JP4074783B2 - 自動車のバンパーの位置決め構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バンパーを位置決めピンにより車体に位置決めする構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の自動車のバンパーの位置決め構造として、例えば、特許第2958276号公報に開示されるように、バンパーの裏面に突設した位置決めピンを第1パネル部材の位置決め孔に挿入するようにしたものが知られており、このものでは、自動車の組立てラインにおいてロボットによりバンパーを自動搭載するときでも、バンパーの位置決めを行うことができる。そして、位置決めされたバンパーは、その後、バンパーに形成されたボルト挿通孔と第1パネル部材に固定されたナットとを一致させてからボルトにより締結固定されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、バンパーは大型化して重量が嵩んできているので、2つのパネル部材を組合わせて閉断面構造を有するバンパーレインフォースメントを構成し、バンパーをそのバンパーレインフォースメントに位置決めすることにより、位置決め時の支持剛性を十分に確保することが考えられる。
【0004】
また、前記従来例のようにして位置決めされたバンパーは、ロボットによる支持が解除されると、位置決めピンがバンパーの自重によって位置決め孔から抜けるように傾いて、バンパーの上側が第1パネル部材から離れることがある。こうなると、バンパーのボルト挿入孔と車体のナットとが離れてバンパーの締結作業が困難となるので、位置決めピンに、位置決め孔へ挿入したときに該位置決め孔の周縁部と係合する抜け止め用の係止部を設けておき、この係止部によりバンパーの自重による位置決めピンの傾きを抑えるようにすることが考えられる。
【0005】
しかしながら、前記したようにバンパーをバンパーレインフォースメントのパネル部材に位置決めする場合、係止部がバンパーレインフォースメントの内部に位置することになるので、一旦、組付けたバンパーを補修により取り外すときに係止部の係合状態を解除することができない。すなわち、バンパーを取り外すと係止部が破断してバンパーレインフォースメント(前記閉断面)の内部に残ることになり、こうなると、破断した係止部をバンパーレインフォースメントの内部から取り出すことができないので、その係止部が走行時にバンパーレインフォースメント内で異音を発生させてしまう。
【0006】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、閉断面構造を構成するパネル部材に位置決め孔を形成し、該位置決め孔にバンパーの位置決めピンを挿入して該バンパーの位置決めを行う場合に、位置決めピンの抜け止め用の係止部の構造に工夫を凝らし、バンパーの車体への締結作業を容易にしつつ、バンパー取り外し時に、係止部が破断して閉断面空間内に残ることを防ぐことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、パネル部材に、該パネル部材よりも車体内方側の空間部とバンパー側の空間部と連通させる中間空間部を形成し、位置決めピンの係止部に位置決め孔を貫通してバンパー側の空間部へ突出する押さえ部を形成するようにした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明では、バンパーの裏面から車体側へ突出するように位置決めピンを設け、該位置決めピンを車幅方向に延びる第1パネル部材に形成された位置決め孔に挿入するようにした自動車のバンパーの位置決め構造を前提とする。そして、前記第1パネル部材の車体内方側の面には、略コ字状断面を有しかつ車幅方向に延びる第2パネル部材を第1パネル部材と共に閉断面構造をなすように接合し、前記位置決め孔を、前記第2パネル部材の縦壁と対向する第1パネル部材に形成し、該第1パネル部材の位置決め孔よりも上側には、該第1パネル部材よりも車体内方側の車体側空間部と該第1パネル部材よりも車体外方側のバンパー側空間部とを連通させる中間空間部を形成し、前記位置決めピンの上部には、下方へ撓んで位置決めピンの位置決め孔への挿入を許容するとともに、位置決め孔へ挿入されたときに該位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けを阻止する可撓性の係止部を設け、該係止部には、前記位置決めピンが位置決め孔へ挿入されたときに位置決めピンの先端側から該位置決め孔を貫通して前記バンパー側空間部へ突出する押え部を一体成形し、前記係止部を、前記押え部を下方へ押圧することにより下方へ撓むように構成するものとする。
