JP4117951B2 - 多層プリント配線板の製造方法及び多層プリント配線板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が、コア基板の導体回路上に形成されてなる多層プリント配線板及び該多層プリント配線板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、高密度多層化の要求により、ビルドアップ多層プリント配線板が注目されている。この多層プリント配線板は、コア基板上に導体回路を形成し、該導体回路の上に層間樹脂層と導体回路とを交互に積層した多層配線板である。
【0003】
ここで、該多層プリント配線板を構成するコア基板の導体回路の形成方法について図11を参照して説明する。樹脂基板の330の両面に銅箔331の付着された銅張積層板330Aを用いる(図11の工程(A))。まず、ドリルにより通孔332を穿設する(工程(B))。そして、めっき膜333を均一に析出させることで、通孔332にスルーホール336を形成する(工程(C))。その後、めっき膜333の形成された銅箔331に対してパターンエッチングを施すことで、導体回路334を形成する(工程(D))。更に、該導体回路134上に層間樹脂絶縁層350を形成してから、めっきにより導体回路358を配置する(工程(E))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した多層プリント配線板の製造方法では、コア基板330上に微細径の導体回路334を形成することができなかった。即ち、銅箔331の厚みが薄いものでも18μmあり、この上に形成するめっき膜333の厚みが15μmあるため、合わせて33μmとなり、エッチングを施した際に、図11の工程(D)に示すように導体回路334の側部にアンダーカットができ、剥離し易くなるため、導体回路を微細に形成することができなかった。
【0005】
更に、工程(E)に示す層間樹脂絶縁層350上の導体回路358は、15μm程度の厚さに形成されている。これに対して、コア基板330上の導体回路334は、33μmに形成されているため、該層間樹脂絶縁層150上の導体回路358とコア基板330上の導体回路334とで、インピーダンスが大きく異なり、インピーダンス整合を取ることが困難となって、高周波特性を高めることができなかった。
【0006】
本発明は、上述したビルドアップ多層配線板特有の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高周波特性に優れた多層プリント配線板及び該多層プリント配線板の製造方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明について詳述する。なお、特にことわりの無いかぎり、銅箔、導体層、導体回路の厚さは、平均の厚さであり、断面の光学顕微鏡写真、電子顕微鏡写真から厚さを測定する。
上述した課題を解決すべく、請求項は、以下の(1)〜(5)の工程を少なくとも含む多層プリント配線板の製造方法であって:
(1)銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程、
(2)前記銅張積層板に通孔を穿設する工程、
(3)前記銅張積層板にめっき膜を形成することで、該通孔内にスルーホールを形成する工程、
(4)前記銅張積層板表面の銅箔およびめっき膜をパターンエッチングして導体回路を形成する工程、
(5)該導体回路上面に層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層する工程を備え、
前記銅箔をエッチングにより薄くすることで、該銅箔及びめっき膜からなる前記導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えない厚みの範囲に調製することを技術的特徴とする。
【0008】
上述した課題を解決すべく、請求項2、以下の(1)〜(7)の工程を少なくとも含む多層プリント配線板の製造方法であって:
(1)銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程、
(2)前記銅張積層板に通孔を穿設する工程、
(3)前記銅張積層板に導体膜を形成する工程、
(4)導体回路及びスルーホール非形成部にレジストを形成する工程、
(5)前記レジスト非形成部にめっき膜を形成して導体回路及びスルーホールを形成する工程、
(6)該レジストを剥離すると共に、レジスト下の導体膜及び銅箔をエッチングにより除去する工程、
(7)該導体回路上面に層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層する工程を備え、
前記銅箔をエッチングにより薄くすることで、該銅箔及びめっき膜からなる前記導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えない厚みの範囲に調製することを技術的特徴とする。
【0009】
また、請求項3では、請求項1又は2において、前記銅張積層板に通孔を穿設する工程において、レーザを用いることを技術的特徴とする。
【0010】
更に、請求項4では、請求項1又は2において、前記銅張積層板に通孔を穿設する工程において、ドリルを用いることを技術的特徴とする。
【0011】
請求項5では、請求項1〜3において、前記銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程において、銅箔を1〜10μm望ましくは2〜7μmにすることを技術的特徴とする。
【0012】
