にはキャリア表面を構成する材料と異なる組成の微粒子を含有し、また、その微粒子の長軸と短軸の比は1〜2.0の範囲とする。すなわち実質的に芯材の形態を維持しつつも、芯材の表面性によらず、均一に制御された凹凸を設けるものである。また凸部の構成として、内部に球状の硬質の金属酸化物微粒子を包埋することにより均一でなめらかな表面性状を付与し、形状に由来する凸部の脱離や破損などの機械的な破壊を防止する。さらに、凸部を構成する微粒子を包埋する樹脂層と、さらにその外側にキャリアの最表面を構成する樹脂層を設けることにより凸部の脱離を防止しする。
【0010】
また、キャリア表面を構成するシリコーンポリマーとしては、その皮膜内に緻密な架橋構造を構築し、膜強度を強化し得る。さらに皮膜内には適切な電気抵抗と帯電付与能力を持たせるために種々の導電性微粒子、およびカーボンのような低抵抗物質を含有させるものである。
【0011】
このようにキャリアの表面に微細に制御された形状を設け、外殻層に適切な材質を選択することより帯電付与能力とトナーの付着性、電気的性質の制御を行うことで、本発明のキャリアは先の目的を達し得るものであり、超寿命でかつ、二成分現像方式に好適な現像性とトナーの保持性を両立させるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態をさらに詳しく述べる。
キャリアは内核に相当する磁性紛の表面にトナーとの帯電性、および現像性を適切にするべく、外殻にあたる層を設けた形態を有する。その外殻は実質的に球形の芯材表面に、微細かつ、均一な凹凸を設けた形態を有するものである。この凹凸の各部の表面はすべて均一な組成の樹脂層で被覆されているものであり、この樹脂層はトナーのスペントを防止し、かつ、良好な帯電性と、トナーの保持性、トナーの現像性を併せ持つことが好ましい。中でも、シリコーンポリマーは、適切な電気抵抗と低い表面エネルギーを有し、且つ、微細な凹凸を均一に被覆する成膜性を備えた材料であり好ましい。
【0013】
ここでいうシリコーンポリマーは、Si−Oを基本繰り返し単位として持つポリマーであり下記一般式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹脂があげられる。
【0014】
【化1】
(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基またはC1〜C4の低級アルキル基またはフェニル基を表わす。)
【0015】
こうしたシリコーン樹脂の例として、たとえばストレートシリコーンとし、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)など、またその一部を有機化合物と、置換、付加することにより得られる変性シリコーンなどがあり、その例としてはエポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。例としてはエポキシ変性:ES−1001N、アクリル変性:KR−5208、ポリエステル変性:KR−5203、アルキッド変性:KR−206、ウレタン変性:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性:SR2115、アルキッド変性:SR2110(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などが代表的である。
【0016】
皮膜を設けるキャリア芯材としては、従来公知のものが使用できる。例えば、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Baフェライトなどが挙げられる。キャリア芯材としては上記の磁性粒子が一般的だが、より小粒径の磁性粉をフェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの公知の樹脂中に分散した形態を持つ、いわゆる樹脂分散キャリアも好適に用いられる。
【0017】
被覆樹脂の形成方法は、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。
【0018】
また、キャリア上の凹凸はその平均高低差が0.1μm〜2μmであることが好ましい。ここでいうキャリア上の凹凸は、トナーと攪拌を行った場合には、キャリアとトナーとの接触機会を増加するが、スリーブ上でトナーを保持する場合にはキャリアとトナーの接点になる凸部の曲率が小さいためにキャリアとの物理的な付着性が低くなるため、トナーの均一な帯電と、速やかな現像性を備えることができる。高低差が0.1μm以下では、凹凸による上記の効果が十分に期待できない。2μmより大きい場合、凹凸の脱離や凹部内に、トナーの微粉成分の固着が発生しやすく好ましくない。
【0019】
また、キャリア上の凸部の存在率は同様の理由から重要である。求められる表面積Scに対する凸部の存在個数nの割合n/Scが1[μm - 2 ]以上であることが好ましい。n/Scが1[μm - 2 ]より少ないとキャリア上のトナーが占有するキャリアの表面積に対して凸部の数が十分ではなく、先の効果を十分に期待できない。
【0020】
凹凸の高低差と存在率の測定は例えば、電子顕微鏡観察により実施される。電子顕微鏡写真より直接、高低差を読み取ることが最も容易である。ここでいう凹凸の高低差とは、キャリアの凸部に外接する円と、キャリアの凹部に外接する円の半径の差に相当する。
【0021】
こうした凹凸の形成は先のとおり、従来公知の皮膜形成方法で形成することができる。すなわちキャリア上に樹脂溶液を塗布、または、樹脂を構成するモノマー、オリゴマー、ポリマーの溶液を塗布し、乾燥固化、もしくは、相応の化学反応によって高分子量化もしくは、芯材表面への化学的な皮膜の析出、積層などによって皮膜を形成する際に、皮膜形成材料の一部を意図的に析出、硬化させることで可能である。最も容易には、皮膜材料溶液中に粒子状物質を分散し、これをキャリア芯材上に塗布、硬化、させることにより得られる。すなわち、凸部内部にはキャリア表面を構成する材料と異なる組成の微粒子を含有することにより、皮膜上の凹凸の形態と存在状態を任意に形成できる。
【0022】
