JP4120234B2 - 車両の減速度制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動力源の回転抵抗を用いた制動走行可能な車両の減速度制御装置に関し、特に、シフトレバーを用いて減速走行ポジションから非減速走行ポジションへ復帰操作されたときの減速度の変化を回転電機を用いて抑制することにより減速度の抜けによる違和感を好適に防止する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
駆動力源の回転抵抗を用いた制動走行可能な車両が知られている。たとえば、特開平8−79907号公報に記載されたハイブリッド車両が知られている。このようなハイブリッド車両がそれである。これによれば、予め設定された回生レベルすなわち回生制動力が得られるように電動機により発電させ、その発電により発生する電動機の回転抵抗によって車両の減速走行が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来のハイブリッド車両においては、電動機による回生制動中にシフトレバーが操作されて車両の走行ポジションが減速走行ポジションから非減速走行ポジションへ切り換えられる(復帰操作される)と、減速度が急に抜けてすなわち減速度が急に小さくなって運転者に違和感を与えてしまうという可能性があった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動力源の回転抵抗を用いた制動走行可能な車両において車両の走行ポジションが減速走行ポジションから非減速走行ポジションへ切り換えられても、減速度の急変による違和感が好適に抑制される車両の減速度制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、駆動力源と、回転電機と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションを択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、(a) 前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、(b) その走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように前記回転電機を制御する回転電機制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】
このようにすれば、走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、回転電機制御手段により、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように、車輪に連結された回転電機が制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が好適に抑制される。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、駆動力源と、回転電機と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションを択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、(a) 前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、(b) その走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内され且つ切り換えられた走行ポジションの種類に応じて減速度の変化勾配が相違するように前記回転電機を制御する回転電機制御手段とを、含むことにある。
【0008】
【第2発明の効果】
このようにすれば、走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、回転電機制御手段により、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内され且つその切り換えられた走行ポジションの種類に応じて減速度の変化勾配が相違するように前記回転電機が制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が一層好適に抑制される。
【0009】
【課題を解決するための第3の手段】
また、前記目的を達成するための第3発明の要旨とするところは、駆動力源と、車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションを択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、(a) 前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、(b) その走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように、その切り換え判定時に作動している制動手段を優先的に制御する制動制御手段とを、含むことにある。
【0010】
【第3発明の効果】
このようにすれば、走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、制動制御手段により、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内となるように、その切り換え判定時に作動している制動手段が優先的に制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が好適に抑制されるとともに、切り換え判定時に作動している制動手段がそのまま継続して用いられるのでその切り換えに起因する減速度変化が解消される。
【0011】
【課題を解決するための第4の手段】
また、前記目的を達成するための第4発明の要旨とするところは、駆動力源と、車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションを択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、(a)前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、(b) その走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように作動させるための制動手段を、複数の制動手段から選択する制動手段選択手段とを、含むことにある。
【0012】
【第4発明の効果】
このようにすれば、走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、制動手段選択手段により、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内となるように作動させるための制動手段が複数の制動手段から選択されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が確実に抑制される。
【0013】
【発明の他の態様】
ここで、好適には、前記第4発明において、前記制動手段選択手段は、前記車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段のうちの相対的に制御性のよい制動手段を選択するものである。このようにすれば、車両減速度制御の制御性が一層高められる。
【0014】