請求項6の多層プリント配線板では、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が、スルーホールを有するコア基板のエッチングにより薄くされた銅箔及びめっき膜からなる導体回路上に形成されてなる多層プリント配線板において、
前記コア基板上の銅箔及びめっき膜からなる導体回路の厚みを、銅箔のエッチングにより前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えて、望ましくは7μmを越えて厚くしないことを技術的特徴とする。
【0015】
請求項1の多層プリント配線板の製造方法では、銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする。その後、めっきを施しスルーホールを形成する。この際に、銅箔上にめっき膜が形成される。そして、該めっき膜の形成された銅箔をパターンエッチングして導体回路を作り出すが、予め銅箔を薄くしてあるため、導体回路を形成する銅箔とめっき膜とを加えた厚みが薄くなり、パターンエッチングにより微細な回路を形成することが可能となる。
更に、該導体回路を形成した銅張積層板に、層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層するが、上記導体回路を形成する銅箔とめっき膜とを加えた厚みが薄くなり、層間樹脂絶縁層の導体層に対して厚さが大きく異ならないため、該コア基板上の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層とのインピーダンスを整合させることができ、多層プリント配線板の高周波特性を向上させることが可能となる。
【0016】
請求項2の多層プリント配線板の製造方法では、銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする。均一に導体膜を形成した後、レジスト非形成部にめっきを施して導体回路を作り出してから、レジストを剥離すると共に、レジスト下の導体膜及び銅箔をエッチングにより除去する。このエッチングの際に、予め銅箔を薄くしてあるため、導体膜と銅箔を加えた厚みが薄くなり、微細な回路を形成することが可能となる。
更に、該導体回路を形成した銅張積層板に、層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層するが、上記導体回路を形成する銅箔とめっき膜とを加えた厚みが薄くなり、層間樹脂絶縁層の導体層に対して厚さが大きく異ならないため、該コア基板上の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層とのインピーダンスを整合させることができ、多層プリント配線板の高周波特性を向上させることが可能となる。
【0017】
請求項3では、前記銅張積層板に通孔を穿設する工程において、レーザにより該通孔を穿設する。ここで、予めエッチングにより銅箔を薄くしてあるため、レーザ光のエネルギーが熱となって銅箔を伝搬することを抑制し、レーザ光により容易に通孔を穿設できる。
【0018】
請求項4では、ドリルにより通孔を穿設するため、容易に銅張積層板に通孔を形成することができる。
【0019】
請求項5では、前記銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程において、銅箔を1〜10μmにするため、導体回路を形成する銅箔とめっき膜とを加えた厚みが薄くなり、パターンエッチングにより微細な回路を形成することができる。また、コア基板上の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層との厚みの差を小さくできるため、両者のインピーダンスを整合させることができる。
【0020】
銅箔は、2〜7μmが最適である。一般に、コア基板の表面に形成された導体回路間には樹脂充填剤を埋めて平坦化した後、層間樹脂絶縁層を形成するが、このような平坦化をしなくとも、層間樹脂絶縁層のレベング性能のみで層間樹脂絶縁層表面を平坦化できるからである。
また、コア基板にはスルーホールが設けられていてもよい。本発明においては、スルーホール導体厚みと層間樹脂絶縁層の導体回路の厚みの差が小さくなるので、両者のインピーダンス整合を図りやすい。
【0021】
請求項の多層プリント配線板では、コア基板上の導体回路の厚みを、層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えて厚くしない。即ち、層間樹脂絶縁層の導体層に対して厚みが大きく異ならないため、該コア基板上の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層とのインピーダンスを整合させることができ、多層プリント配線板の高周波特性を向上させることが可能になる。
【0022】
なお、前記コア基板上の導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の厚みよりも7μmを越えないようにすることが望ましい。コア基板上の導体回路の厚みと前記層間樹脂絶縁層上の厚みが大きく異なる場合、ヒートサイクルにより応力が発生して、層間樹脂絶縁層のクラックの原因となる。
【0023】
請求項1、2の多層プリント配線板の製造方法は、銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くした後、その銅張積層板の銅箔をパターンエッチングして導体回路を形成し、ついで該導体回路上面に層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層する多層プリント配線板の製造方法であって、
