JP4098971B2 - 画像形成方法及びトナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、プリンタ、ファクシミリ、装置あるいはこれら複合機等の電子写真方式の画像形成方法、画像形成装置、及びこれら画像形成方法及び装置に用いられる2成分現像剤用のトナーに関し、特に電子写真方式において、トナーリサイクル機構を備えた画像形成に用いる2成分現像剤用のトナー、及びこのトナーを用いた画像形成方法、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2成分現像を用いた電子写真法を用いた画像形成法は広く知られ、プリンタや複写機等に利用されている。
最近は、特開昭60−41079号公報に開示されているように、トナーにより感光体上に形成された潜像を現像画像装置として転写後に感光体ドラムに残留したトナーを除去するためのクリーナーと、クリーナーで除去されたトナーを現像装置に戻すリサイクル装置とを有するものが多くなってきている。
【0003】
また、特開平11−73079号公報に開示されているように、リサイクルトナー搬送の一手段としてクリーニング部で回収されたトナーを、スクリューポンプおよびエアー供給手段を有するトナー移送手段の作動により気体流と混合してパイプやチューブでレイアウト自由に排トナーをニューマティック状態が多分に保持された状態で搬送し現像装置に戻す技術が提案されている。
【0004】
更にまた、特開平7−199538号公報に開示されているように、低温定着のリサイクルシステムにおいてもトナー劣化が少なく長時間良好な画質を形成することのできるトナーとして、流動性向上剤として、帯電量を増加させる添加剤と減少させる添加剤の2種類を含有し、更に離型剤としてカルナウバワックス等を含有したトナーが提案されている。
【0005】
最近は、コピー機にもプリンタ機能が付加されたものが多く、コピーやプリント1枚のみの出力が多くなり、コピー、プリント枚数に対し現像での現像剤の攪拌時間が多くなってきている。
【0006】
現像装置においては、現像剤の攪拌が現像剤の劣化に大きく影響している。現像剤が現像ローラに汲み上げられ、ドクター部でキャリアとトナーは擦られる。その結果、現像剤の温度が上昇し、局部的にトナーの成分がキャリアに付着する。オイルレストナーには、定着離型性を確保するためにワックスが分散している。現像剤に熱ストレスを加えた場合、ワックスがトナー表面に出てワックス過多となり、キャリア表面にもワックスを付着させてしまう。その結果、トナー極性が負の場合、同じ極性のワックスがキャリアに付着することにより現像剤の帯電量が低下してしまう。
【0007】
また、画像濃度制御方式として、感光体上の付着トナーの濃さを光検知してトナー濃度を制御して画像濃度をコントロールする方式が使われている。その結果、トナー帯電量が低下すると現像γ特性が立って、飽和画像濃度が低くなる。
【0008】
上記従来技術のスクリューポンプとは、内部にダブルピッチの螺旋溝を設けた雌ネジ形ゴム製ステータ、該ステータ内に回転自在に嵌挿された雄ネジ形金属ロータより構成された一軸偏心スクリューポンプ(通称モーノポンプ)が使われている。現像、クリーニングで劣化したトナーは更にスクリューポンプで構成されたトナー搬送手段でトナーにストレスが掛かり、トナー同士の凝集体ができて現像装置に戻される。そして、補給された新しいトナーとリサイクルで戻ったトナーが混合され、そして現像される。スクリューポンプ(通称モーノポンプ)を使用すると回収トナーを自在の場所へ搬送できるメリットがあるが、搬送中にトナーにストレスを与えやすくトナーが凝集したりする場合がある。
その結果、画像濃度低下やシャープ性不良といった問題とトナー凝集体が原因となる黒ポチが発生し、現像剤寿命が極端に短くなってしまう。
【0009】
【発明を解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記した従来技術に鑑み、現像剤への熱ストレス、機械ストレスが多い機械に搭載しても異常画像(定着オフセット画像)の発生がなく、安定した画像が得られる2成分現像方法を用いた画像形成方法及びそのための2成分現像剤用トナーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「ワックスを分散したトナーとキャリアから成る2成分現像剤を用い、オイルレス定着を用いた電子写真画像形成装置によりクリーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイクルシステムで、回収トナーの搬送手段として空気流を利用する粉体ポンプ方式を具備した画像形成方法であって、前記トナーが外添剤として無機微粒子を0.01〜2.0重量%含み、ゆるみ見掛け密度が0.3g/cc以上であることを特徴とする画像形成方法」、(2)「前記トナーの円形度が0.94以上であることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成方法」により達成される。
【0012】
また、上記課題は、本発明の()「前記ワックスが、カルナウバワックス、またはライスワックス、またはエステルワックスであることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成方法」、()「前記ワックスの原材料粒径が100〜600μmであることを特徴とする前記第(3)項に記載の画像形成方法」により達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1に本発明のデジタル複写機の構造の簡略図を示す。以下、図1に従って説明する。