【0009】
この構成によれば、第1パネル部材の車体内方側の面に、略コ字状断面を有する第2パネル部材が第1パネル部材と閉断面構造をなすように接合され、バンパーの位置決めピンが、第2パネル部材の縦壁と対向する第1パネル部材に形成された位置決め孔に挿入される。この位置決めピンの挿入の際には、該位置決めピンの係止部が下方へ撓むので容易に挿入することができる。その後、位置決めピンが完全に挿入されると、係止部が位置決め孔の周縁部に係合して位置決めピンの抜けが阻止され、このことで、バンパーの自重による位置決めピンの傾きが抑えられて、締結作業が容易なものとなる。
【0010】
一方、一旦、組付けられたバンパーを補修等のために取り外すときには、作業者は車体側空間部から中間空間部を介してバンパー側空間部へ手を差し込み、押え部を下方へ押圧して係止部を下方へ撓ませることにより、該係止部と位置決め孔周縁部との係合状態を容易に解除することができる。
【0011】
すなわち、第1パネル部材の閉断面構造とされた部分に位置決めピンを挿入するようにしてバンパーの位置決め時の支持剛性を十分に確保する場合に、係止部によりバンパーの締結作業を容易にすることができるとともに、一旦、組付けたバンパーを取り外すときに、係止部の破断を未然に防止できるので、係止部が第1パネル部材と第2パネル部材との間の閉断面空間内に残ることはない。
【0012】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、位置決めピンの下部には、その基端側から先端側へ向かって略水平に延びる水平面部と、この水平面部の先端から垂下する垂下面部とからなる段部を形成し、該段部を、係止部の位置決め孔周縁部との係合部分よりも位置決めピンの先端側に位置付けるものとする。
【0013】
すなわち、バンパーを車体から取り外す際に位置決めピンの係止部が破断することが考えられる。この発明では、係止部が破断したバンパーを修理工場で再組付けするときには、位置決めピンの段部がバンパーの自重によって位置決め孔の下縁部としっかり係合するようになるので、別途、バンパーを支持することなく、位置決めピン全体の抜けを阻止できる。
【0014】
また、段部を係止部の位置決め孔との係合部分よりも位置決めピンの先端側に形成したため、第1パネル部材の位置決め孔の大きさを小さくでき、車体剛性を向上させることができる。
【0015】
請求項3の発明では、請求項1または2において、バンパーが車体に固定されている状態で、位置決めピンの下端部と位置決め孔の下縁部との間に間隙を設けるものとする。
【0016】
このことで、バンパーないし第1パネル部材の製造上の寸法誤差を許容して、バンパーを正規の位置に組付けできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る自動車のバンパーの位置決め構造をフロントバンパー1に適用した実施形態を示す。このフロントバンパー1は、ボンネットフード3及び左右のフロントフェンダ5,5と略連続する形状となるように樹脂材料を射出成形してなるフロントバンパー本体7と、そのフロントバンパー本体7の車体後側に取り付けられて該フロントバンパー本体7を車体に位置決めする左右一対のプレート部材9,9とからなる。
【0019】
前記フロントバンパー本体7の上側には、その車幅方向略中央部に前記ボンネットフード3に固定されたフロントグリルの配設される中央切欠部11が形成されるとともに、該中央切欠部11の左右両側にはそれぞれヘッドランプ配設部13,13が設けられている。また、前記フロントバンパー本体7の中央切欠部11の下方には、エンジンルームへの空気導入孔15が形成され、その空気導入孔15の車幅方向両側には、それぞれ比較的小さい空気導入孔17,17が設けられている。前記フロントバンパー本体7の中央切欠部11と空気導入孔15との間の部分は、図2に示すが、車体後側に開放した大略コ字状の断面を有するように、車体前方へ向けて膨出した中間部19とされている。
