JP4106962B2 - 内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造 - Google Patents

内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクータ型車両等を含む自動二輪車の内燃機関における特にバランサシャフトまわりの配置構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両に搭載される内燃機関では、クランクシャフトの回転バランスを向上するためにバランサシャフトが設けられる。このバランサシャフトはクランクケースの左右両側壁で回転自在に軸支され、クランクシャフトのドライブギヤによって駆動されるドリブンギヤの他に、ウォータポンプあるいはオイルポンプ等の補機類を駆動するためのドライブギヤ等が付設される。
【0003】
たとえば特開平2001−234978号公報に記載のバランサ取付構造において、クランク軸の上下に一対のバランサ軸を有し、下側クランク軸の下方にポンプ駆動軸が平行に架設され、下側クランク軸の右クランクケースから突出した右端にドライブスプロケットが嵌着される。このドライブスプロケットと、ポンプ駆動軸の右端に嵌着されたドリブンスプロケットとの間にチェーンが架け渡され、クランク軸の回転でバランサ軸を介してポンプ駆動軸を回転させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来では、上述した例のようにオイルポンプ等の補機類を駆動するための駆動機構は、基本的にはクランクシャフトの軸端側に配置構成される。このため補機類等を配置する際、スペースあるいは他部材との配置関係において制約を受けざるを得なかった。また、かかる配置構成ではエンジン特にクランクケースまわりの設計自由度も制限される等の問題があった。
【0005】
本発明はかかる実情に鑑み、構成部材の有効かつ効率的な配置構成を実現する内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造は、シリンダ軸線が略水平になるように前傾搭載されるエンジンにおいてクランク軸の前方下方にオイルフィルタを配置し、前記クランク軸により同期駆動されるバランサシャフトが、前記オイルフィルタおよび前記クランク軸の間に配置される内燃機関において、クランクケースの左右側壁に装着された前記バランサシャフトの両端を支持する軸受よりも車体幅方向内側で前記バランサシャフトの前方にこれと並列してオイルポンプを設けると共に、このオイルポンプと前記バランサシャフトとを、前記オイルポンプよりも車体幅方向内側で前記バランサシャフトの長手方向の中間部適所位置で伝動部材を介して連結することを特徴とする。
【0007】
また、本発明による内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造において、前記クランク軸を挟んで前記バランサシャフトの対向側に、第2のバランサシャフトが配置されることを特徴とする。
【0008】
また、本発明による内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造において、前記バランサシャフトに複数のウェイトを設け、該ウェイト相互間にクランクウェブを付設し、前記ウェイトの回転軌道と前記クランクウェブの回転軌道が重なるように各軸を配したことを特徴とする。
【0009】
また、本発明による内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造において、前記ウェイト相互間の前記バランサシャフトの軸上に、前駆クランクウェブに対向するように前記伝動部材を配したことを特徴とする。
また、本発明による内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造において、前記バランサシャフトと前記クランク軸とを連結するギヤを、前記オイルポンプとは反対側で前記軸受よりも車体幅方向内側に設けることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、オイルポンプとバランサシャフトとを、該バランサシャフトの長手方向の中間部適所位置で伝動部材を介して連結する。このようにオイルポンプ等の補機類をバランサシャフトの中央部付近に対応配置することができ、特にクランクケース下部の車幅方向寸法を実質的に小さくし、エンジンのコンパクト化を図ることができる。
【0011】
この場合、バランサシャフトの長手方向の中間部適所に適用可能であるため、補機類等を配置する際、スペースあるいは他部材との配置関係における制約を大幅に減少し、構成部材を有効かつ効率的に配置することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明による内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造の好適な実施の形態を説明する。
