JP4093044B2 - モジュール型インストルメントパネルの仮保持構造 - Google Patents

モジュール型インストルメントパネルの仮保持構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モジュール型インストルメントパネルの仮保持構造に関し、詳細には、車体の位置決め突起に係合するステアリングメンバがダイカスト製であるモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両の艤装部品として用いられているインストルメントパネルに、車両に取り付ける前の段階でステアリングメンバ、ワイヤリングハーネス、および空調用ダクト等の部品を予め組み付けてモジュール化したモジュール型インストルメントパネルが提案されている。
【0003】
このようなモジュール型インストルメントパネルは、塗装完済の車体にステアリングメンバを組み付け、次いでステアリングメンバに沿わせる等してハーネスなどを組み付け、最後にインストルメントパネルを組み付ける、という逐次組立型である従来のものに比べて組立作業性が高い。
【0004】
ところで、このモジュール型インストルメントパネルを車体に組み付けるに際しては、車体の設定位置に精度よく組み付けるため、車体に引っ掛ける等して一旦車体に仮保持させ、この仮保持状態のモジュール型インストルメントパネルを車体に締結して固定する必要がある。
【0005】
そこで、このような定位置への仮保持状態を得るために、インストルメントパネルに組み付けられているステアリングメンバの端部に、位置決めおよび仮保持用の案内溝を形成し、一方、このインストルメントパネルを定位置に組み付けたときこの端部に対応する車体側の部分(ロアピラー等車幅方向の対面する構造部分など)に、この案内溝と係合する位置決め突起を設けた仮保持構造の技術が提案されている(特許文献1)。
【0006】
すなわち、ステアリングメンバの端部は、位置決めピンが設けられたロアピラーに対向する略平板状のブラケットであり、このブラケットに形成された案内溝は、ブラケットの車体前方側の端部から略水平に延び、この水平に延びた後端が上方に切れ上がって略L字状に形成されている。
【0007】
そして、車体の位置決めピンに、車室に搬入されたインストルメントパネルのブラケットの案内溝を位置合わせして位置決めピンを案内溝に挿入させ、案内溝に沿ってインストルメントパネルを車体前方に移動し、位置決めピンが案内溝後縁に突き当たったとき、インストルメントパネルの自重によって、またはインストルメントパネルを下方に押し下げることによって、位置決めピンは案内溝の後端切上がり部に係合し、インストルメントパネルの位置決めおよび仮保持が行われる。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−199152号公報(図1、図2)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した端部を含むステアリングメンバを、車体前後方向に型抜きするダイカスト製法で製造する場合、端部に形成された案内溝の上記切上がり部分は型抜き方向に対してアンダーカット形状となるため、コア型およびキャビティ型のみで成形することができず、さらにスライド型を設けて成形しなければならない。
【0010】
このため、コア型およびキャビティ型のみで成形する場合に比べて、製造コストがアップするという問題がある。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、ステアリングメンバがダイカスト製法によって製造されるものであっても、スライド型を用いることなく安価に製造することが可能なモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造は、モジュールのステアリングメンバの端部に、車体前方から後方に亘るクランク状の案内溝が形成され、このクランク状案内溝の段差溝部を、車体前後方向に型割りさせる2つの型で成形可能としたものである。
【0013】
すなわち、本発明に係るモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造は、ステアリングメンバとインストルメントパネルとが予め組み付けられたモジュール型インストルメントパネルを、前記ステアリングメンバの車幅方向の端部に沿って設けられるとともに車体の位置決め突起に係合する案内溝によって、前記車体に仮保持させるモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造において、前記案内溝は、車体前方側が開放して前記位置決め突起の進入を可能とする前側溝部と、車体の後方側が開放した後側溝部と、前記前側溝部の車体後方側と前記後側溝部の車体前方側とを連通する段差溝部を有してクランク状に形成され、かつ前記前側溝部の上縁は、前記後側溝部の上縁よりも低い位置であって該後側溝部の下縁よりも高い位置に形成され、前記案内溝に進入した前記位置決め突起が前記段差溝部の上縁に当接して仮保持されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造の具体的な実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係る仮保持構造を有するモジュール型インストルメントパネル(以下、単にモジュールという。)100を、取付補助具であるモジュール把持アーム300を用いて、塗装完済の車体200に搬入している様子を、車体200の左斜め後上方から見た要部斜視図、図2は、図1と同様の様子を車体200の右斜め前上方から見た要部斜視図である。
