JP4089848B2 - 包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置及びそれに用いる切断刃 - Google Patents

包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置及びそれに用いる切断刃 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被包装物の外側を、少なくとも隣接する3面においていずれも貼着片を有する様に包装材料で被包した略六面体を為す包装物の包装材料を、自動的に、所定位置を切断し、開封するための方法及びその装置並びにそれに用いる切断刃に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、牛乳,ジユースなどの液体飲料を入れる紙容器として、図22に示すような角筒状のものがある。このような紙容器(2)は図23に示すように嵩張らないように扁平状に折り畳み、これを多数集積してその外側を図1に示すように包装材料(3)で1まとめに包装して略六面体の1つの包装物(1)として保管しておき、液体飲料等を充填する際これを開封して、紙容器を使用している。
しかして、この包装材料を所定位置で切断し、包装物を開封し、紙容器を取り出すのは従来人手で行っているのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、偏平状に折り畳まれている紙容器を角筒状に拡開し、その底部を成形し、液体飲料等を充填して成形する作業は全て機械により行われており、それに合わせて、人手により包装物の開封作業を行うのはきわめて重労働であり、非能率的である。
また、非能率を解消するために、機械的に包装材料を切断刃を用いて切断し、開封する方法も提案されている。
すなわち、特公平7−115695号公報に記載された発明においては、包装物の上面の中心部分に端から端まで直線的な切断線を入れ、次いで切断線の端に位置する2本の稜線を全線的に切断し、更に、包装物の縦の4本の稜線を全て全線的に切断するものであり、これによって、包装物は底面を除いた全ての面が開封されるものであり、また、特公平7−115697号公報に記載された発明は、前記発明と同様に包装物を開封し、開封した包装材料に吸盤を作用させ、この吸盤を相対移動させることにより包装材料を剥離するものである。
さらに、特許第2678630号公報に記載された発明は、包装物の対となる2面の中心部に各々第一の切断線を入れこの第一の切断線の中心部分より第一の切断線と直交する切断線を入れこの切断線より開裂させて包装材料を開封するものである。
【0004】
しかし、上記従来例においては、いずれも、切断線を形成するために、切断刃が包装物の被包装物に対して作用する方向に向けられて包装材料の切断が行われている。包装材料(3)は、図1に示されるように、紙容器である被包装物(2)との間に全く隙間がないといってもよい程の状態で包装されているから、この包装材料(3)に向けて安易に切断刃を作用させると被包装物(2)を傷付ける恐れがあり、その結果液体漏れ等の紙容器にとって取り返しのつかない欠陥が生じることがある。
また、上記従来例は、いずれも切断方向が3次元方向となっており、切断刃をX軸方向,Y軸方向,Z軸方向の3方向に移動する必要があり、そのための装置が複雑となり、部品点数が増加し、コスト増となると共に、メンテナンス上も問題があった。
【0005】
本発明の目的は、包装された略六面体をなす包装物(1)の3面(A),(B),(C)において外側に位置する貼着片(a),(b)、(c)に着目し、被包装物(2)を傷付けることなく、自動的、かつ効率的に包装物の開封を行うことのできる包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法及び装置を提供することである。
本発明の他の目的は、装置の構造が簡単で、メンテナンスが容易な包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法及び装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、包装された略六面体をなす包装物(1)の3面(A),(B),(C)において外側に位置する貼着片(a),(b)、(c)を被包装物(2)を傷付けることなく、切断することのできる包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法及び装置に適した切断刃を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置は、被包装物の外側を、少なくとも隣接する3面においていずれも貼着片を有する様に包装材料で被包した略六面体を為す包装物を載置する開封作業テーブルと、前記開封作業テーブルに対し平行な面に形成された貼着片に作用し、吸引して貼着片と被包装物の間に隙間を形成する吸引パッドと、前記貼着片と被包装物との隙間に挿入され、その面の1つ又は2つの稜線のみを切断するために片側又は両側の側端縁に切断刃が設けられている板状体と、前記板状体をその挿入方向に進退自在に案内支持したキャリッジと、前記切断された貼着片をその部分から取り除く吸引パッドと、貼着片の下の折込片を開くための吸引パッドと、その包装物の開封された面に向かって進退自在な被包装物把持装置とより構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