図1のデジタル複写機は、周知の電子写真方式を用い、内部にドラム状感光体(1)を備えている。感光体(1)の周囲には矢印(A)で示す回転方向に沿って、電子写真複写行程を実施する帯電器(2)、露光手段(3)、現像手段(4)、転写手段(5)、クリーニング手段(6)が配置されている。
露光手段(3)は、複写機上面の原稿載置台(7)に置かれた原稿を読み取り手段(8)によって読み取られた画像信号を基に、感光体(1)上に静電潜像を形成する。
感光体(1)上に形成された静電潜像は、現像手段(4)によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装置(9)から給送されてくる転写紙に転写手段(5)によって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定着手段(10)に搬送、定着された後に、機外へ排出される。
【0014】
次に、図1、図2を用いて、この画像形成工程に用いられているトナーの動きについて説明する。現像装置(4)は二成分現像装置で現像タンク(50)内にキャリアとトナーからなる現像剤を内包している。現像装置(4)がトナー像を形成すると、現像剤のトナーが消費され、その割合(トナー濃度)が減少する。そこで、画像濃度の低下を抑えるために、現像剤中のトナー濃度Vtがトナー濃度の目標値Vrefに対して所定値以下になると、トナーホッパー(51)からトナーを補給して、現像剤中のトナー濃度を維持することが行なわれる。現像剤中のトナー濃度は、現像装置下ケースにとりついている透磁率センサ(52)によって測定される。トナー濃度の目標値Vrefは感光体上に作成した測定用トナー像(Pパターン)をフォトセンサーで測定した値Vspにより設定される。
トナーホッパー(51)から補給ローラ(53)を介して補給されたトナーは、現像装置(4)内の攪拌部材(54)によって、キャリアと攪拌・摩擦帯電される。キャリアとトナーからなる現像剤は、パドルホイール(55)によって、現像ローラ(56)へ跳ね上げられ、現像ローラ(56)内の磁石によって、現像ローラ(56)上に吸着する。現像ローラ外周のスリーブにより現像剤は搬送され、余剰分は現像ドクタ(57)により掻き落とされる。感光体側に搬送された現像剤中のトナーが静電潜像に対応して、現像バイアスにより付着する。
【0015】
上記現像によって感光体(1)上に付着したトナーは、転写手段(5)によって転写紙に静電転写されるが、約10%のトナーは未転写となって感光体上に残る。未転写トナーはクリーニング手段(6)のクリーニングブレード(6a)やブラシローラ(6b)によって感光体から掻き落とされるようになっていて、この掻き落とされた回収トナーはリサイクルトナーとして再使用するために排出口(6c)から空気流を利用する粉体ポンプ方式のトナー搬送方法で現像ユニットのホッパー部にリサイクルトナーとして戻される。
【0016】
他方、転写手段(5)の転写ベルト(5a)上にも未転写部や非画像部の感光体(1)と接触してトナーが付着するため、クリーニング手段(11)が設けられている。転写ベルト(5a)上の残留トナーは、ベルトに摺接するクリーニングブレード(図示せず)により掻き落とされるようになっている。この掻き落とされたトナーには紙粉等の異物が含まれる可能性が高いため、本発明ではリサイクルせずに排出口(5b)から自重落下して、トナーガイドスクリューパイプ(点線)を介して回収トナー容器としての廃トナータンク(14)に送られる。
【0017】
上述のような動作をする中で空気流を利用した粉体ポンプ方式について図3、図4を用いて説明する。
上記感光体用のクリーニング手段(6)によって回収されたトナーを現像手段(4)へ移送するための気体流移送手段としての粉体スクリューポンプ(20)が設けられている。粉体スクリューポンプ(20)は、モーノポンプとも言われているものであって、クリーニング廃トナー排出部(6c)から回収された回収トナーとポンプモータ(26)により供給される気体(空気)との混合気としてトナーホッパー(51)に搬送するものである。この粉体スクリューポンプ(20)はステータ(21)と、ステータ(21)と接触して回転することにより軸方向に回収トナーを移動させるロータ(22)とを有し、ステータ(21)がロータ(22)を包み込むように通路を形成して配置されている。ロータ(22)はトナー搬送コイル(23)の軸と係合している。このトナー搬送コイル(23)の他端はクラッチ(27)と係合し、画像形成装置本体からの駆動をタイミングベルト(24)を介して、ロータ(22)、トナー搬送コイル(23)が矢印方向へ回転駆動される。この粉体スクリューポンプ(20)は、図示しないマイクロ・プロセッシング・ユニット(MPU)により駆動開始して回収トナーの移送動作を開始した後、所定時間回転駆動して停止し、回収トナーの移送動作を停止するように間欠回転駆動して、回収トナー移送動作が間欠的に行なわれるように制御されている。
【0018】
次に、本発明に使用するトナー構成、製法について説明する。
本発明で使用される結着樹脂としては従来公知の樹脂が使用可能である。