また、好適には、前記第4発明において、前記制動手段選択手段は、車両状態に応じて制動手段を選択するものである。このようにすれば、実際の車両状態に適した制動手段が減速度制御に用いられる利点がある。たとえば、回転電機による制動作動禁止条件が成立しているとき、たとえば回転電機の過熱、二次電池の充電残量が所定値を下まわっているときなどには回転電機による制動が不可であるために車輪ブレーキ装置などの他の制動機構が選択され、VSC制御装置による車両旋回挙動安定化作動中には、制動機構として車輪ブレーキ装置(ホイールブレーキ)よりも回転電機が用いられる。
【0015】
また、好適には、前記第4発明において、前記制動手段選択手段は、相互に協調制御する複数の制動手段を選択するものである。このようにすれば、単一の制動手段を選択する場合に比較して、車両減速度の制御性が一層高められ得る。
【0016】
また、好適には、前記第3発明および第4発明において、前記制動手段として、車輪に連結された回転電機すなわち発電機として機能するモータジェネレータが用いられる。このようにすれば、車輪ブレーキ装置の作動不可状態において好適に車両の減速度が制御される。
【0017】
また、好適には、前記第3発明および第4発明において、前記制動手段として、車輪に設けられてその車輪に制動力を与える車輪ブレーキ装置が用いられる。このようにすれば、回転電機の作動不可状態において好適に車両の減速度が制御される。
【0018】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、登降坂路であるか否かを判定する登降坂路判定手段と、その登降坂路判定手段により登降坂路であることが判定された場合には、平坦路に比較して減速度の変化勾配をゆるやかとする減速度変化勾配制御手段とを、さらに含むものである。このようにすれば、登降坂路となって路面傾斜が大きくなるほど、減速度の変化勾配が緩くされるので、登坂路において急に減速度が大きくなることや、降坂路において急に減速度が小さくなることに起因する違和感が好適に解消される。
【0019】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記ポジション選択操作装置が第1のポジションから第2のポジションへ切り換えられる前の減速度に基づいて、前記減速度の変化勾配が変更される。このようにすれば、走行ポジション選択操作装置が切り換え操作される前の減速ポジションに応じて減速度の変化勾配が変更されるので、適切な減速度の変化勾配が得られる。
【0020】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記第1のポジションから切り換えられた第2のポジションに基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されるものである。このようにすれば、ポジション選択操作装置が切り換え操作された後の第2のポジションに応じて減速度の変化勾配が変更されるので、適切な減速度の変化勾配が得られる。
【0021】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記車両は、その車両の挙動の安定を図る車両挙動安定化制御装置を備えたものであり、その車両挙動安定化制御装置の作動時には前記減速度の変化がゆるやかとされるか、或いは該減速度が一定とされるものである。このようにすれば、車両挙動安定化制御装置による車両の挙動の安定を図る車両挙動安定化制御作動時には、車両の減速度変化が抑制されるので、車両挙動安定化制御作動に影響を与えることが抑制されて車両の急な挙動変化が防止され、車両の安定性が優先的に確保される。
【0022】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記第1のポジションから第2のポジションへ切り換えられる前の車速に基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されるものである。このようにすれば、ポジション選択操作装置が切り換え操作される前の車速に応じて減速度の変化勾配が変更されるので、一層適切な変化勾配が得られる。
【0023】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、電動モータによって自動的にパーキングロック作動が行われる自動パーキングロック装置をさらに備えたものである。このようにすれば、電子制御装置からの指令に従って自動的にパーキングロック状態とされる利点がある。
【0024】
また、好適には、前記第1発明乃至第4発明において、前記第2のポジションでは、上記第1のポジションにおいて選択された減速度がキャンセルされるものであり、その複数段階の第1のポジションから第2のポジションへ切換操作されたとき、切換操作前にその第1のポジションからそれに隣接した他のポジションを飛び超えて前記第2のポジションとされる飛超え操作が行われたときに、前記車両の減速度の変化が所定範囲内となるように制御されるものである。このようにすれば、第1のポジションから第2のポジションへ操作された場合に飛超え操作されたときにすなわち減速度変化が所定以上の大きいときに、必要に応じて車両の減速度の変化が所定範囲内となるように制御される。
【0025】
【発明の好適な実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施例の減速制御装置が適用されたハイブリッド車両の動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。図において、駆動力源としてのエンジン10の出力は、回転変動やトルク変動を抑制するためのダンパ(振動減衰装置)12、シングルピニオン型の遊星歯車装置14、第1カウンタ軸16、第2カウンタ軸18、差動歯車装置(終減速機)20、および一対の車軸22を順次介して一対の駆動輪(前輪)24へ伝達されるようになっている。
【0027】
上記遊星歯車装置14は、機械的に動力を合成或いは分配する合成分配機構であり、中心軸26を介して上記ダンパ12およびエンジン10に連結されたキャリヤ14cと、上記中心軸26の外周に同心に設けられた管状の第1スリーブ軸28を介して発電機および電動機として機能するエンジン側のモータジェネレータMG1と連結されたサンギヤ14sと、その第1スリーブ軸28の外周に同心に設けられた管状の第2スリーブ軸30を介して電動機および発電機として機能する車輪側のモータジェネレータMG2および動力伝達用の第1スプロケット32に連結され、上記キャリヤ14cに回転可能に支持された遊星ギヤ14pを介してサンギヤ14sとかみ合わせられたリングギヤ14rとを備えている。
【0028】
上記第1カウンタ軸16および第2カウンタ軸18は、上記中心軸26と平行となるようにハウジング34により回転可能に支持されており、第1カウンタ軸16の一端部には、上記第1スプロケット32にそれに巻き掛けられた無端環状のサイレントチェイン38を介して作動的に連結される第2スプロケット40が設けられ、第1カウンタ軸16の他端部と第2カウンタ軸18の一端部には、互いに噛み合うカウンタギヤ対42および44が設けられ、その第2カウンタ軸18の他端部には、差動歯車装置20のファイナルギヤ46と噛み合うギヤ48が設けられている。その差動歯車装置20は、一対の差動傘歯車50と、その一対の差動傘歯車50を収容し且つその一対の差動傘歯車50と噛み合うピニオン52を回転可能に支持するとともに上記ファイナルギヤ46に固定された差動ギヤ箱54とを備え、そのファイナルギヤ46に伝達された動力を左右の車軸22およびこれと共に回転する駆動輪24へ、それらの差動を許容しつつ均等に分配する。
【0029】
油圧ポンプ56は、上記中心軸26を介してエンジン10に連結されており、エンジン10によって回転駆動されるようになっている。また、上記モータジェネレータMG1およびモータジェネレータMG2は、たとえば固定子および回転子から成る交流用回転電機から構成される。モータジェネレータMG1は発電機として機能させられる場合が多く、モータジェネレータMG2は電動機として機能させられる場合が多い。これらモータジェネレータMG1およびMG2とエンジン10とは、車両の駆動力源として機能している。