前記コア基板上の導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の厚みよりも10μmを越えない範囲に調製することを特徴とする。
この製造方法では、微細パターンの形成とインピーダンス整合を同時に達成できる。
ところで、特開平2−22887号公報では、銅箔を25〜90%エッチングして簿銅箔張回路基板を製造する方法が開示されているが、この公報では、ビルドアップ多層配線板を製造することは記載、示唆もされておらず、本発明のように、コア基板の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層のインピーダンス整合の問題は、全く認識されておらず、本発明とは異なる発明である。
【0024】
本発明で使用される銅張積層板は、ガラス布エポキシ樹脂、ガラス布ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ガラス布フッ素樹脂などの樹脂プリプレグに銅箔を貼付した積層板を使用することができる。銅張積層板は両面銅張積層板、片面銅張積層板を使用でき、特に両面銅張積層板が最適である。
【0025】
銅箔の厚さの調整は、エッチングにより行う。具体的には、硫酸−過酸化水素水溶液、過硫酸アンモニウム、塩化第二銅、塩化第二鉄の水溶液を用いた化学エッチング、イオンビームエッチングなどの物理エッチングで行う。
本発明においては、エッチング速度は、0.01〜0.3μmが望ましい。エッチング速度が速すぎると、厚さの調製が困難な上、厚みのばらつきが大きくなり、遅すぎると実用的ではないからである。
エッチング温度は、20〜80℃が望ましい。また、エッチングは、スプレー、浸漬、いずれの方法でもよい。
エッチングにより薄くなった銅箔の厚さバラツキは、±1.0μm以下が最適である。
銅張積層板の厚さは、0.5〜1.0mmが望ましい。厚すぎると穿孔できず、薄すぎると反りなどが発生しやすいからである。
本発明で通孔形成に使用されるレーザは、20〜40mJ、10-4〜10-8秒の短パルスレーザの炭酸ガスレーザであることが望ましい。ショット数は、5〜100ショットである。
【0026】
電気めっき、無電解めっき、スパッタ、蒸着などにより、通孔の内壁面を金属化することによりスルーホールを形成した場合にも、このスルーホールに充填剤を充填することができる。
【0027】
また、金属化されたスルーホール内壁は、粗化されていてもよい。
スルーホール内壁を金属化する場合は、銅箔および金属化層(たとえば無電解めっき層)の厚さは、10〜30μmであることが望ましい。
充填剤としては、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびシリカ、アルミナ等の無機粒子からなるもの、また、金属粒子および樹脂からなるものなど各種のものを使用できる。
【0028】
このようにして形成されたスルーホール形成基板に導体回路を設ける。導体回路はエッチング処理により形成する。
導体回路表面は、密着性改善のため粗化処理することが望ましい。
ついで絶縁樹脂からなる層間樹脂絶縁層を設ける。
【0029】
前記層間樹脂絶縁層を形成する絶縁樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、あるいはこれらの複合樹脂が用いられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等が用いられる。また熱可塑性樹脂としては、熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンスルフォン(PPS)、ポリフェニレンサルファイド(PPES)、ポリフェニルエーテル(PPE)、ポリエーテルイミド(PI)、フッ素樹脂などを使用できる。
【0030】
本発明では、層間樹脂絶縁層は、無電解めっき用接着剤でもよい。
例えば、酸や酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に酸、酸化剤によって溶解する粒子を含ませておき、この粒子を酸や酸化剤で溶解することで、絶縁樹脂層の表面を粗化することができる。
かかる耐熱性樹脂粒子としては、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂等)、エポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させたものが最適)、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等からなる耐熱性樹脂粒子を用いることができる。
【0031】
また、かかる無電解めっき用接着剤には、特に、硬化処理された耐熱性樹脂粒子、無機粒子や繊維質フィラー等を、必要により含ませることができる。
かかる耐熱性樹脂粒子には、(1) 平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、(2) 平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、(3) 平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2μm未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、(4) 平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末及び無機粉末の少なくとも1種を付着させた疑似粒子、(5) 平均粒子径が0.8 を超え2.0 μm未満の耐熱性樹脂粉末と平均粒子径が0.1 〜0.8 μmの耐熱性樹脂粉末との混合物、及び(6) 平均粒径が0.1 〜1.0 μmの耐熱性樹脂粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種の粒子を用いるのが望ましい。これらの粒子は、より複雑な粗化面を形成するからである。