【0016】
すなわち、空調ユニット10やステアリングメンバ20とインストルメントパネル90とが予め組み付けられたモジュール100は、車体200への取付作業場所に設置されたモジュール把持アーム300によって、ステアリングメンバ20の両端部にそれぞれ形成された取付部22を把持されることにより支持され、車体前方Frに移動される。
【0017】
このとき、図2に示す空調ユニット10のパイプ11,12,13は、車体200の前面パネル210に形成された貫通孔211,212,213をそれぞれ貫通してエンジンルーム側に突出し、エンジンルームに設けられたエバポレータ等に接続される。
【0018】
詳しくは、車体200の前後方向に沿った断面図である図3に示すように、各パイプ11,12,13の周囲にそれぞれ密着して配設されたシール部材14,15,16が、各貫通孔211,212,213の開口縁部との隙間に変形して密着することによって、各パイプ11〜13が前面パネル210を水密に貫通している。
【0019】
また、モジュール100は、その両側部から露出したステアリングメンバ20の端部である取付部22が、前面パネル210の両側端部にそれぞれ接続されたロアピラー220,230の位置決めピン(位置決め突起)221,222,231,232に引っ掛けられることによって、車体200に仮保持される。
【0020】
そして、仮保持状態のモジュール100からモジュール把持アーム300が取り外され、このモジュール把持アーム300は、車体200の車室から退出される。
【0021】
その後、仮保持状態のモジュール100は、所定のボルト等締結部材によって左右の各ロアピラー220,230とステアリングメンバ20の両取付部22とが締結されることによって、車体100に固定される。
【0022】
ここで、モジュール型インストルメントパネル100に組み付けられているステアリングメンバ20は、詳しくは図4の要部斜視図に示すように、車幅方向に延びて、図示しないステアリングコラムを支持する軸部である本体部21と取付部22とからなり、これら本体部21と取付部22とはダイカスト製法によって一体的に形成されている。
【0023】
また、このステアリングメンバ20は、例えばアルミニウム合金やマグネシウム合金などの材料によって形成されている。
【0024】
そして、各取付部22は、対応する各ロアピラー220,230に対向した面に、各ロアピラー220,230に設けられた位置決めピン221,231が進入して係合する案内溝23と、位置決めピン222,232が進入して係合する案内溝27とが形成されている。
【0025】
なお、図4では、車体前方に向かって右側の取付部22のみを表示し左側の取付部22を省略しているため、以下、右側の取付部22についてのみ説明するが、図示を省略した左側の取付部22についても右側の取付部22と同じ構成であり、同じ作用効果を奏する。
【0026】
案内溝23は、車体前方Frに対応して略水平に延び、車体前方Fr側が開放して位置決めピンの進入を可能にする前側部分(前側溝部)24と、前側部分24よりも高い位置において、車体200の後方に対応して略水平に延び、車体後方側が開放した後側部分(後側溝部)26と、これら前側部分24の後端部と後側部分26の前端部とを略鉛直に連通する段差部分(段差溝部)25とからなるクランク状に形成されている。
【0027】
また、図5の車両右側方からの側面図に示すように、前側部分24の上縁24aは、後側部分26の上縁よりも低い位置であって、かつ、下縁26bよりも高さΔhだけ高い位置に形成されている。
【0028】
案内溝23よりも低い位置に形成されている案内溝27も、案内溝23と同様に、前側部分(前側溝部)28と後側部分(後側溝部)30と段差部分(段差溝部)29とからなるクランク状に形成され、前側部分28の上縁28aは後側部分30の上縁よりも低い位置であって、かつ、下縁30bよりも高さΔhだけ高い位置に形成されている。
【0029】
さらに、上側の案内溝23の上方部分、下側の案内溝27の下方部分、および両案内溝24,27の間の部分の各端壁22aには、前方Frに向けて延びた切欠き22b,22c,22dが形成されている。
【0030】
そして、端壁22aには、これら切欠き22b〜22dに、周溝51が嵌め合わされるように嵌込みナット50がそれぞれ装着される。
【0031】
これらの嵌込みナット50は、モジュール100が車体200に仮保持された後に、ロアピラー230の外側からロアピラー230の孔(図示せず)を通過した締結ボルトと螺合させて、モジュール100を車体200に締結固定する際に用いられる。
