JPH08179570A - フルカラー用キャリア及びその製造方法 - Google Patents
フルカラー用キャリア及びその製造方法Info
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- JPH08179570A JPH08179570A JP6335865A JP33586594A JPH08179570A JP H08179570 A JPH08179570 A JP H08179570A JP 6335865 A JP6335865 A JP 6335865A JP 33586594 A JP33586594 A JP 33586594A JP H08179570 A JPH08179570 A JP H08179570A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 トナー飛散及びトナー汚染を発生することな
く、複写機の高速化、高画質化に耐えるキャリア及びそ
の製造方法を提供する。 【構成】 樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラッ
クの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カーボ
ンブラック濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面には
カーボンブラックが存在しないことを特徴とするフルカ
ラー用キャリア、並びに芯材物質にカーボンブラックを
含有した樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、後
工程ほどカーボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用す
るか、又は樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるように
し、その上最終工程はカーボンブラックを含有しない樹
脂溶液を使用することにより、樹脂被覆層内にカーボン
ブラックの濃度勾配を持たせることを特徴とするフルカ
ラー用キャリアの製造方法。
く、複写機の高速化、高画質化に耐えるキャリア及びそ
の製造方法を提供する。 【構成】 樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラッ
クの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カーボ
ンブラック濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面には
カーボンブラックが存在しないことを特徴とするフルカ
ラー用キャリア、並びに芯材物質にカーボンブラックを
含有した樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、後
工程ほどカーボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用す
るか、又は樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるように
し、その上最終工程はカーボンブラックを含有しない樹
脂溶液を使用することにより、樹脂被覆層内にカーボン
ブラックの濃度勾配を持たせることを特徴とするフルカ
ラー用キャリアの製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はフルカラー複写機用キャ
リア、及びその製造方法に関する。
リア、及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、フルカラー複写機用キャリアとし
ては還元鉄粉等のノンコートキャリアが用いられてきた
が、複写機の高速化、高画質化に伴い、最近ではフッ素
樹脂やシリコーン樹脂等の表面エネルギーの低い樹脂を
コーティングしたキャリアが用いられるようになった。
ては還元鉄粉等のノンコートキャリアが用いられてきた
が、複写機の高速化、高画質化に伴い、最近ではフッ素
樹脂やシリコーン樹脂等の表面エネルギーの低い樹脂を
コーティングしたキャリアが用いられるようになった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの樹脂
コーティングキャリアを用いて現像剤を作成すると、所
望の帯電量を得る為に、トナーとキャリアの混合時に強
いストレスを加え、且つトナー／キャリアの組合せによ
っては長時間混合を行なわなければならない。その為、
トナーの帯電能力が大きく低下することとなる。上記の
現像剤を使用して複写機で繰り返し複写を行なうと、現
像部に新たに補給されたトナーと現像剤中のトナーとの
相対的な帯電能力の差から、現像剤中のトナーが逆帯電
性となり、補給トナーに押し出される形で現像部中のト
ナーが飛散することとなる。
コーティングキャリアを用いて現像剤を作成すると、所
