JP4081818B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの各気筒毎に対応して搭載された燃料噴射弁に向けて吐出する燃料吐出量を制御する燃料供給ポンプを備えた蓄圧式燃料噴射装置に関するもので、特にリニアソレノイドバルブを用いて吸入燃料量を調量して、コモンレールに圧送供給される燃料吐出量を制御するサプライポンプを備えたコモンレール式燃料噴射システムに係わる。
[従来の技術]
従来より、例えばディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射装置では、コモンレール式ディーゼルエンジン(以下エンジンと略す)の各気筒に対応して搭載された複数個のインジェクタに分配供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレールを備え、各気筒のインジェクタから所定のタイミングで、エンジンの各気筒の燃焼室内に高圧燃料を噴射供給するように構成されている。そして、コモンレールには、吐出量可変の燃料供給ポンプから高圧燃料が圧送供給され、この燃料圧送量(燃料吐出量)をフィードバック制御している。このような燃料供給ポンプの中で、燃料吸入時に燃料吐出量を決定する吸入調量型のサプライポンプが存在する(例えば、特許文献1、2参照)。
このサプライポンプは、加圧室内に吸入される吸入燃料量を制御する吸入調量弁(SCV:リニアソレノイドバルブ)を設けている。そのリニアソレノイドバルブは、ソレノイドコイルに印加するSCV駆動電流により、その内部の弁体の位置を制御して、例えばフィードポンプから加圧室に至る燃料吸入経路の開口面積を変更することで、吸入燃料量を調量し、加圧室からコモンレールへ吐出される燃料吐出量を制御するように構成されている。ここで、リニアソレノイドバルブへのSCV駆動電流の印加は、図10に示したように、ソレノイドコイルへの通電を、コモンレール圧力と目標燃料圧力との圧力偏差に基づいてデューティ(DUTY)制御しSCV駆動電流を制御するのが一般的である。
なお、図10(a)には、エンジン制御ユニット(ECU)からポンプ駆動回路へ出力されるパルス状のポンプ駆動信号のソレノイド駆動周期に対する通電時間(デューティ値)が示され、また、図10(b)には、ポンプ駆動回路からソレノイドコイルへ印加されるSCV駆動電流波形が示されている。このときのデューティ(DUTY)比(L)は、下記の数1の演算式で表される。
〔数1〕
L=S/K
ここで、Sは通電時間(秒)で、Kはソレノイド駆動周期(T:秒)である。また、ソレノイド駆動周波数(f:Hz)は、下記の数2の演算式で表される。
〔数2〕
f=1/K
ここで、Kはソレノイド駆動周期(T:秒)である。
一方、サプライポンプにおいては、エンジンのクランクシャフトと同期して回転するカムシャフトにより駆動されるプランジャがポンプシリンダ内を下死点から上死点まで上昇する期間がポンプ吐出周期となり、また、プランジャがポンプシリンダ内を上死点から下死点まで下降する期間がポンプ吸入周期となっている。なお、加圧室内に燃料を吸入することが可能なポンプ吸入期間は、リニアソレノイドバルブから加圧室に至る燃料吸入経路の途中に設置された逆止弁よりなる吸入弁が開弁している間、つまりプランジャが上死点から下死点を過ぎるまでの期間となる。そして、図11は、ポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)と、ソレノイドコイルへ印加されるSCV駆動電流波形との関係を示している。
ここで、図12にて簡略化のために、ポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)とソレノイド駆動周期とが近い場合で説明する。実際には、ソレノイド駆動周期がポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)に対して離れている場合においても、吸入完了近傍の挙動をみれば、ソレノイド駆動周期がポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)に近い場合と同じである。
図12から、リニアソレノイドバルブの弁体は、ソレノイドコイルへ印加されるSCV駆動電流のリップルに応じて、周期的に微振動する。このとき、ソレノイド駆動周期の整数倍(図12では1倍)と、ポンプ吐出周期(=1回の吸引時間)が非常に近いが一致していない場合、図12に示したように、リニアソレノイドバルブの弁体の平均位置(SCV平均開口面積)は、サプライポンプの吐出毎に緩やかに、徐々に、しかもポンプ吐出周期とソレノイド駆動周期との差に応じて変化する。
これは、ポンプ吐出周期がエンジン回転速度(=ポンプ回転速度)に応じて変化するため、ポンプ吐出周期とソレノイド駆動周期の整数倍とが一致するエンジン回転速度が存在するためである。そして、リニアソレノイドバルブの弁体は、ソレノイド駆動周期に同期して振動している。このソレノイド駆動周期とポンプ吐出周期とのずれが僅かな場合には、コモンレール圧力が比較的に長い周期で、定常的なうねりが発生する。
すなわち、図12において、サプライポンプのポンプ回転速度が一定の時に、(1)⇒(2)ではAとBとの差分だけ燃料吐出量が増加する。また、(2)⇒(3)ではAとBとが略一致しているので燃料吐出量は同じである。また、(3)⇒(4)ではAとBとの差分だけ燃料吐出量が減少する。したがって、1回の吸引時間がSCV駆動周期(ソレノイド駆動周期)の整数倍に近い時に、燃料圧送毎の燃料吐出量の変化がゆっくりと起き、コモンレール圧力が比較的に長い周期で、定常的なうねりが発生する。
そこで、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍の値となった時の定常的なコモンレール圧力のうねりを防止する目的で、ポンプ回転速度またはポンプ吸入周期に応じてソレノイド駆動電流周期を設定する駆動電流周期演算手段と、この設定されたソレノイド駆動電流周期から、リニアソレノイドバルブのソレノイドコイルへ印加されるSCV駆動電流値を算出する駆動電流値決定手段とを備えたコモンレール式燃料噴射システムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。これは、駆動電流周期演算手段において、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍に当たる領域の場合、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍にならないように駆動電流周期を、定常時の第1駆動電流周期(τa)よりも長い第2駆動電流周期(τb)に変化させるようにしている。これによって、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍の値となった時の定常的なコモンレール圧力のうねりを抑制している。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献3に記載のコモンレール式燃料噴射システムにおいて、サプライポンプは、ポンプ吸入期間中のリニアソレノイドバルブの弁体の平均位置により、吸入燃料量を調量して加圧室からコモンレールへ吐出される燃料吐出量を制御するものである。このため、上記のように、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍に当たる領域の場合、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍にならないように駆動電流周期を、定常時の第1駆動電流周期(τa)よりも長い第2駆動電流周期(τb)に変化させるようにしても、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍にない時には第1駆動電流周期(τa)でDUTY比が制御される。