更に本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置に用いる切断刃は、前記の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置に用いる板状の切断刃であって、切断刃本体の中央長手方向に延びる切断刃取付板の両側に夫々板状の第1切断刃及び第2切断刃を位置調整自在で、かつ取付け取外し自在に取付けたことを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る開封装置は、被包装物の外側を、少なくとも隣接する3面においていずれも貼着片を有する様に包装材料で被包した略六面体を為す包装物を載置する包装物開封テーブルと、前記テーブル上に載置された包装物の貼着片に作用し、吸引して貼着片と被包装物の間に隙間を形成する吸引パッドと、前記貼着片と被包装物との隙間に挿入され、その面の1つ又は2つの稜線のみを切断するために片側又は両側の側端縁に切断刃が設けられている板状体と、前記板状体をその挿入方向に進退自在に案内支持したキャリッジと、前記切断された貼着片をその部分から取り除く吸引パッドと、貼着片の下の折込片を開くための吸引パッドと、その包装物の面に向かって進退自在な被包装物把持装置とより構成されている。
【0018】
略六面体をなす包装物の貼着片により貼り合わせてある面は、貼着片の端部の側は他の面からの折込片があるのみで包装材料を切断する必要がないので、その端部が両側にある包装物の頂面においては、貼着片の内少なくとも1つの稜線を切断すれば3つの稜線が切断されたのと同じとなる。そこで、前記開封装置においては、切断後に、その面を開くために、貼着片を吸着し開くための吸引パッド(これは板状体を挿入するために用いた吸引パッドを用いる)を設け、更に両側にある他の面からの折込片を吸着して開くための吸引パッドが設けられており、それら吸引パッドにより開かれた面(頂面)から被包装物を取り出すために、被包装物取り出し用の把持装置を設けている。
該把持装置は、包装物の開かれた面の両側の被包装物と包装材料との間に挿入し、互いに近付けることにより被包装物を把持して、被包装物を包装材料から取り出すための2つの把持爪を有している。
被包装物を包装材料から取り出す場合は、包装物の外側から包装材料を吸着固定するための吸引パッドが設けられる。
略六面体をなす包装物の貼着片により貼り合わせてある面における貼着片の端部が片側のみの場合には、他の端は、隣の面へ折り込まれているので、貼着片の1つの稜線と、その稜線と直交する稜線において包装材料を切断することが必要であるが、その場合には、貼着片の端部が上を向くようにテーブル上に載置し、その貼着片に沿って板状体を上から下方へ挿入することになる。
【0019】
前記本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置に用いる切断刃は、切断刃本体の中央長手方向に延びる切断刃取付板の両側に夫々板状の第1切断刃及び第2切断刃を位置調整自在で、かつ取付け取外し自在に取付けたことを特徴とするものであり、第1切断刃、第2切断刃を適宜に選択することにより、切断箇所を調節することが出来、切断を要しない箇所には切断刃を取外すか、切断刃のない板状体を取付ければよい。
【0020】
【実施例】
本発明の開封方法及び装置を実施するための被包装物(2)の例としてとしては、牛乳、ジュースなどの液体飲料を入れるための角筒状の容器(図22)を嵩張らないように扁平に折り畳んでシート状にし(図23)、これをその背と腹とが前後に重なり合うように多数集積したものを包装物としてその外側を図1に示すように包装材料で機械により自動的に被包したものであり、略六面体をなしているものである。なお、本発明における被包装物は上記のようなものだけに限定されるものではく、図1のように、包装材料で機械により自動的に被包したもので、略六面体をなすものであれば適用できる。
その包装物(1)は、図1に示されるように、まず底面(D)に当てられた包装材料(3)が両面(E)及び両側面(B)(C)側に折り込まれ、側面部には折込片(d)が形成され、側面(B)においては、底面から折り込まれた折込片(d)の上に、側面(B)において折り畳んだ2枚の貼着片(b1)と(b2)同士を貼り合わせ、更に反対側の側面(C)側においても同様に折り畳んだ2枚の貼着片(c1)と(c2)同士を貼り合わせてある。この場合、各側面(B)(C)の貼着片の延長部分は頂面(A)側に折り込まれ、折込片(b1´)、(b2´)及び(c1´)、(c2´)とされる。その後、その頂面(A)側において折り畳んだ2枚の貼着片(a1)(a2)同士を貼り合わせたものである。貼着片の始端はそれぞれV字形を形成しており、折込片と貼着片とは貼着されていない。
なお、この様な包装は、自動化された一般的な包装機械により自動的に行われ、前記両側面(B)(C)側における2枚の貼着片(b1)と(b2)及び(c1)と(c2)同士は貼り合わせることなく、最後の折り畳みで出来た頂面(A)の2枚の貼着片(a1)(a2)同士のみを貼り合わせたものでもよい。
【0021】
そこで本発明は、被包装物の外側を、少なくとも隣接する3面においていずれも貼着片を有する様に包装材料で被包した略六面体を為すこのような包装物(1)を開封するに当っては、前記3面(B)(A)(C)に形成されたそれぞれの2枚の貼着片(b1)と(b2)、(a1)と(a2)、(c1)と(c2)が、それら同士では貼着されているが、その下に存在する包装材料の折込片(d)、(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)とは貼着されていないことに着目して、その間に切断刃付き板(4)を挿入することにより、該貼着片を隣接する他の面との稜線に沿って切断することにより開封することができるようにしたものである。したがって、この開封方法は、前記包装物(1)のうち、頂面(A),及び両側面(B)、(C)の三面から開封することが可能である。
【0022】