望の帯電量を得る為に、トナーとキャリアの混合時に強
いストレスを加え、且つトナー／キャリアの組合せによ
っては長時間混合を行なわなければならない。その為、
トナーの帯電能力が大きく低下することとなる。上記の
現像剤を使用して複写機で繰り返し複写を行なうと、現
像部に新たに補給されたトナーと現像剤中のトナーとの
相対的な帯電能力の差から、現像剤中のトナーが逆帯電
性となり、補給トナーに押し出される形で現像部中のト
ナーが飛散することとなる。
【０００４】トナー飛散を防止するには、樹脂被覆層中
にカーボンブラックを含有させ、帯電の立ち上がり速度
を遅くしたキャリアを用い、弱ストレス、短時間で所望
の帯電量を得る方法がある。しかし、このキャリアでは
現像中に被覆層の削れが発生した場合、被覆層中のカー
ボンブラックが脱離し、トナーを汚染する為、フルカラ
ー用キャリアとしては好ましくない。この問題の対策と
して、目的は異なるが内層にカーボンブラックを含有さ
せ、外層に樹脂のみをコーティングしたキャリアが提案
されている（特開平３−７３９６８号公報）。しかし、
このキャリアは外層が樹脂のみのコーティングである
為、被覆層削れ時のトナーの汚染はないものの、内層に
カーボンブラックが集中して存在する為、帯電の立ち上
がり速度を調整しようとした場合、カーボンブラックの
含有量を増減しなければならず、その結果キャリア抵抗
が変化し、好ましくない。
にカーボンブラックを含有させ、帯電の立ち上がり速度
を遅くしたキャリアを用い、弱ストレス、短時間で所望
の帯電量を得る方法がある。しかし、このキャリアでは
現像中に被覆層の削れが発生した場合、被覆層中のカー
ボンブラックが脱離し、トナーを汚染する為、フルカラ
ー用キャリアとしては好ましくない。この問題の対策と
して、目的は異なるが内層にカーボンブラックを含有さ
せ、外層に樹脂のみをコーティングしたキャリアが提案
されている（特開平３−７３９６８号公報）。しかし、
このキャリアは外層が樹脂のみのコーティングである
為、被覆層削れ時のトナーの汚染はないものの、内層に
カーボンブラックが集中して存在する為、帯電の立ち上
がり速度を調整しようとした場合、カーボンブラックの
含有量を増減しなければならず、その結果キャリア抵抗
が変化し、好ましくない。
【０００５】本発明は上記問題点を鑑みなされたもので
あり、本発明の目的は上記欠点を克服し、複写機の高速
化、高画質化に耐え得るキャリア及びその製造方法を提
供することにある。
あり、本発明の目的は上記欠点を克服し、複写機の高速
化、高画質化に耐え得るキャリア及びその製造方法を提
供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為、
本発明によれば、キャリア芯材表面にカーボンブラック
を含有する樹脂被覆層を設けてなるフルカラー用キャリ
アにおいて、樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラ
ックの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カー
ボンブラック濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面に
はカーボンブラックが存在しないことを特徴とするフル
カラー用キャリアが提供される。
本発明によれば、キャリア芯材表面にカーボンブラック
を含有する樹脂被覆層を設けてなるフルカラー用キャリ
アにおいて、樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラ
ックの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カー
ボンブラック濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面に
はカーボンブラックが存在しないことを特徴とするフル
カラー用キャリアが提供される。
【０００７】また、本発明によれば、流動層式スプレー
コーティング法よるカーボンブラック含有樹脂被覆フル
カラー用キャリアの製造方法において、芯材物質にカー
ボンブラックを含有した樹脂溶液を多数回コーティング
する工程で、後工程ほどカーボンブラック濃度が低い樹
脂溶液を使用するか、又は樹脂溶液の供給速度を段階的
に下げるようにし、その上最終工程はカーボンブラック
を含有しない樹脂溶液を使用することにより、樹脂被覆
層内にカーボンブラックの濃度勾配を持たせることを特
徴とするフルカラー用キャリアの製造方法が提供され
る。
コーティング法よるカーボンブラック含有樹脂被覆フル
カラー用キャリアの製造方法において、芯材物質にカー
ボンブラックを含有した樹脂溶液を多数回コーティング
する工程で、後工程ほどカーボンブラック濃度が低い樹
脂溶液を使用するか、又は樹脂溶液の供給速度を段階的
に下げるようにし、その上最終工程はカーボンブラック
を含有しない樹脂溶液を使用することにより、樹脂被覆
層内にカーボンブラックの濃度勾配を持たせることを特
徴とするフルカラー用キャリアの製造方法が提供され