【0032】
このような層間樹脂絶縁層は、レーザ光や露光、現像処理で開口を設けることができる。
【0033】
次いで、Pd触媒などの無電解めっき用の触媒を付与し、バイアホール用開口内をめっきしてバイアホールを設け、また、絶縁樹脂層表面に導体回路を設ける。無電解めっき膜を開口内壁、絶縁樹脂層表面全体に形成し、めっきレジストを設けた後、電気めっきして、めっきレジストを除去し、エッチングにより導体回路を形成する。
【0034】
【実施例】
以下、実施例に基づき、本発明を説明する。
先ず、本発明の実施例に係る多層プリント配線板10の構成について、図7を参照して説明する。多層プリント配線板10では、コア基板30の表面及び裏面に導体回路34、34が形成され、更に、該導体回路34、34の上にビルドアップ配線層80A、80Bが形成されている。該ビルトアップ層80A、80Bは、バイアホール60及び導体回路58の形成された層間樹脂絶縁層50と、バイアホール160及び導体回路158の形成された層間樹脂絶縁層150とからなる。
【0035】
多層プリント配線板10の上面側には、ICチップのランド(図示せず)へ接続するための半田バンプ76Uが配設されている。半田バンプ76Uはバイアホール160及びバイアホール60を介してスルーホール36へ接続されている。一方、下面側には、ドーターボードのランド(図示せず)に接続するための半田バンプ76Dが配設されている。該半田バンプ76Dは、バイアホール160及びバイアホール60を介してスルーホール36へ接続されている。
【0036】
第1実施例の多層プリント配線板10では、コア基板30上の導体回路34が厚さ(t1)18μmに形成され、また、層間樹脂絶縁層50及び150上の導体層58及び158(t2)が18μmに形成されており、導体回路34が導体層58及び158に対して厚さが大きく異ならないため、該コア基板30上の導体回路34と層間樹脂絶縁層上の導体層58、158のインピーダンスを整合させることができており、良好な高周波特性を達成している。
【0037】
引き続き、多層プリント配線板10の製造方法について説明する。ここでは、先ず、第1実施例の多層プリント配線板の製造方法に用いるA.無電解めっき用接着剤、B.層間樹脂絶縁剤、C.樹脂充填剤、D.ソルダーレジスト組成物の組成について説明する。
【0038】
A.無電解めっき用接着剤調製用の原料組成物(上層用接着剤)
〔樹脂組成物▲1▼〕
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0039】
〔樹脂組成物▲2▼〕
ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 1.0μmのものを 7.2重量部、平均粒径 0.5μmのものを3.09重量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0040】
〔硬化剤組成物▲3▼〕
イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合して得た。
【0041】
B.層間樹脂絶縁剤調製用の原料組成物(下層用接着剤)
〔樹脂組成物▲1▼〕
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )4重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0042】
〔樹脂組成物▲2▼〕
ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 0.5μmのものを 14.49重量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0043】
〔硬化剤組成物▲3▼〕
イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP1.5 重量部を攪拌混合して得た。
【0044】
C.樹脂充填剤の調整
(1) ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル製:分子量310 、商品名 YL983U ) 100重量部と平均粒径 1.6μmで表面にシランカップリング剤がコーティングされたSiO2 球状粒子〔アドマテック製:CRS 1101−CE、ここで、最大粒子の大きさは後述する内層銅パターンの厚み(15μm)以下とする。〕 170重量部、レベリング剤(サンノプコ製:商品名ペレノールS4)1.5 重量部を3本ロールにて混練し、その混合物の粘度を23±1℃で45,000〜49,000cps に調整した。
【0045】
(2) イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-CN)6.5 重量部。
(3) 混合物(1) と(2) とを混合して、樹脂充填剤を調製した。
【0046】
D.ソルダーレジストの調整