このとき、微粒子が芯材皮膜から突出したり、著しく、キャリア形態が球形から逸脱した異型粒子となった場合には、現像剤として使用した場合に、長時間の使用で、突出部の破損、磨耗の局所的な進行が生じやすくなる。すなわち、キャリア上の凹凸は、均一な形態と分布状態にあることが好ましい。そのためには、凸部を形成する微粒子は円形に近いことが好ましい。異方性のある形態、たとえば、針状、板状の粒子はキャリア上の凹凸を構成するための材料としては、好ましくない。すなわち該微粒子の長軸と短軸の比が1.0〜2.0の範囲であることが好ましい。
【0023】
ここで用いられる凸部内部の微粒子は、金属紛や、種々の金属酸化物粒子などの無機微粒子が好ましく用いられ、中でも酸化ケイ素、酸化チタン、アルミナなどの金属酸化物粒子は容易に均一な微細粒径の粒子が得られ、かつ、使用する粒子によって様々な電気特性や機械的な強度が得ることができる。また、シリコーン樹脂の縮合硬化の過程で、キャリアを高温に加熱しても、微粒子が熱的に安定であることも重要である。
【0024】
また、凸部内部の微粒子は外殻を構成するシリコーンポリマーに比べて高硬度の微粒子であることは、特に好ましい。これは、キャリア上の凸部は実質的にキャリア−キャリア間、キャリア−トナー間、キャリア−現像装置内の部材との接点部であり、この部分は凹部に比べ他部材との接触機会が多い。実質的に凹部の内部は芯材である硬質な磁性粉体であり、凸部内も、同様に高硬度の微粒子であることが好ましい。すなわちシリコーンポリマーに比べ高い硬度を持つことにより、表面の凹凸形状に由来する選択的な摩砕を防止することができる。先の金属酸化物粒子は高硬度の粒子の代表である。
【0025】
キャリア表面の凹凸形状を均一かつ、強靭に作成することは、本キャリアの耐久性を向上させる上では重要である。キャリア上の凸部には凹部に比べて攪拌時に接線方向のストレスがかかる。攪拌により凸部の脱離や選択的な磨耗が生じると、キャリアの粉体特性や電気特性の変化を生じ、画質の変化や作像条件との不整合により、種々の画質劣化を生じてはならない。
【0026】
強靭な凹凸に形成するためには、微粒子を包埋する樹脂層を有し、さらにその外側にキャリアの最表面を構成する樹脂層を形成することが効果的であり、好ましい。
【0027】
すなわち、皮膜を形成する際に、まず、微粒子を含有する樹脂層(第1層)を形成し、その後、微粒子を含まない樹脂層(第2層)を積層した形態で構成することにより特に、その耐久性に優れた皮膜を容易に得ることができる。
【0028】
また、この凹凸をさらに強固に形成し、かつ、キャリアへのトナースペントを防止するには、キャリアの外層を微粒子を含有する有機樹脂層(第1層)と微粒子を含まないシリコーン樹脂層(第2層)を積層した形態で構成とすることも好ましい。最表層のシリコーン樹脂層はキャリア皮膜の磨耗性や、トナーのスペント防止性によって好ましいものが選択されるが、そうした樹脂が必ずしも微粒子の保持性に優れるとは限らない。とくに、外層の平均厚みに対して、大きな微粒子を担持する場合には、微粒子保持の機械的強度を十分に大きくする必要があるが、シリコーン樹脂をキャリア上で熱硬化させる場合、膜の体積収縮、膜と粒子の界面強度によっては、微粒子の脱離が生じる場合がある。
【0029】
そのため、第1層として、微粒子保持、凹凸形成および、電気抵抗の制御を主目的とした層を設け、その外層に、最表面層としてシリコーンポリマー層を設けることは好ましい。
第1層に用いる樹脂としては、従来公知のいかなる樹脂でも使用できる。
【0030】
先に例示したとおり、公知のシリコーンポリマーを全て用いることができるが、シリコーン層の物理的な硬度を向上させることは、キャリアの磨耗耐久性を向上させる上で重要である。これは、キャリア表面を構成する材料を単一組成のシリコーンポリマーにより構成することでも、ある程度の磨耗耐性を持たせることが可能であるが、複数種のシリコーンポリマーを混合して用いることで、飛躍的に磨耗強度の向上が認められる。
【0031】
すなわち、キャリア表面を構成する材料を従来公知のストーレートシリコーン組成のプレポリマー材料に対して、4官能アルコキシシランを混合して生成するポリマーを用いることでキャリアの磨耗強度は向上する。従来、単一のストレートシリコーンのプレポリマーを塗布し、加熱縮合させて皮膜を形成する際、プレポリマー内のSi−OH間の脱水縮合による架橋構造が形成されると考えられているが、プレポリマーの分子鎖の広がりと架橋点間の立体的な距離のため、ポリマー内に未架橋のSi−OHが残留する。これに多官能で分子量の小さいシラン化合物をブレンドすることにより、プレポリマーの柔軟性や成膜性を低下させることなく、縮合時の緻密な架橋構造が得られるためと考えられる。一般に4官能アルコキシシランの縮合生成物はその架橋構造が緻密であるために、硬度は得られるものの、成膜性に劣るとされているが、ストレートシリコーンプレポリマー内に溶解して、成膜を行うことにより、シリコーンポリマー内の架橋密度を向上させることが可能であり、より強靭な皮膜を形成できる。
【0032】
さらに、用いるシリコーン化合物をストレートシリコーンポリマーと、4官能アルコキシシランと3官能アルコキシシランの混合物から生成するシリコーンポリマーとにすることで、皮膜強度はさらに向上する。先と同様にストレートシリコーンプレポリマー内にさらに、多官能の低分子量ポリマーを混合して用いても架橋構造の高密度化が期待でき、また、4官能アルコキシシランのみからなる脆い縮合物の生成を抑制することができる。
【0033】
また、皮膜の構成する材料は脱オキシム反応により加水分解されるストレートシリコーンポリマーと先の4官能アルコキシシラン、もしくは、4官能と3官能アルコキシシランからなるシリコーンプレポリマーのような脱アルコール反応をもって加水分解するシリコーンポリマーの混合物として用いることはさらに好ましい。
【0034】
こうした、多官能アルコキシシランの添加量としては、ストレートシリコーンポリマーに対して、任意の量添加することが可能であり、好ましくは、20%〜80%である。
【0035】
さらに、キャリア皮膜にはトナーとの帯電性を好適にするための種々の薬剤を含有させるできる。
【0036】
