JP4103397B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高圧放電灯に交流ランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置において、極性反転時に発生するランプ電流のオーバーシュートを低減する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図9は放電灯点灯装置の従来例(特公平6−101388、特公平6−101389)を示す。スイッチング素子Q1〜Q4をブリッジ形に接続したスイッチング回路が電流検出用抵抗Rを介して直流電源Eに接続されている。各スイッチング素子Q1〜Q4には夫々スイッチング素子Q1〜Q4の通電方向と逆方向にダイオードD1〜D4を並列接続してある。スイッチング素子Q1,Q4の接続点とスイッチング素子Q2,Q3の接続点の間にはチョークコイルL1とコンデンサC1の直列回路が接続されており、コンデンサC1と並列に放電灯Laとインダクタンス素子L2の直列回路を接続してある。制御回路7は検出電圧Vla、検出電流Ilaに応じてスイッチング素子Q1〜Q4を制御するための回路である。
【0003】
図10(a)〜(d)は夫々スイッチング素子Q1〜Q4の動作を示すタイミング図である。スイッチング素子Q3,Q4は制御回路7により数十Hzから500Hzの範囲で放電灯Laに適した周波数でオンオフし、スイッチング素子Q3がオンの時にはスイッチング素子Q1が例えば30KHz(1/T2 )のデューティ比可変のオンオフ動作を行ない、スイッチング素子Q4がオンの時にはスイッチング素子Q2がスイッチング素子Q1と同様のオンオフ動作を行なう。また、放電灯Laの極性反転時には4つのスイッチング素子Q1〜Q4は同時にオフとなり、休止区間TD を有する。制御回路7は電流検出用抵抗Rの電圧の大小によってオンオフデューティ比を変えるのである。従って、放電灯Laには高周波リップルを含有した矩形波の交流電流が流れることになる。
【0004】
さて、図10(a)〜(d)によりさらに図9の回路動作を説明すると、図10中のt1〜t2間では同図(c)に示すように低周波動作するスイッチング素子Q3はオン動作状態であり、スイッチング素子Q1は同図(a)に示す高周波でオンオフ動作する状態にある。そしてこの間では同図(b)、(d)に示すようにスイッチング素子Q2,Q4はオフ状態にある。スイッチング素子Q1がオンすると、直流電源E、スイッチング素子Q1、放電灯Laとインダクタンス素子L2の直列回路およびその並列コンデンサC1、チョークコイルL1、スイッチング素子Q3、電流検出用抵抗R、直流電源Eの閉回路に電流が流れ、チョークコイルL1に流れる電流IL1は一定の傾きをもって直線的に上昇し、スイッチング素子Q1がオフするとこの時の電流IL1とチョークコイルL1のインダクタンスの値で決まる蓄積されたエネルギーが電流を流れ続けさせようとする方向、つまりスイッチング素子Q1がオンしている時の電流の向きと同様となり、この時はチョークコイルL1、スイッチング素子Q3、ダイオードD4、放電灯Laとインダクタンス素子L2の直列回路およびその並列コンデンサC1、チョークコイルL1の閉回路で蓄積エネルギーが放出され、この動作がt2の時点まで繰り返される。
【0005】
次のt2〜t3の期間TD では、4つのスイッチング素子Q1〜Q4が共にオフ状態であって、この期間は直流電源Eからの電力供給は行なわれない。更にt3〜t4間では上記t1〜t2間と基本的に同じであるが、この間、動作するのはスイッチング素子Q2,Q4であって、スイッチング素子Q1,Q3はオフ状態にある。つまり、スイッチング素子Q2がオンすると、直流電源E、スイッチング素子Q2、チョークコイルL1、放電灯Laとインダクタンス素子L2の直列回路およびその並列コンデンサC1、スイッチング素子Q4、電流検出用抵抗R、直流電源Eの閉回路に電流が流れ、またスイッチング素子Q2がオフすると、チョークコイルL1、放電灯Laとインダクタンス素子L2の直列回路およびその並列コンデンサC1、スイッチング素子Q4、ダイオードD3、チョークコイルL1の閉回路で蓄積エネルギーが放出され、この動作がt4の時点まで繰り返される。
【0006】
なお、図9に示したチョークコイルL1に流れる電流IL1と放電灯Laに流れる電流ILaの向きはt1〜t2間のものであり、t3〜t4間では電流IL1,ILaの向きは逆になる。このようにして放電灯Laには高周波リップルを含有した矩形波状の交流の電流が流れることになる。この高周波リップルは放電灯点灯時において音響的共鳴現象に起因するアークの不安定を招くことが知られている。そこでこの高周波リップルを小さくする為に、一般的には放電灯Laに並列に接続されているコンデンサC1の容量を調整して、音響的共鳴現象を回避させている。
【0007】
