JP4116580B2 - コルゲートカッター - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器に用いられる放熱用のルーバー付きコルゲートフィンを成形するコルゲートカッターに関する。
自動車等の車両に搭載されるラジエータや空調装置においては、ヒータコア、コンデンサ、エバポレータ等の熱交換器が用いられている。これらの熱交換器では、波状に成形されたコルゲートフィンを介して冷却風との間で熱交換を行うように構成されている。近年では、放熱性能を向上させることを目的として、フィンの平坦部(屈曲部と屈曲部との間の区間)に斜めに開口した複数のルーバーを形成したルーバー付きコルゲートフィン(以下、ルーバーフィンという)が開発されている。
図14は、一般的なルーバーフィンの外観を示す斜視図である。ルーバーフィン10は、帯状薄板11を屈曲部11aと平坦部11bとが交互に連続するようにコルゲート状に形成されるとともに、それぞれの平坦部11bに、開口方向が斜めとなる複数のルーバー12が幅方向に形成されている。
このルーバーフィン10は、平坦部11bにおけるルーバー12の配列により、二方向ルーバーフィンと一方向ルーバーフィンに分けられる。二方向ルーバーフィンにおけるルーバー配列を図15に示す。図15は、図14に示す二方向ルーバーフィンを幅方向に切断したときの断面図である。二方向ルーバーフィン10Aでは、1つの平坦部11bに形成されるルーバー12a、12bが、中央部C1を挟んでその両側に開口方向が逆向きになるように相互に対称に形成されている。また、一方向ルーバーフィンにおけるルーバー配列を図16に示す。図16は図示しない一方向ルーバーフィンを幅方向に切断したときの断面図である。一方向ルーバーフィン10Bでは、一つの平坦部11bの全面において、ルーバー12の開口方向がすべて同一方向となるように形成されている。この一方向ルーバーフィンは、二方向ルーバーフィンに比べて放熱性能が高く、また通気抵抗が低いなどの利点を備えている。しかしながら、この一方向ルーバーフィン10Bは、幅方向に対称面が存在しないため、コルゲート成形時にルーバー12の切り起こし加工により発生するゆがみや応力が釣り合わず、材料の延び量が左右で等しくならず、成形後に図17に示すように曲がってしまい、熱交換器コアへの組み付けを自動化することができないという難点があった。なお曲がりの方向は、成形方向と切り起こし刃の開口方向により異なる。
ちなみに、二方向ルーバーフィン10Aでは、コルゲート成形時に発生するゆがみや応力が中央部C1で釣り合うため、材料の延び量が左右で等しくなり、成形後にフィンが曲がってしまうことがない。
このような一方向ルーバーフィンにおける成形後の曲がりを防止する従来技術として、帯状金属板の縁部を折り曲げて剛性を高め、成形後にフィンが曲がらないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2003−83691号公報
しかしながら、上記特開2003−83691号公報に示されたものでは、帯状金属板の縁部を折り曲げる工程が必要となるため、製造工程が多くなる。また、折り曲げ分だけフィン幅を広くしなければならず、材料歩留まりが悪くなる。このような課題に対して、製造工程を増やすことなく、また材料歩留まりを悪くすることなしに、コルゲート成形後のフィン曲がりを防止する技術が求められている。
本発明の目的は、コルゲート成形時のフィン曲がりを防止することができるコルゲートカッターを提供することにある。
また、他の目的は、コルゲート成形後のフィン曲がりを確実に解消することができるコルゲートカッターを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、円周方向に沿って複数の歯部が形成された一対のカッターからなり、この一対のカッター間に供給された帯状薄板に対して、前記各歯部の頂部及び谷部によって前記帯状薄板に所定間隔で屈曲部と平坦部とを交互に成形するとともに、前記歯部の側面に形成した複数の切り起こし刃によって前記帯状薄板の平坦部に複数のルーバーを切り起こして、ルーバー付きコルゲートフィンを成形する第1コルゲートカッターと、円周方向に沿って複数の歯部)が形成された一対のカッターからなり、この一対のカッター間に供給された前記ルーバー付きコルゲートフィンに対して、前記各歯部の頂部及び谷部によって前記ルーバー付きコルゲートフィンの屈曲部を引き延ばすとともに、前記歯部の側面に形成した複数の切り起こし刃によって前記ルーバー付きコルゲートフィンの平坦部に形成された複数のルーバーの形状を保持しながら前記ルーバー付きコルゲートフィンを成形する第2コルゲートカッターとを備えたことを特徴とするコルゲートカッターである。