本発明は自動二輪車あるいは四輪自動車に搭載される各種のガソリンエンジンに対して有効に適用可能であり、この実施形態ではたとえば図1および図2に示すように所謂、スクータ型車両におけるエンジンの例とする。
【0013】
ここで先ず、本実施形態に係るスクータ型車両10の全体構成を説明する。図1において、鋼製あるいはアルミニウム合金材でなる車体フレームの前部には、ステアリングヘッドパイプによって左右に回動可能に支持された2本のフロントフォーク11が設けられる。フロントフォーク11の上端にはハンドル12が固定され、ハンドル12の両端にグリップ13を有する。フロントフォーク11の下部には前輪14が回転可能に支持されるとともに、前輪14の上部を覆うようにフロントフェンダ15が固定される。前輪14は、前輪14と一体回転するブレーキディスク16を有している。
【0014】
車体フレームの後部には、左右スイングアーム17が揺動可能に設けられるとともに、車体フレームとスイングアーム17の間にリヤショックアブソーバ18が装架される。なお、一方(左側)のスイングアーム17は、複数のギヤ列で構成される動力伝達機構を兼用している。スイングアーム17の後端には後輪19が回転可能に支持され、後輪19は上述した動力伝達機構を介して、回転駆動されるようになっている。後輪19の上部を覆うようにリヤフェンダ20が固定される。
【0015】
車体フレームに搭載されたエンジンユニット21には、図示しないエアクリーナから混合気が供給されるとともに、燃焼後の排気ガスが排気管22を通って排気される。エンジンユニット21はそのシリンダ軸線が略水平にかつ僅かに前方に上方傾斜するように搭載され、後述するようにフロアトンネル部内に配置されるとともに、フロアトンネルカバーによって覆われる。エンジンユニット21の前側にはラジエタ装置23が配置され、またエンジンユニット21の後方で運転者用シート24の下方には燃料タンク25が配設される。燃料タンク25の前側にはバッテリ26が搭載される。なお、運転者用シート24の後側にタンデムシート27が連設される。
【0016】
エンジンユニット21等を含む車両の主用構成部材は、車体カバーによって覆われ、図2のように車両の外観構成は一体感のあるすっきりしたものとなっている。すなわち車体前部においてアッパフロントカウル28およびロアフロントカウル29が連接され、アッパフロントカウル28に埋設されるかたちでヘッドランプ30が配置される。ロアフロントカウル29の下側にはアンダカバー31が連接される。
【0017】
フロントフォーク11あるいはハンドル12等を含む前輪操舵装置と運転者用シート24の間には、低床の左右足載せ部32が設けられ、運転者はこの足載せ部32に足を載せて運転者用シート24に着座することができる。左右足載せ部32の相互間には、上方に突出するフロアトンネル部が形成され、エンジンユニット21はこのフロアトンネル部内に配置され、フロアトンネルカバー33によって覆われる。足載せ部32およびフロアトンネルカバー33の前縁には、レッグシールド34が連接する。
【0018】
アッパフロントカウル28の上部にはウィンドスクリーン35が立設される。このウィンドスクリーン35や前述したアッパフロントカウル28およびロアフロントカウル29は、運転者の少なくとも上半身およびハンドル12まわりを含めた車体前部を前方から覆うように配置構成される。
【0019】
また、車体後部もしくは後部寄りにおいてフロアトンネルカバー33の後縁に連接し、運転者用シート24の下縁に向って立ち上がる立上り部36aを有するフロントフレームカバー36を備える。立上り部36aの略中央には、前方に開口する排気孔が開設38される。フロントフレームカバー36の後側には左右のサイドフレームカバー37等が連接する。
【0020】
上述した各種車体カバーは基本的には、合成樹脂により成形され、車体フレームに直接にまたはブラケット等の支持部材を介して間接に取付固定される。エンジンユニット21等は車体カバーの内側に収容されるが、走行時、車体カバーの内側には車両前部から後部へと流れる空気流路が形成される。
【0021】
ここで、エンジンユニット21は図3に示されるように、複数のエンジンマウント部39を介して車体フレーム40の所定部位に搭載支持される。なお、前述したように車体フレーム40の前部には、ステアリングヘッドパイプ41を介してフロントフォーク11が回動可能に支持される。エンジンユニット21の後部には変速ユニット42等が一体的に構成され、これらにより車両を走行駆動するためのパワーユニットを構成する。
【0022】
図4は、エンジンユニット21まわりの構成例を示している。エンジンユニット21は、エンジン部100とラジエタ装置23を含む。エンジン部100においてクランクケース101、シリンダブロック102、シリンダヘッド103およびシリンダヘッドカバー104が一体的に結合し、またこの例では水冷エンジンであるため、シリンダヘッドカバー104の前側にラジエタ装置23を備える。このラジエタ装置23において、インレットホース202およびアウトレットホース203を介して、ラジエタ本体201がエンジン部100側と接続し、これにより所定のエンジン冷却系が構成される。
【0023】