【0030】
図2および図3は、上記第2カウンタ軸18の回転をロックするためのハイブリッド車両のパーキングロック装置60を説明するものであり、図2は第2カウンタ軸18の軸心方向から見た図であり、図3はその軸心に直交する方向から見た図である。パーキングロック装置60は、第2カウンタ軸18に固設されたロックギヤ62と、ロックギヤ62と噛み合ってその回転を阻止するための噛合歯64を有し、そのロックギヤ62に対して噛み合う噛合位置と非噛合位置との間で回動可能にそのハウジング34に設けられたロックポール66と、そのロックポール66の先端部に設けられたカム面68と、上記第2カウンタ軸18の軸心方向に平行となるように長手方向に移動可能にハウジング34に支持されたパーキングロッド70と、そのパーキングロッド70の先端部に設けられて上記カム面68に係合してパーキングロッド70をロックギヤ62側へ移動させるためのテーパ面72と、そのパーキングロッド70の基端部に形成されたラック74に噛み合うピニオン76を有する電動モータ78と、上記のパーキングロッド70の先端部を嵌め入れてそれを案内する案内穴80を有し、ハウジング34に固定された案内部材82とを備え、その電動モータ78によりパーキングロッド70が先端側に移動させることによりロックポール66をロックギヤ62側へ駆動させてそれを噛合位置とするとともに、電動モータ78によりパーキングロッド70を基端部側へ移動させることによりロックポール66を非噛合位置へ移動させる。上記パーキングロッド70は、好適には、油圧回路に設けられたマニアル弁の弁子を兼ねており、走行ポジション毎に対応した位置に移動させられる。このようなシフト機構は、ワイヤ(電線)を介して油圧回路が走行ポジションに応じた切換作動させられるので、シフトバイワイヤと称されている。これにより、後述の電子制御装置98からの指令に従って自動的にパーキングロックが行われたり、そのパーキングロックが解放されたりするようになっている。
【0031】
図4および図5は、走行ポジション選択操作装置86を説明するものであり、図4はその走行ポジション選択操作装置86の配置を概略示す車両の運転席88付近を示し、図5はその走行ポジション選択操作装置86の斜視図である。本実施例の走行ポジション選択操作装置86は、運転者の利き腕などにより左右のいずれであっても所望の手で操作可能となるように、ステアリングホイール84を操作するための運転席88の左右両側にそれぞれ設けられている。右側の走行ポジション選択操作装置86はドア90の内側に設けられ、左側の走行ポジション選択操作装置86は図示しない助手席と運転席88のとの間に設けられている。走行ポジション選択操作装置86は、前後および左右のいずれの方向にも傾動操作可能に設けられることにより、減速度を小さくするための「+」ポジション、減速度を大きくするための「−」ポジション、後進走行を選択するためのR(リバース)ポジション、前進走行を選択するためのD(ドライブ)ポジションの4位置へ択一的に選択操作される自動復帰型のシフト操作レバー92と、そのシフト操作レバー92の前方側位置に設けられ、P(パーキング)ポジションを選択するために操作される自動復帰型ボタンから成るPスイッチ94と、同様に上記シフト操作レバー92の前方側位置に設けられ、N(ニュートラル)ポジションを選択するために操作される自動復帰型ボタンから成るNスイッチ96とを備えている。上記シフト操作レバー92、Pスイッチ94、Nスイッチ96は、車両の走行ポジションを選択するために操作されるシフト操作部材として機能している。また、上記「+」ポジションおよび「−」ポジションは、車両の減速走行時においてその減速度を選択するために減速操作される減速(走行)ポジション(第1のポジション)であり、シフト操作レバー92が「−」ポジションへ操作される回数或いは保持時間に応じて目標減速度が順次大きくされ、「+」ポジションへ操作される回数或いは保持時間に応じて目標減速度が順次小さくされる。すなわち、シフト操作レバー92が「−」ポジションへ操作される回数或いは保持時間に応じて目標減速度が大きくされる毎に、減速度が大きい走行ポジションが選択され、「+」ポジションへ操作される回数或いは保持時間に応じて減速度が小さい走行ポジションが選択されるのである。ここで、減速度とは負の加速度の意味であり、その加速度の絶対値で大小が表される。
【0032】
図6は、電子制御装置98に入力される信号およびその電子制御装置98から出力される信号を例示している。たとえば、電子制御装置98には、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度θACC を表すアクセル開度信号、第2スリーブ軸30、第1カウンタ軸16、第2カウンタ軸18のいずれかの回転速度に対応する車速信号、加速度センサにより検出される車両の加速度Gを表す信号、シフト操作レバー92の操作位置であるシフトポジションを表す信号などが図示しないセンサから供給されている。また、電子制御装置98からは、燃料噴射弁からエンジン10の気筒内へ噴射される燃料の量を制御するための噴射信号、エンジン10の起動のための点火信号およびモータジェネレータMG1の作動指令、モータ走行のためのモータジェネレータMG2の作動指令、回生のためのモータジェネレータMG1の作動指令、表示装置99にシフト操作レバー92の操作ポジションを表示させるための表示指令などが出力される。
【0033】
上記電子制御装置98は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、予め記憶された関係から実際の車速および要求駆動力(=アクセル開度θACC )に基づいてモータ走行かエンジン走行かを判定し、判定された駆動力源(原動機)で車両を駆動させる駆動力源切換制御、アクセルペダルが操作されないすなわちアクセル開度θACC およびスロットル開度θTHが零である減速走行時における目標減速度が決定され、その目標減速度が得られるようにする回生制御、シフト操作レバー92が減速ポジションである「−」ポジション或いは「+」ポジションへ操作されることに応答して目標減速度を複数段階に切り換える減速度選択操作制御、シフト操作レバー92が減速ポジションである「−」ポジション或いは「+」ポジションから非減速(走行)ポジション(第2のポジション)であるDポジション或いはNポジションへ操作されたときにおける減速度の変化を制御する減速度変化制御、などを実行する。
【0034】
図7は、上記電子制御装置98の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図7において、駆動源切換制御手段100は、燃費をよくするために最適な駆動力源すなわちエンジン10、モータジェネレータMG2のいずれかを、予め記憶された関係から実際の車速および要求負荷に基づいて選択し、選択された駆動力源に切り換える。これにより、たとえば低車速低負荷領域ではモータジェネレータMG2を用いたモータ走行が選択され、それ以外の領域では、エンジン10を用いたエンジン走行が選択される。さらに詳しくは、たとえばエンジン10の暖機後であり、エアコン用コンプレッサの駆動が不要であり、且つ図示しない二次電池の充電量が十分な状態における停車時には、エンジン10、モータジェネレータMG1、およびモータジェネレータMG2が停止させられる。しかし、エンジン10の暖機が必要な場合、或いは二次電池の充電が必要な場合は、モータジェネレータMG1を回転駆動するために停車時においてもエンジン10が回転駆動される。この状態では、駆動輪24が停止しているためにリングギヤ14rも回転停止しているので、モータとしても機能するモータジェネレータMG1がサンギヤ14sを回転駆動することによりエンジン10を始動させた後、始動させられたエンジン10がそのモータジェネレータMG1を回転駆動して、そのエンジン10の暖機や二次電池の充電を行い得るようになっている。