ダイオードD1,D2は通常の動作では電流は流れないが、過渡時のサージ電流を流す為のものである。上記期間TD はスイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4がすべてオフしている期間(t2〜t3,t4〜5)を示しており、これはスイッチング素子Q1,Q4またはQ2,Q3が同時にオンして短絡状態を呈し、点灯装置の破壊に至るのを防ぐ為のデッドタイムである。この同時オンはスイッチング素子のバラツキや温度上昇によって、ストレージタイムが長くなった時やスイッチング素子間のタイミングのズレによって生じる。
【0008】
図10のt2に対応する時点ではコンデンサC1は図9に示す極性となっており、期間TD ではコンデンサC1、放電灯La、インダクタンス素子L2の閉回路が構成されて、コンデンサC1の電荷の放出が振動電流となり、放電灯Laに流れるILaは連続性を保ちながらこの区間に極性を反転し、t3時点ではスイッチング素子Q2がオンして電流ILaには休止を生じることなく反転を完了する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来例における極性反転時(t2〜t3の期間TD )の詳細な動作波形を図11に示す。同図(a)はスイッチング素子Q1の動作、同図(b)はスイッチング素子Q2の動作を示す。また、同図(c)は入力電流I1を示し、スイッチング素子Q1,Q2に流れる電流に対応する。同図(d)はチョークコイルL1に流れる電流IL1を示し、同図(e)は放電灯Laに流れる電流ILaを示す。t2〜t3の期間TD では、ほぼコンデンサC1、放電灯La、インダクタンス素子L2の閉回路の動作となり、コンデンサC1の電荷がインダクタンス素子L2を介して放電灯Laに放出され、この時、振動電流がこれらの回路定数に応じた周期で流れる。t3の時点ではコンデンサC1の電圧の極性は図9のようになり、この条件でスイッチング素子Q2がオンすると、直流電源EとコンデンサC1の両端電圧が加極的になって、図11(c)に示した電流I1の如くt3時点付近では急峻な電流となり、それに伴い図11(d)のようにチョークコイルL1に流れる電流IL1及び図11(e)のように放電灯Laに流れる電流ILaもオーバーシュートになる。このとき、上述のように音響的共鳴現象を回避させる為のコンデンサC1の容量が大きいと、このt3直後において放電灯Laへ流れる電流ILaが更に過大となり、オーバーシュートになる問題が顕著に発生する。
【0010】
このように、低周波の交流点灯動作をする放電灯点灯装置において、極性反転直後におけるランプ電流の急峻な立上がりでランプ電流のオーバーシュートが大きくなると、極性反転する毎に各ランプ電極へ流れる電流が瞬時的に大きくなる為、ランプの寿命に悪影響を及ぼすこととなる。
【0011】
本発明は上述のような点に鑑みてなされたものであり、放電灯を矩形波点灯する放電灯点灯装置において、放電灯の極性反転毎に発生するランプ電流のオーバーシュートを低減させることによって、放電灯の電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を長くすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、直流電源Eと、この直流電源Eの出力を高周波で断続的にスイッチングする、少なくとも1つ以上のスイッチング素子SとインダクタンスLを含むチョッパー回路1と、このチョッパー回路1から放電灯Laへの出力極性を低周波で反転させる少なくとも2つ以上のスイッチング素子S1〜S4で構成されるブリッジ回路とからなる放電灯点灯装置において、図2(b),(c)に示すように、前記低周波で動作するスイッチング素子S1〜S4が前記極性反転直後に一定期間、放電灯Laへの出力極性を極性反転後の出力極性と同一の極性に維持したままで、チョッパー回路1の出力電流のピーク値が低減されるように前記低周波よりも高い周波数で動作することを特徴とするものである。
【0013】
このように、ブリッジ回路の低周波で動作するスイッチング素子S1〜S4を極性反転の直後に高周波動作をさせることで、極性反転時におけるランプ電流のオーバーシュートを低減するものである。ここで、ブリッジ回路のスイッチング素子S1〜S4とチョッパー回路のスイッチング素子Sとの同期、非同期は問わない。また、ブリッジ回路のスイッチング素子S1〜S4の全部または一部をチョッパー回路のスイッチング素子Sとして共用させるか、別に設けるかも問わない。
【0014】
請求項2の発明によれば、請求項1において、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子Sのオン時間を狭くすることを特徴とするものである。
請求項3の発明によれば、請求項1において、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子Sの周波数を高くすることを特徴とするものである。