エンジン部100において図5に示されるように、クランクシャフト105がその左右両側で軸受106,107によってクランクケース101に回転自在に支持される。このクランクシャフト105にはコンロッド108を介してピストン109が連結する。クランクシャフト105の一端側(右側)にはワンウェイクラッチ110が装着され、クランクケース101に搭載されたスタータモータ111とその出力軸に連結するギヤ群112が該ワンウェイクラッチ110を介してクランクシャフト105と連結する。また、クランクシャフト105の他端側(左側)には、ジェネレータコイル113のまわりを回動するジェネレータロータ114が装着される。
【0024】
ワンウェイクラッチ110まわりの部材、あるいはジェネレータロータ114まわりの部材は、クランクケース101の外側に一体的に結合するカバー115あるいはカバー116によって形成されるスペース117,118内にそれぞれ収容される。この場合、これらのスペースは図5から分かるように、クランクシャフト105の軸受106,107間寸法の1/2以下程度に設定され、この分だけクランク軸方向に突出する。
【0025】
クランクシャフト105にはコンロッド108の大端部との連結部(クランクピン部)に対向して、図6にも示されるようにたとえばイチョウの葉状のクランクウェブ105aを有する。なお、この例は並列2気筒エンジンとし、図5あるいは図7に示すようにクランクシャフト105は2つのピストン109と連結する。クランクケース101の前部にてクランクシャフト105の前方下方にオイルフィルタ/クーラ119が設けられ、このオイルフィルタ/クーラ119には後述するオイルポンプ120からオイルが供給されるようになっている。
【0026】
図6に示されるようにクランクシャフト105の斜め前下方には、該クランクシャフト105と平行にバランサシャフト121が配置される。バランサシャフト121はその両端で、図5あるいは図7に示すようにクランクケース101の左右側壁に装着された軸受122,123によって回転自在に支持される。これらの軸受122,123はクランクケース101の左右側壁において、クランクシャフト105の軸受106,107と略同一面上に配置される。軸受107の至近位置でクランクシャフト105に取り付けられたギヤ(平歯車)124と、軸受123の至近位置でバランサシャフト121に取り付けられたギヤ(平歯車)125とを噛合させることにより、バランサシャフト121はクランクシャフト105に対して所定の位相関係で連結する。
【0027】
バランサシャフト121は、図6にも示されるようにたとえばイチョウの葉状のバランスウェイト121aを有し、バランスウェイト121aは、コンロッド108の大端部に対応配置される。この例では図5のように相互に隔置された2つのバランスウェイト121aを有し、これらのバランスウェイト121a相互間にクランクウェブ105aが配置される。この場合、図6から分かるようにバランスウェイト121aの回転軌道(外形線)とクランクウェブ105aの回転軌道(外形線)が側面視で重なるように、クランクシャフト105およびバランサシャフト121が配設される。
【0028】
また、クランクシャフト105を挟んでバランサシャフト121の対向側に、すなわちクランクシャフト105の斜め後上方に第2のバランサシャフト126が配置される。クランクシャフト105および上下のバランサシャフト121,126は図6に示されるように、同一平面上に並列配置される。この第2のバランサシャフト126は実質的にバランサシャフト121と同様に構成され、つまりその両端でクランクケース101の左右側壁に装着された軸受によって回転自在に支持される。また、クランクシャフト105に取り付けられたギヤ124と、第2のバランサシャフト126に取り付けられたギヤ(平歯車)127とを噛合させることにより、第2のバランサシャフト126はクランクシャフト105に対して所定の位相関係で連結する。
【0029】
さらに第2のバランサシャフト126は、図6にも示されるようにたとえばイチョウの葉状のバランスウェイト126aを有する。この場合、相互に隔置された2つのバランスウェイト126aを有し、これらのバランスウェイト126a相互間にクランクウェブ105aが配置される。バランスウェイト126aの回転軌道とクランクウェブ105aの回転軌道が側面視で重なるように、第2のバランサシャフト126が配設される。
【0030】
前述したようにクランクシャフト105の前方下方にオイルフィルタ/クーラ119を配し、クランクシャフト105により同期駆動されるバランサシャフト121は、オイルフィルタ/クーラ119およびクランクシャフト105の間に配置される。そしてバランサシャフト121の前方には、これと並列してオイルポンプ120が設けられ、このオイルポンプ120とバランサシャフト121とは該バランサシャフト121の長手方向の中間部適所位置で、伝動部材としてのチェーン128を介して連結される。オイルポンプ120の下方には、クランクケース101の下部によりオイルパン129が形成される。なお、図6はバランサシャフト121をその中間部で切断して示す図であるが、便宜上ギヤ125が細実線により追加図示されており、実際にはチェーン128がギヤ125よりも図6の紙面裏側に位置している。