る。
【０００８】即ち、本発明のキャリアは、樹脂被覆層中
にカーボンブラックを含有することにより、樹脂を単独
でコーティングしたキャリアよりも帯電量の立ち上がり
を遅くすることができ、且つカーボンブラックの濃度勾
配を変えることにより、キャリア抵抗を変えずに帯電量
の立ち上がり速度を調整することができる。また、被覆
層表面にはカーボンブラックが存在しない為、被覆層が
現像中に削れた場合でもトナーを汚染することもなく、
フルカラーに適している。
にカーボンブラックを含有することにより、樹脂を単独
でコーティングしたキャリアよりも帯電量の立ち上がり
を遅くすることができ、且つカーボンブラックの濃度勾
配を変えることにより、キャリア抵抗を変えずに帯電量
の立ち上がり速度を調整することができる。また、被覆
層表面にはカーボンブラックが存在しない為、被覆層が
現像中に削れた場合でもトナーを汚染することもなく、
フルカラーに適している。
【０００９】芯材物質としては、公知の材料のもので良
く、例えば鉄、ニッケル、コバルト等の金属、これらの
金属と亜鉛、スズ、鉛、マンガン等の金属との合金、強
磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。芯材粒
径としては２０〜２００μｍが好ましい。
く、例えば鉄、ニッケル、コバルト等の金属、これらの
金属と亜鉛、スズ、鉛、マンガン等の金属との合金、強
磁性フェライト、マグネタイト等が挙げられる。芯材粒
径としては２０〜２００μｍが好ましい。
【００１０】被覆層に用いられる樹脂としては、電子写
真用キャリアに通常用いられるものであれば特に限定さ
れることなく使用でき、例えばシリコーン樹脂、スチレ
ン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系
樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
真用キャリアに通常用いられるものであれば特に限定さ
れることなく使用でき、例えばシリコーン樹脂、スチレ
ン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル系
樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
【００１１】被覆層に含有させるカーボンブラックとし
ては、従来のもので良く、ファーネスブラック、アセチ
レンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック
等が挙げられる。
ては、従来のもので良く、ファーネスブラック、アセチ
レンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック
等が挙げられる。
【００１２】本発明においては、樹脂被覆層内にカーボ
ンブラックの濃度勾配を持たせることを特徴とするが、
具体的には樹脂に対するカーボンブラックの体積比率が
単一被覆層中で連続的に減少する濃度勾配を持つキャリ
アである。なお、樹脂被覆層の厚みは０．２〜２．０μ
ｍ程度が好ましく、目標特性によって適時設定される。
ンブラックの濃度勾配を持たせることを特徴とするが、
具体的には樹脂に対するカーボンブラックの体積比率が
単一被覆層中で連続的に減少する濃度勾配を持つキャリ
アである。なお、樹脂被覆層の厚みは０．２〜２．０μ
ｍ程度が好ましく、目標特性によって適時設定される。
【００１３】次に、本発明のキャリアの製造方法につい
て、芯材物質にカーボンブラックを含有した樹脂溶液を
多数回コーティングする工程において、後工程ほどカー
ボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用する方法から説
明する。まず、前記樹脂溶液にカーボンブラックを分散
させ、第１分散液を作成する。分散機としては、通常用
いられるもので良く、例えばホモミキサー等を用いる。
次に、第２分散液を第１分散液と同様に作成する。この
時、カーボンブラックの濃度は第１分散液よりも低くす
る。目標特性に応じて第３、第４・・・分散液を作成す
る。カーボンブラックの含有率は樹脂固形分１００重量
部に対して合計で１〜２０重量部が好ましい。
て、芯材物質にカーボンブラックを含有した樹脂溶液を
多数回コーティングする工程において、後工程ほどカー
ボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用する方法から説
明する。まず、前記樹脂溶液にカーボンブラックを分散
させ、第１分散液を作成する。分散機としては、通常用
いられるもので良く、例えばホモミキサー等を用いる。
次に、第２分散液を第１分散液と同様に作成する。この
時、カーボンブラックの濃度は第１分散液よりも低くす
る。目標特性に応じて第３、第４・・・分散液を作成す
る。カーボンブラックの含有率は樹脂固形分１００重量
部に対して合計で１〜２０重量部が好ましい。
【００１４】分散液を準備したところで、流動層式スプ