請求項2の発明は、請求項1において、前記第1コルゲートカッターの前記切り起こし刃の一山あたりの加工量を前記歯部の幅方向に沿ってほぼ同一としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1において、前記第1コルゲートカッターの前記切り起こし刃の一山あたりの加工量を前記歯部の幅方向に沿って変化させたことを特徴とする。
請求項1乃至3の発明によれば、第1コルゲートカッターによるコルゲート成形で成形方向の左右で材料の延び量が等しくない状態となっても、第2コルゲートカッターにより左右に等しい量だけ強制的な引き延ばしが行われ、材料の延び量は成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化するため、コルゲート成形後のフィン曲がりを確実に解消することができる。
まず、ルーバーフィンの製造工程について簡単に説明する。図13は、ルーバーフィンの製造工程を示す全体構成図である。ロール20から繰り出される帯状薄板11は、その上下方向に配置された一対のコルゲートカッター21A、21B(コルゲートカッター21)間を通過して、コルゲート成形による屈曲部11aの形成と平坦部11bへのルーバーの形成が同時に行われる。その後、ピッチ調整ロール22A、22Bによってコルゲート成形された部分の送りに抵抗を与えて長さ方向に縮めつつ、隣接する屈曲部11a間のピッチを整えた後、次の切断刃23まで送って所定の長さに切断することによって、組み付ける熱交換器コアの寸法に合わせた長さのルーバーフィン10が出来上がる。
以下の実施例では、図13〜図17に図示した部分と同等部分には同一符号を付して説明する。
実施例1に係わるコルゲートカッターの構造について説明する。ただし、コルゲートカッターの駆動機構については図示を省略する。
図1は実施例1に係わるコルゲートカッター21A、21Bの構造を示す説明図であって、(a)はコルゲートカッター21A、21Bの配置を示す斜視図、(b)は(a)の矢視A1から見たときの側面図である(歯部を一部省略)。以下の説明において、コルゲートカッター21A、21Bを適宜にコルゲートカッターという。
コルゲートカッター21を構成するコルゲートカッター21A、21Bは一方が雄型、他方が雌型として互いに噛み合う構造となっている。以下、一方のコルゲートカッター21Aを例として説明する。
コルゲートカッター21A(及び21B)は、円周方向に沿って複数の歯部30A、30A…(コルゲートカッター21Bでは歯部30B、30B…)が所定間隔で形成され、これら歯部30Aの頂部31及び底部32によって、図13に示したように帯状薄板11に所定間隔で屈曲部11aを連続して形成するとともに、各歯部30Aの側面33に形成された複数の切り起こし刃34、35…によって、帯状薄板11の平坦部11bに図14に示したような複数のルーバー12を切り起こすように構成されている。
本実施例において、歯部30Aの頂部31及び底部32はそれぞれ平坦に形成されている。また、切り起こし刃34、35は、一つの歯部30Aの一方の側面33に複数の切り起こし刃34が、また他方の側面に複数の切り起こし刃35がそれぞれ形成されている。
各コルゲートカッター21A(及び21B)は、図2の分解斜視図に示すように、円周方向に沿って複数の歯部が形成されたブレード200Aを所定枚数積層した構造となっている。各ブレード200Aには、円周方向に沿って複数の切り起こし刃34a、35b…が所定間隔で交互に形成されている。なお、コルゲートカッター21A(及び21B)は一体成形されたものであってもよい。
上記のように構成されたコルゲートカッター21Aと、これと対を成すコルゲートカッター21Bとは同様の形状に形成され、これら2つのコルゲートカッターを回転駆動しながら帯状薄板11を通過させると、2つのコルゲートカッターのうちの一方の頂部31が他方の底部32に噛み合うことでコルゲート成形がなされ、同時に、一方の切り起こし刃34、35が他方の切り起こし刃34、35に噛み合うことでルーバー12が切り起こされる。
この実施例1では、コルゲート成形後のフィン曲がりを防止するため、図1(b)に示すように、コルゲートカッター21Aの回転軸S1を、コルゲートカッター21Bの回転軸S2よりも軸傾け角θだけ右側(矢視A1)に傾けて配置している。ただし、コルゲートカッター21Aを傾ける方向は、後述するようにフィンの成形方向とルーバーの開口方向(以下、切り起こし方向という)により決定される。