【0020】
前記フロントバンパー本体7の中間部19の車体後方には、その中間部19の上端近傍から下端近傍に亘って略鉛直にかつ該中間部19の車幅方向両端に亘って延びる第1パネル部材21が配設されている。該第1パネル部材21の上側には、この第1パネル部材21よりも車体前側のバンパー内方の空間部(バンパー側空間部)25と前記第1パネル部材21よりも車体後側の車体側の空間部(車体側空間部)27と連通させる中間空間部23が設けられている。
【0021】
前記第1パネル部材21の車体後面には、車体前側に開放した断面略コ字状の第2パネル部材29が接合されている。該第2パネル部材29は、第1パネル部材21の車幅方向両端に亘って延びており、その上端に位置しかつ前記第1パネル部材21の後面から車体後方へ略水平に延びる上壁29aと、該上壁29aの後端縁から略鉛直下方へ延びる縦壁29bと、該縦壁29bの下端縁から車体前方へ略水平に前記第1パネル部材21の後面まで延びる下壁29cとを有している。この第2パネル部材29の上壁29a及び下壁29cには、それぞれの前端縁から第1パネル部材21に沿って上方及び下方へ延びる上側フランジ29d及び下側フランジ29eが形成されている。そして、前記第2パネル部材29は、上側フランジ29dの上縁が第1パネル部材21の上縁と略一致するとともに、下側フランジ29eが第1パネル部材21の下縁よりも上方に位置するように、上側及び下側フランジ29d,29eの車体前面が第1パネル部材21の後面に接合されて溶接され、こうして、第1パネル部材21と第2パネル部材29とによって閉断面構造を有するバンパーレインフォースメントFが構成される。このバンパーレインフォースメントFは、図示しないが、第2パネル部材29の車幅方向両端側が車体フレームに締結されている。
【0022】
前記一対の第2パネル部材29の上壁29a及び下壁29cの間に位置する第1パネル部材21、即ち第2パネル部材29の縦壁29bと対向する第1パネル部材21には、前記プレート部材9,9に設けられている位置決めピンとしてのロケーターピン(後述する)が挿通する位置決め孔31がそれぞれ形成されており、該位置決め孔31は、前記閉断面を構成する第1パネル部材21の上端近傍に位置付けられている。
【0023】
次に、前記プレート部材9,9について説明すると、該プレート部材9,9は、それぞれ樹脂材料を射出成形してなるとともに、フロントバンパー本体7の中央切欠部11と空気導入孔15の間に車幅方向に並設されており、両プレート部材9,9は、フロントバンパー本体7の車幅方向の中心からそれぞれ車体左側及び右側に略同じ距離離れて配設されている。
【0024】
前記プレート部材9,9は、車体前後方向に見て、フロントバンパー本体7の中間部19の上端部から下端部に亘って上下に長く延びる略矩形板状の本体部9aを有している。該本体部9aの上端部及び下端部には、前記フロントバンパー本体7の裏面から車体後方へ突出する取付片7a,7aが嵌入可能な孔部9b,9bが形成されており、プレート部材9,9をフロントバンパー本体7に固定する際には、取付片7a,7aと孔部9b,9bの周縁部とを振動溶着する。
【0025】
また、前記プレート部材9,9の本体部9aの上下方向中間部分には、車体後方へ膨出した膨出部9cが形成されており、この膨出部9cの後面の上端部には、本願発明の特徴部分であるロケーターピン33が車体後方へ略水平に突設されている。該ロケーターピン33は、先端側ほど縮径するテーパ状に形成されている。前記ロケーターピン33の上部には、前記垂下面部37に略対応する部分近傍からロケーターピン33の基端側へ向かって、この基端側ほど上方に位置するように傾斜した可撓性を有する片状の係止部41が一体成形されており、この係止部41の上部には、上方へ突出する爪部43が形成されている。
【0026】
また、前記係止部41には、爪部43の下側からロケーターピン33の基端側へ略水平に突出する板状の押え部45が一体成形されている。該押え部45のロケーターピン33基端側は、該ロケーターピン33の基端に対応する位置まで延びており、その端部は上方へ略直角に折り曲げられている。