レーコーティング法で上記芯材物質に第１分散液からコ
ーティングを行なう。分散液のコーティングが終了した
後、樹脂溶液を単独でコーティングを行なう。分散液、
樹脂溶液の供給はそれぞれ一定速度で行なうが、供給速
度は芯材物質１００重量部に対し、０．６重量部／ｍｉ
ｎ〜４重量部／ｍｉｎが好ましい。処理槽内での乾燥
後、乾燥状態で排出し、樹脂硬化処理、凝集体の解砕処
理を経て製品となる。
レーコーティング法で上記芯材物質に第１分散液からコ
ーティングを行なう。分散液のコーティングが終了した
後、樹脂溶液を単独でコーティングを行なう。分散液、
樹脂溶液の供給はそれぞれ一定速度で行なうが、供給速
度は芯材物質１００重量部に対し、０．６重量部／ｍｉ
ｎ〜４重量部／ｍｉｎが好ましい。処理槽内での乾燥
後、乾燥状態で排出し、樹脂硬化処理、凝集体の解砕処
理を経て製品となる。
【００１５】更に、芯材物質にカーボンブラックを含有
した樹脂溶液を多数回コーティングする工程において、
樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるキャリアの製造方
法について説明する。まず、前記の方法と同様に樹脂溶
液にカーボンブラックを分散させ、分散液を用意する。
用意する分散液はこれのみとし、カーボンブラックの含
有率は樹脂固形分１００重量部に対して１〜２０重量部
が好ましい。
した樹脂溶液を多数回コーティングする工程において、
樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるキャリアの製造方
法について説明する。まず、前記の方法と同様に樹脂溶
液にカーボンブラックを分散させ、分散液を用意する。
用意する分散液はこれのみとし、カーボンブラックの含
有率は樹脂固形分１００重量部に対して１〜２０重量部
が好ましい。
【００１６】上記分散液を流動層式スプレーコーティン
グ法で上記芯材物質にコーティングを行なう。この時、
分散液の供給速度を連続的に下げていき、分散液のコー
ティング終了後、樹脂溶液を単独でコーティングする。
供給速度は芯材物質１００重量部に対し、０．６重量部
／ｍｉｎ〜４重量部／ｍｉｎが好ましい。処理槽内での
乾燥後、乾燥状態で排出し、樹脂硬化処理、凝集体の解
砕処理を経て製品となる。
グ法で上記芯材物質にコーティングを行なう。この時、
分散液の供給速度を連続的に下げていき、分散液のコー
ティング終了後、樹脂溶液を単独でコーティングする。
供給速度は芯材物質１００重量部に対し、０．６重量部
／ｍｉｎ〜４重量部／ｍｉｎが好ましい。処理槽内での
乾燥後、乾燥状態で排出し、樹脂硬化処理、凝集体の解
砕処理を経て製品となる。
【００１７】上記製造方法により前者（請求項２）の方
法では供給する分散液のカーボンブラックの濃度が供給
順に低くなるので、被覆層表面に向かう程カーボンブラ
ックの濃度が低くなる様に勾配を持たせることができ
る。また、後者（請求項３）の方法では分散液の供給速
度を段階的に下げていくことで被覆層表面に向かう程カ
ーボンブラックがより分散された状態で存在することに
なり、前者の方法と同様の濃度勾配を持たせることがで
きる。更に、両者の方法とも被覆層表面ではカーボンブ
ラックが存在しない為、現像中に被覆層が削れてもトナ
ーを汚染することがない。
法では供給する分散液のカーボンブラックの濃度が供給
順に低くなるので、被覆層表面に向かう程カーボンブラ
ックの濃度が低くなる様に勾配を持たせることができ
る。また、後者（請求項３）の方法では分散液の供給速
度を段階的に下げていくことで被覆層表面に向かう程カ
ーボンブラックがより分散された状態で存在することに
なり、前者の方法と同様の濃度勾配を持たせることがで
きる。更に、両者の方法とも被覆層表面ではカーボンブ
ラックが存在しない為、現像中に被覆層が削れてもトナ
ーを汚染することがない。
【００１８】
【実施例】以下、本発明の実施例、比較例について説明
する。 実施例１ シリコーン樹脂トルエン溶液（東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製、樹脂固形分５％）４００重量部にカー
ボンブラック（三菱化成社製、＃３６００Ｂ）１重量部
をホモミキサーを用いて分散し、第１分散液を作成す
る。次に、同シリコーン樹脂トルエン溶液４００重量部
に同カーボンブラック０．５重量部をホモミキサーを用
いて分散し、第２分散液を作成する。分散液準備後、流
動層式スプレーコーティング装置を用いて球形フェライ
ト（パウダーテック社製、平均粒径５０μｍ）５０００
重量部に槽内温度９０〜１００℃で第１分散液、第２分
散液、同シリコーン樹脂トルエン溶液２８０重量部の順
に、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度でコーティングを実施した。コーティング終了
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
する。 実施例１ シリコーン樹脂トルエン溶液（東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製、樹脂固形分５％）４００重量部にカー