したがって、エンジンの運転を長時間継続すれば、ポンプ吸入周期が駆動電流周期の整数倍近傍に定常的に近づいたり、離れたりして、駆動電流周期の変更が一定の周期パターンで繰り返されることになり、結果としてソレノイド駆動周期とポンプ吐出周期またはポンプ吸入周期との差に応じてコモンレール圧力が周期的に変動することになる(図7参照)。このコモンレール圧力の周期的な変動は、エンジンの各気筒の燃焼室内への燃料の噴射状態(特に噴射圧力、燃料噴射量、燃料噴射期間、燃料噴射時期)へ悪影響を及ぼすため、エンジンの出力特性、排出ガス性能や騒音等が悪化するという問題が生じている。
特開2000−282929号公報(第1−8頁、図1−15) 特開2001−82230号公報(第1−10頁、図1−20) 特開2004−11629号公報(第1−10頁、図1−6)
本発明は、リニアソレノイドバルブの駆動周期と燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期との差に応じて発生するコモンレール圧力の周期的な変動を低減することを目的とする。また、リニアソレノイドバルブの駆動周波数と燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数との差に応じて発生するコモンレール圧力の周期的な変動を低減することを目的とする。
請求項1に記載の発明によれば、リニアソレノイドバルブが、燃料調量中、所定の駆動周期のもとデューティ制御されることで、常に弁体が微振動し、燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期が、エンジンの回転速度に応じて変化する蓄圧式燃料噴射装置であって、リニアソレノイドバルブの駆動周期を、エンジン回転速度またはポンプ回転速度、あるいは燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期とは非連動で、且つ非周期的な周期に変動させながら、リニアソレノイドバルブを駆動することにより、リニアソレノイドバルブの駆動周期と燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期との差に応じて発生するコモンレール圧力の周期的な変動を低減することができる。また、リニアソレノイドバルブの駆動周期を、燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期の整数倍に定常的に近づくことがないように設定することを特徴としている。
求項2に記載の発明によれば、リニアソレノイドバルブの駆動周期を、燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな乱数的に設定する駆動周期決定手段を設けたことにより、エンジンを始動してからエンジンの運転を停止するまでの間、つまり少なくとも1回のエンジン運転中に、リニアソレノイドバルブの駆動周期が、燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期の整数倍に一度も近づかないようになる。
請求項3に記載の発明によれば、エンジンの運転条件に対応して設定された目標駆動電流値に基づいて、リニアソレノイドバルブの駆動周期に対する通電時間割合を算出するデューティ値算出手段、およびリニアソレノイドバルブの駆動周期に対する通電時間割合を所定の変換係数を用いて、ソレノイド駆動電流に変換する駆動電流変換手段を設けている。これによって、そのソレノイド駆動電流をリニアソレノイドに印加して、リニアソレノイドの弁体の位置を変えることで、例えばフィードポンプからサプライポンプの加圧室に至る燃料吸入経路の開口面積を最適な開口面積に変更できる。したがって、燃料供給ポンプの加圧室からコモンレール内に吐出される燃料吐出量が調整されるので、コモンレール圧力がエンジンの運転条件に対応した目標燃料圧力と近づく。
請求項4に記載の発明によれば、リニアソレノイドバルブが、燃料調量中、所定の駆動周期のもとデューティ制御されることで、常に弁体が微振動し、燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期が、エンジンの回転速度に応じて変化する蓄圧式燃料噴射装置であって、リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、エンジン回転速度またはポンプ回転速度、あるいは燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数とは非連動で、且つ非周期的な周波数に変動させながら、前記リニアソレノイドバルブを駆動することにより、ソレノイド駆動周波数とポンプ吐出周波数またはポンプ吸入周波数との差に応じて発生するコモンレール圧力の周期的な変動を低減することができる。また、リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数の整数倍に定常的に近づくことがないように設定することを特徴としている。
求項5に記載の発明によれば、リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな乱数的に設定する駆動周波数決定手段を設けたことにより、エンジンを始動してからエンジンの運転を停止するまでの間、つまり少なくとも1回のエンジン運転中に、リニアソレノイドバルブの駆動周波数が、燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数の整数倍に一度も近づかないようになる。
請求項6に記載の発明によれば、エンジンの運転条件に対応して設定された目標駆動電流値に基づいて、リニアソレノイドバルブの駆動周波数に対する通電時間割合を算出するデューティ値算出手段、およびリニアソレノイドバルブの駆動周波数に対する通電時間割合を所定の変換係数を用いて、ソレノイド駆動電流に変換する駆動電流変換手段を設けている。これによって、そのソレノイド駆動電流をリニアソレノイドに印加して、リニアソレノイドの弁体の位置を変えることで、例えばフィードポンプからサプライポンプの加圧室に至る燃料吸入経路の開口面積を最適な開口面積に変更できる。したがって、燃料供給ポンプの加圧室からコモンレール内に吐出される燃料吐出量が調整されるので、コモンレール圧力がエンジンの運転条件に対応した目標燃料圧力と近づく。
本発明を実施するための最良の形態は、ソレノイド駆動周期とポンプ吐出周期またはポンプ吸入周期との差に応じて発生するコモンレール圧力の周期的な変動を低減するという目的を、ソレノイド駆動周期をポンプ吐出周期またはポンプ吸入周期の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな(非周期的な)乱数的に設定することで実現した。また、ソレノイド駆動周波数をポンプ吐出周波数またはポンプ吸入周波数の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな(非周期的な)乱数的に設定することで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図7は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した図で、図2はサプライポンプのポンプハウジングに組み付けられたリニアソレノイドバルブを示した図で、図3はNE信号パルス、サプライポンプのプランジャ#1位置、サプライポンプのプランジャ#2位置の推移を示したタイミングチャートである。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、自動車等の車両に搭載されるものであり、主として、例えばコモンレール式ディーゼルエンジン等の内燃機関(多気筒ディーゼルエンジン:以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)であり、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料を、エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数個(本例では4個)の燃料噴射弁(インジェクタ)3を介してエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