【0035】
通常の車両の発進時では、モータ走行のために、専らモータジェネレータMG2によりリングギヤ14rおよびそれに直結したスプロケット32が回転駆動されることにより駆動輪24が回転させられる。このとき、エンジン10を回転停止させるためにモータジェネレータMG1が逆回転させられるとともに、そのモータジェネレータMG1でクリープトルクを確保しつつ、モータ発進走行が行われる。所定車速以上となると、モータとしても機能するモータジェネレータMG1がサンギヤ14sを回転駆動することによりエンジン10が始動させられ、エンジン10の回転速度が燃費が好適な所定回転速度で維持されていても、モータジェネレータMG1の回転速度が低下させられるに伴ってリングギヤ14rおよびそれに直結したスプロケット32の回転が増加させられ、車速Vが増加させられる。定常走行時は、専らそのエンジン10でエンジン走行が行われる。この場合は、発電制動によってモータジェネレータMG1が低速回転状態とされ、リングギヤ14rはエンジン10により増速駆動される。その定常走行状態などからの加速操作などの加速要求時には、エンジン10の回転速度が上昇させられるとともに、モータジェネレータMG1を回転駆動してその回転速度が上昇させられると同時に、その発電電力を用いてモータジェネレータMG2が回転駆動されることにより、エンジン10の出力トルクにモータMの出力トルクを合わせて加速走行が行われる。上記の発進時などにおいては、エンジン10の出力の一部がモータジェネレータMG1を介してモータジェネレータMG2に伝達されて車両の駆動力に変換されることにより、モータジェネレータMG1の回転速度を制御することによってエンジン回転速度の変化にそれほど依存することなくリングギヤ14rの回転速度を変化させるという、無段変速機の機能が設けられている。
【0036】
回生制御手段すなわち減速制御手段102は、アクセルペダルが操作されない車両の非加速走行時すなわち減速走行時(所謂エンジンブレーキ走行時)であって、シフト操作レバー92により減速ポジションが選択されているときには、エンジン10の回転状態に拘わらずリングギヤ14rおよびそれに直結させられたモータジェネレータMG2が車両の運動エネルギにより回転駆動されることを利用して、そのモータジェネレータMG2により発電された電機エネルギーを二次電池に充電させてエネルギ回収(回生)を行なう。この場合、モータジェネレータMG2による発電電力はそのモータジェネレータMG2の回転抵抗に対応することから、たとえば図8に示す予め記憶された関係から実際の車速V(km/h)およびシフト操作レバー92により選択された減速ポジションに基づいて要求減速度すなわち目標減速度が決定され、その目標減速度が得られるように、モータジェネレータMG2による発電量が制御される。上記目標減速度は、シフト操作レバー92が非減速ポジションへ操作されることによりキャンセルされる。また、ブレーキペダル操作時は、そのブレーキペダル操作量に基づく要求制動力が得られるようにたとえば油圧式の車輪ブレーキ装置104と上記モータジェネレータMG2による回生ブレーキとが協調制御され、その回生ブレーキが優先的に作動させられることで、エネルギ効率が一層高められている。上記図8において、(0)が付されている線は目標減速度の基本値(デフォルト値)を示し、(−1)が付されている線から(−3)が付されている線は、シフト操作レバー92が「−」ポジションへ操作される毎に順次選択される。また、シフト操作レバー92が「+」ポジションへ操作される毎に選択される線が順次戻される。VSC制御装置(車両挙動安定化制御装置)106は、例えば車両の旋回方向の挙動を安定化するために換言すればアンダーステアおよびオーバステアを防止するために、上記車輪ブレーキ装置104による各車輪の制動力や車両の駆動力を選択的に制御する。
【0037】
走行ポジション判定手段108は、シフト操作レバー92によっていずれの走行ポジションが選択されたかを走行ポジション選択操作装置86からの信号に基づいて判定する。走行ポジション切換判定手段110は、減速ポジションである「−」ポジション或いは「+」ポジションと非減速ポジションであるDポジション、Rポジション、或いはNポジションとの間で切り換え操作されたか否かを判定する。操作されたときにおける前記減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられたか否かを判定する。飛超え操作判定手段112は、その切換操作前の減速ポジションからそれに隣接した他の減速ポジションを飛び超えて非減速ポジションとされる飛超え操作が行われたか否かを判定する。たとえば図8の(0)に示す線上のデフォルト値が目標減速度である走行ポジションからたとえばDポジションへ操作された場合には飛超え操作とは判定されないが、図8の(−1)に示す線上の値が目標減速度である走行ポジションからDポジションへ操作された場合には飛超え操作と判定される。登坂降坂路判定手段114は、車両が走行する路面が所定値以上の勾配である登坂路或いは降坂路であるか否かを、車両の平坦路における加速度と実加速度との比較に基づいて或いは勾配センサからの信号に基づいて判定する。VSC制御判定手段116は、車両の旋回方向の安定性を確保するためのVSC制御作動がVSC制御装置106により車輪ブレーキ装置104を用いて行われているか否かを判定する。車速検出手段118は、第2スリーブ軸30、第1カウンタ軸16、第2カウンタ軸18のいずれかの回転速度に基づいて実際の車速Vを検出する。
【0038】
回転電機制御手段としても機能する制動制御手段120は、走行ポジション切換判定手段110によりシフト操作レバー92が減速ポジションである「−」ポジション或いは「+」ポジションから非減速ポジションであるDポジションへ操作されたと判定されたときや、逆に非減速ポジションであるDポジション或いはNポジションから減速ポジションである「−」ポジション或いは「+」ポジションへ操作されたと判定されたときには、目標(設定)減速度がキャンセルされることにより零に向かって復帰させられる減速度の変化、或いは目標減速度が急に設定されたことによりその目標減速度に向かう減速度の変化が所定範囲内に抑制されるように、換言すればモータジェネレータMG2による発電量(発電制動量)などがゆるやかに零へ向かって或いは目標値に向かって変化させられるように、シフト操作後の非減速ポジションの種類に応じてモータジェネレータMG2などを制御する。たとえば、この制動制御手段120は、シフト操作レバー92が上記減速ポジションから非減速ポジションであるDポジションへ操作されたときはそれに由来する減速度減少勾配すなわち目標減速度減少勾配が所定範囲内となるように抑制するが、上記減速ポジションから非減速ポジションであるNポジションへ操作されたときには、目標減速度をキャンセルして車両減速度をすみやかに零とするようにモータジェネレータMG2による発電量(回生制動量)、またはそのモータジェネレータMG2による発電量(回生制動量)とブレーキ装置104による制動量とを制御する。なお、このような制動制御手段120による減速度変化制御は、それまで減速度を目標減速度に追従するように用いられてきた制動機構がそのまま引き継がれて用いられる。また、上記制動制御手段120による減速度変化制御は、車両の減速走行において上記シフト操作レバー92が減速ポジションから非減速ポジションへ操作されたという条件の他に、好適には、たとえば前記飛超え操作判定手段112によって飛超え操作が判定されたことを条件が加えられる。
【0039】