なかでも特に、窒素を構造内に含有する有機シリコーン樹脂はその帯電性と成膜性から好ましく用いられる。窒素を構造内に含有する有機シリコーン樹脂の代表例としてはたとえば下記構造で表わされ、特にXにアミノ基を有する、いわゆるアミノシランカップリング剤は好ましく用いられる。
【0037】
(ただし、式中、nは1〜3の整数、Xは有機または無機物との反応性または吸着性を有する各種の官能基、及び官能基を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖を、ORはアルコキシ基を意味する。)
【0038】
【化2】
【0039】
また、キャリア表面を構成する材料に電気抵抗調整の目的で、下記のような物質を含有させることができる。必要に応じて1種以上のものを適当な量使用すればよい。
【0040】
導電性ZnO、Al等の金属粉、各種の方法で作られたSnO2及び種々の元素をドープしたSnO2、ホウ化物、例えばTlB2、ZnB2、MoB2、炭化ケイ素及び導電性高分子(ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール)、カーボンブラック等である。
【0041】
皮膜に最も好適なシリコーン化合物はその電気抵抗が高く、一般に高抵抗であることが知られている。そのため、皮膜抵抗の抵抗調整剤としては、その体積抵抗が10-6以下の粒子が少なくとも1種用いられることが好ましい。
【0042】
また、電気抵抗調整の目的として導入される導電性微粒子は皮膜に対して十分に小さい粒径を有し、かつ、皮膜内に均一に分散しうることが重要である。これは、皮膜の凹凸形態をこれらの導電性微粒子の導入により乱すことは好ましくなく、皮膜形態による、帯電の均一化とトナー保持性と現像性に期待する効果を発現させるためには重要である。それらの条件を満たす材料としては、導電性処理された金属酸化物の微粒子やカーボンブラックなどは好ましく用いられる。
【0043】
また、一方で、カーボンブラックなどのきわめて低抵抗な物質をシリコーン膜に分散して使用すると、皮膜の電気特性がカーボンブラックの含有量に対して敏感に変動してしまうため、その取り扱いに注意を要する。たとえば、キャリア間の電気抵抗の不均一さを生ずやすくなったり、製造工程における、わずかな工程の変動に対して得られるキャリアの特性が安定しにくいなどの、取り扱い難さを伴う。このことは、含有量の正確な管理と、皮膜内の分散性の均一化により回避できるが、皮膜内に含有する電気抵抗制御材料が導電性カーボン粒子と非導電性金属酸化物の微粒子混合して用いることによってもよい。
【0044】
こうして得られるキャリアは二成分現像剤として用いる場合、電気抵抗測定値が107〜1016Ωcmの範囲であることが好ましい。電気抵抗は、キャリアを用いる現像プロセスに応じて適切に選ばれなくてはならないが、107Ωcm以下になると、現像剤担持体上に保持したキャリアのブラシ(磁気ブラシ)の穂立ち形状が画像濃度の濃淡となって目立ちやすくなり好ましくない。また、1016Ωcmを超える場合、画像のエッジ部とベタ部の濃度差やライン画像とベタ画像内の濃度差を生じたりする、エッジ現像やキャリアのチャージアップによる現像能力の低下、潜像の非画像部へのキャリア現像(キャリア付着)などの不具合を生じやすくなる。
【0045】
キャリアの電気抵抗は、2つの平行電極の間にキャリアを充填し、電極間に電位差を設けた時の電流値と印加電圧から求められる値である。具体的には、2mmの間隔で平行に配置した電極を有する容器にキャリアを充填し、両極間の電位差500Vでの直流抵抗を横川ヒューレットパッカード株式会社製4329A High Resistance Meterにて測定する。
【0046】
また、同様の理由からキャリアの皮膜の厚さは、電気抵抗が適正範囲内になるよう、適宜設定されることが好ましいが、シリコーンは縮合反応時の体積収縮があるため皮膜厚さが厚くなるほど、皮膜内部の反応の不均一さが生じやすくなる欠点を持つ。そのため、皮膜厚さ1.0μm以下がより好ましい。
【0047】
キャリア皮膜厚さの測定は、様々な方法で可能である。たとえば、用いたキャリア芯材、皮膜材料のそれぞれの比重が既知である場合には、キャリアの真比重を正確に測定することでも可能である。
【0048】
最も容易には、電子顕微鏡でキャリア断面を測定することである。キャリアが燒結体である芯材上にシリコーン樹脂による硬化膜を設けたキャリアの場合、キャリア粒子に剪断方向に加圧して破砕することで、その破砕物から比較的容易に皮膜断面を観察することができる。ここでいう該キャリアの外殻の平均厚みとは、凹凸を含めて皮膜全体の平均的な厚みを意味する。
【0049】
こうして得られるキャリアは実質的に非磁性体のトナーと混合して現像剤として用いられることが好ましい。トナーが磁性を有する場合、磁性キャリアと混合すると、トナーとキャリアの磁気モーメント差と比重差により、磁界中ではキャリアとトナーが分離しやすくなる。また、二成分現像で磁気ブラシを形成した場合、ブラシ先端や、キャリア粒子間の節部にトナーが凝集する現象が見られ、これは、画像へのトナー供給の不均一さの原因となり、画像の均一さ、特にハーフトーン部や微細なドットの欠落の原因になる。本発明のキャリアは非磁性トナーと混合して用いられるとき、最も好ましい画像が得られる。
【0050】
また、同様の理由からキャリアの皮膜の厚さは、電気抵抗が適正範囲内になるよう、適宜設定されることが好ましいが、シリコーンは縮合反応時の体積収縮があるため皮膜厚さが厚くなるほど、皮膜内部の反応の不均一さが生じやすくなる欠点を持つ。そのため、皮膜厚さ1.0μm以下がより好ましい。
【0051】
キャリア皮膜厚さの測定は、様々な方法で可能である。たとえば、用いたキャリア芯材、皮膜材料のそれぞれの比重が既知である場合には、キャリアの真比重を正確に測定することでも可能である。
【0052】
最も容易には、電子顕微鏡でキャリア断面を測定することである。キャリアが燒結体である芯材上にシリコーン樹脂による硬化膜を設けたキャリアの場合、キャリア粒子に剪断方向に加圧して破砕することで、その破砕物から比較的容易に皮膜断面を観察することができる。ここでいう該キャリアの外殻の平均厚みとは、凹凸を含めて皮膜全体の平均的な厚みを意味する。