このコモンレール式燃料噴射システムは、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレール1と、エンジンの各気筒の燃焼室内に燃料を所定のタイミングで噴射供給するインジェクタ3と、リニアソレノイドバルブ6を経て加圧室内に吸入される燃料を加圧する吸入燃料調量方式の燃料供給ポンプ(サプライポンプ)5と、複数個のインジェクタ3の電磁弁4およびサプライポンプ5のリニアソレノイドバルブ6を電子制御するエンジン制御ユニット(本発明のエンジン制御装置に相当する:ECUと呼ぶ)10とを備えている。この図1では、4気筒エンジンの1つの気筒に対応するインジェクタ3のみを示し、他の気筒については図示を省略している。
エンジンの出力軸(例えばクランク軸:以下クランクシャフトと言う)は、図示しないクラッチ機構を介して、エンジンの回転動力(エンジン出力軸トルク)を駆動軸(ドライブシャフト)および駆動輪(ドライブホイール)に伝達するための動力伝達装置としてのトランスミッションの入力軸に連結されている。また、エンジンのクランクシャフトは、サプライポンプ5のドライブシャフトまたはカムシャフトをベルト駆動している。
コモンレール1は、燃料供給配管12を介して高圧燃料を吐出するサプライポンプ5の吐出口と接続されている。また、コモンレール1から燃料タンク7へのリリーフ配管(燃料還流配管)14には、燃料タンク7に連通する燃料排出路(燃料還流路)の開口度合を調整することが可能な常閉型の減圧弁2が設置されている。この減圧弁2は、減圧弁駆動回路を介してECU10から印加される減圧弁駆動電流によって電子制御されることにより、例えば減速時またはエンジン停止時に速やかにコモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧力)を高圧から低圧へ減圧させる降圧性能に優れる電磁弁である。
減圧弁2は、コモンレール1から燃料タンク7へ燃料を還流させるための燃料還流路の開度を調整するバルブ(弁体:図示せず)、このバルブを開弁方向に駆動するソレノイドコイル(電磁コイル:図示せず)、およびバルブを閉弁方向に付勢するスプリング等のバルブ付勢手段(図示せず)を有している。そして、減圧弁2は、減圧弁駆動回路を介してソレノイドコイルに印加される減圧弁駆動電流の大きさに比例して、コモンレール1内からリリーフ配管14を経て燃料タンク7に還流される燃料の還流量(減圧弁流量)を調整して、コモンレール1内の燃料圧力(コモンレール圧力)を変更する。なお、減圧弁2の代わりに、リリーフ配管14に、コモンレール1内の燃料圧力が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール1内の燃料圧力を限界設定圧力以下に抑えるプレシャリミッタを取り付けるようにしても良い。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数個のインジェクタ3は、コモンレール1より分岐する複数の燃料供給配管(分岐管)13の下流端に接続されて、エンジンの各気筒の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル、この燃料噴射ノズル内に収容されたノズルニードル(図示せず)を開弁方向に駆動する電磁弁4、およびノズルニードルを閉弁方向に付勢するスプリング等のニードル付勢手段(図示せず)等から構成された電磁式燃料噴射弁である。
そして、各気筒のインジェクタ3からエンジンの各気筒の燃焼室内への燃料噴射は、ノズルニードルと連動するコマンドピストンの動作制御を行う背圧制御室内の燃料圧力を増減制御する電磁弁4のソレノイドコイル(図示せず)への通電および通電停止(ON/OFF)により電子制御される。つまり、インジェクタ3の電磁弁4のソレノイドコイルが通電されてノズルニードルがノズルボデーの先端部に形成された複数個の噴射孔を開弁している間、コモンレール1内に蓄圧された高圧燃料がエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給される。これにより、エンジンが運転される。また、インジェクタ3には、余剰燃料や背圧制御室から排出された燃料を燃料系の低圧側に溢流させるためのリークポートが設けられており、インジェクタ3からのリーク燃料は、リターン配管(燃料還流配管)15を介して燃料タンク7に戻される。
サプライポンプ5は、吸入した低圧燃料を加圧する圧送系統を2つ以上備え、つまりポンプエレメントを2気筒以上備え、1つのリニアソレノイドバルブ6で、全ての圧送系統の燃料吐出量を、各加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量することで制御するタイプの高圧供給ポンプである。このサプライポンプ5は、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってポンプ駆動軸(ドライブシャフトまたはカムシャフト)が回転することで、燃料タンク7から低圧燃料を汲み上げる周知のフィードポンプ(低圧供給ポンプ:図示せず)と、ポンプ駆動軸により回転駆動されるカム(図示せず)と、このカムに駆動されて上死点と下死点との間を往復運動する2個のプランジャ#1、#2と、これらのプランジャ#1、#2がポンプハウジング9に固定されたシリンダヘッド(図示せず)内を往復摺動することにより吸入された燃料を加圧して高圧化する2個の加圧室(プランジャ室:図示せず)と、各加圧室内の燃料圧力が所定値以上に上昇すると閉弁する2個の吸入弁(図示せず)と、各加圧室内の燃料圧力が所定値以上に上昇すると開弁する2個の吐出弁(図示せず)とを有している。
そして、サプライポンプ5は、各プランジャ#1、#2がシリンダヘッド(ポンプシリンダ)内を往復摺動することで、燃料タンク7から燃料供給配管11を経て2個の加圧室内に吸入された低圧燃料を加圧して高圧化する。なお、燃料供給配管11の途中には、燃料フィルタ8が設置されている。また、2個の吸入弁は、各加圧室よりも燃料の流れ方向の上流側、つまりフィードポンプから1個のリニアソレノイドバルブ6を経て2個の加圧室に至る燃料吸入経路の途中に設置された逆止弁よりなる。また、2個の吐出弁は、各加圧室よりも燃料の流れ方向の下流側、つまり加圧室から吐出口に至る燃料吐出経路の途中に設置された逆止弁よりなる。また、サプライポンプ5には、内部の燃料温度が高温にならないように、リークポートが設けられており、サプライポンプ5からのリーク燃料は、燃料還流配管16を経て燃料タンク7に戻される。
なお、サプライポンプ5においては、エンジンのクランクシャフトと同期して回転するポンプ駆動軸(ドライブシャフトまたはカムシャフト)により駆動される各プランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を下死点位置から上死点位置まで上昇する期間がポンプ吐出周期とされ、また、各プランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を上死点位置から下死点位置まで下降する期間がポンプ吸入周期とされている。また、サプライポンプ5は、図3に示したように、吸入弁が開弁している間、つまりプランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を上死点(TDC)位置から下死点位置を過ぎるまでの期間が各加圧室内に低圧燃料を吸入するポンプ吸入期間とされている。また、その後に、吐出弁が開弁している間、つまりプランジャ#1、#2がポンプシリンダ内を上死点(TDC)位置に戻るまでの期間が各加圧室内で加圧された高圧燃料を圧送するポンプ圧送期間とされている。