その一例として図2に示された頂面(A)を開封する場合について説明する。まず、頂面(A)を上に向けた状態で、側面(B)方向から切断刃付き板である板状体(4)を、側面からの折込片(b1´)(b2´)と2枚の貼着片(a1)(a2)との間{側面からの折込片(b1´)(b2´)がない部分では、被包装物と2枚の貼着片(a1)(a2)との間}に挿入し反対方向に進行させる。切断刃付き板(4)にはその両側縁に切断刃(5)(6)が設けられており、その切断刃(5)(6)により、前記貼着片(a1)(a2)と他の面との稜線(e1)(e2)に沿って包装材料(3)が切断される。頂面(A)を開封する場合には、反対側の側面(C)からの折込片(c1´)(c2´)が存在するため、一方からの切断刃付き板(4)のみではその折込片(c1´)(c2´)に引っ掛かる可能性があるのでトラブルの原因になりかねない。そこで、側面(B)側からの切断刃付き板(4)は、貼着片(a1)(a2)の中間で折り返し、他側の側面(C)側から同様の切断刃付き板(7)を同様に貼着片(a1)(a2)と側面(C)からの折込片(c1´)(c2´)との間{側面からの折込片(c1´)(c2´)がない部分では、被包装物と2枚の貼着片(a1)(a2)との間}に挿入し、切断刃付き板(7)の両側縁に設けられた切断刃(8)(9)により、前記切断刃付き板(4)により切り残した部分の稜線(e1)(e2)を切断する。
【0023】
なお、この場合の切断刃付き板(4)(7)に対する切断刃(5)(6)(8)(9)の取付け位置が左右異なっているが、これは1方の稜線に非切断部分を残すためであり、両稜線(e1)(e2)を全部切断する場合には、両切断刃を切断刃付き板の先端部分に揃えて配置すればよく、必要に応じて任意の位置に設ければよい。また、側面からの折込片(b1´)(b2´)と2枚の貼着片(a1)(a2)との間に切断刃付き板(4)を挿入する場合には、吸引パッドにより貼着片(a1)(a2)を吸着して上方へ持ち上げ、その隙間に切断刃付き板(4)挿入することにより、確実、容易に行うことができる(詳細は後述)。
【0024】
図2においては、切断刃付き板(4)(7)を用いた場合について述べたが、下敷き用の当て板と、別体の切断刃を用いても同様に包装材料をより確実に切断することができる。図3に示されるように、図2の例と同様に頂面(A)を上に向けた状態で、側面(B)方向からまず当て板を構成する板状体(10)を、側面(B)からの折込片(b1´)(b2´)と2枚の貼着片(a1)(a2)との間{側面からの折込片(b1´)(b2´)がない部分では、被包装物と2枚の貼着片(a1)(a2)との間}に挿入し,中間部まで進行させ、他側の側面(C)側から同様の板状体(11)を同様に貼着片(a1)(a2)と側面(C)からの折込片(c1´)(c2´)との間に挿入し、両板状体(10)(11)により下敷き用当て板を構成する。そして別途設けられた切断刃(12)(13)を前記板状体(10)(11)の側端縁に沿って移動させて、両稜線(e1)(e2)を切断する。この場合、両板状体(10)(11)の側端縁部に沿って切断刃(12)(13)を走らせても良いが、板状体の両縁部に切断刃と係合する溝を設けておいてもよい。板状体(10)(11)は適度の強度があり、厚さは3mm程度あれば十分であろう。この厚みのため、切断刃(12)(13)により包装材料(3)を切断しても、被包装物(2)を痛めることはない。この場合に切断刃としては、回転刃も使用することができる。
【0025】
以上のような頂面(A)の開封と同様に、両側面(B)(C)についても、
底面(D)からの折込片(d)と側面において折り畳み、貼着した2枚の貼着片(b1)と(b2)、貼着片(c1)と(c2)との間{底面(D)からの折込片(d)がない部分では、被包装物と2枚の貼着片(b1)と(b2)、貼着片(c1)と(c2)との間}に切断刃付き板又は板状体を挿入して、両側面(B)(C)の各稜線(f1)(f2)及び(g1)(g2)を切断することができる。両側面(B)(C)を開封する場合には、頂面(A)のように両側に折込片が存在せず、切断刃付き板又は板状体を挿入する側の折込片(d)のみであるので、切断刃付き板又は板状体の挿入は1方向からのみで良い。先端部の稜線(h)(j)をも切断する場合には、板状体を挿入した状態で、側面(B)の各稜線(f1)(f2)(h)に沿って切断刃を作用させるか、切断刃付き板においてはその先端部全縁にも切断刃を設けることにより遂行することが可能である。
包装物(1)の各稜線を切断後は、それら切断された部分の包装材料を取除き、又は切断された部分を広げて、その開口面から後述する装置を用いて、被包装物を把持し摘み出すか、或いは両側面を開封して被包装物を押し出すことになる。それらの開封、及び被包装物の取り出し方法について図4ないし図9により説明する。
【0026】
図4は、頂面(A)の2つの稜線の内、一方の稜線(e2)を全部切断し、他方の稜線(e1)のうち両側端から折込片 (b1´)(b2´)が存在する部分を切断するものである。そして頂面の貼着片(a1)(a2)を吸引パッドを利用して未切断部が残る側に開き、更に、両側面部側からの折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)は貼着片(a1)(a2)とは切り離されているので、それを同様に吸引パッド等を利用して開く。その後は、後述するように、残りの包装材料(3)をやはり吸引パッド等により保持しながら、開口部から把持爪を両側面側に挿入し、被包装物(2)を把持し、把持爪を上昇させるか、包装材料(3)を下降させることにより、被包装物を取り出すことができる。
【0027】
図5は、頂面(A)の2つの稜線(e1)(e2)を全部切断し、その切断された頂面の貼着片(a1)(a2)を吸引パッドを利用して取り除き、更に、両側面部側からの折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)を吸引パッド等を利用して両側に開く。その後は図4の場合と同様に、残りの包装材料(3)をやはり吸引パッド等により保持しながら、開口部から把持爪を両側面側に挿入し、被包装物(2)を把持して取り出すことができる。