DMDGに溶解させた60重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量4000)を 46.67g、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)1.6 g、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、R604 )3g、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学製、DPE6A ) 1.5g、分散系消泡剤(サンノプコ社製、S−65)0.71gを混合し、さらにこの混合物に対して光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)を2g、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)を 0.2g加えて、粘度を25℃で 2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得た。
【0047】
プリント配線板の製造
(1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂からなる基板30の両面に12μmの銅箔31がラミネートされている銅張積層板30A(三菱瓦斯化学HL830)を出発材料とした(図1の工程(A))。両面の銅箔31をエッチング液(三菱瓦斯化学SE−07)を用いて厚さを3μmに調整した(工程(B))。
【0048】
(2)この基板30に対して、φ0.3mmのドリルを用いて通孔32を穿設した(工程(C))。その後、過マンガン酸カリウムにて、通孔32の壁面をデスミア処理した。
【0049】
(3)基板30の全面に触媒処理をした後、無電解めっき膜35を0.1μm形成してから、該無電解めっき膜35を介して電流を流し、電解銅めっきを1A/dm2で行い、15μmのめっき膜33を形成した(工程(D))。これにより、通孔32にスルーホール36を形成した。
【0050】
(4)該めっき膜33の形成された銅箔31の表面に、ドライフィルムレジスト(旭化学AQ4059:図示せず)を付着させ、L/S=50/50μmでパターンを形成し、塩化第2銅にてエッチングしてから、2%のNaOHにてレジストを剥離することで、導体回路34を形成する(工程(E))。
【0051】
本実施例では、予め銅箔31をエッチングにより薄くしてあるため、導体回路34を形成する銅箔31とめっき膜33とを加えた厚みが薄くなり、上述したパターンエッチングにより微細に導体回路34を形成することが可能となる。
【0052】
次に、導体回路(内層銅パターン)34の表面と、スルーホール36のランド36a表面と内壁とに、それぞれ、粗化面38を設けた(図2(F))。粗化面38は、前述の基板30を水洗し、乾燥した後、エッチング液を基板の両面にスプレイで吹きつけて、導体回路34の表面とスルーホール36のランド36a表面と内壁とをエッチングすることによって形成した。エッチング液には、イミダゾール銅(II)錯体10重量部、グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部、イオン交換水78重量部を混合したものを用いた。
【0053】
(5)次いで、樹脂層40を配線基板の導体回路34間とスルーホール36内とに設けた(工程(G))。樹脂層40は、予め調製した上記Cの樹脂充填剤を、ロールコータにより配線基板の両面に塗布し、導体回路の間とスルーホール内に充填し、 100℃で1時間、120 ℃で3時間、 150℃で1時間、 180℃で7時間、それぞれ加熱処理することにより硬化させて形成した。
【0054】
(6)(5)の処理で得た基板30の片面を、ベルトサンダー研磨した。この研磨で、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用い、導体回路34の粗化面38やスルーホール36のランド36a表面に樹脂充填剤40が残らないようにした(工程(H))。次に、このベルトサンダー研磨による傷を取り除くために、バフ研磨を行った。このような一連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。
【0055】
得られた配線基板30は、導体回路34間に樹脂層40が設けられ、スルーホール36内に樹脂層40が設けられている。導体回路34の粗化面38とスルーホール36のランド36a表面の粗化面が除去されており、基板両面が樹脂充填剤により平滑化されている。樹脂層40は導体回路34側面の粗化面38又はスルーホール36のランド部36a側面の粗化面38と密着し、また、樹脂層はスルーホールの内壁の粗化面と密着している。
【0056】
(7)更に、露出した導体回路34とスルーホール36のランド36a上面を(エッチング処理で粗化して、深さ3μmの粗化面42を形成した(工程(I))。
【0057】
この粗化面42をスズ置換めっきして、0.3 μmの厚さのSn層(図示せず)を設けた。置換めっきは、ホウフッ化スズ0.1 モル/L、チオ尿素1.0 モル/L、温度50℃、pH=1.2 の条件で、粗化面をCu−Sn置換反応させた。
【0058】
(8)得られた配線基板30の両面に、前記Bで得られた粘度 1.5Pa・sの層間樹脂絶縁剤(下層用)44を調製後24時間以内にロールコータで塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベーク)を行い、次いで、前記Aで得られた粘度7Pa・sの感光性の接着剤溶液(上層用)46を調製後24時間以内に塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベーク)を行い、厚さ35μmの接着剤層50αを形成した(図3工程(J))。
【0059】