ここで、サプライポンプ5内に形成される、フィードポンプから2個の吸入弁を経て2個の加圧室に至る燃料吸入経路(図示せず)の途中には、加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する吸入調量型のリニアソレノイドバルブ(吸入調量弁:SCV)6が取り付けられている。このリニアソレノイドバルブ6は、図示しないポンプ駆動回路を介してECU10から印加されるSCV駆動電流によって電子制御されることにより、サプライポンプ5の加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整するノーマリクローズタイプ(常閉型)の電磁式流量制御弁(電磁式ポンプ流量制御弁、電磁式燃料吸入量制御弁)である。
このリニアソレノイドバルブ6は、図2に示したように、ポンプハウジング9に固定されたスリーブ状バルブハウジング21と、このバルブハウジング21の半径方向に開口した入口側ポート22の開口面積を調整する弁体(スプール型バルブ:図示せず)23、この弁体23を開弁方向に駆動するリニアソレノイドアクチュエータ24、および弁体23を閉弁方向に付勢するリターンスプリング(弁体付勢手段)25を有している。バルブハウジング21の図示左端部には、燃料吸入経路の後半部分である、吸入弁を介して加圧室に連通する連通路26に向けて開口する出口側ポート27が形成されている。また、入口側ポート22は、フィードポンプから2個の吸入弁を経て2個の加圧室に至る燃料吸入経路の途中に形成された燃料溜まり部28に連通している。
リニアソレノイドアクチュエータ24は、図2に示したように、バルブハウジング21の図示右側部の外周にかしめ等の手段を用いて固定されたステータコア(固定コア)31、弁体23と連動して図示左右方向に往復移動するプランジャ32、このプランジャ32の外周に固定されて、ステータコア31が磁化されるとステータコア31側に吸引される円筒状のムービングコア(可動コア)33、プランジャ32とムービングコア33を往復移動自在に保持するハウジング34、このハウジング34の外周に保持されたコイルボビン35、このコイルボビン35の外周に巻回されたソレノイドコイル36、このソレノイドコイル36の端末リード線(図示せず)に電気的に接続されたターミナル37、ソレノイドコイル36の外周側を覆う円筒状のハウジング38、およびターミナル37を保持するコネクタ39等から構成されている。
なお、ステータコア31は、ソレノイドコイル36への通電時に、磁化されて電磁石となり、ムービングコア33を吸引する。このステータコア31の外周側に形成された略円環状のフランジ部(鍔状部)40は、ポンプハウジング9の外壁面にスクリュー等の締結具41を用いて締め付け固定されている。また、ポンプハウジング9の外壁面とステータコア31のフランジ部40との間には、燃料の漏れを防止するためのOリング等のシール材42が装着されている。また、ステータコア31の図示右端部は、ムービングコア33の側面への磁束漏れを少なくすると同時に、プランジャ32とムービングコア33のストローク方向への磁束分配量が多くなる形状となるようにテーパ形状に形成されている。そして、ソレノイドコイル36は、通電を受けることにより起磁力を発生してステータコア31を磁化することで、プランジャ32とムービングコア33をストローク方向に吸引すると共に、コイルボビン35に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装したコイルである。このソレノイドコイル36は、コイルボビン35の一対の鍔状部間に巻装されたコイル部、およびこのコイル部より取り出された一対の端末リード線(端末線)を有している。
そして、リニアソレノイドバルブ6は、ポンプ駆動回路を介してソレノイドコイル36に印加されるSCV駆動電流の大きさに比例して、弁体23、プランジャ32およびムービングコア33をストローク方向に移動させて、燃料吸入経路の一部を構成する入口側ポート22の開口面積を調整する。これにより、フィードポンプから燃料吸入経路、吸入弁を経て加圧室内に吸入される燃料吸入量が調量される。したがって、サプライポンプ5の加圧室からコモンレール1内に吐出される燃料吐出量が、エンジンの運転条件に対応した最適値に調整され、インジェクタ3からエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給する燃料の噴射圧力に相当するコモンレール1内の燃料圧力、所謂コモンレール圧力が変更される。
ECU10には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(EEPROMまたはROM、RAMまたはスタンバイRAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路、インジェクタ駆動回路(EDU)、ポンプ駆動回路、減圧弁駆動回路等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後にマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。そして、ECU10は、図1に示したように、燃料圧力センサ(燃料圧力検出手段)55からの電圧信号や、その他の各種センサからのセンサ信号が、A/D変換器でA/D変換された後に、ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。
また、ECU10は、エンジンをクランキングさせた後にエンジンキーをIG位置に戻して、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)すると、メモリ内に格納された制御プログラムまたは制御ロジックに基づいて、例えばインジェクタ3の電磁弁4およびサプライポンプ5のリニアソレノイドバルブ6を電子制御するように構成されている。ここで、マイクロコンピュータには、エンジンの運転条件を検出する運転条件検出手段としての、エンジンのクランクシャフトの回転角度を検出するためのクランク角度センサ51、アクセル開度(ACCP)を検出するためのアクセル開度センサ(エンジン負荷検出手段)52、エンジン冷却水温(THW)を検出するための冷却水温センサ53、およびサプライポンプ5内に吸入されるポンプ吸入側の燃料温度(THF)を検出するための燃料温度センサ54等が接続されている。
上記のセンサのうちクランク角度センサ51は、エンジンのクランクシャフト、あるいはサプライポンプ5のポンプ駆動軸に取り付けられたNEタイミングロータ(図示せず)の外周に対向するように設けられている。そのNEタイミングロータの外周面には、所定角度毎に凸状歯が複数個配置されている。なお、本実施例では、図3に示したように、エンジンの各気筒にそれぞれを対応させるように、基準とする各気筒の基準位置(上死点位置:気筒#1のTDC位置、気筒#3のTDC位置、気筒#4のTDC位置、気筒#2のTDC位置)を判別するための4個の凸状歯が所定角度(180°CA)毎に設けられている。また、サプライポンプ5の吸入開始時期(上死点位置:プランジャ#1のTDC位置、プランジャ#2のTDC位置)を判別するための2個の凸状歯が所定角度(360°CA)毎に設けられている。
ここで、本実施例では、図3に示したように、プランジャ#1のTDC位置からプランジャ#2のTDC位置までのクランク角度が、プランジャ#1のポンプ吸入周期となり、また、プランジャ#2のポンプ吐出周期となる。また、プランジャ#2のTDC位置からプランジャ#1のTDC位置までのクランク角度が、プランジャ#1のポンプ吐出周期となり、また、プランジャ#2のポンプ吸入周期となる。そして、クランク角度センサ51は、電磁ピックアップよりなり、NEタイミングロータの各凸状歯がクランク角度センサ51に対して接近離反することにより、電磁誘導によってパルス状の回転位置信号(NE信号パルス)、特にサプライポンプ5の回転速度(ポンプ回転速度)と同期したNE信号パルスが出力される。なお、ECU10は、クランク角度センサ51より出力されたNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(NE)を検出する回転速度検出手段として働く。