【0031】
この例では図7に示されるように2つのバランスウェイト121a相互間のバランサシャフト121の軸上に、クランクウェブ105aに対向するようにチェーン128が配設される。この場合、バランサシャフト121に設けたドライブスプロケット130と、オイルポンプ120の回転軸131に設けたドリブンスプロケット132との間にチェーン128が巻回装架される。なお、チェーンガイド等の部材等は設けていない。オイルポンプ120はたとえばトロコイドポンプであってよく、クランクケース101に固定されたケーシング133に回転軸131が回転自在に支持され、該回転軸131はチェーン128を介して回転駆動される。そして、インレットポート134から入ったオイルをアウトレットポート135から吐出するようになっている。
【0032】
ここで、クランクケース101はレフトクランクケース101Lおよびライトクランクケース101Rからなり、オイルポンプ120はこれら左右ケースの合せ面101a(図5参照)付近のクランクケース101内に収容される。この実施形態では図7に示されるようにレフトクランクケース101L内にオイルポンプ120が収容される。オイルポンプ120の上流側にはフィルタを有するストレーナ136が設けられるが、このストレーナ136は図8に示されるようにレフトクランクケース101Lの下部、特にマグネト室を形成するためのスペース118との隔壁下部に一体に設けられる。オイルフィルタ/クーラ119は、レフトクランクケース101Lの下部前面の左側に位置する。
【0033】
ストレーナ136およびオイルポンプ120間はオイル通路137により接続され(図8、矢印C)、オイルポンプ120およびオイルフィルタ/クーラ119間はオイル通路138により接続される(図8、矢印D)。また、オイルフィルタ/クーラ119に供給されたオイルは、オイル通路139を経て(図8、矢印E)エンジン各部に給送される。これらのオイル通路137,138,139はレフトクランクケース101Lに一体的に設けられ、いずれも左側のエンジンマウント部39の下方で僅かに内側に配置される。
【0034】
また、オイルポンプ120の回転軸131とバランサシャフト121は、クランクケース101におけるオイルパン129のオイル静油面付近に軸心が位置するように配置され、すなわちオイルパン129のオイルに半分ほど浸かった状態で収容される。そのためチェーン128はオイルパン129のオイルに半分ほど浸かるが、エンジン作動時には油面が下がるためオイルパン129のオイルを掻き回すことはない。
【0035】
上記構成において、スタータモータ111によりエンジンが始動し、ピストン109の往復動がコンロッド108を介してクランクシャフト105の回転運動に変換される。クランクシャフト105が回転することでギヤ125,127を介して、バランサシャフト121および第2のバランサシャフト126がそれぞれ回転駆動される。これらのバランサシャフト121および第2のバランサシャフト126の回転によりエンジンは低速回転域から高速回転域まで円滑作動することができる。
【0036】
オイルポンプ120はバランサシャフト121の回転により、チェーン128を介して回転駆動される。これにより該オイルポンプ120の作動によってストレーナ136からオイルパン129のオイルを吸引し、そのオイルはオイルフィルタ/クーラ119を通って、オイル通路139からエンジン各部に給送される。
【0037】
特に本発明によれば、バランサシャフト121の前方に並列してオイルポンプ120を設け、このオイルポンプ120とバランサシャフト121とをバランサシャフト121の長手方向の中間部適所位置で、チェーン128を介して連結することで、エンジン部100の下部の車幅方向寸法を小さくすることができる。このように車幅方向寸法を小さくすることで、車両走行時のバンク角度を大きく確保することが可能になる。また、オイルポンプ120まわりはクランクケース101の中央部付近に配置されるため、車両バンク時にオイル油面が変動するのを抑制することができる。その場合、オイルフィルタ/クーラ119とオイルポンプ120が近接配置されているため、オイル通路137,138,139等が実質的に短くて済む。
【0038】
また、第2のバランサシャフト126を設けることでバランサシャフト121の設定に自由度が得られる。これによりバランサシャフト121に並設されるオイルポンプ120等の補機類の占有スペースを大きく確保することができ、補機類を最適位置に適正配置することが可能になる。
【0039】
さらに、クランクシャフト105のクランクウェブ105aやバランサシャフト121あるいは第2のバランサシャフト126のバランスウェイト121aあるいはバランスウェイト126aなどの回転体の突部の回転軌跡を互い違いに配設することで、それらの占有面積を有効に小さくすることができる。特にこれらの部材の前後方向寸法を抑えることで、かかる突部に対応する軸の細径部に伝動部材を配して補機類を接続する。これにより新たにその占有スペースを必要とせず、エンジン全体をコンパクトに構成することができる。