【0015】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、図1に示すように、チョッパー回路のスイッチング素子Sが1つであり、低周波で動作するブリッジ回路のスイッチング素子S1〜S4が4つで構成されていることを特徴とするものである。
請求項5の発明によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、図5に示すように、チョッパー回路のスイッチング素子Q6,Q7が2つであり、低周波で動作するスイッチング素子Q5,Q8が2つであり、これら4つのスイッチング素子Q6,Q7およびQ5,Q8がフルブリッジ回路を構成していることを特徴とするものである。
【0016】
請求項6の発明によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、ブリッジ回路がハーフブリッジ回路であることを特徴とするものである。ここで、ハーフブリッジ回路とは、2つのスイッチング素子の直列回路と2つのコンデンサの直列回路を並列接続し、2つのスイッチング素子の接続点と2つのコンデンサの接続点の間に負荷を接続した回路であり、2つのスイッチング素子を高周波で動作させてチョッパー回路のスイッチング素子と共用化する場合と、2つのスイッチング素子を低周波で動作させて直流電源とブリッジ回路との間に高周波で動作するチョッパー回路のスイッチング素子を別に設ける場合とを含むものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の回路図、図2はその動作波形図である。本実施形態は、直流電源Eから供給される電圧を降圧チョッパー回路よりなるダウンコンバータ1により降圧させ、コンデンサCに電圧が蓄えられる。そして高圧発生回路IGにより放電灯Laに高圧パルスが印加され、電極間で絶縁破壊を起こし、放電が開始される。この後、コンデンサCに蓄えられていた電流が放電灯Laへ一気に流れ込む。その後、電圧検出回路2、電流検出回路3により放電灯Laの電圧、電流を検出し、電力演算回路4により放電灯Laへ供給する電力を演算、PWM制御回路5を介してダウンコンバータ1にフィードバックし、ダウンコンバータ1のパルス幅を制御し、放電灯Laへ電力を供給する。コンデンサCはダウンコンバータ1による高周波リップル電流を低減するための平滑コンデンサである。また、制御回路6はスイッチング素子S1〜S4よりなるブリッジ回路で構成された極性反転部を制御すると共に、チョークコイルLに流れるピーク電流を検知し、周波数も制御している。
【0018】
以下、図1の回路の動作について説明する。直流電源Eから供給される電圧をダウンコンバータ1により降圧させ、制御回路6からの信号にて4つのスイッチング素子S1〜S4を制御して放電灯Laを点灯している。図2(a)はスイッチング素子Sの動作波形を、図2(b)は定常点灯時のスイッチング素子S1,S3の動作を、同図(c)は定常点灯時のスイッチング素子S2,S4の動作を、同図(d)はチョークコイルLに流れる電流波形を、同図(e)は放電灯Laに流れる電流波形を示す。図1の電流計▲1▼はチョークコイルLに流れる電流IL を、また、電流計▲2▼は放電灯Laに流れる電流ILaをそれぞれ検出している。スイッチング素子Sがオン状態になるとチョークコイルLに流れる電流は右上がりに上昇し、制御回路6で規定させたピーク電流値に達すると、スイッチング素子Sはオフされて、チョークコイルLの電流は右下がりに減少する。そしてチョークコイルLの電流値がゼロになると制御回路6が検知し、再度スイッチング素子Sをオンさせて、これが繰り返し行われる。コンデンサCは平滑用として作用する。各スイッチング素子S1〜S4は、各半周期毎にスイッチング素子S1,S3とスイッチング素子S2,S4のペアで低周波で動作する一般的なフルブリッジ回路である。
【0019】
本実施形態では、極性反転時においてスイッチング素子S1,S3(もしくはスイッチング素子S2,S4)がオンする時において、スイッチング素子S1,S3のいずれかもしくは両方を高周波で動作させることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートを低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させるものである。
【0020】
なお、図1の回路では、ブリッジ回路が4つのスイッチング素子S1〜S4よりなるフルブリッジ回路で構成されているが、例えば、スイッチング素子S1,S4をそれぞれコンデンサに置き換えるか、あるいは、スイッチング素子S2,S3をそれぞれコンデンサに置き換えて、2つのスイッチング素子の直列回路と2つのコンデンサの直列回路を並列接続してなるハーフブリッジ回路としても良い。
【0021】
(実施形態2)