図3はコルゲートカッター21A、21Bの噛み合い部分を示す側面図であって、(a)は図1(b)の矢視A2から見たときの側面図、(b)は図1(b)の矢視A3から見たときの側面図である。コルゲートカッター21Aをコルゲートカッター21Bよりも軸傾け角θだけ右側に傾けると、傾けた側では、図3(a)に示すように、コルゲートカッター21Aの歯部30Aとコルゲートカッター21Bの歯部30BとのクリアランスCは小さくなる。また、反対側では、図3(b)に示すように、コルゲートカッター21Aの歯部30Aとコルゲートカッター21Bの歯部30BとのクリアランスCは大きくなる。このようにコルゲートカッターの一方を傾けた場合、クリアランスCが小さくなる側では材料に対する加工量が大きくなり、クリアランスCが大きくなる側では材料に対する加工量が小さくなる。
次に、実施例1のコルゲートカッター21A、21Bを用いてコルゲート成形を行ったときの作用について説明する。
図4は、ルーバーフィン10の斜視図。図5(a)、(b)はルーバーフィン10の成形方向とルーバー12の切り起こし方向との関係を示す説明図である。
図4において、斜線の矢印は成形方向を示している。また、図5(a)、(b)に示すルーバー12の断面図は、図4のA−A′断面に相当する。ここでは、図5(a)に示すようなルーバー12の切り起こし方向を第1の方向といい、図5(b)に示すようなルーバー12の切り起こし方向を第2の方向というものとする。さらに、図5(a)、(b)において、破線の太い矢印はフィンの曲がり方向を示している。
図5(a)、(b)のうち、(a)は、図1(b)のように、コルゲートカッター21Aの回転軸S1を、コルゲートカッター21Bの回転軸S2よりも軸傾け角θだけ右側に傾けて配置した場合のルーバーフィン10の成形方向とルーバー12の切り起こし方向との関係を示している。また(b)は、図1(b)において、コルゲートカッター21Aの回転軸S1を、コルゲートカッター21Bの回転軸S2よりも軸傾け角θだけ左側(矢視A1)に傾けて配置した場合のルーバーフィン10の成形方向とルーバー12の切り起こし方向との関係を示している。
まず、図5(a)について説明する。この例では、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第1の方向に切り起こされる。このような成形方向と切り起こし方向との関係において、上下のコルゲートカッターの軸を並行に配置した場合は、切り起こし加工により発生するゆがみや応力の関係により、成形方向に対して右側では材料の延びが少なくなり、また左側では材料の延びが多くなるため、コルゲート成形時にルーバーフィン10は矢印L方向(左側)に曲がってしまう。これに対して、本実施例では、コルゲートカッター21Aを軸傾け角θだけ右側に傾けているため、進行方向に対して右側では材料に対する加工量が大きくなるために材料の延びが多くなり、また左側では材料に対する加工量が小さくなるために材料の延びが少なくなる。このように、成形方向に対してルーバー12を第1の方向に切り起こすようなコルゲート成形において、通常(コルゲートカッターの並行配置、以下同様とする)では材料の延びが少なくなる右側での材料の延びを多くし、また材料の延びが多くなる左側での材料の延びを少なくすることによって、成形方向の左右における材料の延び量がほぼ等しくなり、コルゲート成形時の材料の延びは成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになるため、フィン曲がりを防止することができる。
また、図5(b)の例では、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第2の方向に切り起こされる。このような成形方向と切り起こし方向との関係において、上下のコルゲートカッターの軸を並行に配置した場合は、切り起こし加工により発生するゆがみや応力の関係により、成形方向に対して左側では材料の延びが少なくなり、また右側では材料の延びが多くなるため、コルゲート成形時にルーバーフィン10は矢印R方向(右側)に曲がってしまう。これに対して、本実施例では、コルゲートカッター21Aを軸傾け角θだけ左側に傾けているため、成形方向に対して左側では材料に対する加工量が大きくなるために材料の延びが多くなり、また右側では材料に対する加工量が小さくなるために材料の延びが少なくなる。このように、成形方向に対してルーバー12を第2の方向に切り起こすようなコルゲート成形において、通常では材料の延びが少なくなる左側での材料の延びを多くし、また材料の延びが多くなる右側での材料の延びを少なくすることによって、成形方向の左右における材料の延び量がほぼ等しくなり、コルゲート成形時の材料の延びは成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになるため、フィン曲がりを防止することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、製造工程を増やすことなく、また材料歩留まりを悪くすることなしに、コルゲート成形後のフィン曲がりを防止することができる。とくに、本実施例の構成においてはコルゲートカッター21A、21Bの刃先形状を変更する必要がないため、既存のコルゲートカッターを使用することができる。