(9)前記(8) で接着剤層を形成した基板30の両面に、図示しない85μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィルム(図示せず)を密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/cm2 で露光した。これをDMTG溶液でスプレー現像し、さらに、当該基板30を超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、120 ℃で1時間、その後 150℃で3時間の加熱処理(ポストベーク)をすることにより、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた85μmφの開口(バイアホール形成用開口)48を有する厚さ35μmの層間樹脂絶縁層(2層構造)50を形成した(工程(K))。なお、バイアホールとなる開口48には、スズめっき層(図示せず)を部分的に露出させた。
【0060】
(10) 得られた基板30をクロム酸に1分間浸漬し、接着剤層50の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去した。この処理によって、粗化面を、接着剤層50の表面に形成した。その後、得られた基板30を中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗した(工程(L))。
【0061】
更に、配線基板30の表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することにより、無電解めっき膜44表面およびバイアホール用開口48の粗化面に触媒核を付けた。
【0062】
(11)得られた基板30を以下の条件の無電解銅めっき浴中に浸漬し、厚さ1.6 μmの無電解銅めっき膜52を基板30の全体に形成した(工程(M))。
無電解めっき液;
EDTA : 150 g/L
硫酸銅 : 20 g/L
HCHO : 30 mL/L
NaOH : 40 g/L
α、α’−ビピリジル : 80 mg/L
PEG : 0.1 g/L
無電解めっき条件;
70℃の液温度で30分
【0063】
(12)次に、市販の感光性ドライフィルム(図示せず)を無電解銅めっき膜52に張り付け、パターンが印刷されたマスクフィルム(図示せず)を載置した。この基板30を、100mJ/cm2 で露光し、その後0.8%炭酸ナトリウムで現像処理して、厚さ15μmのめっきレジスト54を設けた(図4の工程(N))。
【0064】
(13) 次いで、得られた基板に以下の条件で電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜56を形成した(工程(O))。
電解めっき液;
硫酸 : 180 g/L
硫酸銅 : 80 g/L
添加剤 : 1mL/L
(添加剤はアトテックジャパン製:商品名カパラシドGL)
電解めっき条件;
電流密度 : 1A/dm2
時間 : 30分
温度 : 室温
【0065】
(14)めっきレジスト54を5%KOH で剥離除去した後、硫酸と過酸化水素混合液でエッチングし、めっきレジスト下の無電解めっき膜52を溶解除去し、無電解めっき52及び電解銅めっき膜56からなる厚さ18μm(10〜30μm)の導体回路58及びバイアホール60を得た(工程(P))。
【0066】
更に、70℃で80g/Lのクロム酸に3分間浸漬して、導体回路58間の無電解めっき用接着剤層50の表面を1μmエッチング処理し、表面のパラジウム触媒を除去した。
【0067】
(15)(7) と同様の処理を行い、導体回路58及びバイアホール60の表面にCu-Ni-P からなる粗化面62を形成し、さらにその表面にSn置換を行った(図5の工程(Q))。
【0068】
(16)(8) 〜(14)の工程を繰り返すことにより、さらに上層の層間樹脂絶縁層160とバイアホール160及び導体回路158を形成する。さらに、バイアホール160及び該導体回路158の表面に粗化層162を形成し、多層プリント配線板を完成する(工程(R))。なお、この上層の導体回路を形成する工程においては、Sn置換は行わなかった。
【0069】
(17)そして、上述した多層プリント配線板にはんだバンプを形成する。前記(16)で得られた基板30両面に、上記D.にて説明したソルダーレジスト組成物を45μmの厚さで塗布する。次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を行った後、円パターン(マスクパターン)が描画された厚さ5mmのフォトマスクフィルム(図示せず)を密着させて載置し、1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG現像処理する。そしてさらに、80℃で1時間、 100℃で1時間、 120℃で1時間、 150℃で3時間の条件で加熱処理し、はんだパッド部分(バイアホールとそのランド部分を含む)に開口(開口径 200μm)71を有するソルダーレジスト層(厚み20μm)70を形成する(工程(S))。
【0070】
(18)次に、塩化ニッケル2.31×10-1mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.8 ×10-1mol/l、クエン酸ナトリウム1.85×10-1mol/l、からなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき液に該基板30を20分間浸漬して、開口部71に厚さ5μmのニッケルめっき層72を形成した。さらに、その基板を、シアン化金カリウム4.1 ×10-2mol/l、塩化アンモニウム1.87×10-1mol/l、クエン酸ナトリウム1.16×10-1mol/l、次亜リン酸ナトリウム1.7 ×10-1mol/lからなる無電解金めっき液に80℃の条件で7分20秒間浸漬して、ニッケルめっき層72上に厚さ0.03μmの金めっき層74を形成することで、バイアホール160及び導体回路158に半田パッド75を形成する(図6の工程(T))。