例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられる。また単独使用も可能であるが、2種類以上併用しても良い。
また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
【0019】
また、外添剤としては無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。
【0020】
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
【0021】
この他、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
【0022】
このような流動化剤は表面処理を行なって、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤などが好ましい表面処理剤として挙げられる。
【0023】
また、オイルレス定着のため離型剤としては、固形シリコーンワニス、モンタン系エステルワックス、酸化ライスワックス、低分子量ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス等が使用できる。
【0024】
本発明の現像剤は、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
【0025】
本発明に使用される着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料が適用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラックなど特に限定されない。
着色剤の使用量は1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部である。
【0026】
また、本発明のトナーを磁性一成分トナーとして用いる場合は、酸化鉄、マグネタイト、フェライトなどの磁性微粉末を添加することができる。
【0027】
本発明のトナーの製造方法は、従来公知の方法でよく、結着樹脂、ワックス成分、着色剤、その他場合によっては荷電制御剤等をミキサー等を用いて混合し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用い混練した後、冷却固化し、これをジェットミル等の粉砕で粉砕し、その後分級し得られる。
トナーの粒径としては、5〜10μmが望ましい。トナー粒径が大きいと、得られる画像の解像力が悪くなる。また、小さすぎるとトナー流動性の低下を招く。なお、測定はCoulter MULTISIZER IIeを使用した。なおアパーチャー径は100μmである。
【0028】
上記トナーに無機無粉末を添加するにはスーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの混合機を用いる。また、例えば本発明のトナーを二成分系乾式トナーとして使用する場合に混合して使用するキャリアとしては、ガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜500μm程度の粉末、または、該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能である。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
まず、本発明の実施例で用いるトナーについて詳細に説明する。
(実施例1)
ポリエステル樹脂 60重量%
スチレン−ブチルアクリレート 30重量%
ポリプロピレン 5重量%
カーボンブラック 4重量%
金属アゾ染料 1重量%
上記組成の混合物をヘンシェルミキサーで充分混合攪拌した後、ロールミルで130℃〜140℃の温度で30分加熱溶融し、常温まで冷却後、得られた混合物を粉砕分級し、体積平均粒径9.5μmの母体トナーを得た。母体トナー1.0kgに対して、添加剤1として酸化チタン微粉末4.0gと、添加剤2として酸化珪素微粉末7.0gを同時にヘンシェルミキサーにて、1000rpmで3分間混合し、トナーを得た。
得られたトナーをシリコーンコートのフェライトキャリア(80μm)に2.5重量%混合し攪拌安定時の帯電量の測定を行なった結果24μc/gであった。また、トナーのゆるみ見かけ密度はホソカワミクロン製パウダーテスターで測定した結果、0.36g/ccであった。
【0030】
この現像剤を用いて、図1に記載の機械を用い、原稿1枚で両面1枚のコピーの連続テスト(1to2連続モードと呼び、1枚の原稿から両面コピー1枚を採り、機械が停止後、すぐ同じモードにはいる。このモードを繰り返す。コピーの量は1日当たり4000枚とした。原稿面積はA4で6%チャートを用いる)を行なった結果を図5に示す。
トナーの規格化帯電量が30000枚で15〜25μc/gを維持しており、良好に推移している。規格化帯電量とはトナー濃度が機械内で制御しているが、必ずしも安定して2.5重量%にはなっていない。しかし、トナー濃度が異なる条件では比較にならいので、トナー濃度2.5w%に換算したときの帯電量である。
この規格化帯電量が10μc/gを割ってしまうと現像剤が劣化して画像濃度が低下し、ライン画像もかすれた画像となり、現像剤の寿命となってしまう。
【0031】