図9は、シフト操作レバー92の操作により発生する減速度変化に起因する違和感を防止するための上記制動制御手段120による基本的な減速度変化制御作動を例示している。図9のt1 時点においてシフト操作レバー92が「−」ポジションからDポジションへ操作されると、目標減速度がキャンセルされるので、モータジェネレータMG2による発電量(回生制動量)と制動手段或いは制動機構として機能する車輪ブレーキ装置104の制動量とが、t2 時点までの区間内で零に向かって所定の傾斜でゆるやかに変化させられる。また、t3 時点においてシフト操作レバー92がDポジションから「−」ポジションへ操作されると、目標減速度が急に発生させられるが、モータジェネレータMG2による発電量(回生制動量)と車輪ブレーキ装置104の制動量とが、t4 時点までの区間内で所定の傾斜で上記目標減速度が達成されるまでゆるやかに変化させられる。図9の破線は、減速度変化制御が適用されない従来の「−」→Dシフトの場合の作動、或いは「−」→Nシフトの作動を示している。
【0040】
上記制動制御手段120は、減速度変化勾配制御手段122と制動機構(制動手段)選択手段124とを備えている。この減速度変化勾配制御手段122は、たとえば「−」ポジションまたは「+」ポジションからDポジションへ操作されたことにより目標減速度がキャンセルされたことにより車両減速度が零に向かって変化するときの変化勾配を、車両が走行している路面傾斜、シフト操作レバー92がシフト操作される前の車両の減速度、シフト操作レバー92がシフト操作された後の非減速ポジションの種類、VSC制御装置106によるVSC制御作動、シフト操作レバー92がシフト操作される前の車速に応じて変更する。たとえば、登坂降坂路判定手段104により登坂路或いは降坂路が判定されると、平坦路に比較して減速度の変化勾配をゆるやかとするように、前記モータジェネレータMG2による発電量(回生制動量)および/または車輪ブレーキ装置104の制動量を制御する。また、シフト操作レバー92が減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の車両の減速度が大きいほど、減速度の変化勾配を小さくしてゆっくり抜けるようにする。また、シフト操作レバー92が減速ポジションから切り換えられた後の非減速ポジションがDポジションである場合はNポジションである場合に比較して減速度の変化勾配を小さくする。また、車両の旋回方向の安定性を確保するためのVSC制御装置106によるVSC制御作動中は、VSC制御作動が実行されない場合に比較して、減速度の変化勾配を小さくしたり、その変化を停止させて減速度を一定とする。また、シフト操作レバー92が減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の車速Vが高いほど、減速度の変化勾配を小さくしてゆっくり抜けるようにする。
【0041】
図10乃至図13は、モータジェネレータMG2による回生制動を専ら用いた上記減速度変化勾配制御作動を例示している。図10では、通常の減速度の変化勾配を小さくした場合のモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Aに対して、登坂路或いは降坂路の場合において、減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Bが示されている。図11では、通常の減速度の変化勾配を小さくした場合のモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Aに対して、シフト操作レバー92が減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の車両の減速度が大きいために減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Cが示されている。図12では、通常の減速度の変化勾配を小さくした場合のモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Aに対して、VSC制御装置106によるVSC制御作動中の場合において、減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Dが示されている。図13では、通常の減速度の変化勾配を小さくした場合のモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Aに対して、シフト操作レバー92の切換操作前の車速Vが高い場合において、減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を示す線Eが示されている。
【0042】
また、上記制動制御手段120の制動機構選択手段124は、上記減速度変化の制御に際して、複数種類の制動機構の一部または全部、すなわちモータジェネレータMG2による制動機構と車輪ブレーキ装置104による制動機構との一方或いは両方を車両状態に応じて選択的に作動させる。たとえば、制動機構選択手段124は、駆動輪(車輪)24に制動力を付与するための複数種類の制動機構のうちの相対的に制御性のよい制動機構を選択するために、シフト操作レバー92の切換装置に伴って減速度を変化させるに際して、車輪ブレーキ装置104による制動作動を先に終了させ、相対的に制御性のよいモータジェネレータMG2による制動作動を後に終了させる。また、制動機構選択手段124は、たとえば過熱、二次電池の充電残量が所定値を下まわっていることによりモータジェネレータMG2(回転電機)による制動作動が禁止される場合は、車輪ブレーキ装置104による制動作動を選択し、たとえばVSC制御装置106による車両旋回挙動安定化作動中であるために車輪ブレーキ装置104による制動作動が禁止される場合にはモータジェネレータMG2による制動作動を選択することにより、車両状態に応じて制動機構を選択する。また、好適には、制動機構選択手段124は、シフト操作レバー92の切換装置に伴って減速度を変化させるに際して、その減速度を達成するために一方の制動機構では不十分であるような場合には、相互に協調制御する複数の制動機構すなわちモータジェネレータMG2による制動機構と車輪ブレーキ装置104による制動機構とを選択する。
【0043】
図14乃至図16は、モータジェネレータMG2による制動機構と車輪ブレーキ装置104による制動機構とを用いた上記制動機構選択作動を例示している。図14では、シフト操作レバー92が減速ポジションからDポジションへ操作されたときの減速度変化制御において、両制動機構の併用中であって、減速度変化を抑制するための制動力が十分である場合に、制御性が相対的に低い車輪ブレーキ装置104による制動をt1 時点からt2 時点の区間で先に終了させ、次いで、ブレーキ力が零とする付近の制御が比較的難しいので、制御性が相対的に高いモータジェネレータMG2による制動がt2 時点からt2 ’時点の区間で終了させられる。この場合には、モータジェネレータMG2による制動期間が長いので、そのモータジェネレータMG2によって電気エネルギが可及的に回収される。図15では、図14と同様ではあるが、先の車輪ブレーキ装置104による制動がシフト操作レバー92による「−」→D操作直後に終了させられ、モータジェネレータMG2による制動がt1 時点からt2 時点の区間で終了させられている。この場合にはモータジェネレータMG2による制動期間が一層長くなる。図16は、図14および図15とは反対に、モータジェネレータMG2による制動が「−」→D操作直後に先に終了させられ、その後に車輪ブレーキ装置104による制動がt1 時点からt2 時点の区間で終了させられている。この場合には、二次電池の満充電によりモータジェネレータMG2による回生が不可であるとき、車輪ブレーキ装置104による制動力が付与されている側の車輪の制動力を走行性能の上で重視するときに有効となる。たとえば、モータジェネレータMG2による制動力が前輪に作用し、車輪ブレーキ装置104による制動力が後輪に作用しているとすると、そのときのコーナリング、登坂、降坂、低μ路などの車両走行状態に応じて車両挙動を安定化するための寄与が相対的に大きい側を残し、相対的に小さい側を先に終了させる。また、前輪および後輪のうち、スリップしていない側の車輪の制動を残し、スリップしている側の車輪の制動を先に終了させてもよい。前輪および後輪に制動力が作用している通常走行では、車両挙動変化をすくなくするために両方の制動力を同時に終了させる。