図6は、図4の場合とほぼ同じで、頂面(A)の2つの稜線の内、一方の稜線(e2)を全部切断し、他方の稜線(e1)は全然切断しないものである。開かれた貼着片(a1)(a2)と折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)とが繋がっている点でのみ、図4と相違しているが、その後の操作は図4の場合と同様に行うことができる。
【0028】
図7〜図9は、包装物(1)の両側面(B)(C)を開口する場合を示している。その場合には、頂面(A)を下にして、底面(D)を上にした方が開口しやすくなる。即ち両側面の貼着片のV字形の端部が上になるようにして、その貼着片(b1)(b2)、(c1)(c2)と底面(D)からの折込片(d)との間に切断刃付き板或いは板状体を上から下方へ挿入し、両側面(B)(C)のそれぞれ2つの稜線(f1)(f2)、(g1)(g2)を切断するものである。
図7は、包装物(1)の両側面(B)(C)において、片側の稜線(f1)(g1)及び両側面と頂面(A)との境目の稜線(h)(j)を切断し、その切断された部分を吸引パッド等により、切断されていない稜線(f2)(g2)の方へ開くように構成されている。両側面(B)(C)が開口された状態で、包装物(1)の残りの面を押圧板、吸引パッド等により固定しておいて、一方の側面から押し出し棒を挿入して被包装物(2)を押し出す構成を採用している。なお、この場合、両側面において、底面(D)からの折込片(d)が残っているが、被包装物を押し出すことにより押し出し方向へ開くことになるので支障はない。また、側面の両稜線(f1)(f2)、(g1)(g2)と同時に側面と頂面(A)との境目の稜線(h)(i)を切断する場合には、板状体を側面全面に挿入した状態で、それぞれの稜線に沿って移動する切断刃を配置して切断することになるが、切断刃付き板の先端部分の全縁を切断刃とし、側面の貼着片を上から下方へ突き抜けさせることにより切断することもできる。
【0029】
図8は、包装物(1)の両側面(B)(C)において、両側の稜線(f1)(f2)、(g1)(g2)を切断し、その切断された部分を吸引パッド等により、頂面(A)側に開くことにより両側面を開口している。
図9は、包装物(1)の両側面(B)(C)において、両側の稜線(f1) (f2)、(g1)(g2)及び、両側面と頂面(A)との境目の稜線(h)(j)を切断し、その切断された部分を吸引パッド等により取り除いて両側面を開口している。
【0030】
次ぎに、前記開封方法を実行するための装置の第1実施例を図10〜図18に基いて説明する。
図10は装置の全体図であり、包装物(1)が供給コンベアー(20)より開封作業テーブル(30)上に供給される。開封作業テーブル(30)には、前記供給コンベアー(20)の延長線上にコンベアー(31)が設けられ、該コンベアー(31)と直行する奥の位置に開封作業位置がある。コンベアー(31)の手前には開封後の包装材料(3)を収容する包装材料排出用ポケット(70)が設けられ、コンベアー(31)の垂直方向に包装物(1)を押してコンベアー(31)上の包装物(1)を開封作業位置へ移動させるためのプッシャー(32)が設けられている。プッシャー(32)の先端部には包装物(1)の1面の長手方向に延びるタッチプレート(33)が支持されており、該タッチプレート(33)には吸引パッド(34)が取り付けられている。供給コンベアー(20)上に頂面(A)が上方を向き、長手方向が供給コンベアー(20)の進行方向に向くように載置された包装物(1)は供給コンベアー(20)により供給され、開封作業テーブル(30)上のコンベヤー(31)に受け継がれ、該開封作業テーブル(30)の中心位置で停止される。その位置でプッシャー(32)が作動しそのタッチプレート(33)により包装物(1)を開封作業位置まで押し進める。その位置で、包装物(1)はその下方部を両側面方向からやはり先端に吸引パッドを有する押え板(35)により押さえられる。
【0031】
開封作業位置にはその長手方向の両側に、切断刃付き板(6)(7)又は板状体(10)(11)を案内・支持するキャリッジ(36)、(37)が設けられ、該キャリッジ(36)、(37)上には切断刃付き板(6)(7)が包装物(1)の頂面(A)長手方向に進退自在に案内支持されている。さらに包装物(1)の頂面(A)に作用し切断された包装材料を吸着開封するための吸引パッドを備えた上面吸着板(39)が設けられている(図14参照)。開封作業位置の上方には、開封された包装物(1)から被包装物(2)を取り出すための取出装置(50)が設けられている。該取出装置(50)は、包装物の長手方向と平行にその上方に設けられたレール(51)と、そのレール(51)上を移動自在であり、かつ、上下動自在の把持装置(52)とから成る。包装物(1)の頂面の包装材料が切断されると、前記上面吸着板(39)を用いてそれを外側に開き、更に両側面からの折込片を開くことにより、被包装物が直接外部に晒される。その状態で把持装置(52)が下降し、その把持爪(53)、(53´)が、両側の被包装物と包装材料との間に挿入され、挿入が終わると両側の把持爪(53)、(53´)が互いに近寄り方向に移動し、被包装物(2)を押圧把持した後、上昇する。その際包装材料(3)は、下方において吸引パッド等によりその位置に確保されているから、被包装物(2)のみ包装材料(3)から引き離して取り出すことができる。被包装物(2)は把持装置(52)に把持されたまま、レール(51)上を移動して開封作業テーブル(30)外に持ち出され、再び降下してそこに用意されている移動バスケット(60)の中に収納する。移動バスケット(60)は移動して機械(この場合は、被包装物である紙容器を溶着成形し、その容器に牛乳,ジユースなどの液体飲料を充填、封入する装置)のマガジン(61)に供給されることになる。一方、被包装物が取り出された後の包装材料(3)は、プッシャー(32)先端の吸引パッド(34)に吸着されたまま、プッシャー(32)が後退し、開封作業テーブル(30)に設けられた包装材料排出用ポケット(70)内に落下され、排除される。