上記実施例1では、コルゲートカッター21Aの回転軸S1を、コルゲートカッター21Bの回転軸S2よりも軸傾け角θだけ右側又は左側に傾けて配置した構成について説明したが、コルゲートカッター21Bの回転軸S2を、コルゲートカッター21Aの回転軸S1よりも軸傾け角θだけ右側又は左側に傾けて構成した場合でも同様の効果を得ることができる。また、コルゲートカッター21Aの回転軸S1と、コルゲートカッター21Bの回転軸S2をともに右側又は左側に傾けて配置した構成としても同様の効果を得ることができる。
次に、実施例2に係わるコルゲートカッターの構造について説明する。なお、実施例1と同等部分には同一符号を付して説明する。なお、歯部30A(30B)の頂部31を適宜に刃先という。
図6は、実施例2に係わるコルゲートカッター21A、21Bの配置を示す説明図であり、図1(a)の矢視A1と同じ方向から見たときの側面図を示している。また、矢印で指し示す右側の図(上下図)はコルゲートカッター21A、21Bの刃先部分の部分拡大図を示している。図7は、コルゲートカッター21Aの歯先形状を示す拡大斜視図である。
この実施例2では、コルゲート成形後のフィン曲がりを防止するため、図6の部分拡大図及び図7の拡大斜視図に示すように、コルゲートカッター21Aの各歯部30Aには、その頂部31に右側から左側に向かって刃先の表面積が広くなるように勾配を設けている。このように勾配を設けた場合、頂部31の刃先の表面積の狭い側(右側)では、図3(a)の場合と同様にコルゲートカッター21Aの歯部30Aとコルゲートカッター21Bの歯部30BとのクリアランスCは小さくなる。また、頂部31の刃先の表面積の広い側(左側)では、図3(b)の場合と同様にコルゲートカッター21Aの歯部30Aとコルゲートカッター21Bの歯部30BとのクリアランスCは大きくなる。この場合も、クリアランスCが小さくなる側では材料に対する加工量が大きくなり、クリアランスCが大きくなる側では材料に対する加工量が小さくなる。
一方、コルゲートカッター21Bの歯部30Bには勾配は設けられておらず、平坦なままとなっている。
本実施例において、図5(a)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第1の方向に切り起こされる組み合わせでは、図6に示すような刃先の勾配を設ける。この場合は、成形方向に対して右側では材料に対する加工量が大きくなるために材料の延びが多くなり、また左側では材料に対する加工量が小さくなるために材料の延びが少なくなる。このように、成形方向に対してルーバー12を第1の方向に切り起こすようなコルゲート成形において、通常では材料の延びが少なくなる右側での材料の延びを多くし、また材料の延びが多くなる左側での材料の延びを少なくすることによって、成形方向の左右における材料の延び量はほぼ等しくなり、コルゲート成形時の材料の延びは成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになるため、フィン曲がりを防止することができる。
また、図5(b)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第2の方向に切り起こされる組み合わせでは、図6に示すコルゲートカッター21Aにおいて、各歯部30Aの頂部31に左側から右側に向かって刃先の表面積が広くなるように勾配を設ける。この場合は、成形方向に対して左側では材料に対する加工量が大きくなるために材料の延びが多くなり、また右側では材料に対する加工量が小さくなるために材料の延びが少なくなる。このように、成形方向に対してルーバー12を第2の方向に切り起こすようなコルゲート成形において、通常では材料の延びが少なくなる左側での材料の延びを多くし、また材料の延びが多くなる右側での材料の延びを少なくすることによって、成形方向の左右における材料の延び量がほぼ等しくなり、コルゲート成形時の材料の延びは成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになるため、フィン曲がりを防止することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、製造工程を増やすことなく、また材料歩留まりを悪くすることなしに、コルゲート成形後のフィン曲がりを防止することができる。とくに、本実施例の構成においては、コルゲートカッターの回転軸を傾ける必要がないため、駆動機構を設計変更することなしに適用することができる。