【0053】
また、本発明のキャリアは有彩色トナー、特に、離型剤を含有する有彩色トナーにおいても、好ましい画像が得られる。有彩色トナーを用いるカラー画像形成においては、トナーは通常、減法混色の三原色(イエロー、マゼンタ、シアン、以下それぞれY、M、C)と黒(以下BK)の各色のトナーを用いて作成した画像を得ることから、各色のトナーが十分に溶融し、二次色を得るためには、トナーの溶融性や透明性、さらに、その画像表面の平滑性が必要であり、温度に対してシャープな溶融性と粘度変化が求められる。こうしたトナーにおいては、往々にして離型剤の必要量が多くなり、キャリアへの離型剤の付着(スペント)が問題となるが、本発明のキャリアはこうしたトナーと使用した場合においても、先の理由から良好な画像が長期にわたり維持できる。
【0054】
本キャリア、およびキャリアを用いた現像剤が用いられる現像装置構成としては、内部に固定、もしくは、回転する磁石を配する現像剤担持体に現像剤を磁気的に保持し、この現像剤担持体を潜像担持体と対向して設けることにより、潜像担持体に現像剤を連続的に当接させ、現像剤担持体と潜像担持体の間に電位差を設けることによりトナーを潜像担持体上に現像を行うものである。
【0055】
また、本発明のキャリア、および現像剤は従来公知の二成分電子写真方式においても、好ましく用いられるが、先に述べた理由から高いトナー供給の保持性と現像性を持つため、特に従来、キャリアを用いた二成分現像方式特有の欠点である、画像不良を回避することが可能になる。
【0056】
すなわち、従来、現像量を確保するために、設けられた現像剤担持体の線速(Vr)、潜像担持体の線速(Vp)との間の線速差を小さく、かつ、現像剤と潜像担持体の接触幅を小さくしても、十分な画像濃度を得ることが可能であり、そのため、必然的に先の画像不良を防止することが可能となる。
【0057】
すなわち、潜像担持体表面の移動速度Vp、現像剤担持体表面の移動速度Vr、現像剤と潜像担持体の接触幅Lとするとき、
〔Vp:潜像担持体表面の移動速度(mm/sec)、
Vr:現像剤担持体表面の移動速度(mm/sec)、
L:現像剤と潜像担持体の接触幅(mm)〕
の範囲で画像を作像すればよい。k値が0.1mm未満では画像濃度が十分に得られず、また、2mmより大きいと先の画像不良が顕著になる。
【0058】
本発明に使用されるトナーとしては、バインダー樹脂としての熱可塑性樹脂を主成分とし、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含むものである。また、一般公知の粉砕法、重合法等の各種のトナー製法により作製されたトナーを用いることができる。
【0059】
バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−o−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが単独あるいは混合して使用できる。
【0060】
ポリエステル樹脂としては、アルコールと酸の重縮合反応によって得られ、例えばアルコールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチルグリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単量体、その他の2価のアルコール単量体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ショ糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上の高級アルコール単量体を挙げることができる。また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボン酸−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体、これらの酸の無水物等、3価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0061】
さらにエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−014、YD−904、YD−017(以上東都化成社製)、エポコート1002、1004、1007(以上シェル化学社製)等の市販のものがある。
【0062】
着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用し得る。
【0063】
また、トナーは、通常使用されるトナーと同様に摩擦帯電性を制御する目的で含有せしめる薬剤を含有していても何ら不都合はない。そうした、いわゆる極性制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
また、トナーの補給性や攪拌性、帯電特性の均一化など粉体特性としての流動性の向上のためにトナーに従来公知の流動性補助剤や種々の添加剤を用いることもできる。
【0065】
添加物としては、例えばテフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛のごとき滑剤或いは酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤、流動化剤としては代表的には酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの酸化金属微粒子、およびその表面を疎水化した粒子であり、これらのいずれの微粉末もその表面を疎水化することによりさらに流動性の面で優れた効果をもたらす。表面を疎水化処理するためには、例えば、シランカップリング剤やシリコーンオイル、有機オイル、また、シリル化剤として一般に知られる珪素化合物を粒子表面と接触、反応させることができる。
【0066】