【0071】
(19)そして、ソルダーレジスト層70の開口部71に、半田ペーストを印刷して 200℃でリフローすることにより、半田バンプ(半田体)76U、76Dを形成し、多層プリント配線板10を形成した(工程(U)参照)。
【0072】
第2実施例の多層プリント配線板の製造方法
引き続き、本発明の第2実施例に係る多層プリント配線板の製造方法について図8を参照して説明する。
(1)この第2実施例では、両面銅張積層板30AとしてFR−5基板(松下電工R5715S)を用いる(図8の工程(A))。先ず、両面の銅箔31をエッチング液(三菱瓦斯化学SE−07)を用いて厚さを3μmに調整した(工程(B))。
【0073】
(2)この基板30に対して、φ0.3mmのドリルを用いて通孔32を穿設した(工程(C))。その後、過マンガン酸カリウムにて、通孔32の壁面をデスミア処理した。
【0074】
(3)基板30の全面に触媒処理をした後、無電解めっき膜35を0.1μm形成してから、日合モートン製ドライフィルムレジスト(NIT225)にて、L/S=30/30μmのチャンネルパターン(めっきレジスト)92を形成する(工程(D))
【0075】
(4)上記無電解めっき膜35を給電部としてレジスト非形成部に15μmの電解めっき膜33及び3μmの半田めっき膜94を形成する(工程(E))。
【0076】
(5)2%のNaOHにてレジスト92を剥離した後、塩化第2銅液にてレジスト92下の無電解めっき膜35及び銅箔31をエッチングし、導体回路34を形成してから、半田剥離液によって半田めっき膜94を除去する(工程(F))。以下の工程は、図2〜図6を参照して上述した第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0077】
第2実施例では、両面銅張積層板の銅箔31をエッチングにより予め薄くする。このため、レジスト92下の導体膜(無電解めっき膜)35及び銅箔31をエッチングにより除去する際に、予め銅箔31を薄くしてあるため、該導体膜35と銅箔31とを加えた厚みが薄くなり、微細な回路を形成することが可能となる。
【0078】
第3実施例の多層プリント配線板の製造方法
引き続き、第3実施例の多層プリント配線板の製造工程について、図9を参照して説明する。
(1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂からなる基板30の両面に12μmの銅箔31がラミネートされているFR−5の銅張積層板30A(日立化成工業EA697)を出発材料とした(図9の工程(A))。両面の銅箔31をエッチング液(三菱瓦斯化学SE−07)を用いて厚さを3μmに調整した(工程(B))。
【0079】
(2)この基板30に対して、この銅張積層板30Aに、炭酸ガスレーザ(三菱電機 ML605GTL)を用いて、30mJ、52×10-6秒のパルス条件で15ショットの条件でレーザを照射して、直径100μmの通孔32を設けた(工程(C))。その後、過マンガン酸カリウムにて、通孔32の壁面をデスミア処理した。
【0080】
(3)基板30の全面に触媒処理をした後、無電解めっきを0.1μm形成してから、該無電解めっきを介して電流を流し、電解銅めっきを1A/dm2で行い、15μmのめっき膜33を形成した(工程(D))。これにより、通孔32にスルーホール36を形成した。
【0081】
(4)該めっき膜33の形成された銅箔31の表面に、ドライフィルムレジスト(旭化学AQ4059)図示せずを付着させ、L/S=50/50μmでパターンを形成し、塩化第2銅にてエッチングしてから、2%のNaOHにてレジストを剥離することで、導体回路34を形成した(工程(E))。以下の工程は、図2〜図6を参照して上述した第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
第3実施例では、予め銅箔31をエッチングにより薄くしてあるため、導体回路34を形成する銅箔31とめっき膜33とを加えた厚みが薄く、上述したパターンエッチングにより微細な導体回路34を形成することが可能となる。
【0083】
なお、第1、第2実施例においては、ドリルで通孔を穿設したが、第3実施例のようにレーザにより通孔を穿設することの可能である。また、上述した実施例では、コア基板30上の導体回路34を形成後、樹脂40を塗布して基板表面を平滑化したが、本実施例では、導体回路34の厚みを薄くしてあるため、係る平滑化処理を行うことなくフラットな多層プリント配線板を形成することができる。
【0084】
第4実施例の多層プリント配線板の製造方法
本実施例における多層プリント配線板の製造工程について、図10を参照して説明する。基本的には、実施例1と同様であるが、(A)に示すように、導体回路34、スルーホール36を形成した後、(B)に示すように、スルーホール36にのみ樹脂充填剤40を充填した。スルーホール36への充填は、スルーホール相当部位に開口が設けられた印刷マスク(図示せず)を使用することにより行った。次に(C)に示すように表面を研磨し、さらに(D)に示すように導体回路表面にCu−Ni−Pからなる粗化層42を形成する。
【0085】
その粗化層の形成方法は以下のようである。即ち、基板をアルカリ脱脂してソフトエッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を活性化した後、硫酸銅3.2×10-2mol/l、硫酸ニッケル2.4×10-9mol/l、クエン酸5.2×10-2mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.7×10-1mol/l、ホウ酸5.0×10-1mol/l、界面活性剤(日信化学工業製、サーフィノール465)1.0g/lの水溶液からなるpH=9の無電銅めっき浴に基板を浸漬し、浸漬2分後から1秒に1回の割合で縦方向に振動させて、銅導体回路4およびスルーホール9のランドの表面のニッケル層上にCu−Ni−Pからなる針状合金からなる厚さ5μm粗化層を設けた。