ボンブラック（三菱化成社製、＃３６００Ｂ）１重量部
をホモミキサーを用いて分散し、第１分散液を作成す
る。次に、同シリコーン樹脂トルエン溶液４００重量部
に同カーボンブラック０．５重量部をホモミキサーを用
いて分散し、第２分散液を作成する。分散液準備後、流
動層式スプレーコーティング装置を用いて球形フェライ
ト（パウダーテック社製、平均粒径５０μｍ）５０００
重量部に槽内温度９０〜１００℃で第１分散液、第２分
散液、同シリコーン樹脂トルエン溶液２８０重量部の順
に、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度でコーティングを実施した。コーティング終了
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
【００１９】実施例２ シリコーン樹脂トルエン溶液（東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製、樹脂固形分５％）４００重量部にカー
ボンブラック（三菱化成社製、＃３６００Ｂ）１重量部
をホモミキサーを用いて分散し、第１分散液を作成す
る。次に、同シリコーン樹脂トルエン溶液２００重量部
に同カーボンブラック０．５重量部をホモミキサーを用
いて分散し、第２分散液を作成する。分散液準備後、流
動層式スプレーコーティング装置を用いて球形フェライ
ト（パウダーテック社製、平均粒径５０μｍ）５０００
重量部に槽内温度９０〜１００℃で第１分散液、第２分
散液、同シリコーン樹脂トルエン溶液４８０重量部の順
に、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度でコーティングを実施した。コーティング終了
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
シリコーン社製、樹脂固形分５％）４００重量部にカー
ボンブラック（三菱化成社製、＃３６００Ｂ）１重量部
をホモミキサーを用いて分散し、第１分散液を作成す
る。次に、同シリコーン樹脂トルエン溶液２００重量部
に同カーボンブラック０．５重量部をホモミキサーを用
いて分散し、第２分散液を作成する。分散液準備後、流
動層式スプレーコーティング装置を用いて球形フェライ
ト（パウダーテック社製、平均粒径５０μｍ）５０００
重量部に槽内温度９０〜１００℃で第１分散液、第２分
散液、同シリコーン樹脂トルエン溶液４８０重量部の順
に、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度でコーティングを実施した。コーティング終了
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
【００２０】実施例３ シリコーン樹脂トルエン溶液（東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製、樹脂固形分５％）８００重量部にカー
ボンブラック（ケッチェンブラック社製、ＥＣ６００Ｊ
Ｄ）２重量部をホモミキサーを用いて分散し、分散液を
作成する。分散液準備後、流動層式コーティング装置を
用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒径
５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００℃で
コーティングを行なった。その時、スタート時の分散液
の供給速度をフェライト１００重量部に対して３．２重
量部／ｍｉｎとし、以降、１分毎に０．２重量部／ｍｉ
ｎの割合で供給速度を下げていった。分散液供給後、同
シリコーン樹脂トルエン溶液２８０重量部を２重量部／
ｍｉｎの速度で供給し、コーティングを終了した。その
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
シリコーン社製、樹脂固形分５％）８００重量部にカー
ボンブラック（ケッチェンブラック社製、ＥＣ６００Ｊ
Ｄ）２重量部をホモミキサーを用いて分散し、分散液を
作成する。分散液準備後、流動層式コーティング装置を
用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒径
５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００℃で
コーティングを行なった。その時、スタート時の分散液
の供給速度をフェライト１００重量部に対して３．２重
量部／ｍｉｎとし、以降、１分毎に０．２重量部／ｍｉ
ｎの割合で供給速度を下げていった。分散液供給後、同
シリコーン樹脂トルエン溶液２８０重量部を２重量部／
ｍｉｎの速度で供給し、コーティングを終了した。その
後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００℃、