【0027】
前記各ロケーターピン33は、フロントバンパー1が車体に対する正規の装着位置にあるときに、爪部43が第1パネル部材21の位置決め孔31よりも完全に車体後方に位置する状態となる。この状態では、爪部43が位置決め孔31の車体側上縁部に近接する一方、押え部45はロケーターピン33の先端側から位置決め孔31を貫通してバンパー内方の空間部25へ突出している。また、ロケータピン33の外径は、フロントバンパー1が正規の装着位置にあるときに、その下端部と位置決め孔31の下縁部との間に間隙を有するように設定されており、このことで、フロントバンパー1や第1パネル部材21の製造上の寸法誤差が比較的大きい場合でも該フロントバンパー1を正規の位置に容易に組付けることができる。
【0028】
次に、フロントバンパー1を車体に組付ける手順を説明する。まず、前記フロントバンパー本体7に前記プレート部材9,9を溶着固定する。そして、自動車の組立ラインにおいてフロントバンパー1をロボット(図示せず)に搭載し、第1パネル部材21に対してその車体前方から後方へ略水平に移動させて組付けていく。こうすると、ロケーターピン33の爪部43が位置決め孔31の上縁部により下方へ押圧されて該爪部43が下方に変位するように係止部41が撓み、これによってロケーターピン33の挿入が許容され、爪部43が位置決め孔31を通過する。
【0029】
前記ロケーターピン33が完全に挿入されると、フロントバンパー1のロボットに搭載された状態が解除される。このとき、フロントバンパー1は自重によりその上側が車体前方に変位するように傾斜しようとするが、前記の如くロケーターピン33の爪部43が位置決め孔31の上縁部に近接しているので、該爪部43が位置決め孔31上縁部に車体側から当接することによりロケータピン33の抜けが阻止され、このことで、フロントバンパー1の傾斜度合いが極めて小さくなる。よって、フロントバンパー1を押さえつけることなく、該フロントバンパー1のボルト挿通孔(図示せず)を、車体に設けられたナット(図示せず)に近接させておくことができ、締結作業を容易に行うことができる。
【0030】
次に、例えば、前記フロントバンパー1が損傷を受けた場合に、修理工場等において該フロントバンパー1を一旦、車体から取り外して、補修後に再度車体に取り付ける手順を説明する。まず、ボンネットフード3を開き、図示しないが、フロントバンパー1を車体に締結しているボルトを取り外し、その後、作業者は車体側の空間部27から中間空間部23を介して前記バンパー内方の空間部25へ手を差し込んで、ロケーターピン33の押え部45を下方へ押圧する。こうすると、図2に仮想線で示すように、爪部43が下方へ変位するように係止部41が撓んで、爪部43と位置決め孔31周縁部との係合状態が解除されるため、このときフロントバンパー1を車体前方へ引っ張ることにより該フロントバンパー1を車体から容易に取り外すことができる。
【0031】
その後、補修したフロントバンパー1を車体に組付ける場合には、作業者がフロントバンパー1を保持して第1パネル部材21に対し、その車体前方から近づけていき、ロケーターピン33を位置決め孔31へ挿入する。その後、ボルトにより正規の位置に固定する際には、組立ラインでの組付けの場合と同様に、爪部43が位置決め孔31の上縁部と係合するので、容易に行える。
【0032】
したがって、この実施形態に係る自動車のバンパーの位置決め構造によると、第1パネル部材21の車体後面側に第2パネル部材29を接合して閉断面構造を構成し、第1パネル部材21に位置決め孔31を形成して、該位置決め孔31にフロントバンパー1のロケーターピン33を挿入するので、フロントバンパー1の位置決め時の支持剛性を十分に確保できる。この際、ロケータピン33の上部に、該ロケーターピン33が位置決め孔31へ挿入されたときに該位置決め孔31の周縁部と係合する可撓性の係止部41が設けられているので、フロントバンパー1の自重によるロケーターピン33の抜けが阻止されてフロントバンパー1の車体への締結作業を容易にできる。
【0033】