さらに、実施例1と同様にSn置換を行った。
【0086】
その後、(E)に示すように、層間樹脂絶縁層44、46を設ける。コア基板の導体回路34が薄いので、導体回路間に樹脂を埋めなくとも層間樹脂絶縁層表面を平坦化することが可能である。
【0087】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明では、予め銅箔を薄くしてあるため、微細な回路を形成することが可能となる。更に、コア基板上の導体回路が、層間樹脂絶縁層上の導体層に対して厚さが大きく異ならないため、該コア基板上の導体回路と層間樹脂絶縁層上の導体層のインピーダンスとを整合させることができ、多層プリント配線板の高周波特性を向上させることが可能となる。
また、導体回路間に樹脂を埋めなくとも層間樹脂絶縁層表面を平坦化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図7】本発明の第1実施例に係る多層プリント配線板の断面図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図9】本発明の第3実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る多層プリント配線板の製造工程図である。
【図11】従来技術に係る多層プリント配線板の製造図である。
【符号の説明】
30A 両面銅張積層板
30 コア基板
31 銅箔
32 通孔
33 めっき膜
34 導体回路
35 無電解めっき膜(導体膜)
36 スルーホール
50 層間樹脂絶縁層
58 導体回路(導体層)
60 バイアホール
80A、80B ビルドアップ配線層
92 レジスト
150 層間樹脂絶縁層
158 導体回路

Claims (6)

  1. 以下の(1)〜(5)の工程を少なくとも含多層プリント配線板の製造方法であって:
    (1)銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程、
    (2)前記銅張積層板に通孔を穿設する工程、
    (3)前記銅張積層板にめっき膜を形成することで、該通孔内にスルーホールを形成する工程、
    (4)前記銅張積層板表面の銅箔およびめっき膜をパターンエッチングして導体回路を形成する工程、
    (5)該導体回路上面に層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層する工程を備え、
    前記銅箔をエッチングにより薄くすることで、該銅箔及びめっき膜からなる前記導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えない厚みの範囲に調製することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  2. 以下の(1)〜(7)の工程を少なくとも含多層プリント配線板の製造方法であって:
    (1)銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程、
    (2)前記銅張積層板に通孔を穿設する工程、
    (3)前記銅張積層板に導体膜を形成する工程、
    (4)導体回路及びスルーホール非形成部にレジストを形成する工程、
    (5)前記レジスト非形成部にめっき膜を形成して導体回路及びスルーホールを形成する工程、
    (6)該レジストを剥離すると共に、レジスト下の導体膜及び銅箔をエッチングにより除去する工程、
    (7)該導体回路上面に層間樹脂絶縁層と導体層とを交互に積層する工程を備え、
    前記銅箔をエッチングにより薄くすることで、該銅箔及びめっき膜からなる前記導体回路の厚みを前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えない厚みの範囲に調製することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
  3. 前記銅張積層板に通孔を穿設する工程において、レーザを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  4. 前記銅張積層板に通孔を穿設する工程において、ドリルを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  5. 前記銅張積層板の銅箔をエッチングにより薄くする工程において、銅箔を1〜10μmにすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  6. 層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続されたビルドアップ配線層が、スルーホールを有するコア基板のエッチングにより薄くされた銅箔及びめっき膜からなる導体回路上に形成されてなる多層プリント配線板において、
    前記コア基板上の銅箔及びめっき膜からなる導体回路の厚みを、銅箔のエッチングにより前記層間樹脂絶縁層上の導体層の厚みよりも10μmを越えて厚くしないことを特徴とする多層プリント配線板。
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