ゆるみ見かけ密度を制御する因子としては添加剤の量を用いる。前述した添加剤1の酸化チタン微粉末は2.0gに、添加剤2の酸化珪素微粉末は4.0gを用いたトナーを同じように作成した。ゆるみ見かけ密度は0.28g/ccのトナーであった。そのトナーをも用いて上記と同じ評価を行なった結果、図5のように、現像剤帯電量は10μc/gとなり、画像濃度が低下し、シャープ性の悪い、黒ポチの多い画像となり、問題の画像となった。
【0032】
ゆるみ見掛け密度が0.3(単位g/cc)未満であると、現像器内での熱ストレスやリサイクル経路、特に、空気流を利用する粉体ポンプ方式のトナー搬送部での機械的なストレスを受けてトナーの流動性が悪化する。トナー表面のワックス量が増加し、トナーの凝集体ができ、キャリアスペントが発生し、現像剤の寿命を短くしてしまう。
【0033】
(実施例2)
実施例1と同様のトナー製法で、上記母体トナー1.0kgに対して、添加剤1として酸化チタン微粉末4.0gと、添加剤2として酸化珪素微粉末7.0gを同時にヘンシェルミキサーにて、1000rpmで3分間混合する工程の環境温度を50±5℃で行なってトナーを得た。得られたトナーをシリコーンコートのフェライトキャリア(80μm)と混合し帯電量の測定を行なった結果20μc/gであった。
このトナーの円形度を測定した結果、0.95であった。
【0034】
平均円形度の測定は(株)SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定することができる。装置および測定の概略は、特開平8−136439号公報に記載されている。
測定は、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液に調整した後、0.45μmのフィルターを通した液50〜100mlに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行ない、粒子濃度を5000〜15000個/μlに調整した分散液を用いて測定を行なった。CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として、円相当径で0.6μm以上をCCDの画素の精度から有効とし平均円形度の算出に用いた。平均円形度は、各粒子の円形度の算出を行ない、この各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で割り算することによって得ることができる。各粒子の平均円形度は、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割ることにより算出することができる。ただし、円形度が0.4以下の場合は、円形度を0.4とする。円形度の値が小さいほど、粒子像が複雑であることを意味している。
【0035】
この円形度0.95のトナーを用い、実施例1と同様のテストを行なった結果を図6に示す。30,000枚のテスト後の規格化帯電量は20〜25μc/gであり、実施例1と同様の良好な結果であった。
同様に前記1000rpmで3分間混合する工程の環境温度を40±5℃で行なってトナーを得た。得られたトナーをシリコーンコートのフェライトキャリア(80μm)と混合し帯電量の測定を行った結果18μc/gであった。
【0036】
このトナーの円形度を測定した結果、0.92であった。
この円形度0.92のトナーを用い、実施例1と同じテストを行なった結果は図6に示すように30,000枚のテスト後の規格化帯電量は10μc/g以下となってしまい現像剤の寿命が短い結果であった。
【0037】
トナー円形度が0.94未満ではトナー形状が不定形となるため、リサイクル経路での圧力、熱を受けると、凸部のみが影響を受け、形状が大きく変化したり、添加剤が埋設される。その結果流動性が大きく劣化し、トナーの凝集体を作りリサイクルトナーの混入したトナーでの画像は黒ポチが多くなり、現像剤の帯電量低下も発生し、現像剤の寿命が短かくなる。
【0038】
(実施例3)
実施例1の処方で、離型剤ポリプロピレンの代わりにカルナウバワックス5部を入れたトナーを作成した。
原材料の大きさを70μm、400μm、1000μmの3水準を添加し、溶融加熱し、分級し、同様の添加剤を加えトナー3種類を製造した。
このトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行なった結果を図7に示す。
この場合は後述するワックス分散径の関係から規格化帯電量と定着関連の特性である定着離型性(オフセット性)の項目が課題となる。
【0039】
(1)ワックス原材料平均粒径70μmを用いて実施例1と同様の処方、製造方法でトナーを作成した。実施例1と同じ方法で性能を確認した結果、規格化帯電量は20〜30μc/gと良好な結果であり、現像剤の寿命に絡む画像濃度低下やラインのボソツキは無かった。しかし、定着特性では離型性が悪い結果となって、オフセットが発生し、定着ローラ1回転後や次ページの地肌部に前の画像が残る結果となった。
(2)ワックス原材料平均粒径400μmを用いて実施例1と同様の処方、製造方法でトナーを作成した。実施例1と同じ方法で性能を確認した結果、規格化帯電量は20〜30μc/gと良好な結果であり、現像剤の寿命に絡む画像濃度低下やラインのボソツキは無かった。また、定着特性においても定着性、離型性など良好な結果であった。