疎水化剤としては、例えばクロロシラン類としては代表的にトリクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジエチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン、プロピルジクロロシラン、ジプロピルジクロロシラン、トリプロピルクロロシラン、などアルキルクロロシラン、フェニルクロロシランなど。そのフッソ置換体としてフルオロアルキルクロロシラン、パーフルオロアルキルクロロシランの類、シリルアミン類としては、代表的にヘキサメチルジシラザン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシランなど、シリルアミド類としては、代表的にN,O−ビストリメチルシリルアセトアミド、N−トリメチルシリルアセトアミド、ビストリメチルシリルトリフルオロアセトアミド、など、また、アルコキシシラン類として、メチルトリアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルアルコキシシラン、エチルジアルコキシシラン、ジエチルアルコキシシラン、トリエチルアルコキシシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ジプロピルジアルコキシシラン、トリプロピルアルコキシシラン、などアルキルクロロシランや、フェニル基を有するフェニルアルコキシシランなど、また、そのフッソ置換体としてフルオロアルキルアルコキシシランの類、パーフルオロアルキルアルコキシシランの類、シリコーンオイルとして、ジメチルシリコーンオイル、およびその誘導体、フッ素置換体、ジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなど、シロキサンの類など、一般公知の疎水化剤として用いられ化合物すべてが使用できる。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。ただし、本実施例は、本発明の一態様にすぎず、本発明はこれら実施例に拘束されない。なお、以下実施例に示す各成分量(部)はいずれも重量基準である。
【0068】
参考例(キャリア1〜16の製造例)
キャリア芯材としては、Cu−Znフェライト粒子(重量平均粒径50μm、印加磁界1000Oeにおける磁気モーメント 65emu/g)を用いた。
【0069】
(1)キャリア抵抗は、2mmの間隔で平行に配置した電極を有する容器に芯材を充填し、両極間の500Vでの直流抵抗を横川ヒューレットパッカード株式会社製4329A High Resistance Meterにて測定した。
【0070】
(2)磁気モーメントは東英工業株式会社製 多試料回転式磁化測定装置 REM−1−10を用い印加磁界1000Oeにて測定した。
【0071】
(3)重量平均粒径はマイクロトラックで測定した重量基準で求めた径(DV)とした。
それぞれの芯材に対し次のように外層を形成して、キャリアを得た。
【0072】
キャリア1
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)の固形分に対して微粉体Aとしてアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−04 0.4μm 軸比1.1)の45wt%を、ホモジナイザーを使用して、30分間分散し、この分散液を固形分10wt%になるよう希釈し、分散液を得た。
【0073】
上記それぞれの芯材5kgに対して、上記の分散液を流動床型コーティング装置を用いて、100℃の雰囲気下で、約50g/minの割合で塗布した。更に、300℃で2時間加熱して、平均膜厚0.43μmのキャリアAを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0074】
キャリア2
キャリア1の製造例において、微粉体Aとしてアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−05 0.5μm 軸比1.2)45wt%、を用いる以外はすべて同様にしてキャリア2を得た。
【0075】
キャリア3
キャリア1の製造例において、微粉体Aとしてシリカ微粉体(アドマテックス株式会社製 アドマファイン SO−C3 1.0μm 軸比1.1)120wt%を、用いる以外はすべて同様にしてキャリア3を得た。
【0076】
キャリア4
キャリア1の製造例において、微粉体Aとしてアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−03 0.3μm 軸比1.1)30wt%を用いる以外はすべて同様にしてキャリア4を得た。
【0077】
キャリア5
総研化学株式会社製 アクリル微粉末 MP5500(0.4μ 軸比1.0)をイオン交換水とメタノールの1:1混合溶液中に分散し、これに下記構造式のアミノシラン、0.1wt%メタノール溶液を混合しながら滴下した。続いて、ジメトキシジメチルシラン0.5wt%メタノール溶液を滴下した。十分に攪拌を行った後、希塩酸水溶液を滴下し、pH5を保ち、ウォーターバス中で60℃に加温しながら4時間攪拌を行った。その後、この分散液を遠心分離と溶媒置換を繰り返し、トルエン分散液とした。シリコーン処理アクリル微粒子分散液を得た。
【0078】
【化3】
【0079】
この微粒子は粒径0.5μm、軸比1.0であった。
キャリア1の製造例において、微粉体Aに代えて次のように作成した微粒子の80wt%を用いる以外はすべて同様にしてキャリア5を得た。
【0080】
キャリア6
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)をイオン交換水とメタノールの1:1 混合溶液に攪拌しながら滴下し、乳化した。この溶液にアンモニア水溶液を滴下し、pH10を保ち、ウォーターバス中で60℃に加温しながら4時間攪拌い、シリコーン微粒子分散液を得た。この微粒子は粒径0.6μm、軸比1.0であった。
【0081】
キャリア1の製造例において、微粉体Aに代えて、得られたシリコーン微粒子分散液を固形分として45wt%相当用いる以外はすべて同様にしてキャリア6を得た。
【0082】
キャリア7
キャリア1の製造例において、微粉体Aに代えて微粉体(石原産業株式会社 酸化チタン TTO−D−1 0.3μm 軸比2.9)を30wt%用いる以外はすべて同様にしてキャリア7を得た.