そして、ECU10は、エンジンの運転条件に応じた最適な燃料噴射圧力を演算し、ポンプ駆動回路を介してリニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36を駆動する燃料圧力制御装置(ポンプ制御装置、SCV制御装置、減圧弁制御装置)を有している。これは、指令噴射量(QFIN)とエンジン回転速度(NE)とによって目標燃料圧力(PFIN)を算出し、この目標燃料圧力(PFIN)を達成するために、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加するSCV駆動電流を調整して、サプライポンプ5よりコモンレール1内へ吐出される燃料の吐出量(ポンプ吐出量)またはコモンレール1から燃料タンク7へ還流させる減圧弁流量(燃料還流量)を制御するように構成されている。
さらに、より好ましくは、燃料噴射量の制御精度を向上させる目的で、燃料圧力センサ55によって検出されるコモンレール圧力(PC)がエンジンの運転条件に対応して設定される目標燃料圧力(PFIN)と略一致するように、PID制御を用いて、ポンプ駆動回路に出力する制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)、およびリニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加するSCV駆動電流をフィードバック制御することが望ましい。
なお、パルス状のポンプ駆動信号は、デューティ(DUTY)制御により行うことが望ましい。すなわち、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP)に応じて単位時間当たりの制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)のオン/オフの割合(通電時間割合・デューティ比)を調整して、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加するSCV駆動電流の平均電流値を制御することで、リニアソレノイドバルブ6の入口側ポート22の開口面積を変化させるデューティ制御を用いる。これにより、高精度なデジタル制御が可能になり、目標燃料圧力(PFIN)に対するコモンレール圧力(PC)の制御応答性(圧力制御性)、追従性および圧力安定性を改善することができる。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例のポンプ駆動回路に出力する制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)の制御方法、およびリニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加するSCV駆動電流の制御方法を図1ないし図7に基づいて簡単に説明する。ここで、SCV駆動電流を、公知の比例積分微分(PID)制御を用いて算出する方法を、図4および図5の制御ロジックに示す。
ECU10は、クランク角度センサ51等の回転速度検出手段によって検出されるエンジン回転速度(NE)とアクセル開度センサ52によって検出されるアクセル開度(ACCP)とから基本噴射量(Q)を算出する。そして、その算出した基本噴射量(Q)に、冷却水温センサ53によって検出されるエンジン冷却水温(THW)や燃料温度センサ54によって検出される燃料温度(THF)等の噴射量補正量を加味して指令噴射量(QFIN)を算出する(噴射量決定手段)。そして、燃料圧力センサ55によって検出されるコモンレール圧力(PC)と指令噴射量(QFIN)とから、インジェクタ3の電磁弁34のソレノイドコイルに印加するパルス状のインジェクタ駆動電流の通電時間(指令噴射期間:TQ)を算出する(噴射期間決定手段)。また、指令噴射量(QFIN)とエンジン回転速度(NE)とから指令噴射時期(TFIN)を算出する(噴射時期決定手段)。そして、指令噴射量(QFIN)とエンジン回転速度(NE)とから目標燃料圧力(PFIN)を算出する(燃料圧力決定手段)。
また、ECU10は、クランク角度センサ51等の回転速度検出手段によって検出されるエンジン回転速度(NE)と燃料圧力センサ55によって検出されるコモンレール圧力(PC)と燃料リーク量の基準値との関係を予め実験等により求めて作成した特性マップまたは演算式を用いて燃料リーク量の基準値を算出する。次に、燃料リーク量の基準値に、燃料温度センサ54によって検出される燃料温度(THF)を考慮した燃料温度補正係数を乗算して燃料リーク量(QLEAK)を算出する(燃料リーク量演算手段)。また、ECU10は、フィードバック補正量(フィードバック圧力量:PFB)を算出する。
これは、先ずコモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(=ΔP)にフィードバックゲインである比例ゲイン(GP )を乗算して比例項を算出し、次に、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(=ΔP)に基づいて変更される積分補償量にフィードバックゲインである積分ゲイン(GI )を乗算して積分項を算出し、次に、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(=ΔP)の時間微分値にフィードバックゲインである微分ゲイン(GD )を乗算して微分項を算出する。そして、下記の数3の演算式に基づいて、これらの比例項と積分項と微分項とを加算してフィードバック圧力量(PFB)を算出する。
〔数3〕
PFB=GP ×ΔP+GI ×∫ΔP+GD ×d/dtΔP
但し、ΔPは目標燃料圧力(PFIN)とコモンレール圧力(PC)との圧力偏差である。
次に、フィードバック圧力量(PFB)を、所定の変換係数(K1)を用いて、燃料噴射量(QINJ)、燃料リーク量(QLEAK)および目標燃料圧力(PFIN)に対応した要求吐出量に対して必要となるフィードバック燃料吐出量(QFB)に変換する。例えばフィードバック圧力量(PFB)に、体積弾性係数(Kα)をコモンレール内体積(V)で除したものを乗算してフィードバック燃料吐出量(QFB)を算出する(補正量決定手段)。以上のフィードバック圧力量(PFB)の算出処理、フィードバック圧力量(PFB)からフィードバック燃料吐出量(QFB)への変換処理が燃料吐出量によるフィードバック制御(燃料吐出量F/B:図4参照)に相当する。
次に、所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中の燃料噴射量(QINJ)と所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中の燃料リーク量(QLEAK)と目標燃料圧力(PFIN)に対応した要求吐出量を算出する(要求吐出量決定手段)。ここで、所定のクランク角度(例えば360°CA)期間中の燃料噴射量(QINJ)は、実際の噴射量を用いても良いが、便宜上指令噴射量(QFIN)×2を用いる。その要求吐出量と上記のフィードバック燃料吐出量(QFB)とを加算して、目標となる燃料吐出量(目標吐出量:QPMP)を算出する(燃料吐出量決定手段)。次に、目標となる燃料吐出量(QPMP)を、所定の変換係数を用いて目標駆動電流値(IPMP)に変換する。例えば目標となる燃料吐出量(QPMP)と燃料圧力とをパラメータとする2次元マップ(図示せず)を用いて、目標となる燃料吐出量(QPMP)を吸入指令量に変換し、更に、吸入量とエンジン回転速度(NE)とをパラメータとする2次元マップ(図示せず)を用いて、吸入指令量を目標駆動電流値(IPMP)に変換する(燃料吐出量/目標駆動電流変換手段)。
そして、ECU10は、クランク角度センサ51より出力されるポンプ回転速度と同期したNE信号パルスを読み込んで、エンジン回転速度(NE)を算出し、更にサプライポンプ5のプランジャ#1のTDC位置判別信号およびプランジャ#2のTDC位置判別信号を入力し、エンジン回転速度(NE)と2つのTDC位置判別信号とからサプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吸入周期(T)およびポンプ吐出周期(T)を算出する(ポンプ吸入周期演算手段、ポンプ吐出周期演算手段)。なお、図3のサプライポンプ5のプランジャ#1位置およびプランジャ#2位置の推移は、サプライポンプ5のカムプロフィールまたはカム位相であっても同様な波形を形成する。