図3は本発明の実施形態2の動作波形図である。図3(a)〜(e)は図2(a)〜(e)と同じ部分の波形を示す。回路図は実施形態1と同様であり、詳細な説明は省く。図3に示すように、各極性反転時におけるスイッチング素子Sのオン時間を狭くすることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートを低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。なお、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子のオン時間を狭くすることに代えて、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子の周波数を高くするようにしても良い。
【0022】
(実施形態3)
図4は本発明の実施形態3の動作波形図である。図4(a)〜(e)は図2(a)〜(e)と同じ部分の波形を示す。回路図は実施形態1と同様であり、詳細な説明は省く。図4に示すように、各極性反転時におけるスイッチング素子Sのオン時間を狭くすると共に、スイッチング素子S1,S3(もしくはスイッチング素子S2,S4)がオンする時においてスイッチング素子S1,S3のいずれかもしくは両方を高周波で動作させることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートをさらに低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。なお、極性反転直後にチョッパー回路およびブリッジ回路のスイッチング素子のオン時間を狭くすることに代えて、極性反転直後にチョッパー回路およびブリッジ回路のスイッチング素子の周波数を高くするようにしても良い。
【0023】
(実施形態4)
図5は本発明の実施形態4の回路図、図6はその動作波形図である。本実施形態は、直流電源Eに対してスイッチング素子Q5〜Q8をブリッジ形に接続したスイッチング回路を接続し、スイッチング素子Q5〜Q8には夫々スイッチング素子Q5〜Q8の通電方向と逆方向にダイオードD5〜D8を並列接続し、スイッチング素子Q5,Q8の接続点とスイッチング素子Q6,Q7の接続点の間にはチョークコイルL3とコンデンサC4の直列回路が接続されており、コンデンサC4と並列に放電灯Laとインダクタンス素子L4の直列回路を接続してある。なお、本回路図内にあるコンデンサC5,C6については省略してもよい。また、スイッチング素子Q5〜Q8の制御回路及び電流検出用抵抗は図示を省略してある。
【0024】
図5、図6について以下に簡単に説明するが、今回はコンデンサC5,C6が無い場合について説明する。また、前述の従来例(図9)と回路構成は同じであり、スイッチング素子Q5〜Q8及びダイオードD5〜D8は図9の回路のスイッチング素子Q1〜Q4及びダイオードD1〜D4と基本的動作は同じなものであるが、図9の回路では、高周波によりスイッチングするスイッチング素子Q1,Q2が電源の+側に、低周波によりスイッチングするスイッチング素子Q3,Q4が電源の−側にあるのに対して、図5の回路では高周波によりスイッチングするスイッチング素子Q7,Q6がチョークコイルL3側に直列に、低周波によりスイッチングするスイッチング素子Q5,Q8が放電灯La側に直列に設けてある点が相違している。図6(a)はスイッチング素子Q7の動作を、同図(b)はスイッチング素子Q6の動作を、同図(c)はスイッチング素子Q8の動作を、同図(d)はスイッチング素子Q5の動作を、同図(e)はチョークコイルL3に流れる電流波形を、同図(f)は放電灯Laに流れる電流波形を示す。
【0025】
図5の回路では、スイッチング素子Q7がオンすると、直流電源E、スイッチング素子Q5、放電灯Laとインダクタンス素子L4の直列回路およびその並列コンデンサC4、チョークコイルL3、スイッチング素子Q7、直流電源Eの閉回路に電流が流れ、スイッチング素子Q7がオフすると、チョークコイルL3、ダイオードD6、スイッチング素子Q5、放電灯Laとインダクタンス素子L4の直列回路およびその並列コンデンサC4、チョークコイルL3の閉回路に電流が流れる。また、スイッチング素子Q6がオンすると、直流電源E、スイッチング素子Q6、チョークコイルL3、放電灯Laとインダクタンス素子L4の直列回路およびその並列コンデンサC4、スイッチング素子Q8、直流電源Eの閉回路に電流が流れ、スイッチング素子Q6がオフすると、チョークコイルL3、放電灯Laとインダクタンス素子L4の直列回路およびその並列コンデンサC4、スイッチング素子Q8、ダイオードD7、チョークコイルL3の閉回路に電流が流れる。ダイオードD5,D8は通常の動作では電流は流れないが過渡時のサージ電流を流す為のものである。
【0026】
本実施形態においては、極性反転時に、低周波によりスイッチングするスイッチング素子Q5,Q8がオンする時において高周波で動作させることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートを低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。