２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集体を
解砕、キャリアを得た。
【００２１】実施例４ 実施例３と使用する樹脂溶液、カーボンブラック、その
使用量は同じとし、スタート時の分散液の供給速度をフ
ェライト１００重量部に対して３．２重量部／ｍｉｎと
し、以降、１分毎に０．１重量部／ｍｉｎの割合で下げ
ていった。分散液供給後、同シリコーン樹脂トルエン溶
液２８０重量部を２重量部／ｍｉｎの速度で供給し、コ
ーティングを終了した。その後、槽内で乾燥させ排出。
焼成装置で２００℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった
後、振動篩で凝集体を解砕、キャリアを得た。
使用量は同じとし、スタート時の分散液の供給速度をフ
ェライト１００重量部に対して３．２重量部／ｍｉｎと
し、以降、１分毎に０．１重量部／ｍｉｎの割合で下げ
ていった。分散液供給後、同シリコーン樹脂トルエン溶
液２８０重量部を２重量部／ｍｉｎの速度で供給し、コ
ーティングを終了した。その後、槽内で乾燥させ排出。
焼成装置で２００℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった
後、振動篩で凝集体を解砕、キャリアを得た。
【００２２】比較例１ 実施例１と同じ樹脂溶液、カーボンブラックを用いて、
樹脂溶液１０８０重量部にカーボンブラック１．５重量
部をホモミキサーを用いて分散させ、分散液を作成す
る。分散液準備後、流動層式スプレーコーティング装置
を用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒
径５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００
℃、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度で分散液をコーティングした。コーティング終
了後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００
℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集
体を解砕、キャリアを得た。
樹脂溶液１０８０重量部にカーボンブラック１．５重量
部をホモミキサーを用いて分散させ、分散液を作成す
る。分散液準備後、流動層式スプレーコーティング装置
を用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒
径５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００
℃、芯材物質１００重量部に対して２重量部／ｍｉｎの
供給速度で分散液をコーティングした。コーティング終
了後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２００
℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝集
体を解砕、キャリアを得た。
【００２３】比較例２ 実施例３と同じ樹脂溶液、カーボンブラックを用いて、
樹脂溶液１０８０重量部にカーボンブラック１．５重量
部をホモミキサーを用いて分散させ、分散液を作成す
る。分散液準備後、流動層式スプレーコーティング装置
を用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒
径５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００
℃、芯材物質１００重量部に対して３．２重量部／ｍｉ
ｎの供給速度で分散液をコーティングした。コーティン
グ終了後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２０
０℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝
集体を解砕、キャリアを得た。
樹脂溶液１０８０重量部にカーボンブラック１．５重量
部をホモミキサーを用いて分散させ、分散液を作成す
る。分散液準備後、流動層式スプレーコーティング装置
を用いて球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒
径５０μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００
℃、芯材物質１００重量部に対して３．２重量部／ｍｉ
ｎの供給速度で分散液をコーティングした。コーティン
グ終了後、槽内で乾燥させ排出。その後焼成装置で２０
０℃、２時間樹脂の硬化処理を行なった後、振動篩で凝
集体を解砕、キャリアを得た。
【００２４】比較例３ 実施例１と同じシリコーン樹脂トルエン溶液（東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン社製、樹脂固形分５％）１０
８０重量部を流動層式スプレーコーティング装置を用い