【0032】
このように形成されたステアリングメンバ20は、車体前後方向に型抜きされるダイカスト製法によって一体成型されたものであるが、案内溝23の部分について、図6の右側面図を参照して詳述する。
【0033】
まず、案内溝23の前側部分24は、車体前方Frに型抜きされる前側金型310によって形成され、後側部分26は、車体後方Rrに型抜きされる後側金型320によって形成される。
【0034】
ここで、前側部分24の上縁24aは後側部分26の下縁26bよりも高い位置となるように形成されているため、段差部分25は、前側部分24の上縁24aよりも低い部分と後側部分26の下縁26bよりも高い部分とによって二分することができる。
【0035】
このため、段差部分25のうち前側部分24の上縁24aよりも低い部分(パーティングラインPLより低い部分)については、前側部分24とともに、車体前方Frに型抜きされる前側金型310によって形成することができる。
【0036】
一方、段差部分25のうち後側部分26の下縁26bよりも高い部分(パーティングラインPLより高い部分)については、後側部分26とともに、車体後方Rrに型抜きされる後側金型320によって形成することができる。
【0037】
そして、前側金型310によって形成された部分と後側金型320によって形成された部分とは、1本の連通した案内溝23となる。
【0038】
したがって、ステアリングメンバ20がダイカスト製法によって、車両前後方向に型割りされる前側金型および後側金型で製造される場合にも、段差部分25にアンダーカット部分を生じることなく成形することができる。
【0039】
このため、アンダーカット部分を成形するためのスライド型を用いることなく製造することができ、製造コストを低減することができる。
【0040】
なお、下側の案内溝27についても、上側の案内溝23と同様に製造することができる。
【0041】
また、端板22aを含めて、取付部22の全体および本体部21の全体についても、スライド型を用いることなく車体前後方向に型割りされる前側金型および後側金型によって製造することができるため、ステアリングメンバ20の全体を一体的にダイカスト製法によって安価に製造することが可能となっている。
【0042】
このようにして形成されたステアリングメンバ20は、各取付部22がモジュール100の両側部にそれぞれ露出した状態で、インストルメントパネル90に組み付けられているが、モジュール100が車体に仮保持される作用について、以下に説明する。
【0043】
まず、図7の右側面図に示すように、モジュール100がモジュール把持アーム300に支持された状態で、モジュール100が前方Frに移動されることによって、モジュール100の両側部にそれぞれ露出した取付部22の案内溝23,28の各前側部分24,28に、右側のロアピラー230に固設された位置決めピン231,232がそれぞれ相対的に進入する(図7(a))。
【0044】
この状態から、さらにモジュール100が前方Frに移動されると、各位置決めピン231,232が各案内溝23,28に沿って相対的に移動するように、モジュール100側が移動され、位置決めピン231,232が、段差部分25,29に到達すると、モジュール100は自重によって、前側部分24(28)の上縁24a(28a)と後側部分26(30)の上縁26a(30a)との段差分だけ降下し、モジュール100および車体200は、この位置で相対的に位置決めされるとともに、位置決めピン231,232が、各案内溝23,27の後側部分26,30のうち前端の上縁26a,30a、すなわち段差部分25,29の上縁26a,30aに当接して、モジュール100は車体200に仮保持される(図7(b))。
【0045】
このように、本実施形態に係るモジュール100の仮保持構造によれば、車体200への位置決め部および仮保持部として機能させることができる段差部分25,29をも含めて、ステアリングメンバ20をダイカスト製法によって製造する場合に、製造コストを低減することができる。
【0046】
なお、本実施形態に係るモジュール100の仮保持構造は、モジュール100に車体前方Frから後方Rrに向いた荷重fが作用している場合に、より効果的に、車体に対する位置決めが可能である。
【0047】
すなわち、例えば図3(a)に示すように、空調ユニット10の前面に、車体200に敷設されたフロアインシュレータ250等からの反力を受ける場合、および、前面パネル210と空調ユニット10との間に挟まれたシール部材14,15,16による復原力を受ける場合等、この反力は、車体後方に向いた荷重fとなり得る。
【0048】
しかし、この場合、位置決めピン231,232が段差部25,28の各前縁25a,28aに当接するため、モジュール100はそれ以上後方Rrに変位することがなく、したがって、位置決めピン231,232と段差部分25,29との相対的な位置関係が強固に維持され、精度の高い位置決め状態を確保することができる。
【0049】
もちろん、モジュール100に対して後方Rrへの荷重fが常に作用し続けることがない場合であっても、ロアピラー230に取付部22を締結固定する取付作業中のみ、モジュール100を手などで後方Rrへ押圧すれば、上述した作用効果と同様の結果を得ることができる。