【0040】
以上、本発明を種々の実施形態とともに説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
たとえば上記実施形態ではスクータ型車両の例で説明したが、必ずしもこれに限定されず、スクータ型ではなく所謂、通常の自動二輪車や四輪車等に対して有効に適用可能である。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、この種の内燃機関において補機類をバランサシャフトの中央部付近に対応配置することができ、特にクランクケース下部の車幅方向寸法を実質的に小さくし、エンジンのコンパクト化を図ることができる。この場合、バランサシャフトの長手方向の中間部適所に適用可能であるため、補機類等を配置する際、スペースあるいは他部材との配置関係における制約を大幅に減少し、構成部材を有効かつ効率的に配置することができる等の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施形態に係るスクータ型車両の全体構成を示す側面図である。
【図2】本発明における実施形態に係るスクータ型車両の全体構成を示す外観側面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるエンジンユニットまわりを示す側面図である。
【図4】本発明の実施形態におけるエンジンユニットのエンジン部まわりを示す側面図である。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図である。
【図6】本発明の実施形態におけるエンジンユニットのエンジン部のクランクシャフトまわりを示す側面図である。
【図7】図6のB−B線に沿う断面図である。
【図8】本発明の実施形態におけるエンジンユニットのエンジン部のレフトクランクケースまわりを示す側面図である。
【符号の説明】
10 スクータ型車両
11 フロントフォーク
12 ハンドル
14 前輪
17 スイングアーム
18 リヤショックアブソーバ
19 後輪
21 エンジンユニット
23 ラジエタ装置
24 運転者用シート
25 燃料タンク
26 バッテリ
28 アッパフロントカウル
29 ロアフロントカウル
32 載せ部
33 フロアトンネルカバー
34 レッグシールド
35 ウィンドスクリーン
36 フロントフレームカバー
36a 立上り部
38 排気孔
100 エンジン部
101 クランクケース
102 シリンダブロック
103 シリンダヘッド
104 シリンダヘッドカバー
105 クランクシャフト
108 コンロッド
1009 ピストン
110 ワンウェイクラッチ
111 スタータモータ
113 ジェネレータコイル
114 ジェネレータロータ
115,116 カバー
119 オイルフィルタ/クーラ
120 オイルポンプ
121 バランサシャフト
126 第2のバランサシャフト
128 チェーン
129 オイルパン
130 ドライブスプロケット
132 ドリブンスプロケット
136 ストレーナ

Claims (5)

  1. シリンダ軸線が略水平になるように前傾搭載されるエンジンにおいてクランク軸の前方下方にオイルフィルタを配置し、前記クランク軸により同期駆動されるバランサシャフトが、前記オイルフィルタおよび前記クランク軸の間に配置される内燃機関において、
    クランクケースの左右側壁に装着された前記バランサシャフトの両端を支持する軸受よりも車体幅方向内側で前記バランサシャフトの前方にこれと並列してオイルポンプを設けると共に、このオイルポンプと前記バランサシャフトとを、前記オイルポンプよりも車体幅方向内側で前記バランサシャフトの長手方向の中間部適所位置で伝動部材を介して連結することを特徴とする内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造。
  2. 前記クランク軸を挟んで前記バランサシャフトの対向側に、第2のバランサシャフトが配置されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造。
  3. 前記バランサシャフトに複数のウェイトを設け、該ウェイト相互間にクランクウェブを付設し、前記ウェイトの回転軌道と前記クランクウェブの回転軌道が重なるように各軸を配したことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造。
  4. 前記ウェイト相互間の前記バランサシャフトの軸上に、前駆クランクウェブに対向するように前記伝動部材を配したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造。
  5. 前記バランサシャフトと前記クランク軸とを連結するギヤを、前記オイルポンプとは反対側で前記軸受よりも車体幅方向内側に設けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関におけるバランサシャフト周辺構造。
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