【0044】
図17は、電子制御装置98による制御作動の要部すなわちアクセルペダルが解放されている状態である車両の減速走行中において実行されるの減速度制御ルーチンを説明するフローチャートであり、数msec 乃至数十msec 程度の極めて短い周期で繰り返し実行される。
【0045】
図17において、前記走行ポジション判定手段108に対応するS1では、シフト操作レバー92が「−」ポジションに位置させられているか否かが走行ポジション選択操作装置86からの信号に基づいて判断される。このS1の判断が否定される場合は、S2においてシフト操作レバー92の実際の操作ポジションが表示装置99において表示された後、本ルーチンが終了させられる。
【0046】
上記S1の判断が肯定される場合は、前記走行ポジション切換手段110に対応するS3において、シフト操作レバー92が「−」ポジションからDポジションへ切換操作されたか否かが走行ポジション選択操作装置86からの信号に基づいて判断される。このS3の判断が肯定される場合は、前記制動機構選択手段124に対応するS4乃至S8が実行される。先ず、S4では、モータジェネレータMG2による制動機構と車輪ブレーキ装置104による制動機構とが減速度制御のために併用中であるか否かが判断される。このS4の判断が肯定される場合は、S5において、減速度変化制御のために、車両状態に応じて両制動機構の徐変制御が同時に或いはたとえば図14乃至図16に示すように選択的に実行される。このS5においては前述の減速度変化勾配制御手段122において説明された減速度変化勾配制御が実行されてもよい。しかし、上記S4の判断が否定される場合は、S6において車輪ブレーキ装置104による単独の制動であるか否かが判断される。そのS6の判断が肯定される場合は、S7において、車輪ブレーキ装置104による制動力が徐変制御される。しかし、S6の判断が否定される場合は、前記減速度変化勾配制御手段122にも対応するS7において、たとえば図10乃至図13に示されるように、減速度変化勾配が、車両が走行している路面傾斜、シフト操作レバー92がシフト操作される前の車両の減速度、シフト操作レバー92がシフト操作された後の非減速ポジションの種類、VSC制御装置106によるVSC制御作動、シフト操作レバー92がシフト操作される前の車速に応じて変更される。そして、S9においてシフト操作レバー92の操作ポジションすなわちDポジションが表示装置99において表示される。
【0047】
前記S3の判断が否定される場合は、前記走行ポジション切換判定手段110に対応するS10において、シフト操作レバー92が「−」ポジションからNポジションへ切換操作されたか否かが走行ポジション選択操作装置86からの信号に基づいて判断される。このS10の判断が肯定される場合は、前記減速度変化勾配制御手段122に対応するS11において、モータジェネレータMG2による回生制動が中止され、減速度変化が阻止された後、S12においてシフト操作レバー92の操作ポジションすなわちNポジションが表示装置99において表示される。しかし、上記S10の判断が否定される場合は、シフト操作レバー92の切換操作が行われない状態であるので、S13において、たとえば図9に示す予め記憶された関係から車速Vおよびシフト操作レバー92により選択された減速度レベルに基づいて決定された目標減速度に実際の減速度を一致させるように、たとえばモータジェネレータMG2による回生制動が制御される。そして、S14においてシフト操作レバー92の操作ポジションすなわち「−」ポジション、および設定減速度すなわち目標減速度が表示装置99に表示される。
【0048】
上述のように、本実施例によれば、走行ポジション切換判定手段110(S3)により減速ポジション(「−」ポジション)から非減速ポジション(Dポジション)へ切り換えられたと判定された場合には、回転電機制御手段(制動制御手段)120(S8)により、車両の減速度の変化が所定範囲内に抑制されるように、車輪に連結されたモータジェネレータMG2(回転電機)が制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が好適に抑制される。
【0049】
本実施例によれば、上記回転電機制御手段(制動制御手段)120(S8)により、車両の減速度の変化が所定範囲内に抑制され且つその非減速ポジションの種類に応じて減速度の変化が相違するように前記回転電機が制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が一層好適に抑制される。
【0050】
また、本実施例によれば、走行ポジション切換判定手段110(S3)により減速ポジション(「−」ポジション)から非減速ポジション(Dポジション)へ切り換えられたと判定された場合には、制動制御手段120(S8)により、車両の減速度の変化が所定範囲内となるように、その切り換え判定時に作動している制動機構がそのまま引き継いで優先的に制御されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が好適に抑制されるとともに、切り換え判定時に作動している制動機構がそのまま継続して用いられるのでその切り換えに起因する減速度変化が解消される。
【0051】
また、本実施例によれば、上記制動制御手段120(S8)により、車両の減速度の変化が所定範囲内となるように作動させるための制動機構が複数の制動機構から選択されるので、車両の減速度の急変およびそれに起因する違和感の発生が確実に抑制される。
【0052】
また、本実施例によれば、制動制御手段120内の制動機構選択手段124(S5)は、前輪(車輪)24に制動力を付与するための複数種類の制動機構のうちの相対的に制御性のよい制動機構を選択するものであるので、車両減速度変化制御の制御性が一層高められる。
【0053】
また、本実施例によれば、制動機構選択手段124は、車両状態に応じて制動機構を選択するものであるので、実際の車両状態に適した制動機構が減速度制御に用いられる利点がある。たとえば、モータジェネレータMG2の過熱、二次電池の充電残量が所定値を下まわっているときなどではモータジェネレータMG2による制動が不可であるために車輪ブレーキ装置104が選択され、VSC制御装置106による車両旋回挙動安定化作動中には、制動機構として車輪ブレーキ装置104よりもモータジェネレータMG2の回生制動が用いられる。
【0054】
また、本実施例によれば、制動機構選択手段124は、相互に協調制御する複数の制動機構を選択するものであるので、単一の制動機構を選択する場合に比較して、車両減速度の制御性が一層高められ得る。
【0055】
また、本実施例によれば、制動機構として、車輪24に連結された発電機として機能するモータジェネレータMG2が用いられるので、車輪ブレーキ装置104の作動不可状態において好適に車両の減速度が制御されるとともに、好適な制御応答性が得られる。
【0056】
また、本実施例によれば、制動機構として、車輪24に設けられてその車輪24に制動力を与える車輪ブレーキ装置104が用いられるので、モータジェネレータMG2の過熱、二次電池の充電残量が所定値を下まわっているときなど、そのモータジェネレータMG2の作動不可状態においても好適に車両の減速度が制御される。
【0057】