【0032】
前記開封作業テーブル(30)上で行われる開封操作の詳細について図11〜図18に基いて説明する。図11は頂面(A)を上方に向け、かつ供給コンベアー(20)の進行方向にその長手方向を向けた包装物(1)が、供給コンベアー(20)から開封作業テーブル(30)上のコンベアー(31)上に移動するところを示している。図12は、包装物(1)をコンベアー(31)に載置された状態から空気圧等のシリンダーにより作動されるプッシャー(32)を作動してコンベアー(31)上から開封作業位置へ移動する状態を示しており、その場合包装物(1)が倒れないように包装物(1)の裏側からもタッチプレート(33´)を作用させ、2つのタッチプレート(33)、(33´)により包装物(1)を挟んだ状態で移動させる。包装物(1)が開封作業位置へ到達すると、側面両側から押え板(35)、(35´)が前進して、包装物(1)を押圧支持することにより包装物(1)の位置決めがなされる。包装物(1)が位置決めされた状態で、L字型アーム(38)に支持された上面吸着板(39)を、包装物の頂面を覆うように回動させ、上面吸着板(39)に設けられた吸引パッドにより頂面(A)の貼着片(a1)(a2)を吸引する。
【0033】
包装物(1)自体はその下面或いはその下方部を4方から吸引又は押圧保持されているので包装物の被包装物(2)及び折込片(b1´)(b2´)(c1´)(c2´)と貼着片(a1)(a2)との間に隙間が形成されることになる。その状態で、包装物(1)の側面両側に配置されているキャリッジ(36),(37)上の切断刃付き板(6),(7)をその隙間に挿入して切断作業を行う。まず左側の切断刃付き板(6)を前進させ、貼着片(a1)(a2)と下の包装材料の折込片(b1´)(b2´)との間に挿入し、前進させ、約半分の位置まで稜線(e1)(e2)を切断する。この時切断刃はその位置が左右異なっており、奥の稜線(e1)はその一部、即ち折込片(b1´)(b2´)が存在する部分のみしか切断されない。該切断刃付き板(6)を後退させた後に右側の切断刃付き板(7)を同様に前進させ左側と同様に切断する。この場合の貼着片切断状態は、図4に示した状態であり、上面吸着板(39)を回動して開けると、貼着片(a1)(a2)の切断された部分はそれに吸着されて後側に開かれた状態となる(図15)。
【0034】
開かれた頂面(A)には、その状態で、側面から折り込まれた折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)が存在している。そこで、両側の側面上方部に開封用アーム(40)、(41)を作動させ、アーム先端の吸引パッドによりその前記折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)を吸着して、側面の両側に開く(図16)。その両側面の折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)を両側に吸引した状態で、上方に待機している取出装置(50)の把持装置(52)を下降させ、その把持爪(53)(53´)を包装材料(3)と被包装物(2)との間に挿入する。なお、その場合、包装物(1)の下方部両側面から押え板(35)(35´)により押圧されているので、被包装物(2)は長さ方向に縮小されているので、包装材料(2)との間に確実に隙間が確保される。該把持爪(53)(53´)を半分以上挿入した段階で、両把持爪(53)(53´)を互いに近付ける方向に少し移動させ、ある程度の圧力で被包装物(2)を把持する(図17)。把持爪(53)(53´)により被包装物(2)を押圧把持した状態で、包装物(1)の外側は、その前後両側はタッチプレート(33)、(33´)の吸引パッドにより、また両側面下部は押え板(35)(35´)により保持されているので、把持装置(52)を上昇させることにより被包装物(2)を包装材料(3)から分離して被包装物(2)のみを取り出すことができる。この場合、開封作業テーブル(30)の開封作業位置の部分に吸引パッドを設けておき、その部分を下降自在にして、被包装物(2)を把持装置により把持した状態で、その部分を下降させて包装材料(3)を分離し、包装材料を排除するように構成することもできる。
【0035】
次ぎに、前記開封方法を実行するための装置の第2実施例を図19〜図21に基いて説明する。
図19は、本発明の第2実施例の開封装置における切断部分を示す図であり、(ア)は平面図、(イ)は正面図である。
切断装置(100)は、フレ−ム(101)を備えており、フレ−ム(101)は上下動可能な台座(130)を備えている。この台座(130)はエア−シリンダ(131)によって支持されており、エア−シリンダ(131)の伸縮によって上下動する。
またフレ−ム(101)には、一対の板状の複合切断刃(110、120)と、これらを各々駆動するクラッチブレ−キモ−タ(119、129)並びにボ−ルネジ(119a、129a)を備えている。即ち、クラッチブレ−キモ−タ(119、129)がボ−ルネジ(119a、129a)を回転させることにより、複合切断刃(110、120)は、各々紙面の左右方向に進退移動するのである。
【0036】