【0050】
また、位置決めピン231,232が、図8に示すように、上下方向長さL1、車体前後方向長さL2(<L1)である縦長に形成されたものである場合には、案内溝23(27)の後側部分26(30)の溝幅(上下方向の幅)Wbを、位置決めピン231(232)の上下方向長さL1よりも狭く(Wb<L1)設定し、かつ、段差部分25(29)の溝幅(車体前後方向の幅)Wmを、位置決めピン232(232)の前後方向長さL2よりもわずかに長く(略同一に)設定してもよい。
【0051】
このように、各溝幅Wb,Wmが設定された実施形態のモジュール100の仮保持構造によれば、位置決めピン231(232)が段差部分25(29)に到達すると(図8(b))、位置決めピン231(232)は案内溝23(27)の後側部分26(30)を通過できず、また、位置決めピン231(232)は案内溝23(27)の段差部分25(29)においても車体前後方向の遊びがほとんどないため、位置決めピン231(232)は段差部分25(29)に安定的に保持される。
【0052】
そして、このように構成された実施形態のモジュール100の仮保持構造においては、モジュール100に対して後方Rrへの荷重fが作用しない場合にも、位置決めピン231(232)は、後側部分26(30)の上縁26a(30a)、段差部分25(29)の前縁25a(29a)および後縁25b(29b)にそれぞれ当接または近接するため、荷重fが作用している場合と同様に、安定的に保持される。
【0053】
なお、位置決めピン231(232)は、図8(a),(b)に示したように、上下方向が車体前後方向よりも長い断面長円形状に形成されているものに限定されるものではなく、同図(c)に示すように、上下方向が車体前後方向よりも長い断面矩形形状に形成されているものを適用することもでき、このように構成された実施形態においても、断面長円形状のものの場合と同様の作用、効果を発揮する。
【0054】
ただし、断面矩形形状の位置決めピン231(232)を採用した場合には、断面矩形の角部が、段差部分25(29)の前縁25a(29a)から後側部分26(30)の上縁26a(30a)に亘るR形状、および段差部分25(29)の後縁25b(29a)から前側部分24(28)の下縁24b(28b)に亘るR形状に乗り上げないように、R形状の半径を設定し、あるいは断面矩形の角部を面取りによって落とすなどの措置を講じるのが好ましい。
【0055】
また、上述した実施形態に係るモジュール100の仮保持構造においては、各案内溝23等を成形する前側金型310と後側金型320とが、図6に示す車体200の前後方向に略平行なパーティングラインPLを形成するように型抜きされるものであるが、このようにして成形された案内溝23の段差部分25には、図10(b)に示すように、パーティングラインPLに沿って、略水平方向に延びるバリ22fが生じうる。
【0056】
これに対して、図9(b)に示すように、パーティングラインPLの少なくとも一部PL1,PL2が、段差部分25の前縁25aの下方への延長上および後縁25bの上方への延長上に形成されるような前側金型310と後側金型320とを用いて案内溝23が成形されたステアリングメンバ20によれば、パーティングラインの一部PL1,PL2間の水平方向パーティングラインPLに対応する部分にはバリは発生せず、図10(a)に示すように、パーティングラインの一部PL1,PL2に沿った上下方向のバリ22eが発生し得るに止まる。
【0057】
そして、このような上下方向のバリ22e(図10(a))は、前後方向のバリ22f(図10(b))に比べて、位置決めピン231と段差部分25の前縁25aとの当接に、悪影響を与えにくく、したがって、位置決めピン231と段差部分25の前縁25aとの当接によって、仮保持時の車体前後方向の位置決めがなされるモジュール型インストルメントパネル100の仮保持構造として、より精度の高い位置決めを行うことができ、好適である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造によれば、ステアリングメンバの端部に沿って設けられ、後側溝部が前側溝部よりも高いクランク状の案内溝が形成され、このクランク状案内溝の前側溝部に進入した車体側の位置決め突起は、モジュール型インストルメントパネルが車体前方に向けて送られるにしたがって、クランク状案内溝の前側溝部と後側溝部とを連通する段差溝部に達して係合するため、モジュール型インストルメントパネルは車体に仮保持される。
【0059】
そして、クランク状案内溝の前側溝部の上縁は後側溝部の下縁よりも高い位置に形成されているため、案内溝は、車前方に型抜きされる前側金型と、車体後方に型抜きされる後側金型とによって形成することができる。
【0060】
したがって、端部を含むステアリングメンバをダイカスト製法によって製造する場合においても、位置決め突起が係合する段差溝部はアンダーカットとなることがなく、スライド型を用いることなく、車体前後方向に型割りされる前側金型および後側金型によって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモジュール型インストルメントパネルが車体に取り付けられる様子を示す斜視図(その1)である。