【0083】
キャリア8
シリコーン樹脂溶液(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)の固形分に対して微粉体Aとしてアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−03 0.3μm 軸比1.1)30wt%をホモジナイザーを使用して、30分間分散し、この分散液を固形分5wt%になるよう希釈し、分散液Aを得た。
【0084】
また、別途、シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)の固形分に対してホモジナイザーを使用して、30分間分散し、この分散液を固形分5wt%になるよう希釈し、分散液Bを得た。
【0085】
芯材5kgに対して、上記の分散液A、分散液Bを流動床型コーティング装置を用いて、順次塗布し、100℃の雰囲気下で、約50g/minの割合で塗布し、更に、250℃で2時間加熱して、平均膜厚0.47μmのキャリア8を得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0086】
キャリア9
アクリル樹脂溶液(日立化成社製 ヒタロイド3019)の固形分に対して微粉体Aとしてアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−03 0.3μm 軸比1.1)30wt%をホモジナイザーを使用して、30分間分散し、この分散液を固形分5wt%になるよう希釈し、分散液Aを得た。
【0087】
また、別途、シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)の固形分に対してホモジナイザーを使用して、30分間分散し、この分散液を固形分5wt%になるよう希釈し、分散液Bを得た。
【0088】
芯材5kgに対して、上記の分散液A、分散液Bを流動床型コーティング装置を用いて、順次塗布し、100℃の雰囲気下で、約50g/minの割合で塗布し、更に、250℃で2時間加熱して、平均膜厚0.2μmのキャリア9を得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
【0089】
キャリア10
キャリア9の製造例において樹脂分散液Bのシリコーン樹脂に、さらにテトラメトキシシラン15部を混合し、それ以外はすべて同様にしてキャリア10を得た。
【0090】
キャリア11
キャリア8の製造例において樹脂分散液Bのシリコーン樹脂に、さらに下記構造式からなる数平均分子量約5000のシリコーンポリマーを50部を混合し、それ以外はすべて同様にしてキャリア11を得た。
【0091】
キャリア12
キャリア10の製造例において樹脂分散液Aおよび樹脂分散液Bにそれぞれ下記構造のアミノシラン化合物0.5部を加える以外はすべて同様にしてキャリア12を得た。
【0092】
【化4】
【0093】
キャリア13
キャリア11の製造例において用いるアミノシランを下記構造のアミノシラン化合物とする以外はすべて同様にしてキャリア13を得た。
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3
【0094】
キャリア14
キャリア11の製造例において樹脂分散液Aおよび樹脂分散液Bにさらに導電性酸化チタン(石原産業製 ET−300W 0.03μm 体積抵抗30Ωcm)の10部を加え、アミノシランの添加量を0.7部とする以外は同様に分散して用いる以外はすべて同様にしてキャリア14を得た。
【0095】
キャリア15
キャリア12の製造例において樹脂分散液Aおよび樹脂分散液Bにさらに導電性カーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)1部を加え、アミノシランの添加量を1.5部とする以外は同様に分散して用いる以外はすべて同様にしてキャリア15を得た。
【0096】
キャリア16
キャリア12の製造例において樹脂分散液Aおよび樹脂分散液Bにさらに導電性カーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)0.5部と導電性酸化チタン(石原産業製 ET−300W)5部を加えアミノシランの添加量を1.5部とする以外は同様に分散して用いる以外はすべて同様にしてキャリア16を得た。
【0098】
【表1】
【0099】
トナーA(トナーの製造例)
ポリエステル樹脂 60部
スチレンアクリル樹脂 25部
カルナウバワックス1号品 5部
カーボンブラック(三菱化学 #44) 10部
含クロムアゾ化合物(保土ヶ谷化学 T−77) 3部
【0100】
以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに風力分級機で重量平均粒径6.8μmのトナー母粒子を得た。
【0101】
またトナー母粒子100部に対し、疎水性シリカ微粒子(R972日本アエロジル社製)0.7部、疎水性酸化チタン(MT150A イソブチルトリメトキシシラン処理品疎水化処理 テイカ株式会社製)0.1部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し同様に風櫛してトナーAを得た。
このトナーの個数平均径6.2μm、体積平均径7.4μmであった。
【0102】
(評価方法)
実施例1
リコー製複写機imagio MF4570に、先のキャリア1、95wt%、トナーA5wt%からなる現像剤を装填し、トナーを補給しながら、画像面積率6%の文字画像チャートを使用して100万枚の作像試験を行った。