【0027】
なお、図5の回路では、ブリッジ回路が4つのスイッチング素子Q5〜Q8よりなるフルブリッジ回路で構成されているが、低周波によりスイッチングする2つのスイッチング素子Q5,Q8(およびその逆並列ダイオードD5,D8)をそれぞれコンデンサに置き換えて、高周波によりスイッチングする2つのスイッチング素子Q6,Q7と2つのコンデンサとでブリッジ回路を構成したハーフブリッジ回路としても良い。
【0028】
(実施形態5)
図7は実施形態5の各波形を示す。図7(a)〜(f)は図6(a)〜(f)と同じ部分の波形を示す。回路図は実施形態4と同様であり、詳細な説明は省く。この実施形態では、図7に示すように、各極性反転時において高周波によりスイッチングするスイッチング素子Q6,Q7のオン時間を狭くすることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートを低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。
【0029】
(実施形態6)
図8は実施形態6の各波形を示す。図8(a)〜(f)は図6(a)〜(f)と同じ部分の波形を示す。回路図は実施形態4と同様であり、詳細な説明は省く。この実施形態では、図8に示すように、各極性反転時において高周波によりスイッチングするスイッチング素子Q6,Q7のオン時間を狭くすることと、低周波によりスイッチングするスイッチング素子Q5,Q8がオンする時において高周波で動作させることにより、極性反転時における放電灯Laに流れる電流のオーバーシュートをさらに低減させて、放電灯Laの電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、極性反転を担う低周波で動作するスイッチング素子を極性反転直後に高周波で動作させたり、電力制御を担う高周波で動作するスイッチング素子を極性反転直後にそのオン時間を狭めたりすることにより、極性反転直後に放電灯へ流れる電流を抑制させることによりランプ電流のオーバーシュートを低減させて、放電灯の電極劣化を抑制し、放電灯の寿命を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の回路図である。
【図2】本発明の実施形態1の動作説明用の波形図である。
【図3】本発明の実施形態2の動作説明用の波形図である。
【図4】本発明の実施形態3の動作説明用の波形図である。
【図5】本発明の実施形態4の回路図である。
【図6】本発明の実施形態4の動作説明用の波形図である。
【図7】本発明の実施形態5の動作説明用の波形図である。
【図8】本発明の実施形態6の動作説明用の波形図である。
【図9】従来例の回路図である。
【図10】従来例の動作説明用の波形図である。
【図11】従来例の極性反転時の詳細な波形図である。
【符号の説明】
La 放電灯
E 直流電源
S スイッチング素子(チョッパー回路)
S1〜S4 スイッチング素子(ブリッジ回路)
Claims (6)
- 直流電源と、
この直流電源の出力を高周波で断続的にスイッチングする、少なくとも1つ以上のスイッチング素子とインダクタンスを含むチョッパー回路と、
このチョッパー回路から放電灯への出力極性を低周波で反転させる少なくとも2つ以上のスイッチング素子で構成されるブリッジ回路とからなる放電灯点灯装置において、
前記低周波で動作するスイッチング素子が前記極性反転直後に一定期間、放電灯への出力極性を極性反転後の出力極性と同一の極性に維持したままで、チョッパー回路の出力電流のピーク値が低減されるように前記低周波よりも高い周波数で動作することを特徴とする放電灯点灯装置。 - 請求項1において、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子のオン時間を狭くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1において、極性反転直後にチョッパー回路のスイッチング素子の周波数を高くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、チョッパー回路のスイッチング素子が1つであり、低周波で動作するブリッジ回路のスイッチング素子が4つで構成されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、チョッパー回路のスイッチング素子が2つであり、低周波で動作するスイッチング素子が2つであり、これら4つのスイッチング素子がフルブリッジ回路を構成していることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、ブリッジ回路がハーフブリッジ回路であることを特徴とする放電灯点灯装置。
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