また、本実施例によれば、登降坂路であるか否かを判定する登降坂路判定手段114と、その登降坂路判定手段114により登降坂路であることが判定された場合には、平坦路に比較して減速度の変化勾配をゆるやかとする減速度変化勾配制御手段122とを、さらに含むものであることから、登降坂路となって路面傾斜が大きくなるほど、減速度の変化勾配が緩くされるので、登坂路において急に減速度が大きくなることや、降坂路において急に減速度が小さくなることに起因する違和感が好適に解消される。
【0058】
また、本実施例によれば、減速度変化勾配制御手段122により、走行ポジション選択操作装置86が減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の減速度に基づいて、減速度の変化勾配が変更されることから、適切な減速度の変化勾配が得られる。
【0059】
また、本実施例によれば、減速度変化勾配制御手段122により、走行ポジション選択操作装置86が減速ポジションから切り換えられた非減速ポジションに基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されることから、適切な減速度の変化勾配が得られる。
【0060】
また、本実施例によれば、減速度変化勾配制御手段122によって、VSC制御判定手段116によりVSC制御装置106のVSC制御作動が判定された場合には、減速度の変化がゆるやかとされるか、或いは該減速度が一定とされるものであることから、VSC制御装置106による車両の旋回方向の安定性を確保するためのVSC制御作動時には車両の減速度変化が抑制されるので、VSC制御作動に影響を与えることが抑制されて車両の急な挙動変化が防止され、車両の安定性が優先的に確保される。
【0061】
また、本実施例によれば、減速度変化勾配制御手段122によって、走行ポジション選択操作装置86が減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の車速に基づいて、減速度の変化勾配が変更されるので、一層適切な変化勾配が得られる。
【0062】
また、本実施例によれば、走行ポジション選択操作装置86は、減速度の大きさが異なる複数段階の減速ポジションを選択可能なものであるとともに、その非減速ポジションでは、上記減速ポジションにおいて選択された減速度がキャンセルされるものであり、その複数段階の減速ポジションから非減速ポジションへ切換操作され、且つ切換操作前に予め選択された減速ポジションからそれに隣接した他の減速ポジションを飛び超えて非減速ポジションとされる飛超え操作が行われたときに、前記制動制御手段120は車両の減速度の変化が所定範囲内となるように制御されるものであるので、減速ポジションから非減速ポジションへ操作された場合に、一律に減速度変化抑制制御することがなく、飛超え操作されたときにすなわち減速度変化が所定以上の大きいときに、必要に応じて車両の減速度の変化が所定範囲内となるように制御できる。
【0063】
また、本実施例によれば、電動モータ78によって自動的にパーキングロック作動が行われる自動パーキングロック装置60をさらに備えたものであるので、走行ポジション選択操作装置86における操作に応答して電子制御装置98からの指令に従って自動的にパーキングロック状態とされる利点がある。
【0064】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0065】
たとえば、前述の実施例では、駆動力源としてエンジン10およびモータジェネレータMG2を備え、それらを選択的に用いるハイブリッド自動車について説明されていたが、駆動力源として電動機(回転電機)を備えた電機自動車であってもよい。
【0066】
また、前述の実施例では、シフト操作レバー92が「−」ポジションへ操作される回数や時間に応じて複数種類の目標減速度の減速ポジションが選択される形式の走行ポジション選択操作装置86が用いられていたが、たとえばシフト操作レバー92がDポジションに続いて設けられた複数種類のエンジンブレーキ走行ポジションである3ポジション、2ポジション、Lポジションへ操作される形式の走行ポジション選択操作装置が用いられてもよい。
【0067】
また、前述の実施例の自動パーキングロック装置60は、第2カウンタ軸18の回転を直接的に阻止するように設けられていたが、たとえば第1カウンタ軸16や第2スリーブ軸30などに設けられていてもよい。
【0068】
また、前述の実施例の図17のフローチャートにおいて、S4乃至S7は必ずしも設けられていなくてもよい。この場合には、車輪ブレーキ装置104による制動機構が不要となる。
【0069】
また、前述の実施例において、シフト操作レバー92による「−」ポジションからDポジションへの切換に応答して、車両減速度が直線的に変化するようにモータジェネレータMG2の回生制動が制御されているが、たとえば対数曲線のように制御されてもよい。
【0070】
また、前述の実施例においては、Dポジションでは目標減速度がキャンセルされて、減速度が零であるように説明されていたが、アクセルペダルが操作されないDポジションの走行においてもある程度の減速度で走行させられる場合でもよい。
【0071】
また、前述の車両には、エンジン10の排気エネルギを電気エネルギに変換する機構、たとえば過給機により回転駆動されるモータジェネレータ(発電機)が備えられ、そのモータジェネレータの回生によってエンジンブレーキが変更されて減速度が制御されるようにしてもよい。
【0072】
また、前述の実施例において用いられる減速度、目標(設定)減速度は、車両の目標とする減速度を示す負の加速度であるが、その減速度の大きさを示す指標で表される減速度レベルや、それに対応する変数、たとえば回生量、回生制動量などであってもよい。
【0073】
その他、一々例示はしないが、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のハイブリッド車両の動力伝達装置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1の動力伝達装置の第2カウンタ軸に設けられた自動パーキングロック装置の構成を説明する図であって、第2カウンタ軸の軸心方向から見た図である。
【図3】図1の動力伝達装置の第2カウンタ軸に設けられた自動パーキングロック装置の構成を説明する図であって、第2カウンタ軸の軸心に直角な方向から見た図である。
【図4】図1のハイブリッド車両の運転席付近を概略説明する図である。
【図5】図4の運転席付近に設けられた走行ポジション選択操作装置を説明する斜視図である。
【図6】図1の実施例の車両に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
【図7】図6の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図8】図7の減速制御手段において用いられる目標減速度を決定するための予め記憶された関係を示す図である。
【図9】図7の制動制御手段による基本的な減速度変化制御作動を例示するタイムチャートである。
【図10】図7の減速度変化勾配制御手段によるモータジェネレータMG2による回生制動を専ら用いた減速度変化勾配制御作動を説明するタイムチャートであって、通常の減速度の変化勾配を形成するためにモータジェネレータMG2による発電量の変化を線Aにて示し、登坂路或いは降坂路の場合において減速度の変化勾配をさらに小さく形成するためのモータジェネレータMG2による発電量の変化を線Bにて示している。
【図11】図10と同様の線Aに対して、シフト操作レバーが減速ポジションから非減速ポジションへ切り換えられる前の車両の減速度が大きいために減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を線Cにて示している。
【図12】図10と同様の線Aに対して、VSC制御作動中のために減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を線Dにて示している。