このときに、感光体帯電電位は−850Vとし、現像剤担持ローラの印加電圧は−600Vとした。
作像試験の間、逐次、次のようなプリンタ画像を出力し、評価を行った。また、現像スリーブ上から現像剤を少量取出し、現像剤の帯電量を測定した。
【0103】
飽和ID :黒ベタ画像を出力し、紙面上の任意の3点について、マクベス反射濃度計による画像濃度を測定し、その平均値とする。
◎:1.4以上(大変良好)
○:1.3〜1.4(良好)
△:1.2〜1.3(若干不良)
×:1.2未満(不良)(×は許容不可のレベル)
【0104】
ハーフトーン均一性:主走査、副走査共に600dot/inch、150line/inchにて網点画像パターン(16階調)を出力し、ドット抜け及び階調性、濃度均一性を4段階で目視評価した。
◎:大変良好
○:良好
△:若干不良
×:不良(×は許容不可のレベル)
【0105】
画像不良 :マクベス反射濃度計による画像濃度=0.2、0.8のハーフトーン部(1cm×1cm)が通紙方向に、一定間隔で並ぶ、画像チャートを出力し、ハーフトーン部後端部の濃度低下を4段階で目視評価した。
◎:大変良好
○:良好
△:若干不良
×:不良(×は許容不可のレベル)
評価結果は表2に記載する。
【0106】
実施例2〜16
用いる現像剤を表1のとおりとして、実施例1と同様に評価を行った。評価結果は表2に記載する。
【0107】
実施例17
実施例1において、リコー製複写機imagio MF4570の現像スリーブローラーのPCに近接する磁極幅を変更して、L=0.2mmとなる条件とし、Vr=414mm/sec、Vp=230mm/secとして、現像を行った。このときのk=0.16mmであった。磁極幅の変更MF4570の最近接極を3極に分割し、中心極とその上下の極とが反対磁極となるようにした。
【0108】
先のキャリア1の95部、トナーA5部からなる現像剤を装填し、トナーを補給しながら、画像面積率6%の文字画像チャートを使用して10万枚の作像試験を行った。
このときに、感光体帯電電位は−850Vとし、現像剤担持ローラの印加電圧は−600Vとした。
【0109】
作像試験の間、逐次、次のようなプリンタ画像を出力し、評価を行った。また、現像スリーブ上から現像剤を少量取出し、現像剤の帯電量を測定した。評価結果は表2に記載する。
【0110】
実施例18
実施例17と同様にリコー製Imagio MF4570の現像剤担持ローラー内の潜像担持体と最近接する磁石の着磁幅を変更し、L値1mmとなるように調整した。この装置においては、Vp=230mm/sec、Vr=575mm/secであり、k=L・((Vr/Vp)−1))=1.5mmであった。
同様に画像評価を行った。評価結果は表2に記載する。
【0111】
実施例19
リコー製Imagio MF4570の現像剤担持ローラー内の潜像担持体と最近接する磁石の着磁幅を変更し、L値0.4mmとなるように調整した。この装置においては、Vp=230mm/sec、Vr=575mm/secであり、k=L・((Vr/Vp)−1))=0.6mmであった。
同様に画像評価を行った。評価結果は表2に記載する。
【0112】
比較例1
キャリアの製造例1において微粉体Aを用いずに、同様にしてキャリア17を作成した。このキャリアを実施例と同様に耐久性評価を行った。結果を表2にあわせて記載する。このキャリアは著しい帯電量の低下が認められ、地肌かぶりが発生した。
【0113】
比較例2
キャリアの製造例1において微粉体Aの変わりにアルミナ微粉体(住友化学工業製 スミコランダム AA−2 3μm 軸比1.1)を用いてキャリア18を作成した。このキャリアを実施例と同様にして耐久性評価を行った。結果を表2にあわせて記載する。このキャリアは特に、経時でハーフトーン均一性の低下が著しく、画像濃度が低下していった。五万枚通紙後のキャリアを電子顕微鏡で観察すると、表面の突起の脱離痕が多数見うけられた。
【0114】
比較例3
キャリアの製造例1において用いる芯材を重量平均径82μmの鉄粉粒子(印加磁界1000Oeにおける磁気モーメント90emu/g、不定形)を用いる以外はすべて同様にしてキャリア19作成した。
【0115】
このキャリアを実施例と同様に耐久性評価を行った。結果を表2にあわせて記載する。このキャリアは初期から画像濃度が低く、ハーフトーン部の均一性に掛ける画像であった。また、画像上の通紙方向にスジ状の掃き目が見られた。また、画像不良の発生が顕著であった。
【0116】
【表2】
【0117】
【発明の効果】
以上のように、本発明のごとく、キャリアの表面性状と組成を微細に制御することによって、長期間の使用においても画像濃度の変動や、画像の均一性に変化のない、耐久性に優れたキャリアを提供できる。また、二成分現像特有の画像不良のない、優れた画質のキャリア、現像剤および現像方法、装置を提供できる。
Claims (27)
- 磁性を有する真球状の粒子上に、それを被覆する形態に設けられた外殻層を有するキャリアであり、外殻層が層内に内包される微粒子に基づく凹凸を有し、最表面がシリコーン樹脂の皮膜で被覆され,且つ下記条件を満足することを特徴とする静電潜像現像用キャリア。
(a)凹凸の平均高低差が0.1μm〜2.0μm