次に、ECU10は、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吸入周期(T)およびポンプ吐出周期(T)から、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吸入周波数(1/T)およびポンプ吐出周波数(1/T)を算出する(ポンプ吸入周波数演算手段、ポンプ吐出周波数演算手段)。次に、ECU10は、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吐出周波数(1/T)(またはポンプ吸入周波数:1/T)に応じてリニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f)を算出する(駆動周波数設定手段)。そして、ECU10は、そのソレノイド駆動周波数(f)と目標燃料圧力(PFIN)に対して必要な目標駆動電流値(IPMP)とからSCV駆動電流のDUTY比を算出する(DUTY比決定手段)。このDUTY比の算出方法は、ECU10内にて目標駆動電流値(IPMP)とDUTY値との関係を予め実験等により測定して作成した駆動電流値/DUTY値変換マップまたは演算式に基づいて、SCVソレノイド駆動周波数(f)に対する通電時間(DUTY値:S)を算出する。
ここで、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f=1/K)の算出方法を、図6に基づいて説明する。ここで、Kはリニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周期である。
リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f=1/K)は、リニアソレノイドバルブ6の設計諸元と、リニアソレノイドバルブ6の制御応答性、安定性から一般的には理想の駆動周波数範囲が求められる。これに対し、下記の表1に示したように、ポンプ吐出周波数は、エンジン回転速度(NE)に連動して変化し、ソレノイド駆動周波数(f=1/K)の整数倍となるエンジン回転速度(NE)が存在する。
Figure 0004081818
なお、表1に記した周波数とは、2つの圧送系統(2気筒のポンプエレメント)を有し、1圧送/360°CAのサプライポンプ5の場合のポンプ吐出周波数を示す。このサプライポンプ5の場合、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f)を例えば250Hzとすると、エンジン回転速度がNE=7500(rpm)の時に共振数(次数)は2となる。以下、NE=3750(rpm)の時に共振数(次数)は3となり、また、NE=3000(rpm)の時に共振数(次数)は4となり、また、NE=2500(rpm)の時に共振数(次数)は5となり、また、NE=2142(rpm)の時に共振数(次数)は6となり、また、NE=1875(rpm)の時に共振数(次数)は7となり、また、NE=1667(rpm)の時に共振数(次数)は8となり、また、NE=1500(rpm)の時に共振数(次数)は9となる。
したがって、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f)を、基本的には上記駆動周波数の理想範囲内で(但し、これは絶対ではない)、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吐出周波数(またはポンプ吸入周波数)とは非連動で、ランダムで、且つ非周期的な周波数に常に変化させる。すなわち、エンジン始動開始時またはエンジンの暖機が終了して時点の最初のソレノイド駆動周波数を、(f=1/K)とした時、それ以降のソレノイド駆動周波数は、(f+α)または(f−β)となる。なお、図6に示すα1,α2,α3……αn−2,αn−1,αn、およびβ1,β2,β3……βn−2,βn−1,βnは、エンジンの全運転領域で、エンジン回転速度およびポンプ吐出周波数(またはポンプ吸入周波数)とは非同期で、ランダム(乱数的:規則性を持たせないこと)で、且つ非周期的(相関を持たせないこと)に、ソレノイド駆動周波数(f)を算出する毎に変化させる値である。ここで、α≧α1,α2,α3……αn−2,αn−1,αnで、β≦β1,β2,β3……βn−2,βn−1,βnである。
ここで、実際にリニアソレノイドバルブ6を駆動するのに必要なSCV駆動電流(I)は、図6(a)に示したように、ソレノイド駆動周波数に対する通電時間(DUTY値:S)で表されるため、本来の固定周波数(f=1/K)の時に所定電流を得るために必要となったDUTY比(L)は、L=S/Kであるが、ソレノイド駆動周波数が例えば(f+α)の場合、DUTY比(L)を一定にすれば、通電時間(DUTY値:S)は、L=(S+γ)/(f+α)=(S+γ)/{(1/K)+α}=S/Kとなり、(S+γ)と伸びてしまい、最終的に得られるSCV駆動電流が(I+ω)と大きくなってしまう。 したがって、ソレノイド駆動周波数が、ランダムに(f+α)から(f−β)までの周波数範囲で変化しても、リニアソレノイドバルブ6を駆動するのに必要なSCV駆動電流(I)を達成するために、ソレノイド駆動周波数に対する通電時間(DUTY値:S)は、制御開始時のソレノイド駆動周波数(f=1/K)の時に必要な通電時間(S)のままが理想的である。
そして、ECU10は、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f)に対する通電時間(DUTY値:S)を所定の変換係数を用いて制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)に変換する。そして、ECU10は、パルス状のポンプ駆動信号を、SCV駆動回路に出力する。そして、SCV駆動回路は、パルス状のポンプ駆動信号に対応したSCV駆動電流を、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加する。これによって、SCV駆動電流に対応してリニアソレノイドバルブ6の弁体23が開弁方向(または閉弁方向)に駆動されて、リニアソレノイドバルブ6の入口側ポート22の開口面積が調整される。これにより、フィードポンプから燃料吸入経路、吸入弁を経て加圧室内に吸入される燃料吸入量が調量される。したがって、サプライポンプ5の加圧室から燃料供給配管12を経てコモンレール1へ加圧圧送される燃料吐出量が、エンジンの運転条件に対応した最適値にフィードバック制御される。すなわち、コモンレール1内のコモンレール圧力(PC)が目標燃料圧力(PFIN)と略一致するようにフィードバック制御される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数を、エンジン回転速度(NE)およびポンプ吐出周波数(またはポンプ吸入周波数)とは全く非連動で、ランダムで、且つ非周期的(乱数的)な周波数に微小に変化させながら、すなわち、エンジンの運転を長時間継続しても、ポンプ吐出周波数(またはポンプ吸入周波数)がソレノイド駆動周波数の整数倍近傍に定常的に近づいたり、離れたりすることなく、また、エンジンの運転を長時間継続しても、ソレノイド駆動周波数の変更が一定の周期パターンで繰り返されることがないように変化させながら、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加するSCV駆動電流を調整して、リニアソレノイドバルブ6を駆動することにより、ポンプ吸入期間中のリニアソレノイドバルブ6の弁体23の平均位置(SCV平均開口面積)にて吸入燃料量を調量するタイプのサプライポンプ5の場合であっても、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周波数(f)とサプライポンプ5のポンプ吐出周波数(またはポンプ吸入周波数)(1/T)との差に応じて発生するコモンレール圧力(PC)の周期的な変動を低減することができる(図7参照)。