上記実施例2では、コルゲートカッター21Aの歯部30Aの頂部31に対して、一方の側から他方の側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けた構成について説明したが、コルゲートカッター21Aの歯部30Aの頂部31に勾配を設けずに平坦なままとし、コルゲートカッター21Bの歯部30Bの頂部31に対して、一方の側から他方の側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けた構成とした場合でも同様の効果を得ることができる。すなわち、図5(a)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第1の方向に切り起こされる組み合わせでは、コルゲートカッター21Bの歯部30Bの頂部31に対して、左側から右側に向かって表面積が広くなるように勾配を設ける。また、図5(b)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第2の方向に切り起こされる組み合わせでは、コルゲートカッター21Bの歯部30Bの頂部31に対して、右側から左側に向かって表面積が広くなるように勾配を設ける。
実施例2の他の構成例として、図8に示すように、コルゲートカッター21A、21Bの両方に勾配を設けてもよい。すなわち、図5(a)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第1の方向に切り起こされる組み合わせでは、図8に示すように、コルゲートカッター21Aの歯部30Aの頂部31に対して右側から左側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けるとともに、コルゲートカッター21Bの歯部30Bの頂部31に対しても右側から左側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けることで対応することができる。また、図5(b)のように、成形方向に対してルーバー12の切り起こし方向がいずれも第2の方向に切り起こされる組み合わせでは、図8において、コルゲートカッター21Aの歯部30Aの頂部31に対して左側から右側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けるとともに、コルゲートカッター21Bの歯部30Bの頂部31に対しても左側から右側に向かって表面積が広くなるように勾配を設けることで対応することができる。
この場合も、成形方向の左右における材料の延び量がほぼ等しくなり、コルゲート成形時の材料の延びは成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになるため、フィン曲がりを防止することができる。
なお、実施例2では、歯部30A、Bの頂部31に対して一方の側から他方の側に向かって刃先の表面積が連続的に広くなるように勾配を設けた例を示したが、図9(a)の部分拡大図に示すように、ブレード毎に刃先の表面積が段階的に広くなるように勾配を設けてもよいし、また図9(b)の部分拡大図に示すように、ブレード2枚(又は複数枚)毎に刃先の表面積が段階的に広くなるように勾配を設けてもよい。
図10は、実施例3に係わるコルゲートカッターの構造を示す側面図である。本実施例におけるコルゲートカッター26は、コルゲートカッター24A、24B(コルゲートカッター24)と、フィン引っ張りロール25A、25B(フィン引っ張りロール25)とを備えて構成されている。
コルゲートカッター24A、24B(第1コルゲートカッター)の基本構造は、実施例1に示したコルゲートカッター21A、21Bとほぼ同じであり、図1に示すコルゲートカッター21A、21Bと同等部分には同一符号を付している。
このコルゲートカッター24A、24Bでは、回転軸が並行となるように配置されている。これにより、歯部30A、30Bに形成された切り起こし刃34、35の一山あたりの加工量は歯部30A、30Bの幅方向に沿って同一となるため、材料の延び量が左右で等しくならず、ルーバーフィン10はコルゲート成型時に成形方向に対して右側又は左側に曲がった状態で送り出されることになる。なお、コルゲートカッター24A、24Bの形状は、成形後にフィン高さfhとなるように設計されるものとする。