(b)キャリア粒径から求められる表面積Scに対する凸部の存在個数nの割合n/Scが1.0〜14.15[μm −2 ] - 外殻層の凸部内部にキャリア最表面を構成する材料と異なる組成の微粒子を含有することを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 該微粒子の長軸と短軸の比が1〜2の範囲であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 凸部内部の微粒子が金属酸化物微粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 凸部内部の微粒子が外殻を構成するシリコーン樹脂に比べて高硬度の微粒子であることを特徴とする請求項4記載の静電潜像現像用キャリア。
- 磁性を有する粒子上に微粒子を内包する樹脂層を有し、さらにその外側にキャリアの最表面を構成する樹脂層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外層が微粒子を含む有機樹脂層(第1層)と微粒子を含まないシリコーン樹脂層(第2層)とを積層した形態を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層を構成する材料が複数種のシリコーン樹脂により構成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層を構成する材料がストレートシリコーン樹脂と4官能アルコキシシランの混合物から生成するシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層を構成する材料がストレートシリコーン樹脂と、4官能アルコキシシランと3官能アルコキシシランの混合物から生成するシリコーン樹脂との混合物から生成するポリマーであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層を構成する材料が脱オキシム反応により加水分解されるストレートシリコーン樹脂と脱アルコール反応により加水分解されるアルコキシシラン化合物からなるポリマーであることを特徴とする請求項9又は10記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層が帯電調整材料を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層に含有される帯電調整材料が、構造内に窒素を有する有機シリコーン化合物であることを特徴とする請求項12記載の静電潜像現像用キャリア。
- キャリアの外殻層が電気抵抗制御材料を含有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 電気抵抗制御材料が少なくとも体積抵抗値が1×106Ωcm以下の粒子状であることを特徴とする請求項14記載の静電潜像現像用キャリア。
- 電気抵抗制御材料の平均粒径が凸部に内包される微粒子より小さく、かつ、外殻層の平均膜厚の1/10以下であることを特徴とする請求項15記載の静電潜像現像用キャリア。
- 少なくとも電気抵抗制御材料が導電性カーボンであることを特徴とする請求項14記載の静電潜像現像用キャリア。
- 少なくとも電気抵抗制御材料が導電性処理を施した金属酸化物粒子であることを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 電気抵抗制御材料が導電性カーボン粒子と導電性金属酸化物の微粒子であることを特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 該キャリアの電気抵抗測定値が107〜1016Ωcmの範囲であることを特徴とする請求項1〜19のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 該キャリアの外殻層の平均厚みが1.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の静電潜像現像用キャリア。
- 請求項1〜21のいずれかに記載のキャリアと非磁性トナーとからなる現像剤を用いることを特徴とする静電荷潜像現像方法。
- 請求項22において非磁性トナーが離型剤を含有する有彩色トナーであることを特徴とする静電荷潜像現像方法。
- 請求項1〜21記載のキャリアと非磁性トナーとからなることを特徴とする静電荷潜像現像用現像剤。
- 請求項24において非磁性トナーが離型剤を含有する有彩色トナーであることを特徴とする静電荷潜像現像用現像剤。
- 潜像担持体と対向して設けられる現像剤担持体とを有し、磁性を有するキャリアと実質的に非磁性体であるトナーとからなる現像剤を現像剤担持体に磁気的に保持し、潜像担持体に現像剤を連続的に当接させ、現像剤担持体と潜像担持体の間に電位差を設けることによりトナーを潜像担持体上に現像を行う現像装置において、用いるキャリアが請求項1〜21のいずれかに記載のキャリアであることを特徴とする現像装置。
- 請求項26において少なくとも静電荷潜像担持体と、磁性を有するキャリアとトナーからなる現像剤を担持する現像剤担持体を対向して設け、該現像剤担持体表面と、潜像担持体表面とを異なる速度で相対的に移動させながら、トナーを潜像担持体上に現像する現像方法であり、潜像担持体表面の移動速度Vp、現像剤担持体表面の移動速度Vr、現像剤と潜像担持体の接触幅Lとするとき、
k=L・((Vr/Vp)−1)) [mm]
0.1 [mm] ≦k≦ 2[mm] ……(1)
〔Vp:潜像担持体表面の移動速度(mm/sec)、
Vr:現像剤担持体表面の移動速度(mm/sec)、
L:現像剤と潜像担持体の接触幅(mm)〕
である現像装置。
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