一方、前記第1パネル部材21の位置決め孔31よりも上側に、バンパー内方の空間部25と車体側の空間部27とを連通させる中間空間部23を形成し、前記ロケーターピン33の係止部41に、ロケーターピン33の先端側から位置決め孔31を貫通して前記バンパー内方側の空間部25へ突出する押え部45を一体成形したので、一旦、取り付けたフロントバンパー1を取り外す際には、作業者が車体側の空間部27から中間空間部23を介して手を差し込んで押え部45を押圧して係止部41を下方へ撓ませることができる。このことで、フロントバンパー1の取り外しの際に、係止部41が破断して前記閉断面構造の内部に残ることはなく、走行時の車体振動による異音の発生を防止できる。
【0034】
(他の実施形態)
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、ロケーターピン33をフロントバンパー本体7と別体のプレート部材9,9に一体成形するようにしているが、これに限らず、フロントバンパー本体7に一体成形するようにしてもよい。また、フロントバンパー本体7とプレート部材9,9とは一体成形してもよい。
【0035】
また、図3に示すように、ロケーターピン33の下部に、その基端から先端側へ向かって該ロケーターピン33の長手方向中央部まで略水平に延びる水平面部35と、この水平面部35の先端縁から垂下する垂下面部37とからなる段部39を形成するようにしてもよい。この場合では、フロントバンパー1を車体に組み付ける際に、まず、ロケーターピン33の先端が第1パネル部材21の位置決め孔31に挿入される。その後、垂下面部37が位置決め孔31を通過して水平面部35まで挿入されると、フロントバンパー1がロボットにより若干、下げられ、これにより、水平面部35が位置決め孔31の下縁部に近接又は当接した状態となり、この状態で車体に締結する。また、修理工場でフロントバンパー1を車体から取り外す際に、係止部41が折れるようになる場合が考えられるが、こうなると、その後フロントバンパー1を組付けるときには、その自重によってロケータピン33が抜けるように傾斜して、締結作業が煩雑となる。これに対して、この実施形態ではロケーターピン33に段部39を形成しているので、ロケーターピン33を位置決め孔31へ挿入すると、フロントバンパー1の自重によって段部39が位置決め孔31の下縁部と係合し、これにより、ロケーターピン33が位置決め孔31から抜けるようになることはない。それ故、作業者は、フロントバンパー1を軽く手で支えることにより、車体に対して位置決めすることができ、この位置決めしたフロントバンパー1をボルトにより車体に容易に固定できる。尚、ロケーターピン33の爪部43を段部39の垂下面部37よりもロケーターピン33の基端側に位置付けているので、第1パネル部材21の位置決め孔31の大きさを小さくでき、車体剛性を向上させることができる。
【0036】
また、図3に示すように、第1パネル部材21の上側をプレート部材9の上部に近接するように延長し、その延長部分に開口部50を形成することによりパンパー内方の空間部25と車体側の空間部27とを連通させるようにしてもよい。この場合では、開口部50の内方が中間空間部23に相当する。
【0037】
尚、図3において、図2の実施形態と同一のものには図2と同一の符号を付しその説明を省いた。
【0038】
また、一旦取り付けたフロントバンパー1を車体から取り外す際には、車体側空間部27から中間空間部23を介して手を差し込んで押え部45を押圧することのみならず、工具を差し込んで押え部45を押圧するようにすることも可能であることは勿論である。
【0039】
さらにまた、本発明はリヤバンパーにも適用できる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明に係る自動車のバンパーの位置決め構造によると、バンパーの裏面から車体側へ突出するように位置決めピンを設け、該位置決めピンを第1パネル部材の位置決め孔に挿入するものにおいて、第1パネル部材の車体内方側の面に、略コ字状断面の第2パネル部材を第1パネル部材と共に閉断面構造をなすように接合し、前記位置決め孔を、第2パネル部材の縦壁と対向する第1パネル部材に形成したので、バンパーの位置決め時の支持剛性を十分に確保できる。そして、前記位置決めピンの上部には、下方へ撓んで位置決めピンの位置決め孔への挿入を許容するとともに、位置決め孔へ挿入されたときに該位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けを阻止する可撓性の係止部を設けたので、位置決めピンの挿入作業及びバンパーの車体への締結作業をともに容易に行うことができる。