フィン引っ張りロール25A、25B(第2コルゲートカッター)の基本構造は、前段に配置されたコルゲートカッター24A、24Bとほぼ同じである。以下、一方のフィン引っ張りロール25Aを例として説明する。
フィン引っ張りロール25A(及び25B)は、円周方向に沿って複数の歯部40A、40A…(フィン引っ張りロール25Bでは歯部40B、40B…)が所定間隔で形成され、これら歯部40A(40B)の頂部41及び底部42によって、ルーバーフィン10に形成された屈曲部11aを+Δhだけ引き延ばすとともに、この間、各歯部40Aの側面43に形成された複数の切り起こし刃44、45によって、ルーバーフィン10に形成されたルーバー12の形状を保持するように構成されている。このように、フィン引っ張りロール25A、25Bに形成された歯部40A、40Bはコルゲート成形により形成された屈曲部11aを引き延ばすために設けられ、また切り起こし刃44、45は、引き延ばし中にルーバー12の形状が戻ってしまう(開口が閉じてしまう)のを防ぐために設けられている。このフィン引っ張りロール25A、25Bについても、回転軸が並行となるように配置されている。
上記のように構成されたコルゲートカッター24及びフィン引っ張りロール25は、図示しない駆動機構により同期回転するように駆動される。
次に、フィン引っ張りロール25A、25Bによるフィンの引き延ばしについて説明する。
図11は、フィン引っ張りロール25A、25Bの噛み合い部分を示す側面図であって、(a)は要部側面図、(b)は(a)のB部分の拡大図である。
コルゲートカッター24A、24Bによりコルゲート成形され、且つ平坦部にルーバー12が形成されたルーバーフィン10は、成形方向に対して右側又は左側に曲がった状態でフィン引っ張りロール25A、25Bに送り込まれる。この段階でルーバーフィン10はフィン高さfhとなるように形成されている。そして、ルーバーフィン10がフィン引っ張りロール25A、25Bに送り込まれると、図11(b)に示すように、屈曲部11aはフィン引っ張りロール25Aの頂部41によりフィン引っ張りロール25Bの谷部42側に向かってΔhだけ引き延ばされる。これによって、コルゲートカッター24A、24Bから送り出されたルーバーフィン10の各屈曲部11aは、左右ともに同じ量(Δh)だけ引き延ばされて、フィン高さはfh+Δhとなる。
本実施例においては、成形方向の左側又は右側において材料の延び量が等しくない状態に対して、コルゲートカッター24A、24Bにより左右に等しい量だけ強制的な引き延ばしが行われるため、材料の延び量は成形方向の左側、右側ともにほぼ均一化することになる。したがって、コルゲート成形後のフィン曲がりを確実に解消することができる。
次に、フィン引っ張りロール25A、25Bによるフィンの引き延ばしについて説明する。
図12(a)〜(c)は、フィン引っ張りロール25A、25Bの切り起こし刃44、45とルーバーフィン10に形成されたルーバー12との噛み合い示す説明図である。
図12(a)に示すように、フィン引っ張りロール25A、25Bの切り起こし刃44、45同士が噛み合い始めると、ルーバーフィン10に形成されたルーバー12の開口部分に切り起こし刃44、45の先端がそれぞれ入り込み、次いで、図12(b)に示すように、切り起こし刃44、45同士が噛み合うようになる。そして、歯部40A、40Bによりフィンの引き延ばしが行われると、この間、図12(c)に示すように、ルーバー12は切り起こし刃44、45の間に挟まれて保持される。すなわち、フィンの引き延ばしによって、フィン高さがfhからfh+Δhに変化するときに、フィンは高さ方向に引き延ばされ、これに伴ってルーバー12の形状は元に戻ろうとする。しかしながら、本実施例においては、フィンの引き延ばし中は、切り起こし刃44、45の間でルーバー12が保持されるため、ルーバー12の形状が元に戻ることがなく、開口した形状は保持されることになる。
以上説明したように、本実施例によれば、製造工程を大幅に増やすことなく、また材料歩留まりを悪くすることなしに、コルゲート成形後のフィン曲がりを確実に解消することができる。とくに、本実施例においてはコルゲートカッター24として通常のコルゲートカッターを使用することができる。また、フィン引っ張りロール25については、フィンの引き延ばし量に応じて歯部の高さを変更するだけでよく、刃先形状を変更する必要がないため、通常のコルゲートカッターを容易に適用することができる。さらに、コルゲートカッター24、フィン引っ張りロール25ともに回転軸を傾ける必要がないため、駆動機構を大幅に設計変更することなしに適用することができる。