この板状の複合切断刃(110)は、図20に示されるように、本体(113)を備えており、本体(113)には、その中央長手方向に延びる切断刃取付板(113a)が設けられ、その切断刃取付板(113a)の両側に板状の第一切断刃(111)及び板状の第二切断刃(112)が固定されている。第一切断刃(111)は、切断刃取付板(113a)の先端側に設けられており、第二切断刃(112)は切断刃取付板(113a)の末端側に設けられている。第一切断刃(111)及び第二切断刃(112)は固定具(114、115)を介して各々ネジ(114a、114b)、並びにネジ(115a、115b)によって、切断刃取付板(113a)に固定されている。固定具(114、115)は、ネジ(114a、114b、115a、115b)を緩めて方向を変更させることが可能でありこれによって第一切断刃(111)及び第二切断刃(112)の角度を調節することができる。また、切断刃は取付け取外し自在であるので、切断箇所の相違により、長さの異なる切断刃を選択して取付けて用いることが出来る。したがって、切断刃の選択調節により、各稜線の切断箇所を調節できるし、片側の切断刃を外すか、又は切断刃のない板状体に取り替えれば、一方の稜線のみ切断することも出来る。切断刃取付板(113a)は、ボルト(113b、113c、113d、113e)により本体(113)に固定される。
また、本体(113)は摺動軸受(116、117)を備え、この摺動軸受(116、117)は、摺動レ−ル(118)に係着しており、これらの作用によって、本体(113)は紙面の左右方向に移動することができる。尚、複合切断刃(120)の構造も同様である。
【0037】
以上の構造を備えた切断装置(100)の作用を説明する。
最初に、包装物(図示せず)を台座(130)の上に載置し、クラッチブレ−キモ−タ(119、129)がボ−ルネジ(119a、129a)を各々回転させ、両側の複合切断刃(110、120)を移動させ、各々の先端が包装物の上方にかかった位置で停止する。
この状態から、エア−シリンダ(131)を伸長し、台座(130)を上昇させ、台座(130)上の包装物の稜線(図1、e1,e2)が、複合切断刃(110、120)の高さと一致する高さになった時に停止する。
この状態で、最初にクラッチブレ−キモ−タ(119)がボ−ルネジ(119a)を回転させ、複合切断刃(110)を紙面の右方向に移動させる。この場合、第一切断刃(111)が包装物の稜線(e1)(図1参照)を切断し、第二切断刃(112)が包装体の稜線(e2)(図1参照)を切断する。第二切断刃(112)が、稜線(e2)を内側折込片(b2´)の長さ以上の範囲を切断した時に、複合切断刃(110)は停止する。この時、第一切断刃(111)は、包装体の稜線(e1)の半分以上の長さを切断している。その後、クラッチブレ−キモ−タ(119)がボ−ルネジ(119a)を逆回転させ、複合切断刃(110)を紙面の左方向に移動させて元の位置に戻す。
【0038】
次いで、クラッチブレ−キモ−タ(129)がボ−ルネジ(129a)を回転させ、複合切断刃(120)を紙面の左方向に移動させる。この際、複合切断刃(120)の第一切断刃(121)が包装物の稜線(e1)(図1参照)を切断し、第二切断刃(122)が包装物の稜線(e2)(図1参照)を切断する。第二切断刃(122)が、稜線(e2)を内側折込片(c2´)の長さ以上の範囲を切断した時に、複合切断刃(120)は停止する。この際、第一切断刃(121)は、包装物の稜線(e1)の半分以上の長さを切断しており、この結果、稜線(e1)は全線的に切断される。その後、クラッチブレ−キモ−タ(129)がボ−ルネジ(129a)を逆回転させ、複合切断刃(120)を紙面の右方向に移動させて元の位置に戻し、包装物の頂面(A)は開封される。次いで、エア−シリンダ(131)が縮退し、台座(130)が下降し、開封された包装物(10)は下降して次の工程に搬出される。
以上のクラッチブレ−キモ−タ(119、129)、及びエア−シリンダ(131)の作動は、全てコントロ−ラ−(図示せず)により自動制御されている。
以上の切断装置(100)は、切断刃が包装物の頂面(A)に向う1方向のみに移動し、各駆動部分の動作が単純で、構造が簡易であり故障が少なく、投資額も安価であるという特有の利点を有している。
【0039】
次ぎに、前記第2実施例の開封方法を実行するための装置を図21に基いて説明する。
開封装置(200)は、未開封包装物(1a)を搬入する搬入コンベア−(201)を備えており、搬入コンベア−(201)の終端部にはプッシャ−(202)が配置されており、このプッシャ−(202)はエアシリンダ(202a)を有している。プッシャ−(202)はエアシリンダ−(202a)が伸長した際に矢印l方向に移動する部材であり、搬入された未開封包装物(1a)を搬入コンベア−(201)から押し出し、台(210)上の待機位置に移動させるものである。図21においては、待機位置に移動した包装物は待機包装物(1b)として図示している。
尚、プッシャ−(202)が矢印l方向に移動した際には、プッシャ−(202)自身が搬入コンベア−(201)の上を塞き止め、新たな未開封包装物が搬入されることを防止する。
【0040】
開封装置(200)は、またプッシャ−(203)が設けられており、このプッシャ−(203)は、エア−シリンダ(203a)を有している。このプッシャ−(203)は、エア−シリンダ(203a)により矢印mの方向に移動し、待機包装物(1b)を開封位置まで移動させる装置である。尚、図21では、開封位置に移動した包装物を開封包装物(1c)として図示している。
開封包装物(1c)の位置には、切断装置(図示せず。図19参照。)が設置されている。尚、台(210)は欠切箇所を有しているが、この欠切箇所に、図19における台座(130)が配置されている。また、台座(130)の高さ位置は、台(210)の面の高さと同一である。従って、プッシャ−(203)によって押し出された開封包装物(1c)は台座(130)の上に載置される。
【0041】
一方、開封装置(200)には、プッシャ−(204)が設置されており、このプッシャ−(204)はエア−シリンダ(204a)を備えている。プッシャ−(204)はエア−シリンダ(204a)が伸長した際に矢印n方向に移動し、開封された包装物を台(220)上に押し出し、最終的に包装材料分離位置に停止させるものである。
尚、図21においては、包装材料分離位置に移動した包装物は、分離包装物(1d)として図示している。
【0042】