【図13】図10と同様の線Aに対して、シフト操作レバーの切換操作前の車速Vが高い場合において減速度の変化勾配をさらに小さくしたときのモータジェネレータMG2による発電量の変化を線Eにて示している。
【図14】モータジェネレータMG2による制動機構と車輪ブレーキ装置による制動機構とを用いた減速度変化制御において、制御性が相対的に低い車輪ブレーキ装置による制動が先に終了させられ、次いで制御性が相対的に高いモータジェネレータMG2による制動が終了させられる作動を説明するタイムチャートである。
【図15】図14と同様ではあるが、先の車輪ブレーキ装置による制動がシフト操作レバー92による切換操作直後に終了させられる作動を説明するタイムチャートである。
【図16】図14および図15とは反対に、モータジェネレータMG2による制動が先に終了させられ、その後に車輪ブレーキ装置による制動が終了させられる作動を説明するタイムチャートである。
【図17】図6の電子制御装置の制御作動の要部すなわち減速度制御作動を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:エンジン(駆動力源)
60:自動パーキングロック装置
86:走行ポジション選択操作装置
98:電子制御装置(減速度制御装置)
104:車輪ブレーキ装置(制動手段)
106:VSC制御装置(車両挙動安定化制御装置)
110:走行ポジション切換判定手段
112:飛超え操作判定手段
114:登降坂路判定手段
120:制動制御手段(回転電機制御手段)
122:減速度変化勾配制御手段
124:制動機構選択手段(制動手段選択手段)
MG1:モータジェネレータ(回転電機、駆動力源)
MG2:モータジェネレータ(回転電機、駆動力源)

Claims (16)

  1. 駆動力源と、回転電機と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションから択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、
    前記減速走行ポジションと前記非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、
    走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように前記回転電機を制御する回転電機制御手段と
    を、含むことを特徴とする車両の減速度制御装置。
  2. 駆動力源と、回転電機と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションから択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、
    前記減速走行ポジションと前記非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、
    走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと前記非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内され且つ該切り換えられた走行ポジションの種類に応じて該減速度の変化勾配が相違するように前記回転電機を制御する回転電機制御手段と
    を、含むことを特徴とする車両の減速度制御装置。
  3. 駆動力源と、車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションから択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、
    前記減速走行ポジションと前記非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、
    走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように、該切り換え判定時に作動している制動手段を優先的に制御する制動制御手段と
    を、含むことを特徴とする車両の減速度制御装置。
  4. 駆動力源と、車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段と、減速走行ポジションおよび非減速走行ポジションを含む複数種類の走行ポジションから択一的に選択操作することができる走行ポジション選択操作装置とを備えた車両の減速度制御装置であって、
    前記減速走行ポジションと前記非減速走行ポジションとの間で切り換えられたか否かを判定する走行ポジション切換判定手段と、
    走行ポジション切換判定手段により前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられたと判定された場合には、車両の減速度の変化勾配が所定範囲内にるように作動させる制動手段を、複数の制動手段から選択する制動手段選択手段と
    を、含むことを特徴とする車両の減速度制御装置。
  5. 前記制動手段選択手段は、前記車輪に制動力を付与するための複数種類の制動手段のうち、相対的に制御性のよい制動手段を選択するものである請求項4の車両の減速度制御装置。
  6. 前記制動手段選択手段は、車両状態に応じて制動手段を選択するものである請求項4の車両の減速度制御装置。
  7. 前記制動手段選択手段は、相互に協調制御する複数の制動手段を選択するものである請求項4の車両の減速度制御装置。
  8. 前記制動手段として、車輪に連結された回転電機を用いるものである請求項3乃至7のいずれかの車両の減速度制御装置。
  9. 前記制動手段として、車輪に設けられて該車輪に制動力を与える車輪ブレーキ装置を用いるものである請求項3乃至7のいずれかの車両の減速度制御装置。
  10. 登坂路であるか否かを判定する登坂路判定手段と、
    該登坂路判定手段により登坂路であることが判定された場合には、平坦路に比較して減速度の変化勾配をゆるやかとする減速度変化勾配制御手段と
    を、さらに含むものである請求項1乃至9のいずれかの車両の減速度制御装置。
  11. 前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられる前の減速度に基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されるものである請求項1乃至10のいずれかの車両の減速度制御装置。
  12. 前記減速走行ポジションから切り換えられた非減速走行ポジションに基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されるものである請求項1乃至11のいずれかの車両の減速度制御装置。
  13. 前記車両は、該車両の挙動の安定を図る車両挙動安定化制御装置を備えたものであり、
    該車両挙動安定化制御装置の作動時には前記減速度の変化がゆるやかとされるか、或いは該減速度が一定とされるものである請求項1乃至12のいずれかの車両の減速度制御装置。
  14. 前記減速走行ポジションと非減速走行ポジションとの間で切り換えられる前の車速に基づいて、前記減速度の変化勾配が変更されるものである請求項1乃至13のいずれかの車両の減速度制御装置。
  15. 電動モータにより自動的にパーキングロック作動が行われる自動パーキングロック装置を備えたものである請求項1乃至14のいずれかの車両の減速度制御装置。
  16. 前記減速走行ポジションからそれに隣接したポジションを飛び超えて前記非減速走行ポジションへ操作される飛超え操作が行われたときに、前記車両の減速度の変化勾配が所定範囲内となるように制御されるものである請求項1乃至15のいずれかの車両の減速度制御装置。
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