他の構成例として、前段に配置される第1コルゲートカッターとして実施例1(又は実施例2)に示したコルゲートカッター21A、21Bを用いることができる。これは、フィン引っ張りロール25A、25Bによりフィンの引き延ばしを行った際に、フィンが切れてしまう(破断)等の不具合を発生するおそれがある場合に有効である。すなわち、フィンの材質やフィンの引き延ばし量(Δh)によってフィンが破断しまうことが予測される場合は、前段のコルゲートカッター21A、21Bである程度フィンの曲がりを解消しておき、続くフィン引っ張りロール25A、25Bにおいて、フィンが破断しない引き延ばし量でフィンの引き延ばしを行うことにより、フィンを破断させることなしにフィン曲がりを確実に解消することができる。
実施例1に係わるコルゲートカッターの構造を示す説明図。(a)はコルゲートカッターの配置を示す斜視図。(b)は(a)の矢視A1から見たときの側面図。 コルゲートカッターの分解斜視図。 コルゲートカッターの噛み合い部分を示す側面図。(a)は図1(b)の矢視A3から見たときの側面図。(b)は図1(b)の矢視A2から見たときの側面図。 ルーバーフィン10の斜視図。 (a)、(b)はルーバーフィンの成形方向とルーバーの切り起こし方向との関係を示す説明図。 実施例2に係わるコルゲートカッターの配置を示す説明図。 実施例2に係わるコルゲートカッターの歯先形状を示す拡大斜視図。 実施例2においてコルゲートカッターの両方に勾配を設けた場合の配置を示す説明図。 (a)、(b)はコルゲートカッターの刃先形状の他の構成例を示す部分拡大図。 実施例3に係わるコルゲートカッターの構造を示す側面図。 フィン引っ張りロールの噛み合い部分を示す側面図。(a)は要部側面図。(b)は(a)のB部分の拡大図。 (a)〜(c)はフィン引っ張りロールの切り起こし刃とルーバーフィンに形成されたルーバーとの噛み合い示す説明図。 実施例におけるルーバーフィンの製造工程を示す全体構成図。 一般的なルーバーフィンの外観を示す斜視図。 二方向ルーバーフィンにおけるルーバー配列を示す断面図。 一方向ルーバーフィンにおけるルーバー配列を示す断面図。 一方向ルーバーフィンの曲がり状態を示す斜視図。
符号の説明
10…ルーバーフィン
11…帯状薄板
11a…屈曲部
11b…平坦部
12…ルーバー
21(21A、21B)…コルゲートカッター
24(24A、24B)…コルゲートカッター
25(25A、25B)…フィン引っ張りロール
26…コルゲートカッター
30A、30B、40A、40B…歯部
31、41…頂部
32、42…底部
33、43…側面
34、35、44、45…切り起こし刃
200A…ブレード

Claims (3)

  1. 円周方向に沿って複数の歯部(30A、30B)が形成された一対のカッター(24A、24B)からなり、この一対のカッター(24A、24B)間に供給された帯状薄板(11)に対して、前記各歯部(30A、30B)の頂部(31)及び谷部(32)によって前記帯状薄板(11)に所定間隔で屈曲部(11a)と平坦部(11b)とを交互に成形するとともに、前記歯部(30A、30B)の側面(33)に形成した複数の切り起こし刃(34、35)によって前記帯状薄板(11)の平坦部(11b)に複数のルーバー(12)を切り起こして、ルーバー付きコルゲートフィン(10)を成形する第1コルゲートカッター(24A、24B)と、
    円周方向に沿って複数の歯部(40A、40B)が形成された一対のカッター(25A、25B)からなり、この一対のカッター(25A、25B)間に供給された前記ルーバー付きコルゲートフィン(10)に対して、前記各歯部(40A、40B)の頂部(41)及び谷部(42)によって前記ルーバー付きコルゲートフィン(10)の屈曲部(11a)を引き延ばすとともに、前記歯部(40A、40B)の側面(43)に形成した複数の切り起こし刃(44、45)によって前記ルーバー付きコルゲートフィン(10)の平坦部(11b)に形成された複数のルーバー(12)の形状を保持しながら前記ルーバー付きコルゲートフィン(10)を成形する第2コルゲートカッター(25A、25B)とを備えたことを特徴とするコルゲートカッター。
  2. 前記第1コルゲートカッターにおいて、前記切り起こし刃(34、35)の一山あたりの加工量を前記歯部(30A、30B)の幅方向に沿ってほぼ同一としたことを特徴とする請求項1に記載のコルゲートカッター。
  3. 前記第1コルゲートカッターにおいて、前記切り起こし刃(34、35)の一山あたりの加工量を前記歯部(30A、30B)の幅方向に沿って変化させたことを特徴とする請求項1に記載のコルゲートカッター。
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