分離包装物(1d)は、上下動可能な台座(230)の上に載置される。ここに台座(230)の上には吸引パッド(図示せず)が備えられており、空気を吸引することにより包装材料を吸着することができる。
また、分離包装物(1d)の上の位置に、2つの把持爪(231)(232)を有する被包装物の取出装置が設置されている。2つの把持爪(231)(232)は、下降して包装材料と被包装物との間隙に差し込むことができ、この状態で被包装物を挟持することができる。また、このように被包装物を挟持して矢印o方向に移動させることができる。
【0043】
包装材料を分離された被包装物は、前記2つの把持爪(231)(232)に挟持された状態で、移動バスケット(240)の中に移送される。
移動バスケット(240)は、レ−ル(241)に沿って矢印p方向に往復動する装置である。移動バスケット(240)は、前記2つの把持爪(231)(232)によって移送された被包装物を受け止め、レ−ル(241)に沿って移送し、牛乳等の液体充填機のマガジン(250、260)に受け渡す機能を有している。尚、牛乳等の液体充填機のマガジン(250、260)は、充填機(図示せず)に投入される紙容器を貯留する装置である。
【0044】
以上の開封装置を用いて、図22、図23に示された牛乳用の紙容器(2)を、250枚積層させた状態で、クラフト紙により包装した未開封包装物(大きさ295mm×140mm×410mm)を開封するための作用を説明する。
まず、パレットに積み上げられた未開封包装物を、図21の搬入コンベア−(201)に連続的に移送し、搬入コンベア−(201)により搬入する。搬入コンベア−(201)により搬入された未開封包装物(1a)を、プッシャ−(202)により台(210)上の待機位置に押し出して、一旦待機させ、(待機包装物1b)。次いで、待機包装物(1b)をプッシャ−(203)によって切断位置に移動させ、台座(130)の上に載置した(開封包装物1c)。
図19に示した切断装置(100)の機能に従って、台座(130)を上昇させ(図19参照)、複合切断刃(110、120)により開封包装物(1c)の頂面(A)を開封した後、台座(130)を下降させ、台(210)の上面の高さに戻す。
尚、前記のとおり、図19の切断装置(100)は、図示していない吸引パッドつきア−ムを備えており、この吸引パッドつきア−ムによって、開封された包装物の両側面の折込片(b1´)(b2´)、(c1´)(c2´)(図4参照)は開いた状態となっている。
【0045】
次いで、プッシャ−(204)によって、包装物を台(230)の上に押し出し、包装材料分離位置に停止させる(分離包装物1d)。分離包装物(1d)は、台座(230)の上に載置されており、この状態で台座(230)上に設けられた吸引パッド(図示せず)を作動させ、吸引パッドを分離包装物(1d)の底面の包装材料に吸着させる。被包装物取出装置の2つの把持爪(231)(232)を下降させて、分離包装物(1d)の開封された面より、2つの把持爪(231)(232)をクラフト紙と紙容器との間隙に差し込み、そのまま紙容器を挟持した。
この状態で、台座(230)を下降し、紙容器からクラフト紙を下方向に抜き取った。尚、台(220)の下には、図示しない紙用押し出し機が備えられており、これにより抜き取ったクラフト紙を押し出して回収した。
2つの把持爪(231)(232)を矢印oの方向に移動し、挟持固定していた紙容器を、移動バスケット(240)が受け止め、レ−ル(241)に沿って移送し、牛乳充填機のマガジン(250)に挿入し、牛乳充填機にセットした。
以上の開封方法を行った結果、1時間あたり16000個の能力で、牛乳充填機に紙容器を安定に供給することができた。
【0046】
【発明の効果】
本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法及び装置並びにそれに用いる切断刃を採用することにより、次の効果を得ることができる。
【0047】
本発明に係かる包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法によれば、人手によらず、機械的・自動的に包装物の開封を行うことができるので、その後工程の自動機械に合わせた被包装物の供給ができる。そして、包装物の貼り合わせ部を利用し、貼着片と被包装物との間に、切断刃付き板である板状体又は当て板となる板状体を挿入することにより包装材料の切断を行うので、被包装物を一切傷付けることなく開封することができる。
また、前記のように包装物の貼り合わせ部を利用して包装材料に切断を行い、その後の工程は吸引パッドを用いて開封し、把持爪を用いて被包装物を取り出すので、被包装物を一切痛めることなく、包装物の開封を行い、被包装物のみを素早く供給することができる。
【0048】
また、本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置によれば、被包装物を利用する機械の前工程にその流れに沿って設置することができ、被包装物に傷を付けることなく開封を行うことができるものである。包装物の貼り合わせ部に切断刃付き板を挿入することにより、その外側に向かう切断刃によりその面の稜線を切断するので、切断刃は被包装物の方向には向けられず、被包装物を一切傷付けることなく包装材料の切断をすることができる。
包装物の包装貼り合わせ部に板状体を挿入し、それを下敷きとして切断刃を作用させて包装材料の切断を行うので、被包装物を一切傷付けることなく包装材料の切断をすることができ、更に、板状体に切断刃の係合用溝を設けることによりより安全、確実に切断することができる。
【0049】
更に、本発明に係わる包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置によれば、人手によらず、機械的・自動的に、かつ、安全、確実に包装物の開封を行うことができるので、その後工程の自動機械に合わせた被包装物の供給ができる。