て球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒径５０
μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００℃、芯材
物質１００重量部に対し２重量部／ｍｉｎの供給速度で
コーティングした。コーティング終了後、槽内で乾燥さ
せ排出。その後焼成装置で２００℃、２時間樹脂の硬化
処理を行なった後、振動篩で凝集体を解砕、キャリアを
得た。
ウコーニング・シリコーン社製、樹脂固形分５％）１０
８０重量部を流動層式スプレーコーティング装置を用い
て球形フェライト（パウダーテック社製、平均粒径５０
μｍ）５０００重量部に槽内温度９０〜１００℃、芯材
物質１００重量部に対し２重量部／ｍｉｎの供給速度で
コーティングした。コーティング終了後、槽内で乾燥さ
せ排出。その後焼成装置で２００℃、２時間樹脂の硬化
処理を行なった後、振動篩で凝集体を解砕、キャリアを
得た。
【００２５】実施例、比較例のキャリアの性能を表１に
示す。なお、表１に記載されているグレーネス（％）は
キャリア被覆層削れ時のトナー汚染の度合を示す特性で
あり、以下の方法で測定した。グレーネスが低い程、ト
ナーへの汚染はない。 ・サンプルの作成：イエロートナーを用い、トナー濃度
１％にて６０分間キャリアとトナーを攪拌し、現像剤と
する。この現像剤をカスケード現像し、普通紙に定着さ
せてサンプルとする。 ・測定方法：このサンプルの画像濃度（ＩＤ）を測定
し、以下の計算式に従ってグレーネスを求める。 グレーネス（％）＝（レッドフィルターのＩＤ／ブルー
フィルターのＩＤ）×１００ また、表１のトナーの飛散は、リコー社製フルカラー複
写機プリテール５５０にて２万枚コピー後のトナー飛散
状況を以下の５段階で評価したものである。 ５：全くトナー飛散がない。 ４：現像部周辺に若干の飛散はあるが他への飛散はな
い。 ３：現像部周辺に飛散があり、他への飛散も若干ある
が、コピー品質に支障はない。 ２：複写機全体に飛散が生じ、コピー品質に悪影響が発
生する。 １：複写機全体にかなりの飛散が生じ、使用に耐えられ
ない。
示す。なお、表１に記載されているグレーネス（％）は
キャリア被覆層削れ時のトナー汚染の度合を示す特性で
あり、以下の方法で測定した。グレーネスが低い程、ト
ナーへの汚染はない。 ・サンプルの作成：イエロートナーを用い、トナー濃度
１％にて６０分間キャリアとトナーを攪拌し、現像剤と
する。この現像剤をカスケード現像し、普通紙に定着さ
せてサンプルとする。 ・測定方法：このサンプルの画像濃度（ＩＤ）を測定
し、以下の計算式に従ってグレーネスを求める。 グレーネス（％）＝（レッドフィルターのＩＤ／ブルー
フィルターのＩＤ）×１００ また、表１のトナーの飛散は、リコー社製フルカラー複
写機プリテール５５０にて２万枚コピー後のトナー飛散
状況を以下の５段階で評価したものである。 ５：全くトナー飛散がない。 ４：現像部周辺に若干の飛散はあるが他への飛散はな
い。 ３：現像部周辺に飛散があり、他への飛散も若干ある
が、コピー品質に支障はない。 ２：複写機全体に飛散が生じ、コピー品質に悪影響が発
生する。 １：複写機全体にかなりの飛散が生じ、使用に耐えられ
ない。
【００２６】
【表１】
【発明の効果】請求項１のフルカラー用キャリアによれ
ば、被覆層にカーボンブラックを含有し、且つその厚み
方向にカーボンブラックの濃度勾配を有しているので、
帯電量の立ち上がり速度を遅くすることが可能となり、
且つカーボンブラックの濃度勾配を変えることにより、
キャリア抵抗を変えずに帯電量の立ち上がり速度を調整
することができる。その結果、現像剤中のトナーの帯電
能力を低下させることなく所望の現像剤帯電量を得るこ
とができる為、複写中のトナー飛散が発生しない。ま
た、キャリア表面にはカーボンブラックを含有しないの
で、複写中に被覆層が削れてもトナーの色調を汚染する
ことがない。
ば、被覆層にカーボンブラックを含有し、且つその厚み
方向にカーボンブラックの濃度勾配を有しているので、
帯電量の立ち上がり速度を遅くすることが可能となり、
且つカーボンブラックの濃度勾配を変えることにより、
キャリア抵抗を変えずに帯電量の立ち上がり速度を調整
することができる。その結果、現像剤中のトナーの帯電
能力を低下させることなく所望の現像剤帯電量を得るこ
とができる為、複写中のトナー飛散が発生しない。ま
た、キャリア表面にはカーボンブラックを含有しないの
で、複写中に被覆層が削れてもトナーの色調を汚染する
ことがない。
【００２８】請求項２又は３のフルカラー用キャリアの
製造方法によれば、芯材物質にカーボンブラックを含有
した樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、後工程
ほどカーボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用する
か、又は樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるように
し、その上最終工程はカーボンブラックを含有しない樹
脂溶液を使用することとしたことから、容易に安定して
請求項１のフルカラー用キャリアを製造することができ
る。
製造方法によれば、芯材物質にカーボンブラックを含有
した樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、後工程
ほどカーボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用する
か、又は樹脂溶液の供給速度を段階的に下げるように
し、その上最終工程はカーボンブラックを含有しない樹
脂溶液を使用することとしたことから、容易に安定して
請求項１のフルカラー用キャリアを製造することができ
る。
Claims (3)
- 【請求項１】 キャリア芯材表面にカーボンブラックを
含有する樹脂被覆層を設けてなるフルカラー用キャリア
において、樹脂被覆層がその厚み方向にカーボンブラッ
クの濃度勾配を持ち、該被覆層の表面に向かう程カーボ
ンブラック濃度が低くなり、しかも該被覆層の表面には
カーボンブラックが存在しないことを特徴とするフルカ
ラー用キャリア。 - 【請求項２】 流動層式スプレーコーティング法よるカ
ーボンブラック含有樹脂被覆フルカラー用キャリアの製
造方法において、芯材物質にカーボンブラックを含有し
た樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、後工程ほ
どカーボンブラック濃度が低い樹脂溶液を使用し、且つ
最終工程はカーボンブラックを含有しない樹脂溶液を使
用することにより、樹脂被覆層内にカーボンブラックの
濃度勾配を持たせることを特徴とするフルカラー用キャ
リアの製造方法。 - 【請求項３】 流動層式スプレーコーティング法よるカ
ーボンブラック含有樹脂被覆フルカラー用キャリアの製
造方法において、芯材物質にカーボンブラックを含有し
た樹脂溶液を多数回コーティングする工程で、樹脂溶液
の供給速度を段階的に下げ、且つ最終工程はカーボンブ
ラックを含有しない樹脂溶液を使用することにより、樹
脂被覆層内にカーボンブラックの濃度勾配を持たせるこ
とを特徴とするフルカラー用キャリアの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6335865A JPH08179570A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | フルカラー用キャリア及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6335865A JPH08179570A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | フルカラー用キャリア及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08179570A true JPH08179570A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18293251
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6335865A Pending JPH08179570A (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | フルカラー用キャリア及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08179570A (ja) |
Cited By (27)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US7592116B2 (en) | 2004-11-12 | 2009-09-22 | Ricoh Company, Ltd. | Indium-containing carrier for electrophotography, developer using the same, and developer container |
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| US11106150B2 (en) | 2018-11-22 | 2021-08-31 | Ricoh Company, Ltd. | Carrier, developer, method, and apparatus for forming electrophotographic image, and process cartridge |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP6335865A patent/JPH08179570A/ja active Pending
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