【図2】本発明に係るモジュール型インストルメントパネルが車体に取り付けられる様子を示す斜視図(その2)である。
【図3】空調ユニットのパイプが前面パネルを貫通した状態を示す車体前後方向に沿った断面図である。
【図4】モジュール型インストルメントパネルに組み付けられているステアリングメンバの要部を示す斜視図である。
【図5】ステアリングメンバの右側取付部を表す車両右側方からの側面図である。
【図6】案内溝を成形する金型を示す、図5相当の右側面図である。
【図7】案内溝と位置決めピンとの係合作用を説明する図である。
【図8】位置決めピンが断面長円形状である実施形態における案内溝と位置決めピンとの係合作用を説明する図である。
【図9】バリが上下方向に延びて形成されるようにパーティングラインが設定された前側金型および後側金型を示す図である。
【図10】形成されるバリの相違を示す図である。
【符号の説明】
10 空調ユニット
11,12,13 パイプ
14,15,16 シール部材
20 ステアリングメンバ
21 本体部(ステアリングメンバ本体)
22 取付部
22a 端壁
22b,22c,22d 切欠き
22e,22f バリ
23,27 案内溝
24,28 前側部分(前側溝部)
24a,28a,26a,30a 上縁
24b,28b,26b,30b 下縁
25,29 段差部分(段差溝部)
25a,29a 前縁
25b,29b 後縁
26,30 後側部分(後側溝部)
50 嵌込みナット
51 周溝
90 インストルメントパネル
100 モジュール型インストルメントパネル
200 車体
210 前面パネル
211,212,213 貫通孔
220 左ロアパネル
221,222,231,232 位置決めピン(位置決め突起)
230 右ロアパネル
250 フロアインシュレータ
300 モジュール把持アーム
310 前側金型
320 後側金型
Fr 車体前方
Rr 車体後方
Up 車体上方
LH 車幅左方向
RH 車幅右方向
PL パーティングライン
PL1,PL2 パーティングラインの一部
f 荷重
L1 上下方向長さ
L2 前後方向長さ
Wb 後側部分の溝幅
Wm 段差部分の溝幅

Claims (6)

  1. ステアリングメンバとインストルメントパネルとが予め組み付けられたモジュール型インストルメントパネルを、前記ステアリングメンバの車幅方向の端部に沿って設けられるとともに車体の位置決め突起に係合する案内溝によって、前記車体に仮保持させるモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造において、
    前記案内溝は、車体前方側が開放して前記位置決め突起の進入を可能とする前側溝部と、車体の後方側が開放した後側溝部と、前記前側溝部の車体後方側と前記後側溝部の車体前方側とを連通する段差溝部を有してクランク状に形成され、かつ前記前側溝部の上縁は、前記後側溝部の上縁よりも低い位置であって該後側溝部の下縁よりも高い位置に形成され、前記案内溝に進入した前記位置決め突起が前記段差溝部の上縁に当接して仮保持されることを特徴とするモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
  2. 前記車体から車体後方側に押圧する荷重がモジュール型インストルメントパネルに負荷した状態において、前記案内溝に進入した前記位置決め突起が前記段差溝部の前縁に当接することを特徴とする請求項1に記載のモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
  3. 前記後側溝部の上下方向についての溝幅は、前記位置決め突起の上下方向長さよりも狭く設定され、前記段差溝部の車体前後方向についての溝幅は、前記位置決め突起の車体前後方向長さと略同一に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
  4. 前記位置決め突起は、上下方向が車体前後方向よりも長い断面長円形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
  5. 前記位置決め突起は、上下方向が車体前後方向よりも長い断面矩形形状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
  6. 前記案内溝は、車体前方に型抜きする前側金型と車体後方に型抜きする後側金型とによって形成され、
    前記前側金型と前記後側金型とのパーティングラインの少なくとも一部が、前記段差溝部の前縁の下方への延長上および該段差溝部の後縁の上方への延長上に形成されたことを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載のモジュール型インストルメントパネルの仮保持構造。
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