包装物の貼り合わせ部を利用し、その貼着片と被包装物との間に、切断刃付き板である板状体又は当て板となる板状体を挿入することにより包装材料の切断を行ない、その他の開封作業は吸引パッド等により行うので、開封作業を機械化しても、被包装物を傷付けることなく確実に開封することができる。
また、包装物の切断のために切断刃を移動させる方向が1次元の方向のみであるので、装置の構造が簡単となり、コストが易いばかりでなく、また、故障が少なく、メンテナンスが容易となり、ランニングコストも低減できる。
【0050】
更に前記本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置に用いる板状の切断刃によれば、第1切断刃、第2切断刃を適宜に選択して取付けることにより、切断箇所を調節することが出来、切断を要しない箇所には切断刃を取外すか、切断刃のない板状体を取付ければよい等、本発明の包装物の貼り合わせ部を利用した開封方法及び装置に適した切断作業を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる包装物の包装状態を示す斜視図。
【図2】本発明の開封方法を示す斜視図。
【図3】本発明の開封方法の他の例を示す斜視図
【図4】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図5】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図6】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図7】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図8】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図9】本発明の開封方法における切断部分及び開封方向の1例を示す斜視図。
【図10】本発明の開封装置の第1実施例の全体を示す斜視図。
【図11】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物の供給状態を示す斜視図。
【図12】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物をプッシャーにより押している状態を示す斜視図。
【図13】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物を開封位置に固定した状態を示す斜視図。
【図14】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物の頂面を開封する状態を示す斜視図。
【図15】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物の切断片を開封する状態を示す斜視図。
【図16】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物の切断片を開封した状態を示す斜視図。
【図17】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である包装物に把持爪を挿入した状態を示す斜視図。
【図18】本発明の第1実施例の開封装置におけるl工程である被包装物を取り出す状態を示す斜視図。
【図19】本発明の開封装置の第2実施例における切断装置の全体を示す平面図及び正面図。
【図20】本発明の開封装置の第2実施例における切断装置に用いる切断刃の平面図。
【図21】本発明の第2実施例の開封装置における工程説明図。
【図22】本発明の開封方法及び装置における被包装物の1例を示す斜視図。
【図23】本発明の開封方法及び装置における被包装物の1例である図22の被包装物を偏平に折り畳んだ状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1.本発明を適用する包装物。
2.被包装物。
3.包装材料。
4.7.切断刃付き板状体。
10.11.板状体。
12.13.切断刃。
20.供給コンベアー。
30.開封作業テーブル。
32.プッシャー。
50.被包装物取出装置。
51.排出レール。
52.被包装物把持装置。
53.被包装物把持爪。
70.包装材料排出用ポケット。
100.切断装置。
110、120.複合切断刃。
130.台座。
200.開封装置。
201.搬入コンベアー。
202、203、204.プッシャー。
231、232.被包装物把持爪。

Claims (2)

  1. 被包装物の外側を、少なくとも隣接する3面においていずれも貼着片を有する様に包装材料で被包した略六面体を為す包装物を載置する開封作業テーブルと、前記開封作業テーブルに対し平行な面に形成された貼着片に作用し、吸引して貼着片と被包装物の間に隙間を形成する吸引パッドと、前記貼着片と被包装物との隙間に挿入され、その面の1つ又は2つの稜線のみを切断するために片側又は両側の側端縁に切断刃が設けられている板状体と、前記板状体をその挿入方向に進退自在に案内支持したキャリッジと、前記切断された貼着片をその部分から取り除く吸引パッドと、貼着片の下の折込片を開くための吸引パッドと、その包装物の開封された面に向かって進退自在な被包装物把持装置とより構成されている
    包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置。
  2. 前記請求項1記載の包装物の貼り合わせ部を利用した開封装置に用いる切断刃であって、切断刃本体の中央長手方向に延びる切断刃取付板の両側に夫々板状の第1切断刃及び第2切断刃を位置調整自在で、かつ取付け取外し自在に取付けたことを特徴とする切断刃。
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