さらに、車体側空間部とバンパー側空間部とを連通させる中間空間部を形成し、係止部に、位置決めピンが位置決め孔へ挿入されたときにロケーターピンの先端側から位置決め孔を貫通して前記バンパー側空間部へ突出する押え部を一体成形し、前記係止部を、押え部を下方へ押圧することにより下方へ撓むように構成したので、一旦、車体に組付けたバンパーを取り外すときに、作業者が中間空間部からバンパー側空間部へ手を差し込んで係止部の係合状態を解除することができ、このことで、係止部が第1パネル部材と第2パネル部材との間の閉断面空間内に残ることはなく、よって、走行時の異音の発生を防止できる。
【0041】
請求項2記載の発明によると、位置決めピンの下部に段部を形成し、該段部を、係止部の位置決め孔周縁部との係合部分よりも位置決めピンの先端側に位置付けたので、係止部が破断したバンパーを再組付けするときに、別途、バンパーを支持することなく、位置決めピン全体の抜けを阻止できる。
【0042】
また、段部を係止部の位置決め孔との係合部分よりも位置決めピンの先端側に形成したため、第1パネル部材の位置決め孔の大きさを小さくでき、車体剛性を向上させることができる。
【0043】
請求項3記載の発明によると、バンパーないし第1パネル部材の製造上の寸法誤差を許容して、バンパーを正規の位置に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフロントバンパーを車体前方から見た正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】他の実施形態に係る図2相当図である。
【符号の説明】
1 フロントバンパー
21 第1パネル部材
23 中間空間部
25 バンパー内方の空間部(バンパー側空間部)
27 車体側の空間部(車体側空間部)
29 第2パネル部材
29b 縦壁
31 位置決め孔
33 ロケーターピン(位置決めピン)
35 水平面部
37 垂下面部
39 段部
41 係止部
45 押え部

Claims (3)

  1. バンパーの裏面から車体側へ突出するように位置決めピンを設け、該位置決めピンを車幅方向に延びる第1パネル部材に形成された位置決め孔に挿入するようにした自動車のバンパーの位置決め構造において、
    前記第1パネル部材の車体内方側の面には、略コ字状断面を有しかつ車幅方向に延びる第2パネル部材が第1パネル部材と共に閉断面構造をなすように接合され、
    前記位置決め孔は、前記第2パネル部材の縦壁と対向する第1パネル部材に形成され、
    前記第1パネル部材の位置決め孔よりも上側には、該第1パネル部材よりも車体内方側の車体側空間部と該第1パネル部材よりも車体外方側のバンパー側空間部とを連通させる中間空間部が形成され、
    前記位置決めピンの上部には、下方へ撓んで位置決めピンの位置決め孔への挿入を許容するとともに、位置決め孔へ挿入されたときに該位置決め孔の周縁部と係合して位置決めピンの抜けを阻止する可撓性の係止部が設けられ、
    前記係止部には、前記位置決めピンが位置決め孔へ挿入されたときに位置決めピンの先端側から位置決め孔を貫通して前記バンパー側空間部へ突出する押え部が一体成形され、
    前記係止部は、前記押え部を下方へ押圧することにより下方へ撓むように構成されていることを特徴とする自動車のバンパーの位置決め構造。
  2. 請求項1において、
    位置決めピンの下部には、その基端側から先端側へ向かって略水平に延びる水平面部と、この水平面部の先端から垂下する垂下面部とからなる段部が形成され、
    前記段部は、係止部の位置決め孔周縁部との係合部分よりも位置決めピンの先端側に位置付けられていることを特徴とする自動車のバンパーの位置決め構造。
  3. 請求項1または2において、
    バンパーが車体に固定されている状態で、位置決めピンの下端部と位置決め孔の下縁部との間に間隙が設けられていることを特徴とする自動車のバンパーの位置決め構造。
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