但し、α、βの値が十分に小さい時には、DUTY比(L)を固定のままであっても、実際のSCV駆動電流(I)は大きく変化することはないため、DUTY比(L)が固定であっても、同様の効果が得られる。また、ソレノイド駆動周期中のSCV駆動電流(I)の平均電流値で、目標となる燃料吐出量(QPMP)または吸入指令量(要求吸入燃料量)に適合させるようにしても良い。
図8および図9は本発明の実施例2を示したもので、図8(a)はポンプ駆動信号のソレノイド駆動周期に対する通電時間(デューティ値)を示した図で、図8(b)はSCV駆動電流波形を示した図である。
ここで、SCV駆動電流を、公知の比例積分微分(PID)制御を用いて算出する方法を、図4および図9の制御ロジックに示す。本実施例のECU10は、実施例1と同様な算出方法で、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吸入周期(T:秒)およびポンプ吐出周期(T:秒)を算出する(ポンプ吸入周期演算手段、ポンプ吐出周期演算手段)。そして、ECU10は、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期:T)に応じてリニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周期(ST:秒)を算出する(駆動周期設定手段)。そして、ECU10は、そのソレノイド駆動周期(ST)と目標燃料圧力(PFIN)に対して必要な目標駆動電流値(IPMP)とからSCV駆動電流のDUTY比を算出する(DUTY比決定手段)。そして、ECU10は、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周期(K)に対する通電時間(DUTY値:S)を所定の変換係数を用いて制御パルス信号(パルス状のポンプ駆動信号)に変換する。そして、ECU10は、パルス状のポンプ駆動信号を、SCV駆動回路に出力する。そして、SCV駆動回路は、パルス状のポンプ駆動信号に対応したSCV駆動電流を、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加する。
ここで、本実施例のリニアソレノイドバルブ6の駆動方法は、リニアソレノイドバルブ6のソレノイド駆動周期(K)を、基本的には上記駆動周波数の理想範囲内で(但し、これは絶対ではない)、サプライポンプ5のプランジャ#1、#2のポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)とは非連動で、ランダムで、且つ非周期的な周期に常に変化させる点である。すなわち、エンジン始動開始時またはエンジンの暖機が終了して時点の最初のソレノイド駆動周期を、Kとした時、それ以降のソレノイド駆動周期は、(K+α)または(K−β)となる。なお、図8に示すα1,α2,α3……αn−2,αn−1,αn、およびβ1,β2,β3……βn−2,βn−1,βnは、エンジンの全運転領域で、エンジン回転速度およびポンプ吐出周期(またはポンプ吸入周期)とは非同期で、ランダム(乱数的:規則性を持たせないこと)で、且つ非周期的(相関を持たせないこと)に、ソレノイド駆動周期(f)を算出する毎に変化させる値である。ここで、α≧α1,α2,α3……αn−2,αn−1,αnで、β≦β1,β2,β3……βn−2,βn−1,βnである。
ここで、実際にリニアソレノイドバルブ6を駆動するのに必要なSCV駆動電流(I)は、図8(a)に示したように、ソレノイド駆動周期(K)に対する通電時間(DUTY値:S)で表されるため、本来の固定周期(K)の時に所定電流を得るために必要となったDUTY比(L)は、L=S/Kであるが、ソレノイド駆動周期が例えば(K+α)の場合、DUTY比(L)を一定にすれば、通電時間(DUTY値:S)は、L=(S+γ)/(K+α)=S/Kとなり、(S+γ)と伸びてしまい、最終的に得られるSCV駆動電流が(I+ω)と大きくなってしまう。
したがって、ソレノイド駆動周期が、ランダムに(K+α)から(K−β)までの範囲で変化しても、リニアソレノイドバルブ6を駆動するのに必要なSCV駆動電流(I)を達成するために、ソレノイド駆動周期に対する通電時間(DUTY値:S)は、制御開始時のソレノイド駆動周期(K)の時に必要な通電時間(S)のままが理想的である。
但し、α、βの値が十分に小さい時には、DUTY比(L)を固定のままであっても、実際のSCV駆動電流(I)は大きく変化することはないため、DUTY比(L)が固定であっても、同様の効果が得られる。また、ソレノイド駆動周期中のSCV駆動電流(I)の平均電流値で、目標となる燃料吐出量(QPMP)または吸入指令量(要求吸入燃料量)に適合させるようにしても良い。
[変形例]
本実施例では、本発明を、PID制御によってサプライポンプ5より吐出される燃料吐出量をフィードバック制御する方法に適用したが、本発明を、PI制御によってサプライポンプ5より吐出される燃料吐出量をフィードバック制御する方法に適用しても良い。また、燃料圧力検出手段を、サプライポンプ5のプランジャ室(加圧室)からインジェクタ3内の燃料通路までの間の燃料配管等に取り付けて、サプライポンプ5の加圧室より吐出された燃料の吐出圧力(コモンレール圧力)、あるいはインジェクタ3内に供給されてエンジンの各気筒内に噴射される燃料の噴射圧力(コモンレール圧力)を検出するようにしても良い。
本実施例では、フィードポンプから吸入弁を経て加圧室に至る燃料吸入経路の開口面積を調整して、フィードポンプから加圧室内に吸入される燃料吸入量をSCV駆動電流に応じて調量することで、サプライポンプ5より吐出される燃料吐出量を制御するリニアソレノイドバルブ6を設けたが、このリニアソレノイドバルブ6は、そのソレノイドコイル36への通電停止時に全閉、つまり弁孔の開口面積が最小、リフト量が最小となるノーマリクローズタイプ(常閉型)の電磁式流量制御弁(電磁式ポンプ流量制御弁、電磁式燃料吸入量制御弁)を用いても、あるいはソレノイドコイル36への通電停止時に全開、つまり弁孔の開口面積が最大、リフト量が最小となるノーマリオープンタイプ(常開型)の電磁式流量制御弁(電磁式ポンプ流量制御弁、電磁式燃料吸入量制御弁)を用いても良い。
本実施例では、燃料圧力センサ55によって検出されるコモンレール圧力(PC)がエンジンの運転条件に対応して設定される目標燃料圧力(PFIN)と略一致するように、コモンレール圧力(PC)と目標燃料圧力(PFIN)との圧力偏差(ΔP)に基づいて、サプライポンプ5より吐出される燃料吐出量をフィードバック制御しているが、リニアソレノイドバルブ6のソレノイドコイル36に印加されるSCV駆動電流をフィードバック制御しても良い。あるいは、サプライポンプ5の加圧室内に吸入される吸入燃料量をフィードバック制御しても良い。
本実施例では、燃料供給ポンプとして、吸入した低圧燃料を加圧するポンプエレメント(圧送系統)を2気筒以上備え、1つのリニアソレノイドバルブ6で、全ての圧送系統の燃料吐出量を、各加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量することで制御するタイプのサプライポンプ5を用いたが、燃料供給ポンプとして、吸入した低圧燃料を加圧するポンプエレメント(圧送系統)を2気筒以上備え、2つ以上のリニアソレノイドバルブ6で、対応した各圧送系統の燃料吐出量を、各加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量することで制御するタイプの高圧供給ポンプを用いても良い。
また、本実施例では、ポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)の回転中心軸線方向(軸方向)に対して直径方向に位置するようにプランジャ#1、#2を設置したが、ポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)の周方向に等間隔で3つ以上のプランジャおよび加圧室を備えた高圧供給ポンプを用いても良い。また、ポンプ駆動軸(カムシャフトまたはドライブシャフト)の回転中心軸線方向(軸方向)に所定の間隔(例えば等間隔)で複数のプランジャが並列的に設置された高圧供給ポンプを用いても良い。
コモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した概略図である(実施例1)。 サプライポンプのポンプハウジングに組み付けられたリニアソレノイドバルブを示した断面図である(実施例1)。 NE信号パルス、サプライポンプのプランジャ#1位置、サプライポンプのプランジャ#2位置の推移を示したタイミングチャートである(実施例1)。 ECUの制御ロジックを示した図である(実施例1)。 ECUの制御ロジックを示した図である(実施例1)。 (a)はポンプ駆動信号のソレノイド駆動周波数に対する通電時間(デューティ値)を示した図で、(b)はSCV駆動電流波形を示した図である(実施例1)。 (a)はソレノイド駆動周波数固定駆動時(従来部分)のコモンレール圧力波形を示した図で、(b)はソレノイド駆動周波数のランダム駆動時(本発明部分)のコモンレール圧力波形を示した図である(実施例1)。 (a)はポンプ駆動信号のソレノイド駆動周期に対する通電時間(デューティ値)を示した図で、(b)はSCV駆動電流波形を示した図である(実施例2)。 ECUの制御ロジックを示した図である(実施例2)。 (a)はポンプ駆動信号のソレノイド駆動周期に対する通電時間(デューティ値)を示した図で、(b)はSCV駆動電流波形を示した図である(従来の技術)。 (a)はSCV駆動電流波形を示した図で、(b)はサプライポンプのプランジャの動きを示した図である(従来の技術)。 (a)はSCV駆動電流波形を示した図で、(b)はソレノイドバルブの弁体の位置を示した図である(従来の技術)。
符号の説明
1 コモンレール
2 減圧弁
3 インジェクタ(燃料噴射弁)
4 インジェクタの電磁弁
5 サプライポンプ(燃料供給ポンプ)
6 サプライポンプのリニアソレノイドバルブ(SCV、吸入調量弁)
7 燃料タンク
9 サプライポンプのポンプハウジング
10 ECU(エンジン制御装置)
22 入口側ポート(燃料吸入経路)
23 リニアソレノイドバルブの弁体
24 リニアソレノイドバルブのリニアソレノイドアクチュエータ
25 リニアソレノイドバルブのリターンスプリング(弁体付勢手段)
26 連通路(燃料吸入経路)
27 出口側ポート(燃料吸入経路)
28 燃料溜まり部(燃料吸入経路)
36 リニアソレノイドバルブのソレノイドコイル

Claims (6)

  1. (a)燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、
    (b)エンジンにより回転駆動されて、加圧室内に吸入した燃料を加圧して前記コモンレールに圧送供給する燃料供給ポンプと、
    (c)前記加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する吸入調量型のリニアソレノイドバルブと、
    (d)前記エンジンの運転条件に応じて前記リニアソレノイドバルブを駆動して、前記燃料供給ポンプより吐出される燃料吐出量を制御するエンジン制御装置と
    を備え、
    前記リニアソレノイドバルブは、燃料調量中、所定の駆動周期のもとデューティ制御されることで、常に弁体が微振動し、
    前記燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期は、エンジンの回転速度に応じて変化する蓄圧式燃料噴射装置であって、
    前記エンジン制御装置は、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周期を、エンジン回転速度またはポンプ回転速度、あるいは前記燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期とは非連動で、且つ非周期的な周期に変動させながら、前記リニアソレノイドバルブを駆動し、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周期を、前記燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期の整数倍に定常的に近づくことがないように設定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周期を、前記燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな乱数的に設定する駆動周期決定手段を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記エンジンの運転条件に対応して設定された目標駆動電流値に基づいて、前記リニアソレノイドバルブの駆動周期に対する通電時間割合を算出するデューティ値算出手段、
    および前記リニアソレノイドバルブの駆動周期に対する通電時間割合を所定の変換係数を用いて、前記リニアソレノイドに印加するソレノイド駆動電流に変換する駆動電流変換手段を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. (a)燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、
    (b)エンジンにより回転駆動されて、加圧室内に吸入した燃料を加圧して前記コモンレールに圧送供給する燃料供給ポンプと、
    (c)前記加圧室内に吸入される吸入燃料量を調量する吸入調量型のリニアソレノイドバルブと、
    (d)前記エンジンの運転条件に応じて前記リニアソレノイドバルブを駆動して、前記燃料供給ポンプより吐出される燃料吐出量を制御するエンジン制御装置と
    を備え、
    前記リニアソレノイドバルブは、燃料調量中、所定の駆動周期のもとデューティ制御されることで、常に弁体が微振動し、
    前記燃料供給ポンプの吐出周期または吸入周期は、エンジンの回転速度に応じて変化する蓄圧式燃料噴射装置であって、
    前記エンジン制御装置は、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、エンジン回転速度またはポンプ回転速度、あるいは前記燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数とは非連動で、且つ非周期的な周波数に変動させながら、前記リニアソレノイドバルブを駆動し、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、前記燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数の整数倍に定常的に近づくことがないように設定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 請求項4に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記リニアソレノイドバルブの駆動周波数を、前記燃料供給ポンプの吐出周波数または吸入周波数の整数倍に定常的に近づくことがないように、ランダムな乱数的に設定する駆動周波数決定手段を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記エンジンの運転条件に対応して設定された目標駆動電流値に基づいて、前記リニアソレノイドバルブの駆動周波数に対する通電時間割合を算出するデューティ値算出手段、 および前記リニアソレノイドバルブの駆動周波数に対する通電時間割合を所定の変換係数を用いて、前記リニアソレノイドに印加するソレノイド駆動電流に変換する駆動電流変換手段を有していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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