(3)ワックス原材料平均粒径1000μmを用いて実施例1と同様の処方、製造方法でトナーを作成した。実施例1と同じ方法で性能を確認した結果、規格化帯電量は8〜15μc/gと低い値となり、画像濃度低下やラインのボソツキ画像が発生し、現像剤の寿命に絡む問題が発生した。一方、定着特性ではトナー、キャリア表面がワックス過多になるため定着性、離型性、オフセット等の問題はなかった。
【0040】
ここでワックスの作用について説明する。
本発明ではワックス成分としてカルナウバワックス及び/またはライスワックス及び/または合成エステルワックスを用いることが重要である。
カルナウバワックスはカルナウバヤシの葉から得られる天然のワックスであるが、特に遊離脂肪酸脱離した低酸価タイプのものが結着樹脂中に均一分散が可能であるので好ましい。ライスワックスは米糠から抽出される米糠油を精製する際に、脱ろうまたはウィンタリング工程で製出される粗ろうを精製して得られる天然ワックスである。合成エステルワックスは単官能直鎖脂肪酸と単官能直鎖アルコールからエステル反応で合成される。これらのワックス成分は単独または併用して使用される。ワックス成分の添加量は0.5〜10重量部で、2〜7重量部が好ましい。
【0041】
ワックス成分はトナー中に均一に、しかも所望の粒径で分散していることが極めて望ましい。好ましい分散径としては0.1〜5μm程度である。しかしながら、原材料のワックス粒子は、粒径分布も非常に広いものが多い。このようなワックスを用いたトナーはワックス分散径が不均一となり、0.01〜50μm程度の粒径分布となってしまう。
ワックスを100〜600μm以下、好ましくは100〜500μmにすることで、所望する分散径とすることが可能となる。ワックスの平均粒径が600μmを越える場合、トナー中の分散径が大きくなり、フィルミング性、スペント性及び耐熱保存性が悪化する。
また、ワックスの平均粒径が100μm未満の場合、トナー中の分散径が小さくなり、低温定着性、定着離型性(オフセット性)が悪化する。
なお、ワックスのトナー中の分散径は、トナーの透過型走査電子顕微鏡により撮影されたワックス粒子の写真画像を画像解析装置ルーゼックスIIIU(株式会社ニレコ製)を用い画像解析により求める。
【0042】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明により、現像剤への熱ストレス、機械ストレスが多い、オイルレス定着を用いた電子写真画像形成装置で、クリーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイクルシステムで、回収トナーの搬送手段としてトナーへのストレスの大きい空気流を利用する手段を用いても、異常画像(定着オフセット画像)がなく、経時的に安定した画像が得られる2成分現像剤用トナー、及びそのトナーを用いた画像形成法、装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる画像形成装置例としてのデジタル画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明に用いる感光体周り、及び現像装置の概略図である。
【図3】本発明の回収トナー搬送方法の概略図である。
【図4】本発明に用いる粉体スクリューポンプの概略図である。
【図5】ゆるみ見かけ密度による規格化Q/Mの差を示した図である。
【図6】円形度による規格化Q/Mの差を示した図である。
【図7】ワックス原材料平均粒径による規格化Q/Mの差を示した図である。
【符号の説明】
1 感光体
2 帯電器
3 露光手段
4 現像手段(現像装置)
5 転写手段
5a 転写ベルト
5b 排出口
6 クリーニング手段
6a クリーニングブレード
6b ブラシローラ
6c 排出口
7 原稿載置台
8 読み取り手段
9 給紙装置
10 定着手段
11 クリーニング手段
14 廃トナータンク
20 粉体スクリューポンプ
21 ステータ
22 ロータ
23 トナー搬送コイル
24 タイミングベルト
26 ポンプモータ
27 クラッチ
50 現像タンク
51 トナーホッパー
52 透磁率センサ
53 補給ローラ
54 攪拌部材
55 パドルホイール
56 現像ローラ
57 現像ドクタ
58 トナー受け部
60 現像部ホッパー
A 回転方向

Claims (4)

  1. ワックスを分散したトナーとキャリアから成る2成分現像剤を用い、オイルレス定着を用いた電子写真画像形成装置によりクリーニングからの回収トナーを現像部に戻すリサイクルシステムで、回収トナーの搬送手段として空気流を利用する粉体ポンプ方式を具備した画像形成方法であって、前記トナーが外添剤として無機微粒子を0.01〜2.0重量%含み、ゆるみ見掛け密度が0.3g/cc以上であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記トナーの円形度が0.94以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記ワックスが、カルナウバワックス、またはライスワックス、またはエステルワックスであることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法
  4. 記ワックスの原材料粒径が100〜600μmであることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法
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